【北海道新得町】ってどんなとこ?新得そばとさくらチーズの町【地元民のリアルな声あり】

北海道新得町の狩勝峠:新得町と南富良野町の境にある、標高644mの国道38号の峠。展望台から広大な十勝平野を一望できます。

新得町(しんとくちょう)は、北海道の十勝地方の北西部、ほぼ道央の中央付近に位置する人口5,333人の町です。面積は1,063.83km²と東京都の約半分にあたる広さで、そのおよそ9割が森林に覆われています。

新得町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 新得そば──「北海道産そばの代名詞」と呼ばれ、国道38号沿いに「そばロード」が広がる
  • 共働学舎新得農場のチーズ「さくら」──スイスの国際大会でグランプリを獲った和のチーズ
  • トムラウシ山と秘湯トムラウシ温泉──日本百名山と東大雪の山ふところ
  • サホロリゾート「ベア・マウンテン」──エゾヒグマを間近で見られる日本初のヒグマ観察施設
  • ✅ 面積1,063.83km²の約9割が森林──北海道のほぼまんなかに広がる広大な大地

「そば好き・チーズ好きの食いしん坊」「登山や温泉、大自然が好きな旅行者」「ゆったり暮らせる移住先を探している人」に特におすすめの町です。記事の後半では、観光・特産・歴史から、地元で使われる言葉や雪国の暮らしぶり、アクセス情報まで、地元目線で紹介していきます。

人口5,333 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳)
面積1,063.83 km²
人口密度5.01 人/km²

面積・町の概要は新得町公式サイトより(出典:新得町公式サイト)。

地理的には、東は鹿追町上士幌町、南東は清水町、西は南富良野町上富良野町、北は美瑛町上川町と、7つの市町に接しています(出典:新得町公式サイト)。町名はアイヌ語の「シットク・ナイ」(山の肩・端の意)が訛ったものとされています。南西側で日高町とも接しています。

北部の約7割は大雪山国立公園の国有林で、十勝川の源流部を抱える深い森の町。そんな大地が、そばやチーズ、登山、温泉といった「日本でも指折りの顔」を育ててきました。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

新得町の推しポイント

新得町を語るうえで外せないのが「食」と「山」です。北海道を代表するそば産地として知られ、世界の大会で評価されたチーズの里でもあります。さらに、日本百名山のトムラウシ山やその麓の秘湯、エゾヒグマを間近で観察できるリゾートまで、広い大地に見どころがぎゅっと詰まっています。ここからは5つのポイントを少し掘り下げてみます。

新得そば──「北海道産そばの代名詞」とそばロード

新得町は開拓と同時にそばの栽培が始まった土地で、「新得そば」は北海道産そばの代名詞とまで言われてきました。冷涼で昼夜の寒暖差が大きい山あいの気候が、香り高いそばを育てます。7月上旬には国道38号沿いの両側がそばの白い花で埋まり、通称「そばロード」と呼ばれています(出典:JA新得町)。

共働学舎新得農場のチーズ「さくら」

町内の共働学舎新得農場がつくるチーズ「さくら」は、桜の花の塩漬けをのせた和菓子のようなチーズ。2004年にスイスで開かれた「山のチーズオリンピック」でグランプリを獲得し、日本のチーズが世界の頂点に立った例として知られています(出典:共働学舎新得農場)。ラクレットなど多彩なチーズも人気です。

トムラウシ山と秘湯トムラウシ温泉

町の北部にそびえる標高2,141mのトムラウシ山は、日本百名山のひとつ。その麓には、湯量豊かで「東大雪の秘湯」と呼ばれるトムラウシ温泉があります。一帯は大雪山国立公園に含まれ、十勝川の源流部は環境省の「原生自然環境保全地域」に指定されています(出典:環境省)。手つかずの自然が今も残ります。

サホロリゾート「ベア・マウンテン」

狩勝高原に広がるサホロリゾートには、スキー場やゴルフ場、外資系リゾート「クラブメッド北海道サホロ」がそろっています。なかでも名物が、日本で初めてのヒグマのサファリパーク「ベア・マウンテン」。専用バスや高架の遊歩道から、自然に近い環境で暮らすエゾヒグマを間近に観察できるんですよ。例年4月下旬から10月下旬の営業です。

北海道のまんなか、森と源流の大地

新得町は面積1,063.83km²の約9割が森林という、緑に抱かれた町です。北海道のほぼ中央付近に位置し、町は自らを「北海道のどまん中」とPRしています(出典:新得町公式サイト)。十勝川の源流を抱き、乗馬やラフティングなど、広い大地ならではの遊びも楽しめます。

新得町の歴史

新得の歴史は、アイヌの人々が暮らした時代に始まります。明治後期に本州各地からの開拓団が入り、鉄道の開通とともに「十勝の表玄関」として発展しました。戦後はそば・酪農・林業の町として、さらに観光地としての顔も育てながら現在に至ります。時代の流れを3つの段階で見ていきます。

古代〜近世──アイヌ語地名の土地

佐幌川沿いには縄文時代の遺跡が残り、アイヌ文化期の「新内チャシ」も確認されています。町名はアイヌ語の「シットク・ナイ」が訛ったもので、酒造りに使う漆器「シントコ」を作る土地だったとも伝えられています(出典:新得町公式サイト)。江戸時代は松前藩の領地とされましたが、内陸のため近世までの詳しい様子は知られていません。

明治の開拓と鉄道の町へ

1899年(明治32年)、山形県から村形三吉ら13戸が新得原野に、福井県からの団体が佐幌原野に入植し、本格的な開拓が始まりました。1907年(明治40年)には狩勝トンネルが開通して新得駅が開業し、鉄道の要衝として町が形づくられていきます。1933年(昭和8年)に町制を施行し、新得町が誕生しました。

現代──観光と災害、そして今

1980年に狩勝高原のスキー場(現在のサホロリゾート)が、1981年には石勝線が開通し、観光と交通の幅が広がりました。2016年の相次ぐ台風では大雨で断水やJR橋梁の流失といった被害も受けています。2024年春には根室本線の富良野〜新得間が廃止され、鉄道の姿も変わりました。2025年には十勝管内で初となる女性町長が誕生しています。

新得町の文化・風習

方言と話し方の特徴

新得町を含む北海道では、独特の言い回しが今も生活に根づいています。たとえば真冬の朝、地元の人はこう言います。しばれる(厳しく冷え込む・とても寒い)。十勝でも有数の寒さを誇る新得では、ぴったりの言葉なんですよ。

ほかにも、こわい(疲れた・しんどい)、ゆるくない(大変だ・楽ではない)、めんこい(かわいい)など、初めて聞くと意味を取りづらい表現があります。別れぎわにはしたっけ(それじゃあ・またね)。意味さえ分かれば、会話がぐっと近く感じられますよね。

雪国の暮らしと寒さ

新得町は、十勝総合振興局の管内で唯一「特別豪雪地帯」に指定されている雪深い町です。冬は氷点下20度前後まで下がることも珍しくありません。窓には霜の花が咲き、吐く息は白く凍りつきます。雪かきや車のスタッドレスは冬の必需品。そのぶん、春に雪がとけて新緑が芽吹いたときの喜びは、ここで暮らす人にとって格別なものなんですよ。

人の気質と地域のつながり

開拓者の子孫が多い土地らしく、新しいものを受け入れる大らかさがあります。チーズづくりの共働学舎をはじめ、移住して新たな仕事を始めた人や、アートや映画で町とつながる人も少なくありません。広い大地でゆったり暮らしながら、お互いをそっと気にかける──そんな距離感がこの町には流れています。

新得町の特産品・食

特産品1:新得そば

新得町といえば、まずはそば。香り高くコシのある新そばの旬は秋で、町内のそば店に新そばが並ぶのは例年10月中旬ごろからです。新得町産のそばは「とれたて・挽きたて・打ちたて・茹でたて」の“4たて”で味わえるのが醍醐味で、毎年9月最終日曜の「しんとく新そば祭り」では屋台村でその食べ比べが楽しめます(2025年で第22回/出典:新得町公式サイト)。新得そばは全国そば生産優良経営表彰で農林水産大臣賞を複数回受賞しています(出典:JA新得町)。なお、そばの作付面積で国内最大は同じ北海道の幌加内町で、北海道全体が国内の作付面積のおよそ3割を占める日本一のそど産地です(出典:国土交通省北海道開発局)。

特産品2:チーズ「さくら」とラクレット

共働学舎新得農場のチーズは、ぜひ味わってほしい逸品です。看板の「さくら」は、桜の塩漬けと桜葉をあしらった和菓子のようなチーズ。口に含むとほんのり桜が香り、クセが少なくさっぱりとした優しい味わいです。とろけるラクレットを焼きたてパンや野菜にかければ、それだけでごちそう。「さくら」は2004年にスイスの山のチーズオリンピックでグランプリを獲得しています(出典:共働学舎新得農場)。

特産品3:新得地鶏

新得町では地鶏の生産もさかんで、「新得地鶏」は弾力のある歯ごたえと濃いうまみが持ち味です。新そば祭りなどのイベントでは「新得地鶏の炭火焼き」が定番の人気。脂が落ちて香ばしく焼き上がった一串を、できたてのそばと一緒に頬張れば、それがもう新得の秋の味なんですよ。

特産品4:原木しいたけと山の恵み

森林が9割を占める町だけあって、山の幸も豊かです。新得町では原木しいたけの生産組合があり、肉厚で香りのよいしいたけが育ちます。焼いて塩を少しふるだけで、ジューシーなうまみがあふれ出します。近年はトムラウシ産のエゾシカ肉を使った商品づくりも進んでおり、森の恵みを生かした食が広がっています。


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新得町の観光スポット

序盤で触れたそば・チーズ・トムラウシ山・サホロリゾートを、ここからは一つずつ掘り下げていきます。新得町のスポットは「市街地で味わう食」「山あいの秘湯」「狩勝高原のリゾート」の3つの方向に分かれます。広い町なので、まずは行きたいテーマを決めてから動くのがおすすめですよ。

そばとチーズを味わうスポット

  • 新得駅前地域交流センター「とくとく」 – 2025年6月15日にJR新得駅前にオープンした交流拠点。地元食材のカフェ、昭和の新得駅を再現した鉄道遺産展示室、キッズスペースがあり、観光協会のレンタサイクル(無料)やレンタカーの受付も行っています。開館時間は9:00〜20:00、年中無休です(出典:新得町公式サイト)。旅の最初の一歩にちょうどいい場所なんですよ。
  • 共働学舎新得農場「ミンタル」 – グランプリを獲ったチーズ「さくら」やラクレットを生み出す農場の売店・カフェ。営業時間は10:00〜17:00(冬季は16:00まで)です(出典:共働学舎新得農場)。とろけるラクレットや、ホエイジャム入りのソフトクリーム(おもに5〜10月)を、放牧地を眺めながら味わえます。木のぬくもりに包まれた半円形の店内は、ゆったり過ごしたくなる空間です。
  • 新得そばの館 – 新得産のそばを石臼挽きの粉で打つそばレストラン「玄穣」や特産品販売がある施設。そば打ち体験で知られてきましたが、体験は休止していることもあるため、訪れる前に最新情報の確認をおすすめします(出典:とかち晴れ(十勝観光連盟))。挽きたての香りを楽しみに立ち寄りたい一軒です。

山あいの秘湯を味わうスポット

  • トムラウシ温泉 東大雪荘 – 日本百名山トムラウシ山の麓、十勝川源流部に建つ一軒宿。日帰り入浴は13:00〜20:00(最終受付19:30)、入浴料は大人1,000円・小学生300円・新得町民500円・幼児無料です(出典:トムラウシ温泉東大雪荘公式サイト)。約80℃の源泉を調整したかけ流しで、川を見下ろす露天風呂は格別。登山客の基地としても親しまれています。
  • 秘湯トムラウシ温泉(新得町公式観光情報) – 新得市街地からおよそ60km、深い森の奥に湯けむりが立ちのぼる別世界です。弱アルカリ性のなめらかな湯につかると、長いドライブの疲れもほどけていきます(出典:新得町公式サイト)。新緑、紅葉、雪景色と、季節ごとに表情を変えるのも魅力なんですよ。

高原リゾートと動物に出会うスポット

  • サホロリゾート – 狩勝高原に広がるスキー&グリーンリゾート。冬はスキー場、夏はゴルフやアクティビティ、外資系オールインクルーシブの「クラブメッド北海道サホロ」も人気です。大雪の山々を望む高原の空気が気持ちいいエリアです。
  • サホロリゾート ベア・マウンテン – エゾヒグマを自然に近い環境で観察できる、全国でも数少ない施設。高架の遊歩道や専用バスから、池で遊んだり寝そべったりするヒグマの姿を間近に見られます。例年は春から秋にかけての営業で、冬季は休園します。ガラス越しに迫る大きな体には、思わず息をのみますよ。
  • 狩勝峠展望台 – 標高約644mの狩勝峠から十勝平野を一望できる展望スポット。昭和の初めに「日本新八景」に選ばれた眺めで、晴れた日には広大な大地が地平線まで続きます。ドライブの途中で足を止めたくなる絶景です。

新得町の観光ルート

計算中…

新得町は南北に長く、市街地から温泉地まで車で1時間以上かかることもあります。だからこそ、テーマを絞ってルートを組むのが楽しみ方のコツ。ここでは「食と高原を巡る1日」「市街さんぽ半日」「秘湯までの1日」の3本を紹介します。いずれも起点はJR新得駅前です。

【車・1日】新得そば&チーズ&高原ルート

9:00 新得駅前「とくとく」 → 9:20 新得そばの館(車10分) → 10:40 共働学舎新得農場ミンタル(車20分) → 12:30 サホロリゾート(車25分) → 15:00 狩勝峠展望台(車30分)

新得駅前「とくとく」(30分)→ 観光案内とレンタサイクルで旅の準備を整えます。朝のすいた時間に立ち寄るのがスムーズです。

新得そばの館(60分)→ レストラン玄穣で、香り高い打ちたてのそばを早めのランチに。混む前のこの時間が狙い目です。

ミンタル(60分)→ ラクレットやソフトクリームでチーズ三昧。放牧地を眺めながらのデザート休憩にぴったりです。

サホロリゾート/ベア・マウンテン(90分)→ 高原の空気のなかでヒグマ観察やリゾート散策を。午後のやわらかな光が高原に似合います。

狩勝峠展望台(30分)→ 締めくくりは十勝平野の大パノラマ。夕方の斜光に照らされる平野は格別です。

【車・半日】新得市街さんぽルート

9:30 新得駅前「とくとく」 → 10:30 新得神社・新得山 → 11:30 市街のそば店でランチ

新得駅前「とくとく」(60分)→ 鉄道遺産展示室で町の歴史にふれ、特産品をチェック。鉄道のまちらしい展示は子どもも楽しめます。

新得神社・新得山(45分)→ 市街を見下ろす丘の上の神社へ。春は桜の名所として知られ、のんびり散策できます。

市街のそば店(60分)→ 仕上げはやっぱり新得そば。半日でも「鉄道・自然・そば」をぎゅっと味わえるコースです。

【車・1日】東大雪・トムラウシ秘湯ルート

9:00 新得駅前「とくとく」 → 9:40 屈足(くったり)市街 → 10:40 十勝ダム・東大雪湖 → 12:00 トムラウシ温泉 東大雪荘(車で片道約60km・奥へ進むほど道は細い)

新得駅前「とくとく」(30分)→ 山奥へ向かう前に、飲み物や軽食を準備。給油も済ませておくと安心です。

屈足エリア(30分)→ 十勝川沿いの静かな集落を抜けていきます。ここから先は大自然のステージです。

十勝ダム・東大雪湖(30分)→ 山に抱かれたダム湖の景色で深呼吸。秋は紅葉が湖面に映り込みます。

トムラウシ温泉 東大雪荘(120分)→ 露天風呂で旅の疲れをじっくり癒やします。日帰りでも泊まりでも満たされる、まさに秘湯時間です。

新得町の年間イベント

新得町の一年は、春の桜から夏のそばの花、秋の新そば、そして冬の雪と、季節の移ろいがそのままイベントになります。なかでも秋の新そば祭りは町最大の食の祭典。季節ごとの楽しみを見ていきましょう。

春〜夏:桜とそばの花の季節

春になると、新得神社のある新得山の桜が見頃を迎え、例年5月ごろにはライトアップも楽しめます。7月上旬になると、国道38号沿いの「そばロード」が一面の白いそばの花で埋まります。畑のうねりに沿って咲く花の波は、ドライブしながら眺めるのにぴったりですよ。

秋:新そば祭りと映画祭

町いちばんの盛り上がりが「しんとく新そば祭り」。毎年9月の最終日曜に、新得町保健福祉センター「なごみ」前で開かれます(出典:新得町公式サイト)。町内のそば店や愛好団体が並ぶ「そば屋台村」で、とれたて・挽きたて・打ちたて・茹でたての“4たてそば”を食べ比べできるのが醍醐味。過去には2万5千人規模の人出でにぎわいました(出典:新得町観光協会)。新得地鶏の炭火焼きや原木しいたけ焼きの香ばしい煙が立ちこめ、会場全体がそばの湯気に包まれます。

同じ秋には、長く続く自主上映の映画祭「新・しんとく空想の森映画祭」も例年開かれています(出典:新・しんとく空想の森映画祭公式サイト)。森の町ならではの、ゆったりとした空気のなかで映画と語らいを楽しむ催しです。

冬:雪とイルミネーション

十勝で唯一の特別豪雪地帯だけあって、冬は雪をたっぷり楽しめます。新得山スキー場やサホロのゲレンデが冬の主役。市街地では冬のあいだイルミネーションが灯り、雪あかりとともに夜を彩ります。氷点下20度近くまで冷え込む夜は、白い息と澄んだ星空がごちそうになりますよ。

新得町のエリア別の顔

新得町は地形によって、佐幌川流域の「新得地域」、十勝川流域の「屈足地域」、その中間の台地「上佐幌地域」に大きく分かれます(出典:新得町公式サイト)。旅する視点で見ると、市街・屈足・狩勝高原・トムラウシの4つの顔が浮かび上がります。それぞれの個性を紹介します。

新得市街エリア──旅の玄関口

JR新得駅を中心とした町のいちばんにぎやかなエリアです。駅前の「とくとく」やそば店が集まり、徒歩でも回れるコンパクトさが魅力。鉄道の要衝として栄えた歴史を感じながら、そば巡りや手みやげ探しを楽しみたい人に向いています。

屈足(くったり)エリア──川と湖の自然

市街から北へ進んだ、十勝川とサホロ湖に抱かれたエリア。キャンプやカヌーなど、水辺のアクティビティを楽しめます。静かな集落と山々の景色が広がり、のんびりアウトドアを満喫したい旅にぴったりです。

サホロ・狩勝高原エリア──リゾートと絶景

サホロリゾートやベア・マウンテン、狩勝峠展望台が集まるレジャーの中心地。スキー、ゴルフ、動物観察、大パノラマと、遊びの密度がいちばん高いエリアです。家族連れや、アクティブに過ごしたい旅行者におすすめですよ。

トムラウシエリア──静けさと秘湯

町の最奥、トムラウシ山の麓に広がる別世界。日本百名山の登山基地であり、源流の秘湯が湧くエリアです。携帯の電波も届きにくい深い森のなかで、静けさと温泉にひたりたい人に向いています。たどり着くまでの長い道のりさえ、旅の一部になる場所なんですよ。

新得町の気候・季節の暮らし

新得町の年平均気温は6.9℃、年間の降雪量(降雪の深さ合計)は517cmです(出典:気象庁)。寒暖の差が大きい内陸性の気候で、十勝総合振興局の管内では唯一、特別豪雪地帯に指定されています。夏は短く、冬は長くて雪深い——その振れ幅の大きさが、この町の暮らしのリズムをつくっています。

夏──6月〜8月の暮らし

もっとも暖かい8月でも、日中の平均最高気温は24.7℃ほどです(出典:気象庁)。内陸なので日中はぐっと気温が上がる日もありますが、朝晩は涼しく、熱帯夜とはほぼ無縁です。窓を開けて眠れる夏は、都会暮らしから来た人ほどありがたく感じられますよ。

秋──9月〜10月の暮らし

9月の新そば、10月の紅葉と、秋は実りと色彩の季節です。山あいから一気に冷え込みが進み、朝には吐く息が白くなる日も。そばロードの刈り入れや、トムラウシの山々が赤く染まる景色は、この時期ならではの楽しみです。

冬──12月〜2月の暮らし

冬は1月の平均最低気温が-11.1℃まで下がり、氷点下20度近い冷え込みも珍しくありません(出典:気象庁)。雪も多く、暖房・除雪・冬タイヤは生活の必需品です。一方で、晴れた夜の張りつめた空気と満天の星は、雪国ならではのごほうび。スキーやそり遊びが身近にあるのも魅力です。

春──4月〜5月の暮らし

春の訪れはゆっくりで、4月に入っても雪が残ることがあります。桜は本州よりずっと遅く、新得神社のある新得山では例年5月ごろに見頃を迎えます。長い冬を越えて雪がとけ、新緑が芽吹く瞬間の喜びは、ここで暮らす人にとって格別なものなんですよ。

新得町の移住・暮らし情報

新得町は、そばや酪農、林業を生業とする人が多い、十勝の山あいの町です。広い大地と手厚い子育て支援が魅力で、移住に向けたお試し暮らしや農業研修の受け入れにも力を入れています。住む視点で、暮らしの現実を見ていきましょう。

通勤・通学

働く場所は農林業や町内の事業所が中心で、車で帯広方面(約1時間)へ通う人もいます。注意したいのは高校事情で、町内にあった新得高校は閉校しています(出典:新得町公式サイト)。高校生は帯広などへ通学・下宿するケースが多くなります。

住宅環境

賃貸物件は数が限られ、一戸建てや町営住宅が暮らしの中心になります。家賃は都市部に比べてかなり抑えられる傾向と考えられますが、物件数が少ないため、移住を考えるなら早めの情報収集が安心です。町は2週間から最大1か月の「お試し暮らし」も用意しています(出典:新得町公式サイト)。

買い物環境

市街地には食料品店やホームセンターがあり、日常の買い物はおおむね町内でまかなえます。まとまった買い物や専門店を求めるときは、車で帯広方面へ出るのが一般的です。広い町なので、暮らしには車があると安心ですよ。

子育て・教育

子育て支援の手厚さは新得町の大きな魅力です。0〜18歳の子どもの医療費を保険診療の範囲で全額助成し、窓口負担が0円になります(出典:新得町公式サイト)。保育所や子育て支援センター、無料の放課後児童クラブもそろっています。山あいの富村牛(とむらうし)小中学校は十勝管内で唯一の小中併置校で、山村留学も受け入れています。

医療環境

町内には診療所が2か所(うち1か所は入院病床あり)、歯科診療所が4か所ほどあります(出典:北海道暮らし・しごとサポートセンター(くらしごと))。日常的なかかりつけは町内でまかなえますが、入院や専門的な医療は帯広方面の総合病院を利用する形が中心になると考えられます。

エリア別の暮らし視点

新得市街エリアは駅や役場、商店が近く、徒歩でも生活しやすい便利さがあります。屈足(くったり)エリアは川や湖が近く、自然のなかで静かに暮らしたい人向き。サホロ高原やトムラウシなどの山間部は、車があってこそ快適に過ごせるエリアです。

新得町へのアクセス

新得町は「十勝の表玄関」と呼ばれ、JRと高速道路の結節点になっています。札幌からも空港からもアクセスしやすく、車でも公共交通でもたどり着けます。主要なルートを整理します。

車でのアクセス

町の西側を道東自動車道が通り、十勝清水ICから新得市街までは車で15〜20分ほどです。新千歳空港からは車で約2時間、とかち帯広空港からは約1時間10分でアクセスできます(出典:新得町公式サイト)。広い町内をまわるなら、車がいちばん自由がききます。

鉄道+バスでのアクセス

JR新得駅は石勝線と根室本線が乗り入れる駅で、札幌からは特急「とかち」「おおぞら」で約2時間10分前後です。新千歳空港からはJRで約1時間45分で結ばれています(出典:新得町公式サイト)。なお2024年春に根室本線の富良野〜新得間が廃止され、富良野方面からの鉄道はなくなりました。鉄道で向かうなら札幌・帯広方面からが基本です。

飛行機でのアクセス

空の玄関口は2つ。とかち帯広空港は羽田空港から約1時間35分で、到着後はバスとJR(帯広駅乗換)で約1時間10分です。新千歳空港は羽田空港から約1時間10分で、そこからJRで約1時間45分かかります(出典:新得町公式サイト)。十勝方面が目的ならとかち帯広空港のほうが近くて便利です。

町内移動の現実的アドバイス

町が広く、市街地から温泉地までは車で1時間以上かかることもあります。駅前の「とくとく」では観光協会がレンタカーやレンタサイクルを扱っているので、車のない旅でも起点にしやすいですよ。トムラウシ方面へ向かうなら、山に入る前の給油を忘れずに。

【地元住民に直撃!】新得町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

町内のそば店でパートをしながら、家のことをしています。新得町といえばやっぱりそばなので、地元の名物を出すお店で働けるのはちょっと誇らしいんですよ。

観光のお客さんも多くて、「ここのそばが食べたくて来た」と言ってもらえると嬉しくなります。新そばの季節は本当に忙しいですけど、活気があって好きな時期です。

Q2.新得町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

有名どころなら、やっぱりトムラウシ温泉と狩勝峠の展望台ですね。峠から十勝平野を見下ろすと、町がどれだけ広い大地に抱かれているか実感できます。新得町観光の定番です。

地元の人がよく行くのは新得山のあたり。新得町運動公園で体を動かしたあと、町水源にもなっている川沿いを歩くと、水と緑の匂いがして心がほどけるんですよ。

Q3.新得町でお土産を買うとしたらなんですか?

定番は新得そばです。乾麺なら日持ちもするし、新得町の有名なものとして渡せば間違いありません。共働学舎のチーズ「さくら」も、特別な方への贈り物にすると喜ばれます。

地元の人間がこっそり買うのは、農場で出るチーズの端っこやソフトクリーム用のジャムだったり。あとは原木しいたけ。香りが街のスーパーのものとは全然違うんですよ。

Q4.外から人が来たときに、新得町でまず連れていく店はどこですか?

まずはそば屋さんですね。打ちたて茹でたての香りを味わってほしくて、市街地のお店に連れていきます。新得町に来たならここから、という気持ちなんです。

そのあとは共働学舎のミンタルへ。ラクレットを溶かしてもらって、放牧地を眺めながら食べる時間は、観光ガイドには載りきらない贅沢だと思いますよ。

Q5.新得町はどんな気質だと思いますか?

開拓でいろんな土地から人が集まってできた町なので、よそから来た人にも垣根が低くて、おおらかな人が多いです。移住者や新しく農業を始める人にも自然に手を貸す空気があります。

そのぶん、踏み込みすぎず程よい距離を保つのも上手で、放っておいてくれる優しさもある。新得町民センターでの集まりなんかでも、その感じはよく出ていますね。

Q6.昔に比べて、新得町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

正直に言うと、人は少しずつ減って、高校もなくなり、鉄道も富良野方面の線が消えてしまいました。さみしさはありますし、買い物は帯広まで出ることも増えました。

ただ、新そば祭りには相変わらず大勢が集まりますし、移住して農業やお店を始める若い人も見かけます。町長さんを含め、町ぐるみで盛り上げようという意欲は感じますよ。

Q7.新得町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

駅前に「とくとく」という交流センターができて、カフェや子どもの遊び場、鉄道の展示があって、通過するだけだった駅前に立ち寄る理由ができました。あそこは本当にありがたいです。

これからは高速道路のスマートインターの整備も進む話があって、人の行き来が増えるのを期待しています。新得町観光のきっかけがもっと増えてくれたら嬉しいですね。

新得町の関連リンク

【この町を愛する皆様へ】
この記事は、どのサイトよりも詳しく、正確に、そして魂を込めて執筆しています。町の魅力を最大限に引き出すため、今後も肉付けを続けていきます。ご期待ください。

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