福島県59市町村まとめ|全自治体の見どころ・魅力を完全網羅– category –

福島県の59市町村中20市町村を執筆済み。

甘い桃の香りが夏を告げる頃、福島は全国屈指のくだもの王国になります。桃の生産量は山梨に次ぐ全国2位、県北の福島盆地は「フルーツライン」と呼ばれる果樹の道が続きます。けれど、この県をひとことで語るのは難しい。面積は北海道・岩手に次ぐ全国第3位、その広い県土は表情のまるで違う三つの顔を持っているからです。

奥羽山脈と阿武隈高地——南北に走る二つの山なみが、県を「会津」「中通り」「浜通り」の三地方に分けます。西の会津は豪雪の盆地と山々に鶴ヶ城の城下町を抱き、中央の中通りは県都・福島市や郡山市が阿武隈川沿いに連なる県の背骨、東の浜通りは太平洋に開けて冬も暖かい海辺の地。同じ県とは思えないほど、気候も方言も暮らしも異なります。

その真ん中に、福島のシンボルが鎮座します。会津富士とも呼ばれる磐梯山と、その麓に広がる猪苗代湖。全国4位の広さを誇るこの湖は「天鏡湖」の別名どおり、山の姿を静かに映します。1888年の噴火が生んだ裏磐梯の湖沼群、五色沼の水面の色——自然の激しさと美しさが、この地には同居しています。

13市31町15村、あわせて59市町村。会津の赤べこや白河ラーメン、浜通りの海の幸の名はもちろん、名前を聞いたことのない小さな町や村にも、その土地ならではの物語があります。三地方それぞれの区分に沿って、少しずつ歩いていきます。このページを入り口に、あなたの知らない福島と出会っていただけたら嬉しいです。

目次

中通り

県北地方振興局

福島県の北の玄関口・県北地域は、県都・福島市をはじめ4市3町1村、あわせて8つの市町村からなる地域です。東の阿武隈高地から西の奥羽山脈まで山々に囲まれ、その中央を阿武隈川が貫きます。福島市西側の吾妻連峰の麓には、さくらんぼから桃、りんごまで半年にわたり果物が実る「フルーツライン」が延び、東北屈指のくだもの王国の中心地となっています。 参考:県北地方振興局(福島県)

春は「福島に桃源郷あり」と称えられた花見山が花木で染まり、夏は桃の最盛期、秋は二本松の菊人形、冬はレトロな湯の街・飯坂温泉が旅人を迎えます。飯坂・土湯・岳と名湯にも事欠かず、鯖湖湯の湯めぐりから福島名物の円盤餃子まで、歩くたびに思いがけない出会いが待っています。 参考:福島市観光ノート

二本松藩の城下町・霞ヶ城や、伊達氏発祥の地としての歴史が息づく土地。将軍家に献上された桑折の桃、伊達生まれの干し柿「あんぽ柿」など、豊かな果実の文化が根づいています。次の週末は、福島の北の玄関口・県北へ出かけてみませんか。 参考:Wikipedia「福島県」


県中地方振興局

福島県のほぼ中央に広がる県中地域は、県内一の人口を誇る商工業都市・郡山市をはじめ3市6町3村、あわせて12の市町村からなる地域です。西の奥羽山脈から東の阿武隈高地まで、その中央を阿武隈川が北へと流れます。かつて水に乏しかった郡山の原野は、明治のはじめに猪苗代湖から水を引いた「安積疏水」の開拓によって一変し、東北屈指の産業都市へと発展しました。新幹線と高速道路が交わる、まさに福島の交通の要衝です。 参考:県中地方振興局(福島県)

四季の彩りも豊かで、春は日本三大桜のひとつ・樹齢1000年超の三春滝桜が咲き誇り、初夏は国の名勝・須賀川牡丹園が大輪の花で埋まります。田村のあぶくま洞では悠久の時が刻んだ鍾乳石の造形に出会え、磐梯熱海温泉が旅の疲れをやさしくほどきます。歩くたびに、思いがけない出会いが待っています。 参考:郡山市観光協会

三春駒や三春張子人形といった郷土玩具が伝わり、「特撮の神様」円谷英二を生んだ須賀川ではウルトラマンが街を見守る土地。城下町・三春の風情や開拓が育んだ商都の活気が同居しています。都会の喧騒を離れ、心ほどける旅へ。次の週末は、福島の真ん中・県中へ出かけてみませんか。 参考:Wikipedia「郡山市」


県南地方振興局

福島県の南の玄関口・県南地域は、城下町・白河市をはじめ1市4町4村、あわせて9つの市町村からなる地域です。西の那須連峰から東の阿武隈高地まで山々に囲まれ、その一帯に阿武隈川が源を発します。古来より「白河の関」は、みちのくの玄関口として都人が歌に詠んだ奥州への境目。いまも東北新幹線や東北自動車道が首都圏と結び、通勤圏として移住者も増える、県内でもっとも東京に近い地域です。 参考:県南地方振興局(福島県)

四季の彩りも豊かで、白河のシンボル・小峰城は春の桜に石垣と白い三重櫓が映え、松平定信が「士民共楽」の理念で築いた日本最古の公園といわれる南湖公園は、那須連峰を借景に四季折々の表情を見せます。「東北の耶馬渓」と称される矢祭山の紅葉、ダリアの里・塙町、芝桜の名所・平田のジュピアランドなど、歩くたびに思いがけない出会いが待っています。 参考:白河観光ガイド

寛政の改革で知られる白河藩主・松平定信ゆかりの歴史が息づき、縁起物の「白河だるま」や、透き通ったスープと手打ち縮れ麺の「白河ラーメン」といった食文化が根づく土地。城下町の風情と関所の物語が、旅人を静かに迎えます。都会の喧騒を離れ、心ほどける旅へ。次の週末は、福島の南の玄関口・県南へ出かけてみませんか。 参考:旅東北「県南エリア」


会津

会津地方振興局

福島県の西に広がる会津地域は、城下町・会津若松市をはじめ2市8町3村、あわせて13の市町村からなる地域です。東の奥羽山脈、西の越後山脈、北の飯豊山地に囲まれた山あいに会津盆地がひらけ、その象徴として「会津富士」磐梯山と、青く澄んだ猪苗代湖が横たわります。豪雪と山々に隔てられた日本海側の気候のなか、独自の言葉と文化を育んできた、福島でもっとも「会津」らしさの濃い土地です。 参考:会津地方振興局(福島県)

四季の彩りも豊かで、春は鶴ヶ城が桜に包まれ、夏は磐梯山の登山や五色沼の湖沼めぐり、秋はローカル線・只見線の車窓を紅葉が染め、冬は雪化粧の会津路に絵ろうそくの灯がともります。蔵の街・喜多方では朝から名物ラーメンをすすり、飯盛山では白虎隊の悲話に思いを馳せる——歩くたびに、思いがけない出会いが待っています。 参考:ぐるっと会津

戊辰戦争の記憶を刻む鶴ヶ城や飯盛山、藩校・日新館に受け継がれた「什の掟」など、会津藩の武士道が息づく土地。赤べこや起き上がり小法師といった縁起物、会津塗や絵ろうそくの伝統工芸、わっぱ飯や馬刺しといった食文化も豊かです。都会の喧騒を離れ、心ほどける旅へ。次の週末は、福島の西・会津へ出かけてみませんか。 参考:会津エリア(ふくしまの旅)


南会津地方振興局

福島県の南西端に広がる南会津地域は、下郷町・檜枝岐村・只見町・南会津町の4つの町村からなる地域です。神奈川県とほぼ同じ広さを持ちながら、その約9割を森林が占める深い山あいの地。東北一の標高を誇る燧ヶ岳をはじめ2,000メートル級の山々が連なり、冬には2〜4メートルの雪が積もる豪雪地帯です。会津鉄道が東京・浅草と一本で結ぶ、「会津のもう一つの玄関口」でもあります。 参考:南会津地方振興局(福島県)

四季の彩りも豊かで、春は尾瀬の湿原に水芭蕉が咲き、夏は伊南川での川遊びやキャンプ、秋は塔のへつりや観音沼を染める紅葉、冬は江戸時代の宿場町・大内宿を雪と灯籠が包む「雪まつり」が旅人を迎えます。ユネスコエコパークに登録された只見の原生林や、ローカル線・只見線の絶景など、歩くたびに思いがけない出会いが待っています。 参考:五感で感じる、自然と文化 南会津(福島県)

かやぶき屋根が街道沿いに軒を連ねる大内宿や、山あいの村に270年以上受け継がれる「檜枝岐歌舞伎」など、奥会津の暮らしと祈りが息づく土地。そばやトマト、南郷トマトに代表される高原の実りも豊かです。都会の喧騒を離れ、心ほどける旅へ。次の週末は、福島の奥座敷・南会津へ出かけてみませんか。 参考:南会津エリア(ふくしまの旅)


浜通り

相双地方振興局

福島県の太平洋沿岸北部に広がる相双地域は、相馬市・南相馬市をはじめ2市4町6村、あわせて12の市町村からなる地域です。東は太平洋、西は阿武隈高地、北は宮城県に接し、旧相馬中村藩の「相馬地域」と、原発が立地した「双葉地域」に分けられます。万葉集にも詠まれた潟湖・松川浦をはじめ、海と山に抱かれた浜通りの風土が広がります。 参考:相双地方振興局(福島県)

この地は東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故で甚大な被害を受け、多くの人が避難を余儀なくされました。いまは避難指示の解除が進み、住民の帰還やまちの再生、ロボット・再生可能エネルギーといった新しい産業の芽吹きが各地で続いています。傷跡と再生の歩みの両方に出会えることが、この地域を訪ねる意味のひとつでもあります。 参考:相双地域の概要(福島県)

そして相双といえば、千年余の歴史を誇る「相馬野馬追」。甲冑をまとった騎馬武者が野を駆け、旗を奪い合う勇壮な神事は、国の重要無形民俗文化財に指定され、いまも人々の誇りとして受け継がれています。海の幸や浜の暮らしとともに、逆境を越えて受け継がれる文化が息づく土地。次の週末は、福島の海辺・相双へ出かけてみませんか。 参考:相双エリア(ふくしまの旅)


いわき地方振興局

福島県の東南端に広がるいわき地域は、県内でただ一つ、いわき市1市のみで構成される地域です。1966年に14の市町村が合併して生まれた広大なまちで、面積は約1,232平方キロメートルと福島県最大、人口も郡山に次ぐ県内屈指の規模を誇ります。西の阿武隈高地から東へゆるやかに下り、約60キロにおよぶ海岸線「いわき七浜」が太平洋に開けます。寒流と暖流が出会う「潮目の海」に恵まれ、東北と首都圏を結ぶ太平洋沿いの玄関口です。 参考:いわき地方振興局(福島県)

雪がほとんど降らない温暖な気候を活かし、いわきは「東北のハワイ」として知られます。かつての炭鉱の湯を引いたスパリゾートハワイアンズ、フラガールが受け継ぐフラ文化、「潮目の海」をテーマにした東北最大級の水族館アクアマリンふくしま——歩くたびに、思いがけない出会いが待っています。美空ひばり「みだれ髪」の歌碑が立つ塩屋埼灯台や、日本三古泉のひとついわき湯本温泉も旅人を迎えます。 参考:いわき市観光サイト

石炭産業とともに歩んだ近代の記憶や、福島県唯一の国宝建造物・白水阿弥陀堂、歌枕として名高い「勿来の関」など、海と歴史が織りなす文化が息づく土地。寒暖の潮目が育む海の幸「常磐もの」の味わいも格別です。都会の喧騒を離れ、心ほどける旅へ。次の週末は、福島の海辺・いわきへ出かけてみませんか。 参考:いわき市(Wikipedia)