【福島県泉崎村】ってどんなとこ?烏峠と東北初の装飾横穴【地元民のリアルな声あり】

福島県泉崎村の埴輪力士:泉崎村の原山1号墳から出土した埴輪力士は、力強い体躯と右腕を掲げた独特のポーズが特徴です。

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泉崎村(いずみざきむら)は、福島県中通り南部、白河丘陵と須賀川盆地の間に位置する人口5,800人の村です。東京から北へ約200キロ。

泉崎村の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 泉崎横穴──東北地方で初めて彩色壁画が見つかった横穴墓(国の史跡)
  • 関和久官衙遺跡──古代の白河郡役所跡。約1300年前の政治の中心地
  • 烏峠(標高485.7m)──山頂に創建1200年超の烏峠稲荷神社
  • 泉崎国際サイクルスタジアム──周長333.3m、カント38度の本格バンク
  • ✅ 村で育てて村で打つ十割そばと、特産のハトムギ茶

「古代史や遺跡が好きな人」「自転車競技やスポーツ合宿の場所を探している人」「新幹線圏内で静かな移住先を探している人」に向いた村です。本記事では、推しポイント・歴史・文化風習・特産品まで、地元目線で紹介します。

人口5,800 人 ※2026年6月1日時点(推計人口)
面積35.43 km²
人口密度164 人/km²

地理的には、北から東を矢吹町、東を中島村、南から西を白河市に囲まれています。接するのはこの3市町村です。村の南端を阿武隈川が流れ、中央部を東西に泉川が横切ります(出典:泉崎村公式ホームページ)。

JR東北本線の泉崎駅が村の中心部にあり、東北新幹線・新白河駅から3つ目の駅です。東北自動車道の矢吹ICから約5分、福島空港からは車で約30分(出典:同上)。

古代の役所跡、東北で最初に見つかった壁画の墓、そして国際規格のバンク。35平方キロの村に、時代の違う「はじめて」が並んでいます。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

泉崎村の推しポイント

泉崎村を語るときに外せないのが、古代と現代が同居している点です。1300年前の郡役所跡と1900年代に整備された国際規格の自転車競技場が、車で10分ほどの距離に並んでいます。そこに標高485.7メートルの烏峠、江戸の街道が残した松並木、村産のそば粉で打つ十割そばが加わります。ここでは5つに絞って紹介します。

推しポイント1:泉崎横穴──東北で初めて壁画が見つかった墓

1933年(昭和8年)の県道工事中に偶然見つかった横穴墓です。凝灰岩をくり抜いた家形の玄室の壁と天井に、丹朱(赤い顔料)で騎馬像や人物、渦巻き文などが描かれていました。

翌1934年5月1日、国の史跡に指定されています(出典:文化遺産オンライン)。東北地方で装飾のある古墳時代の墓が確認されたのは、これが最初でした(出典:泉崎村公式ホームページ)。

推しポイント2:烏峠と烏峠稲荷神社──村を見下ろす485.7メートル

村の最高地点、烏峠の山頂に鎮座するのが烏峠稲荷神社です。創建は1200年以上前にさかのぼり、現在の本殿は江戸時代のもの。彫刻の一部には赤や青の顔料が残っていて、建てられた当初は色鮮やかな社殿だったと考えられています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

山頂付近からは那須連山や吾妻連峰、飯豊連峰まで見渡せます。表参道の鳥居をくぐって登ると「円満平」という広場があり、ここで一息つく人が多いんですよ(出典:福島県ホームページ)。

推しポイント3:泉崎国際サイクルスタジアム──カント38度のバンク

さつき公園の中にある自転車競技場です。周長333.3メートル、最大傾斜(カント)38度、収容576人。国際自転車競技連合(UCI)の規定を満たした設計になっています(出典:公益財団法人福島県観光物産交流協会)。

38度というのは、立って歩くのが難しいほどの傾きです。同じ公園内にはプロ野球公式戦が開催できる野球場、日本水泳連盟公認のプール、体育館、弓道場も揃っていて、スポーツ合宿の受け皿になっています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

推しポイント4:村で育てて村で打つ十割そば

泉崎村はそば作りに力を入れていて、村内には「泉崎蕎麦会」という団体があります。村で収穫したそば粉を使った十割そばを、宿泊施設の泉崎カントリーヴィレッジなどで提供しています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

関東から食べに来る人がいるほどの評判だそうです(出典:ふくしまぐらし(福島県移住ポータルサイト))。夏の終わり、畑一面が白いそばの花で埋まる時期もきれいです。

推しポイント5:踏瀬旧国道松並木──奥州街道が残した並木道

村の北側、踏瀬地区に残る松並木です。白河藩主・松平定信の時代に、大名行列や旅人の日よけ・風よけとして街道沿いに松苗が植えられたのが始まりと伝えられています。今そびえている大きな松は、明治18年(1885年)ころに補植されたものです。

1976年(昭和51年)6月22日に村の天然記念物に指定されました。並木は泉崎村から矢吹町まで続いています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

泉崎村の歴史

泉崎村の歴史は、大きく3つの層に分かれます。第一は古代で、白河国造の支配圏から陸奥国白河郡の中心地へと移り変わった時期です。第二は江戸時代で、奥州街道の宿場と複数の藩領・幕府領が入り組んだ時期。第三は明治以降で、8つの村が段階的に統合され、1954年に現在の泉崎村が誕生しました。古代の遺跡と江戸の街道跡が今も地上に残っている点が、この村の特徴です。

古代──陸奥国白河郡の中心だった時代

大化改新以前、この一帯は白河国造の支配圏でした。646年(大化2年)ごろに陸奥国が成立し、白河郡の行政区画に組み込まれます。728年(神亀5年)には陸奥国に白河軍団が置かれ、792年(延暦11年)に廃止されました。

その軍団廃止のころ、関和久の地に官衙(役所)があったとされています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

これが関和久官衙遺跡です。1972年から1981年の発掘調査で、整然と並ぶ礎石建物跡(正倉院)などが確認され、7世紀末から10世紀後半まで機能した古代白河郡衙と位置づけられました(出典:白河市公式ホームページ)。

1984年(昭和59年)7月21日、阿武隈川対岸にある白河市の借宿廃寺跡とあわせ、国の史跡「白河官衙遺跡群」に指定されています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

中世〜近世──藩領が入り組んだ街道の村

1590年(天正18年)、村域の各村は会津藩領となりました。1627年(寛永4年)には白川藩領に移ります。

その後の支配は細かく分かれました。1742年(寛保2年)、踏瀬村・踏瀬新田村・太田川村は越後高田藩領となって浅川陣屋の支配下に入り、泉崎村・関和久村・北平山村などは引き続き白川藩領でした。1837年(天保8年)には踏瀬周辺が幕府領となり、塙陣屋の支配となります。

1867年(慶応3年)、泉崎村・関和久村・北平山村などは幕府領として小名浜代官所の支配下に置かれました(出典:泉崎村公式ホームページ)。

この時代、村を南北に貫いていたのが奥州街道です。踏瀬宿が置かれ、その名残が今の踏瀬旧国道松並木として残っています。

近代〜現代──2つの村が1つになるまで

1876年(明治9年)、踏瀬村・踏瀬新田村・十軒新田村が合併して踏瀬村に、北平山村と北平山新田村が合併して北平山村になりました。

1889年(明治22年)の町村制施行で、踏瀬村・太田川村・泉崎村が合併して川崎村(291戸1,827人)に、関和久村と北平山村が合併して関平村(263戸1,452人)になります。

1896年(明治29年)2月25日には泉崎駅が開業しました。そして1954年(昭和29年)、市町村合併促進法にもとづき、泉崎駅を中心として南北に位置する川崎村と関平村が合併し、現在の泉崎村が誕生します(出典:同上)。

その後、東北自動車道と東北新幹線の開通にともなって大型企業の進出が進み、第二次産業が伸びました。天王台ニュータウンなどの宅地も造成され、首都圏からの移住者を受け入れています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

泉崎村の文化・風習

人口5,800人の村ですから、暮らしの単位は「地区」です。関和久、踏瀬、太田川、北平山といった旧村名がそのまま生活圏の呼び名として生きていて、行事もその単位で行われます。烏峠を見上げる位置関係が共通の風景になっているのも、この村らしいところなんですよ。

方言と話し方の特徴

福島県は会津・中通り・浜通りで言葉がかなり違います。泉崎村は中通りの南端、栃木県にほど近い位置にあるため、東北の言葉と北関東の言葉が重なる地域です。

耳にする機会が多いのが、んだ(そうだ・うん)という相づち。会話の合間に軽く挟まれます。推量や誘いかけには〜だべ(〜だろう)、そして北関東寄りの〜だっぺ(〜だろう)も使われます。

ほめたり喜んだりするときはいがった(よかった)。「い」と「え」の区別があいまいになる訛りがそのまま出ている言い方です。

音の特徴としては、濁音が多いこと、そして疑問文ではないのに語尾が上がることが挙げられます。初対面だと質問されているように聞こえることがあるので、覚えておくと会話が楽になります。

烏峠に集まる秋──八朔大祭と峠節

村でいちばん知られた神社行事が、烏峠稲荷神社の八朔大祭です。旧暦8月1日(八朔)に行われる秋の収穫祈願祭で、かつては北は山形県、南は栃木県から参拝客が訪れました。

昭和30年に泉崎第一小学校の6年生が制作した版画「とうげさま」には、汽車から降りた人々が行列をなして山頂を目指し、境内で踊りに興じる様子が描かれています。この版画は全国コンクールで特選に選ばれました(出典:泉崎村公式ホームページ)。

この峠にまつわる「峠節」という唄も古くから伝わっていて、保存会がつくられています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

地区ごとに残る講と行事

小さな村ですが、地区単位の行事が今も残っています。9月中旬には豊年祈願の熊野講、11月末の農作物収穫後には関和久地区で「マイコンダ」、太田川地区では梅若念仏講が行われます(出典:同上)。

どれも派手な観光行事ではありません。田んぼの一年が終わる区切りに、地区の人が集まって手を合わせる。そういう性格の行事です。移住してきた人が地域に入るきっかけになることもあります。

食卓と季節の暮らし

年平均気温は11〜12度。内陸にありながら福島県内では比較的温暖で、積雪も少なく、積雪期間はごくわずかです。年間降水量は1,400ミリ程度で、県内では少雨地帯にあたります(出典:同上)。

春は村内に約3,000本の桜が咲きます。なかでも昌建寺の枝垂れ桜は、地域の人にも観光客にも親しまれている一本です。秋には田んぼが黄金色に染まります(出典:ふくしまぐらし(福島県移住ポータルサイト))。

雪かきに追われる冬ではないぶん、庭仕事や畑の準備を早めに始められます。北国の暮らしを覚悟して移住してくると、いい意味で拍子抜けするかもしれません。

人の気質と地域のつながり

この村は移住者を受け入れてきた歴史があります。天王台ニュータウンには、神奈川・千葉・埼玉といった首都圏から移り住んだ世帯が暮らしていて、村主催のイベントや体験教室を通じて交流が生まれています。

公共交通は、村内3コースの路線バスが無料で運行されています。免許を返納したあとの足を心配しなくていいのは、小さな自治体ならではの支えですよね(出典:同上)。

泉崎村の特産品・食

泉崎村の産業は第一次産業が主体で、基幹作物は米です。ここに畜産、葉たばこ、野菜が加わります。村が特産品として挙げているのは、ハトムギ茶、トマト、キュウリ、そして水耕野菜(ミツバ、パセリ、こねぎ)です(出典:泉崎村公式ホームページ)。そこに、村ぐるみで取り組むそばが加わります。

特産品1:十割そば

泉崎村ではそば作りに力を入れていて、村内の「泉崎蕎麦会」が村産のそば粉を使った十割そばのイベントを開いたり、泉崎カントリーヴィレッジで提供したりしています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

つなぎを使わない十割は、香りが立つかわりに切れやすく、麺が短くなりがちです。だからこそ打ちたて・茹でたてを出せる村の中がいちばんおいしい。歯を入れた瞬間にほろりとほどけて、そばの粉っぽい甘い香りが鼻に抜けます。

そばの収穫は秋。新そばが出回る11月ごろがねらい目と考えられます。夏の終わりには、畑一面が白い花で覆われる時期もありますよ。

特産品2:ハトムギ茶

村が特産品の筆頭に挙げているのがハトムギ茶です。ハトムギはイネ科の穀物で、焙煎してお茶にすると香ばしく、雑味の少ないすっきりした味になります。

カフェインを含まないので、夜でも子どもでも飲めるのが利点です。冷やして麦茶がわりに一年中飲む家庭もあります。米や葉たばこと並ぶ畑作の一角として根づいてきた作物です。

特産品3:トマトとキュウリ

矢吹原の南縁にあたるこの村は、台地と谷底平野が組み合わさった地形で、羽鳥用水の灌漑地域に含まれます。水が回る土地では米、水はけのよい台地では野菜、という使い分けが成り立ちます。

トマトとキュウリの旬は夏。もぎたてのキュウリは、皮のパリッとした歯ごたえと青い香りが違います。味噌をつけて丸かじりするのがいちばん贅沢な食べ方ですよね。

特産品4:水耕野菜(ミツバ・パセリ・こねぎ)

もう一つの柱が水耕栽培の軟弱野菜です。ミツバ、パセリ、こねぎが村の特産品として挙げられています(出典:同上)。

水耕は天候に左右されにくく、年間を通して安定して出荷できるのが強みです。ミツバは吸い物や親子丼にひとつまみ、こねぎは冷奴や納豆に。主役ではないけれど、なければ物足りない。そういう野菜を計画的に作れる産地がある、というのは地味に大きいことなんですよ。

特産品5:米

基幹作物は米です(出典:同上)。南端を流れる阿武隈川と、中央部を東西に流れる泉川が水田地帯を潤しています。

秋、烏峠から見下ろす村は一面の黄金色になります。新米は9月下旬から10月にかけて。炊きたてを塩むすびにして、村のそばと一緒に食べる。それがこの村でいちばん贅沢な組み合わせかもしれません。


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泉崎村の観光スポット

泉崎村の見どころは、大きく3つの方向に分かれます。1300年前の役所跡や壁画の残る墓といった古代の遺産、烏峠を中心にした自然と信仰、そして国際規格のバンクや温泉が並ぶさつき公園一帯です。

村の面積は35.43平方キロメートル。端から端まで車で15分ほどなので、この3方向を1日で回ることも難しくありません。まずは個別に見ていきましょう。

古代の泉崎をたどるスポット

  • 泉崎横穴 – 1933年の県道工事中に発見された横穴墓。玄室の壁と天井に、赤い顔料で騎馬像や人物、渦巻き文が描かれています。1934年5月1日に国の史跡に指定されました(出典:文化遺産オンライン)。普段は非公開ですが、年に1回、10月の第2土曜日に一般公開されます。観覧料は無料です(出典:泉崎村公式ホームページ)。1400年前の人が引いた線を、ガラス越しではなく自分の目で見られる日は年に一度だけ。予定を合わせる価値があると思いますよ。
  • 関和久官衙遺跡 – 阿武隈川左岸の段丘に広がる古代の役所跡です。1972年から1981年の発掘調査で礎石建物跡(正倉院)などが確認され、7世紀末から10世紀後半まで機能した古代白河郡衙と位置づけられました(出典:白河市公式ホームページ)。1984年7月21日に国の史跡「白河官衙遺跡群」に指定されています(出典:泉崎村公式ホームページ)。現地は田んぼに囲まれた開けた場所で、遮るものがありません。夕方、稲の上を風が渡っていく音を聞きながら立っていると、ここが役所だった時代の空の広さがそのまま残っている気がしてきます。
  • 泉崎資料館 – 泉崎駅前にある村の資料館です。開館時間は午前10時から午後6時、休館日は毎週月曜日(月曜が祝日の場合は翌火曜日)と年末年始、入館料は無料です(出典:泉崎村公式ホームページ)。原山古墳から出土した埴輪力士像の実物大レプリカや、泉崎横穴の壁画を原寸で写した写真パネル、郡役所跡の推定復元模型が並びます。非公開の横穴の中身をここで確かめてから現地へ向かうと、遺跡の見え方がまるで変わります。
  • 観音山磨崖供養塔婆群 – 露出した岩壁に、仏像ではなく亡くなった人の塔婆そのものが彫られた、鎌倉時代の供養碑群です。大小320ほどの塔婆のなかには弘安8年(1285年)の文字も見つかっており、福島県の重要文化財に指定されています(出典:福島県ホームページ)。真上を東北自動車道が走っていて、車の走行音を聞きながら700年前の岩壁を見上げることになります。この違和感が、ここでしか味わえない体験なんですよ。

烏峠と季節の風景

  • 烏峠稲荷神社 – 村の最高地点・烏峠(標高485.7メートル)の山頂に鎮座します。創建は1200年以上前にさかのぼり、現在の本殿は江戸時代のもので、彫刻の一部には赤や青の顔料が残っています(出典:泉崎村公式ホームページ)。山頂付近からは那須連山・吾妻連峰・飯豊連峰まで一望でき、表参道の鳥居をくぐって登ると「円満平」という広場があります(出典:福島県ホームページ)。おすすめは午後遅めの時間帯。アカマツ林を抜ける道に西日が差し込んで、参道の色が一段深くなります。
  • 踏瀬旧国道松並木 – 奥州街道の面影を残す松並木です。白河藩主・松平定信の時代に街道沿いへ松苗が植えられたのが始まりと伝えられ、いま大きく育っている松は明治18年(1885年)ころに補植されたもの。1976年6月22日に村の天然記念物に指定されました(出典:泉崎村公式ホームページ)。並木は泉崎村から矢吹町へと続きます。夏の日中、松の影が地面に縞をつくる下を歩くと、日よけのために植えられたという説明が体でわかります。
  • 昌建寺の枝垂れ桜 – 村の天然記念物に指定されている枝垂れ桜で、地域の人にも観光客にも親しまれている一本です(出典:わっはっは!泉崎村)。村内には約3,000本の桜があり、この木はそのシンボル的な存在です(出典:ふくしまぐらし(福島県移住ポータルサイト))。人出は観光地ほど多くありません。枝の下に立ってしばらく誰も来ない、という贅沢な花見ができます。

スポーツと温泉が集まるさつき公園一帯

  • 泉崎国際サイクルスタジアム – さつき公園の中にある自転車競技場です。周長333.3メートル、最大傾斜(カント)38度、収容576人で、国際自転車競技連合(UCI)の規定を満たした設計になっています(出典:公益財団法人福島県観光物産交流協会)。使用にあたっては事前の申請が必要です(出典:泉崎村公式ホームページ)。バンクの縁に立つと、傾きが壁のように見えます。写真では伝わらない角度なので、機会があれば実物を見てほしいところです。
  • さつき公園 – プロ野球の公式戦が開催できる野球場、日本水泳連盟公認のプール、体育館、陸上競技場、テニスコート、弓道場、ソフトボール場を備えた総合運動公園です。園内には桜、さつき、ツツジが多数植えられています(出典:泉崎村公式ホームページ)。丘陵の地形をそのまま生かしているので、施設から施設へ歩くだけで軽い上り下りがあります。合宿の学生が並んで走っている姿は、この村の初夏の風景のひとつです。
  • 泉崎パークゴルフ場 – 2015年のオープン後に増設を重ね、現在は「どんぐり」「さくら」「さつき」「峠」の4コース36ホールです。地形を利用した起伏のあるコースで、初心者から上級者まで楽しめます(出典:泉崎村公式ホームページ)。冬期は休業期間があるので、訪ねる時期には注意してください。クラブ1本で回れる手軽さなので、旅先の午後にふらっと立ち寄るのに向いています。
  • 泉崎カントリーヴィレッジ/泉崎さつき温泉 – パークゴルフ場に隣接するログホテルと温泉です。源泉100パーセントのかけ流しで、泉質はアルカリ性単純温泉。内湯、露天風呂、サウナがあります(出典:福島県ホームページ)。とろりとした肌ざわりのお湯で、露天に出ると林の音しか聞こえません。合宿帰りの学生と地元の常連が並んで浸かっている、そんな距離感の温泉です。

食べる・買う

  • はにわの里(泉崎6次産業館) – 国道4号沿いの農産物直売所です。営業時間は9時から18時、年中無休(年末年始を除く)。併設の「そば処 はにわ亭」は11時から14時、月曜定休(月曜が祝日の場合は翌平日、年末年始を除く)です(出典:はにわの里)。村産のそば粉を使った十割そばが食べられます。運が良ければそば打ちの様子が見られますが、売り切れも珍しくないので、そば目当てなら早めの時間に行くのが確実です。
  • マンスフィールド記念館 – ニュージーランド生まれの作家キャサリン・マンスフィールドの資料を集めた小さな記念館です。開館は毎週土・日曜日の午前10時から午後5時、入館料は大人340円(出典:福島県南観光公式ホームページ)。初夏から秋にかけては、ローズガーデンでさまざまなバラが楽しめます。個人が運営する館なので、訪ねる前に電話で開館を確かめておくと安心です。

泉崎村の観光ルート

計算中…

村内はどこへ行くにも車で15分圏内なので、移動でくたびれることがありません。古代の遺跡をたどる1日コース、さつき公園まわりだけを楽しむ半日コース、そして白河市矢吹町まで足を伸ばす広域コースの3本を組んでみました。

【車・1日】遺跡と温泉をつなぐ村内一周ルート

9:30 泉崎駅 → 10:20 関和久官衙遺跡(車10分)→ 11:20 観音山磨崖供養塔婆群(車10分)→ 12:00 はにわの里(車10分)→ 13:30 踏瀬旧国道松並木(車10分)→ 14:30 烏峠稲荷神社(車15分)→ 16:00 泉崎さつき温泉(車10分)

泉崎資料館(40分)
→ 駅前なので鉄道でも入りやすい起点です。埴輪力士像と壁画パネルをここで頭に入れてから、実際の遺跡に向かいます。

関和久官衙遺跡(40分)
→ 田んぼの中に広がる郡役所跡。午前中は光が斜めに入って、段丘の起伏がわかりやすく見えます。

観音山磨崖供養塔婆群(30分)
→ 岩壁を埋める塔婆の量に圧倒されます。頭上を高速道路が走っているので、探すときは高架を目印にしてください。

はにわの里(60分)
→ 昼はここで十割そば。直売所で野菜を先に確保しておくと、帰りに慌てずに済みます。

踏瀬旧国道松並木(40分)
→ 江戸の街道がそのまま道として残っている区間。ゆっくり歩いて、松の間隔を体で測ってみてください。

烏峠稲荷神社(60分)
→ 山頂まで車で上がれます。西日が入る夕方前が展望の見ごろで、遠くの山並みが層になって見えます。

泉崎さつき温泉(60分)
→ 締めはかけ流しの温泉。露天で足を伸ばすと、歩いた一日がきれいに抜けていきます。

【車・半日】さつき公園まるごとルート

13:00 さつき公園 → 13:40 泉崎国際サイクルスタジアム(徒歩5分)→ 14:20 泉崎横穴(外観/車5分)→ 15:00 泉崎パークゴルフ場(車5分)→ 16:30 泉崎さつき温泉(徒歩すぐ)

さつき公園(40分)
→ 野球場、プール、体育館、陸上競技場が丘の起伏に沿って並びます。園内を一周するだけで軽い運動になります。

泉崎国際サイクルスタジアム(40分)
→ 傾斜38度のバンクは、間近で見ると壁のようです。使用には申請が必要なので、走らない日は外から眺めるだけでも十分。

泉崎横穴(20分)
→ さつき公園駐車場から南へ300メートルほど。中は10月の一般公開日以外は見られませんが、丘の斜面という立地は現地でしかつかめません。

泉崎パークゴルフ場(90分)
→ 36ホールから好きなコースを選んで1ラウンド。クラブ1本なので、旅の途中でも荷物になりません。

泉崎さつき温泉(60分)
→ パークゴルフ場のすぐ隣。汗を流してそのまま帰れるのが、この半日ルートの強みです。

【車・1日】広域ルート:泉崎から白河・矢吹へ

9:00 泉崎資料館 → 9:40 小峰城跡(車25分)→ 11:30 南湖公園(車15分)→ 13:00 関和久官衙遺跡(車25分)→ 14:30 踏瀬旧国道松並木(車10分)→ 15:30 あゆり温泉(車15分)

泉崎資料館(40分)
→ 古代白河郡の全体像をここで押さえてから、白河市側の史跡へ向かう順番がおすすめです。

小峰城跡白河市・60分)
→ 復元された三重櫓と石垣が見どころ。JR白河駅の北すぐで、駅前から歩いても届く距離です。

南湖公園白河市・60分)
→ 松平定信が築いた湖畔の公園。湖の周囲は約2キロメートルで、茶屋で休みながら一周できます。

関和久官衙遺跡泉崎村・40分)
→ 定信の城下を見たあとで1000年さかのぼる形になります。同じ阿武隈川沿いにあると知ると、地形のつながりが見えてきますよ。

踏瀬旧国道松並木泉崎村・30分)
→ その定信が植えさせた松並木。城下と街道が1本の線でつながる、この日の締めくくりにふさわしい場所です。

あゆり温泉矢吹町・60分)
→ 松並木をたどった先が矢吹町。日帰り温泉で一日を終えて、矢吹ICから帰路につけます。


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泉崎村の年間イベント

人口5,800人の村ですから、規模の大きな祭りが並ぶわけではありません。ただ、桜・そば・遺跡・収穫という村の中身がそのまま行事になっていて、どれも「その季節にここへ来る理由」がはっきりしています。年に一度しか開かない扉もありますよ。

春:いずみざき桜ウォーク

村の天然記念物「昌建寺の枝垂れ桜」や、泉川沿いの桜並木を歩いて巡るイベントです。桜の時期に合わせて開催され、2026年で第20回を数えました。コース上では食のおもてなしも用意されます(出典:わっはっは!泉崎村)。

ぜひ体験してほしいのが、歩いている最中の音の変化です。集落を抜けると生活の音が消えて、川の流れと足音だけになります。そこへ風が吹くと、花びらが道の先まで流れていく。バスの車窓では味わえない時間の進み方なんですよ。

初夏〜夏:泉崎村そばスタンプラリー

ふくしまDC特別企画として、村内の蕎麦屋6店舗を巡るデジタルスタンプラリーが行われています。2026年の開催期間は6月1日から8月31日まで。対象は「そば処さんぺい」「泉崎カントリーヴィレッジ」「はにわの里(はにわ亭)」「そば蔵いずみ」「見附屋」「食菜工房えん」の6店で、二次元コードを3個以上集めると応募できます(出典:泉崎村公式ホームページ)。

面白いのは、6店とも同じ村のそば粉を使っているのに、打ち方も出汁も店ごとに違うところです。1軒目で「これが泉崎の味か」と思っても、2軒目で更新されます。3軒回るころには、自分の好みの方向がはっきりしてくるはずです。

秋:泉崎横穴の一般公開

普段は非公開の国史跡・泉崎横穴が、年に1回だけ扉を開けます。開催は10月の第2土曜日で、午前の部と午後の部に分かれ、観覧料は無料。1回あたり1名から4名程度ずつの入れ替え制です(出典:泉崎村公式ホームページ)。

順番待ちは屋外なので、羽織るものを持っていくと安心です。待っている間、丘の斜面をふさぐ扉をずっと眺めることになるのですが、これが妙に効きます。1400年前に閉じられて、年に一度しか開かない場所。順番が回ってきて中をのぞいた瞬間の赤い線は、写真で見たときとは別物でした。

秋:泉崎村収穫感謝祭

泉崎ソフトボール場を会場に、地元産の野菜や果物の収穫を祝う村の一大行事です。ステージイベントのほか、豚汁やお試し野菜の提供、キッチンカーや近隣店舗の出店があります(出典:ふくしまの旅(公益財団法人福島県観光物産交流協会))。開催は秋で、村の商工会からも案内が出されます(出典:泉崎村商工会)。

会場に着くとまず豚汁の湯気の匂いが届きます。人口5,800人の村ですから、来ている人の多くは顔見知り同士。よそから来た人にも遠慮なく「食べてけ」と声がかかる、そういう温度のお祭りです。

秋:烏峠稲荷神社の八朔大祭

烏峠稲荷神社に伝わる秋の収穫祈願祭です。旧暦8月1日(八朔)に行われ、かつては北は山形県、南は栃木県から参拝客が集まりました(出典:泉崎村公式ホームページ)。

昭和30年に地元の小学生が制作した版画には、汽車を降りた人々が行列をなして山頂を目指す様子が描かれています。標高485.7メートルの山頂まで、みんなが歩いて登った時代があったわけです。いまも参道を上っていくと、その行列の気配が残っている気がしますよ。

泉崎村のエリア別の顔

泉崎村は1954年に川崎村と関平村が合併して生まれた村で、いまも泉崎・太田川・踏瀬・関和久・北平山という旧村由来の地名が生活圏の呼び名として生きています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

旅する視点で見ると、村は「駅前」「丘の上のスポーツ地区」「南の山」「川沿いの古代地区」「国道沿い」の5つに分けると動きやすくなります。それぞれ性格がはっきり違うので、順に紹介しますね。

泉崎駅周辺エリア──村の玄関口であり、旅の起点

JR東北本線の泉崎駅が村のほぼ中心にあり、東北新幹線・新白河駅から3つ目です。駅前には泉崎資料館と図書館が入った建物があり、降りてすぐ村の歴史に触れられます。

にぎやかな駅前商店街があるわけではありません。改札を出ると空が広くて、鳥の声が聞こえる。そういう静かな駅です。鉄道で来る人はここが起点になるので、まず資料館で全体像をつかむ使い方がおすすめですよ。

笹立山・さつき公園エリア──丘の上に施設が集まる一角

村の南寄り、丘陵地を切り開いた一帯です。総合運動公園のさつき公園、泉崎国際サイクルスタジアム、パークゴルフ場、そして温泉付きの宿泊施設・泉崎カントリーヴィレッジが徒歩圏に固まっています。

春から秋にかけては合宿の学生やパークゴルフの高齢者グループが行き交い、村のなかでいちばん人の動きがあるエリアです。体を動かして温泉に入って泊まる、という組み立てを1カ所で完結させたい人に向いています。

烏峠エリア──展望と信仰が重なる村の南端

標高485.7メートルの烏峠と、その山頂の烏峠稲荷神社を中心とした一帯です。山頂近くまで車で上がれるので、登山の装備は必要ありません。

アカマツ林を抜ける遊歩道が何本も整備されていて、歩く距離は自分で選べます。散策のあと山頂に立てば、那須連山から吾妻連峰、飯豊連峰までが視界に入る。晴れた日の午後に、時間をかけて過ごしたいエリアです。

関和久・北平山エリア──阿武隈川沿いの古代の中心地

村の南東、阿武隈川の左岸に開けた水田地帯です。ここに古代白河郡の役所跡である関和久官衙遺跡があり、川を挟んだ白河市側には附属寺院の借宿廃寺跡が残ります。

目に入るのは田んぼと段丘と空だけ。観光施設はありませんが、それがこのエリアの価値なんですよ。1300年前もおそらく似た地形だったはずで、遺構そのものより「なぜここに役所を置いたか」が体で理解できる場所です。歴史好きなら、じっくり歩く時間を確保してください。

踏瀬・国道4号エリア──街道と直売所が並ぶ北の入口

村の北側、矢吹町との境に近い一帯です。江戸時代は奥州街道の踏瀬宿が置かれ、いまも踏瀬旧国道松並木が村の天然記念物として残っています。東北自動車道の矢吹ICから約5分という位置関係で、車で村に入る人の多くはここを通ります。

国道4号沿いには直売所のはにわの里があり、村の野菜と十割そばが手に入ります。旅の最初か最後に立ち寄って、松並木を歩いてから買い物を済ませる。そんな使い方がちょうどいいエリアです。

泉崎村の気候・季節の暮らし

泉崎村には気象庁の観測地点がないため、ここでは隣接する白河市の観測地点の値を使います。年平均気温は11.9℃、年降水量は1456.7ミリ、年間の降雪の深さの合計は90センチ、最深積雪は25センチです(1991〜2020年の平年値/出典:気象庁)。

村自身も「内陸部にありながら福島県内では比較的温暖」「積雪は少なく、積雪期間はわずか」と説明しています(出典:泉崎村公式ホームページ)。東北の村と聞いて身構えると、拍子抜けするかもしれませんよ。

春──3月〜5月の暮らし

月平均気温は3月が4.5℃、4月が10.2℃、5月が15.5℃です。降雪の平年値は3月が14センチ、4月は2センチまで落ちます(出典:気象庁)。

3月はまだ朝の冷え込みが残りますが、4月に入ると空気が一気に変わります。村内には約3,000本の桜があり、昌建寺の枝垂れ桜が咲くころが春の本番です。

この時期の泉川沿いは、水音と鳥の声が急に増えます。冬に静まり返っていた田んぼに水が入り、代掻きのトラクターが動き出す。村の一年がここから始まる感覚があるんですよ。

夏──6月〜8月の暮らし

8月の月平均気温は23.7℃、日最高気温の平均は28.7℃、日最低気温の平均は20.2℃です。降水量は7月が233.2ミリで年間最多となります(出典:気象庁)。

日中は暑くなりますが、夜の平均が20℃前後まで下がるのが内陸の丘陵地らしいところです。窓を開けて寝られる日が都市部よりずっと多いと考えられます。

7月の雨は、田んぼにとっては恵みです。梅雨明け後の朝、烏峠の方から霧が下りてくる日があって、稲の緑が白くぼやける。あれを見ると夏が来たと感じます。

秋──9月〜11月の暮らし

9月の降水量は211.4ミリで、7月に次いで多い月です。月平均気温は10月が14.0℃、11月が8.1℃まで下がります(出典:気象庁)。

9月は台風シーズンと重なるため、雨量が一段と多くなります。稲刈り前の農家にとってはいちばん気の抜けない時期です。

刈り取りが終わった10月下旬、烏峠から見下ろす村は色を失って土の茶色に変わります。かわりに山は紅葉。空気が乾いて視界がよくなり、那須連山の稜線がくっきり見える日が増える季節です。

冬──12月〜2月の暮らし

1月の月平均気温は0.6℃、日最高気温の平均は5.0℃、日最低気温の平均は-3.3℃です。年間の降雪の深さの合計は90センチ、最深積雪の平年値は25センチ。冬の最多風向は北西です(出典:気象庁)。

ポイントは「雪日数は多いが積もりにくい」こと。年間の雪日数の平年値は77.8日ありますが、降雪量の合計は90センチにとどまります。雪国のような除雪の負担にはならないと考えられます。

ただし北西の季節風は毎日吹きます。気温以上に体感が下がるのは風のせいなので、移住を考えるなら防寒着は薄手より風を通さないものを選んだほうが正解です。

晴れの日が多いのも冬の特徴で、1月の日照時間の平年値は151.4時間あります(出典:気象庁)。朝、霜の降りた田んぼに日が差し込むと、白い面がいっせいに光るんですよ。

泉崎村の移住・暮らし情報

泉崎村は、首都圏からの移住者を長く受け入れてきた村です。天王台ニュータウンには神奈川・千葉・埼玉から移り住んだ世帯が暮らしています。

暮らしの前提は車。ただし村内に東北本線の駅とスーパー、診療所、小中学校が揃っているので、生活の骨格は村の中で完結します。子育て支援と住宅取得の奨励金がかなり手厚いのも、この村の特徴なんですよ。

通勤・通学

泉崎村からの通勤先として現実的なのは、白河市矢吹町須賀川市あたりです。国道4号が村を縦断していて、車での移動がしやすい配置になっています。

鉄道通勤なら、JR東北本線の泉崎駅から東北新幹線の新白河駅まで3駅。村役場は新白河駅まで車で約20分としています(出典:ふくしまぐらし(福島県移住ポータルサイト))。

この村ならではなのが「ゆったり通勤奨励金制度」で、鉄道利用にかかる定期券代相当額を、初回申請日から3年もしくは300万円を限度に交付します(出典:同上)。新幹線通勤を前提にした移住が想定されている、ということです。

住宅環境

先に現実を書くと、賃貸物件は多くありません。大手不動産サイトでも間取り別の家賃相場が算出できないほど掲載件数が少ない状態です(出典:アットホーム)。

そのぶん力が入っているのが土地の分譲です。村は天王台ニュータウンと都橋ニュータウンを分譲していて、購入者向けの奨励金制度を複数用意しています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

制度の内容も具体的です。土地代金の20パーセントを200万円を限度に交付する「愛郷移住特別支援金制度」、住宅ローンの利子相当分を15年分・300万円を限度に一括交付する「住宅ローンスーパーサポート123奨励金制度」、村内の建築業者と契約した場合の「安心保障しっかり奨励金制度」(延べ床面積1坪あたり1万円、40万円限度)などがあります(出典:ふくしまぐらし)。

つまり泉崎村は「借りて住む」より「土地を買って建てる」ほうが制度の恩恵を受けやすい村です。移住の検討段階から、この違いを頭に入れておいたほうがいいですよ。

買い物環境

村役場のある八丸地区にスーパーのリオン・ドール泉崎店があり、営業時間は9時から20時です(出典:リオン・ドール)。日常の食料品はここで足ります。

国道4号沿いには農産物直売所のはにわの里があり、営業時間は9時から18時、年末年始を除いて年中無休です(出典:はにわの里)。村の野菜が新鮮で安く、地元の人の日常使いになっています。

家電や大型の買い物は、白河市矢吹町のロードサイド店まで出るのが現実的と考えられます。国道4号を走れば矢吹方面も白河方面も20分圏なので、週末にまとめて済ませる生活パターンになりますよね。

子育て・教育

村内の教育施設は保育園1、幼稚園1、小学校2、中学校1です(出典:ふくしまぐらし)。人口5,800人の村としては、通学距離が短く収まる配置になっています。

支援制度はかなり踏み込んでいます。幼稚園は保育料・バス・預かり・給食費が無料、村内の幼・小・中に通う子どもの給食費も無料。子どもの医療費は18歳の3月末まで無料です(出典:同上)。

入学時の現物支給もあります。新小学1年生にはランドセル、新中学1年生には通学用かばんとヘルメットが贈られます。出産祝品は第1子5万円から始まり、第5子で50万円です(出典:同上)。

学習面では、学習塾講師や教職員による習熟度別の放課後学習会が無料で実施され、小中学生の数検・漢検・英検の検定料も無料になります(出典:同上)。塾の選択肢が限られる地域で、この仕組みは効きますよね。

医療環境

村内の医療の中心は泉崎南東北診療所です。内科、外科、整形外科、形成外科、小児科、眼科、皮膚科、心臓血管外科、脳神経外科、消化器内科を掲げています(出典:ふくしまぐらし)。

村内には巡回バス「ふれあい号」が運行されていて、買い物用の便のほか、村内の医療機関専用の「お医者さん号」も走っています(出典:泉崎村公式ホームページ)。

専門的な入院治療が必要な場合は白河市の医療機関を利用することになると考えられます。国道4号で20分ほどの距離なので、救急搬送の面でも極端に不利な立地ではありません。

エリア別の暮らし視点

八丸・泉崎駅周辺は、村役場、スーパー、診療所、駅が集まる一帯です。車を持たない期間があっても暮らしを回しやすいのはこのエリアだと考えられます。

天王台ニュータウンは、村が分譲する住宅団地で、首都圏からの移住世帯が多く住みます。奨励金の対象になるのもここと都橋ニュータウンです。静かな環境を優先したい人向けですね。

関和久や踏瀬といった農村部は、田んぼと集落の距離が近い暮らしになります。地区の行事に参加する前提で入ると馴染みが早いはずです。買い物は車が必須になります。

笹立山・さつき公園周辺は住宅地ではありませんが、温泉とパークゴルフ場と運動施設が揃っています。村のどこに住んでも車で10分圏内なので、日常の運動と入浴をここで済ませる住民が多いんですよ。

泉崎村へのアクセス

泉崎村は東京から北へ約200キロの位置にあります(出典:泉崎村公式ホームページ)。東京からは鉄道で最速101分、車で約2時間40分。仙台からは鉄道で最速67分、車で約2時間です(出典:ふくしまぐらし(福島県移住ポータルサイト))。鉄道・車・空港のどれでも届く、県南では珍しく交通条件の揃った村です。

車でのアクセス

国道4号が村を縦断しています。東北自動車道は矢吹ICが村の北側に隣接しており、村公式サイトは矢吹ICから約5分と案内しています(出典:泉崎村公式ホームページ)。福島県の移住ポータルは村中心部まで車で15分としているので、目的地によって幅があると考えてください。

東京からは東北自動車道で約2時間40分、仙台からは約2時間です(出典:ふくしまぐらし)。

実用的なアドバイスをひとつ。矢吹ICで降りると村の北側(踏瀬・国道4号エリア)に、白河IC側から入ると村の南西側に着きます。烏峠や関和久が目的なら白河側、はにわの里や松並木が目的なら矢吹側が近道です。

鉄道でのアクセス

JR東北本線の泉崎駅が村の中心部にあります。東北新幹線・新白河駅から3番目の駅です(出典:泉崎村公式ホームページ)。

東京方面からは、東北新幹線で新白河駅まで行き、東北本線に乗り換えて泉崎駅へ。東京から鉄道で最速101分です(出典:ふくしまぐらし)。運賃・時刻は改定があるため、出発前にJR東日本の公式情報で確認してください。

注意点は東北本線の本数です。新白河駅での接続がうまくいかないと待ち時間が出ます。時間が読めない場合は、新白河駅からレンタカーやタクシーに切り替えるほうが早いこともありますよ。

飛行機でのアクセス

最寄りは福島空港です。村公式サイトは南西へ20キロ・車で約30分、福島県の移住ポータルは車で20分としており、資料によっておよそ20〜30分の幅があります(出典:泉崎村公式ホームページ/ふくしまぐらし)。

関西・中部方面から来る場合は、この空港ルートがいちばん短時間になると考えられます。空港からはレンタカーを借りて、そのまま村内を回る組み立てが現実的です。

村内移動の現実的アドバイス

村内の移動は車が基本です。村域は35.43平方キロメートルで、端から端まで15分ほど。烏峠の山頂近くまで舗装路が通じているので、観光でも登山装備は必要ありません。

公共交通としては、村内を回る巡回バス「ふれあい号」が運行されています。買い物向けの便と、村内の医療機関を結ぶ「お医者さん号」があります(出典:泉崎村公式ホームページ)。

鉄道で来る旅行者への現実的な提案としては、泉崎駅前の泉崎資料館を起点にして、徒歩やレンタカーで動くのがおすすめです。駅前に着いてから移動手段を考えると詰むので、来る前に決めておいてくださいね。


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【地元住民に直撃!】泉崎村の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

そばの店をやっています。村で穫れたそば粉だけを使って、つなぎを入れない十割を毎朝打っています。切れやすいし、水加減も気温で変わるので、正直かなり神経を使う仕事です。

ただ、畑から製粉、鉢の前まで距離が近いのがこの村の強みなんですよね。打ち手同士の集まりもあって、みんなで技を持ち寄っている感じです。

Q2.泉崎村に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

まずは烏峠です。標高四百八十五メートルの山頂に、千二百年以上前からの神社が建っています。参道のアカマツを抜けると急に視界が開けて、那須の山並みまで見えるんですよ。

もうひとつは、東北自動車道の真下にある岩壁の供養塔婆群。鎌倉時代の彫り物を、車の走行音を聞きながら見上げることになります。村の人間は妙に落ち着く場所だと言いますね。

Q3.泉崎村でお土産を買うとしたらなんですか?

定番はそば粉と、この村の有名なものであるハトムギ茶ですね。香ばしくて、夏は冷やして一年中飲めますから、誰に渡しても外れません。

地元の人間がよく買うのは、直売所に並ぶ水耕栽培のミツバやこねぎです。主役じゃないけど、鮮度が違うと料理が変わる。あとは秋の新米。あれは本当に持ち帰る価値がありますよ。

Q4.外から人が来たときに、泉崎村でまず連れていく店はどこですか?

やっぱりそばです。国道沿いの直売所に食堂が入っていて、村のそば粉で打った十割が食べられます。硬めで香りが立つので、初めての人はだいたい驚きますね。

そのあとは温泉のある宿泊施設へ。ここでもそばが出ますし、源泉かけ流しの湯に入ってもらう。泉崎村観光は、食べて浸かって終わるのが一番いいと思っています。

Q5.泉崎村はどんな気質だと思いますか?

人口五千八百人ほどですから、顔が見える範囲で暮らしています。祭りや収穫の行事に出ていれば、よそから来た人にもすぐ声がかかる。距離の詰め方が早いんですよ。

反面、地区ごとのまとまりが強いので、行事に一度も顔を出さないと輪の外に置かれやすい。悪気はないんです。関わる気があるかどうかを見ている、そういう気質だと思います。

Q6.昔に比べて、泉崎村の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

子どもの数は確実に減りました。学校の行事を見ていても、自分の頃とは規模が違います。田んぼを畳む家も出ていて、そこは正直に言っておきたい部分です。

ただ、首都圏から移ってきた世帯が増えて、村民センターや運動公園でのやりとりに新しい顔が混ざるようになりました。合宿の学生も来ますし、静かなだけの村ではなくなってきています。

Q7.泉崎村のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

そばの店を巡ってもらう取り組みが続いているのが嬉しいです。同じ粉なのに店ごとに味が違う。そこを面白がってもらえるようになったのは、ここ数年の大きな変化ですね。

あとは、村長をはじめ役場が移住や子育ての支援に力を入れています。泉崎村水源に近い田んぼの景色と、泉崎村のおすすめスポットである遺跡を、若い世代につなげていけたらと思っています。

泉崎村の関連リンク

本記事は、全国1741市町村を応援するために徹底調査して作成していますが、地元の方だからこそ知る最新情報や、記述の誤りなどがあれば、ぜひこちらのお問い合わせフォームよりお気軽にお知らせください。地域の皆様と一緒に、より素晴らしい紹介ページを作っていきたいと考えております。

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