「1741市町村すべてを紹介する」という壮大なプロジェクト。北海道を歩き終えて、本州最初の一歩に選んだのが青森県です。本州の最北端に位置し、津軽海峡をはさんで北海道と向かい合うこの地を、6つの地域県民局に沿って少しずつ歩いていきます。
10市22町8村、あわせて40の市町村。有名な観光地はもちろん、名前を聞いたことのない小さな町や村にも、必ずその土地ならではの物語があります。このページを入り口に、あなたの知らない青森と出会っていただけたら嬉しいです。
以下、地域県民局別に市町村をご紹介します。
現在の進捗:40市町村中0市町村が完成
東青地域県民局
新幹線を降りて、新青森の改札を抜けた先に広がるのが東青エリアです。県都・青森市を中心に、津軽半島へ伸びる蓬田村・外ヶ浜町・今別町、陸奥湾にちょこんと突き出た夏泊半島を抱える平内町まで、どの市町村も陸奥湾や津軽海峡に面した、海の幸にも山の幸にも恵まれた土地。北海道へ渡る人にとっては、本州最後の旅の入口になる場所でもあります。
楽しみ方は、陸奥湾をぐるりと囲んで二つの半島をめぐる旅。朝は青森の市場でホタテを味わい、昼は夏泊半島の渡り橋を歩いて大島へ、夕方には「北の熱海」浅虫温泉でひと風呂——陸奥湾に沈む夕景は浅虫の名物です。レトロな温泉街とサンセットビーチで温泉も海遊びも欲張れて、車でも青い森鉄道でも、たどり方しだいで何度でも新しい一日が成り立つ地域です。
中南地域県民局
城を抜けて南へ向かうと、海をいっさい持たない地域が現れます。それが中南エリア。津軽の城下町・弘前市を中心に、黒石市・平川市、西目屋村・藤崎町・大鰐町・田舎館村が連なる、青森県で唯一海に面さない地域です。
そのぶん土地は山と川に磨かれ、白神山地から流れ出す岩木川が津軽平野を潤して、県を代表する穀倉地帯と日本一のりんご園地を育ててきました。西にそびえる「津軽富士」岩木山が、どの町からも旅人を見守ります。
楽しみ方は、城・桜・りんご・温泉を一筆書きでめぐる旅。まずは弘前公園へ、約2,600本が咲く日本三大桜の名所で、岩木山を背にした天守と濠の花筏が春の贅沢です。
アップルパイ片手にひと休みしたら、田舎館の田んぼアートに驚き、黒石のこみせ通りで江戸の面影を歩く。締めは大鰐温泉でひと風呂——りんごの里の湯に浸かれば、海なし地域ならではの満ち足りた一日が静かに暮れていきます。
三八地域県民局
津軽から太平洋側へ大きく回り込むと、海と山の両方を背負った南東のエリアにたどり着きます。それが三八地域。中核市・八戸市を中心に、三戸町・五戸町・田子町・南部町・階上町・新郷村が、岩手県との県境に沿って連なります。太平洋の豊かな漁場と、内陸へ広がる丘陵の田畑や牧野。海の幸と山の幸がひとつの地域で出会う、欲張りな土地です。
朝は八戸の館鼻岸壁で日本一の朝市をのぞき、新鮮な海の幸で腹ごしらえ。昼は南部の里でせんべい汁やにんにくに舌鼓を打ち、夕方には階上の海岸線から太平洋を望む——港町の活気と、南部地方らしい素朴な暮らしの匂いが、同じ一日のなかに収まってしまう地域です。
西北地域県民局
津軽平野を北へ、岩木川が日本海へ注ぐあたりに広がるのが西北エリアです。五所川原市を中心に、つがる市・鰺ヶ沢町・深浦町・板柳町・鶴田町・中泊町が、平野と海岸線に沿って連なります。夏の夜空を焦がす立佞武多、津軽半島の先端・小泊から眺める日本海、そして世界自然遺産・白神山地の懐へと続く深浦の海——豊かな水田と漁港が織りなす、津軽のいちばん奥深い表情に出会える土地です。
朝は五所川原で巨大な立佞武多の迫力に圧倒され、昼はつがる・鶴田で米やスチューベンに舌鼓を打ち、夕方は鰺ヶ沢から深浦へと続く夕陽の海岸線を走る——津軽平野の実りと、日本海に沈む夕景を、一日のなかで欲張りに味わえる地域です。
上北地域県民局
八甲田の東麓から太平洋まで、青森でいちばん広やかな台地が広がるのが上北エリアです。十和田市・三沢市を中心に、野辺地町・七戸町・六戸町・横浜町・東北町・六ヶ所村・おいらせ町が連なり、奥入瀬川が西から東へ流れて太平洋に注ぎ、小川原湖が静かに水をたたえます。
にんにくやながいも、馬や牛を育てる県内随一の農と畜産の大地であり、新幹線・空港・港がそろう交通の要衝でもあります。朝は十和田湖から奥入瀬渓流の清流沿いを歩き、官庁街通りで現代アートに出会う。昼は三沢で米軍基地ゆずりのアメリカ文化に触れ、夕方は小川原湖のほとりでシジミ汁を味わう——山と湖と海、そして異文化までもが 一日の中に同居する、懐の深い地域です。
下北地域県民局
本州の北の果て、まさかりの形に突き出した半島がまるごと一つの地域になる——それが下北エリアです。むつ市を中心に、本州最北端の大間町、太平洋に開けた東通村、湯治場の風間浦村、奇岩の村・佐井村が、太平洋・陸奥湾・津軽海峡の三つの海に抱かれて点在します。
霊場・恐山が静かに湖をたたえ、漁港にはマグロやイカが水揚げされる、自然と祈りの最果ての地です。朝は恐山で宇曽利湖の青に息をのみ、昼は大間でひと口のマグロに唸る。夕方は下風呂のいで湯で旅の疲れをほどき、翌朝は仏ヶ浦の奇岩を船から仰ぐ——本州の終わりであり、津軽海峡を越えれば北海道へと続く、旅人にとって忘れがたい一日が待つ地域です。
