須賀川市(すかがわし)は、福島県中通りの中部、郡山都市圏に属する人口7万人ほどの市です。郡山駅から東北本線で約12分、東北自動車道と福島空港をあわせ持つ、交通の便に恵まれた町です。
須賀川市の見どころを5つに凝縮すると、こうなります。
- ✅ 「特撮の神様」円谷英二のふるさと──ウルトラマンの故郷「M78星雲 光の国」と姉妹都市
- ✅ 日本三大火祭りのひとつ「松明あかし」──400年以上続く鎮魂の炎(毎年11月)
- ✅ 牡丹園として全国で唯一の国指定名勝「須賀川牡丹園」──290種7,000株、10ヘクタール
- ✅ 夏秋きゅうり全国トップクラスの産地「岩瀬きゅうり」と、260年続く「きうり天王祭」
- ✅ 東京五輪マラソン銅メダリスト円谷幸吉と、松尾芭蕉が8日間滞在した奥州街道の宿場町
「特撮やウルトラマンが好きな人」「火祭りや伝統行事を体感したい旅行者」「郡山に近い落ち着いた暮らしを探している移住希望者」に特におすすめの町です。序盤で観光と歴史、中盤で暮らしと方言、終盤で特産の食までを地元目線で紹介します。
| 人口 | 70,698 人 ※2026年6月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 279.43 km² |
| 人口密度 | 253 人/km² |
地理的には、北を郡山市、西を天栄村、南を鏡石町、東を玉川村と平田村に囲まれています(出典:須賀川市公式サイト)。市の中央部には阿武隈川と釈迦堂川が流れ、平坦な盆地が広がります。福島空港は東隣の玉川村にまたがって位置しています。
火山も海もありませんが、「特撮の神様」の故郷という唯一無二の顔と、400年以上続く火祭りを持つ町です。ひとつずつ見ていきましょう。
須賀川市の推しポイント

須賀川市の魅力は、大きく「特撮」「火祭り」「花と食」に分けられます。ウルトラマンや初代ゴジラを生んだ円谷英二の故郷であり、街の中心にはヒーローや怪獣の像が並びます。秋には日本三大火祭りの松明あかし、春には全国唯一の名勝・牡丹園、夏には岩瀬きゅうりと、季節ごとに主役が変わる町なんですよ。ここからは、そのひとつずつを見ていきます。
円谷英二とウルトラマンの町
須賀川市は、「特撮の神様」と呼ばれる映画監督・円谷英二が生まれ育った町です。市はこの縁を活かし、ウルトラ一族が住むとされる「M78星雲 光の国」と2013年に姉妹都市提携を結びました。市民交流センター「tette」5階の円谷英二ミュージアムでは、初代ゴジラのスーツや特撮の造形物が展示されています(出典:須賀川特撮アーカイブセンター)。市街地の松明通りを歩くと、ウルトラマンや怪獣のモニュメントが次々に現れて、ファンならずともわくわくしますよ。
松明あかし──400年以上続く火祭り
毎年11月の第2土曜日に行われる松明あかしは、日本三大火祭りのひとつに数えられる伝統行事です(出典:須賀川市公式サイト)。長さ約10メートル・重さ約3トンの大松明を男衆が担ぎ出し、翠ヶ丘公園の五老山で約20〜30本の松明に火が灯されます。夜空を焦がす炎の迫力は、一度見たら忘れられません。2025年は11月8日に開催されました。
須賀川牡丹園──全国で唯一の国指定名勝
須賀川牡丹園は、牡丹園としては全国で唯一、国の名勝に指定されている庭園です(出典:須賀川牡丹園)。10ヘクタール(東京ドーム約3個分)の園内に290種7,000株の牡丹が咲き、見頃は例年4月下旬から5月末。牡丹の時期以外は入園無料で、紅葉スポットとしても親しまれています。
円谷幸吉のふるさと
須賀川市は、1964年の東京オリンピック・マラソンで銅メダルを獲得した円谷幸吉の出身地でもあります。市内には走りの軌跡をたどる円谷幸吉メモリアルホールがあり、シューズや練習ノートなどが展示されています。特撮とマラソン、二人の「円谷」を生んだ町なんですよ。
須賀川市の歴史

須賀川の歴史は、大きく三つの時代で語ることができます。古代から東北の要衝として栄えた時代、中世に二階堂氏の城下町として発展し戦乱で城を失った時代、そして江戸時代に奥州街道の宿場町として町人文化を花開かせた時代です。現代の松明あかしやきうり天王祭も、この歴史の延長線上にあります。
古代〜中世──要衝と城下町
この地には旧石器時代の乙字ケ滝遺跡があり、奈良から平安時代にかけての上人壇廃寺跡(国の史跡)も残っています。古代からこの一帯が東北地方の要衝であったことがわかります。鎌倉時代以降は二階堂氏の城下町として栄えましたが、天正年間に伊達政宗の攻撃を受け、須賀川城は落城しました。松明あかしは、このとき散った二階堂家の霊を弔うために始まったと伝えられています。
江戸時代──奥州街道の宿場町
江戸時代の須賀川は白河藩領で、奥州街道屈指の宿場町として独自の町人文化を育てました。俳諧が盛んだったことから、松尾芭蕉は『奥の細道』の旅で須賀川宿に8日間も滞在しています。街道と俳句の記憶は、いまも中心市街地の地名や施設に受け継がれています。
近代から現代へ──市制・合併・震災
1954年(昭和29年)に須賀川町と周辺4か村が合併して市制を施行し、須賀川市が誕生しました。2005年(平成17年)には長沼町と岩瀬村を編入し、現在の市域になっています。2011年の東日本大震災では市内で震度6強を観測し、藤沼ダムが決壊して下流の長沼地区で犠牲者が出ました。農業用ダムの決壊による災害は世界でも例が少なく、防災の教訓として語り継がれています。
須賀川市の文化・風習

方言と話し方の特徴
須賀川は福島県の中通り・県中地方にあたり、話し言葉は「南奥羽方言」に属します。会津弁ほど独特ではなく、標準語に比較的近いのが特徴です。ただ、耳を澄ますと言葉が濁る「濁音化」がよく出てきます。たとえば「か」が「が」に近く聞こえるんですよ。
語尾ではだべ(〜だよね・〜だろう)や、だべした(〜でしょう)といった言い回しがよく使われます。程度を強めるときにはいぎなり(とても・すごく)と言うこともあります。須賀川市の移住サイトが掲げるスローガン「すかがわさ、来てみねがぃ」(須賀川に来てみない?)も、県中らしい温かい語尾が出た一言です。
火祭りと信仰に彩られた一年
須賀川の暮らしは、祭りとともに巡っていきます。夏は7月14日のきうり天王祭。特産のきゅうりを2本お供えし、お護符代わりの1本を持ち帰って食べると1年間病気にならないと言われる、260年続く行事です(出典:須賀川市公式サイト)。そして秋の締めくくりが松明あかし。町じゅうが炎と太鼓に包まれる夜は、須賀川の人にとって一年の節目なんですよ。
ウルトラマンと暮らす町
須賀川では、子どもたちがヒーローと一緒に育ちます。松明通りの歩道にはウルトラマンや怪獣の像が並び、夜になると街路灯に怪獣のシルエットが浮かびます。市役所の前ではウルトラの父が出迎えてくれて、飲食店には各キャラクターにちなんだメニューも。日常の風景に特撮が溶け込んでいる、少し不思議で楽しい町です。
四季と内陸の気候
気候は内陸性で、夏は日中こそ暑くても夜は涼しく、冬の積雪は比較的少なめです。関東から移り住んだ人が「夏の夜の過ごしやすさに驚いた」と語るほど。阿武隈川沿いの田園と、東西の山並みが織りなす景色の中で、四季のうつろいをゆったり感じられる暮らしがあります。
須賀川市の特産品・食

岩瀬きゅうり──夏秋きゅうりの一大産地
須賀川市を語るうえで外せないのが、きゅうりです。市の岩瀬地方で育つ「岩瀬きゅうり」はブランド野菜として知られ、夏秋きゅうりの生産量は全国でもトップクラス(出典:須賀川市公式サイト)。福島県全体でも夏秋きゅうりの生産量は全国第1位です(出典:農林水産省)。旬は7月から9月。適度な水分とパリッとした歯ごたえが持ち味で、もろきゅうや漬物にすると、きゅうり本来のみずみずしさが引き立ちます。露地とハウスを組み合わせ、3月から12月まで長く出回るのも産地ならではです。
トマト・さやいんげんなどの夏秋野菜
きゅうりだけでなく、須賀川はトマトやさやいんげん、なすといった夏秋野菜の全国有数の産地でもあります(出典:農畜産業振興機構)。梅雨時から秋にかけての気候が野菜の生育に合っていて、夏の食卓には採れたての野菜がずらり。地元の直売所をのぞくと、朝どりの野菜が驚くほど手頃な値段で並んでいますよ。
ウルトラなメニュー──特撮の町ならではの食
食の楽しみは野菜だけではありません。市内の飲食店では、ウルトラマンやバルタン星人などをモチーフにした「ウルトラなメニュー」が味わえます。ハンバーガーやどんぶり、スイーツまでバリエーション豊かで、見た目もにぎやか。観光でお腹が空いたら、特撮の町ならではの一皿を探してみてください。
現地に行くのはなかなか難しい方もいますよね。でもふるさと納税なら、実質2,000円の自己負担で全国の特産品が返礼品として届きます。
会社員ならワンストップ特例で確定申告も不要です。
返礼品は数万点あるので、迷ったらAmazonの【今みんなが選んでいる人気返礼品ランキング】から見るのが失敗しないコツですよ。
楽天ユーザーの方は【返礼品ランキング総合TOP100】でチェックしてみてくださいね。
須賀川市の観光スポット

須賀川市の見どころは、大きく「特撮」「花と滝」「学びとスポーツ」に分かれます。序盤で紹介した円谷英二ゆかりのスポットや牡丹園を、ここではもう一歩踏み込んで見ていきましょう。どれも駅や須賀川ICから車で20分圏内にまとまっているので、半日でも回りやすいんですよ。
特撮・円谷英二ゆかりのスポット
- 円谷英二ミュージアム – 市民交流センター「tette」5階にある、円谷英二の68年の歩みをたどる施設です。開館時間は9時〜17時、火・水曜が休館で、観覧は無料(企画展を除く)(出典:tette 須賀川市民交流センター)。空想アトリエに鎮座する初代ゴジラスーツは迫力満点で、特撮スタジオを再現したジオラマも見応えがあります。ここでしか観られない特別映像も上映されていて、特撮好きなら時間を忘れますよ。
- 須賀川特撮アーカイブセンター – 特撮のミニチュアや資料を収集・保存・修復する施設です。開館時間は9時〜17時、入館は無料(出典:須賀川特撮アーカイブセンター)。2階には須賀川の町並みを模したミニチュアセットがあり、自分が怪獣になった気分で撮影を楽しめます。戦闘機や旅客機の精巧な模型がずらりと並ぶ吹き抜けは圧巻です。
- 松明通り – tette前から南へ延びる中心市街地の通りです。歩道にはウルトラマンや怪獣のモニュメントが点々と立ち、夜になると街路灯にそれぞれ違う怪獣のシルエットが浮かびます。カメラを片手にヒーローを探して歩くだけで、ちょっとした宝探し気分になれますよ。
花と滝と歴史を感じるスポット
- 須賀川牡丹園 – 牡丹園として全国で唯一、国の名勝に指定された10ヘクタールの庭園です。290種7,000株の牡丹が咲き、見頃は例年4月下旬〜5月末。この開花期のみ有料(高校生以上600円、小・中学生300円)で、それ以外の季節は無料開放されています(出典:須賀川牡丹園)。樹齢200年を超える古木が咲かせる大輪は、思わず足を止めてしまう存在感です。
- 乙字ケ滝 – 須賀川市と玉川村の境を流れる阿武隈川にかかる滝で、日本の滝百選のひとつです。落差は約6メートルながら幅は約100メートルあり、水量が増すと川幅いっぱいに水が落ちる姿から「小ナイアガラ」とも呼ばれます(出典:須賀川市公式サイト)。松尾芭蕉の句碑が滝見不動尊のそばに立ち、左岸には約2万年前の石器が出た市内最古の乙字ケ滝遺跡があります。轟音の中に身を置くと、序盤で触れた旧石器時代からの時間の厚みを肌で感じられます。
- 翠ヶ丘公園・五老山 – 松明あかしの舞台となる、市街地に近い大きな公園です。ふだんは静かな散策路と紅葉の名所ですが、秋の一夜だけ、五老山に大松明が立ち並び炎に包まれます。祭りのない日でも、坂道を登って市街を見下ろすと、この町の暮らしがひと目で見渡せますよ。
学びとスポーツのスポット
- 円谷幸吉メモリアルホール – 1964年東京オリンピックのマラソンで銅メダルを獲得した円谷幸吉をたたえる施設です。円谷幸吉メモリアルアリーナ内にあり、開館時間は9時〜17時、月曜休館、入館無料(出典:須賀川市公式サイト)。シューズや練習ノートからは、走りに人生を捧げた一人の青年の姿が静かに伝わってきます。
- ムシテックワールド – 昆虫をテーマにした体験型の科学館です(出典:須賀川市公式サイト)。虫の視点で自然を体験する「なぜだろうランド」や、工作・実験のプログラムが充実していて、子ども連れの旅にぴったり。開館時間や入館料は変更される場合があるため、訪れる前に公式サイトで確認しておくと安心です。
須賀川市の観光ルート

須賀川市は見どころが駅周辺と市の東部に集まっているので、半日でも一日でもルートが組みやすい町です。特撮を軸にまちなかを歩く散策コースと、滝や花まで足を延ばす広域ドライブコースの両方を紹介しますね。
【車・半日】特撮まるごと満喫ルート
10:00 tette(円谷英二ミュージアム)→ 10:50 松明通り散策 → 11:40 須賀川特撮アーカイブセンター(車20分)→ 13:00 まちなかで昼食
①円谷英二ミュージアム(60分)→ 開館直後の空いた時間に初代ゴジラスーツを間近で。午前中は光が柔らかく、展示写真も撮りやすいんですよ。
②松明通り(40分)→ tetteを出たら怪獣モニュメントを探しながら南へ。スペシウム光線ポーズのウルトラマン像は外せません。
③須賀川特撮アーカイブセンター(60分)→ ミニチュアの町で怪獣気分の撮影を。細部の作り込みに驚くはずです。
【徒歩】中心市街地・宿場町さんぽルート
9:30 JR須賀川駅 → 9:50 松明通り → 10:20 tette → 11:00 二階堂神社・まちなか → 12:00 翠ヶ丘公園
①松明通り(30分)→ 駅から歩いて中心部へ。奥州街道の宿場町だった名残を感じる町並みが続きます。
②tette(40分)→ 円谷英二ミュージアムに加え、図書館やカフェもある複合施設。休憩をはさむのにちょうどいいですよ。
③翠ヶ丘公園(60分)→ 松明あかしの舞台をのんびり散策。緑の中を歩くと、旅の締めくくりにぴったりです。
【車・1日】自然と歴史の広域ルート
9:30 須賀川IC → 10:00 須賀川牡丹園 → 11:30 乙字ケ滝(車20分)→ 13:00 昼食 → 14:00 円谷幸吉メモリアルホール
①須賀川牡丹園(90分)→ 春なら大輪の牡丹、それ以外の季節は無料で四季の庭園散歩を。朝いちばんは人が少なく静かです。
②乙字ケ滝(60分)→ 水音の響く滝つぼへ。長雨のあとは水量が増して迫力が段違いなので、雨上がりの翌日が狙い目です。
③円谷幸吉メモリアルホール(40分)→ 旅の最後に、須賀川が生んだもう一人の「円谷」の物語に触れて締めくくりましょう。
ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。
【エアトリ
】でレンタカーをまとめて比較する
そして遠方から訪れるなら、思いきって一泊するのもおすすめです。日帰りでは通り過ぎてしまう夜や朝の時間に、その町ならではの静けさや表情に出会えます。お祭りやイベントの時期は宿が一気に埋まるので、早めの確保が安心ですよ。
【じゃらんnet
】でこのエリアの宿を探す
須賀川市の年間イベント

須賀川市のイベントは、春の花、夏の祭り、秋の炎と、季節ごとに主役が移っていきます。とくに秋の松明あかしは、序盤で触れた二階堂家の歴史そのものを今に伝える一夜。ここでは季節を追って、それぞれの楽しみ方を紹介しますね。
春〜初夏:牡丹園の見頃
春の主役は須賀川牡丹園です。見頃は例年4月下旬から5月末で、この時期だけ有料開園となります(出典:須賀川牡丹園)。10ヘクタールの園内を、色とりどりの大輪が埋めていく光景は圧巻。ふるさとガイドの案内を聞きながら歩くと、一株ごとの物語まで見えてきますよ。
夏:きうり天王祭と、花火大会の今
夏に訪れてほしいのが、毎年7月に開かれるきうり天王祭です(出典:須賀川市公式サイト)。特産のきゅうりを2本お供えし、お護符代わりの1本を持ち帰って食べると1年を健康に過ごせると言われる、約260年続く行事。浴衣姿の家族連れと露店でにぎわう宵祭りは、須賀川の夏の始まりを告げる風景です。
一方、県内最大級として親しまれてきた須賀川市釈迦堂川花火大会は、2025年に第44回を迎えたあと、2026年度は運営体制を見直すため開催を休止しています(出典:須賀川市公式サイト)。「100年続く花火大会」として次の開催を目指す準備の一年、と位置づけられています。訪れる際は最新の開催情報を確認してくださいね。
秋:松明あかし
秋の締めくくりは、毎年11月に行われる松明あかしです(出典:須賀川市公式サイト)。長さ約10メートル・重さ約3トンの大松明を男衆が担ぎ出し、翠ヶ丘公園の五老山で次々に火が灯されます。太鼓が打ち鳴らされ、炎が夜空を焦がす瞬間の熱気と匂いは、映像では伝わりません。日本三大火祭りのひとつを、ぜひ間近で体感してほしいイベントです。
須賀川市のエリア別の顔

須賀川市は2005年に長沼町と岩瀬村を編入した経緯もあり、市内はいくつかの地区に分かれています(出典:須賀川市公式サイト)。旅する視点で見ると、それぞれ表情がはっきり違うんですよ。訪れる目的に合わせてエリアを選ぶと、動きやすくなります。
中心市街地(須賀川地区)──特撮と宿場町が重なるまち
tetteや松明通り、二階堂神社が集まる、旅の起点になるエリアです。奥州街道の宿場町だった歴史の上に、ウルトラマンや怪獣のモニュメントが重なる不思議な町並み。駅から徒歩で回れるので、車がなくても楽しめます。まちなか散策やカフェ巡りをしたい人におすすめですよ。
東部・岩瀬エリア──滝と特撮アーカイブ、空の玄関
乙字ケ滝や須賀川特撮アーカイブセンターがあり、東隣の玉川村にまたがる福島空港にも近いエリアです。田園の中に見どころが点在するので、車での移動が向いています。滝の迫力と特撮の世界を一日でつなぎたい人にぴったりの方面です。
西部・長沼エリア──田園と山あいの静けさ
2005年に加わった長沼地区を中心とする、山あいの田園が広がるエリアです。観光施設は多くありませんが、そのぶん静かで、のどかな里の風景に出会えます。人混みを離れてドライブしたい人、須賀川の農村の空気に触れたい人に向いています。
牡丹園・翠ヶ丘エリア──花と祭りの舞台
須賀川牡丹園と翠ヶ丘公園を含む、花と炎の舞台となるエリアです。春は牡丹、秋は松明あかしと、季節ごとに町の主役が立つ場所。ゆっくり歩いて季節の表情を味わいたい人におすすめで、カメラを持って訪れると一日中楽しめますよ。
須賀川市の気候・季節の暮らし

須賀川市は福島県中通り中部の内陸に位置し、夏と冬の寒暖差がはっきりした気候です。市に隣接する郡山観測所の平年値では、年平均気温は12.4℃、年間降水量はおよそ1,143mmです(出典:気象庁)。四季の移ろいがくっきりしていて、暮らしのリズムも季節でがらりと変わるんですよ。
夏──7月〜8月の暮らし
いちばん暑い8月でも、平均気温は24.5℃、日最高は29.4℃ほど(出典:気象庁)。真夏日はありますが、盆地のため朝晩は比較的涼しく、関東から移り住んだ人が夜の過ごしやすさに驚くほどです。7月にはきうり天王祭があり、夏の始まりを告げます。
秋──9月〜11月の暮らし
秋は日中14℃前後まで下がり、空気が澄んでいきます。翠ヶ丘公園や須賀川牡丹園は隠れた紅葉スポットで、散歩が気持ちいい季節。そして11月には松明あかしが町を炎で染め、一年の締めくくりへと向かいます。
冬──12月〜2月の暮らし
最も寒い1月は平均0.9℃、日最低は-2.5℃ほどまで下がり、朝は氷点下が続きます(出典:気象庁)。ただ、中通りは会津地方のような豪雪地帯ではなく、積雪は比較的少なめと言われます。路面の凍結には注意が要りますが、雪かきに追われる日は会津ほど多くありません。
春──3月〜5月の暮らし
春は4月で平均10℃台まで上がり、一気に花の季節へ。須賀川牡丹園では4月下旬から5月末にかけて大輪の牡丹が咲きそろいます。冬の寒さを越えたあとの春の華やぎは、この町で暮らす楽しみのひとつですよ。
須賀川市の移住・暮らし情報

須賀川市は、隣の郡山市まで電車で10分ほどという近さから、郡山のベッドタウンとしても暮らしやすい町です。中盤では旅する視点でエリアを見てきましたが、ここからは「住む視点」で日々の暮らしを見ていきますね。
通勤・通学
通勤先として多いのは、東北本線でつながる郡山市です。須賀川駅から郡山駅までは在来線でおよそ12分と近く、郡山へ通いながら須賀川で暮らす人が少なくありません。車なら東北自動車道須賀川ICや国道4号も使えます。
住宅環境
家賃はゆとりがあります。SUUMOの集計では、1LDKまでの物件でおよそ5万円以下、2DK・2LDKでおよそ6万円台が中心です(出典:SUUMO)。駐車場付きのアパートや戸建て賃貸も見つけやすく、車前提の暮らしとは相性がいいですよ。
買い物環境
国道4号沿いを中心にロードサイド店やスーパーがそろい、日常の買い物で困ることは少ない環境です。まとまった買い物は郡山まで足を延ばす人も多く、須賀川で普段使い、郡山で休日のショッピング、という使い分けがしやすいんですよ。
子育て・教育
市内には小・中学校のほか、稲田地区の義務教育学校「稲田学園」があります。高校は須賀川創英館高校、須賀川桐陽高校、清陵情報高校など県立校が複数あり、進学先の選択肢が市内で確保されているのは心強いところです。
医療環境
医療の中核を担うのが、須賀川駅から徒歩10分ほどの公立岩瀬病院です。明治期の開業以来の歴史を持つ地域の総合病院で、内科や外科、小児科、産婦人科など多くの診療科がそろい、救急にも対応しています(出典:公立岩瀬病院)。市内で一通りの医療が受けられる安心感があります。
エリア別の暮らし視点
住む視点で見ると、中心市街地(須賀川地区)は駅やtette、病院が近く、車がなくても生活しやすいエリアです。長沼・岩瀬など西部・東部は田園が広がり、家賃を抑えて広めの住まいを探しやすい方面。通勤重視なら中心部、自然重視なら郊外、と選び分けられます。
須賀川市へのアクセス

須賀川市は、新幹線・高速道路・空港の三つがそろう、県内でも交通に恵まれた町です。首都圏からも仙台からもアクセスしやすく、旅の拠点にも移住先にもしやすい立地なんですよ。主要ルートを整理しておきます。
車でのアクセス
東北自動車道の須賀川ICが玄関口です。東京方面からは浦和ICから須賀川ICまで約2時間30分、仙台方面からは仙台南ICから約1時間10分です(出典:須賀川市公式サイト)。市内は車移動が基本なので、レンタカーがあると観光もスムーズです。
鉄道+在来線でのアクセス
鉄道では、東北新幹線で郡山駅まで行き、東北本線に乗り換えて須賀川駅へ向かうのが基本ルートです。東京から須賀川駅までは約1時間50分、仙台からは約1時間です(出典:須賀川市公式サイト)。郡山での乗り換えは同じ駅内で完結するので、迷いにくいですよ。
飛行機でのアクセス
市の南東部には、東隣の玉川村にまたがる福島空港があります。現在は札幌(新千歳)と大阪(伊丹)への定期便が就航しています(出典:須賀川市公式サイト)。北海道や関西からは、飛行機でぐっと近くなる町です。
町内移動の現実的アドバイス
市内をくまなく回るなら、車があると圧倒的に便利です。鉄道は東北本線と水郡線が通り、岩瀬・長沼地区ではオンデマンド交通「ちょこすか」も使えます。中心市街地の観光だけなら須賀川駅から徒歩でも回れますが、乙字ケ滝や特撮アーカイブセンターまで足を延ばすなら車が安心ですよ。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
【トラベリスト】
で航空券をまとめて比較する
【地元住民に直撃!】須賀川市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
牡丹園で観光ボランティアのガイドをしています。花の見頃の時期に、園内を訪れた方に牡丹の由来や見どころをご案内する仕事です。
もう長いこと須賀川に暮らしていて、この町のことを外の方に伝えられるのが嬉しくて続けています。花を前にすると、皆さん自然と笑顔になるんですよ。
Q2.須賀川市に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
やっぱり須賀川牡丹園ですね。全国で唯一、国の名勝に指定された牡丹園で、樹齢二百年を超える古木が大輪を咲かせます。花の季節以外は無料で、四季それぞれの表情が楽しめます。
地元の人間としては、乙字ケ滝もぜひ。阿武隈川が幅いっぱいに落ちる音を聞いていると、須賀川で一番古い時代の空気に触れている気がするんです。
Q3.須賀川市でお土産を買うとしたらなんですか?
須賀川といえば、まずきゅうりですね。岩瀬きゅうりは歯ごたえがよくて、漬物にしても本当においしい。夏の定番のお土産です。
地元の者がよく買うのは、牡丹園にちなんだお菓子や、円谷英二さんゆかりの特撮の町らしいグッズ。子どもも大人も喜ぶので、渡すと会話が弾みますよ。
Q4.外から人が来たときに、須賀川市でまず連れていく店はどこですか?
特定のお店というより、中心部の松明通りをまず歩いてもらいます。歩道にウルトラマンや怪獣の像が並んでいて、夜は街路灯に怪獣の影が浮かぶんですよ。
そのあとは、昔ながらの定食屋で、出汁と油の匂いのする素朴なご飯を。宿場町だった名残の残る通りで食べると、味わいもひとしおです。
Q5.須賀川市はどんな気質だと思いますか?
控えめで、真面目な人が多い土地だと思います。派手さはないけれど、いざとなると芯が強い。戊辰戦争や大震災を乗り越えてきた歴史がそうさせるのかもしれません。
松明あかしのように、みんなで一つの火を守るような行事が今も続いているのも、この町らしさですね。人と人のつながりが、まだ生きています。
Q6.昔に比べて、須賀川市の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
中心部に市民が集える交流の場ができてから、若い人や子ども連れを見かけることが増えました。特撮を町の顔に据えてから、外から訪れる方も多くなった気がします。
正直に言えば、昔ながらの商店は少なくなり、寂しさもあります。それでも新しい風と古い町並みが、うまく混じり合ってきていると感じますよ。
Q7.須賀川市のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
夏の花火大会が今年は一度立ち止まって、これから先も長く続けられる形を目指すと聞きました。無理をせず、次につなぐ判断は正直ありがたいですね。
市長も百年続く花火大会をと話していますし、特撮の文化を残す取り組みにも期待しています。この町の宝を、次の世代へ渡していけたらと思っています。

