【北海道小平町】ってどんなとこ?道内最大の鰊番屋と幻メロン

北海道小平町にある松浦武四郎像:道の駅近くの公園に立つ、北海道の名付け親・松浦武四郎の銅像。往時の鰊漁場の賑わいを詠んだ歌碑が隣接。

小平町(おびらちょう)は、北海道留萌振興局管内の南部、日本海沿岸に位置する人口2,557人の町です。札幌から車で約2時間30分、留萌市から国道232号を北へ約20分。

小平町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 旧花田家番屋──現存する道内最大の鰊番屋で、建造物としては最北の国指定重要文化財
  • アイボリーメロン──道内で小平町だけが生産する「幻のメロン」
  • ルルロッソ──留萌市と小平町のみで栽培される超硬質小麦の生パスタ
  • ✅ 日本海オロロンラインの中継地点、夏は臼谷・鬼鹿の海水浴とウニ・タコの宝庫
  • ✅ 国内屈指のホタテ稚貝(苗貝)の出荷地で全国の養殖地を支える

「鰊漁の歴史に触れたい人」「希少な小麦や果物を味わいたい人」「日本海沿いをのんびりドライブしたい人」におすすめの町。本記事では、観光・特産・歴史から、地元目線で小平町の全体像を紹介します。

人口2,557 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳)
面積627.22 km²
人口密度4.08 人/km²

地理的には、北は苫前町、南は留萌市、東は雨竜郡幌加内町・雨竜郡沼田町深川市に接し、西は日本海に面しています。三方を天塩山地の山々に囲まれ、海岸沿いを国道232号「日本海オロロンライン」が南北に貫いています。

町域は東西に細長く、面積627.22km²のうち大部分が山林。鉄道はかつて羽幌線などが走っていましたが現在は廃線となり、留萌市側からの沿岸バスがアクセスの中心になっています。

鰊漁で栄えた漁村の歴史、希少な作物を生む冷涼な気候、そして日本海の幸。小さな町に詰まった「ここにしかないもの」を、ひとつずつ見ていきましょう。

目次

小平町の推しポイント

小平町の魅力は「歴史」「食」「自然」の三本柱に集約されます。明治の鰊漁で巨万の富を生んだ旧花田家番屋は道内最大規模で今も現役の展示施設。畑では国内で小平町のみが手がけるアイボリーメロンと、留萌・小平だけのパスタ用小麦ルルロッソが育ち、海ではホタテの稚貝が全国へと旅立っていきます。日本海オロロンラインの中継地としても、ドライブ旅の途中で立ち寄りたい町です。

旧花田家番屋──道内最大の鰊御殿

明治38年頃に網元・花田家によって建てられた、現存する道内最大の鰊番屋です。最盛期には漁夫・船大工・鍛冶職人などおよそ200人が暮らしていました。建造物としては最北の国指定重要文化財で、北海道遺産にも認定されています。隣には「道の駅おびら鰊番屋」が併設されていて、にしんそばや三平汁が食べられるんですよ。

アイボリーメロン──道内ここだけの幻の品種

果皮がノーネット(網目なし)でアイボリー色、青肉で上品な甘さを持つ希少品種。北海道では小平町のみで生産されていて、栽培の難しさから「幻のメロン」と呼ばれています。出荷の最盛期は7月下旬で、贈答用として人気です。

ルルロッソ──留萌・小平だけのパスタ用小麦

本場イタリアのデュラム小麦に近い超硬質小麦「北海259号」を原料としたパスタ。小平町の農家・林寛治さんが0.5haの試験栽培から始め、今では留萌市と小平町でしか作られていない希少な小麦です。コシの強さと小麦の香りが特徴で、留萌のカフェで食べられます。

日本海オロロンラインと臼谷・鬼鹿の海

町を南北に貫く国道232号は、小樽から稚内へと続く「日本海オロロンライン」の一部。夏には臼谷海水浴場やおにしかツインビーチが賑わい、漁港ではウニ・タコ・ホタテが水揚げされます。日本海に沈む夕陽はドライブの大きな楽しみのひとつです。

ホタテ稚貝の生産地として全国を支える

沿岸漁業ではホタテの養殖が盛んで、稚貝(苗貝)を全国の養殖地に出荷しています。表に出にくい産業ですが、日本のホタテ産業の根っこを支えている町なんです。

小平町の歴史

小平町の歴史は、鰊漁とともに歩んできました。江戸後期に松前藩の漁場として開かれ、明治から大正にかけて鰊漁で大いに栄え、戦後は留萌炭田の一角として産炭地としても発展しました。町名はアイヌ語「オピラウㇱペッ」(河口に崖のある川)に由来します。

江戸期──松前藩の鰊漁場としての始まり

1782年(天明2年)、松前藩が字臼谷および字広富において鰊・鮭漁を開始しました。臼谷は町域の南端にあたり、現在も漁港として機能しています。当地の地名は、町の中央を流れる小平蘂川のアイヌ語名「オピラウㇱペッ」に由来し、当初の自治体名も「小平蘂(おびらしべ)」と呼ばれていました。

明治〜大正──鰊御殿の時代

1880年(明治13年)に天登雁村・鬼鹿村の戸長役場が設置され、1905年(明治38年)頃に網元・花田家が現在の旧花田家番屋を建築しました。1919年(大正8年)には留萌町から小平蘂村が独立し、二級町村制が施行されています。鬼鹿地区の市街地は鰊漁夫(ヤン衆)で賑わい、最盛期には花田家だけで18ヶ統の鰊定置網を経営していました。

昭和〜現代──炭鉱と町の現在

1948年(昭和23年)に小平蘂村が小平村と改称、1956年(昭和31年)に鬼鹿村を編入し、1966年(昭和41年)に町制を施行して小平町となりました。戦後は留萌炭田の一角として複数の炭鉱が稼働し、1947年頃に最盛期を迎えます。1950年の国勢調査では旧小平村と鬼鹿村を合わせて約17,000人の人口を有していました。エネルギー革命の進展で炭鉱は昭和40年代までに次々と閉山し、現在の人口は2,557人にまで減少しています。一方、旧花田家番屋は1971年に重要文化財に指定され、町を象徴する歴史遺産となりました。

小平町の文化・風習

方言と話し方の特徴

小平町で話される言葉は、いわゆる北海道弁。なまら(とても・すごく)うまい、したっけ(それじゃあ・そしたら)ね、といった表現が日常会話で自然に飛び出します。沿岸部の漁村地域では古い「浜言葉」のなごりもあり、年配の漁師さんの会話を聞いていると独特のイントネーションに気づくことがあるんですよ。「投げる=捨てる」「うるかす=水につけてふやかす」といった、標準語と意味が違う動詞もよく使われます。

食卓と季節の暮らし

食卓には日本海の幸が並びます。冬はカジカ汁やギンナンソウ、春から夏にかけてはホタテ・ウニ・ナマコ・ミズダコ。鰊漁で栄えた歴史から、にしん漬けやにしん三平汁といった郷土料理も今も食べられています。短い夏の間にやることは、海水浴・山菜採り・畑仕事。冬はしばれる(厳しく冷え込む)日が続き、達布地区では-25℃前後が記録される豪雪地帯です。

人の気質と地域のつながり

人口2,557人の小さな町なので、住民どうしの距離が近いのが特徴。商業施設は2018年に町唯一のスーパー(Aコープ小平店)が閉店して以降、移動販売や近隣の留萌市での買い物が中心になっています。だからこそ、ご近所どうしで野菜をおすそ分けしたり、漁港で水揚げを分けてもらったりという「顔の見える暮らし」が残っているんですよね。

祭りと地域文化

毎年5月下旬には旧花田家番屋を会場に「鰊番屋まつり」が開催され、各種ゲームやイベントで多くの来場者で賑わいます。また、無形民俗芸能として「鬼鹿松前神楽」が保存会によって継承されています。

小平町の特産品・食

アイボリーメロン

道内では小平町のみで生産されている希少品種。果皮がツルリとした象牙色(ノーネット)で、青肉が特徴です。糖度が高く、上品でなめらかな甘さがあり、贈答用としても人気。旬は7月下旬から8月上旬で、ふるさと納税の返礼品としても登場します。栽培難度が高いため生産量が限られ、「なまら(すごく)甘い幻のメロン」と呼ばれているんですよ。

ルルロッソ(生パスタ)

留萌市と小平町のみで栽培される超硬質小麦「北海259号」を原料にしたパスタ。小平町の農家・林寛治さんが0.5haから試験栽培をスタートし、2011年に国産小麦100%の本格生パスタが誕生しました。デュラム種に近い性質を持ち、強いコシと豊かな小麦の香り、ゆで伸びしにくい食感が魅力。フェットチーネタイプの平打ち麺が代表で、留萌市内のカフェやレストランで食べられます。

ホタテ稚貝・ミズダコ・ウニ

沿岸漁業ではホタテの養殖が中心で、稚貝(苗貝)を全国の養殖地に出荷しています。ミズダコは2017年に「タコ箱漁オーナー」が約10年ぶりに復活し、観光客が漁体験できる仕組みもあります。夏の短い期間にはウニやナマコも獲れ、道の駅近くの食堂「すみれ」ではバフンウニとムラサキウニを乗せた「うにうに丼」が名物です。獲れたての海産物はなまら(本当に)うまいんですわ。

小平産の米と農産物

主要産業のひとつ農業では、米のほかにじゃがいも・ピーマン・トウモロコシなどを生産。小平町の米は全国食味コンクールでグランプリを獲得した実績があります。近年は冷涼な気候を活かしてトルコキキョウなどの花卉栽培や、黒毛和牛の出荷も行われています。

にしん加工品(にしん三平・にしんそば)

鰊漁で栄えた歴史を活かし、「道の駅おびら鰊番屋」ではにしんそば・にしん親子丼・にしん三平汁といった郷土料理が食べられます。商工会青年部が圧力鍋でニシンを骨まで柔らかく加工した「まるごっつぉ ぬかにしん」も近年話題の商品。したっけ(それじゃあ)、観光のお土産にぴったりなんですよね。

小平町の観光スポット

小平町の観光は、海岸沿いの「鬼鹿エリア」と内陸の「達布・おびらしべ湖エリア」、そして市街地の「小平・臼谷エリア」の3つを押さえると効率的に回れます。鰊番屋を中心とした歴史スポットから、日本海を一望するキャンプ場、ダム湖の絶景まで、車で30分以内の範囲にギュッと詰まっているんですよ。したっけ(それじゃあ)、エリアごとに見ていきましょう。

鰊漁の歴史を体感できるスポット

  • 旧花田家番屋 – 明治38年頃に網元・花田家が建てた、現存する道内最大の鰊御殿。建造物としては最北の国指定重要文化財です。最盛期には200人を超える漁夫・船大工・鍛冶職人が暮らしていた木造の建物で、土間・親方の居室・ヤン衆の寝床・広い炊事場が当時のままに残ります。地元「大椴」の山から切り出した巨材を惜しみなく使った梁組はなまら(とても)豪壮で、足を踏み入れると一気に明治の鰊場へ引き戻されます。
  • 道の駅おびら鰊番屋 – 旧花田家番屋に隣接する複合施設。観光交流センター(4〜11月は9:00〜18:00、12〜3月は10:00〜17:00)、レストラン(10:30〜15:00、L.O.14:45)、特産品売店(9:00〜16:00)から成ります。レストランで食べる「にしんの三平汁」「にしん親子丼」は、鰊御殿の眼の前で食べるからこそ味わいが深まる一杯です。
  • にしん文化歴史公園 – 道の駅から国道232号を渡った海側にある公園。北海道の名付け親・松浦武四郎の銅像と、彼が鬼鹿で詠んだ短歌の歌碑が並んでいます。夕陽をイメージしたモニュメントの弧と、日本海に沈む夕陽が重なる時間帯が一番のシャッターチャンス。

日本海を眺めるアウトドアスポット

  • 小平町望洋台キャンプ場 – ゆったりかんの裏手、小平市街地と日本海を眼下に見下ろす丘の上に整備された芝のキャンプ場。フリーサイト・オートサイト・バンガロー10棟を備え、開設期間は夏季のみと短いですが、水平線に沈む夕陽を見ながら過ごす一夜は格別。テントの隙間から潮風が抜けていく感じ、一度体験する価値ありですよ。
  • おにしかツインビーチ – 鬼鹿元浜にあるクローズドビーチ+オープンビーチの2エリア構成の海水浴場。沖に突き出した波消しの突堤があり、波の高い日でも静穏が保たれます。突堤は散策路にもなっていて、海面を覗き込むと小魚が見えることも。シーズン中はセンターハウス「じょぐら」でウニやホタテの海鮮メニューが食べられます。
  • 臼谷海水浴場 – 町域南端、臼谷漁港のすぐ脇にある昔ながらの海水浴場。隣接する漁師直売店では、水揚げされたばかりのホタテやタコをその場で買えて、海辺バーベキューにも最適。素朴で地元色の濃いビーチが好きな人にはたまらない場所です。
  • 小平町望洋台スキー場 – 夏はキャンプ場、冬はスキー場に変わる望洋台の二刀流。ペアリフト1基、全長511mの小さなゲレンデですが、南向き斜面で日が長く、滑りながら日本海と暑寒別岳を眺められます。冬季営業は12月下旬〜3月上旬。地元小中学生の選手たちが練習する姿もよく見かけます。

内陸の湖と森を楽しむスポット

  • おびらしべ湖 – 町の内陸部、小平ダムによって生まれた人造湖。湖にかかる「滝見大橋」は湖上橋として全道一の長さを誇ります。ダム公園にはクビナガリュウのモニュメントが立ち、白亜紀の化石が出る小平蘂川流域らしい演出。森と湖と岩肌に囲まれた静かな空間で、海岸線とはまったく違う小平町の顔に出会えます。
  • ゆったりかん – 1998年(平成10年)にオープンした宿泊施設。客室15室、最大53名収容で、大浴場は人工温泉「光明石温泉」。レストラン「黄陽」では地元産の魚介や黒毛和牛、山菜を使った料理が楽しめます。キャンプ場・スキー場・パークゴルフ場と一体になった観光拠点として使えるのが便利。
  • 陶工房おびら – ゆったりかんに隣接する陶芸体験施設。初心者でも気軽に轆轤や手びねりに挑戦できます。キャンプや海水浴のついでに立ち寄れる、雨の日の予備プランとしても優秀なスポットです。

小平町の観光ルート

計算中…

小平町はオロロンラインの中継地として通過点になりがちですが、半日あれば鰊番屋とビーチを、1日かければ海岸線+内陸の湖まで楽しめます。札幌から日帰り可能な距離ですが、ゆったりかんに1泊すると朝夕の日本海をじっくり味わえますよ。

【車・半日】鰊御殿と海の歴史を歩くルート

留萌市から国道232号を北上して鬼鹿エリアを巡る、コンパクトな半日コース。

10:00 留萌駅 → 10:30 道の駅おびら鰊番屋(車30分)→ 11:30 旧花田家番屋(徒歩2分)→ 12:30 道の駅でランチ(徒歩2分)→ 13:30 にしん文化歴史公園(徒歩1分)→ 14:00 おにしかツインビーチ(車5分)→ 15:00 留萌方面へ戻る

①道の駅おびら鰊番屋(滞在60分)
→ まず特産品売店でアイボリーメロンや糠にしんをチェック。展示ホールで鰊漁の道具を予習してから次の番屋へ向かうのがおすすめ。

②旧花田家番屋(滞在60分)
→ 木造平屋(一部2階)、建物面積約906㎡の番屋を時間をかけて見学。雇い人200人の生活空間に立つと、明治の鰊景気のなまら(とんでもない)スケール感が体で分かります。

③道の駅レストランでランチ(滞在60分)
→ にしんそばかにしん親子丼を。L.O.が14:45なので、お昼時間を逃さないように。

④にしん文化歴史公園(滞在30分)
→ 松浦武四郎の銅像と歌碑を見学。海風に当たりながら一服するのに気持ちいい場所です。

⑤おにしかツインビーチ(滞在30分)
→ 夏なら泳ぐ、それ以外なら突堤を散策。波消し堤の内側は穏やかで、海をのぞき込むのも面白いんですよ。

【車・1日】海と湖をつなぐ町内一周ルート

町内の海岸線と内陸を1日かけて巡る、小平町の全体像をつかめるルート。

9:00 留萌駅 → 9:30 道の駅おびら鰊番屋(車30分)→ 11:00 旧花田家番屋&にしん文化歴史公園 → 12:30 道の駅レストラン → 14:00 おびらしべ湖(車30分)→ 15:30 ゆったりかん&望洋台キャンプ場(車20分)→ 17:00 海岸線で夕陽鑑賞 → 18:00 留萌へ戻る

①道の駅+旧花田家番屋(滞在2時間30分)
→ 鰊漁の歴史を一気にインプット。建物の梁を見上げる時間をたっぷり取りましょう。

②道の駅レストランで昼食(滞在60分)
→ 三平汁の塩気で午後の運転に備えます。

③おびらしべ湖(滞在60分)
→ ダム公園のクビナガリュウのモニュメントと、全道一長い湖上橋「滝見大橋」を歩いて渡る。森に囲まれた静けさは海岸沿いとは別世界です。

④ゆったりかん&望洋台キャンプ場(滞在90分)
→ 光明石温泉でひと風呂浴び、丘の上のキャンプ場展望台へ。小平市街と日本海を一望できます。

⑤海岸線で夕陽鑑賞(滞在30分)
→ にしん文化歴史公園の夕陽モニュメント前で締めくくり。日本海に沈む夕陽のめんこい(かわいらしい)赤さは忘れがたいですよ。

【車・1日】広域ルート:オロロンライン縦走(増毛〜小平〜苫前〜羽幌)

留萌南部・小平町・苫前町・羽幌町をつなぐ、日本海ドライブの王道ルート。

9:00 留萌市 → 9:30 増毛町(國稀酒造)→ 10:30 留萌駅 → 11:00 道の駅おびら鰊番屋&旧花田家番屋(車30分)→ 13:00 ランチ(道の駅または食堂すみれ)→ 14:30 道の駅風Wとままえ(車30分)→ 16:00 道の駅ほっと♡はぼろ(車30分)→ 18:00 羽幌で夕食

①増毛町・國稀酒造(滞在60分)
→ 最北の蔵元で利き酒。小平町に向かう前のウォーミングアップに。

②道の駅おびら鰊番屋&旧花田家番屋(滞在2時間)
→ 本ルートのメインディッシュ。最北の重要文化財をじっくり。

③食堂すみれでランチ(滞在60分)
→ ローソン鬼鹿店のすぐ近く、メニュー数300以上の名物食堂。ウニのシーズンなら「うにうに丼」(バフンとムラサキのハーフ)が外せません。

④道の駅風Wとままえ(滞在30分)
→ 苫前町でひと休み。日本海と熊伝説の町でひと息ついて、さらに北へ。

⑤道の駅ほっと♡はぼろ(滞在60分)
→ 甘えび漁獲量日本一の羽幌町で夕食。1日の日本海ドライブを締めくくる場所として最適です。

小平町の年間イベント

小平町のイベントは「鰊」「海」「雪」がキーワード。5月の鰊番屋まつりに始まり、夏は海水浴とビーチイベント、秋は産業まつり、冬はスキー場の賑わいへと、海と歴史をテーマに季節が巡っていきます。観光で訪れるなら、5月下旬〜8月のシーズンを狙うのが正解です。

春:鰊番屋まつり(5月下旬)

小平町を代表するイベントが、国指定重要文化財「旧花田家番屋」前広場で毎年5月下旬に開催される鰊番屋まつり。お祭りはおびら太鼓と花火の打ち上げで始まり、おびら太鼓・鬼鹿松前神楽といった郷土芸能の披露が続きます。会場では「にしんの三平汁」「焼きにしん」の数量限定無料配布があり、焼きホタテ・タコザンギ・小平牛丼などのご当地グルメも勢ぞろい。当日は旧花田家番屋の入場料が無料になるので、まつりと見学を一度に楽しめます。鰊御殿の前で食べる三平汁、なまら(とても)味わい深いんですよ。

夏:海水浴シーズン(7〜8月)

7月から8月にかけては、おにしかツインビーチと臼谷海水浴場が開設され、町の人口の何倍もの海水浴客で賑わいます。ツインビーチのセンターハウス「じょぐら」ではウニ丼やホタテ料理が食べられ、臼谷では漁師直売店で買った魚介をその場でバーベキューに。夏休みの小平町は、潮の香りと炭火の煙が混ざる空気が町中に広がります。タコ箱漁オーナー制度(2017年に約10年ぶりに復活)も夏のお楽しみのひとつで、自分が引き上げたミズダコの重量感は格別です。

秋:小平町産業まつり(9〜10月頃)

町の特産品・農産物・水産物を一堂に集めた産業まつりが毎年秋に開催されます。アイボリーメロンが終わった後の秋野菜、ホタテや活ダコ、ルルロッソ関連商品など、小平町の生産者の顔ぶれを直接見ながら買い物ができる貴重な機会。地元の人と観光客が入り混じるあったかい(あたたかい)空気感のお祭りです。

冬:望洋台スキー場シーズン(12月下旬〜3月上旬)

冬の小平町は望洋台スキー場が主役。営業期間は概ね12月下旬から3月上旬で、ペアリフト1基・全長511mの小さなゲレンデながら、南向き斜面で日が長く、滑りながら日本海と暑寒別岳を眺める贅沢な体験ができます。地元出身のアルベールビル五輪金メダリスト・阿部雅司氏らを生んだスキーの町だけあって、子どもたちの上達が早いのも特徴。ナイター営業日には、海の上にだけポツンと明かりが灯るゲレンデの風景が幻想的です。

小平町のエリア別の顔

小平町は東西に細長い町で、海岸沿いと内陸でまったく違う顔を持ちます。観光客がまず訪れる「鬼鹿エリア」、行政機能が集まる「小平・臼谷エリア」、そして山と湖が広がる「達布エリア」の3つに大きく分けると、町の構造が見えてきます。1日で全部回るなら車が必須ですよ。

鬼鹿エリア──鰊御殿と海水浴の観光中心地

町の北側、国道232号沿いに広がる鬼鹿エリアは、小平町観光のメインステージ。旧花田家番屋・道の駅おびら鰊番屋・にしん文化歴史公園・おにしかツインビーチが徒歩圏内に集中していて、半日あれば鰊漁の歴史と日本海の両方を体験できます。観光バスや道外ナンバーの車が多く停まる、町でいちばん賑やかなエリア。鬼鹿松前神楽など伝統芸能もこのエリアの保存会が継承していて、観光と文化の両面で小平町の顔になっています。歴史好き・グルメ好きの初訪問者はまずここから入るのがおすすめですよ。

小平・臼谷エリア──町の中心と漁師町の空気

町の中央、小平蘂川の河口付近に広がるのが小平市街地と臼谷地区。役場・郵便局・JAるもい小平支所などの行政・生活機能が集まり、臼谷漁港ではホタテ・ミズダコ・ウニが水揚げされる町の心臓部です。鬼鹿エリアの賑やかさとは違って、漁師町ならではの素朴でめんこい(あたたかみのある)雰囲気が魅力。臼谷海水浴場と漁港直売店のセットは、地元の生活感を肌で感じたい人に向いています。観光地化されていない小平町を見たい人はぜひ立ち寄ってほしいエリア。

達布エリア──山と湖と森の内陸風景

町の東部、内陸の山あいに広がるのが達布(たっぷ)エリア。おびらしべ湖と小平ダム、そして全道一の長さを誇る湖上橋「滝見大橋」がある、海とはまったく違う顔の場所です。かつては達布森林鉄道や炭鉱で賑わった地域で、今は静かな山林と湖の風景が残ります。気温は海岸部より低く、冬は-25℃前後まで冷え込むことも。自然のなかでぼーっとしたい人、釣り好きな人、写真を撮りに来る人に向いたエリアです。

望洋台エリア──観光拠点が集まる丘の上

小平市街の南、丘の上に位置するのが望洋台エリア。ゆったりかん(温泉宿泊施設)・望洋台キャンプ場・望洋台スキー場・小平町国際パークゴルフ場・陶工房おびらが徒歩圏内に集まる「小平町の遊び場ハブ」です。日本海を見下ろすロケーションが特徴で、夏はキャンプとパークゴルフ、冬はスキーと、季節を問わず楽しめます。1泊2日以上で小平町を満喫したい人は、ここを宿泊拠点にすると動きやすいですよ。

小平町の気候・季節の暮らし

小平町はケッペンの気候区分で湿潤大陸性気候に属し、寒暖差の大きい大陸性気候が特徴です。気象庁の達布観測所(1991〜2020年平年値)では、年平均気温6.8℃、最寒月の2月は日平均-5.9℃まで下がります。降雪量も多く、周辺自治体と同じく特別豪雪地帯に指定されています。海岸部と内陸の達布地区では体感がまったく違うのも、この町の地理的おもしろさなんですよ。

夏──7〜8月の暮らし

夏の達布の日平均気温は7月19.9℃、8月20.5℃。海岸部はそれより少し穏やかですが、内陸ではフェーン現象で猛暑になることもあります。2021年8月7日には38.7℃を観測しており、これは8月における道内の観測史上最高気温です。短い夏は海水浴・キャンプ・パークゴルフが一斉に動き出す季節で、町中が一年でいちばん賑わいます。

秋──9〜11月の暮らし

9月の日平均気温は15.9℃、10月は9.2℃と、ひと月ごとに肌寒さが増していきます。11月には平均最低気温が-1.0℃まで下がり、町は本格的な冬支度へ。果樹や農産物の収穫、産業まつり、ストーブの試運転と、忙しくも穏やかな季節です。海岸線では夕陽が一段と赤くなり、にしん文化歴史公園からの夕景がいちばん映えるのもこの時期。

冬──12〜3月の暮らし

冬はしばれる(厳しく冷え込む)日が連続します。達布の1月平均気温は-6.4℃、2月は-5.9℃で、最低気温記録は-30.0℃。降雪量も多く、12〜2月の月降水量はそれぞれ約7.8〜8.0mm(雪換算で大量)に達します。生活面では、玄関前の除雪が毎朝の日課になり、車のタイヤは10月下旬〜11月上旬にスタッドレスへ。望洋台スキー場は12月下旬〜3月上旬に営業し、地元の子どもたちはここで雪に親しみながら育ちます。

春──4〜6月の暮らし

4月の日平均気温は4.2℃、5月で11.0℃、6月で15.8℃。雪解けは4月中旬〜下旬で、5月下旬の鰊番屋まつりが「観光シーズン開幕」の合図になります。畑では春まき小麦やじゃがいもの作付けが始まり、海ではホタテの稚貝出荷が動き出す季節。一気に町が動き出すあったかい(あたたかい)空気感が好きという声を、地元の人からよく聞きます。

小平町の移住・暮らし情報

小平町での暮らしは、漁業・農業・町内の役場や商工関係の仕事を持つ人と、留萌市まで通勤する人とで大きく分かれます。人口2,557人、世帯数約1,470戸の小さな町で、ご近所の顔がほぼ見える環境。買い物は留萌市まで車で20分前後が前提になりますが、その分、自然と海産物の近さは他の町にはない暮らしの強みです。

通勤・通学

町内勤務の人は役場(小平町字小平町216番地)、JAるもい小平支所、漁協、商業施設、医療・教育機関などが主な勤め先です。町外通勤の中心は留萌市(車約20〜30分)で、市役所・病院・量販店・金融機関の勤務者が一定数います。鉄道がないため通勤手段は基本的に車。沿岸バス「幌延留萌線」が国道232号沿いを走っており、留萌市内まで公共交通でアクセスすることもできます。

住宅環境

住宅の中心は鬼鹿エリアと小平市街地。賃貸物件は数が限られており、町内には公営住宅「旭」「新興団地」、民間アパート「リバージュアルファ」「リバージュオメガ」などが小平町字小平町地区に集まっています。賃貸の流通量自体が少ないため、移住する場合は小平町役場企画振興課(0164-56-2111)に空き家情報を相談するのが現実的な選択肢と考えられます。一戸建ての中古・空き家を狙う人も多いエリアです。

買い物環境

2018年6月に町内唯一のスーパー(Aコープ小平店)が閉店したため、日常の食料品・日用品の大量買いは留萌市まで車で出るのが基本になります。町内には個人商店や移動販売、漁師直売店があり、新鮮な海産物や野菜は地元で十分手に入ります。臼谷漁港の直売店で水揚げ直後のホタテやタコが買えるのは、なまら(とても)贅沢な町民特権なんですよね。

子育て・教育

町内には小平町立小平小学校、小平町立鬼鹿小学校、小平町立小平中学校があります。高校は町内になく、留萌市や近隣の高校へ通学するのが一般的。特別支援学校として北海道小平町高等養護学校があり、寄宿舎を備えた広域型の学校として機能しています。小平町は子ども・子育て支援金制度の整備にも力を入れており、子育て支援ファイル「つながーる」など独自施策を持っています。

医療環境

町内の医療拠点は小平町立小平診療所(小平町字小平町163番地1/0164-56-2821)。平日の午前9:00〜11:30、午後13:30〜16:30に外来診療を行っています。土日祝休診で専門医療や入院は留萌市の留萌セントラルホスピタルなど留萌市内の病院に委ねる体制。救急時はドクターヘリ含む広域連携での搬送になります。

エリア別の暮らし視点

鬼鹿エリアは観光客が多い分、国道232号沿いに食堂やコンビニ(ローソン鬼鹿店)があり、生活利便性は町内ではトップ。小平・臼谷エリアは役場・郵便局・診療所が集まる町の生活機能の核で、移住後の手続き面で動きやすいのが特徴です。達布エリアは自然との距離がいちばん近い一方、冬季の除雪と買い物のための車の運転が前提になります。望洋台エリアは観光拠点が集まる場所なので、生活より別荘的な利用が現実的と考えられます。

小平町へのアクセス

小平町は鉄道がないため、アクセスの主役は車と高速バスです。札幌から車で約2時間30分、留萌市から国道232号で北へ約20分。新千歳空港・旭川空港のどちらも利用でき、日本海オロロンラインのドライブを兼ねた到着が定番ルートです。

車でのアクセス

札幌からは道央自動車道で深川JCT経由、深川留萌自動車道(無料区間)を経て留萌市内へ。そこから国道232号を北上して小平町へ入ります。札幌駅から約180km、所要約2時間30分。旭川市からは深川経由で約1時間30分。冬季はホワイトアウトと吹雪に注意が必要で、特に12〜2月のオロロンラインは時間に余裕を持って走るのが鉄則です。

鉄道+バスでのアクセス

かつての羽幌線・天塩炭礦鉄道は廃線となっており、町内に鉄道駅はありません。札幌からの公共交通ルートは、北海道中央バス「高速るもい号」(札幌駅前ターミナル発、深川経由または滝川経由)で留萌ターミナルまで約3時間。留萌で沿岸バス「幌延留萌線」に乗り換え、小平町内のバス停(小平中央など)まで約20〜30分です。沿岸バスの「特急はぼろ号」(札幌〜豊富間)は小平町にも停車するため、乗り換えなしでアクセスできる点が便利。札幌から小平町までの片道運賃は3,200〜3,770円程度(沿岸バス時刻表、2022年改定後参考値、2026年は要確認)。

飛行機でのアクセス

新千歳空港から小平町までは車で約3時間15分(約230km)。旭川空港からは車で約2時間(約130km)で、留萌へ直接抜けるルートが取れる旭川空港のほうがやや近い距離感です。レンタカー利用が現実的で、空港から札幌方面に戻る必要がない分、旭川空港〜留萌〜小平町〜羽幌〜稚内のオロロンライン縦走ルートと相性が良いコースです。

町内移動の現実的アドバイス

町域は東西に細長く、海岸沿いの鬼鹿〜臼谷だけで南北約15km、内陸の達布まで含めると東西で30km以上に及びます。観光・移住どちらの目的でも、町内移動は車が前提と考えてください。町内では沿岸バスのほか、住民向けの「小平町デマンドバス」(てんてつバス受託)が小平中央と達布方面を結んで運行していますが、予約制で本数も限定的。観光で訪れる場合はレンタカーまたはマイカーが現実的な選択肢になります。

【地元住民に直撃!】小平町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

うちはね、もともと曽祖父の代から鰊の網元やってた家系でしてね。鰊が獲れんくなってからは家業はたたんだんですけども、今は旧花田家番屋で語り部やらせてもらってます。

観光バスで来た方々に、ヤン衆がどう寝起きしてたか、親方がどんな暮らししてたか、子どもの頃に祖父さんから聞いた話を交えて案内するんですわ。これがなまら(とても)やりがいあってね。

Q2.小平町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

そりゃあまず旧花田家番屋ね。小平町観光の顔ですから。あの梁の太さ、200人が寝起きした広間、写真じゃ伝わらん圧があるんですよ。

あとはね、地元民しか言わんとこですが、達布のおびらしべ湖。滝見大橋を渡って、誰もいない湖を一周してくると、海とはまったく違う小平町の顔に出会えます。夕方の静けさがたまらん。

Q3.小平町でお土産を買うとしたらなんですか?

有名なのは道の駅で売ってる糠にしんとアイボリーメロンね。メロンは町内でしか作っとらん幻の品種で、贈答にぴったりです。

でも地元の人間が買うのは、商工会青年部が作っとる「まるごっつぉ ぬかにしん」。圧力鍋で骨まで柔らかく炊いてあってね、ご飯にも酒にも合う。小平町の有名なもののひとつだけど、観光客はあんまり知らんのが惜しいんですわ。

Q4.外から人が来たときに、小平町でまず連れていく店はどこですか?

ローソン鬼鹿店のすぐ近くにある「お食事処すみれ」ですわ。メニュー300以上あるんでないかな、何でも食える名物食堂で、小平町のおすすめスポットとして地元の誰もが推す場所。

夏ならうにうに丼一択。バフンとムラサキのハーフで2,200円、札幌で食べたら倍する値段ですよ。臼谷漁港の直売店で生のホタテ買って、帰りに浜で焼いてもらうのも定番です。

Q5.小平町はどんな気質だと思いますか?

漁師町と農村が混ざってる町ですからね、表面はぶっきらぼうだけども、中身はあったかい人ばっかりですよ。

2,500人ちょっとしかおらんから、役場の町長さんから漁師の若いのまで、顔が見える距離感でね。スーパーが閉まって不便にはなったけど、ご近所で野菜やら魚やら回し合う文化が残っとる。困った時に頼れる関係が、ここの小平町民の財産だと思いますわ。

Q6.昔に比べて、小平町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

いやー昭和25年頃は鬼鹿合わせて17,000人もおった町ですよ。それが今2,557人。炭鉱も閉まり、Aコープも2018年に閉店して、生活の不便さは年々増しとります。

ただね、観光の小平町観光交流センターができてから道の駅に人が戻ってきたし、ルルロッソやアイボリーメロンで町外から注目されるようにもなった。寂しさはあるけど、新しい流れも確かにあるんですわ。

Q7.小平町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

大きな新施設の話は今のところ聞こえてきませんけども、小平町民センター的な役割を果たしとる文化交流センターを核にして、住民同士の集まりが少しずつ増えてます。

あとは町の小平町水源にあたる小平蘂川流域の自然と、望洋台運動公園的に使えるパークゴルフ場・スキー場をもっと外の人に知ってもらいたいね。鰊番屋まつりに県外ナンバーが増えてきとるのはなまら(とても)嬉しいですわ。

小平町の関連リンク

【この町を愛する皆様へ】
この記事は、どのサイトよりも詳しく、正確に、そして魂を込めて執筆しています。町の魅力を最大限に引き出すため、今後も肉付けを続けていきます。ご期待ください。

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