【北海道興部町】ってどんなとこ?おこっぺ牛乳と廃線の道の駅【地元民のリアルな声あり】

北海道興部町にある道の駅おこっぺにあるルゴーサ・エクスプレス:道の駅おこっぺには、かつて名寄本線を走った本物の「キハ22形気動車」が2両置かれ、無料の簡易宿泊所や休憩所として利用されています。

興部町(おこっぺちょう)は、北海道オホーツク総合振興局管内の北部、オホーツク海に面した人口3,410人の小さな町です。札幌からは車で約4時間、最寄りのオホーツク紋別空港からは車で40分ほどの距離にあります。

興部町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • おこっぺ牛乳──乳牛が町民の数倍いる、オホーツク屈指の酪農の町
  • ノースプレインファーム──「生キャラメル」を全国に広めた有機酪農の牧場
  • 雪印のコンデンスミルク──全国向けの練乳がこの町の生乳から生まれる
  • 沙留(さるる)のホタテ・毛ガニ──「サルレイ」ブランドで全国出荷
  • 道の駅おこっぺ──廃線になった鉄道の駅跡に建つ、客車に泊まれる道の駅

「牛乳やチーズが好きな人」「オホーツクの海の幸を味わいたい人」「廃線跡やローカル鉄道の歴史に惹かれる旅人」に特におすすめの町。序盤で町の顔となる推しポイントを紹介し、中盤から終盤にかけて歴史・文化・特産品を地元目線で掘り下げていきます。

人口3,410 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳)
面積362.55 km²
人口密度9.41 人/km²

地理的には、興部町は道北部に位置し、南東は紋別市、南西は西興部村滝上町、北西は雄武町に接し、北東部一帯はオホーツク海に面しています(出典:日本交通公社 全国観光資源台帳)。国道238号と239号の分岐点にあたり、海沿いと内陸の入口を兼ねる場所です。

「興部」と書いて「おこっぺ」、漁港のある「沙留」は「さるる」と読みます。どちらもアイヌ語に由来する難読地名で、町名は「オウコッペ(川尻が互いにくっつくもの)」から来ています。海・牛乳・廃線と、この小さな町には旅心をくすぐる要素が詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

興部町の推しポイント

興部町を語るうえで外せないのが「牛乳」と「海」と「鉄道の記憶」です。大正末期に始まった酪農はいまや町を代表する基幹産業になり、オホーツクの海では沙留のホタテや毛ガニが水揚げされます。そして、かつて2本の鉄道が交わった町から線路が消えたという物語も、この町ならではの顔。ここからは、その代表格を具体名で見ていきます。

推しポイント1:おこっぺ牛乳とノースプレインファーム

興部町は乳牛が町民をはるかに上回る酪農の町で、「おこっぺ牛乳」は道内でもよく知られたブランドです。なかでも1988年創業のノースプレインファームは、牧草づくりから牛乳・乳製品の製造まで一貫して手がける牧場(出典:日本仕事百貨)。同社の「生キャラメル」は全国のスイーツファンに知られるきっかけになった一品で、有機ゴーダチーズはJapan Cheese Awards 2022で銀賞を受賞しています(出典:ノースプレインファーム)。

推しポイント2:雪印のコンデンスミルクが生まれる町

スーパーでおなじみの「雪印北海道コンデンスミルク」、実はその牛乳のふるさとがこの町です。昭和9年に前身が進出した雪印メグミルク株式会社興部工場では、地元の生乳でコンデンスミルクやエバミルクを製造しており、練乳部門は同社の生産を一手に引き受けています(出典:興部町公式サイト)。いちごにかけるあの練乳が、ここで作られていると思うと親近感がわきますよね。

推しポイント3:沙留のホタテと毛ガニ「サルレイ」

海の顔は、漁港のある沙留(さるる)地区です。オホーツクの冷たい水が回流する沙留沖ではホタテや毛ガニが育ち、港で急速冷凍した魚介は「サルレイ」のブランド名で全国に出荷されています(出典:おこっぺ町観光協会)。ホタテ貝柱・イクラ・毛ガニと、食卓に並べたら手が止まらない顔ぶれです。

推しポイント4:道の駅おこっぺと廃線の記憶

かつて興部町には名寄本線と興浜南線という2本の鉄道が交わっていましたが、興浜南線は1985年、名寄本線は1989年に廃止され、いまは町内に鉄道が通っていません。その興部駅の跡地に建つのが、北海道で29番目に登録された道の駅おこっぺです(出典:北海道 道の駅)。ディーゼルカーを改装した「ルゴーサ・エクスプレス」は、旅人が泊まれる簡易宿泊所として親しまれてきました。

興部町の歴史

興部町の歴史は、海から始まり、開拓と鉄道で広がり、酪農で根を張った三段階で語ることができます。アイヌやオホーツク文化の人々が暮らした古い土地に、明治期、漁場を足がかりに和人が定住しました。その後、鉄道の開通とともに町は栄え、やがて寒冷な気候に合った酪農へと産業の軸を移していきました。

古代〜近世──海とアイヌの土地

この一帯は、江戸時代以前からアイヌやオホーツク文化の人々が暮らしていた土地と考えられており、町内では竪穴住居跡などの遺跡が多く見つかっています。興部豊野竪穴住居跡は北海道指定史跡となっています。宝永年間には松前藩の漁場として支配下に置かれ、海の恵みが人を呼び込む構図は、すでにこの頃から始まっていました。

近代の開拓と鉄道の時代

明治22年、沙留に和人が定住したのが本格的な町のはじまりとされ、その後、石川・高知・富山など各県からの入植によって開拓が進みました。1921年には鉄道が開業し、名寄本線と興浜南線の分岐点として人と物が行き交う要衝に。1951年(昭和26年)には町制が施行され、当時の人口は9,000人ほどあったと伝えられています。

現代──酪農の町へ、そして道の駅へ

オホーツク地方は度重なる冷害に見舞われ、戦後の興部は畑作から酪農への転換を迫られました。明治35年に町へ移ってきた大黒牧場が昭和32年に酪農専業へと舵を切ったように、町全体が「酪農のまち」へと姿を変えていきます。鉄道は1989年までに姿を消しましたが、1996年4月にその駅跡へ道の駅おこっぺが開業し、町の記憶を今に伝えています。

興部町の文化・風習

方言と話し方の特徴

興部の人たちが話すのは、いわゆる北海道弁。会話の語尾に「〜っしょ」が自然と付き、何かを始めるときにはしたっけ(それじゃあ・そうしたら)とひと言。冬の朝、雪かきを終えて家に入ると「こわい(疲れた)わぁ」と腰をさする──そんな言葉が日常に溶け込んでいます。標準語に近いようでいて、ところどころに北の暮らしがにじむ話し方なんですよ。

食卓と季節の暮らし

食卓の主役は、やっぱり牛乳と乳製品。朝はおこっぺ牛乳、休日のおやつには地元のソフトクリームやヨーグルトと、ミルクが生活のすぐそばにあります。秋になると興部川や藻興部川にサケが遡上し、季節の海の幸が並ぶのもこの町ならでは。冬は2月ともなると流氷が近づき、家の中でぬくぬくと過ごす時間が増えていきます。

人の気質と地域のつながり

人口3,410人の町ですから、顔の見える距離感で暮らしが回っています。道の駅では駅長さんが道路情報を教えてくれて、漁港や牧場の直売所では作り手と直接やりとりできる近さがあります。バックパッカーやライダーを客車の宿でゆるやかに迎えてきた歴史もあり、よそ者にもめんこい(かわいらしい・愛おしい)と感じる温度感で接してくれる土地柄。みなさんも立ち寄れば、その距離の近さを感じられるはずです。

興部町の特産品・食

特産品1:おこっぺ牛乳・乳製品

興部町の一番の顔といえば、牛乳と乳製品です。牧草の自然な甘みが生きたノンホモジナイズ牛乳は、コクがあるのに後味すっきり。なまら(とても)濃いのに重たくない、絶妙なバランスなんですよ。ヨーグルト、発酵バター、チーズ、そして生キャラメルへと展開し、生乳の生産から加工・販売まで町内で完結する「6次産業化」が根づいています(出典:JA北オホーツク)。旬は通年。直売所でソフトクリームを片手に牧場を眺める時間は、この町ならではのごほうびです。

特産品2:沙留のホタテ・毛ガニ

海の特産は、沙留沖で育つホタテと毛ガニ。冷たいオホーツクの水とプランクトン豊富な漁場で身が締まり、ホタテは甘く、毛ガニは濃厚です(出典:興部町公式サイト)。殻付きのホタテはそのまま炭火で焼くと磯の香りが立ちのぼり、なまらうまいんですわ。ホタテは通年楽しめ、サケ・マスは秋が旬。港で急速冷凍する「サルレイ」ブランドなら、遠くにいてもこの味に出会えます。

特産品3:雪印のコンデンスミルク

意外な名物が、練乳(コンデンスミルク)です。興部町で搾られた生乳から作られる雪印北海道コンデンスミルクは、半分ほどが業務用アイスクリームの原料に使われ、残りが家庭用として全国へ。いちごやかき氷にとろりとかける、北海道の人にはおなじみの甘さです。地元の牛乳がこんな身近な味に化けていると知ると、スーパーの棚を見る目が変わりますよね。したっけ(それじゃあ)、興部を旅したあとは、ぜひ町の牛乳と海の幸を食べ比べてみてください。

興部町の観光スポット

興部町は派手な大型観光地がある町ではありません。けれど、廃線になった鉄道の記憶、放牧の牛乳、オホーツクの海の幸という「この町でしか出会えないもの」が、市街地と沙留の港にぎゅっと詰まっています。まずは序盤で触れた道の駅と牛乳、海をめぐる定番スポットから見ていきましょう。

鉄道の記憶をたどるスポット

  • 道の駅おこっぺ(アニュウ・ジョイパーク) – 廃線になった名寄本線・興部駅の跡地に建つ、北海道で29番目に登録された道の駅です(出典:興部町公式サイト)。「アニュウ」館内には名寄本線で実際に使われていたレールや写真パネルの展示があり、広い「ジョイパーク」には車輪のオブジェや噴水が並びます。線路の消えた町で鉄道の記憶に触れられる、しみじみとめんこい(愛おしい)場所なんですよ。
  • ルゴーサ・エクスプレス – ジョイパーク内に置かれた、ディーゼルカーを改装した簡易休憩所&簡易宿泊所。5月〜10月の開設期間中は無料で利用できます(出典:興部町公式サイト)。ライダーやチャリダーに人気で、多いときは1日20名以上が泊まることも。本物の車両で一夜を過ごす体験は、鉄道好きにはたまらないはずです。

牛乳とオホーツクの海を味わうスポット

  • ノースプレインファーム ミルクホール – 市街地から国道239号を西興部村方面へ5分ほど走った牧場直営ショップ&レストラン。営業時間は10:00〜17:00、ランチタイムは11:00〜14:00、定休日は火曜日です(出典:ノースプレインファーム)。搾りたての牛乳で作るソフトクリームや生キャラメル、チーズハンバーグを、牧場を眺めながら味わえます。木のぬくもりに包まれた店内で食べる一杯はなまら(とても)濃厚ですよ。
  • 沙留漁業協同組合 サルレイ直売所 – 漁港のある沙留(さるる)地区にある直売所。港で急速冷凍したホタテ・毛ガニ・鮭が「サルレイ」ブランドとして並びます(出典:おこっぺ町観光協会)。獲れたての海の幸を港から直送できるのは、漁師町ならではのぜいたく。干し貝柱は海外にも出荷される評判の一品です。
  • 沙留海水浴場 – オホーツクの短い夏に開かれる海水浴場で、例年7月下旬から8月下旬に開設され、遊泳時間は10:00〜16:00です(出典:興部町公式サイト)。海の家やシャワーも完備。北の海で泳げる期間は本当に短いので、夏にここで足をひたすのは贅沢な時間です。

自然と歴史を感じるスポット

  • 沙留岬 – 沙留漁港のそばに突き出た岬で、オホーツク海を一望できる景勝地。遠くから訪れる人もいる人気の釣り場でもあります。晴れた日には水平線まで見渡せ、潮風と波の音に包まれてぼんやり過ごすのにぴったりです。
  • 興部豊野竪穴住居跡 – 北海道指定史跡の遺跡で、アイヌやオホーツク文化の人々が暮らした古い時代の名残を伝えます。「川尻が交わる」というアイヌ語地名の由来とあわせて訪ねると、この土地に人が住み続けてきた長い時間が感じられます。
  • 興部公園 – 町民に親しまれる緑地で、散策やひと休みにちょうどいい場所。市街地から近く、ドライブの合間にふらりと立ち寄れる気軽さがあります。

興部町の観光ルート

計算中…

興部町は鉄道が通っていないため、旅の足は車が基本になります。市街地の道の駅と牧場をめぐる半日コースから、海まで足をのばす1日コース、さらに隣町とつなぐ広域ルートまで、無理なく組めるのがこの町のいいところ。したっけ(それじゃあ)、コースを見ていきましょう。

【車・半日】鉄道とミルクの興部市街地ルート

9:00 道の駅おこっぺ → 9:50 ノースプレインファーム ミルクホール → 11:00 興部公園(車での移動はいずれも10分以内)

道の駅おこっぺ(滞在60分)
→ まずは鉄道展示と特産品売り場をのぞいて、町の成り立ちを頭に入れましょう。朝のうちは人も少なく、ジョイパークをゆっくり歩けます。

ノースプレインファーム ミルクホール(滞在60分)
→ ランチタイムに合わせてチーズハンバーグやソフトクリームを。お腹も満たされて、ここでなまら(とても)幸せな気分になれますよ。

興部公園(滞在30分)
→ 食後の腹ごなしに緑の中を散策。市街地に近いので、半日でも余裕を持って回れます。

【車・1日】海も牛乳も欲ばるオホーツクルート

9:00 道の駅おこっぺ → 9:30 沙留岬 → 10:30 サルレイ直売所 → 12:00 ミルクホール(市街地〜沙留は車で15分前後)

道の駅おこっぺ(滞在45分)
→ 旅の起点として道路情報をチェックし、鉄道の記憶に触れてスタート。

沙留岬(滞在45分)
→ オホーツク海を見渡す岬で潮風を浴びる時間。午前中は光がきれいで写真映えします。

サルレイ直売所(滞在45分)
→ ホタテや毛ガニをお土産に。発送もできるので、旅の荷物が増える心配はいりません。

ノースプレインファーム ミルクホール(滞在90分)
→ 昼は牧場でゆっくりランチ。海の幸と牛乳、興部の二枚看板を1日で味わいきれます。

【車・1日】広域ルート:オホーツク沿岸を南北につなぐ

9:00 紋別市街 → 10:00 道の駅おこっぺ → 11:30 沙留海水浴場 → 13:00 雄武町方面へ(紋別〜興部は車で約50分)

道の駅おこっぺ(滞在60分)
→ 流氷の町・紋別から北上し、まずは興部で鉄道とミルクの寄り道を。

サルレイ直売所(滞在45分)
→ 沙留で海の幸を仕入れ、港町の空気を味わいます。

沙留海水浴場(滞在60分/夏季)
→ 夏ならここで海を満喫。短いオホーツクの夏を体感できます。

雄武町方面
→ 国道238号を北へ進めば、隣町・雄武へ。沿岸ドライブの中継地として興部はちょうどいい位置にあります。

興部町の年間イベント

興部町のお祭りは、道の駅のジョイパークと沙留の海、この2つの舞台を中心に季節をめぐります。初春の公園まつりから夏の海と花火、冬の雪まつりまで、町の人と旅人が一緒になって楽しめる、手づくり感のある催しがそろっていますよ。

春〜初夏:興部公園まつり

例年5月中旬に開かれる、初春の興部を彩るお祭りです(出典:おこっぺ町観光協会)。バターづくりや釣りゲーム、もちまき、特産品が当たる抽選会など、子どもも大人も楽しめる催しが並びます。かつて興部公園で開かれていた名残で「公園まつり」と呼ばれ、いまは道の駅おこっぺのジョイパークが会場。雪どけの空気のなか、町じゅうがにぎわう一日です。

夏:さるる海浜まつりとおこっぺ夏まつり

例年7月中旬には、沙留海水浴場で「さるる海浜まつり」が開かれます(出典:おこっぺ町観光協会)。ホタテ釣りや風船割り、ビーチサンダル飛ばしなど海ならではのゲームに、ツーリング途中のライダーも気軽に参加できる開放的なお祭りです。

そして町最大のイベントが、例年8月上旬の「おこっぺ夏まつり」。前夜祭の花火大会を目玉に、ジャンボ鍋の無料サービスや大ビンゴゲーム、ビアガーデン、もちまきでジョイパークが熱気に包まれます(出典:おこっぺ町観光協会)。会場と打ち上げ場所が近く、頭上で開く花火の音と光を全身で浴びられるのが、この町の夏まつりの醍醐味です。

冬:ミニミニ冬まつり

例年2月中旬には、ジョイパークで「ミニミニ冬まつり」が開かれ、雪と親しむアトラクションでにぎわいます。流氷が近づく厳寒のオホーツクで、雪あそびや温かい食べ物を楽しむ冬の風物詩。こわい(疲れた)ほど遊んでも、湯気の立つ屋台でひと息つけば体がぽかぽかに戻りますよ。

興部町のエリア別の顔

興部町は大きく分けて、役場や道の駅がある「興部市街地」、漁港を抱える「沙留(さるる)」、そして牧場が点在する「内陸の農村部」の3つの顔を持っています。海と牛乳と鉄道の記憶が、それぞれのエリアに住み分けているイメージです。旅する視点で、それぞれの個性を見ていきましょう。

興部市街地エリア──旅の拠点になる町の中心

役場、商店街、道の駅おこっぺが集まる町の中心です。国道238号と239号が分岐する交通の要で、旅の起点にぴったり。鉄道展示や特産品売り場をのぞきながら、まずここで町の全体像をつかむのがおすすめです。コンパクトにまとまっているので、車を停めて歩いて回れる気軽さがありますよ。

沙留(さるる)エリア──海の幸が集まる港町

市街地から東へ、オホーツク海に面した漁港の町が沙留です。ホタテや毛ガニが水揚げされ、「サルレイ」ブランドの直売所や夏の海水浴場があります。港町ならではの潮の香りと、岬から望む海の景色が魅力。新鮮な海の幸を味わいたい人、海辺の祭りに参加したい人に向いたエリアです。

内陸の農村エリア──放牧の牛と牧草地が広がる

市街地から内陸へ入ると、牧草地と牛舎が点在する酪農地帯が広がります。ノースプレインファームのミルクホールもこのエリアの入口。広々とした放牧地で草をはむ牛たちの姿は、興部らしい原風景です。のんびりした牧場の空気にひたりたい人、本物の牛乳やチーズを味わいたい人にこそ訪れてほしい場所なんですよ。

興部町の気候・季節の暮らし

興部町の年平均気温は約5.8℃、最も寒い1月・2月は日平均で−6℃台まで下がります(出典:気象庁)。寒暖差の大きい大陸性気候ですが、オホーツク海沿岸のため内陸部より降雪量はやや少なめです。とはいえ冬はしばれる(厳しく冷え込む)日が続くので、暮らすなら冬支度が欠かせませんよ。

夏──7月〜8月の暮らし

夏は短く、最も暑い8月でも平均最高気温は約23℃とすごしやすい気候です(出典:気象庁)。本州のような蒸し暑さとは無縁で、夜は涼しく寝苦しさを感じにくいのが北の夏。沙留海水浴場が開く7月下旬からのひと月ほどが、海で遊べる貴重な季節です。

秋──9月〜10月の暮らし

秋は短く、駆け足で過ぎていきます。興部川や藻興部川にサケが遡上するのもこの時期で、川辺に季節の気配が立ち込めます。朝晩の冷え込みが日に日に増し、10月末にはルゴーサ・エクスプレスの開設期間も終了。冬の足音が近づく頃です。

冬──11月〜3月の暮らし

冬は長く、1月・2月の平均最低気温は−12〜−13℃まで下がり、過去には−29.8℃を記録したこともあります(出典:気象庁)。興部町は特別豪雪地帯に指定されており、暖房と除雪は暮らしの必需です。2月には沖合に流氷が近づき、白く染まったオホーツクの海を眺められるのは、この町ならではの冬景色なんですよ。

春──4月〜5月の暮らし

春の訪れは遅く、雪どけは4月にずれ込みます。5月になってようやく桜が咲き、興部公園まつりで町がにぎわう頃に、本格的な春が来ます。長い冬を越えたぶん、芽吹きの季節のうれしさはひとしお。なまら(とても)待ち遠しい春なんです。

興部町の移住・暮らし情報

興部町は人口3,410人の小さな町ですが、酪農・漁業の現場があり、子育て支援が手厚いのが特徴です。鉄道がないぶん車中心の暮らしになりますが、生活に必要なものが市街地にまとまっているので、慣れれば動きやすい町だと考えられます。住む視点で具体的に見ていきましょう。

通勤・通学

町内には酪農や漁業、雪印メグミルク興部工場やノースプレインファームなど、地域の産業に根ざした働き口があります。通勤は車が基本で、隣町の紋別市まで車で約50分。役場や学校、病院が市街地に集まっているため、町内の移動はコンパクトに済みます。

住宅環境

興部町には公営住宅があり、町有地の宅地分譲や空き家・空き地バンクも整備されています(出典:北海道で暮らそう!)。民間の賃貸物件は数が限られると考えられるため、移住を考えるなら町の住宅支援や空き家情報を起点に探すのが現実的です。

買い物環境

日常の買い物は市街地の商店やスーパーが中心になります。大型商業施設を使いたいときは紋別市まで足をのばすのが一般的。道の駅おこっぺや牧場・漁協の直売所では、地元の牛乳や海産物を新鮮なまま手に入れられるのが、この町ならではの強みです。

子育て・教育

町内には保育所2カ所、幼稚園1カ所、小学校2カ所があり、保育料は第2子が半額、第3子は無料です(出典:くらしごと)。町内の興部高校に通う生徒には入学支援金や通学費・検定料などの補助があり、子育て世帯を支える制度が手厚くそろっています。

医療環境

町内には興部町国民健康保険病院があり、地域の医療を支えています(出典:くらしごと)。高校卒業年度までの子どもには医療費の助成があり、子育て中の家庭にとって心強い環境です。専門的な治療が必要な場合は紋別市の医療機関を利用することになります。

エリア別の暮らし視点

役場や学校、病院が集まる興部市街地は、生活導線が最も整ったエリアです。沙留(さるる)は漁業に関わる暮らしと港の景色が身近にあり、内陸の農村部は酪農の現場とゆったりした環境が魅力。住む場所によって町の表情が変わるのが、興部町の面白いところですよ。

興部町へのアクセス

興部町には鉄道が通っていないため、アクセスは車・バス・飛行機が基本です。町への足はJR名寄駅からの路線バスか、紋別市発着の都市間バスを使うのが一般的とされています(出典:興部町公式サイト)。主要ルートを整理しておきましょう。

飛行機でのアクセス

最寄り空港はオホーツク紋別空港で、羽田空港から直行便が就航しています。空港から興部町までは約35km、車でおよそ40分です(出典:くらしごと)。東京方面から最短で向かうなら、この空路が便利です。

鉄道+バスでのアクセス

鉄道を使う場合は、JR宗谷本線の名寄駅が最寄り駅です。名寄駅からは名士バスの興部線が運行しており、国道239号沿いに西興部村を経て興部へ向かいます。札幌方面から鉄道で来る場合は、名寄での乗り換えが基本の動線になります。

車でのアクセス

車の場合、紋別市から国道238号を北上して約50分でアクセスできます。国道238号と239号が分岐する町なので、オホーツク沿岸を南北に走る旅でも、内陸の名寄方面へ抜ける旅でも中継地として使いやすい位置です。

町内移動の現実的アドバイス

町内は鉄道がなく、路線バスや町営バスはあるものの本数が多くありません。観光でも暮らしでも、車があると行動範囲がぐっと広がります。レンタカーを使うなら紋別空港で借りて、興部・沙留・内陸の牧場をまとめて回るのが効率的ですよ。

【地元住民に直撃!】興部町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

牛飼いですわ。親の代からの牧場を継いで、毎日搾乳して牛の世話してます。興部町は酪農の町だからね、朝も夜も牛が相手だよ。

こわい(疲れる)日もあるけど、自分で搾った牛乳がうまいって言われると、なんも報われるんですよ。

Q2.興部町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

まずは道の駅おこっぺだね。廃線の駅跡に建ってて、観光客にも人気のおすすめスポット。鉄道の展示見て、ソフトクリーム食べてほしいわ。

地元的には沙留岬の朝が最高。誰もいない海をぼーっと眺めるとなまら落ち着く。興部町運動公園や、興部川の水源あたりの静かな緑もいいよ。

Q3.興部町でお土産を買うとしたらなんですか?

オーソドックスならおこっぺ牛乳や生キャラメル、チーズだね。町で一番有名なものだわ。

地元の人間が買うのは、沙留のサルレイの干し貝柱とか、雪印のコンデンスミルク。あれ実は興部の牛乳から作ってるんだよ。

Q4.外から人が来たときに、興部町でまず連れていく店はどこですか?

ノースプレインファームのミルクホールに連れてくね。牧場直営で、ソフトクリームもチーズハンバーグもなまらうまいんだわ。

牧場を眺めながら食べられるから、興部町の空気ごと味わってもらえるんですよ。

Q5.興部町はどんな気質だと思いますか?

素朴で人懐っこい町だね。酪農も漁業もみんな顔見知りで、距離がなまら近いんだわ。

町長も町民も気さくで、町民センターの催しなんかでもすぐ話に混ぜてくれる。よそ者にもめんこくしてくれる土地柄だよ。

Q6.昔に比べて、興部町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

正直、昔より人は減ったね。鉄道もなくなったし、ゆるくない(楽じゃない)面もあるよ。

でも牛乳のブランドが全国に知られて、移住してくる若い就農者も出てきた。観光で寄ってくれる人も増えて、活気は戻りつつあると感じるわ。

Q7.興部町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

でっかい新施設ってわけじゃないけど、新規就農の支援とか、牛乳を加工して売る6次産業化に期待してるんだわ。

町民センターでのイベントや観光の受け入れも少しずつ増えてて、若い世代が残れる町になればいいなと思ってるんですよ。

興部町の関連リンク

【この町を愛する皆様へ】
この記事は、どのサイトよりも詳しく、正確に、そして魂を込めて執筆しています。町の魅力を最大限に引き出すため、今後も肉付けを続けていきます。ご期待ください。

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