【北海道東川町】ってどんなとこ?旭岳と写真甲子園のまち

北海道東川町の姿見の池から望む旭岳:背後から激しく噴煙を上げるダイナミックな山容が眼前に広がる絶景です。

東川町(ひがしかわちょう)は、北海道のほぼ中央・上川総合振興局管内に位置する人口8,608人の町です。北海道最高峰・旭岳の麓にあり、旭川空港から車で約10分という近さも魅力です。

東川町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 旭岳(標高2,291m)──北海道最高峰を擁する大雪山国立公園の玄関口
  • 「写真の町」宣言(1985年)──世界に類を見ない写真文化を軸にしたまちづくり
  • ✅ 全国唯一「上水道がない町」──大雪山の地下水で生活する天然水の町
  • 「東川米」──北海道米初の地域団体商標に登録された道内屈指のブランド米
  • 旭川家具の約30%を生産する木工家具の集積地

「自然と暮らしを両立させたい移住希望者」「写真や工芸に関心のある人」「温泉と山岳観光を楽しみたい旅行者」に特におすすめの町。本記事では、観光・特産・歴史から、地元住民への電話ヒアリングで聞いた生の声、移住・アクセス情報まで地元目線で紹介します。

人口8,608 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳)
面積247.30 km²
人口密度34.8 人/km²

地理的には、東は北鎮岳で上川町、南は忠別川で美瑛町東神楽町、西と北は岐登牛山沿いで旭川市と接しています。旭川市の中心部から約13km、旭川空港からはわずか約7kmと、空の玄関口に至近の立地です。

町の面積の約70%を森林が占め、東部は大雪山国立公園の区域。1994年以降、人口が右肩上がりで増え続けたという、北海道では珍しい町でもあります。火山・温泉・米・家具・写真と、この小さな町には「日本初」「世界唯一」が詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

東川町の推しポイント

東川町を語るうえで欠かせないのは、何といっても旭岳と写真です。北海道最高峰の旭岳ロープウェイから見下ろす景色は圧巻で、麓には1914年に発見された旭岳温泉、北海道一の落差270mを誇る羽衣の滝もあります。さらに「写真の町」として40年間続く写真甲子園、上水道のない暮らしを支える大雪旭岳源水、旭川家具の3割を生み出す木工の町としての顔──それぞれが独立した魅力を持っています。ここでは特に押さえておきたい4つを紹介します。

推しポイント1:旭岳──北海道最高峰の活火山

標高2,291m、大雪山連峰の主峰・旭岳は、今もなお水蒸気を噴き上げる活火山です。山麓駅から姿見駅までを結ぶ旭岳ロープウェイに乗れば、約10分で標高1,600mの高山植物帯まで一気に登れます。なまら(とても)スケールの大きい景色で、初心者でも気軽に「日本でいちばん早い紅葉」を体感できる場所として知られています。

推しポイント2:「写真の町」宣言と写真甲子園

東川町は1985年に世界でも類のない「写真の町」宣言を行い、2014年には「写真文化首都」も宣言しました。全国の高校写真部の聖地となっている「写真甲子園」は1994年から毎夏開催され、2023年の応募校は584校と歴代最多を記録しています。

推しポイント3:上水道のない町・大雪旭岳源水

東川町は全国で唯一、上水道が整備されていない町です。町民は大雪山の地下水を生活用水としてそのまま使っており、この湧水は「大雪旭岳源水」として平成の名水百選にも選ばれています。蛇口をひねると天然のミネラルウォーターが出てくる、というのはなまら(すごく)贅沢ですよね。

推しポイント4:旭川家具と木工のまち

日本三大家具産地のひとつ「旭川家具」のうち、約30%を東川町が生産しています。町内には30を超える家具事業者が集積しており、移住してくる若い職人や作家も増えています。2006年から始まった、町で生まれた子どもに手作りの木の椅子を贈る「君の椅子」プロジェクトは、まさにこの町らしい取り組みです。

東川町の歴史

東川町の歴史は、明治期の開拓から始まります。1894年に旭川村字忠別原野が殖民地に指定され、1897年に旭川村から分離して「東川」と名付けられました。その後、二度の町村制施行を経て1959年に町制を施行。戦後の人口流出期を経て、1995年からの宅地造成と移住促進政策によって人口が再び増加に転じた、北海道では稀有な町です。

明治期の開拓と町の誕生

1894年、旭川村字忠別原野を区画して殖民地となったのが東川の始まりです。1897年に旭川村から分轄して「東川」と称し、1906年には2級町村制施行により東川村が成立しました。1900年には東川神社が建立され、農業と林業を軸にした集落が形成されていきました。1897年には松山多米蔵が現在の天人峡温泉、1914年には阿久津啓吉が現在の旭岳温泉を発見し、観光資源の礎が築かれています。

近代──町制施行と観光開発

1934年に町の東部地域が大雪山国立公園に指定されました。1959年には町制施行により東川町となります。1968年には大雪山ロープウェー(現在の旭岳ロープウェイ)が開通し、1969年には町営岐登牛スキー場(現在のキャンモアスキービレッジ)も開設されました。観光の町としての形が整っていった時期です。

現代──写真の町と人口増加

1985年に「写真の町」宣言と東川賞を創設し、まちづくりの軸が定まりました。1994年には全国高等学校写真選手権大会(写真甲子園)が始まり、2014年には「写真文化首都」宣言を実施。同年には42年ぶりに人口が8,000人を超え、2021年の人口増加数では北海道1位を記録しました。2020年には岐阜県の三千櫻酒造が東川町に酒蔵を移転し、2021年には「ワイン特区」にも認定されています。

東川町の文化・風習

方言と話し方の特徴

東川町は北海道弁の中でも上川地方の言葉が使われるエリアです。語尾の「〜だべさ」「〜っしょ」は、聞いていると親近感がわく独特の響き。地元の人と話していると、別れ際にふっとしたっけね(じゃあまたね)と言われたりするんですよ。「なまら」「めんこい」「しばれる」あたりは観光中にも耳にする頻度が高く、覚えておくと会話が弾みます。

水と暮らしの距離が近い

東川町の暮らしは、何よりも「水」と直結しています。全国唯一の上水道のない町なので、家庭の蛇口からは大雪山の地下水がそのまま出てきます。料理に使えばなまら(すごく)味が違うとよく言われ、コーヒー店やパン屋、酒造りに惹かれて移住してくる人が後を絶ちません。日々の生活に「自然と直接つながっている」感覚があるのは、ここ独特の風土です。

君の椅子と写真──節目を町と祝う文化

東川町には、町で生まれた子に手作りの木の椅子を贈る「君の椅子」プロジェクトと、町民の人生の節目をプロのカメラマンが撮影してくれる「写真の町・記念写真プレゼント事業」があります。子どもの誕生から進学・結婚まで、暮らしのワンシーンを町ぐるみで形に残してくれる、ちょっと他にはない文化なんですよね。

四季の暮らし──厳しい冬と豊かな夏

東川町は特別豪雪地帯に指定されており、冬は-25℃前後まで冷え込むことも珍しくありません。一方で夏は爽やかで、6月の旭岳山開きから10月の紅葉までは、登山者や写真愛好家で町がにぎわいます。厳しい冬を耐えるからこそ、春の雪解けと旭岳の高山植物の美しさが特別に感じられる──そんなメリハリのある一年が流れています。

東川町の特産品・食

東川米──北海道米初の地域団体商標

東川町は北海道内随一の米どころで、冷涼な気候・大雪山の清流・肥沃な土壌の三拍子が揃った稲作の理想郷です。「東川米」は2012年に北海道米初の特許庁地域団体商標として登録されました。代表的な銘柄はゆめぴりかとななつぼし。新米の出回り時期は10月で、炊き上がりの甘さと粘りはなまら(すごく)うまいんですわ。地下水で炊くとさらに別格と言われています。

大雪旭岳源水──平成の名水百選

大雪旭岳源水は、旭岳の雪解け水が長い年月をかけて磨かれて湧き出した天然水です。2008年に環境省「平成の名水百選」に選定されました。理想的なミネラル比率を持つ軟水で、コーヒーや料理用の水として全国にファンがいます。大雪旭岳源水公園では誰でも自由に汲んで持ち帰ることができ、ペットボトルや一升瓶を持参する観光客の姿も日常的に見られます。

旭川家具──東川生まれの木工クラフト

日本三大家具産地のひとつ「旭川家具」の約30%は東川町で作られています。町内には30を超える家具事業者が集積しており、椅子・テーブル・スプーンといった日用品から高級家具まで幅広く生産されています。木の手触りと自然な木目を活かしたデザインが特徴で、観光客が工房巡りを目的に訪れることも増えてきました。

三千櫻と東川ワイン──新しい醸造文化

2020年秋に岐阜県から移転してきた三千櫻酒造は、東川の地下水を使った日本酒「三千櫻(みちざくら)」を醸造しています。1877年創業の蔵が、よりよい水を求めて北海道に移転したというストーリー自体が面白い。さらに2021年には町が「ワイン特区」に認定され、雪川醸造による東川産ワインの生産も始まりました。水の町ならではの新しい味が生まれています。

東川町の観光スポット

東川町の観光は、大きく分けて「大雪山国立公園エリアの山岳・温泉」と「町中心部の文化・特産」の二本柱です。北海道最高峰・旭岳の麓まで車で30分という近さで、町中心部から日帰りの山行も温泉巡りもできるのが強み。写真の町らしいギャラリーや道の駅も中心部にまとまっているので、効率よく回れます。

大雪山国立公園エリアの絶景スポット

  • 大雪山旭岳ロープウェイ – 標高1,100mの山麓駅から1,600mの姿見駅までを約10分で結ぶ空中散歩です。夏は15分間隔、冬は20分間隔で運行し、一度に101人乗車できます。9月中旬から始まる紅葉、冬のダイヤモンドダスト、夏の高山植物と季節ごとに表情が変わるので、何度行っても飽きません。料金は2026年時点で大人往復2,600円です(最新は公式サイトで要確認)。
  • 姿見の池 – 旭岳ロープウェイ姿見駅から徒歩約15分。水面に旭岳の山頂が映り込む鏡のような池で、すぐ脇には今も噴煙を上げる地獄谷があります。火山の迫力と静かな池のコントラストがなまら(とても)強烈で、ここまでなら登山経験がなくても遊歩道で気軽に行けますよ。
  • 羽衣の滝 – 天人峡温泉の奥にある、落差約270mの北海道一の名瀑です。日本の滝百選にも選定されており、断崖を七段に分かれて流れ落ちる姿は荘厳の一言。温泉街駐車場から遊歩道を歩いていく道のりで、滝音が少しずつ大きくなっていく時間がたまらないんですよね。
  • 旭岳温泉 – 1914年に発見された山あいの温泉郷です。標高1,100mに位置し、ロープウェイ山麓駅にも近いので、登山やスノーアクティビティの拠点として最適。硫酸塩・塩化物泉の濁り湯で、雪見露天が楽しめる宿が多くあります。
  • 天人峡温泉 – 1897年に松山多米蔵が発見した秘湯です。両側にそびえる柱状節理の岩壁に囲まれた渓谷の温泉で、羽衣の滝への遊歩道も近接。観光客は減りましたが、その分静かに山の湯を味わえます。

町中心部の文化と特産スポット

  • 道の駅ひがしかわ「道草館」 – 大雪山国立公園の玄関口にある道の駅で、東川米や日本酒・ワイン・新鮮野菜が並びます。手書きの「旭岳・天人峡マップ」「クラフトマップ」「グルメマップ」が町歩きにとても役立つので、ここを最初の立ち寄り先にするのがおすすめです。営業時間は4〜9月が9:00〜18:00、10〜3月が9:00〜17:00。
  • 東川町文化ギャラリー – 「写真の町」東川町の文化発信拠点で、写真・彫刻・絵画など年間を通じて企画展が開かれています。夏には東川町国際写真フェスティバルの東川賞受賞作家作品展も開催されるので、写真好きには見逃せないスポットです。
  • 大雪旭岳源水公園 – 平成の名水百選に選ばれた湧水を、誰でも自由に汲める公園です。一升瓶やペットボトルを持参して水汲みに来る人が絶えず、駐車場には道外ナンバーの車も並びます。雪解け水が長い旅を経て湧き出ているので、夏でもひんやり冷たくてなまら(とても)うまいんですよ。
  • 東川町キトウシ森林公園家族旅行村 – 1989年開村のレジャー施設で、ケビン・キャンプ場・パークゴルフ場・ジャブジャブ池などがそろっています。家族連れで一日楽しめるエリアで、隣接するキャンモアスキービレッジは冬場のスキー場にも。
  • 東川町郷土館 – 旧町役場の建物を移設した小さな資料館です。石器時代の出土品から開拓期の生活道具まで、町の成り立ちが時系列で並んでいます。観光客は少なめなので、ゆっくり東川の歴史をたどりたい人向けです。

東川町の観光ルート

計算中…

東川町は鉄道が通っていないため、車での移動が基本になります。町中心部から旭岳まで車で30分、天人峡までも30分ほどなので、組み合わせ次第で日帰りでも1泊でも楽しめます。ここでは旭川空港を起点にした、町内完結のルートと近隣をつなぐ広域ルートを紹介します。

【車・1日】旭岳満喫ルート

9:00 旭川空港 → 9:10 道の駅ひがしかわ道草館 → 10:10 大雪旭岳源水公園 → 11:00 旭岳ロープウェイ山麓駅 → 14:30 旭岳温泉で日帰り入浴 → 16:00 道の駅で買い物 → 17:00 旭川空港

①道の駅ひがしかわ「道草館」(滞在30分)
→ まずは情報収集と地図入手。手書きマップがとにかく便利で、町をまわるなら最初に立ち寄るのが定番です。

②大雪旭岳源水公園(滞在40分)
→ 旭岳に向かう途中の湧水ポイント。空のペットボトルを持参して、ここで水を汲んでから山に上がるのがおすすめ。

③旭岳ロープウェイ&姿見の池散策(滞在3時間)
→ ここがメイン。ロープウェイで姿見駅まで上がり、姿見の池一周の遊歩道(約1時間)を歩いて高山植物や噴煙地獄谷を眺めます。夏でも標高1,600mは肌寒いので上着必須。

④旭岳温泉で日帰り入浴(滞在1時間半)
→ 下山後は山麓駅近くの温泉で疲れを流します。なまら(すごく)気持ちよくて、ここまでが旭岳満喫の黄金パターンですよ。

【車・半日】天人峡と羽衣の滝ルート

13:00 旭川駅 → 13:50 道の駅ひがしかわ道草館 → 14:30 天人峡温泉駐車場 → 15:30 羽衣の滝 → 16:30 天人峡温泉で立ち寄り湯 → 18:00 旭川駅

①道の駅ひがしかわ「道草館」(滞在30分)
→ 天人峡方面に向かう前のラスト補給ポイント。コーヒーやおにぎりを買って車内で軽食。

②天人峡温泉駐車場(移動約30分)
→ 駐車場から羽衣の滝までは遊歩道を約15分歩きます。歩道は整備されていて軽装でも歩けます。

③羽衣の滝(滞在40分)
→ 落差270m、北海道一の名瀑。七段に分かれて流れ落ちる白い水の帯と滝音は圧巻で、写真好きには昼前後の光がよく入る時間帯が狙い目です。

④天人峡温泉で立ち寄り湯(滞在1時間)
→ 渓谷に抱かれた静かな湯で、滝で冷えた体を温めます。柱状節理の岩壁を眺めながらの湯はここでしか味わえません。

【車・1日】広域ルート:東川+美瑛+旭川

9:00 旭川駅 → 9:40 道の駅ひがしかわ道草館 → 11:00 旭岳ロープウェイ姿見駅 → 14:00 美瑛・青い池 → 16:00 旭川市旭山動物園 → 18:00 旭川駅

①道の駅ひがしかわ「道草館」(滞在30分)
→ 東川米・日本酒・木工小物のお土産チェック。広域ルートの最初に押さえると後がラク。

②旭岳ロープウェイ&姿見の池(滞在2時間半)
→ 大雪山の絶景をロープウェイで一気に味わうメイン区間。秋の紅葉時期は特に混むので午前中の早めが鉄則。

③美瑛・青い池(滞在1時間)
→ 東川から美瑛は車で30分弱。エメラルドブルーの神秘的な池は、東川と同じ大雪山系の水が作り出した景観です。

④旭川市旭山動物園(滞在1時間半)
→ 美瑛から旭川市街へ戻る途中で立ち寄れます。したっけ(それじゃあ)旭川駅でラーメンを食べて締めるという定番コースに繋がります。

東川町の年間イベント

東川町のイベントは、夏の「写真」と冬の「氷」が二大看板です。1985年から続く東川町国際写真フェスティバル、1994年から続く写真甲子園、毎年1月の氷まつりと、町の規模からは想像できないほど熱量の高いイベントが揃っています。地元の祭りも合わせると、四季を通じて何かしら開かれているんですよね。

夏:東川町国際写真フェスティバル&写真甲子園

例年7〜8月にかけて開かれる東川町国際写真フェスティバル(通称フォトフェスタ)は、1985年から続く町の中核イベントです。会期中は東川町文化ギャラリーを中心に、東川賞授賞式や受賞作家作品展、ストリートギャラリー、公開ポートフォリオレビューなどが連日開催されます。延べ来場者数は1万5,000〜2万人。同じく7〜8月に開かれる全国高等学校写真選手権大会(写真甲子園)は、2023年応募校が584校と歴代最多を記録した、まさに高校写真部の聖地です。

夏:どんとこい祭り

例年7月に羽衣公園周辺で開かれる町の夏祭りです。フォトフェスタと同日程で開催され、屋台が立ち並んで賑やかな雰囲気。会場のすぐ近くで打ち上がる花火は、音と振動が体に響く距離感で、写真好きも地元の家族連れも一緒になって楽しむ夜になります。

夏:大雪 旭岳 SEA TO SUMMIT

例年8月に開催される環境スポーツイベントです。人力のみで海から里、山頂までを進む競技で、カヤック・自転車・登山を組み合わせて自然の循環を体感します。「ぜひ参加してみてほしいのが」、観客として旭岳の麓で選手を迎える瞬間。山と海がつながっていることを肌で感じられる、東川らしい一日です。

秋:くらし楽しくフェスティバル

春(5月)と秋(9月)の年2回、キトウシ森林公園で開かれる地元密着イベントです。秋は新米を中心に農家直売の野菜や収穫物が並び、国際交流員による各国料理の屋台も立ちます。子供たちのダンスや演奏もあり、町ぐるみの賑わいが森の中に広がります。

冬:ひがしかわ氷まつり

例年1月第三週末に羽衣公園で開かれる冬の風物詩です。北海道氷彫刻東川コンクールでは24時間という限られた時間で氷の彫刻を完成させ、初日夜には花火大会も。氷像のライトアップは16:00から始まり、澄んだ夜空に上がる花火と氷のきらめきが重なる時間は格別です。寒い中で食べる屋台の熱い飲み物もなまら(すごく)うまいんですよ。

東川町のエリア別の顔

東川町は大きく分けて「中心市街地」「キトウシ・西部エリア」「旭岳温泉エリア」「天人峡温泉エリア」の4つに分けられます。中心部から旭岳まで車で30分、天人峡まで30分というコンパクトさで、エリアごとに表情がまったく違うのが面白いところ。旅の目的に応じて拠点を選ぶといいですよ。

中心市街地エリア──写真と暮らしの文化発信拠点

役場や道の駅、文化ギャラリー、せんとぴゅあI・IIなど、町の機能と文化施設が集中するエリアです。カフェや雑貨店、ベーカリー、ワイナリーの拠点が街道沿いに点在し、若い移住者が開いた店も増えてきました。写真の町らしい看板やオブジェがあちこちにあり、町歩きそのものが楽しいゾーン。観光の起点として最初に訪れるのがおすすめです。

キトウシ・西部エリア──家族で遊ぶ森のレジャーゾーン

町の西部に位置する岐登牛山(キトウシ山)の麓に広がるエリアです。キトウシ森林公園家族旅行村、キャンモアスキービレッジ、パークゴルフ場、コート旭川カントリークラブが集まり、子連れファミリーや夏のキャンプ・冬のスキー目的の客でにぎわいます。旭川空港から最も近いエリアで、移動時間を最小にしたい家族旅行に向いています。

旭岳温泉エリア──登山と雪と空中散歩の山岳拠点

町の東部、標高1,100mに位置する山岳温泉エリアです。旭岳ロープウェイの山麓駅があり、大雪山登山や夏のトレッキング、冬のパウダースノーを求める国内外の客の拠点になっています。世界中からスキーヤーが集まる「japow(ジャパウ)」の本場で、温泉宿に泊まり込んで朝から雪山に入る滞在スタイルが定番。したっけ(それじゃあ)雪と温泉に浸かりたい人には迷わずここが正解です。

天人峡温泉エリア──柱状節理に抱かれた静かな秘湯

町の南東、忠別川上流の渓谷にある秘湯エリアです。両側に切り立つ岩壁と羽衣の滝が織りなす景観は他に類を見ません。観光客は旭岳側より少なめで、その分静かに自然と向き合いたい人に向いています。夫婦旅行や写真撮影、紅葉狩りに訪れる人が中心で、夜の渓谷の静けさは特別な体験になります。

東川町の気候・季節の暮らし

東川町は気象庁の気候区分でいうと湿潤大陸性気候に属し、寒暖差の大きい内陸気候が特徴です。1991〜2020年の気象庁観測データによると、年平均気温は6.5℃。1月の平均最低気温は-13.3℃、8月の平均最高気温は26.0℃と、年較差が30℃を超える厳しい一面を持っています。降雪量も多く、特別豪雪地帯に指定されているエリアです。だからこそ、四季の表情がはっきりしていて、暮らしのリズムが季節とつながっているんですよね。

夏──6月〜8月の暮らし

夏は7・8月の日平均気温が20℃前後と過ごしやすく、湿度も内地ほど高くありません。平均最高気温は26.0℃ですが、過去には7月に36.6℃、8月に37.0℃を記録した日もあり、近年は猛暑日になる日もあります。それでも夜になると涼しく、エアコンなしで眠れる家がまだ多いのが特徴です。窓を開けると山の冷気が入ってきて、夏も寝苦しくないと地元の方は話します。

秋──9月〜10月の暮らし

9月の日平均気温は15.7℃、10月は8.8℃と一気に冷え込んでいきます。旭岳の紅葉は9月中旬に始まり、日本でもっとも早い紅葉として知られています。朝晩の気温が一桁台になると、薪ストーブの煙突から白い煙が立ちのぼる家がぽつぽつと現れます。新米の収穫期でもあり、ライスターミナルが稼働して町中にお米の匂いが漂う季節です。

冬──11月〜3月の暮らし

冬はしばれる(厳しく冷え込む)日が続きます。1月の平均最低気温は-13.3℃で、過去には-29.3℃まで下がった記録があります。日平均気温が0℃を下回る真冬日が連日続き、雪は年間を通じて2m以上積もる豪雪地帯です。家には薪ストーブや灯油の集中暖房が入っているのが普通で、町は薪ストーブ設置に補助金(最大50万円)も出しています。雪かきは日常ですが、その雪が春には大雪山の地下水になって町に戻ってくる──そんな循環の中で暮らす感覚は、ここに住まないと味わえません。

春──4月〜5月の暮らし

4月の日平均気温は4.8℃、5月で11.8℃と、本州より1ヶ月以上遅い春が来ます。雪解けは4月中旬から、桜の見頃は5月上旬。キトウシ森林公園の桜と残雪の旭岳のコントラストは、この時期だけの絶景です。気温の上がり下がりが激しいため重ね着が必須ですが、長い冬を抜けた解放感はなまら(とても)大きいんですよ。

東川町の移住・暮らし情報

東川町は1994年に6,973人だった人口が2021年には8,000人を大きく超え、北海道では珍しい人口増加の町として知られています。WELCOME(ウエルコメ)事業や景観住宅建築支援事業、新築苗木プレゼント事業など、移住支援が手厚いのも大きな特徴。「ちょうどよい過疎」と称される、田舎すぎず都会すぎない暮らしが多くの移住者を引き寄せています。

通勤・通学

東川町には主要な大型雇用先が町内にいくつかありますが、町外、特に旭川市内への通勤者も多くいます。中心部から旭川市中心部まで車で約20分、旭川空港まで約10分という距離感のため、車通勤が圧倒的に主流です。冬は除雪のため通勤時間が長くなることもあり、スタッドレスタイヤと早出は常識です。

住宅環境

家賃相場はニフティ不動産2026年3月時点で平均6.17万円、ファミリー向け(2LDK以上)で7.54万円となっています(出典:ニフティ不動産2026年3月21日データ)。旭川市内より少し安く、一方で景観条例で守られた美しい街並みが特徴です。町の空き家情報バンクや中間管理住宅、戸建賃貸など、移住者向けの住宅情報も公式に整備されています。

買い物環境

町内には地元スーパー、コンビニ、ホームセンター、道の駅ひがしかわ「道草館」があり、日常の買い物は町内で完結します。専門店や大型商業施設は旭川市内(車で20分)まで出ればイオンモール旭川駅前などが利用可能。新鮮野菜は道の駅や農協直売所、夏は近隣農家の直売所が大活躍します。

子育て・教育

東川町は2003年に幼保一元化の構造改革特区に認定され、東川町幼児センターを開園。小学校は東川小学校・東川第一・第二・第三小学校の4校、中学校は東川中学校、高校は北海道東川高校があります。さらに北海道東川養護学校、町立東川日本語学校(全国初の公立日本語学校)、北海道東川国際文化福祉専門学校も町内にあり、教育環境は人口規模に対して非常に充実しています。

医療環境

町内には東川町立診療所があり、日常的な診療はここで対応。専門医療や大きな病院は旭川市内の旭川医科大学病院・旭川厚生病院・旭川赤十字病院などを利用するのが一般的です。車で20〜30分という距離感で、緊急時の搬送体制も整っています。

エリア別の暮らし視点

中心市街地エリアは買い物・医療・教育のすべてが徒歩〜車5分圏で揃い、最も暮らしやすいエリア。新築は景観条例に沿った「東川風住宅」が並びます。キトウシ・西部エリアは家族向けの広い土地が確保しやすく、子育て世帯に人気。旭岳・天人峡温泉エリアは観光業従事者中心の住まいで、通年居住には冬の除雪と通勤の長さがハードルになります。

東川町へのアクセス

東川町は鉄道が通っていないため、アクセスの基本は車かバスです。旭川空港から車で約10分、旭川駅から車で約30分、新千歳空港からは車で約2時間50分。空港至近の立地のため、本州・国外からのアクセスは想像以上にスムーズです。

車でのアクセス

道央自動車道・旭川鷹栖ICから町中心部まで約30分。新千歳空港から道央道経由で約2時間50分、札幌中心部からは約2時間20分です。旭川空港からは道道源水東川線で約10分、旭川駅からは道道旭川旭岳温泉線で約30分。雪道の冬季は所要時間に余裕を持ち、スタッドレスタイヤが必須です。

鉄道+バスでのアクセス

JR旭川駅まで在来線・特急で出てから、旭川電気軌道の路線バスに乗り換えるのが標準ルートです。旭川駅バスタッチのりば9番から66番旭岳線「いで湯号」が1日3往復運行し、東川道草館前まで停車します。料金は旭川駅〜旭岳が1,800円、旭川空港〜旭岳が1,270円、東川道草館〜旭岳が1,100円です(2022年10月1日改定、最新は旭川電気軌道株式会社の公式サイトで要確認)。

飛行機でのアクセス

最寄り空港は旭川空港で、町中心部から車で約10分・約7kmの近さです。羽田空港から旭川空港まで約1時間40分の直行便が運航しており、東京から半日で東川町に到着できます。新千歳空港利用の場合はJR特急ライラック・カムイで旭川駅まで約1時間25分、そこからバスまたは車で町内へ。

町内移動の現実的アドバイス

東川町には鉄道がなく、町内のタクシー乗り場もありません。タクシーは東交ハイヤーに電話予約が基本で、観光で町を回るならレンタカーが圧倒的に便利です。バスは旭川電気軌道の路線(60・62・66・67・76・176番)が町内を通りますが、本数は限られているため、町中心部から旭岳・天人峡まで足を伸ばすなら車一択と考えてよいでしょう。なお、天人峡へ向かう路線バスは現在休止しており、タクシーまたは宿泊施設の送迎を利用する形になります。

【地元住民に直撃!】東川町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

木工家具職人をやってます。東川町には30以上の家具事業者があって、旭川家具の3割はここで作られてるんですよ。

俺は20代の頃にこの町に来て、ずっと椅子やテーブルを作り続けてます。大雪山の水と空気の中で木と向き合うのが、なまら(とても)性に合ってるんですわ。

Q2.この街に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

東川町観光の王道、旭岳ロープウェイと姿見の池。9月中旬の紅葉は日本一早いって言われてて、ロープウェイ下りた瞬間の冷たい空気と硫黄の匂いは、ここでしか味わえないですよ。

あと地元民として推したいのが大雪旭岳源水公園。東川町水源そのものを汲める場所で、朝早く行くと地元のじいちゃんばあちゃんがポリタンク持って静かに並んでます。あの光景、町の暮らしそのものですわ。

Q3.この市町村でお土産を買うとしたらなんですか?

無難になら東川町で有名なものといえば東川米と大雪旭岳源水、それから米缶「ほしのゆめ」。道の駅道草館で全部揃うから、迷ったらまずあそこですね。

地元民おすすめは、町内の家具屋さんが作ってる木のスプーンやカッティングボード。数千円で買えて、使うほど手に馴染んでくるんですわ。観光のおまけじゃなくて、一生ものになりますよ。

Q4.外から人が来たときにまず連れていく店はどこですか?

道の駅ひがしかわ「道草館」ですね。ここでまず手書きのグルメマップとクラフトマップをもらって、町の全体像を掴んでもらいます。ソフトクリームの「きらり」も毎回頼まれますよ。

夜なら町内のワイナリーや三千櫻酒造のお酒を出してくれる店に連れていきます。東川町のおすすめスポットは派手な場所じゃなくて、こういう静かに飲める場所なんですわ。

Q5.この市町村はどんな気質だと思いますか?

「ちょうどよい過疎」ってよく言われるんですけど、これがほんとに言い得て妙でね。東川町長はじめ役場の人らも移住者を排除しない、かといってベタベタしない、いい距離感なんですよ。

町民みんな、自分の暮らしと仕事を大事にしてる。東川町民センターみたいな集まる場所はあるけど、強制されることはない。なまら(すごく)自由で、それでいて緩くつながってる町ですね。

Q6.昔に比べて、街の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

俺が来た頃と比べたら、町の顔ぶれがほんとに変わりました。カフェも雑貨屋もワイナリーも、若い移住者が次々店を開いてる。1994年に7,000人切ってた人口が、今は8,600人ですからね。

ただ正直、土地の値段が上がって若い職人が入りづらくなってる面もあるんですわ。賑わいは嬉しいけど、家具の町としての厚みをどう守るかは、これからの課題だと思いますね。

Q7.これから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

2021年にワイン特区になって、雪川醸造が東川産ワインを作り始めたのは大きいですね。東川町運動公園みたいな公共施設だけじゃなく、民間の挑戦が増えてるのが今の流れです。

あと写真甲子園が30年を超えて、町に来る高校生たちが将来戻ってきてくれたらいいなと。東川町観光だけじゃなく、ここで人生の何かを始めたいって人を受け入れる町であり続けてほしいですね。

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この記事は、どのサイトよりも詳しく、正確に、そして魂を込めて執筆しています。町の魅力を最大限に引き出すため、今後も肉付けを続けていきます。ご期待ください。

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