矢吹町(やぶきまち)は、福島県中通り南部・西白河郡に位置する人口16,546人の町です。東北自動車道の矢吹インターチェンジと東北本線矢吹駅を持つ、県南の交通の結節点にあたります。
矢吹町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ 日本三大開拓地──旧農林省の戦後開拓史に、青森県十和田市・宮崎県川南町と並んで記載された町
- ✅ きじの里やぶき──明治の「岩瀬御猟場」に由来し、町の鳥もキジ
- ✅ 大池公園(あゆり沼)──春は桜、7月は古代蓮「大賀ハス」が咲く14haの公園
- ✅ 中畑清さんのふるさと──名誉町民。少年ソフトボール大会は2026年で第43回
- ✅ 地酒「楽器正宗」「自然郷」──1865年創業・大木代吉本店の蔵がある町
「開拓や近代史に興味がある人」「日本酒好き」「新幹線と高速と空港が揃った移住先を探している人」に特におすすめの町です。この記事では、推しポイント・歴史・文化・特産品を、一次情報にあたりながら順に紹介します。
| 人口 | 16,546 人 ※2026年6月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 60.40 km² |
| 人口密度 | 274 人/km² |
地理的には、北は岩瀬郡鏡石町、北西は岩瀬郡天栄村、西から南西は白河市、南は西白河郡泉崎村、南東は西白河郡中島村、東は阿武隈川を挟んで石川郡玉川村と石川郡石川町に接しています。
町域は三方を阿武隈川・隈戸川・泉川に囲まれたなだらかな台地で、羽鳥ダムの水を引いた農地が面積の半分以上を占めます。東北自動車道の矢吹ICまで5分、福島空港まで車で15分、東北本線で新白河駅まで18分(出典:矢吹町公式ホームページ)。
荒野が美田に変わるまでの物語が、この町の骨格です。順に見ていきましょう。
矢吹町の推しポイント

矢吹町を語るキーワードは「開拓」と「きじ」の2つです。かつて水が引けず原野のまま放置されていた台地に、戦後の国営事業で水が通り、日本三大開拓地と呼ばれる田園地帯が生まれました。もうひとつの顔が、明治の皇室の狩猟場「岩瀬御猟場」に由来するキジ。ここに桜と古代蓮の公園、プロ野球出身者の存在、そして全国区の地酒が加わります。
推しポイント1:日本三大開拓地──矢吹が原と羽鳥用水
旧農林省が発行した戦後開拓史では、青森県十和田市、福島県矢吹町、宮崎県川南町が、戦後の大規模な国営開拓事業が成功した三大開拓地として紹介されています(出典:矢吹町公式ホームページ)。
昭和31年に羽鳥ダムが竣工して羽鳥疏水の通水が始まると、荒野だった矢吹ヶ原台地に1,500ヘクタールの水田が誕生しました(出典:矢吹原土地改良区)。町を車で走ると、区画の大きな田んぼがどこまでも続きます。あれは自然にできた風景ではなく、人が水を引いてつくった風景なんですよ。
推しポイント2:きじの里やぶき──御猟場が残した町の顔
明治18年にこの一帯は宮内省管轄の御料地となり、明治24年に「岩瀬御猟場」が開設されました。常時3千羽の雉子が生息していたといわれ、東郷平八郎や乃木希典といった名士が訪れています(出典:矢吹町公式ホームページ)。
この歴史を受けて、町の鳥は平成29年にキジと定められました(出典:同上)。町のPRキャラクター「やぶきじくん」もキジがモチーフで、町内では今もきじ料理を出す店が営業しています。
推しポイント3:大池公園(あゆり沼)──桜と2000年前の蓮
矢吹駅から車で5分ほどの大池公園は、「水・花・緑が香る公園」をテーマに整備された公園です。7月上旬から1か月間は、日本庭園で古代蓮「大賀蓮」の大輪が開きます(出典:矢吹町公式ホームページ)。
春は池の水面に桜が映り、町の木であるアカマツの濃い緑とのコントラストがきれいです。遊歩道・遊具・茶室・キャンプ場が揃っているので、散歩だけのつもりが半日いてしまう、そんな公園です。
推しポイント4:中畑清さんのふるさと──43回続く少年ソフトボール大会
元読売巨人軍選手で横浜DeNAベイスターズの監督も務めた中畑清さんは、矢吹町の出身で名誉町民です。1983年に自身が始めた小学生のソフトボール大会が、今も毎年町で開かれています(出典:矢吹町公式ホームページ)。
2026年4月には第43回大会が開催されました(出典:同上)。県内外のチームが町営球場に集まる週末は、町全体がにぎやかになります。
推しポイント5:大正ロマンの館──震災を越えて残った洋風建築
矢吹駅から歩いて5分ほどの商店街に、大正9年に住居兼医院として建てられた木造2階建ての洋風建築が残っています。切妻部分の鷲のレリーフが目印です。
東日本大震災で大きな被害を受けましたが、存続を求める声を受けて約2年の修復工事を経て再生し、現在は1階がカフェ、2階が学習スペースとして使われています(出典:矢吹町公式ホームページ)。町の復興のシンボルという言葉が、そのまま形になった建物です。
矢吹町の歴史

矢吹町の歴史は、大きく3つの段階に分けて理解できます。第一に、平安時代の源義家の伝承と、中世に矢吹氏がこの地を治めた時代。第二に、奥州街道の宿場と、明治の御料地・御猟場として原野が使われた近代。そして第三に、戦後の国営開拓事業で水が引かれ、田園地帯へと生まれ変わった現代です。町名の由来から現在の景観まで、一本の線でつながっています。
古代〜中世──「行方野」と矢吹の名の起こり
平安時代、源義家(八幡太郎義家)が奥州での戦の帰路にこの地へ社を築き、持っていた矢の柄で屋根を葺いたことから「矢葺」と呼ばれ、それが転じて現在の町名「矢吹」になったと伝えられています(出典:福島県ホームページ)。
中世には、陸奥石川氏の二代・石川有光の弟が矢吹を名乗って城を築き、奥州仕置で主家とともにこの地を離れるまで約500年間を治めました。町内には袖ケ城跡や三城目城跡など、当時の城館の跡が点在しています。
また、貞治6年(1367年)の将軍・足利義詮の感状には「行方野(ゆきかたの)」という地名が記されています。この広大な原野が「矢吹が原」と呼ばれるようになるのは、明治中期以降のことでした。
近代──宿場町、御猟場、そして飛行場
藩政時代の矢吹は、奥州街道と棚倉街道の追分にあたる交通の要所で、矢吹宿・中畑新田宿・大和久宿・中畑宿が置かれていました。ただし河床が低く水の確保が難しかったため、周囲の原野は農地として活用されないままでした。
明治18年、この原野は宮内省管轄の御料地となり、明治24年には「岩瀬御猟場」が開設されます。皇族や政府高官、外国政府の要人までが訪れる場所となり、町の経済と文化に大きな影響を与えました(出典:矢吹町公式ホームページ)。
1887年(明治20年)には矢吹駅が開業し、鉄道の町としての性格も加わりました。一方、太平洋戦争末期には町内に熊谷陸軍飛行学校矢吹分校が置かれ、多くの若者がここから飛び立ち、アメリカ軍による飛行場周辺への爆撃も受けています。
現代──羽鳥ダムの水と、震度6弱からの再建
昭和16年、水源確保のため「国営白河矢吹開拓建設事業」が着手されます。戦争による中断を挟みながら工事は続けられ、昭和31年11月11日、矢吹の小学校講堂で羽鳥ダムの竣工式が行われました。明治18年に星吉右衛門が提案した羽鳥用水が、70年越しに完成した瞬間です(出典:矢吹町公式ホームページ)。
その後、1973年(昭和48年)に矢吹インターチェンジが供用開始、2001年(平成13年)にはあぶくま高原道路の矢吹IC〜玉川IC間が開通し、交通の要所としての立場がさらに強まりました。
2011年3月11日の東日本大震災では、矢吹町は震度6弱を記録し、住家の損壊は3,400棟を超えました。公共施設の被害額は約50億円、商工業関係の被害額は約25億円に達しています(出典:矢吹町公式ホームページ)。町はこれを単なる復旧ではなく「復興」の機会と位置づけ、中心市街地の再建に取り組んできました。
矢吹町の文化・風習

矢吹町の暮らしを一言でいうと、「開拓地の気質」と「宿場町の社交性」が同居している感じです。戦後、他地域から入植した人たちがゼロから田んぼをつくった土地なので、新しく来た人に対する距離感が近い。そこに、街道の宿場として人の出入りを見てきた歴史が重なっています。ここでは、言葉・食卓・人づきあいの3つの角度から見ていきましょう。
方言と話し方の特徴
矢吹町の言葉は福島弁の中通り南部(県南)にあたり、白河のイントネーションに近い響きです。まず耳につくのが語尾で、この地域では推量や同意を表すときにだっぺ(〜だろう・〜だよね)が使われます。
県外の人がいちばん驚くのがうるかす(水に浸す・ふやかす)です。「米うるかしといて」は「お米を水に浸しておいて」の意味で、標準語に一語で対応する言葉がないため、福島県民が方言と気づかずに使ってしまう代表格として知られています。
もうひとつ注意したいのがこわい(疲れた・しんどい)。恐怖ではなく疲労を表す言葉なので、「今日はこわいなあ」と言われたら、労ってあげるのが正解です。方向を示すときの〜さ(〜へ・〜に)も日常的で、「駅さ行ぐ」といった形で使われます。
食卓と季節の暮らし
ごはんの主役は、羽鳥の水で育った町内産の米です。開拓で生まれた田んぼの米を、開拓の町で食べる。この循環が矢吹の食卓の基本にあります。
ハレの日には、かつて「きじそば」が振る舞われました。結婚式などのお祝いのときに近所の人を招き、キジ肉のつけ汁でそばを食べたと伝わっています。今も町内にきじ料理を出す店が残っているので、旅の目的にできますよ。
年平均気温は約12度、年間降水量は約770mmと、県内では雪が少なく比較的過ごしやすい気候です。4月は大池公園の桜、7月は同じ公園の大賀ハス、秋は黄金色の田んぼと、季節の目印がはっきりしているのも暮らしやすさにつながっています。
人の気質と地域のつながり
矢吹町は「フロンティア絶好調」を掲げるほど開拓者精神を前面に出す町です。平成9年からは、同じ三大開拓地の十和田市・川南町と子どもたちの交流事業を続けてきました(出典:矢吹町公式ホームページ)。
夏の大きな行事が「やぶき夏まつり」で、2026年は8月1日(土)に第24回が開催されます。町のPR大使のステージや三輪車レースに加え、18時からは奥州街道での踊り流しが行われます(出典:同上)。旧街道の道筋がそのまま祭りの舞台になるところに、この町らしさが出ています。
春には中畑清旗争奪ソフトボール大会があり、町ぐるみで子どもたちを応援する空気があります。移住してすぐでも、公園や球場に行けば顔を覚えてもらえる。そういう規模感の町です。
矢吹町の特産品・食

矢吹町の食は、「水が来たから生まれたもの」と「御猟場があったから残ったもの」に分かれます。前者が米と、その米から生まれる日本酒。後者がきじ料理です。町の面積の半分以上が農地という土地柄だけあって、野菜や加工品も直売所に並びます。ここでは4つに絞って紹介します。
特産品1:矢吹産の米──羽鳥の水で育つコシヒカリ
矢吹町の米は、羽鳥ダムから引かれた水で育ちます。町の面積の半分以上を農地が占め、その中心が水田です(出典:矢吹町公式ホームページ)。
主力品種はコシヒカリで、しっかりした粘りと、噛むほどに出てくる甘みが持ち味です。旬は新米の出回る9月下旬から11月ごろ。炊きたてを塩むすびにすると、この米の輪郭がいちばんよく分かります。米粉としても使われていて、町内のカフェでは県産の卵と牛乳を合わせた米粉のシフォンケーキが人気です。
特産品2:きじ料理──きじそばときじ鍋
キジ肉は高たんぱくで低カロリー、味は淡白ながらコクがあり、身が程よく締まっているのが特徴です。町内の店では、つけ汁にキジ肉を使った「きじせいろそば」や、冬に体が温まる「きじ鍋」が味わえます。
背景にあるのは、明治期にこの地が宮内省の御猟場だったという歴史です。ハレの日にきじそばを振る舞う風習も残り、地域の記憶が料理の形で続いています。鍋は10月〜3月ごろが本領で、そばは通年。旅の昼食に組み込むなら、事前予約が確実です。
特産品3:地酒「楽器正宗」「自然郷」──1865年創業の蔵
矢吹町には、慶応元年(1865年)創業の大木代吉本店があります(出典:合名会社 大木代吉本店)。代表銘柄は「自然郷」と「楽器正宗」です。
「楽器正宗」は華やかな香りとキレを併せ持つ本醸造で、日本酒好きの間で全国的に名前が知られています。「自然郷」は農薬を使わない米で仕込まれ、米の旨みと麹の甘みがまっすぐ出るタイプ。冷やして白身魚や豆腐と合わせるのが分かりやすい入り口です。人工添加物を使わない「こんにちは、料理酒」も、この蔵の看板商品ですよ。
特産品4:じじばばまんじゅうと町の菓子
町の花は春蘭(シュンラン)で、昭和49年に制定されています(出典:矢吹町公式ホームページ)。この春蘭の別名「じじばば」にちなんだ「じじばばまんじゅう」が、矢吹駅にあるやぶき観光案内所で販売されています。
もちもちした皮に素朴なあんという、昔ながらの構成です。町内には瓦煎餅や巻煎餅、しそ巻を焼き続ける煎餅店や、あんこ自慢の和菓子店もあります。地酒を買いに行くついでに、日持ちする菓子を一緒に選ぶのが矢吹土産の定番です。
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矢吹町の観光スポット

矢吹町の見どころは、半径5キロほどの範囲にきれいに収まっています。北の大池周辺に「水と森」、隈戸川沿いに「信仰と伝説」、駅前の旧奥州街道沿いに「町の暮らし」、そして矢吹インターチェンジ側に「温泉」。車があれば1日で回り切れる密度なんですよ。序盤で挙げた開拓・きじ・大池・中畑清というキーワードが、ここから具体的な場所になって出てきます。
歴史と信仰をたどるスポット
- 滝八幡三十三観音磨崖仏群・三十三観音史跡公園 – 隈戸川に面した10メートル余りの断崖に、37体の磨崖仏が彫られています。像容や作風から18世紀後半の造立とみられ、文化2年(1805年)刊の『白河風土記』にすでに記載があります(出典:矢吹町公式ホームページ)。所在地は矢吹町滝八幡112-1で、矢吹駅から車で8分ほどです(出典:同上)。遊歩道を下りていくと川のせせらぎが近づき、崖の前に立った瞬間に空気が変わります。木漏れ日が像に当たる午前中がいちばん表情を読み取りやすいですよ。
- 大正ロマンの館(Li-Li CAFE) – 大正9年に住居兼医院として建てられた木造2階建ての洋風建築です。震災後の修復を経て再生し、1階はカフェ、営業はランチタイム11時〜18時、ナイトタイムは金曜のみ18時〜21時です(出典:矢吹町公式ホームページ)。切妻の鷲のレリーフを外から見上げてから中に入ると、天井の高さと窓の縦長さがそのまま大正の設計だと分かります。夜はライトアップされるので、金曜の夕方が狙い目です。
- 矢吹町複合施設KOKOTTO – 公民館・図書館・観光交流・子育て支援が一つになった施設で、秋まつりで曳き出される大屋台を収蔵する屋台蔵を備えています(出典:矢吹町公式ホームページ)。祭りの日でなくても屋台の実物に近づけるのがここの強みです。2階の図書館には郷土資料コーナーがあり、開館は9時30分〜18時(出典:同上)。雨の日の避難先としても優秀ですよ。
水辺と森でのんびりするスポット
- 大池公園(あゆり沼) – 池と町木のアカマツを生かした公園で、7月上旬から1か月間は日本庭園で古代蓮「大賀蓮」が咲きます(出典:矢吹町公式ホームページ)。蓮は朝に開いて昼には閉じるので、7時から9時ごろが本番です。春は水面に映る桜、初夏はアジサイと、季節ごとに主役が入れ替わります。なお、園内のキャンプ場は3月の大雪による倒木の影響で利用休止が続いており、2026年7月時点で再開の目処は立っていません(出典:同上)。
- 矢吹町ふるさとの森芸術村 – 大池の湖畔、自然林の中に展示館と作陶施設が点在するアートビレッジで、平成2年にオープンしました。開館は午前9時〜午後5時、休館日は月曜、芸術村主催の企画展示は入場無料です(出典:矢吹町公式ホームページ)。「福島県の遊歩道百選」に選ばれた散歩道が通っていて、展示を見て森を歩いて、を繰り返しているうちに2時間くらい平気で経ちます。夏でも森からの風が涼しいのが体感で分かる場所です。
汗を流して温まるスポット
- あゆり温泉(矢吹町健康センター) – 矢吹町八幡町442にある町営の日帰り温泉です。源泉温度は52.7度、料金は入浴+休憩料で大人600円・小学生300円・6歳未満無料、定休日は毎週火曜で、開館は10時からです(出典:矢吹町 あゆり温泉)。湯は無色透明でつるつるした肌ざわり。内湯の壁を滝のように源泉が落ちてくる音が、露天まで聞こえてきます。館内には地元野菜と特産品の直売所もあるので、風呂上がりの買い物までひとつながりです。
- 未来くるやぶき(矢吹町屋内外運動場) – 天候に左右されずに体を動かせる町の運動施設です。旅の途中で寄る場所ではありませんが、少年ソフトボールやスポーツクラブの活動が日常的に行われていて、この町がスポーツにどれだけ本気かが伝わってきます。子連れで週末に滞在するなら選択肢に入れておくと便利ですよ。
- やぶき観光案内所 – 矢吹駅の駅舎内にある案内所で、町の観光情報と地元の特産品が並びます。地酒や町の菓子をここでまとめて買えるので、鉄道で来た人は最後に立ち寄る流れが組みやすいです。列車の待ち時間が20分あれば十分見て回れる規模感です。
矢吹町の観光ルート

矢吹町は、車なら1日で町内を一周でき、鉄道でも駅から歩いて半日楽しめる大きさです。さらに視野を広げれば、開拓の水源である羽鳥湖と、車15分の福島空港という二つの大きな目的地が両手に控えています。ここでは3本のルートを組んでみました。
【車・1日】開拓の跡をたどる矢吹一周ルート
9:00 矢吹駅 → 9:15 三十三観音史跡公園(車15分)→ 10:15 大池公園(車10分)→ 12:15 街なか(車10分)→ 15:00 あゆり温泉(車10分)→ 17:00 矢吹駅
①三十三観音史跡公園(45分)
→ 遊歩道を下って断崖の磨崖仏へ。午前の光が像の表情を照らす時間帯なので、いちばん最初に組み込むのが正解です。
②大池公園・ふるさとの森芸術村(2時間)
→ 池のほとりを一周してから、そのまま森の中の展示館へ。7月なら蓮の見頃に合わせて到着時刻をもう1時間早めてください。
車で街なかへ戻ります。
③大正ロマンの館(1時間・昼食)
→ 大正9年築の洋館でランチ。窓から旧奥州街道の通りが見えて、宿場町の骨格が残っていることが実感できます。
④矢吹町複合施設KOKOTTO(1時間)
→ 屋台蔵の大屋台と、図書館の郷土資料コーナーへ。午前に見た史跡が、資料でつながっていく感覚が気持ちいいですよ。
⑤あゆり温泉(1時間半)
→ 露天でしめくくり。夕方は地元の常連さんが増える時間帯で、この町の日常にそのまま混ざれます。
【車・半日】きじと田園を味わう食べ歩きルート
10:00 矢吹IC → 10:20 大池公園(車20分)→ 11:30 街なか(車10分)→ 13:30 やぶき観光案内所(徒歩5分)→ 14:30 あゆり温泉(車10分)
①大池公園(1時間)
→ 散歩で軽く体を動かしてから食事へ向かう組み立てです。水辺の空気を吸ってからのほうが、昼食がおいしくなります。
②町内のきじ料理店(1時間半)
→ きじせいろそばやきじ鍋を。予約が確実なので、前日までに一本電話を入れておくと安心です。
③やぶき観光案内所(30分)
→ 地酒と町の菓子を仕入れます。荷物になる瓶ものは、この順番だと帰り際で済むので楽なんですよ。
④あゆり温泉(1時間)
→ 併設の直売所で地元野菜を追加購入。温泉スタンドで温泉水を持ち帰る人も多い場所です。
【車・1日】広域ルート:水源の湖から空港まで
9:00 矢吹町 → 10:00 羽鳥湖・羽鳥ダム(天栄村/車約1時間)→ 12:00 矢吹町(車約1時間)→ 13:30 福島空港(玉川村/車15分)→ 15:30 あゆり温泉(車約30分)
①羽鳥湖・羽鳥ダム(1時間)
→ 天栄村の山あいにある、矢吹の田んぼを潤す水の出発点です。ここを見てから矢吹の平野に戻ると、開拓の意味が体でつかめます。
②矢吹町の田園地帯(昼食を含め1時間半)
→ 車窓に広がる区画の大きな水田が、羽鳥の水でつくられた土地です。昼食は町内でどうぞ。
③福島空港(1時間半)
→ 玉川村と須賀川市にまたがる県内唯一の空港。展望デッキから離着陸を眺める時間は、子ども連れなら間違いなく盛り上がります。
④あゆり温泉(1時間)
→ 山と空を回った1日を、矢吹の湯で締めます。移動距離のわりに疲れが残らないのは、この最後の1時間のおかげです。
ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。
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矢吹町の年間イベント

矢吹町の一年は、春の子どもたちのソフトボールで始まり、夏の踊り流し、秋の山車と屋台、そして10月のマラソンへと続きます。人口1万6千人台の町にしては、行事の密度がかなり高いほうです。それぞれ現場の熱量が違うので、順に見ていきましょう。
春〜夏:ソフトボールの歓声と、奥州街道の踊り流し
まず4月、町名誉町民の中畑清さんが名誉大会長を務める少年ソフトボールの大会が開かれます。2026年は第43回大会が4月に行われました(出典:矢吹町公式ホームページ)。県内外のチームが集まり、球場は朝から金属バットの音と保護者の声で埋まります。
同じ4月、大池公園では桜が見頃を迎えます。祭りではありませんが、水面に映る桜とアカマツの取り合わせは、この町の春の顔として毎年写真に撮られていますよ。
7月上旬からは大池公園の大賀蓮。そして8月が「やぶき夏まつり」です。2026年は8月1日(土)に第24回が開催され、町のPR大使のステージや三輪車レース、18時からの奥州街道 踊り流しが行われます(出典:同上)。旧街道を踊り手の列が進む光景は、宿場町だった時代の道幅がそのまま生きているからこそ成立します。
秋:2年に1度の山車と屋台、そして走る10月
秋の主役は「矢吹秋まつり」です。収穫を祝う祭りで、2年に1度、10月に執り行われます。一区の山車、二区の屋台、矢吹神社の神輿が繰り出し、「ヨイサ」「ヨイヤサ」の掛け声と太鼓・笛が街道を埋めます(出典:矢吹町公式ホームページ)。
いちばんの見せ場は、山車と屋台の曳き合わせです。開催年に当たったら、この夜だけは予定を空ける価値がありますよ。屋台は普段KOKOTTOの屋台蔵に収蔵されているので、非開催年でも実物は見られます。
10月にはもうひとつ、さわやか健康マラソン大会があります。2025年は10月26日(日)に第43回が開かれました(出典:同上)。田園の中を走るコースで、沿道の声援との距離が近いのが小さな町の大会らしいところです。
さらに秋には町民文化祭「あゆり祭」も。2025年度の第51回は9月28日の開催式から11月末までの約2か月にわたって行われ、音楽祭や作品展示がKOKOTTOを中心に続きました(出典:同上)。
なお、産業や文化を発信する催しとして秋に開かれてきた「やぶきフロンティア祭り」は、2026年度に向けて「やぶきフロンティア国際まつり」の企画運営業務の公募が行われており、名称や内容が変わる見込みです。訪問前に町の最新の告知を確認してください。
冬〜早春:祭りより、屋内でじっくり過ごす季節
矢吹町は年間降水量が約770mmと雪の少ない土地で、冬は大きな野外行事が少なくなります。そのぶん、この時期の楽しみ方は屋内に寄っていくんですよ。
定番はあゆり温泉です。露天で冷たい空気に頭を冷やしながら長く浸かれる湯温なので、寒い日ほど価値が上がります。館内には大広間と和室の休憩所があり、入浴+休憩料で一日ゆっくりできます。
もうひとつが、ふるさとの森芸術村とKOKOTTOの企画展示です。芸術村では年間スケジュールに沿って絵画・陶芸・版画・彫刻の展示が入れ替わり、主催の企画展示は入場無料で見られます。落葉した森の遊歩道は見通しがよく、冬のほうが歩きやすいくらいです。
矢吹町のエリア別の顔

矢吹町は1955年に矢吹町・中畑村・三神村などが合併して現在の姿になった町で、今も矢吹・中畑・三神という3つの地区が公民館の単位として生きています(出典:矢吹町複合施設KOKOTTO)。旅の視点で見ると、これに北部の大池エリアと、高速側の八幡町エリアを加えた5つの顔として捉えると分かりやすいです。
矢吹駅前・本町エリア──旧奥州街道が今も背骨
矢吹駅から北へ延びる通りが、かつての奥州街道です。大正ロマンの館とKOKOTTOがこの一帯にあり、夏まつりの踊り流しも秋まつりの曳き合わせも、この道の上で行われます。
歩いてみると、通りの幅と建物の並び方に宿場町の骨格が残っているのが分かります。散策向きのエリアなので、鉄道で来て半日過ごすならここが起点ですよ。
大池・北部エリア──水と森とアートが並ぶ
町の北部、鏡石町との境に近い一帯です。大池公園、ふるさとの森芸術村、そして隈戸川沿いの三十三観音史跡公園が、車で10分圏内にまとまっています。
朝の蓮、昼の展示、夕方の森の散歩と、一日の中で表情が変わるエリアです。写真を撮りたい人、静かに過ごしたい人に向いています。
八幡町・矢吹IC周辺エリア──温泉と高速の玄関口
東北自動車道の矢吹インターチェンジと、あぶくま高原道路の矢吹中央インターチェンジに挟まれた一帯で、あゆり温泉と温水プールがここにあります。
高速を降りて数分で温泉に入れるという立地は、長距離ドライブの途中に組み込む価値が高いです。旅の最初でも最後でも使える、便利な引き出しだと考えられます。
中畑・三神エリア──開拓が生んだ田園の広がり
羽鳥用水の水で開かれた水田が広がるエリアです。旧中畑村・旧三神村にあたり、区画の大きな田んぼが地平線まで続く景色は、町なかとはまったく別の顔を見せます。
秋の刈り入れ前、稲が黄金色になる9月下旬から10月上旬がいちばん見応えがあります。ドライブで通り抜けるだけでも、この町が「開拓地」と呼ばれる理由が腑に落ちますよ。
弥栄・農業研修施設エリア──開拓一期生が入った土地
弥栄(いやさか)は、戦前の県立修錬農場の一期生が入植した地区で、五穀豊穣と子孫繁栄を願って付けられた地名です。今は福島県農業総合センターや農業短期大学校が置かれ、農業を学ぶ人が全国から集まっています。
観光地として整備された場所ではありませんが、開拓の物語をたどりたい人には外せないエリアです。地名の意味を知ってから走ると、同じ田園風景の見え方が変わります。
矢吹町の気候・季節の暮らし

矢吹町に隣接する白河市の観測所(1991〜2020年平年値)では、年平均気温11.9℃、年降水量1456.7mm、年間の降雪の深さ合計90cm、最深積雪25cmとなっています(出典:気象庁)。矢吹町公式ホームページも年平均気温を約12度としており、ほぼ同じ水準です(出典:矢吹町公式ホームページ)。
数字だけ見ると「東北なのに雪が少ない」と感じますよね。実際、雪かきが日課になるような土地ではありません。ただし冬の北西風は強く、体感温度は数字より低く感じられます。
夏──6月〜8月の暮らし
8月の平均気温は23.7℃、日最高気温の平均は28.7℃です。7月の降水量は233.2mmで年間で最も多くなります(出典:気象庁)。
猛暑日が続く土地ではありませんが、田んぼに囲まれているぶん湿度は高めです。7月上旬から8月にかけては夕立が多く、洗濯物は昼のうちに取り込むのが基本になります。
この季節の楽しみは、朝の田んぼの匂いと大池公園の蓮です。日が長いので、夕方6時を過ぎてから散歩に出ても十分明るいのが助かります。
秋──9月〜11月の暮らし
9月の平均気温は19.8℃、10月は14.0℃、11月は8.1℃と、3か月でおよそ12℃下がります(出典:気象庁)。落差が大きいので、10月に入ったら上着を1枚車に積んでおくと安心です。
9月下旬から10月上旬は稲刈りの季節で、町中がコンバインの音に包まれます。刈り取りが終わった田んぼの匂いは、この町の秋の記憶そのものです。
11月に入ると朝晩の冷え込みが本格化し、暖房を入れ始める家庭が増えてきます。同じ月の降水量は66.3mmと少なく、晴れて空気の澄んだ日が続くのもこの時期の特徴です。
冬──12月〜2月の暮らし
1月の平均気温は0.6℃、日最低気温の平均は-3.3℃です。降雪の深さの合計は1月で36cm、最深積雪の平年値は18cmとなっています(出典:気象庁)。
会津のような豪雪地帯ではないため、雪との付き合い方は「たまに積もる日に備える」程度です。ただし路面凍結はあるので、車のスタッドレスタイヤは必須と考えられます。
冬型の気圧配置になると北西の風が吹き抜けます。だからこそ、あゆり温泉の露天風呂が生きてくるんですよ。冷えた体を戻してから帰る、というのが冬の矢吹の定番の過ごし方です。
春──3月〜5月の暮らし
3月の平均気温は4.5℃、4月は10.2℃、5月は15.5℃です。3月はまだ降雪の深さの合計が14cm記録されており、春の入り口に雪が戻る年もあります(出典:気象庁)。
4月に入ると大池公園の桜が動き出し、田んぼには水が張られ始めます。水を張った田に空が映る時期は、この町でいちばん景色が変わる2週間です。
5月は風の強い日が目立ちます。那須方面から吹き下ろす風が台地を渡っていくので、洗濯物やゴミ出しの日は少し注意しておくと安心ですよ。
矢吹町の移住・暮らし情報

矢吹町の暮らしを一言でまとめると、「車で15分圏内に生活が完結し、その外側に高速と新幹線と空港がある町」です。買い物も病院も学校も町内でそろい、足りないものは白河市や郡山市まで出れば手に入ります。ここでは通勤から医療まで、住む視点で順に見ていきましょう。
通勤・通学
通勤先として多いのは、町内の工場や事業所、そして車で30分前後の白河市・須賀川市方面と考えられます。東北自動車道の矢吹インターチェンジまで車で5分という立地なので、郡山市まで通う人も珍しくありません。
鉄道通勤ならJR東北本線の矢吹駅です。新白河駅までは東北本線で18分(出典:矢吹町公式ホームページ)。新白河で新幹線に乗り換えれば、単身赴任なしで首都圏の勤務先に通う選択肢も現実的です。
高校生の通学は、町内の福島県立光南高等学校のほか、白河方面の高校へ列車で通うパターンが中心です。駅を使う家庭にとっては、駅から徒歩10分前後の住宅地の価値が高くなります。
住宅環境
LIFULL HOME’Sに掲載されている矢吹町の賃貸物件(2026年7月時点で30件)を見ると、1LDKはおよそ4.6万〜6.8万円、2LDKはおよそ7万円台、築年数のある2DK・3DKは4万〜5万円台からという水準です(出典:LIFULL HOME’S)。
特徴は物件の総数が少ないこと。掲載30件という規模なので、条件を絞りすぎると選択肢がなくなります。時期を選ばず、出たら早めに動くのが現実的です。
中古住宅を狙うなら、町の空き家バンクが使えます。町内の空き家の所有者と利用希望者をマッチングする制度です(出典:矢吹町公式ホームページ)。県外から移住して空き家を取得する場合は「来て『やぶき』空き家取得支援金」の対象になる可能性があります(出典:同上)。
さらに、東京圏から移住して要件を満たすと、福島県と共同の移住支援金制度も用意されています(出典:同上)。要件が細かいので、検討段階で商工観光課に確認するのが確実です。
買い物環境
日常の買い物は、国道4号沿いと駅周辺のロードサイド店が中心になります。町内で食料品と日用品はそろうので、週末にまとめ買いをするスタイルが定着していると考えられます。
野菜については、あゆり温泉に併設された直売所が強い味方です。風呂に入って地元野菜を買って帰る、という導線が日常に組み込まれている町なんですよ。
家電や衣料など「たまに買うもの」は、白河市や郡山市のショッピングモールまで出るのが一般的です。車で30分から1時間、休日の外出とセットにすれば負担になりません。
子育て・教育
町内には矢吹小学校、善郷小学校、中畑小学校、三神小学校の4つの小学校と、矢吹中学校があります。高校は福島県立光南高等学校が町内に立地しています(出典:矢吹町公式ホームページ)。
就学前は、町立の幼稚園に加えて保育園・認定こども園が複数あります。中学校まで町内で完結し、高校も町内に選択肢がある。この規模の町としては、教育導線がかなり整っているほうです。
子どもの居場所という点では、複合施設KOKOTTOの存在が大きいと考えられます。図書館の開館は9時30分から18時までで、ティーンズコーナーや約50席の学習スペースが設けられています(出典:同上)。放課後に自転車で通える距離に、無料で座れる場所があるのは大きいですよね。
スポーツ環境も厚く、少年ソフトボールの大会が40年以上続いていることは中盤でも触れたとおりです。屋内外運動場「未来くるやぶき」があるので、冬でも体を動かせます。
医療環境
町内の中核となるのが公益財団法人会田病院です。矢吹町本町216番地にあり、救急告示病院として24時間365日の診療体制をとっています(出典:公益財団法人 会田病院)。
加えて、福島県が設置した精神科の専門病院である福島県立矢吹病院が町内にあります。外来は精神科・児童思春期・内科で、デイケアや訪問看護も行われています(出典:福島県ホームページ)。
人口1万6千人台の町で救急告示病院が町内にあるのは、安心材料として大きいです。高度・専門的な治療が必要な場合は、白河市や郡山市の病院へ搬送・紹介される流れになります。
エリア別の暮らし視点
駅前・本町エリアは、鉄道通勤と徒歩生活を両立したい人向けです。会田病院もKOKOTTOもこの範囲にあるので、車の運転を減らしたい世帯には現実的な選択肢になります。
大池・北部エリアは、静かさと自然の近さが持ち味です。買い物には車が要りますが、公園と森が徒歩圏という環境は、子育て世帯や在宅ワーカーに向いています。
八幡町・矢吹IC周辺エリアは、通勤で高速を使う人の指定席です。温泉と温水プールが生活圏にあるという、なかなか他ではない条件が付いてきます。
中畑・三神エリアは、土地に余裕を持って住みたい人向けです。田園に囲まれるぶん車は1世帯2台が前提になると考えられますが、そのぶん敷地の広い家に手が届きます。
矢吹町へのアクセス

矢吹町は、高速道路・鉄道・空港の3つがそろう珍しい町です。東北自動車道の矢吹インターチェンジまで車で5分、東北本線の矢吹駅から新白河駅まで18分、福島空港までは車で15分。どの手段で来ても不便がありません(出典:矢吹町公式ホームページ)。
車でのアクセス
東北自動車道の矢吹インターチェンジから町の中心部まで約5分、東京からは約2時間30分です(出典:矢吹町公式ホームページ)。
町内には国道4号が通り、主要地方道が4本集まります。加えて、東北自動車道と磐越自動車道を結ぶあぶくま高原道路が矢吹インターチェンジから伸びていて、いわき方面や福島空港方面へのアクセスも良好です。
関東方面から日帰りは少し慌ただしいので、1泊で組むのがおすすめですよ。矢吹ICを降りてすぐ温泉、というルートが取れるのはこの町ならではです。
鉄道+バスでのアクセス
玄関口はJR東北本線の矢吹駅です。東北新幹線の新白河駅までは東北本線で18分、新白河駅から東京までは新幹線で約1時間30分となっています(出典:矢吹町公式ホームページ)。
東京からの乗り継ぎイメージは、東京駅 → 新幹線で新白河駅 → 東北本線に乗り換えて矢吹駅、という流れです。仙台方面からは郡山駅で東北本線に乗り換えるルートになります。
注意したいのは、新白河駅・郡山駅とも在来線の本数が都市部ほど多くない点です。新幹線の到着時刻と在来線の発車時刻を先に突き合わせておくと、待ち時間を減らせます。
飛行機でのアクセス
福島空港までは矢吹町から車で15分です(出典:矢吹町公式ホームページ)。空港は玉川村と須賀川市にまたがって所在しています。
定期便は札幌(新千歳)と大阪(伊丹)を結ぶ路線が就航しています(出典:福島空港)。北海道や関西から訪れるなら、新幹線より圧倒的に速い選択肢です。
空港からはレンタカーを借りるのが実用的です。到着してから15分後には矢吹町に入れるので、初日の午後をまるごと観光に使えますよ。
町内移動の現実的アドバイス
結論から言うと、滞在中は車があったほうが快適です。大池公園、三十三観音史跡公園、あゆり温泉はそれぞれ数キロ離れていて、徒歩でつなぐには少し距離があります。
ただし、矢吹町ではAI活用型オンデマンドバス「のるーと矢吹」が運行されています(出典:矢吹町公式ホームページ)。アプリで呼ぶ仕組みなので、車を持たない滞在でも移動の手段は確保できます。
鉄道で来て駅前だけを歩くなら、大正ロマンの館とKOKOTTOを回る半日コースで十分成立します。目的に応じて、車を借りるか駅前に絞るかを最初に決めておくのが効率的です。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
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【地元住民に直撃!】矢吹町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
温泉施設に併設された農産物直売所で販売の仕事をしています。地元の農家さんが朝採りの野菜を運んできてくださるので、それを並べて、お客様とやり取りするのが毎日の仕事です。
お風呂上がりの方が寄ってくださるので、顔なじみも多いんですよ。もう長いこと、この売り場に立っています。
Q2.矢吹町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
まずは町の北にある大きな池の公園ですね。水面に松と桜が映って、朝は鳥の声しか聞こえません。夏は古代の蓮が咲きます。矢吹町のおすすめスポットと言われたら、まずここです。
あとは川沿いの断崖に観音様が並ぶ史跡公園。地元の人間が黙って手を合わせに行く場所で、水の音と木漏れ日だけの静けさがあります。
Q3.矢吹町でお土産を買うとしたらなんですか?
やっぱりお米ですね。ダムから引いた水で育った矢吹の米は、矢吹町の有名なものの筆頭だと思います。あとは古くからの蔵元の地酒。全国から探して来られる方もいます。
地元の人間が買うのは、町の花にちなんだ素朴なおまんじゅうです。派手さはないですが、あの皮のもちもち感は、知っている人ほど選びますよ。
Q4.外から人が来たときに、矢吹町でまず連れていく店はどこですか?
キジ料理を出すお店に連れて行きます。昔この一帯が皇室の狩り場だった名残で、お祝いの日にキジのそばを振る舞う風習があったんです。淡白なのにコクがあって、驚かれます。
気取らずに行きたい日は、昔ながらの定食屋ですね。出汁と油の匂いのする店で、地元の話を聞いてもらうのが一番早いです。
Q5.矢吹町はどんな気質だと思いますか?
開拓で人が集まってできた土地なので、よそから来た方への垣根が低いです。「どこから来たの」で終わらず、すぐ野菜を持たせようとする。そういう距離の詰め方をします。
その反面、頼まれたことは断れない性分でもあります。祭りでも行事でも、気づけばみんな役を持っている。そこが良さでも大変さでもありますね。
Q6.昔に比べて、矢吹町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
正直に言えば、通りを歩く人は減りました。震災で建物がずいぶん傷んで、あの後に町の景色が変わったのは大きかったです。空き家も目につくようになりました。
ただ、公民館や図書館が一つになった市町村民センターのような施設ができてから、子どもや若い親御さんが集まる場所は確実に増えたと感じています。
Q7.矢吹町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
市町村長さんが打ち出している、この町を国際的に開いていく催しには期待しています。開拓の町ですから、新しいものを受け入れる下地はあると思うんです。
それと、市町村運動公園や矢吹町水源にまつわる場所を、もっと矢吹町観光の入り口にできたらと。ダムの水があってこの田んぼがある、そこを伝えたいですね。

