【青森県南部町】ってどんなとこ?南部藩発祥とさくらんぼの里【地元民のリアルな声あり】

青森県南部町の名川チェリリン村:名川チェリリン村は、名久井岳の麓にあり、さくらんぼ狩りやキャンプなどのアウトドアが楽しめる施設です。

南部町(なんぶちょう)は、青森県南東部・三戸郡の東部に位置する人口14,918人の町です。中心部を馬淵川が東西に流れ、南西には標高615mの名久井岳がそびえる果樹の里。八戸市から車で約30分です。

南部町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 南部藩発祥の地──南部氏本宗家の本拠地だった国史跡「聖寿寺館跡」が残る
  • 青森県内一のさくらんぼ産地──名川地区を中心に「果樹の里」として知られる
  • ✅ 青森県オリジナルのハート型さくらんぼ「ジュノハート」の主産地
  • ✅ 南部地方特産の食用菊「阿房宮(あぼうきゅう)」ゆかりの地
  • ✅ 名久井岳と130種8,000本の長谷ぼたん園を擁する自然豊かな町

「歴史や城跡が好きな人」「果物狩りを楽しみたい旅行者」「のんびり暮らせる移住先を探している人」に向いた町です。序盤の観光・特産から、歴史・文化、暮らしの空気感まで、地元目線で紹介していきます。

人口14,918 人 ※2026年5月1日時点(推計人口)
面積153.12 km²
人口密度97.4 人/km²

地理的には、東は八戸市、西は三戸町新郷村、北は五戸町、そして南は県境を越えて岩手県の二戸市軽米町に接しています(出典:青森県南部町公式サイト)。鉄道は青い森鉄道が馬淵川沿いを走り、町内には苫米地・剣吉・諏訪ノ平・三戸の4駅があります。

2006年(平成18年)に旧南部町・名川町・福地村の3町村が合併して生まれた町で、農業を基幹産業とする「果樹の里」です(出典:青森県南部町公式サイト)。歴史・果物・自然と見どころが詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

南部町の推しポイント

戦国大名・南部氏の本拠地だった南部町には、国史跡の城館跡が今も残ります。さらに県内一を誇るさくらんぼ、名久井岳のふもとに広がるぼたん園、そして全国でも珍しい食用菊の文化と、小さな町に「歴史・食・自然」がぎゅっと同居しているのが特徴です。順番に見ていきます。

推しポイント1:南部藩発祥の地・聖寿寺館跡

南部町は、東北を代表する武士団・南部氏本宗家の発祥の地です。室町から戦国時代にかけて本拠地とされた「聖寿寺館跡(しょうじゅじだてあと)」は、2004年(平成16年)9月30日に国の史跡へ指定されています(出典:青森県南部町公式サイト)。発掘調査では金箔土器や高級陶磁器が出土し、当時の勢力の大きさを物語ります。

推しポイント2:県内一のさくらんぼと「ジュノハート」

名川地区を中心とした南部町は、青森県内一のさくらんぼ生産量を誇る産地です(出典:青森県南部町公式サイト)。佐藤錦に加え、青森県オリジナル品種のハート型さくらんぼ「ジュノハート」の主産地でもあり、6月下旬〜7月上旬にはさくらんぼ狩りでにぎわいます。

推しポイント3:名久井岳と長谷ぼたん園

町の南西にそびえる名久井岳(標高615m)は県立自然公園に指定され、その中腹には長谷ぼたん園があります。3.3haの敷地に130種8,000本のぼたんが植えられ、初夏には斜面が花で埋まります。ハイキングや花見の名所として、地元の人にも親しまれている場所なんですよ。

推しポイント4:果樹の里を支える農業のしくみ

りんご・ぶどう・梨・さくらんぼと果樹がリレーするように実る南部町は、まさに「農業観光の町」。三戸駅前には地域の青果流通を担う町営の卸売市場があり、全国的にも珍しい運営形態として知られています。一年を通して果物狩りができるのも、この町ならではの魅力です。

南部町の歴史

南部町の歴史は、中世に南部氏がこの地を拠点としたことに始まります。戦国時代には本宗家の居館が置かれ、近世には農村として発展しました。そして2006年の平成の大合併で、3つの町村がひとつの「南部町」になりました。三段階で振り返ります。

南部氏の発祥と聖寿寺館(中世)

南部氏は甲斐源氏の支流で、南北朝期に勢力を伸ばし、戦国時代に東北北部に覇をとなえた武士団です。盛岡藩の史書では14世紀末頃に聖寿寺館を本拠としたとされ、周辺には菩提寺の三光寺や氏神の本三戸八幡宮が配されました(出典:青森県南部町公式サイト)。

聖寿寺館の焼失と本拠の移動(戦国〜近世)

聖寿寺館は1539年(天文8年)、家中の内紛によって焼失したと伝えられています。その後、三戸南部氏は三戸城(三戸町)へ本拠を移し、豊臣政権下では福岡城(二戸市)、江戸時代には盛岡城へと居城を移していきました。南部藩の出発点が、この地にあったことになります。

平成の大合併──3町村がひとつに(現代)

2006年(平成18年)1月1日、旧南部町・名川町・福地村の3町村が合併し、現在の南部町が誕生しました(出典:青森県南部町公式サイト)。旧町村ごとに市外局番が異なるなど、合併前の地域性が今も暮らしの中に残っています。

南部町の文化・風習

方言と話し方の特徴

このあたりで話されるのは、津軽弁とは系統の異なる「南部弁」です。会話の中によく出てくるのが、あずましい(心地よい・気持ちがいい)やんだ(そうだ)、なして(どうして)といった言葉。

面白いのが感謝の表現で、めやぐだ(ありがとう。「迷惑をかけて申し訳ない」というニュアンスを含む丁寧な礼)という言い方があります。語尾に〜だじゃ(〜だよ)が付くと、ぐっと柔らかい響きになりますよ。

食卓と季節の暮らし

果樹の里だけあって、食卓には季節のフルーツが当たり前のように並びます。初夏はさくらんぼ、夏は桃、秋はぶどうやりんご。秋の終わりには、黄色い食用菊「阿房宮」をおひたしや酢の物にして味わう家庭も多いんです。

すりおろしたながいもをどんぶりいっぱいにかけて食べる、といった素朴な郷土の味も健在。畑と食卓が近い暮らしが、今も息づいています。

人の気質と地域のつながり

南部地方の人は、控えめで粘り強い気質と言われます。みなさんが果樹園を訪ねると、農家の方が品種ごとの食べ頃を丁寧に教えてくれる場面に出会えるはず。派手さはないけれど、じんわり温かい——そんな距離感の町です。

南部町の特産品・食

特産品1:さくらんぼ(ジュノハート)

なんといっても外せないのが、南部町のさくらんぼ。県内一の生産量を誇り(出典:青森県南部町公式サイト)、旬は6月下旬〜7月上旬です。中でも青森県オリジナル品種「ジュノハート」は、紅秀峰とサミットを交配して生まれた国産最大級のハート型。鮮やかなルビー色で甘みが強く、ひと粒で満足感があります(出典:青森県産業技術センター)。冷やしてそのまま頬張るのが一番のぜいたくです。

特産品2:食用菊「阿房宮」

秋になると登場するのが、黄色い食用菊「阿房宮」。江戸時代に京都から伝わり、旧相内村(現南部町)で食用として広まったと伝えられる南部地方の特産です(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。シャキシャキとした歯ざわりとほのかな甘み、独特の芳香が魅力。収穫後は保存のきく「干し菊」に加工され、一年中楽しめるのも先人の知恵です。おひたしや天ぷらにすると、食卓がぱっと華やぎますよ。

特産品3:りんご・ぶどう・洋なしの果樹

朝晩の寒暖差が大きいこの土地は、果物づくりにぴったり。さくらんぼに続いて、夏から秋にかけてはぶどうやりんご、洋なし(セイヨウナシ)が次々と実ります。甘みがしっかり乗った果実は、生で食べてもジュースにしても濃厚。観光果樹園では、季節ごとに違うフルーツ狩りが楽しめます。

特産品4:ながいも

果樹だけでなく、根菜のながいもも南部町を代表する味覚です。寒暖差のある気候でじっくり育ったながいもは、クセが少なくさらりとした食感。すりおろして「とろろ」にし、醤油をたらしてごはんにかける——シンプルだからこそ素材の良さが分かる食べ方です。粘りと甘みのバランスを、ぜひ現地で確かめてみてください。


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南部町の観光スポット

序盤で紹介した南部氏の史跡、県内一のさくらんぼ、名久井岳のぼたん園。南部町の見どころは「歴史」「花と山」「温泉と果物」の3つの軸で押さえると回りやすいんです。それぞれの代表スポットを、現地の空気感とあわせて深掘りしていきます。

南部氏の歴史を歩くスポット

  • 史跡聖寿寺館跡(しょうじゅじだてあと) – 室町・戦国期に南部氏本宗家が本拠とした国史跡。建物は当時の主殿をイメージした案内所になっていて、発掘された500年前の陶磁器や武具が並ぶ展示室は無料で見学できます(出典:青森県南部町公式サイト)。広い館跡を歩くと、堀跡や土塁から往時の規模が体感できますよ。
  • 南部利康霊屋(なんぶとしやすたまや) – 1632年(寛永9年)に南部利直が四男・利康を悼んで建てた霊屋で、1953年(昭和28年)に国の重要文化財に指定されています(出典:青森県庁)。拝観は聖寿寺館跡案内所で受け付けており、拝観料は高校生以上300円・中学生以下は無料です(出典:青森県南部町公式サイト)。金箔をふんだんに使った桃山様式の装飾は、東北随一とも言われる豪華さです。

花と山を楽しむスポット

  • 長谷ぼたん園 – 名久井岳県立自然公園の中腹に広がる、3.3haに130種8,000本のぼたんが咲く花の名所。2001年(平成13年)に環境省「かおり風景100選」に認定されています(出典:青森県南部町公式サイト)。見頃の5月下旬〜6月上旬は、斜面いっぱいに大輪が咲き、園内が甘い香りに包まれます。駐車場は無料なのもうれしいところ。
  • 名久井岳 – 標高615mの町のシンボル。県立自然公園に指定され、中腹にはハイキングコースが整備されています。山頂を目指さなくても、ぼたん園や中腹の遊歩道から馬淵川の流れと田園を見下ろせるので、軽く歩きたい日にぴったりなんですよ。
  • 法光寺(ほうこうじ) – 名久井岳の東麓にある古刹で、参道には県の天然記念物に指定された「爺杉(じじすぎ)」と松並木が続きます。背の高い杉と静かな参道は、history好きでなくても思わず足を止めたくなる空間です。

温泉・果物・体験のスポット

  • バーデパーク(バーデハウスふくち) – 福地地区にある天然温泉の健康増進施設で、水着で入るバーデゾーン、25mプール、露天風呂付き大浴場を備えています。隣には屋内スケートリンク「ふくちアイスアリーナ」、宿泊施設「アヴァンセふくち」も。夏季には屋外の流れるプールも開きます(出典:青森県南部町公式サイト)。観光のあとに汗を流すのにちょうどいい立ち寄り湯です。
  • 観光さくらんぼ園(名川地区) – 青森県内一の生産量を誇る、さくらんぼ狩りのメッカ(出典:青森県南部町公式サイト)。佐藤錦やハート型の「ジュノハート」を、もぎたてで頬張れます。木陰の下、自分で見つけた完熟の一粒を口に運ぶ時間は、初夏ならではのぜいたくですよ。
  • 名川チェリーセンター – 地元産のさくらんぼやりんご、季節の野菜が並ぶ産地直売所。旬の果物をその場で選べるので、お土産探しにも立ち寄りたいスポットです。果樹の里らしい品ぞろえに、つい長居してしまいます。

南部町の観光ルート

計算中…

南部町は鉄道も通っていますが、見どころが点在しているので車での移動がスムーズです。歴史をたどるルート、花と果物を楽しむ半日ルート、隣町まで足をのばす広域ルートの3パターンを紹介します。どれも八戸方面からのアクセスを想定しています。

【車・1日】南部氏の歴史と温泉ルート

9:00 八戸駅 → 9:30 史跡聖寿寺館跡案内所(車30分)

史跡聖寿寺館跡案内所(90分)
→ まずは展示室で南部氏の歴史を予習し、ガイドと一緒に館跡を歩きます。朝の静かな時間帯は、堀跡の起伏がよく見えておすすめです。

南部利康霊屋(30分)
→ 案内所で受付して拝観。金箔の装飾を間近で見ると、南部藩の財力に驚かされます。

12:00 昼食(町内の産直施設や食事処で郷土の味を)

名久井岳・法光寺(60分)
→ 午後は名久井岳の東麓へ。法光寺の爺杉と松並木を歩き、深呼吸したくなる静けさを味わいます。

バーデパーク(90分)
→ 一日の締めは天然温泉でゆっくり。歩き疲れた体に、露天風呂がじんわりしみます。

【車・半日】名川 花と果物ルート

9:30 八戸駅 → 10:00 長谷ぼたん園(車30分)

長谷ぼたん園(60分)
→ 5月下旬〜6月上旬なら、まずはここ。朝のうちは花がみずみずしく、香りも濃いんです。

観光さくらんぼ園(60分)
→ 6月下旬〜7月上旬はさくらんぼ狩りへ。完熟の佐藤錦やジュノハートを、その場で味わえます。

名川チェリーセンター(30分)
→ 帰り際にお土産を調達。旬の果物や加工品が、観光の余韻を持ち帰らせてくれます。

半日でも、花・果物・買い物がそろう名川エリアらしいルートです。

【車・1日】広域ルート:南部町と南部氏ゆかりの地

9:00 南部町(聖寿寺館跡)→ 11:00 三戸町(三戸城跡)→ 14:00 二戸市(岩手県・九戸城跡)

南部町・聖寿寺館跡(120分)
→ 南部氏が最初に本拠とした地からスタート。歴史の出発点を押さえます。

三戸町・三戸城跡(120分)
→ 聖寿寺館の焼失後に本拠が移った城。南部町から車で20分ほどで、歴史の流れをそのまま追えます。

二戸市・九戸城跡(90分)
→ さらに県境を越えて岩手県へ。南部氏の勢力圏をたどる、戦国ファンにはたまらない一日ルートです。


ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。

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そして遠方から訪れるなら、思いきって一泊するのもおすすめです。日帰りでは通り過ぎてしまう夜や朝の時間に、その町ならではの静けさや表情に出会えます。お祭りやイベントの時期は宿が一気に埋まるので、早めの確保が安心ですよ。

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南部町の年間イベント

南部町のイベントは、果樹の里らしく季節の実りと結びついているのが特徴です。春は花、初夏は果物、秋は収穫祭、そして冬は豊作を祈る伝統芸能。一年を通して、町の暮らしのリズムが感じられます。

春〜夏:花と果物のまつり

春の口火を切るのが、例年4月に法光寺で開かれる南部町春まつり。稚児入山行列や南部伝統舞踊でにぎわい、果樹の花を眺めながら歩く「果樹の花見散策ウォーク」も同時開催されます(出典:青森県南部町公式サイト)。

続いて例年5月下旬〜6月上旬には、長谷ぼたん園で南部町ぼたん祭り。色とりどりの大輪が咲きそろい、花苗の販売や夜間ライトアップでにぎわいます(出典:青森県南部町公式サイト)。

6月下旬になると、いよいよさくらんぼ狩りのシーズン。種飛ばし大会などのイベントも開かれ、家族連れの歓声が果樹園に響きます。初夏の名川エリアが一番にぎわう時期なんですよ。

秋:実りの収穫祭

秋は収穫の季節。例年11月には、町営青果市場などを会場になんぶりんご市南部町農産物フェアが開かれ、もぎたてのりんごや地場野菜が並びます(出典:青森県南部町観光協会)。果樹の里の底力を、味でもお得さでも実感できる催しです。

冬:豊作を祈る伝統のえんぶり

冬の見どころは、例年2月に行われる南部地方えんぶり。太夫が馬の頭をかたどった烏帽子をかぶり、頭を大きく振って豊作を祈る、春を呼ぶ伝統芸能です(出典:青森県南部町観光協会)。雪の残る町に響く笛と太鼓、力強い摺りの舞は、見ていて思わず引き込まれます。

南部町のエリア別の顔

南部町は2006年に旧名川町・旧南部町・旧福地村の3町村が合併して生まれた町で、今もそれぞれの地区が違う表情を持っています(出典:青森県南部町公式サイト)。旅の目的に合わせてエリアを選ぶと、回り方がぐっと決めやすくなりますよ。

名川エリア──花と果物の観光の中心

旧名川町にあたる名川エリアは、さくらんぼ園や長谷ぼたん園、名久井岳が集まる観光のハブ。果物狩りや花見を目的に来るなら、まずここを目指すのがおすすめです。春から秋まで、季節ごとに違う実りが楽しめる華やかなエリアなんですよ。

南部エリア──南部氏の歴史が眠る地

旧南部町にあたる南部エリアは、聖寿寺館跡をはじめ南部氏ゆかりの史跡が集まる歴史の中心地。三戸駅や町営青果市場もこのエリアにあります。戦国の足跡をじっくりたどりたい歴史好きには、半日かけて歩いてほしい場所です。

福地エリア──温泉とスポーツでくつろぐ

旧福地村にあたる福地エリアの目玉は、温泉とプール、アイスアリーナがそろうバーデパーク。観光の疲れを癒したいとき、家族で一日のんびり過ごしたいときに向いています。苫米地駅も近く、八戸方面からのアクセスもしやすいエリアです。

南部町の気候・季節の暮らし

南部町は青森県でも太平洋側の内陸に位置し、四季がはっきりしています。隣接する三戸アメダスの平年値では、年平均気温は10.2℃、年間の降雪量は合計367cm、最深積雪は52cmです(出典:気象庁)。日本海側の津軽地方ほど雪は多くなく、暮らしやすい雪の量と言えます。

夏──6月〜8月の暮らし

夏は8月の平均気温が22.9℃と、東北らしく比較的すごしやすいのが特徴です(出典:気象庁)。この地方では夏に「ヤマセ」と呼ばれる冷たい北東風が吹き、気温が上がりきらない日もあります。さくらんぼや桃が実る、果樹の里がいちばん活気づく季節なんですよ。

秋──9月〜11月の暮らし

秋は朝晩と日中の寒暖差が大きくなり、果物の甘みがぐっと増す季節。りんごやぶどうが色づき、食用菊「阿房宮」の収穫も始まります。空気が澄んで名久井岳の紅葉が映える時期で、散策にもいい頃合いです。

冬──12月〜2月の暮らし

冬は1月の平均気温が-1.8℃まで下がり、雪も積もります(出典:気象庁)。とはいえ豪雪地帯ほどではないので、雪かきの負担は青森県内では軽いほうです。冬用タイヤと暖房は必須ですが、朝の凛とした空気と雪景色は、この地方ならではの静けさがあります。

春──3月〜5月の暮らし

春は桜に続いてぼたんが咲き、長谷ぼたん園がにぎわう季節。果樹の花も次々と開き、町全体が花と新緑に包まれます。寒い冬を越えたぶん、春の訪れを心待ちにする気持ちが強い土地なんですよね。

南部町の移住・暮らし情報

序盤・中盤では旅の視点で南部町を見てきましたが、ここからは「暮らす」視点で見ていきます。八戸市の隣という立地のよさと、果樹の里ならではのゆったりした暮らしが両立する町。通勤・買い物・子育て・医療の現実を順に整理します。

通勤・通学

南部町は県内第2の都市・八戸市に隣接しているため、八戸市内へ車や鉄道で通勤・通学する人が多くいます。車なら八戸市街まで30分ほど、鉄道なら青い森鉄道で八戸駅へ出られます。「町でのんびり暮らしつつ、都市の仕事や学校に通う」というスタイルが取りやすいんですよ。

住宅環境

地方の町らしく、持ち家・一戸建て中心の住宅環境です。賃貸物件は苫米地駅や剣吉駅の周辺に見られますが、数は限られます。家賃相場は間取りや築年数で幅があるため断定はできませんが、八戸市中心部より手頃な水準と考えられます。じっくり探すなら不動産情報サイトで条件を絞るのがおすすめです。

買い物環境

日常の買い物は、町内のスーパーや産直施設が中心。名川チェリーセンターやふくちジャックドセンターでは、地場の新鮮な果物や野菜が手に入ります。大型ショッピングは隣の八戸市まで車で出る人が多く、普段使いと週末のまとめ買いを使い分ける形になりそうです。

子育て・教育

南部町は子育て支援に力を入れており、0歳児から2歳児の保育料無償化や、子ども医療費の給付、ファミリーサポートセンターなどの制度があります(出典:青森県南部町公式サイト)。町内には小学校・中学校がそろい、自然のなかで子育てしたい家庭に向いた環境です。

医療環境

町の医療の柱は、国民健康保険南部町医療センター。内科・外科・小児科・整形外科・眼科・耳鼻咽喉科などの診療科があり、人工透析にも対応しています(出典:青森県南部町公式サイト)。より高度な医療が必要なときは、隣接する八戸市の総合病院が利用できるのも心強いところです。

エリア別の暮らし視点

住む視点で見ると、果樹園と観光が中心の名川エリアは農のある暮らし向き、史跡と三戸駅のある南部エリアは鉄道通勤に便利、温泉施設のある福地エリアは八戸方面へのアクセスがよい暮らし向きです。どのエリアも車があると生活がぐっと楽になります。

南部町へのアクセス

南部町へは、東北新幹線の八戸駅を起点にするのが基本です。八戸駅からは車でも鉄道でもアクセスでき、町内には青い森鉄道の駅が複数あります。首都圏からでも、新幹線を使えば日帰り圏とは言わないまでも、十分に行きやすい町です。

車でのアクセス

車の場合は、八戸自動車道の八戸ICや南郷ICが玄関口になります。八戸ICからバーデパークまでは車で18分ほどです(出典:青森県南部町公式サイト)。町内は見どころが点在しているので、現地ではレンタカーや自家用車があると動きやすいですよ。

鉄道+バスでのアクセス

鉄道なら、八戸駅で青い森鉄道に乗り換えます。八戸駅から剣吉駅までの普通運賃は大人390円、三戸駅までは680円です(出典:青い森鉄道)。駅から各観光地へは、町内を走る南部町多目的バスやながわ里バスを組み合わせる形になります。

飛行機でのアクセス

遠方からは、三沢空港または青森空港を使う手もあります。空港からはレンタカーでの移動が現実的です。首都圏からなら時間の読みやすさで新幹線、関西や北海道方面からなら飛行機と、出発地で使い分けるとよさそうです。

町内移動の現実的アドバイス

正直なところ、南部町を回るなら車が一番です。鉄道の駅はあるものの本数は多くないので、果樹園や史跡を効率よく巡りたいなら、八戸駅でレンタカーを借りて入るのがおすすめ。複数のエリアをまたいで観光する人ほど、車の機動力が効いてきます。


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【地元住民に直撃!】南部町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

果樹園をやっています。さくらんぼが中心で、夏になると観光のお客さんを受け入れて、もぎ取りも楽しんでもらっています。

南部町は県内でも一番のさくらんぼの産地で、佐藤錦からハート型のジュノハートまで、いろんな品種を育てています。朝晩の寒暖差が果物を甘くしてくれる、この土地ならではの仕事ですね。

Q2.南部町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

まずは名久井岳の中腹にある長谷ぼたん園ですね。春の終わりに大輪の花が斜面いっぱいに咲いて、園内が甘い香りに包まれる。あの景色は一見の価値があります。

あとは地元の人間としては聖寿寺館跡を勧めたい。南部氏が最初に拠点を構えた場所で、館跡を歩くと堀の起伏に当時の空気が残っている。観光地化されすぎていない静けさがいいんです。

Q3.南部町でお土産を買うとしたらなんですか?

やっぱり旬のさくらんぼやりんごですね。果樹の里ですから、産直施設に行けば朝採れのものが手頃に並んでいます。

地元の人間がよく知っているのは、食用菊の阿房宮を干した干し菊。秋に黄色い花を蒸して干したもので、おひたしや酢の物にすると香りと歯ごたえが格別なんですよ。昔から家庭の常備品でした。

Q4.外から人が来たときに、南部町でまず連れていく店はどこですか?

店というより、まずは産直施設へ連れていきます。果物や地場の野菜が並んでいて、この町の豊かさが一番わかる場所なので。

そのあとは地元産のそば粉を使った手打ちそばの店ですね。馬淵川沿いの田園を眺めながら、つるりとしたのどごしを味わってもらう。素朴だけど、よそにはない満足感がありますよ。

Q5.南部町はどんな気質だと思いますか?

派手さはないけれど、粘り強くて実直な人が多い土地だと思います。農家が多いせいか、コツコツ手をかけることを大事にする気質ですね。

初対面では少し控えめに見えるかもしれませんが、果樹園を訪ねてもらえば、品種ごとの食べ頃を一つひとつ教えたくなる。そういうじんわりした温かさがある町です。

Q6.昔に比べて、南部町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

正直なところ、人は少しずつ減ってきています。合併して一つの町になってからも、若い世代が八戸の方へ出ていく流れは続いていますね。

ただ、観光の果樹園に県外から家族連れが来てくれるようになったのは大きな変化です。さくらんぼ狩りの時期の賑わいを見ると、まだまだこの町の力は残っていると感じます。

Q7.南部町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

施設のことは正直あまり詳しくないんですが、温泉やプールのある健康増進施設は、今も家族連れで賑わう町の拠点として続いてほしいですね。

あとは果物と観光を結びつけた農業体験の取り組みに期待しています。一年を通して何かしらの果物狩りができるのはこの町の強みなので、それをもっと外に広げていけたらと思います。

南部町の関連リンク

本記事は、全国1741市町村を応援するために徹底調査して作成していますが、地元の方だからこそ知る最新情報や、記述の誤りなどがあれば、ぜひこちらのお問い合わせフォームよりお気軽にお知らせください。地域の皆様と一緒に、より素晴らしい紹介ページを作っていきたいと考えております。

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