新郷村(しんごうむら)は、青森県南東部・十和田湖の東に位置する人口1,767人の村です。中心部は標高およそ350mの高原にあり、東北新幹線の八戸駅から村役場までは直線で約22kmです。
新郷村の見どころを5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ キリストの墓──イエスが日本で天寿を全うしたという伝説が残る「キリストの里公園」
- ✅ キリスト祭──十字架を囲んで盆踊り「ナニャドヤラ」を奉納する6月の奇祭(2026年で第62回)
- ✅ 青森県酪農発祥の地──生乳100%の「飲むヨーグルト」は香港・米国へも輸出
- ✅ 大石神ピラミッド──巨石が並ぶ謎多きパワースポット
- ✅ 戸来岳と迷ヶ平──十和田湖外輪山の自然休養林に抱かれた高原の村
「ミステリーや伝説が好きな旅行者」「火山や山歩きを楽しみたい人」「静かな高原でゆったり過ごしたい人」に向いた村です。本記事では、推しポイント・歴史・文化・特産まで、序盤から終盤にかけて地元目線で紹介します。
| 人口 | 1,767 人 ※2026年5月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 150.77 km² |
| 人口密度 | 11.7 人/km² |
地理的には、北は十和田市、東は五戸町、南東は南部町、南は三戸町、西は秋田県の鹿角市と接しています(出典:日本交通公社 全国観光資源台帳)。十和田湖の東にありますが、間に十和田市が入るため湖岸には接していません。
村内に鉄道は通っておらず、最寄りインターチェンジは八戸自動車道の南郷ICです。八戸市と十和田湖を結ぶ国道454号沿いに村域が伸びています。山と伝説が同居するこの小さな村を、ひとつずつ見ていきましょう。
新郷村の推しポイント

新郷村といえば、まず外せないのが「キリストの墓」伝説です。イエス・キリストがこの地で生涯を閉じたという物語を軸に、6月にはキリスト祭が開かれ、盆踊りのナニャドヤラが奉納されます。さらに巨石が並ぶ大石神ピラミッド、青森県酪農発祥の地ならではの飲むヨーグルト、十和田湖外輪山の戸来岳や迷ヶ平と、伝説・食・自然がぎゅっと詰まっています。ここからは5つを少し掘り下げます。
推しポイント1:キリストの墓──イエスが眠るとされる里
村の戸来(へらい)地区にある「キリストの里公園」には、土を盛った塚に十字架が2本立っています。ゴルゴタの丘で処刑されたのは弟のイスキリで、本物のキリストは日本へ逃れてこの地で106歳の生涯を閉じた──そんな伝説にもとづいて整備された公園なんですよ(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。隣には関連資料を集めた「キリストの里伝承館」が建っています。
推しポイント2:キリスト祭とナニャドヤラ──十字架を囲む盆踊り
毎年6月の第1日曜には「キリスト祭」が開かれ、2026年は6月7日に第62回が行われました(出典:新郷村公式サイト)。神主の祝詞や獅子舞のあとに、意味が解き明かされていない不思議な歌詞の盆踊り「ナニャドヤラ」が奉納されます。みなさんも輪に入れば、理屈ぬきで踊れてしまうはずですよ。
推しポイント3:大石神ピラミッド──巨石が並ぶ謎の聖地
キリストの墓から少し離れた山中には、太陽石・星座石・方位石・鏡石と名づけられた巨石が点在する「大石神ピラミッド」があります。古代の祭祀場ではないかとも語られる、なんとも想像をかき立てられる場所です。木漏れ日のなかで大きな石を見上げていると、伝説の村に来たことを実感できます。
推しポイント4:飲むヨーグルト──酪農発祥の地が生んだ看板の味
新郷村は青森県の酪農発祥の地とされ、村産の生乳100%でつくる「飲むヨーグルト」が看板商品です。安定剤や香料を使わず、善玉菌は1cc当たり13億個ともいわれます(出典:VISITはちのへ)。なめらかでコクがあり、香港やアメリカへも輸出されているんですよ。
推しポイント5:戸来岳と迷ヶ平──高原に広がる自然休養林
十和田湖外輪山のひとつ、戸来岳(大駒ヶ岳1,144m・三ッ岳1,159m)が村を見守っています。その麓の「迷ヶ平(まよがたい)」は自然休養林に指定された原生林(出典:林野庁 東北森林管理局)。澄んだ空気のなかを歩けば、高原の村のスケール感が体で分かります。
新郷村の歴史

新郷村の歩みは、大きく3つの段階に分けられます。古くは南部氏の軍馬を育てる放牧地として使われた時代、江戸後期から酪農が根づいた近代、そして2つの村が合併して現在の村ができた現代です。山あいの放牧地が、やがて「酪農発祥の地」と呼ばれるまでの流れをたどります。
古代〜近世──南部氏の軍馬を育てた放牧地
この一帯は古くから南部氏の軍馬育成地として放牧に利用されてきました。盛岡藩の時代には、戸来地区を戸来氏が、西越地区を西越氏が治めていたと伝えられています。山に囲まれた高原の地形が、馬を育てる土地として適していました。
近代の開拓と酪農の定着
江戸時代後期から明治時代にかけて酪農が盛んになり、のちに青森県の酪農発祥の地と呼ばれるようになりました(出典:新郷村公式サイト)。1889年(明治22年)の町村制施行で戸来村が発足し、近隣では西越村などが合併して野沢村が生まれました。馬の放牧から乳牛の飼育へと、土地の使われ方が移り変わっていきました。
現代──戸来村と西越が合併して「新郷村」へ
1955年(昭和30年)7月29日、戸来村と野沢村の一部(西越)が合併して新郷村が誕生しました。翌1956年(昭和31年)には五戸町の一部(手倉橋の一部)を編入しています。平成の大合併では八戸市や五戸町との合併が何度も検討されましたが、最終的にまとまらず、現在も単独の村として続いています。なお全国的に知られるキリストの墓伝説は、1935年(昭和10年)に村を訪れた竹内巨麿らが塚をキリストの墓と主張したことに始まり、比較的新しいものです。
新郷村の文化・風習

方言と話し方の特徴
新郷村は青森県の南部地方にあり、話される言葉は「南部弁」です。津軽弁とは語彙も発音も違い、標準語に比較的近いといわれます。たとえばんだ(そうだ)、んだんだ(そうだそうだ)と相づちを打ち、「行く」方向を表すときは「買い物さ」(〜へ)のように言います。理由を表す〜すけ(〜から)や、励ますときのけっぱれ(頑張れ)、冷たいを表すしゃっこいもよく使われます。語尾に〜じゃが付くと、ふっとやわらかい響きになるのも南部弁らしさですよ。
キリスト伝説と結びついた風習
戸来(へらい)という地名は「ヘブライ」が訛ったものだ、といった話が語られてきました。生まれた子を初めて屋外に出すとき額に墨で十字を書く、ユダヤの紋章(ダビデの星)に似た家紋を持つ旧家がある、といった風習も伝わっています。学術的に証明されたものではありませんが、こうした言い伝えが村の物語を豊かにしているんですよね。
高原の四季と食卓
標高のある高原の村なので、冬の寒さと雪はなかなか手ごわく、夏は涼やかです。食卓には地元の乳製品が日常的に並び、冷蔵庫に飲むヨーグルトを常備している家庭も多いと聞きます。寒暖差の大きい気候は、甘いとうもろこしや乳牛を育てる土地ともよく合っています。季節がはっきりしているぶん、暮らしのリズムも四季にそって動いていきます。
新郷村の特産品・食

特産品1:飲むヨーグルト
まず味わってほしいのが、村の看板「飲むヨーグルト」です。新郷村産の生乳100%で、朝搾りたての生乳を使い、安定剤や香料は不使用(出典:VISITはちのへ)。なめらかな舌ざわりとさわやかな酸味のスタンダードと、オリゴ糖でやさしい甘さに仕上げたプレミアムの2種類があります。香港や米国へも輸出される実力派で、冷やしてゴクリと飲むのがいちばんですよ。
特産品2:郷のきみ(とうもろこし)
夏に登場するのが、地元で「きみ」と呼ばれるとうもろこし「郷のきみ」。寒暖差の大きい畑で育ち、糖度17度以上ともされる甘さが自慢です(出典:青森県輸出促進協議会)。もぎたてを茹でてもよし、軽く焼いて香ばしさを出してもよし。夏の高原ならではの一本です。
特産品3:生キャラ煎餅とアイスクリーム
村産の牛乳やバターで作った生キャラメルを、南部せんべいでサンドした「生キャラ煎餅」も人気です。クリスピーなせんべいと濃厚なキャラメルの組み合わせがクセになります。間木ノ平グリーンパークでは乳製品を使ったアイスクリームも作られていて(出典:まるまる新郷)、ドライブの途中に立ち寄ってその場で味わうのがおすすめです。
特産品4:キリストラーメン
ユニークなご当地グルメが「キリストラーメン」。キリスト祭では「シン・キリストラーメン決定戦」も開かれ、職人たちが一杯を競います(出典:新郷村公式サイト)。伝説の村ならではのネーミングですが、味はいたって本格派。祭りの日に食べ歩くのも、この村らしい楽しみ方です。
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新郷村の観光スポット

新郷村の見どころは、大きく「キリスト伝説のミステリー」「標高350mの高原の自然」「酪農の村ならではの食と温泉」の3つに分かれます。どれも村の中心部から車でそう遠くないので、半日でも一気にまわれてしまうんですよ。まずは外せないスポットから順に見ていきましょう。
キリスト伝説とミステリーを巡るスポット
- キリストの里公園(キリストの墓) – イエス・キリストがこの地で生涯を閉じたという伝説にもとづいて整備された公園で、土を盛った塚に十字架が2本立っています。一方がキリスト、もう一方が弟イスキリの墓とされています(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。緑に囲まれた静かな一角で、伝説を知っていても知らなくても、不思議と背筋が伸びる場所なんですよ。
- キリストの里伝承館 – キリスト渡来説の背景や村の風習を資料で紹介する施設です。開館は9:00〜17:00、入館料は大人200円・小中学生100円(未就学児無料)、水曜休館で、11月上旬〜4月下旬は冬期休館となります(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。展示の一部が雑誌「ムー」とのコラボになっていて、ミステリー好きにはたまらない空間です。
- 大石神ピラミッド – 太陽石・方位石などと名づけられた巨石が点在する、山中のパワースポット。古代の祭祀場ではないかとも語られています。木漏れ日のなかで大きな岩を見上げていると、この村が「ピラミッドの里」とも呼ばれる理由がなんとなく分かってくるはずですよ。
高原の自然を味わうスポット
- 戸来岳 – 大駒ヶ岳(1,144m)と三ッ岳(1,159m)からなる十和田湖外輪山のひとつで、東北百名山にも数えられます。山頂からは十和田湖や周囲の山並みが見渡せ、登るほどに高原の村のスケール感が体に染みてきます。新緑と紅葉の時期がとくにおすすめです。
- 迷ヶ平(まよがたい) – 十和利山の麓に広がる自然休養林で、原生林とブナの森が静かに続きます(出典:林野庁 東北森林管理局)。澄んだ空気のなかを歩けば、鳥の声と風の音だけが耳に届く時間を味わえますよ。
- 水芭蕉群生地 – 春になると白い花が湿地一面に開きます。雪解けの高原に春の訪れを告げる風景で、訪れるなら例年見頃を迎える時期をねらうのがおすすめです。
食と温泉でひと息つくスポット
- 道の駅しんごう(間木ノ平グリーンパーク) – 標高350mの高原に広がる65haの施設で、ふれあい牧場・キャンプ場・ゴーカートなどが揃います。営業期間は4月下旬〜11月上旬で、11月上旬〜4月下旬は冬期休園、直売所は水曜が休み(夏休み期間は無休)です(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。村産の生乳でつくる飲むヨーグルトやアイスクリームを、その場で味わえるのが嬉しいところですよ。
- 新郷温泉館(野沢温泉) – 大鷲が傷を癒したという「鷲ノ湯」伝説が残る山あいの温泉です。日帰り入浴は4月〜11月が9:00〜22:00、12月〜3月が9:00〜21:00で、毎週月曜休み、料金は大人390円・小学生150円・幼児60円です(出典:JR東日本 観光・イベント情報)。露天風呂とサウナもあり、山歩きやドライブのあとに立ち寄るとほっと力が抜けますよ。
新郷村の観光ルート

新郷村はコンパクトな村なので、伝説・自然・温泉を1日で気持ちよくつなげられます。八戸駅を起点にした村内完結ルートと、十和田湖まで足をのばす広域ルートの両方を紹介しますね。所要時間は目安として読んでください。
【車・1日】キリスト伝説と高原満喫ルート(村内完結)
10:00 八戸駅 → 11:00 キリストの里公園(車60分)
①キリストの里公園・キリストの里伝承館(90分)
→ まずは村のシンボルから。塚と十字架を見たあと、伝承館で伝説の背景をじっくり読み解きます。朝のうちは人も少なく、静かに見てまわれます。
②大石神ピラミッド(40分)
→ 続いて巨石群へ。木立のなかに大きな岩が並ぶ光景は、午前の光が差し込む時間が雰囲気抜群です。
12:30 道の駅しんごうへ移動(車15分)
③道の駅しんごう(間木ノ平グリーンパーク)(90分)
→ お昼はここで。直売所で飲むヨーグルトを買い、ふれあい牧場で動物とのんびり過ごせば、昼の時間があっという間です。
④迷ヶ平(60分)
→ 午後は森へ。原生林の遊歩道を歩くと、高原の澄んだ空気に頭がすっきりします。
⑤新郷温泉館(60分)
→ 締めは温泉。夕方の山あいでひと風呂浴びれば、1日の疲れがやわらぎます。
【車・半日】ミステリー集中ルート
9:00 新郷村役場 → 9:10 キリストの里公園(車10分)
①キリストの里公園・キリストの里伝承館(80分)
→ 伝説の核心をまず押さえます。撮影と展示見学をゆっくり楽しめます。
②大石神ピラミッド(40分)
→ ピラミッドの里の象徴へ。短時間でも村の「謎」の濃さが伝わります。
③道の駅しんごう(40分)
→ お土産はここで。にんにくアイスや生キャラ煎餅など、村ならではの品が並びます。
④新郷温泉館(50分)
→ 半日でも温泉で締めると満足度が違います。昼前後は比較的すいています。
【車・1日】広域ルート:新郷村と十和田湖
9:00 新郷村役場 → 10:30 十和田湖(車90分・十和田市経由)
①キリストの里公園(40分)
→ 出発前に村のシンボルへ。短時間でも立ち寄る価値があります。
②十和田湖(120分)
→ 十和田市を抜けて湖へ。新郷村は湖岸に接していませんが、車なら無理なく日帰りでつなげられます。湖畔の散策とランチを楽しみます。
③戸来岳・迷ヶ平方面(60分)
→ 帰路は高原の自然へ。十和田湖側から村に戻る道は、緑のトンネルが続く気持ちのいいドライブコースです。
④新郷温泉館(60分)
→ 1日の終わりは温泉で。広域をまわった日ほど、最後のひと風呂が効きますよ。
ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。
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新郷村の年間イベント

新郷村のイベントは、春の牧場開きに始まり、6月の奇祭で一気に盛り上がります。小さな村ながら、季節ごとに人が集まる行事がそろっているんですよ。代表的なものを季節順に紹介します。
春〜初夏:ふれあい牧場まつりとキリスト祭
春の5月ごろには、間木ノ平グリーンファームのふれあい牧場で「ふれあい牧場まつり」が開かれ、動物たちと触れ合える牧場開きの季節を迎えます。高原に遅い春が来る時期で、家族連れでにぎわいます。
そして6月の第1日曜には、村いちばんの行事「キリスト祭」。2026年は6月7日に第62回が開かれました(出典:新郷村公式サイト)。神主の祝詞と獅子舞のあと、十字架を囲んで盆踊り「ナニャドヤラ」を奉納する光景は、ここでしか見られません。近年は「シン・キリストラーメン決定戦」も同時に開かれ、祭りの会場はお腹も満たされる一日になっています。
夏:青森ウェストン祭
夏の7月ごろには「青森ウェストン祭」が行われます。明治期に青森を襲った飢饉の際、登山家ウォルター・ウェストンが救援に動いたことへの感謝が起源と伝えられる行事です。山に親しむ祭りらしく、戸来岳の登山とあわせて参加する人もいます。緑の濃い高原の夏を感じられる時期です。
秋:新郷ふるさとまつり
秋の10月ごろには、間木ノ平グリーンパークで「新郷ふるさとまつり」が開かれます。収穫の季節に合わせた村のお祭りで、地元の農産物や乳製品が並び、村じゅうが集う一日になります。紅葉が色づきはじめる高原の空気のなかで楽しめますよ。
冬:雪に包まれる静かな季節
冬の新郷村は深い雪に覆われ、観光はぐっと静かになります。キリストの里伝承館や間木ノ平グリーンパークは冬期休業に入りますが、新郷温泉館は通年営業しているので、雪見の温泉を目当てに訪れるのもこの季節ならではの楽しみ方です。
新郷村のエリア別の顔

新郷村は、大きく「戸来(へらい)」と「西越(にしこし)」の2つの地区からなり、これに十和田湖側の高原ゾーンを加えると、旅の表情がぐっと分かりやすくなります(出典:新郷村公式サイト)。伝説の里・温泉の里・登山の高原と、エリアごとに違う顔を見せてくれるんですよ。
戸来エリア──伝説と酪農が集まる村の中心
村役場やキリストの里公園、伝承館、大石神ピラミッド、道の駅しんごうが集まる、旅の拠点となるエリアです。ミステリーも食も、まずはここで一通り味わえます。短い滞在でも村の個性をつかみたい人に向いていますよ。
西越エリア──温泉と静けさの山里
新郷温泉館や野沢温泉のある、人里離れた山あいのエリアです。観光地のにぎわいから一歩離れて、湯にゆっくり浸かりたい人にぴったり。夕方に訪れて、静かな山の時間を味わうのがおすすめです。
戸来岳・迷ヶ平エリア──高原と森を歩く十和田湖側
十和田市を挟んで十和田湖へとつながる、村の西側の高原ゾーンです。戸来岳の登山や迷ヶ平の森歩きが楽しめ、自然のなかで体を動かしたい人に向いています。新緑と紅葉の時期に訪れると、高原の村の魅力をいちばん深く感じられますよ。
新郷村の気候・季節の暮らし

新郷村の中心部は標高およそ350mの高原にあり、青森県内でも冷涼な気候です(出典:新郷村公式サイト)。寒暖差が大きく、夏は涼しく冬は雪深いのが特徴で、高冷地野菜のキャベツや大根がよく育つ土地でもあります。季節ごとに暮らしの表情がはっきり変わるんですよ。
夏──涼しく過ごしやすい高原の季節
標高がある分、夏は平地より涼しく感じられます。朝晩はひんやりすることもあり、熱帯夜に悩まされにくいのは高原ならではの心地よさです。日中に畑仕事や山歩きをしても、夕方には風が涼を運んでくれます。
冬──雪と寒さに備える季節
冬は積雪が多く、寒さも厳しくなります。キリストの里伝承館や間木ノ平グリーンパークが冬期休業に入るのも、この雪深さを物語っています。暖房と除雪は欠かせず、車の冬タイヤも必須です。雪に閉ざされる分、家の中で過ごす時間がぐっと増える季節なんですよ。
春・秋──短くも鮮やかな移ろい
春は雪解けとともに水芭蕉が咲き、遅い芽吹きが一気に進みます。秋は戸来岳や迷ヶ平の紅葉が色づき、空気が澄んでいきます。どちらも期間は短めですが、高原の四季がいちばん美しく感じられる時季です。
新郷村の移住・暮らし情報

新郷村での暮らしは、車が生活の前提になります。人口1,767人の小さな村で、買い物や通院は近隣の五戸町や八戸市に出ることも多くなりますが、その分、高原の静けさと近所付き合いの温かさが残っています。住む視点で要点を見ていきましょう。
通勤・通学
村内に鉄道はないため、通勤・通学はほぼ車です。八戸市や五戸町方面へ通う人が多く、村役場のある戸来地区から八戸市中心部までは車でおよそ1時間が目安と考えられます。村内には高校がないため、高校生は村外へ通学します。
住宅環境
賃貸アパートはほとんど出回らず、住まいは持ち家や空き家の活用が中心になります。新郷村は移住者向けに「空き家バンク制度」を設けていて、村内の空き家情報を登録・公開しています(出典:新郷村公式サイト)。広い敷地と高原の眺めが手に入るのは、この村ならではの魅力ですよ。
買い物環境
日常の食料品は、道の駅しんごうの直売所や村内の商店で手に入ります。まとまった買い物は五戸町や八戸市のスーパー・ロードサイド店に出るのが現実的です。村産の飲むヨーグルトや高冷地野菜が身近に買えるのは、暮らしの楽しみのひとつです。
子育て・教育
村内には新郷小学校と新郷中学校があり、少人数できめ細かい教育が受けられます(出典:新郷村公式サイト)。子育て支援では、子ども医療費の助成やおむつ用品等の助成など、村独自の制度が用意されています(出典:新郷村公式サイト)。
医療環境
村内には新郷村国民健康保険診療所があり、内科を中心に日常的な診療を担っています(出典:厚生労働省 医療情報ネット)。専門的な治療や入院が必要なときは、八戸市や五戸町の病院を利用することになります。かかりつけは村内、いざというときは八戸圏域へ、という形ですね。
エリア別の暮らし視点
役場や診療所、小中学校、道の駅が集まる戸来エリアは、村の中でも生活導線がまとまっていて暮らしやすい地区です。西越エリアは温泉が近く、より静かな山里の住まいになります。どちらも車があってこその暮らしですが、その不便さを上回る静けさと眺めが手に入りますよ。
新郷村へのアクセス

新郷村へのアクセスは、車が基本です。村内に鉄道や高速道路は通っておらず、玄関口は東北新幹線の八戸市・八戸駅になります。公共交通で行く場合は乗り継ぎが必要なので、現実的な行き方を整理します。
車でのアクセス
東北新幹線の八戸駅から村役場のある戸来地区までは、車でおよそ1時間が目安です(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。最寄りのインターチェンジは八戸自動車道の南郷ICで、そこから国道454号を十和田湖方面へ進みます。レンタカーでの来訪がいちばん動きやすいですよ。
鉄道+バスでのアクセス
鉄道利用の最寄りは青い森鉄道の三戸駅ですが、村へはバスの乗り継ぎが必要です。八戸駅から南部バスで五戸町方面へ向かい、五戸町のコミュニティバスや新郷村コミュニティバス「みずばしょう号」を乗り継ぐ経路になります(出典:新郷村公式サイト)。本数は限られるので、時刻の事前確認が欠かせません。
飛行機でのアクセス
空路の最寄りは三沢市の三沢空港です。空港からはレンタカーで村へ向かうのが現実的で、東京方面からは東北新幹線で八戸駅に入るルートと比べて選びやすいほうを使うとよいでしょう。いずれにしても、村内では車移動が前提になります。
村内移動の現実的アドバイス
スポットは点在しているので、村内の移動も車が前提です。冬期は積雪と路面凍結があるため、訪れるなら雪のない時期のほうが動きやすいですよ。道の駅しんごうを拠点に予定を組むと、給油や休憩もしやすく効率的です。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
【トラベリスト】
で航空券をまとめて比較する
【地元住民に直撃!】新郷村の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
牛を飼っています。この村は青森県の酪農発祥の地と言われていて、私も朝晩、搾乳に追われる毎日です。標高の高い高原で、夏でも比較的涼しいから牛にとっては過ごしやすい土地なんですよ。
飲むヨーグルトをはじめ、村の乳製品はこの土地の生乳から生まれています。地味な仕事ですが、新郷村の暮らしそのものだと思って続けています。
Q2.新郷村に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
やっぱりキリストの墓のあるキリストの里公園ですね。観光で来る方はまずここを目指します。緑に囲まれた塚の前に立つと、伝説を信じる信じないは別にして、不思議と静かな気持ちになります。
地元の者としては、戸来岳や迷ヶ平の森もおすすめです。朝、霧が晴れていく高原の空気は、ここに住んでいてもはっとするくらい澄んでいます。
Q3.新郷村でお土産を買うとしたらなんですか?
定番はやっぱり飲むヨーグルトです。村産の生乳でつくっていて、なめらかでコクがあるので、お渡しすると喜ばれます。乳製品のアイスクリームも間違いないですね。
地元の人間がよく買うのは、村の直売所に並ぶ高冷地野菜や、甘いとうもろこしです。寒暖差のある畑で育つから、味が濃いんですよ。
Q4.外から人が来たときに、新郷村でまず連れていく店はどこですか?
高原の道の駅にまず連れていきます。直売所で村の乳製品や旬の野菜を見てもらって、その場でソフトクリームを食べてもらうのが定番の流れです。
あとは山あいの温泉ですね。露天風呂から見える緑を眺めながらお湯に浸かると、遠くから来た人ほど「来てよかった」と言ってくれます。
Q5.新郷村はどんな気質だと思いますか?
小さな村なので、顔が見える付き合いが残っています。派手さはありませんが、困ったときは黙って手を貸してくれる、実直で温かい人が多い土地です。
役場も村長も住民と距離が近くて、村民センターの集まりや祭りで自然に顔を合わせます。よそ者を排除するでもなく、静かに受け入れてくれる気質だと思います。
Q6.昔に比べて、新郷村の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
正直に言うと、人は減りました。私が若い頃に比べると子どもの声も少なくなって、空き家も目につくようになっています。学校の規模が小さくなったのも寂しいところです。
ただ、キリストの墓やピラミッドを目当てに遠くから来る人は今も絶えません。村を知ってもらおうとする動きは、昔より前向きになったと感じています。
Q7.新郷村のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
大きな施設ができるような村ではありませんが、毎年のキリスト祭やナニャドヤラ、秋のふるさとまつりが続いていくことが、何よりの活力だと思っています。
移住してくる方を村も受け入れようとしていますし、空き家を生かして若い人が入ってくれたら嬉しいですね。酪農と高原の暮らしを、次の世代にもつないでいけたらと願っています。

