三戸町(さんのへまち)は、青森県の南端、岩手県との境にある人口7,821人の町です。青森・岩手・秋田の3県が近づく内陸に位置し、戦国時代には南部氏の本城が置かれた城下町です。
三戸町の見どころを5つに絞ると、こうなります:
- ✅ 絵本作家・馬場のぼるの故郷「11ぴきのねこのまち」──町なかに11体のねこ石像
- ✅ 南部氏の本城三戸城の城下町(2022年に国史跡「三戸城跡」へ)
- ✅ 城山公園は青森県南でも指折りの桜の名所
- ✅ サクサク軽い「三戸せんべい」とりんご・ぶどう・さくらんぼの果樹
- ✅ 第42代横綱・鏡里喜代治のふるさと(青森県出身で初の横綱)
「お城や戦国史が好きな人」「絵本やねこが好きな人」「果物狩りやのんびり旅を楽しみたい人」に向いた町です。この記事では、推しポイントから歴史・文化・特産品まで、三戸町の見どころを順番に紹介します。
| 人口 | 7,821 人 ※2026年5月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 151.79 km² |
| 人口密度 | 51.5 人/km² |
地理的には、北東から東を南部町、西を田子町、北西を新郷村、南を岩手県二戸市に接し、南西の山地では秋田県鹿角市とも境を接しています(出典:おんでニャさいと(三戸町移住情報))。町の中央を馬淵川が南北に流れ、北西部に山地が広がります。
鉄道は青い森鉄道の三戸駅が玄関口ですが、駅は隣の南部町側にあり、馬淵川を渡って町中心部へ入ります。車では八戸ICから約50分、一戸ICから約40分です(出典:三戸町公式ホームページ)。
城下町の歴史、絵本のねこ、果樹と南部の食。小さな町にひとつずつ見どころが詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。
三戸町の推しポイント

三戸町の顔は、何といっても絵本「11ぴきのねこ」のねこたちと、戦国大名・南部氏の城下町という歴史です。町を歩けば、絵本のねこの石像とお城の石垣の両方に出会えます。そこに果樹の実りと郷土の食が重なり、コンパクトながら見どころが幅広いのが三戸町の魅力なんですよ。ここからは、その推しポイントを5つに分けて紹介します。
推しポイント1:11ぴきのねこのまち
三戸町は、絵本「11ぴきのねこ」シリーズの作者・馬場のぼるさんが生まれた町です。町ではこの作品を生かしたまちづくりを進めていて、2020年3月までに町なかに11体のねこの石像が揃いました(出典:三戸町公式ホームページ)。
役場前や道の駅、学校の前など、暮らしの中にねこたちがそっと座っています。フルラッピングのバスや電車も走っていて、ファンにとってはまさに「聖地巡り」ができる町なんですよね。
推しポイント2:国史跡・三戸城
三戸城は、戦国時代に三戸南部氏が築いた山城です。馬淵川と熊原川が合流する独立丘陵の上にあり、石垣や堀跡、土塁などの遺構が今も残っています。2022年(令和4年)には「三戸城跡」として国の史跡に指定されました(出典:三戸町公式ホームページ)。
復元された綱御門や、鍛冶屋御門跡の折れ曲がった石垣など、見ごたえは十分。弘前城や盛岡城ほど混まないので、自分のペースでゆっくり歩けるのもうれしいところです。
推しポイント3:城山公園の桜
三戸城跡一帯は城山公園として整備され、青森県南でも有数の桜の名所として知られています。ソメイヨシノやヤエザクラに加え、黄緑色の花を咲かせる珍しい「ギョイコウ(御衣黄)」も楽しめます。
春には町内外から花見客が訪れ、石垣と桜が重なる景色が広がります。お城の歴史を感じながらお花見ができる、ぜいたくな公園なんですよ。
推しポイント4:三戸せんべいと果樹
三戸町は、南部せんべいの一種「三戸せんべい」の産地です。一般的な南部せんべいより薄く、サクサクと軽い食感が特徴。うす胡麻やじゅね(えごま)など、お店ごとに個性があります(出典:三戸町観光協会)。
さらに、りんご(サンふじ)やぶどう、さくらんぼなど果樹の栽培もさかんです。秋から冬の蜜入りりんごは、この町の冬の楽しみのひとつなんですよね。
推しポイント5:横綱・鏡里のふるさと
三戸町は、第42代横綱・鏡里喜代治を生んだ町でもあります。鏡里は、青森県出身の力士として初めて横綱に昇進した人物です。
絵本作家に横綱と、小さな町から全国区の人物が出ているのは、三戸町ならではの誇りといえます。
三戸町の歴史

三戸町の歴史は、大きく三つの時代に分けて見ると分かりやすくなります。縄文時代から人が暮らしていた古い土地であり、中世以降は南部氏の支配地となりました。戦国時代には本城である三戸城が築かれて城下町として栄え、近代の町村制を経て、現在は「絵本とねこのまち」として知られています。古さと新しさが同居しているのが、この町の歴史の面白さです。
古代──縄文の遺跡が眠る地
三戸町には縄文時代から定住していた集落があったとみられ、町内の遺跡からは石器などの遺物が多数出土しています。比較的平坦で馬淵川の水に恵まれた地形は、古くから人が暮らしやすい土地でした。
戦国──南部氏の本城・三戸城
三戸南部氏は、甲斐国南部郷をルーツとし、1189年の奥州合戦の功で糠部の地を与えられて土着したと伝えられます。その後、南部氏はこの地方で勢力を広げました。
伝承では、24代当主・南部晴政の代の天文8年(1539年)に本城だった聖寿寺館(現在の南部町)が家臣の放火で焼失し、永禄年間(1558〜1570年)に新たに築かれたのが三戸城とされます。三戸はその城下町として発展しました。
近代から現代へ──城下町から絵本のまちへ
南部氏の本拠が後に盛岡城へ移ったあとも、三戸城には城代や代官が置かれ、町は三戸郡の中心的な役割を担い続けました。1889年(明治22年)の町村制施行で、周辺の町村が合併して三戸町が誕生しました。
現在は、城下町としての歴史遺産と、馬場のぼるさんの絵本を生かした「11ぴきのねこのまち」づくりが重なり合い、独自の町の表情を作り出しています。
三戸町の文化・風習

方言と話し方の特徴
三戸町で話されているのは、青森県南部から岩手県北部にかけて使われる「南部弁」です。県西部の津軽弁にくらべて音がやわらかく、標準語に比較的近いと言われています。みなさんも、聞けば意味を想像できる言葉が多いかもしれません。
たとえば語尾の〜だべ(〜でしょう)や〜だじゃ(〜だよ)は、会話をやわらかくしてくれます。応援するときのけっぱれ(がんばれ)、相づちのんだ(そうだ)、夕方のあいさつおばんです(こんばんは)も、よく耳にする表現です。
食事の場面では、け(食べろ)やけろ(〜してください)といった短い言葉も使われます。短くても気持ちのこもった言い回しで、慣れてくると温かさが伝わってくるんですよ。
雪国の四季と暮らし
三戸町は寒暖の差が大きい大陸性の気候で、降雪量が多く豪雪地帯に指定されています。冬は氷点下15度を下回る日もあり、雪と寒さに備えた暮らしが根づいています。
その分、春の城山公園の桜や、夏から秋にかけての果樹の実りには、雪国ならではの喜びがあります。季節がはっきりしているからこそ、一つひとつの季節の楽しみが濃いんですよね。
食卓と人の気質
食卓には、南部せんべいや、それを使った郷土料理が日常的に並びます。米があまり取れなかった時代に小麦やそばを工夫して食べてきた歴史が、今の家庭の味につながっています。
城下町として人の行き来が多かった土地柄もあり、よそから来た人にも自然体で接してくれる雰囲気があります。商人の町らしい、にぎやかさと温かさの両方を感じられる場所です。
三戸町の特産品・食

三戸町の味の主役は、軽い食感の三戸せんべいと、果樹園が育てる果物、そして南部地方ならではの郷土料理です。おやつから食卓のおかずまで、町の暮らしに溶け込んだ味を紹介します。
特産品1:三戸せんべい
三戸せんべいは、南部せんべいの中でも薄くてサクサクと軽いのが特徴です。小麦粉を水で練って円い型で焼き、縁には「みみ」と呼ばれる薄い部分が付きます(出典:三戸町観光協会)。
定番のうす胡麻せんべいのほか、じゅね(えごま)やエビ、砂糖を使ったものなど、お店ごとにオリジナルの味があります。おやつにも、お茶うけにも、お土産にもちょうどいいんですよ。食べ歩きで好みの一枚を探すのも楽しい時間です。
特産品2:りんご・ぶどう・さくらんぼ
三戸町は果樹の町でもあります。梅内地区などではりんごのサンふじが育ち、ぶどうやさくらんぼも作られています。朝晩の寒暖差が大きい気候が、果物にしっかりした甘みと酸味をのせてくれます。
さくらんぼは6月下旬ごろ、りんごは秋から冬が旬。冷やした蜜入りのサンふじをかじると、甘さと酸味のバランスにほっとします。旬の時期に合わせて訪ねれば、もぎたての味に出会えますよ。
特産品3:せんべい汁・かっけ
南部地方らしい料理といえば、せんべい汁とかっけです。せんべい汁は、鶏肉や野菜のだしに専用の南部せんべいを割り入れて煮込んだ汁物で、シコシコした独特の食感が楽しめます(出典:農林水産省)。
かっけは、小麦粉やそば粉を薄くのばして三角形に切り、大根などと煮てにんにく味噌やねぎ味噌をつけて食べる料理です。どちらも寒い季節に体を芯から温めてくれる、冬の定番なんですよね。
なお、町の商人が江戸時代から続けてきた大売り出し「まける日(まける市)」も、三戸の食と暮らしを支えてきた行事のひとつです。2026年は2月7日・8日に開かれました(出典:三戸町商工会)。
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三戸町の観光スポット

三戸町の見どころは、大きく「絵本のねこ」と「南部氏の城下町」の二本立てです。町なかを歩けば絵本『11ぴきのねこ』のキャラクターに出会い、丘に登れば戦国時代の石垣が残るお城に出会えます。まずは、この二つを軸にしたスポットを押さえておくと、町の輪郭がつかみやすいんですよ。
11ぴきのねこに会えるスポット
- 11ぴきのねこの石像 – 町出身の絵本作家・馬場のぼるさんの代表作にちなみ、町なかに11体のねこの石像が立っています。2020年3月に11体すべてが揃いました(出典:三戸町公式ホームページ)。役場前や学校前、道の駅の軒先など、暮らしの風景にそっと溶け込んでいて、探しながら歩くのが楽しいんですよね。
- アップルドーム ほのぼの館(馬場のぼるの部屋) – スポーツ文化施設アップルドームの2階にある、馬場のぼるさんの記念館です。2007年に開館し、2022年にリニューアルしました(出典:三戸町公式ホームページ)。壁一面のウォールアートや、絵本の家に入り込める立体展示があり、まるで物語の中に迷い込んだような気分になれます。
- 道の駅さんのへ – 国道4号沿いにある、町内でいちばん大きなお土産スポットです。11ぴきのねこグッズがずらりと並び、入り口横には石像「たいやきねこ」が座っています。ドライブの休憩に立ち寄って、ねこたちのグッズを眺めるだけでも気分が上がりますよ。
南部氏の城下町を感じるスポット
- 国史跡 三戸城跡 城山公園 – 戦国時代に三戸南部氏が築いた山城の跡で、石垣や堀跡、土塁が今も残ります。「日本の歴史公園100選」にも選ばれた、青森県南を代表する桜の名所です(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。復元された綱門をくぐり、丘の上から町を見下ろすと、ここが要害だったことが体で分かります。
- 三戸町立歴史民俗資料館・三戸城温故館 – 城山公園内にあり、開館は9時〜16時、月曜・祝日の翌日・12月〜3月の冬季は休館です。入館料は一般220円、大学・高校生180円、小中学生70円です(出典:三戸町公式ホームページ)。横綱・鏡里関を紹介するコーナーもあり、温故館の最上階は町を一望できる展望台になっています。
食べ歩きで味わうスポット
- 三戸せんべいの店めぐり – 薄くてサクサクした三戸せんべいは、お店ごとに味が違います。うす胡麻やじゅね(えごま)など、各店オリジナルの一枚を探せます(出典:三戸町観光協会)。焼きたての香ばしさは、その場で食べるからこそ。町歩きのおともにちょうどいいんですよ。
三戸町の観光ルート

三戸町はコンパクトなので、お城・町歩き・絵本のねこを1日でつなげられます。ここでは町内をぎゅっと回る1日ルート、まちなかをのんびり歩く半日ルート、そして隣町まで足をのばす広域ルートの3つを紹介します。鉄道の玄関口は隣の南部町側にある三戸駅なので、そこを起点に組み立てます。
【車・1日】城下町とねこをめぐるルート
10:00 三戸駅 → 10:15 城山公園(車10分)→ まちなか → 道の駅さんのへ → アップルドーム
①国史跡 三戸城跡 城山公園(90分)
→ 石垣や綱門を歩き、歴史民俗資料館で南部氏と鏡里関の資料を見ます。午前の澄んだ空気の中だと、丘からの眺めがいっそう気持ちいいんですよ。
②まちなか(八日町〜六日町)(90分)
→ 目抜き通りでねこの石像を探しつつ、三戸せんべいを食べ歩き、お昼もこのあたりで。城下町の通りの幅や曲がり方に、昔の名残を感じます。
③道の駅さんのへ(45分)
→ 国道4号沿いでお土産タイム。11ぴきのねこグッズや地元の特産品が揃うので、旅の締めの買い物にぴったりです。
④アップルドーム ほのぼの館(60分)
→ 最後は絵本の世界へ。ウォールアートやフォトスポットで、ねこたちと記念写真を撮って締めくくると満足度が高いです。
【徒歩・半日】まちなかのねこ散歩ルート
13:00 アップルドーム → 二日町ポケットパーク → 中心商店街 → 城山公園
①アップルドーム ほのぼの館(45分)
→ まずは絵本の世界で気分を上げます。アップルドームを起点に自転車を借りて回ると、行動範囲がぐっと広がりますよ。
②二日町ポケットパーク周辺(20分)
→ 歩道に設置された「ぶどう畑のアオさん」のデザインマンホールが目印。足元の小さな発見が、町歩きのアクセントになります。
③中心商店街(60分)
→ ねこの石像と三戸せんべいの店を巡ります。のんびり歩いて、気になったお店に立ち寄るのがこのルートの楽しみ方です。
④城山公園(45分)
→ 最後にお城の丘へ。夕方の斜めの光が石垣に当たる時間帯は、写真もきれいに撮れます。
【車・1日】広域ルート:三戸と南部・田子の食めぐり
10:00 三戸町(城山公園)→ 南部町 → 田子町
①三戸町・城山公園(90分)
→ まずは三戸でお城と町歩き。午前のうちに城下町の見どころを押さえておきます。
②南部町・名久井岳のふもと(120分)
→ 隣の南部町は果樹の里。さくらんぼ(6月下旬ごろ)やりんごの果樹園が点在し、季節によっては果物狩りも楽しめます。
③田子町(90分)
→ さらに足をのばせば、にんにくで全国に知られる田子町。にんにく料理で旅を締めくくると、南部地方の食の幅広さを実感できます。
※鉄道で帰る場合は、岩手県二戸市の二戸駅から東北新幹線も利用でき、三戸駅から二戸駅へは新幹線アクセスもしやすい位置関係です。
ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。
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そして遠方から訪れるなら、思いきって一泊するのもおすすめです。日帰りでは通り過ぎてしまう夜や朝の時間に、その町ならではの静けさや表情に出会えます。お祭りやイベントの時期は宿が一気に埋まるので、早めの確保が安心ですよ。
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三戸町の年間イベント

三戸町のお祭りは、春の桜、夏の提灯、秋の山車、冬の大売り出しと、季節ごとに表情が変わります。城下町らしい歴史のあるものから、町じゅうが値引きでわくと盛り上がる商人の行事まで、どれも町の暮らしと地続きなのが魅力なんですよね。季節を選んで訪ねてみてください。
春:さんのへ春まつり(4月下旬〜5月)
城山公園の桜が見ごろを迎えるゴールデンウィークの時期に合わせて開かれます(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。期間中はステージや音楽フェス、ケータリングカーやマルシェが集まり、石垣と桜の下でにぎわいます。ぜひ訪れてほしいのが、夕方に少しずつ色づく桜の時間帯なんですよ。
夏:さんのへ夏まつり(提灯まつり・8月上旬)
別名「提灯まつり」と呼ばれ、城下町の目抜き通りが歩行者天国になります。竹に約3,000個の提灯がともり、町なかには「11ぴきのねこ灯篭」も並びます(出典:三戸町公式ホームページ)。露店の灯りとちょうちんがゆれる夜の通りは、どこか懐かしくて幻想的。夕涼みがてら歩くのにぴったりです。
秋:さんのへ秋まつり(9月)
三戸大神宮の例大祭に起源を持ち、宝暦11年(1761年)の神輿寄進の記録が残る歴史ある祭りです。毎年9月ごろ、各町内会が手作りした武者絵巻の人形山車が中心街を練り歩きます(出典:三戸町公式ホームページ)。笛や太鼓のお囃子が町に響き、中日にはパレードや流し踊りでさらに盛り上がります。
冬:三戸名物 元祖まける日(2月)
江戸時代から続く、町を挙げての大売り出しです。「まける」には「安くする」だけでなく「おまけをする」という意味も込められていて、三戸商人の心意気が感じられます。2026年は2月7日・8日に開かれました(出典:三戸町商工会)。雪の中、町じゅうがにぎわう2日間は、冬の三戸ならではの熱気に包まれます。
三戸町のエリア別の顔

三戸町は、馬淵川沿いの平地に城下町が広がり、その周りを果樹地帯と山あいが囲む地形です。旅する視点で見ると、町は「お城の丘」「中心商店街」「アップルドーム周辺」「国道沿い」「果樹の里」とおおまかに性格が分かれます。目的に合わせてエリアを選ぶと、回りやすくなりますよ。
城山エリア──歴史散策の中心
三戸城跡・城山公園を中心としたエリアで、町の歴史がいちばん濃く残る場所です。石垣や門跡、資料館が集まっているので、ゆっくり歩いて南部氏の世界に浸りたい人に向いています。春は桜、それ以外の季節は静かな散策が楽しめます。
八日町〜六日町エリア──城下町の目抜き通り
城下町の面影を残す中心商店街です。三戸せんべいの店やねこの石像が点在し、夏まつり・秋まつりの舞台にもなります。食べ歩きやまち歩きをしたい人、お祭りのにぎわいを味わいたい人にぴったりのエリアなんですよ。
川守田・元木平エリア──絵本とファミリーの拠点
アップルドームとほのぼの館があるエリアです。絵本の世界を体感できる展示や、子どもが遊べる空間が揃っているので、ファミリーや絵本好きの人におすすめ。雨の日でも楽しめるのがうれしいところです。
国道4号沿いエリア──ドライブの立ち寄り口
道の駅さんのへがある、車旅の入り口になるエリアです。お土産選びや休憩に便利で、たいやきねこの石像が出迎えてくれます。先を急ぐドライブの途中でも、さっと寄って三戸らしさを持ち帰れます。
梅内・果樹エリア──実りと自然の里
町の周縁に広がる果樹地帯です。りんごやぶどう、さくらんぼが育ち、季節になれば果物の直売や農園の風景が楽しめます。のんびりした田園と山あいの空気を味わいたい人に向いた、もうひとつの三戸の顔です。
三戸町の気候・季節の暮らし

三戸町は、寒暖の差が大きい大陸性の気候です。年平均気温は10.2℃で、最高気温が0℃未満の真冬日は年に11.7日、最低気温が0℃未満の冬日は135.0日にのぼります(出典:気象庁)。降雪量が多く、豪雪地帯にも指定されています。夏は暑く冬は厳しい、四季のメリハリがはっきりした町なんですよ。
夏──7月〜8月の暮らし
夏は最高気温が30℃以上の真夏日が年に26.8日あり、内陸らしく昼はしっかり暑くなります(出典:気象庁)。その一方で朝晩は涼しく、寒暖差が果物の甘みを育てます。8月上旬の夏まつりの頃は、日が落ちると提灯の灯りが心地よく感じられる季節です。
秋──9月〜11月の暮らし
秋は一日の気温差が大きくなり、りんごが色づき始めます。9月の秋まつりが終わると空気が澄み、城山公園の木々も少しずつ色を変えていきます。朝の冷え込みが日に日に増していくので、上着が手放せなくなる季節なんですよね。
冬──12月〜3月の暮らし
冬は雪が多く、近年でも2021年1月に氷点下16℃台を記録した日があります(出典:気象庁)。暖房と雪かきは冬の暮らしに欠かせません。2月の「まける日」は、そんな寒さの中でも町じゅうがにぎわう、冬の楽しみのひとつになっています。
春──4月〜5月の暮らし
春の訪れはゆっくりで、桜の見頃はゴールデンウィークごろです。雪解けのあとに城山公園の桜が一斉に咲く時期は、長い冬を越えた解放感に包まれます。春まつりでにぎわう城跡は、町がいちばん華やぐ瞬間といえます。
三戸町の移住・暮らし情報

三戸町は、商業と農業を中心とした、コンパクトにまとまった町です。中心部に商店街や役場、病院、学校が集まっているので、車があれば暮らしの用事は町内でおおむね完結します。八戸圏の都市機能も近く、田舎暮らしと利便性のバランスが取りやすい町なんですよ。
通勤・通学
町内のほか、八戸市や岩手県二戸市へ通う人もいます。八戸駅前から三戸駅前まではバスで約1時間10分、二戸駅から青い森鉄道で三戸駅まで16分です(出典:三戸町公式ホームページ)。車通勤が中心の町なので、暮らしには1台あると安心です。
住宅環境
住まいは、城下町の中心部から果樹地帯の集落まで幅があります。賃貸はアパートや一戸建てが中心で、多くの物件に駐車場が付くのが地方らしいところ。家賃は都市部より抑えめと考えられますが、物件数は限られるため、早めに探すのがおすすめです。
買い物環境
中心部にはスーパーや商店があり、国道4号沿いには道の駅さんのへもあります。日常の買い物は町内で間に合いますが、大型店でまとめ買いをしたいときは八戸方面へ車で出る人が多いようです。商店街の個人店が元気なのも、商人の町らしい風景です。
子育て・教育
三戸町は、小中一貫教育を県内でも早くから取り入れています。小中一貫校「三戸学園」があり、高校は昭和2年(1927年)創立の三戸高等学校が、文理探究コースとみらい探究コースで地域連携型の学びを進めています(出典:三戸町公式ホームページ)。多子世帯への支援など、子育てを後押しする制度も用意されています(出典:三戸町公式ホームページ)。
医療環境
町の中核的な医療機関として、三戸町国民健康保険三戸中央病院があります。内科や外科、整形外科などの診療科があり、青い森鉄道三戸駅からバスで約3分です(出典:三戸中央病院公式ホームページ)。隣接する南部町にも病院や診療所があり、いざというときの選択肢になります。
エリア別の暮らし視点
城山・中心商店街エリアは、徒歩圏に生活機能が集まり、車がなくても動きやすいのが利点です。一方、川守田や梅内など周縁の果樹地帯は、自然が近く土地に余裕があるぶん、車での移動が前提になります。にぎやかさを取るか、ゆとりを取るかで住み心地が変わってくるエリア構成なんですよね。
三戸町へのアクセス

三戸町へは、東北新幹線と青い森鉄道を乗り継ぐのが基本です。鉄道の玄関口となる三戸駅は隣の南部町側にあり、そこから町中心部へ入ります。車なら高速道路のインターからのアクセスもよく、首都圏からでも日帰り圏に近い町です。
車でのアクセス
八戸自動車道の八戸ICから約50分、一戸ICからは約40分です。町内は道路が整っていて、駐車場も確保しやすいので、旅でも暮らしでも車があると行動範囲が広がります。雪の季節は冬用タイヤと余裕を持った運転を心がけたいところです。
鉄道+バスでのアクセス
東北新幹線の八戸駅から青い森鉄道で三戸駅まで23分、二戸駅からは16分です。八戸駅前から三戸駅前へは南部バスで約1時間10分でも結ばれています(出典:三戸町公式ホームページ)。三戸駅から町中心部へはバスかタクシーの乗り換えが必要なので、時刻を事前に確認しておくと安心です。
飛行機でのアクセス
空路を使う場合は三沢空港が便利で、札幌(丘珠)から約1時間、羽田から約1時間10分です(出典:三戸町公式ホームページ)。空港からはレンタカーでの移動がおすすめ。北海道方面からのアクセスもしやすいのが、青森県南らしいところです。
町内移動の現実的アドバイス
町なかの観光は、城山公園・中心商店街・アップルドームを車でつなぐのが効率的です。中心部のねこ巡りや三戸せんべいの食べ歩きは徒歩や自転車でも回れます。鉄道で来て町を歩く場合は、三戸駅からのバス接続を起点に計画を立てるとスムーズですよ。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
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【地元住民に直撃!】三戸町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
実家が果樹園をやっていて、私はその後継ぎです。りんごを中心に、ぶどうやさくらんぼも育てています。
朝晩の寒暖差が大きいおかげで、味の濃い果物が穫れる土地なんですよ。子どもの頃から畑が遊び場だったので、自然とこの仕事を継ぐ流れになりました。今は収穫だけじゃなく、加工品や発信にも力を入れています。
Q2.三戸町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
まずは城跡が整備された運動公園ですね。戦国の南部氏の城下町だった名残で、石垣や門跡が残っていて、春は桜が本当にきれいなんです。
丘の上から町を見下ろすと、馬淵川と田畑が一望できて、ここに人が暮らしてきた理由が分かる気がします。あとは町なかに11ぴきのねこの石像が点々とあるので、探しながら歩く時間も地元ならではの楽しみですよ。
Q3.三戸町でお土産を買うとしたらなんですか?
定番はやっぱり南部のおせんべいです。三戸のものは薄くて軽い食感で、胡麻やえごまが香ばしくて、お茶うけにちょうどいいんですよ。
地元の人間としては、秋から冬の蜜入りりんごを推したいですね。あとはりんごジュースやサイダーみたいな果物の加工品。日持ちもするし、この土地の気候の良さがそのまま味に出ているので、自信を持って渡せます。
Q4.外から人が来たときに、三戸町でまず連れていく店はどこですか?
かしこまった店というより、昔ながらのおせんべい屋さんに連れて行くことが多いです。焼きたての香ばしい匂いが店先に漂っていて、その場でかじってもらうのが一番なんですよ。
あとは国道沿いの道の駅ですね。地元の野菜や果物、絵本のねこのグッズが揃っていて、町の雰囲気をまとめて感じてもらえる場所です。
Q5.三戸町はどんな気質だと思いますか?
昔から商人の町なので、人との距離感が自然で、よそから来た人にも構えず接する空気があります。お祭りになると一気にまとまる、根は賑やか好きな人たちです。
その一方で、雪の多い冬を毎年越してきた土地なので、地味な作業や辛抱もいとわない芯の強さがある。派手さはないけれど、信頼できる気質だと思いますよ。
Q6.昔に比べて、三戸町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
正直に言うと、人は減りました。子どもの頃に比べると商店街も静かになって、空き地や閉まった店も増えています。そこは寂しいですね。
でも、絵本のねこを軸にした町づくりが根づいて、外から訪ねてくれる人が確実に増えました。果樹も若い世代が新しいことを始めていて、規模は小さくても前を向く動きは出てきていると感じます。
Q7.三戸町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
大きな箱物より、今ある城跡や公園、絵本のまちづくりをじっくり育てていく流れに期待しています。町の人が集まれる場が活気づくと、暮らしも回りますから。
果樹農家としては、果物狩りや加工品を通して人と土地をつなぐ取り組みを広げたいです。町長さんたちと地元が一緒に、この景色を次の世代へ残せたらと思っています。

