【北海道占冠村】ってどんなとこ?雲海テラスと外国人比率日本一

北海道占冠村トマムリゾートの雲海テラス:標高1,088mに位置し、ダイナミックな雲海や星空など日本屈指の大自然の絶景に出会えるテラスです。

占冠村(しむかっぷむら)は、北海道勇払郡・上川総合振興局管内の最南端に位置する人口1,270人の小さな村です。新千歳空港から車で約1時間40分、村面積の94%が山林という深い森の村。

占冠村の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 星野リゾート トマム──標高1,088mの「雲海テラス」で日本屈指の絶景に出会える
  • 外国人住民比率 約36.6%で全国一(2025年1月時点・道新報道)──3人に1人が外国人の異色の村
  • 赤岩青巌峡──鵡川源流の渓谷美。紅葉とラフティングの聖地
  • ✅ 寒暖差を活かしたメロン・スイカ・ゆり根と森が育むメープルシロップ「トペニワッカ」
  • ✅ 冬は氷点下30℃を下回る特別豪雪地帯──道内屈指の極寒と豪雪の村

「リゾートで非日常を味わいたい人」「雲海や星空などダイナミックな自然を見たい人」「多文化の地方暮らしに興味がある人」におすすめの村。本記事では、観光・特産・歴史から、地元目線で見たリアルな暮らしまで紹介します。

人口1,270 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳)
面積571.41 km²
人口密度2.22 人/km²

地理的には、北から東は南富良野町、南は日高町平取町、西はむかわ町夕張市に接しています。村域の94%が山林で、村境のほとんどが分水嶺。鵡川の最上流部に位置するため、村名もアイヌ語「シムカㇷ゚(鵡川の源流)」に由来するとされています。

アクセスは道東自動車道の占冠IC・トマムICが2010年代に整備され、札幌からは車で約2時間。JR石勝線も村内を通り、占冠駅とトマム駅の2駅があります。

森・川・リゾート・国際色──人口1,270人の小さな村に、これだけの要素が同居している場所は全国を見渡してもそう多くありません。順に見ていきましょう。

目次

占冠村の推しポイント

占冠村といえば、まず外せないのが日本有数のマウンテンリゾート「星野リゾート トマム」と、その目玉である雲海テラス。さらに、人口の3割超が外国人という全国でも異例の住民構成、鵡川源流の渓谷美「赤岩青巌峡」、そして森が育む特産メープルシロップなど、小さな村に世界レベルの要素が凝縮されています。順に見ていきましょう。

推しポイント1:雲海テラス──標高1,088mの天空展望台

星野リゾート トマムが2006年に開業した「雲海テラス」は、ゴンドラで約13分、標高1,088mの山頂駅に隣接する展望スポット。気象条件と地形がそろったときだけ姿を現す「太平洋産雲海」は、北海道東部沖の雲が日高山脈を越えて流れ込む大スケールの自然現象です。早起きしてゴンドラに乗る価値、なまらありますよ。

推しポイント2:外国人住民比率が全国1位

北海道新聞の報道(2025年11月)によると、占冠村の外国人住民比率は約36.6%で全国の市区町村で1位。トマムリゾートの観光・宿泊業を中心に多くの外国人が定着しており、人口1,590人中582人が外国人住民という構成です。スーパーや道の駅でも複数の言語が飛び交います。

推しポイント3:赤岩青巌峡──鵡川源流の渓谷美

村の南部を流れる鵡川沿いに広がる「赤岩青巌峡(あかいわせいがんきょう)」は、北海道地質百選にも選ばれた紅葉の名所。ラフティングや渓流釣りも楽しめる、アウトドア派には外せないスポットです。

推しポイント4:寒暖差が生むメロンと森のメープルシロップ

気温の年較差・日較差が大きい大陸性気候は、農作物の糖度を引き上げます。占冠村のメロンやスイカ、ゆり根は地元でも自慢の味。さらに、北海道では珍しいメープルシロップ「トペニワッカ」も村の代表特産品です。

推しポイント5:特別豪雪地帯の極寒の村

占冠村は気象庁の観測で-30℃を下回る気温が珍しくない場所。2023年1月30日には-31.9℃を観測しています。降雪量も多く、特別豪雪地帯に指定されており、冬は雪と寒さに守られたしんとした世界が広がります。

占冠村の歴史

占冠村の歴史は、開拓期の入植から始まり、戦後の過疎化、リゾート誘致による劇的な人口変動、そして現在の国際リゾート化と、極端なほどに「人の動き」によって形作られてきました。20世紀以降に複数回の激しい人口増減を経験している全国でも珍しい村です。

明治期の開拓と分村

1902年(明治35年)5月、佐藤農場支配人の日蔭長松が小作人7戸を連れて入地したのが占冠村の始まりです。1905年(明治38年)には辺富内(へとない)村(現在のむかわ町の一部)から分村し、占冠村として独立しました。1906年に室蘭支庁から上川支庁へ移管されたことが、現在も上川総合振興局に属している理由となっています。

戦後の過疎化とリゾート誘致

入植から20年ほどで人口は3,000人程度まで増え、1960年代には史上最大の約4,700人に達しました。しかし1960年代後半からは高度経済成長の終焉とともに過疎化が進行。村はバブル景気以前の段階からリゾート開発の誘致に動き、1983年(昭和58年)に「アルファリゾート・トマム」が開業しました。1980〜1990年の10年間で人口増加率は+70%に達しています。

現代──国際リゾートの村へ

1998年にアルファ・コーポレーションが破綻し、施設は加森観光を経て、2005年から星野リゾートが全面的に運営。2011年には「星野リゾート トマム」に名称変更されました。2009年には村内のトマムで第5回太平洋・島サミットが開催されています。2019年以前には年間約48万人の観光客が訪れ、うち8割が訪日外国人でした。観光業を支える外国人労働者が定着し、現在の「外国人比率日本一」の村が形成されています。

占冠村の文化・風習

占冠村の暮らしは、深い森と豪雪、そして国際リゾートが共存する独特なリズムで動いています。1,270人の村に世界中の言葉が混じり、夏は雲海ガイドのスタッフが行き交い、冬は氷点下30℃の朝、煙突から白い湯気が立ちのぼる──そんな村です。

方言と話し方の特徴

占冠村は北海道のほぼ中央。話し言葉は基本的に北海道弁で、強調のなまら(とても・すごく)や、接続詞のしたっけ(そうしたら・それじゃあ)が日常会話に登場します。「これ、なまら美味しいね」「したっけ、また明日ね」といった具合に、語尾が柔らかく抜けるイントネーションが特徴ですよ。

四季の生活と雪との付き合い

1月の平均最低気温は-18.0℃。冬の朝は車のエンジンがかからないことも珍しくなく、玄関先の雪かきは一日の始まりに欠かせない作業になります。夏は逆に涼しく、7月でも平均気温は18.9℃。本州が猛暑のころ、占冠の朝は半袖だと肌寒いほどなんです。

多文化が日常に溶け込む暮らし

外国人住民比率が全国1位という背景から、村内では中国語や英語が日常的に飛び交います。トマム地区の保育所やコミュニティセンターでも多文化が前提となっており、小さな村でありながら国際色は道内屈指。地元の人にとっても、外国籍の同僚や隣人がいるのが当たり前の暮らしです。

年間の行事

5月の「しむかっぷ村民 山菜市」、8月の「占冠村ふるさとまつり」、10月の「占冠村紅葉まつり」が村の三大行事。山菜市では村人が採ってきたばかりのこごみぎょうじゃにんにくなどが並び、紅葉まつりは赤岩青巌峡の鮮やかな紅葉とセットで楽しめます。したっけ(それじゃあ)、次は食の話にいきましょう。

占冠村の特産品・食

占冠村の食は、村の94%を占める森と、寒暖差の大きい気候から生まれます。占冠・村づくり観光協会によると、村の代表的な特産品はメープルシロップ「トペニワッカ」、鹿肉加工品、山菜加工品、シナの木のはちみつ、メロン・ゆり根などの農産物。森と寒暖差が育てた、ここでしか味わえない味が並びます。

メープルシロップ「トペニワッカ」

占冠村産のメープルシロップ「トペニワッカ」は、村のイタヤカエデなどから採取した樹液を煮詰めて作られる希少品。アイヌ語で「トペニワッカ=甘い木の水」を意味します。カナダ産より淡くすっきりとした甘さで、パンケーキやヨーグルトはもちろん、ジンギスカンのつけだれに垂らしてもなまら(すごく)合うんですよ。樹液の採取は雪解け前の2月〜3月のごく短い期間に限られます。

エゾシカ肉と山菜加工品

2014年にエゾシカ猟の猟区(占冠村猟区)が設定された村では、鹿肉が大きな特産品。脂が少なく赤身の濃厚な味わいで、ステーキやソーセージ、ジャーキーなどに加工されます。山菜は5月のしむかっぷ村民「山菜市」が一番の出会いの場。こごみたらの芽行者にんにくなどの森の恵みが並びます。

寒暖差が育てるメロンとゆり根

占冠村のメロンは、気温の年較差・日較差が大きい大陸性気候の恩恵を受けて糖度が高く仕上がるのが特徴。旬は7月〜8月で、夏のお盆前後がいちばん美味しい時期です。ゆり根は道産野菜の中でも歴史ある産物で、12月〜2月の冬の和食を彩る食材として全国に出荷されています。茶碗蒸しやかき揚げにすると、ホクホクとした上品な甘さが楽しめます。

シナの木のはちみつ

村に多く自生するシナの木(菩提樹の仲間)から採れるはちみつは、香りが豊かでクセが少なく、紅茶やヨーグルトに合わせやすい味わい。森林94%の村だからこそ採れる、占冠ならではの一品です。トマムの宿で出てくる朝食メニューに使われていることもあります。

道の駅自然体感しむかっぷ

2000年にオープンした「道の駅自然体感しむかっぷ」では、メープルシロップ、鹿肉加工品、山菜、はちみつ、メロンなどの特産品が一堂に集まります。村のお土産選びはここで決まり。地元の野菜直売もあるので、夏はなまら(とても)新鮮なメロンやトウモロコシに出会えますよ。

占冠村の観光スポット

占冠村の観光スポットは、大きく分けて「星野リゾート トマム」を中心としたリゾートエリアと、村中心部の自然・道の駅エリアの2つに分かれます。雲海テラスのような世界的に有名なスポットがある一方で、村の中心部にはのんびり時間が流れる温泉や渓谷美が点在しています。順番に紹介していきますね。

世界レベルの絶景を楽しめるスポット

  • 星野リゾート トマム 雲海テラス – 標高1,088mに位置する天空の展望スポット。雲海ゴンドラに乗って約13分の空中散歩のあと、目の前に広がるのは日高山脈を越えて流れ込む「太平洋産雲海」。例年5月中旬〜10月中旬の早朝のみ営業で、雲海が見られるかどうかは前日正午過ぎに公式サイトで予報が出ます。Cloud Walk・Cloud Poolなどユニークな展望スポットも整備されていて、なまら(とても)写真映えしますよ。早朝のひんやりした空気と、雲が下に広がる非日常感は一度体験する価値ありです。
  • 星野リゾート トマム リゾートセンター – ホテル群「ザ・タワー」「リゾナーレトマム」を中心とした巨大リゾート施設。夏は雲海テラスや「ファーム星野」での牧場体験、冬はパウダースノーのスキー場と「アイスヴィレッジ」が楽しめます。1泊するだけで季節ごとの体験を一気に味わえる、占冠の旅の核になるエリアです。

自然と渓谷を堪能するスポット

  • 赤岩青巌峡(あかいわせいがんきょう) – 鵡川の最上流部に広がる渓谷で、北海道地質百選にも選ばれた紅葉の名所。秋の10月上旬〜中旬には、赤・黄・緑のグラデーションが川面に映り込んで、ため息が出るほどきれいなんですよ。夏はラフティングやキャニオニングの拠点としても知られていて、家族連れにも人気のアウトドアスポットです。
  • トマム山 – 標高1,239mのトマム山は、雲海テラスからさらに登山道を約30分歩いて山頂を目指せます。山頂付近は森林限界で高山植物が見られる観察スポット。早朝の澄んだ空気の中、大雪山連峰の大パノラマが眼下に広がります。歩きやすい靴と上着は必須です。

温泉・道の駅・癒しのスポット

  • 道の駅 自然体感しむかっぷ – 占冠ICから約5分、村中央にある観光の拠点。営業時間は4月〜10月が9:00〜18:00、11月〜3月が9:00〜17:00で、年末年始(12月31日〜1月3日)はお休みです。村の特産メープルシロップ「トペニワッカ」、しむかっぴーどら焼き、青巌峡そばの十割生そば、占冠産小豆を使ったソフトクリームなど、村のうまいものが集まります。建物前の巨大温度計「自然体感寒暖計」前は記念撮影スポット。したっけ(それじゃあ)、ここでお土産を一気にゲットしましょう。
  • 占冠 湯の沢温泉 森の四季 – 占冠駅から車で約10分、深い森の中に佇む日帰り温泉&宿泊施設。日帰り入浴は11:00〜20:30(火曜は16:00から)。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、芯から温まると評判です。「なにもない贅沢」がコンセプトで、ロビーには囲炉裏が設えてあります。極寒の村でとっぷりとお湯につかる時間は格別ですよ。
  • 国設占冠中央スキー場 – 村が運営する小規模スキー場で、地元の子どもたちの練習場としても親しまれている地域密着型のゲレンデ。星野リゾートのような大規模ゲレンデが苦手な人、のんびり滑りたい人におすすめです。リフト代もリーズナブルで、混雑とは無縁の雪と向き合えます。

占冠村の観光ルート

計算中…

占冠村はトマム地区と村中心部の2大エリアに見どころが分散しているため、車があるとぐっと旅の幅が広がります。半日でサクッと回るプランから、トマムリゾートに泊まり込んで雲海とアクティビティを満喫する1日プラン、さらに富良野・新千歳と組み合わせた広域ルートまで紹介していきますね。

【車・1日】雲海とリゾートを満喫するトマム満喫ルート

3:30 星野リゾート トマム ザ・タワー(前泊) → 4:00 雲海ゴンドラ乗車 → 4:15 雲海テラス → 8:00 ホテルで朝食 → 10:00 ファーム星野 → 12:00 リゾート内ランチ → 14:00 トマム山ハイキング → 18:00 ホテル内ディナー

①星野リゾート トマム ザ・タワー(前泊)
→ 雲海テラスは早朝営業のため、前泊がおすすめ。北海道屈指のリゾート気分を味わいましょう。

②雲海テラス(滞在2時間)
→ 標高1,088mから見下ろす雲海はまさに天空の絶景。早朝の冷えた空気のなか、雲Cafeのホットドリンク片手に過ごす時間がなまら(とても)贅沢なんですよ。

③ファーム星野(滞在2時間)
→ 牧場エリアでヤギや羊と触れ合い、地元の食材を使ったランチも楽しめます。子ども連れに人気。

④トマム山ハイキング(滞在2〜3時間)
→ 雲海テラスから片道約30分。森林限界を超えた山頂からの大雪山連峰の眺めはここでしか味わえません。

【車・半日】村中心部めぐり半日ルート

9:00 道の駅 自然体感しむかっぷ → 10:30 赤岩青巌峡 → 12:00 道の駅でランチ → 13:30 湯の沢温泉 森の四季

①道の駅 自然体感しむかっぷ(滞在1時間)
→ 旅の入り口に最適。観光案内所で最新情報を仕入れて、村の特産品を眺めましょう。

②赤岩青巌峡(滞在1時間)
→ 鵡川源流の渓谷美をのんびり散策。秋は紅葉、夏は涼風が気持ちいい場所です。

③道の駅でランチ(滞在1時間)
→ 「青巌峡そば」の十割生そばや、村産小豆のソフトクリームを味わって。

④湯の沢温泉 森の四季(滞在1.5時間)
→ 森に囲まれた温泉でゆっくり疲れを癒して半日を締めくくります。

【車・1日】広域ルート:占冠+富良野・美瑛

9:00 富良野駅 → 10:30 占冠村(道の駅・赤岩青巌峡)→ 13:00 トマム雲海テラス麓 → 15:00 富良野(ファーム富田)→ 17:00 美瑛・青い池

①富良野駅出発
→ JRかレンタカーで富良野からスタート。占冠村は「富良野・美瑛観光圏」の構成自治体で、ルートの相性が抜群です。

②占冠村中心部(滞在2時間)
→ 道の駅でお土産、赤岩青巌峡で渓谷美。村のスケール感をコンパクトに味わえます。

③トマムエリア(通過+写真撮影)
→ ザ・タワーや「水の教会」など、星野リゾートの建築群を眺めるだけでも価値あり。

④富良野・美瑛へ移動
→ 国道237号「花人街道」を北上して、ファーム富田や青い池などの定番スポットへ。1日で北海道の中央部を縦断する贅沢ルートです。

占冠村の年間イベント

占冠村の年間イベントは、村の自然のサイクルに沿って組まれています。5月は雪解けの山菜、8月は花火と夏祭り、10月は紅葉と秋の味覚。人口1,270人の小さな村ながら、村民総出で盛り上げる手作り感が魅力です。ぜひ季節を選んで訪れてみてください。

春:しむかっぷ村民「山菜市」(毎年5月)

毎年5月に開催される、村民が自ら採ってきた山菜を販売するイベント。こごみたらの芽行者にんにく、ふきのとうなど、雪解け直後の森の恵みが一堂に並びます。地元のお母さんたちが山菜の調理法を直接教えてくれることもあり、買い物以上に交流の場になっているんですよ。山菜好きにとってはなまら(とても)テンションが上がる1日になります。

夏:占冠村ふるさと祭り(毎年8月上旬)

毎年8月上旬の土日に、占冠村農村公園(道の駅となり)で開催される村最大のイベント。前夜祭の打ち上げ花火は、占冠村観光協会によると約1,000発。客席との距離が近く、自分に落ちてきそうなほどの迫力が他にはない大きな魅力です。本祭では占冠和牛のローストビーフ、ヤマメの塩焼き、ジビエ料理が並び、ゆるキャラ「しむかっぴー」も登場。フィナーレはお決まりのもちまき。村民6,000人規模が集まる夏の一夜です。

秋:占冠村紅葉まつり(毎年10月)

毎年10月、紅葉が見頃を迎えるタイミングで開催される秋の収穫イベント。なめこ汁、ヤマメの塩焼き、鹿肉のロースト、山菜ごはん、ゆでとうもろこしなど、占冠の秋の味覚が並びます。500円購入ごとに抽選券がもらえて、野菜の詰め合わせなど豪華景品が当たることも。色づき始めた山々を背景に、村の秋の匂いを満喫できるおまつりですよ。

冬:星野リゾート トマム「アイスヴィレッジ」(例年12月〜3月)

占冠村の冬を象徴するのが、星野リゾート トマムが毎年12月中旬から3月中旬まで開催する「アイスヴィレッジ」。氷で作られたバーやスケートリンク、氷の教会まで揃った氷の街が冬の森に出現します。氷点下20℃を下回る夜、息が白くなる中で氷のグラスのカクテルを飲むという非日常体験は、占冠の冬ならでは。世界中から観光客が訪れる、村の冬の風物詩です。

占冠村のエリア別の顔

占冠村は人口1,270人の小さな村ですが、その中身は驚くほどコントラストが強いんです。村中央の落ち着いた集落、世界中から観光客が集まるトマム地区、鵡川源流の渓谷エリア、そして山々に挟まれた集落──同じ村内なのに、エリアによってまったく違う表情を見せます。旅する視点で見ると、どこに重きを置くかで体験ががらっと変わりますよ。

占冠中央エリア──村の暮らしと観光の入り口

占冠駅、村役場、道の駅、湯の沢温泉、占冠村農村公園などが集まる村の中心地。村人の日常生活の場であり、観光客の入り口でもあります。商店や郵便局、保育所、義務教育学校もこのエリアに集中。夏祭り会場の農村公園、紅葉まつりや山菜市の会場もすべてここなので、村のリアルな空気を感じたいならこのエリアでの滞在がおすすめです。

トマムエリア──国際リゾートが広がる別世界

村の北東部、トマムIC・トマム駅周辺に広がる星野リゾート トマムを中心としたエリア。リゾナーレトマム、ザ・タワー、ファーム星野、雲海テラス、アイスヴィレッジ、水の教会など、見どころが集中しています。年間を通して国際色豊かで、英語・中国語が日常的に飛び交います。「非日常を味わいたい」「設備の整ったリゾートでゆっくりしたい」人はここを拠点に。村中央とは雰囲気がまったく別物ですよ。

赤岩青巌峡エリア──渓谷と自然のアクティビティ

村の南部、鵡川沿いに広がる赤岩青巌峡周辺。北海道地質百選の渓谷美と、ラフティング・キャニオニングなどのアウトドアアクティビティの拠点になっています。夏は涼を求める旅人、秋は紅葉狩りの人々で賑わいます。「自然の中でアクティブに過ごしたい」「車を停めて散策したい」人向きのエリアです。

双珠別・ニニウ・ホロカトマムエリア──さらに深い森の静けさ

村の山奥に点在する小集落。狩振岳(1,323m)や社満射岳など、村を取り囲む山々の麓に広がります。観光施設は少ないものの、ホロカトマム山林などの自然散策路や、深い森の静けさを味わえます。「人の少ない場所で深呼吸したい」「占冠村の本当の姿を見たい」人は、ここまで足を延ばしてみる価値ありです。なまら(とても)静かで、時間の流れ方が違いますよ。

占冠村の気候・季節の暮らし

気象庁の平年値(1991〜2020年)によると、占冠村の年平均気温は5.0℃。猛暑日は0.0日、真夏日は3.3日、夏日は39.5日、真冬日は82.3日、冬日は186.4日と、極端な寒暖差が一年を通して続きます。ケッペンの気候区分では湿潤大陸性気候(亜寒帯湿潤気候)で、特別豪雪地帯にも指定されています。「日本一寒い村」とも称される、本州とはまるで違うリズムの暮らしが待っているんですよ。

夏──6月〜8月の暮らし

夏は本州が猛暑のころ、占冠村は別世界。7月の日平均気温は18.9℃、8月でも19.3℃です。最低気温は14〜15℃前後まで下がるので、朝晩は半袖だと肌寒く感じる日も。夏の朝、霧に包まれた森と鵡川の流れる音は、エアコン要らずの天然のクーラーです。観光のハイシーズンでもあり、雲海テラスやトマムリゾートに村が活気づきます。

秋──9月〜10月の暮らし

9月の日平均気温は14.6℃、10月になると7.5℃と一気に冷え込みます。10月上旬〜中旬は赤岩青巌峡の紅葉が見頃で、村全体が赤・黄・緑に染まる短い秋。10月末には初雪が降ることもあり、薪ストーブやペチカに火を入れ始める家が増えていきます。秋の収穫祭「占冠村紅葉まつり」もこの時期です。

冬──11月〜3月の暮らし

1月の平均最低気温は-18.0℃、平均最高気温は-3.4℃で、丸一日氷点下の真冬日が年間82.3日。気象庁の観測では2023年1月30日に-31.9℃を記録しています。しばれる(厳しく冷え込む)朝には、車のエンジンが一発でかからないことや、窓に分厚い霜が張ることが日常です。降雪量も多く、毎朝の雪かきは欠かせません。ただ、家の中は二重窓と高断熱で本州より暖かいくらい、というのが移住者の共通した感想です。

春──4月〜5月の暮らし

4月の日平均気温は3.0℃、5月でようやく9.9℃。本州よりひと月以上遅れて春が訪れます。雪解けは4月中旬以降、ふきのとうや行者にんにくなどの山菜が顔を出し、5月の山菜市でなまら(とても)にぎわう季節です。短いけれど鮮烈な春が、長い冬の終わりを告げます。

占冠村の移住・暮らし情報

占冠村は人口1,270人、面積571.41km²、人口密度は2.22人/km²という、まさに「広大な森に小さな集落が点在する」暮らしです。コンビニや大型スーパーが村内にはなく、買い物や通院の感覚は都会とまったく異なります。一方で、村は移住促進にかなり力を入れていて、住宅補助や空き家バンクなど制度も充実。星野リゾートを中心とした雇用もあり、若い世代やリゾートワーカーの移住先としても注目されています。

通勤・通学

村内の主な勤め先は、村役場、星野リゾート トマム、JAふらの占冠出張所、占冠郵便局、村営施設、農林業従事者、建設業など。トマム地区ではリゾート関連の雇用が多く、外国籍スタッフも多数働いています。村中央からトマム地区までは車で約20分。村外通勤は富良野・新得方面へJR石勝線や車で向かう人もいますが、人数としては多くないと考えられます。

住宅環境

占冠村公式サイトによると、村は「占冠村定住促進条例」(平成23年4月施行)に基づき、住宅購入補助制度や空き家バンクを運用しています。新築・建て替えに現金50万円の交付、概ね3年分相当の商品券交付、5年以上継続居住者にさらに20万円の商品券交付など、村ぐるみの後押しがあるのが特徴。トマム地区には「トマム地区定住子ども応援賃貸住宅」も整備されています。民間賃貸物件は数が少ないため、村役場の企画商工課や空き家バンクへの直接相談が現実的です。

買い物環境

村内には大型スーパー・コンビニはなく、生鮮品は村中央の小規模商店や、道の駅「自然体感しむかっぷ」、JAふらの占冠出張所などで調達するのが基本です。まとまった買い物は車で約40分の南富良野町「道の駅 南ふらの」周辺や、約1時間の富良野市、約1時間半の新得町・帯広方面に出る人が多いと考えられます。「週末は富良野でまとめ買い」が定番のスタイルです。

子育て・教育

村内には占冠村立占冠中央小学校、占冠中学校、トマム地区には2017年開校の小中一貫の義務教育学校「占冠村立トマム学校」があります。保育所も占冠とトマムの2か所に整備。北海道で暮らそう!のサイトでは、占冠村は満18歳までの医療費無料制度がある自治体として紹介されています。少人数できめ細やかな教育環境を求める家庭には合っていますね。

医療環境

村内の医療体制は、占冠中央地区とトマム地区にある診療所が中心です。専門医療や入院が必要な場合は、富良野市の北海道社会事業協会富良野病院などへ車で約1時間。冬の凍結路を考えると、急病時のアクセスは課題のひとつです。慢性疾患を抱えている方は、移住前に医療体制を直接確認しておきたいところです。

エリア別の暮らし視点

「占冠中央エリア」は役場・道の駅・保育所・小中学校などの生活インフラが揃い、初めての移住先としては最も現実的なエリア。「トマムエリア」はリゾート従業員向けの住居や賃貸住宅があり、リゾートワーカー向き。「双珠別・ニニウ・ホロカトマムエリア」は自然との距離は近いものの生活インフラからは遠く、車必須・自給度高めの暮らしになります。マイカーが前提の村なので、その覚悟があればなまら(とても)静かで贅沢な毎日が待っていますよ。

占冠村へのアクセス

占冠村へのアクセスは、道東自動車道とJR石勝線が村内を通っているため、北海道の中でもアクセス良好な「山村」と言えます。村内に占冠IC・トマムICの2つの高速IC、占冠駅・トマム駅の2つの特急停車駅があるのは、人口1,270人の村としては非常に珍しい立地です。

車でのアクセス

新千歳空港から道東自動車道経由で占冠ICまで約1時間。札幌中心部からは約2時間。帯広空港からはトマムICまで約1時間20分です。村内のシーニックバイウェイ「大雪・富良野ルート」を経由すれば、富良野・美瑛・旭川方面とのドライブ移動も快適。冬は凍結路と吹雪に備え、スタッドレスタイヤと余裕を持ったスケジュールが必須です。

鉄道+バスでのアクセス

JR石勝線の特急「とかち」「おおぞら」が、占冠駅とトマム駅に停車します。札幌駅からトマム駅まで特急で約1時間36分〜1時間45分、運賃は通常で指定席5,880円。占冠駅へも札幌から約1時間40分前後で到着します。トマム駅からは星野リゾート行きの無料送迎バス、占冠駅からは村営バスでアクセスできます。最新時刻はJR北海道公式サイトを確認してください。

飛行機でのアクセス

東京・大阪・名古屋など本州主要都市からは、新千歳空港(千歳市)または帯広空港(帯広市)が玄関口になります。新千歳空港からは前述の通り車で約1時間、JRで約1時間半。羽田空港から新千歳までは約1時間35分、関西空港からは約1時間55分が目安です。星野リゾート トマムへは、新千歳・帯広両空港からの有料シャトルバスも運行されています。

町内移動の現実的アドバイス

村内は公共交通の本数が限られているため、観光・暮らしいずれでも基本はマイカーかレンタカーが現実的です。占冠駅・トマム駅周辺ではレンタカー営業所も限られているので、新千歳空港または富良野・帯広方面で借りて乗り入れるのがスムーズ。村営バス(富良野線・トマム線)は地元住民の足としては大切ですが、観光利用には便数が物足りないと考えられます。

【地元住民に直撃!】占冠村の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

俺はトマムのリゾートで接客の仕事してるんですよ。もう20年近くこの仕事やってます。

お客さんは半分以上が外国の方で、英語も中国語も日常的に飛び交ってますね。占冠は人口1,270人くらいの占冠村だけど、リゾートに来るお客さんの数は段違い。外国人比率が全国一なのも、こういう職場の現実があるからなんですよ。

Q2.この街に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

定番はやっぱり雲海テラスですね。なまら(とても)有名になっちゃったけど、それでも標高1,088mから見下ろす雲海は何度見ても鳥肌もんですわ。

あと地元民として推したいのは赤岩青巌峡。秋の朝、霧が川にかかってる時間帯に行くと、誰もいなくて川の音だけが響いてる。占冠村のおすすめスポットとして、観光客には絶対ここの空気を吸ってもらいたいです。

Q3.この市町村でお土産を買うとしたらなんですか?

メープルシロップの「トペニワッカ」ですね。村で採れた樹液を煮詰めて作った本物で、これは間違いなく喜ばれる。

地元民の俺がこっそり推したいのは、道の駅で売ってる「しむかっぴーどら焼き」と村産小豆を使った占冠餅。占冠村の有名なものって言うほどじゃないかもしれないけど、村のおばちゃんたちが作る素朴な味でね、これがまた渋いんですよ。

Q4.外から人が来たときにまず連れていく店はどこですか?

道の駅自然体感しむかっぷの中にある「青巌峡そば」ですね。十割生そばと山菜そば、村の食を一発で感じてもらえる店です。

あとは湯の沢温泉の食堂もよく連れてく。占冠村観光で来た人をまず温泉と地元の飯でホッとさせるのが俺の流儀ですわ。囲炉裏のあるロビーで一杯やってから風呂入るのが、最高の歓迎なんですよ。

Q5.この市町村はどんな気質だと思いますか?

村の人は基本的にあったかいけど、人との距離感は意外と上手なんですよ。村役場や占冠村民のコミュニティセンターに行くと、みんな名前で呼び合ってる小さい村特有の空気がある。

ただトマムには外国の方や移住者も多いから、開けた感覚も同居してて。閉鎖的じゃないんです。占冠村長も移住促進にずっと力入れてくれてて、よそ者を受け入れる土壌はなまら(すごく)強い村だと思います。

Q6.昔に比べて、街の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

俺がこの仕事始めた頃と比べると、外国人スタッフが本当に増えましたね。今や住民の3人に1人が外国人っていう数字が出るくらいで、村の景色そのものが変わった。

道東道のICができて、村が物理的にも開かれた。冬の占冠村運動公園あたりはひっそりしてるけど、トマム地区はピーク時には別世界。ギャップがあるのが今の占冠村の特徴ですわ。

Q7.これから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

大きな新施設の話は今のところ聞いてないけど、星野リゾート側の雲海テラスがしょっちゅう進化してて、毎年新しい展望スポットが増えてる。これは地元民としても楽しみ。

あとは占冠村水源でもある鵡川源流の自然をどう守りつつ観光と両立させるか、そこが村全体の宿題だと思ってます。森と人が同じスピードで歩ける村であってほしいですね。

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この記事は、どのサイトよりも詳しく、正確に、そして魂を込めて執筆しています。町の魅力を最大限に引き出すため、今後も肉付けを続けていきます。ご期待ください。

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