【北海道厚真町】ってどんなとこ?ハスカップ日本一とサーフィンの町

北海道厚真町のハスカップ:町独自の品種を持ち、栽培面積日本一を誇る厚真町のハスカップは、糖度12度以上の甘さと酸味が特徴です。

厚真町(あつまちょう)は、北海道胆振地方の東部に位置する人口4,203人の農業の町です。新千歳空港から車で約30分、苫小牧市の隣にあります。

厚真町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • ハスカップ栽培面積日本一──町独自の品種「あつまみらい」「ゆうしげ」は糖度12度以上
  • 浜厚真海岸──年間約6万人のサーファーが集まる北海道屈指のサーフスポット
  • ✅ 道内最大級の苫東厚真火力発電所と国内最大の国家石油備蓄基地を擁する
  • ✅ 約14,500年前の細石刃核も出土する縄文・擦文文化の宝庫
  • ✅ 2018年北海道胆振東部地震で道内初の震度7を観測、復興の只中にある町

「ハスカップって何?という人」「波乗りしながら田舎暮らしをしたい人」「縄文遺跡や古代史に興味がある人」に特におすすめの町。本記事では、観光・特産・歴史から、地元住民への電話ヒアリングで聞いた生の声、移住・アクセス情報まで地元目線で紹介します。

人口4,203 人 ※2026年3月31日時点(住民基本台帳)
面積405.38 km²(境界未定部分あり)
人口密度10.4 人/km²

厚真町は北海道胆振総合振興局管内の東部、夕張山地から太平洋へと南流する厚真川の流域をほぼそのまま町域としており、南北に長い形をしています。東はむかわ町、西は安平町苫小牧市、北は由仁町夕張市に接し、南は太平洋に面しています。

新千歳空港からは車で約30分、札幌中心部からも約1時間30分と、道央圏からのアクセスは良好。日高自動車道の厚真ICが町の玄関口となります。鉄道はJR日高本線が太平洋沿岸を通り、浜厚真駅があります。

農業の町としての顔と、サーフィンと火力発電が集まる海岸地域の顔。ひとつの町で全く違う景色が広がるのが厚真の面白さです。

目次

厚真町の推しポイント

厚真町を語る上で外せないのは、なんといってもハスカップとサーフィン。栽培面積日本一を誇るハスカップは、苫小牧市民が昔から生食で食べてきた特別な果実です。一方、浜厚真海岸は「北海道の湘南」とも呼ばれる年間6万人が訪れるサーフスポット。さらに道内最大規模の火力発電所と国家石油備蓄基地、約14,500年前の旧石器時代の遺跡も町内に眠っています。小さな町に、これだけ濃い要素が詰まっているんですよ。

推しポイント1:ハスカップ栽培面積日本一

厚真町はハスカップの栽培面積で日本一を誇ります。町独自に開発された品種「あつまみらい」と「ゆうしげ」は糖度12度以上を出荷基準としており、中には糖度14〜15度の実も。一般的なハスカップが糖度10前後なので、その甘さは別格です。生食で出荷されるのは全国でも厚真町ならではの特色です。

推しポイント2:浜厚真海岸──北海道屈指のサーフスポット

浜厚真海岸には年間約6万人のサーファーが集まります。遠浅で波が安定しており、初心者から上級者まで楽しめる希少なポイント。「北海道の湘南」とも呼ばれ、波乗りのために移住してくる人もいるほどです。フェリーターミナルがすぐ横にあり、本州からのトリップにも便利です。

推しポイント3:道内最大級のエネルギー拠点

町の海岸部・浜厚真地区には、道内最大規模の苫東厚真火力発電所(北海道電力)と、国家・民間あわせて国内最大級の石油備蓄基地が立地しています。1980年代から開発が進み、苫小牧東部工業地域の一翼を担う重要なエネルギー拠点です。

推しポイント4:14,500年前から続く人の営み

町内からは旧石器時代の細石刃核が発掘されており、約14,500年前から人々が暮らした痕跡が確認されています。約850年前の擦文文化期には愛知県常滑窯の壷が出土するなど、奥州藤原氏との交流をうかがわせる遺物も。考古学ファンには見逃せない町です。

推しポイント5:胆振東部地震からの復興

2018年9月6日、北海道胆振東部地震により厚真町は道内で初めて震度7を観測しました。広範囲で土砂崩れが発生し、農地や住宅に甚大な被害が出ました。それから数年、ハスカップを復興の起爆剤にした取り組みが続いています。

厚真町の歴史

厚真町の歴史は驚くほど古く、約14,500年前の旧石器時代まで遡ります。縄文・擦文文化期を通じて活発な集落が営まれ、近世にはアイヌのコタンが存在しました。和人入植は1800年から始まり、明治以降は新潟県人らによる本格的な開拓で農業の町へと変貌していきました。

古代──14,500年前から続く先住の営み

町内では約14,500年前の細石刃核が発掘されており、旧石器時代から人々の生活が確認されています。縄文時代の約6,000年前には富良野盆地と結ぶ「キラキラ土器の道」が開かれ、約5,100年前には道内唯一の「シカ塚」を伴う大型集落も形成されました。約850年前の擦文文化期には愛知県常滑焼の壷が、約800年前には道内最古の京都産和鏡やコイル状装飾品(道内最多数)も出土。鎌倉幕府との直接的な交流があった地域として注目されています。

近世〜近代の開拓と発展

1800年(寛政12年)、南部藩士・森田勘十郎らが浜厚真に移住したのが和人入植の始まりとされます。本格的な開拓が始まったのは1870年(明治3年)に新潟県三島郡出身の青木与八らが浜厚真に入植してからで、これが現在の農業の町・厚真町の始まりです。1906年(明治39年)に二級町村制施行で厚真村となり、1913年(大正2年)には苫小牧軽便鉄道厚真駅(現・浜厚真駅)が開業しました。

現代──工業化・震災・復興

1960年(昭和35年)に町制施行で厚真町となりました。1980年(昭和55年)以降、浜厚真・上厚真地区は苫小牧東部工業地域として開発が進み、道内最大規模の苫東厚真火力発電所や国家石油備蓄基地が置かれました。2018年9月6日には北海道胆振東部地震が発生し、道内初の震度7を観測。土砂崩れや家屋倒壊で甚大な被害を受けました。翌2019年2月21日には余震で震度6弱を観測しています。現在も復興の歩みが続いています。

厚真町の文化・風習

「あつま」と「あづま」が混在する町名

1960年の町制施行で町が届け出た正式な読みは「あつま」ですが、幕末に当地を訪れた松浦武四郎は「あづま」と発音されることを報告しています。町制施行直後は「あづま」と読む住民が大半でしたが、若い世代は公式通り「あつま」と読むことが多くなりました。厚真川の行政上の呼称は今も「あづま」のままで、町内のあちこちに「あづまジンギスカン」「浜厚真(はまあづま)」など、両方の読みが混在しています。北海道方言の濁音化の影響と推測する言語学者もいますよ。

北海道弁の暮らし

厚真町では北海道方言が日常的に使われています。たとえば「なまら(とても・すごく)」「したっけ(それじゃあ・じゃあね)」「しばれる(とても寒い)」など。お年寄りから「今朝はしばれたねぇ」と言われたら、相当冷え込んだ日ということです。「めんこい(かわいい)」は赤ちゃんや動物を見たときに自然に出てくる言葉ですよね。

食卓に欠かせないハスカップ

厚真の人々にとってハスカップは特別な存在です。「どこの家でも庭で育てていて、実を摘んで食べるというのが当たり前」(町産業経済課・小松美香さん)と語られるほど。ジャムやジュースに加工するだけでなく、塩漬けにしておにぎりの具にする家庭もあるんですよ。7月の収穫時期になると、町のあちこちで青紫の実をたわわにつけた木が見られます。

四季と農の暮らし

1月の平均気温は−6.7度、8月は20.5度。北海道の中では雪が比較的少なく、穏やかな気候が農業を支えています。春は田植え、初夏はハスカップの花、夏はサーフィンと海浜まつり、秋はメークインや米の収穫、冬は雪まつりやランタンまつり。季節の動きがそのまま暮らしのリズムになっている町です。

厚真町の特産品・食

厚真産ハスカップ──栽培面積日本一の生食用

なんといっても厚真町の代名詞はハスカップ。スイカズラ科の落葉低木で、5月中旬に小さなクリーム色の花をつけ、7月に直径2cmほどの黒紫色の実がなります。町独自品種の「あつまみらい」と「ゆうしげ」は糖度12度以上が出荷基準で、中には14〜15度のものも。一般的なハスカップが糖度10前後なので、これはなまら(すごく)甘いんですよ。甘酸っぱさにアントシアニンやポリフェノール(ブルーベリーの約5倍)の健康効果も加わって、まさに「不老長寿の実」。生食用としても流通させているのは全国で厚真ならではです。

さくら米──厚真川流域の高反収米

厚真川沿いの谷底平野は高反収の米作地帯として知られ、「ななつぼし」を中心とした厚真産さくら米が生産されています。春に田んぼに水が張られ、秋には町全体が黄金色に輝きます。明治の開拓期から続く稲作文化が今も町の屋台骨です。観光農園では田植えから収穫までを体験できるプランもあります。

あづまジンギスカン──昭和43年から続く秘伝の味

昭和43年(1968年)創業から変わらない味を提供するあづまジンギスカンは、厳選した羊肉を肉本来の触感を味わえるよう厚切りにして、自社秘伝のタレで味付けした逸品。北海道のジンギスカンの中でも厚切り派の代表格です。地元では家族の集まりやイベントで欠かせない存在ですよ。

厚真メークイン

肥沃な厚真の大地で育ったメークインも見逃せません。煮崩れしにくく、煮込み料理にぴったり。観光農園では昼食付きやバーベキュー付きのジャガイモ掘りプランもあり、家族連れに人気です。秋の収穫時期に町を訪れたら、ぜひ採れたてを試してほしいです。

厚真町産放牧豚

厚真産の高級炭でじっくり焼いた厚真産の放牧豚を、厚真産のさくら米が見えなくなるほどのせた「炭火焼放牧豚丼」も町の名物。厚真産の炭で丹念に焼き上げることで、柔らかくジューシーに仕上がります。したっけ(それじゃあ)、お腹空いてきましたよね。一度食べに行く価値ありです。

厚真町の観光スポット

厚真町は南北に細長く、北の森・中央の田園・南の海岸という3つの顔を持つ町。観光スポットも「海とサーフィン」「ハスカップと農の体験」「縄文・アイヌの歴史」と、ジャンルがバラエティに富んでいます。新千歳空港から車で約30分という近さもあって、日帰りでも泊まりでもどっちでも楽しめるんですよ。

海とサーフィンを楽しむスポット

  • 浜厚真海岸 – 年間約6万人のサーファーが訪れる、北海道屈指のサーフポイント。「北海道の湘南」と呼ばれ、遠浅で波が安定しているため初心者から上級者まで楽しめます。フェリーターミナルがすぐ横にあり、駐車場・トイレ・無料シャワーまで完備。早朝、夜明け前から並ぶ車のヘッドライトと打ち寄せる波の音は、ここでしか味わえない景色です。サーフィンしなくても夕陽鑑賞だけでもなまら(とても)絵になります。
  • 浜厚真野原公園 – 海岸沿いのキャンプ・スポーツ拠点。サッカー場が併設されており、サーフィンの合間にゴロンと寝転がるのに最適な広場です。夏は子ども連れの家族が砂遊びを楽しみ、太平洋を望む開放感は北海道らしい広々とした空気感です。
  • 苫小牧東港 周文フェリーターミナル – 新日本海フェリーが発着する、本州との海の玄関口。フェリーターミナル自体が浜厚真にあり、巨大なフェリーが入港する迫力は一見の価値あり。サーフィン後にフェリーを眺めながらのんびり過ごすサーファーも多いです。

ハスカップと農を体験するスポット

  • 土居ハスカップ農園 – 約40年前に勇払原野から移植したハスカップを栽培する観光農園。木によって甘い・酸っぱい・苦いと味が違うので、味見しながらお気に入りの一本を探す楽しみがあります。低木なので小さな子どもでも収穫しやすく、家族連れに人気。駐車場・簡易トイレ・休憩所完備で、お弁当持参でゆっくりできます。シーズンは6月下旬〜7月下旬と短いので、行くなら計画的に。
  • ハスカップファーム山口農園 – 「あつまみらい」「ゆうしげ」を品種登録した山口農園。3.3ヘクタールに約5,000本のハスカップが植えられています。日本一のハスカップ産地を作った中心人物の畑、というだけで歴史を感じます。
  • こぶしの湯あつま – 小高い丘の上にある公共の温浴施設。ラドン泉・露天風呂・サウナと多彩なお湯が楽しめます。日帰り入浴は10:00〜22:00で、大人530円・小人270円とリーズナブル。レストランこぶしでは「あつま豚丼」(普通1,200円)が名物で、米も豚も焼く炭も器までもが厚真町産という徹底ぶり。観光の締めくくりにしたっけ(それじゃあ)寄ってみてください。

縄文・アイヌの歴史を学ぶスポット

  • 軽舞遺跡調査整理事務所 – 旧軽舞小学校を活用した郷土資料展示施設。厚幌ダム建設に伴う約15年間の発掘調査で出土した、約1,000年に及ぶアイヌ民族の伝統文化資料や縄文土器・石器、開拓期以降の農機具までハンズオン形式で展示されています。光を当てるとキラキラと輝く「キラキラ土器」は、富良野盆地と厚真を結ぶ「山越えルート」の存在を証明した重要な遺物。歴史好きには宝の山です。
  • 厚真ダム – 厚真川上流のダム。周辺は四季折々の自然が美しく、ドライブの折り返し地点に最適。山の景色と水面の組み合わせが穏やかで、街中の喧騒からちょっと離れたい時にぴったりです。
  • 大沼野営場 – 厚真川下流の沼地に隣接するキャンプ場。静かな自然の中でテントを張れる穴場で、夏のキャンパーに親しまれています。

厚真町の観光ルート

厚真町は南北に長い町なので、北の歴史エリアと南の海エリアを車で結ぶ動線がポイント。新千歳空港から30分という近さを生かせば、半日でもしっかり遊べます。ハスカップシーズン(6月下旬〜7月下旬)に行くなら丸1日コースがおすすめですよ。

【車・1日】農・海・温泉まるごとルート

時系列:9:00 新千歳空港 → 9:30 土居ハスカップ農園 → 11:30 軽舞遺跡調査整理事務所 → 13:00 こぶしの湯あつま(昼食) → 15:00 浜厚真海岸 → 17:00 苫小牧東港周辺で夕陽 → 18:30 厚真町出発

①土居ハスカップ農園(2時間) → 朝のうちに収穫体験。涼しい時間帯の方が実が傷まず、自分の好きな味の木を見つけやすいんです。

②軽舞遺跡調査整理事務所(1時間) → 旧小学校の校舎をそのまま使った郷土資料展示室。富良野と厚真を結ぶ縄文時代の「キラキラ土器の道」の話はなまら(とても)スケールが大きくて、子どもも大人も引き込まれます。

③こぶしの湯あつま(2時間) → 昼食は名物「あつま豚丼」。米・豚・炭・器まで町産という徹底ぶりで、食べた後にひとっ風呂浴びれば疲労が一気に抜けます。

④浜厚真海岸(2時間) → 午後の浜辺はサーファーが波を待つ静かな時間帯。波音と潮風を浴びながら、太平洋を眺めてのんびりしましょう。

【車・半日】サーフィン&海ドライブルート

時系列:13:00 新千歳空港 → 13:30 浜厚真海岸 → 15:00 周文フェリーターミナル → 15:30 浜厚真野原公園 → 17:00 厚真町出発

①浜厚真海岸(1.5時間) → サーフィン体験スクールも開催されているので、初心者でも気軽にチャレンジ可能。見学だけでもプロサーファーの動きが間近で見られます。

②周文フェリーターミナル(30分) → 巨大な新日本海フェリーが入港する迫力ある光景を眺める時間。本州との距離をふと実感する場所です。

③浜厚真野原公園(1.5時間) → サッカー場や広場のある海辺の公園で軽い散策。子連れにも安心して過ごせる広さがあります。

【車・1日】広域ルート:厚真〜むかわ〜苫小牧

時系列:9:00 厚真町出発 → 9:30 むかわ町(道の駅・恐竜化石) → 12:00 厚真町に戻り こぶしの湯あつま(昼食) → 14:00 浜厚真海岸 → 16:00 苫小牧市(ノーザンホースパークなど) → 18:00 解散

①むかわ町・道の駅四季の館(2時間) → 隣町むかわは恐竜化石「むかわ竜(カムイサウルス)」の町。厚真町とあわせて訪れると、内陸の歴史好きにはたまらない一日になります。

②こぶしの湯あつま(2時間) → 厚真に戻ってランチ&温泉でリフレッシュ。「あづまジンギスカン定食」も用意されていて、隣町とは違う厚真ならではの味を楽しめます。

③浜厚真海岸(2時間) → 午後の海辺を散策。海風と田園、両方を1日で味わえるのがこのルートの醍醐味です。

④苫小牧市内(2時間) → 苫小牧の観光地までも車で30分。ハスカップを使ったスイーツの本場でもあるので、お土産購入の最終ポイントとして寄るのがおすすめです。

厚真町の年間イベント

厚真町のイベントは「初夏のお祭り」「夏の海」「真冬の雪と火」と、季節感がはっきりしているのが特徴。とくに冬の「あつま国際雪上3本引き大会」と「ランタン祭り」は他の町ではなかなか見られない独自イベントで、わざわざ遠征する価値ありです。

春〜夏:初夏の田舎まつりとハスカップ収穫

ぜひ行ってみてほしいのが、毎年6月下旬に開催される「あつま田舎まつり」。厚真町最大の祭りで、2日間にわたって表町公園で開催されます。名物は炭火コンロを無料貸し出ししてくれる「草原焼き」。芝生の上でジンギスカンを焼く香ばしい煙と、初夏の夜空に上がる約1,000発の打ち上げ花火の組み合わせは、農業の町ならではの祝祭です。同時期から始まるハスカップ狩り(6月下旬〜7月下旬)も外せません。9つの観光農園が開園し、全国からハスカップファンが集まります。 さらに7月最終日曜日には浜厚真海岸を会場に「あつま海浜まつり」が開催され、サーフィン体験イベントや夏祭り屋台で賑わいます。

秋:実りと文化の季節

秋は田園が黄金色に輝き、メークインや米の収穫が最盛期を迎える時期。観光農園ではジャガイモ掘りプランも展開されます。観光イベントというより「収穫の秋」を素直に楽しむ季節で、軽舞遺跡調査整理事務所では文化財保護強調月間に合わせた特別開放や、まが玉づくり・イナウ製作などのアイヌ文化体験も不定期で開催されます。

冬:雪と火のイベントが密集する

冬の厚真町は、独自イベントの宝庫。毎年1月中旬に開催される「あつま国際雪上3本引き大会」は、3本の綱を同時に使うこの町発祥の競技で、56チーム規模の熱戦が展開されます。観戦は無料、戦略とチームワークの駆け引きが見ていてなまら(すごく)面白いんですよ。 そして2月上旬には「ランタン祭り・スターフェスタinあつま」が、こぶしの湯あつま周辺を会場に開催されます。約5,000個の氷のランタンが幻想的に灯り、ジンギスカンの「しばれ焼き」で身体を温めながらの観賞。クライマックスには雪原に巨大な干支の漢字が浮かび上がる「干支文字焼き」と、約2,000発の打ち上げ花火が冬の夜空を彩ります。マイナス10度を超える寒さの中で見るので、防寒はしばれる(とても寒くなる)覚悟で完全装備していきましょう。

厚真町のエリア別の顔

厚真町は南北に細長く、北部の山林・中央部の田園・南部の海岸という3つのゾーンに大きく分かれます。役場や商店の集まる「本郷・京町エリア」(中心市街地)、サーフィンとフェリーターミナルがある「浜厚真エリア」、移住者が増えている「上厚真エリア」、そして遺跡や森が広がる「軽舞・北部エリア」。それぞれ全く違う表情を持っていて、旅の目的でどこを巡るかが変わってきます。

本郷・京町エリア──町の中心、暮らしと観光の拠点

役場・厚真高校・こぶしの湯あつま・あつまスタードームなどが集まる、町の中心市街地。表町公園では田舎まつりが開催され、レストランや商店、農協(JAとまこまい広域)もここに集まっています。観光の起点として最初に立ち寄るのに最適なエリアで、こぶしの湯で温泉と食事を済ませて、観光協会で情報収集するのが定番ルートです。

浜厚真エリア──海と工業のダイナミックな顔

太平洋に面した町の南端。北海道屈指のサーフポイント「浜厚真海岸」、新日本海フェリーの「周文フェリーターミナル」、道内最大規模の苫東厚真火力発電所、国家石油備蓄基地が集まる、町の中で最もダイナミックな顔を持つエリアです。サーファー、釣り人、フェリー乗客、エネルギー関係者が交差する独特の空気感。観光客には完全にサーフィン目当ての訪問が多く、夏は朝5時前から駐車場が埋まり始めます。

上厚真エリア──移住が進む新しい暮らしのエリア

浜厚真の少し内陸、海まで車で5分の好立地。2014年に「上厚真きらりタウン」のニュータウン分譲が始まり、2016年には認定こども園も開園。サーフィンを楽しむために移住する人や、子育て世代のファミリー移住が増えているエリアです。旅で訪れる場合は、移住相談やサーフショップ巡りなど、リアルな暮らしを覗いてみたい人におすすめ。新しい住宅とのどかな田園のコントラストが面白いんですよ。

軽舞・北部エリア──遺跡と森の静かなゾーン

町の北部、厚真川上流域に広がる山林と田園のエリア。軽舞遺跡調査整理事務所をはじめ、厚真川上流域には数多くの考古学的発見があった遺跡群が眠っています。約14,500年前の旧石器時代から擦文文化期まで、長い時間軸を体感できるゾーンです。観光客で混雑することはなく、歴史好きや静かなドライブを楽しみたい人にぴったり。秋には山菜採りも楽しめます。

厚真ダム周辺エリア──水と自然のリラックスゾーン

町の上流部にある厚真ダムとその貯水池周辺。ドライブの折り返し地点、または北海道胆振東部地震の被害を実際に学ぶ「地震遺構」見学のためにも訪れる人がいます。静かな水面と山の景色が広がり、四季折々の表情を楽しめる、町の中で最ものんびりした時間が流れるエリアです。

厚真町の気候・季節の暮らし

厚真町の年平均気温は7.0度、1月の平均気温は−6.7度、8月は20.5度(気象庁・厚真観測所 1991-2020年平年値)。北海道の中では雪が少なく穏やかな気候として知られ、長野県軽井沢とほぼ同じ気温推移とされています。最低気温の極値は−27.5度(1996年1月24日)、最高気温の極値は34.4度(2024年8月12日)。海と山に挟まれた地形で、季節の表情がはっきりしているのが特徴ですよ。

夏──6月〜8月の暮らし

夏は本州ほどの蒸し暑さがなく、爽やかに過ごせるシーズン。8月の平均気温20.5度は夏らしい暖かさで、エアコンなしでも夜は窓を開けて寝られる日が多くあります。

6月下旬からはハスカップの収穫、7月最終日曜日には浜厚真海岸で海浜まつり。週末は浜厚真にサーファーの車が早朝から並び、町の南北で全く違う夏の風景が広がります。海まで車で10〜20分という距離感がなまら(とても)贅沢なんですよ。

秋──9月〜11月の暮らし

秋は田園が一斉に黄金色に染まる季節。9月の平均気温は16.7度、10月は10.0度と急速に冷え込みが進みます。10月後半からはストーブが必要になる日が出始め、11月には初雪が見られます。

稲刈り、メークインの収穫、山菜採りと、農と自然の恵みが食卓に並ぶ豊かな時期。日が短くなるのが早く、夕方17時には暗くなるので、外出は午前中〜午後早めに済ませる習慣ができていきます。

冬──12月〜3月の暮らし

1月の平均気温は−6.7度、平均最低気温は−13.8度。最低気温の極値は−27.5度を記録しています。1月の厚真町しばれる(厳しく冷え込む)朝が続きますが、北海道全体で見ると胆振地区は最も降雪量が少なく、除雪の負担が他の道内地域に比べて軽いエリアです。

「2月の最深積雪が50cm以下」が町の特色として紹介されており、本格的な雪国というよりは「寒さは厳しいが、雪はそこまで多くない」町。冬は屋内で過ごす時間が増えますが、町営スケートリンク(12月下旬〜2月下旬・町民無料)でアイススケートを楽しんだり、2月のランタン祭りで雪原の灯りを眺めたりと、冬ならではの遊びも充実しています。

春──4月〜5月の暮らし

4月の平均気温は5.2度、5月は11.0度。雪解けが他の道内地域より早く、4月中旬には田んぼに水が張られ始めます。5月にはハスカップの花が咲き、6月の収穫に向けた準備が始まる季節です。

春の風はまだ冷たいですが、太平洋からの潮風と山の新緑が混じる空気が心地よく、サーフィンも徐々に再開されるシーズン。冬服から春服への切り替えは少し遅め、5月のゴールデンウィークでもまだ薄手のジャケットが必要な日があります。

厚真町の移住・暮らし情報

厚真町は近年、サーフィン目当ての若い世代、子育て世代、シニア層からの移住相談が増えている町。札幌まで車で約80分、新千歳空港まで約35分という立地と、独自の住宅支援・子育て支援が大きな後押しになっています。「都会から離れたいが、不便すぎるのは困る」という人にちょうどいいんですよ。

通勤・通学

通勤先は隣の苫小牧市(車で約40分)が最多。新千歳空港のある千歳市にも車で約1時間と通える距離です。札幌市までは道央自動車道で約80分。実際に厚真町に家を建て、苫小牧や千歳に通勤する人が珍しくありません。

通学では、町内の厚真高校に通う生徒のほか、あつまバスの苫小牧線で苫小牧市内の高校に乗り換えなしで通学する生徒もいます。

住宅環境

厚真町には複数のタイプの分譲地が用意されており、目的に応じて選べます。森と田園の中で広々暮らす「フォーラムビレッジ」「ルーラルビレッジ」(1区画200坪以上)、子育て世代向けの「かみあつまきらりタウン」、便利な「市街地」。フォーラムビレッジでの建築には最大100万円の建築助成金、ほか最大200万円のマイホーム建築助成金もあります。

賃貸では町営住宅(単身者向けから3LDK家族向けまで)に加え、町外からの子育て世帯向け「子育て支援住宅」が用意されています。基準額は月額56,000円で、18歳以下の扶養する子ども一人につき月5,000円が控除される仕組み。高気密高断熱・オール電化・駐車場2台分付きと条件はなまら(とても)手厚いです。

町営住宅以外には民間アパートや空き家バンクもあり、リフォーム補助制度も整備されています。土地が比較的安く、賃貸の家賃ぐらいのローンで持ち家を購入できることもあると、町のまちづくり推進課担当者が説明しています。

買い物環境

町内には商店やセイコーマートがありますが、大型ショッピングセンターや大きな病院は隣の苫小牧市・沼ノ端地区が中心。かみあつまきらりタウンからは沼ノ端まで車で約15分と近く、日常の買い物は苫小牧で済ませる家庭が多いと考えられます。普段使いは町内、まとめ買いは苫小牧、というのが移住者の定番パターンですよ。

子育て・教育

町内の学校は小学校2校(厚真中央小学校・上厚真小学校)、中学校2校(厚真中学校・厚南中学校)、道立の北海道厚真高等学校が1校。各校の児童・生徒数は50〜150名程度と少人数で、アットホームな環境が魅力。就学支援や大学等育英資金貸付制度もあります。

2016年5月にはかみあつまきらりタウン内に認定こども園が開園。保育料が安く、払った保育料の2割が町内で使えるポイントカードのポイントとして還元される独自制度もあります(移住者口コミ・移住マップ)。医療費も同じくポイント還元される仕組みで、子育て世代に「待機児童なし」「親同士のコミュニティができやすい」と支持されています。

医療環境

町内には「あつまクリニック」(内科・小児科・外科・肛門科・リハビリテーション科/医療法人社団健厚会・厚真リハビリ附属診療所)など複数の診療所があり、日常的な医療には対応できます。総合ケアセンター「ゆくり」では病気・介護の予防、健康づくりをサポート。

ただし専門医療や救急の高度医療は隣の苫小牧市の病院が中心になります。移住者の口コミでも「専門の医療機関がないので、行くとなると片道30km以上離れた隣の市まで車で走らないといけない」という声があり、車があれば問題ない範囲、と考えられます。

エリア別の暮らし視点

中心市街地の本郷・京町エリアは役場・学校・温浴施設が集まり、車がなくても生活しやすい便利さが特徴。かみあつまきらりタウンは子育て支援住宅と認定こども園、サーフィン環境がそろう「家族×海好き」の最強エリア。フォーラムビレッジ・ルーラルビレッジは森に抱かれた1区画200坪以上の広々分譲地で、田舎暮らしを満喫したい人やシニア層に人気です。浜厚真エリアは工業地帯と海岸が広がり、住宅地としてはサーファー向けの「上厚真きらりタウン」が中心となります。

厚真町へのアクセス

厚真町は陸・海・空すべての交通アクセスに恵まれた町。新千歳空港から車で約35分、札幌市から約80分、苫小牧東港フェリーターミナルから約25分と、首都圏からの日帰り往復も可能なほど移動が早いです。基本的には車での移動が前提になります。

車でのアクセス

主要都市からの距離・所要時間は以下の通り(厚真町公式発表):

札幌市から:65km / 約80分(道央自動車道経由)
新千歳空港から:29km / 約35分
苫小牧市から:34km / 約40分
苫小牧東港(周文埠頭)フェリーターミナルから:16km / 約25分

道央自動車道の苫小牧東ICまたは日高自動車道の厚真ICが最寄り。1998年に開通した日高自動車道厚真ICからは中心市街地まで約15分でアクセスできます。

鉄道+バスでのアクセス

町内にはJR日高本線の浜厚真駅がありますが、中心市街地からは離れており、観光や移住者の主な移動手段にはなりにくいです。日高本線は本数が少ない点に注意が必要。

中心市街地に向かう場合は、JRで南千歳駅または苫小牧駅まで来て、あつまバスに乗り換えるルートが現実的です。所要時間目安:

新千歳空港から:約47分
南千歳駅から:約50分
千歳駅から:約1時間
苫小牧駅から:約1時間
早来駅から:約16分

あつまバスは「千歳線(厚真〜早来〜千歳駅前)」「快速苫小牧線」「苫小牧線(複数経路)」「こぶしの湯線」「浜厚真線」など複数路線が走っています。本数は限られるため、事前の時刻表チェックが必須です。

飛行機でのアクセス

北海道外からは新千歳空港の利用が便利。新千歳空港からの所要時間目安:

東京(羽田)から:約1時間30分
仙台空港から:約1時間15分
名古屋(中部国際)から:約1時間40分
大阪(関西国際)から:約1時間50分
福岡から:約2時間10分

新千歳空港到着後はレンタカーが最も効率的。空港から町まで約35分という近さは、北海道内の他の田舎町と比べても群を抜く便利さです。本州からは新日本海フェリー(苫小牧東港 周文フェリーターミナル)を利用するルートもあります。

町内移動の現実的アドバイス

結論を言うと、厚真町での生活・観光には車が必須です。町は南北に細長く、北の遺跡エリアと南の浜厚真エリアの間は車で30分以上かかります。あつまバスは生活路線として存在しますが、本数が限られており、観光で動くには時間が合わない場面が多いです。

新千歳空港からレンタカーを借りて移動するのが、観光・移住検討のどちらでも一番おすすめのスタイル。冬季は道路が凍結することがあるため、夏タイヤでの冬季訪問は避けましょう。

【地元住民に直撃!】厚真町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

ハスカップ農家やってます。先代から畑を継いで、もう30年近くになるかな。厚真町はハスカップの栽培面積が日本一なもんで、ウチもその一角を担ってるってわけ。

6月下旬から7月にかけてが収穫の本番で、その時期は朝5時から畑出て、一粒一粒手で摘むんですわ。機械じゃ実が潰れちゃうもんで、結局は人の手。なまら(とても)大変だけど、これが厚真の味を守るってことなのよ。

Q2.この街に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

まあ定番だけど浜厚真海岸は一回見てほしいね。年間6万人サーファーが来るってだけあって、朝方の波待ってる光景はなまら(すごく)絵になる。札幌の人にとっちゃ「海」って珍しいのよ、厚真の観光の顔だわ。

あとはね、地元民が好きなのは厚真ダムの上流のあたり。厚真町の水源でね、紅葉の時期に車で流すと誰もいない山の中にぽつんと水面が広がっててさ、こりゃ住んでる人間の特権だなって思うわ。

Q3.この市町村でお土産を買うとしたらなんですか?

そりゃやっぱり厚真産ハスカップのジャムですわ。厚真町の有名なものって言ったらコレ。糖度14度のあつまみらいとかゆうしげは町外じゃ手に入らんから、来た時に買って帰るのが正解。

もうひとつ、地元民しか知らんのは「ハスカップの塩漬け」。昔から農家のばあちゃんがおにぎりに入れてくれたやつでね、これがしょっぱ酸っぱくて、白米とびっくりするくらい合うのよ。観光協会で運がよけりゃ見つかります。

Q4.外から人が来たときにまず連れていく店はどこですか?

こぶしの湯あつまのレストランだね。あつま豚丼ってのがあってさ、米も豚も焼く炭も器まで全部厚真産。これ食わせると皆「ええっ」って顔するから面白くてさ。

風呂入って豚丼食って、ロビーでビールも飲める。厚真町のおすすめスポットとして迷ったらまずココ連れてけば外さんわ。市町村民センターみたいな町の交流の場でもあるんですよ。

Q5.この市町村はどんな気質だと思いますか?

うちらは農業の町だからね、基本のんびりしてるよ。せかせかしてないし、近所の人もよく声かけてくれる。でも仕事になるとピシッとやる、そういう真面目さはある。

あとサーフィン目当てに来た若い移住者と、昔から農家やってる年寄りが、お互い干渉せず、でもイベントの時はちゃんと集まる。距離感がなまら(実に)ちょうどいいんだわ。

Q6.昔に比べて、街の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

2018年の胆振東部地震、あれが一番大きな転機だね。山が崩れて畑も家も流されて、知り合いも亡くなってさ。あの時は町ごと沈むかと思ったよ、正直。

でもね、その後に若い移住者が増えてきたのよ。上厚真の方なんかニュータウンできて、子ども連れて越してくる家族多くてさ。厚真町長も移住支援に力入れてるし、復興の只中だけど、確実に新しい空気は流れてる。

Q7.これから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

空き家を町が借り上げて改修して貸し出すって事業が始まってね、これが上手くいけば移住者の住宅問題が一気にラクになる。家を継ぐ人がいない農家も多いから、こりゃ大事な話よ。

あとは個人的な夢としては、浜厚真海岸でやってるサーフィン大会と、厚真町運動公園系の施設をもっと連動させて、町全体がアクティブになっていけばいいなって思ってる。ハスカップだけじゃない厚真、見せていきたいわ。

厚真町の関連リンク

【この町を愛する皆様へ】
この記事は、どのサイトよりも詳しく、正確に、そして魂を込めて執筆しています。町の魅力を最大限に引き出すため、今後も肉付けを続けていきます。ご期待ください。

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