【北海道豊頃町】ってどんなとこ?ジュエリーアイスとハルニレの木【地元民のリアルな声あり】

北海道豊頃町のジュエリーアイス:十勝川の氷が海へ流れ出て太平洋の波にもまれ、大津海岸に打ち上がるクリスタルのような美しい氷です。

豊頃町(とよころちょう)は、北海道十勝地方の東南端、太平洋に面する人口2,732人の町です。帯広市から車でおよそ40分、十勝川が町を横切って海へ注いでいます。

豊頃町の見どころを5つに絞ると、こうなります:

  • ジュエリーアイス──十勝川の氷が大津海岸に打ち上がる、冬だけの氷の宝石
  • ハルニレの木──2本が一体化した推定樹齢約150年のシンボルツリー
  • 十勝地方発祥の地──開拓が河口の大津から始まった十勝の原点
  • 二宮尊親が拓いた町──二宮尊徳の孫が「報徳」の精神で入植
  • ✅ 大津漁港の秋鮭・ししゃもと、馬鈴薯・小豆など十勝の畑作・酪農

「冬の絶景を撮りたい写真好き」「自然や開拓史に興味がある人」「広い大地でのんびり暮らしたい移住希望者」に向いた町です。この記事では、推しポイント・歴史・文化・特産品を、地元目線で順に紹介していきます。

人口2,732 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳)
面積536.71 km²
人口密度5.09 人/km²

地理的には、北は池田町、西は幕別町、東は浦幌町、南は大樹町に接し、南東部が太平洋に面しています(出典:日本交通公社 全国観光資源台帳)。北東を十勝川が流れ、河口の大津地区が太平洋に開けています。

町内にJR・鉄道は通っていませんが、国道38号・336号が通り、帯広方面・釧路方面の両方から車でアクセスできます。火山こそないものの、川と海と大地が一度に味わえるのが豊頃町の地形です。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

豊頃町の推しポイント

豊頃町の魅力は、冬の絶景・名木・開拓史・海の幸が一つの町に揃っていることです。なかでも全国に名前が知られているのが、冬の大津海岸に現れる「ジュエリーアイス」と、十勝川のほとりに立つ「ハルニレの木」。ここからは、この町を語るうえで外せない4つを少し掘り下げて紹介します。

推しポイント1:ジュエリーアイス──大津海岸の氷の宝石

十勝川を覆った氷が太平洋へ流れ出し、波にもまれて角が取れ、透き通った氷塊となって河口の大津海岸に打ち上げられる自然現象です(出典:豊頃町公式ホームページ)。見られるのは1月中旬から2月下旬頃の厳寒期だけ。朝日を受けて氷がオレンジ色に輝く瞬間は、まさに宝石みたいなんですよ。

ただし見ごろの早朝は体感температまで冷え込みます。町も「大げさなくらい温かい服装で」と呼びかけているほどなので、防寒だけは万全にしてくださいね。

推しポイント2:ハルニレの木──2本で1本に見える名木

十勝川左岸の河川敷に、ぽつんと1本だけ立つ大きな木。一見1本に見えますが、実は2本のハルニレが寄り添って一体化したものです。推定樹齢は約150年と言われています。

この木は豊頃町の指定文化財で、町のカントリーサイン(道路標識)にも採用されています(出典:HOKKAIDO LOVE!(北海道観光機構))。2本が寄り添う姿から「愛のシンボル」と呼ばれ、訪れるカップルも多い場所です。

推しポイント3:十勝地方発祥の地・大津

十勝の開拓は、十勝川を河口から遡る形で進みました。その入り口が、豊頃町の大津地区です。江戸後期にはすでに番屋や駅逓が置かれ、内陸開拓やアイヌとの交易の拠点となっていました。

「十勝地方発祥の地」とされるゆえんで、大津には今もその碑が建っています。海から大地へと人が入っていった、十勝の原点といえる場所なんです。

推しポイント4:大津漁港の秋鮭とししゃも

太平洋に面した大津漁港は、サケ漁が中心。豊頃町の漁業では、さけ定置網漁が水揚量の約9割を占めています(出典:豊頃町公式ホームページ)。秋になると、サケの一本釣りを狙う釣り人で岸壁がにぎわいます。

晩秋には道東の太平洋側でしか獲れない天然ししゃもも水揚げされ、ほっき貝や毛がにも揚がります。海の恵みがしっかり残る港町なんですよ。

豊頃町の歴史

豊頃町の歴史は、大きく3つの段階で捉えられます。江戸後期に河口の大津へ番屋・駅逓が置かれた交易拠点の時代、明治期に二宮尊親が率いる開拓団が内陸の原野を拓いた時代、そして村から町へと姿を変えた現代です。海から始まり、川をさかのぼって大地が拓かれていったのが、この町の歩みです。

大津から始まった十勝開拓

1798年(寛政10年)頃から、大津地区に番屋や駅逓が設けられました。ここは十勝開拓とアイヌとの交易の拠点となり、内陸へ人が入っていく玄関口でした。

1880年(明治13年)には大津外4郡戸長役場が設置されます。豊頃町はこの年を開町の起点とし、2020年(令和2年)に開町140年を迎えました(出典:豊頃町公式ホームページ)。

二宮尊親と興復社の入植

1896年(明治29年)、二宮尊徳の孫にあたる二宮尊親が、北海道開拓を決意して渡道します。翌1897年(明治30年)に牛首別興復社の設立認可を受け、第一期移住民15戸を率いて牛首別原野(現在の二宮地区)に入りました。

尊親は10年にわたり自ら現地で指導にあたり、入植は順調に進みました。祖父・尊徳の「報徳のおしえ」を北海道で実践した拠点が、この豊頃の地だったのです。町内には今も報徳二宮神社や二宮報徳館が残っています。

村から町へ──現代の豊頃

1906年(明治39年)に二級町村制が施行されて豊頃村となり、1955年(昭和30年)には大津村の一部などを編入しました。そして1965年(昭和40年)1月1日、町制施行により豊頃町が誕生します。

かつて大津から始まった開拓の記憶は、二宮地区の地名や報徳の教え、シンボルのハルニレの木として、今の町に受け継がれています。

豊頃町の文化・風習

方言と話し方の特徴

豊頃町を含む北海道では、標準語に近いながらも独特の言い回しが日常に残っています。代表的なのが なまら(とても・すごく)、したっけ(そしたら/それじゃあね)あたり。会話の終わりに「したっけね〜」と言えば、それが「またね」の合図です。

冬の厳しい土地ならではの言葉も多くて、しばれる(厳しく冷え込む)、こわい(疲れた・だるい)はよく耳にします。ほかにも、ごみを「投げる」(捨てる)、手袋を「はく」(身につける)など、初めて聞くと戸惑う表現もありますよ。

食卓と季節の暮らし

食卓には、海と大地の恵みが並びます。秋は大津で揚がった秋鮭、冬から春は十勝の畑がもたらす馬鈴薯や小豆、夏はみずみずしい大根。季節がそのままお皿に乗ってくる感覚です。

冬は最低気温が氷点下20度を下回る日も珍しくありません。家の中はストーブでしっかり暖め、外は着込んで雪と付き合う。寒さが厳しいぶん、温かい鍋や煮物が恋しくなる暮らしなんですよね。

報徳の心と人のつながり

二宮尊親が伝えた「報徳のおしえ」は、今も町の暮らしに息づいています。町内の小中学校では報徳の教えを学ぶ授業が行われ、子どもたちが先人の精神を受け継いでいます(出典:豊頃町公式ホームページ)。

農家一戸あたりの耕地が広い農村地帯で、人と人が助け合いながら大地を守ってきた土地柄。みなさんが想像する「北海道らしいおおらかさ」が、ここにはあります。

豊頃町の特産品・食

特産品1:大津の秋鮭・ししゃも

大津漁港の主役は、なんといっても秋鮭。9月から定置網にかかった脂の乗ったサケが揚がります。地元では「鮭飯寿司(さけいずし)」に加工され、おふくろの味として親しまれています。

晩秋には天然ししゃもも登場。獲れたては干物だけでなく刺身や寿司でも味わえる、道東の海岸ならではの旬の味です。焼いて頭からかじると、輸入物とは違う繊細な甘みが感じられますよ。

特産品2:馬鈴薯(じゃがいも)

適切な輪作体系と気候風土が、高品質な馬鈴薯を育てます。でん粉用・加工用が中心で、加工用はポテトチップスの原料として出荷されています(出典:JA豊頃町)。

夏に作付けされる大根も全国でも上位の生産量があり、ホクホクのいもから瑞々しい大根まで、土の恵みが豊かな町なんです。

特産品3:小豆・小麦

寒暖差の大きい気候は豆づくりに向いていて、特に小豆は和菓子店から高い評価を受けています(出典:JA豊頃町)。あんこの上品な甘さは、この寒暖差あってこそ。

越冬する秋まき小麦も主力で、たんぱく質が豊富なため、コシのある麺の原料に適しています。日々のうどんやお菓子の裏側に、豊頃の畑があるわけですね。

特産品4:よつ葉に届く牛乳・乳製品

高台部や太平洋沿岸部では酪農が盛ん。搾られた良質な生乳は、よつ葉乳業の十勝主管工場へ出荷されます(出典:JA豊頃町)。

牛乳やバター・チーズ・ヨーグルトに姿を変えて全国へ届けられているので、知らないうちに豊頃の牛乳を口にしている人も多いはず。冷涼な大地が育てた、まろやかな味わいです。

豊頃町の観光スポット

豊頃町の見どころは、十勝川沿いの名木と、太平洋に開けた大津の海・湖、そして開拓の記憶が残る二宮地区に分かれています。冬の絶景から夏の原生花園まで、季節でまったく表情が変わるのがこの町の面白いところ。まずは外せないスポットを、自然・歴史・遊び場の3つに分けて紹介していきますね。

自然と絶景のスポット

  • ハルニレの木 – 十勝川左岸の河川敷に、ぽつんと1本だけ立つ巨木。実は2本のハルニレが一体化したもので、推定樹齢は約150年。豊頃町の指定文化財で、町のカントリーサインにも採用されています(出典:HOKKAIDO LOVE!(北海道観光機構))。牧草地に扇形の枝を広げる姿は、青空でも雪原でも絵になります。冬の朝は枝に樹氷がつき、いちばん幻想的なんですよ。
  • 大津海岸(ジュエリーアイス) – 十勝川の氷が太平洋へ流れ出し、波にもまれて透き通った氷塊となって打ち上げられる冬の絶景。見られるのは1月中旬から2月下旬頃です(出典:豊頃町公式ホームページ)。日の出の光を受けて氷がオレンジ色に染まる早朝がいちばんの狙い目。ただし体感温度が氷点下25度以下になることもあるので、防寒は厚すぎるくらいでちょうどいいです。
  • 長節湖(ちょうぶしこ) – 海水が混じる周囲約5kmの汽水湖。湖畔にはキャンプ場があり、周辺の原生花園は7月下旬から8月中旬が見ごろです(出典:豊頃町公式ホームページ)。海と湖に挟まれたロケーションで、夏は釣り人やキャンパーでにぎわいます。霧が出る日の静けさもこの土地ならではです。
  • 湧洞湖(ゆうどうこ) – 太平洋沿いに広がるもう一つの汽水湖。広い空と海を一度に眺められる、のんびりした湖です。周辺にも原生花園が広がり、夏はキャンプやジェットスポーツを楽しむ人の姿も。人混みを離れて過ごしたい人に向いています。

歴史と文化を学べるスポット

  • 二宮報徳館 – この地を拓いた二宮尊親(二宮尊徳の孫)の郷土資料を所蔵する資料館。入植当時の地図や尊親が愛用した品などが展示されています(出典:豊頃町公式ホームページ)。隣には報徳二宮神社もあり、開拓の精神が今も息づく場所です。
  • える夢館 – 役場のそばにある複合文化施設。図書館や、昔の暮らしを学べる「歴史の森」、300席以上の「はるにれホール」などが入っています(出典:豊頃町公式ホームページ)。雨の日や、町の歴史をじっくり知りたいときに立ち寄ると面白いですよ。
  • 十勝発祥の地の碑 – 大津地区に立つ碑。十勝の開拓が、十勝川を河口から遡る形で進んだことを今に伝えています。ここが内陸開拓の入り口だったと思うと、なんでもない海辺の景色が少し違って見えてきます。

遊んで休めるスポット

  • 茂岩山自然公園 – 町の中心・茂岩にある森の公園。テントサイトやバンガロー、展望台、パークゴルフ場やテニスコートが整い、隣接する十勝ロイヤルホテルでは日帰り入浴もできます(出典:豊頃町公式ホームページ)。サクラやエゾムラサキツツジが咲く春から、家族連れでにぎわいます。
  • ココロコテラス – 茂岩本町にあるまちなか活性化拠点施設。観光案内や物産販売を行っていて、ジュエリーアイスグッズも扱っています。営業時間は9時から17時までです(出典:豊頃町公式ホームページ)。旅の途中の情報集めや休憩にちょうどいい場所なんですよね。
  • 十弗駅(とおふつえき) – JR根室本線の小さな無人駅。「弗」が「$」に似ていることから「十弗は10$駅」と書かれた紙幣風の看板が立ち、鉄道ファンに知られた隠れた名所です。地名はアイヌ語の「ト・プッ(沼の口の意)」に由来します。青い屋根の駅舎にぽつんと立つと、不思議と旅情がこみ上げてきます。

豊頃町の観光ルート

計算中…

豊頃町はJR根室本線(帯広〜釧路間)が通り、豊頃町内には豊頃駅と十弗駅がありますが、観光スポットは点在しているので、まわるなら車が断然便利です。町内をぎゅっと1日で巡るルートと、海と湖に絞った半日ルート、そして冬の絶景ルートと広域ルートを用意しました。

【車・1日】豊頃まるごと一周ルート

9:00 豊頃駅 → 9:10 える夢館・ココロコテラス(車5分)→ 9:50 ハルニレの木(車20分)→ 11:00 二宮報徳館(車25分)→ 12:30 大津漁港・十勝発祥の地の碑(車30分)→ 14:00 長節湖(車15分)

える夢館・ココロコテラス(各30分)
→ まず町の中心で歴史を予習し、観光情報とおみやげをチェック。旅の起点にぴったりです。

ハルニレの木(30分)
→ 河川敷にそびえる名木をのんびり眺めます。光がやわらかい午前中が撮影におすすめ。

二宮報徳館(60分)
→ 開拓の祖・二宮尊親の足跡をたどると、午後に見る大地の見え方が変わります。

大津漁港・十勝発祥の地の碑(60分)
→ 海の空気を吸いながら、十勝開拓の原点に立ちます。海産物の直売所もこのあたり。

長節湖(60分)
→ 締めは海と湖に挟まれた静かな湖畔へ。夏なら原生花園の花が出迎えてくれます。

【車・半日】海と湖をめぐるルート

13:00 大津漁港 → 13:40 十勝発祥の地の碑(車10分)→ 14:10 長節湖(車15分)→ 15:00 湧洞湖(車20分)

大津漁港(40分)
→ 秋ならサケ漁でにぎわう岸壁を散策。垂らし釣りの竿が並ぶ景色は圧巻です。

十勝発祥の地の碑(20分)
→ 海辺に立つ碑で、十勝の歴史が海から始まったことを実感できます。

長節湖(40分)
→ 周囲約5kmの汽水湖をゆっくり一周。風のない日は水面が鏡のようになります。

湧洞湖(40分)
→ 最後は広い空の下でひと休み。人が少なく、夕方の静けさが心地よい湖です。

【車・1日】冬のジュエリーアイス早朝ルート

6:00 大津海岸(日の出前着)→ 8:00 ココロコテラス(車20分・休憩)→ 9:30 ハルニレの木(車25分)→ 11:00 茂岩山自然公園(車20分)

大津海岸(ジュエリーアイス)(90分)
→ 日の出前に到着し、氷が朝日で輝く瞬間を狙います。防寒だけは妥協しないでくださいね。

ココロコテラス(60分)
→ 冷えた体を温めながら休憩。ジュエリーアイスグッズもここで手に入ります。

ハルニレの木(30分)
→ 冬は枝の樹氷が見もの。雪原に立つ姿は朝の光でキラキラ輝きます。

茂岩山自然公園(60分)
→ 締めは森の公園へ。隣の十勝ロイヤルホテルの日帰り入浴で体を芯から温められます。

【車・1日】十勝の東を巡る広域ルート

9:00 帯広駅 → 9:40 ハルニレの木(車40分)→ 11:00 二宮報徳館(車25分)→ 13:00 池田町・ワイン城(車30分)→ 15:00 豊頃・大津海岸(車40分)

ハルニレの木(40分)
→ 帯広から東へ。十勝川沿いの名木で、まず豊頃町らしい大地の風景を味わいます。

二宮報徳館(60分)
→ 開拓史にふれてから、隣町へ足をのばします。

池田町・ワイン城(90分)
→ お隣の池田町はワインの町。十勝ワインの世界を楽しんでから戻ります。

大津海岸(60分)
→ 締めは太平洋へ。冬ならジュエリーアイス、夏なら海岸の原生花園が待っています。

豊頃町の年間イベント

豊頃町のイベントは、海と大地の恵みを祝うものが中心です。夏のまつりから、秋のサケと畑の収穫祭、冬の浜のまつり、そして真冬の氷の絶景まで、季節がそのまま行事になっています。旅の日程に合わせて狙ってみると、町の素顔に出会えますよ。

夏:とよころ夏まつり

夏には町の中心で「とよころ夏まつり」が開かれ、ステージや出店で地元の人たちがにぎやかに集まります。短い北海道の夏を惜しむような熱気があって、旅行者もふらりと混ざって楽しめる雰囲気なんですよ。同じころ、大津では漁協青年部による直販まつりが開かれることもあります。

秋:とよころ産業まつり「海と大地の祭典」

秋には「海と大地の祭典」と銘打った、とよころ産業まつりが例年9月ごろに開かれます(出典:推しまち!(自治体プロモーション))。当日の朝に水揚げされた大津産の秋サケの限定販売や、サケのつかみ取り、じゃがいもの詰め放題など、海と畑の両方が主役。獲れたての魚と土の匂いが入り混じる、この町らしいお祭りです。

冬:大津港大漁まつり/ジュエリーアイス

冬の入り口、例年12月第1日曜には「大津港大漁まつり」が大津漁業協同組合で開かれます(出典:豊頃町公式ホームページ)。浜値の海産物販売や、各種おさかな鍋の無料提供があり、湯気と威勢のいい声で港がにぎわいます。

そして真冬、1月中旬から2月下旬頃にかけては、大津海岸にジュエリーアイスが出現します(出典:豊頃町公式ホームページ)。氷が朝日に染まる時間帯は、寒さを忘れるほどの静かな感動があります。

豊頃町のエリア別の顔

豊頃町は、行政や暮らしの中心となる茂岩、太平洋に開けた大津、開拓の歴史が残る二宮、そして鉄道の小さな集落・十弗と、地区ごとに表情が大きく違います。旅の目的に合わせてエリアを選ぶと、効率よくこの町を味わえます。それぞれの顔を見ていきましょう。

茂岩エリア──町の玄関口で歴史と自然を予習

役場やえる夢館、ココロコテラスが集まる、町の中心エリアです。茂岩山自然公園や、十勝川沿いのハルニレの木へもここを起点に向かえます。旅のはじめに情報と歴史を仕入れ、最後に森でのんびり締める。そんな使い方が向いているエリアですよ。

大津エリア──海と湖が主役の絶景地帯

太平洋に面した大津は、漁港とジュエリーアイス、長節湖・湧洞湖の原生花園が集まる豊頃町観光のハイライト。十勝発祥の地の碑もここにあります。冬は氷の絶景を狙う写真好き、夏はキャンプや原生花園を楽しみたい人にぴったりのエリアです。

二宮エリア──開拓と報徳の精神にふれる

二宮尊親が興復社を率いて入植した、開拓の原点となる地区です。二宮報徳館や報徳二宮神社、開拓とともに育った「二宮のはるにれ」が点在しています。にぎやかな観光地ではありませんが、町の成り立ちをじっくり感じたい人に訪れてほしいエリアです。

十弗エリア──「10$駅」のある小さな集落

JR根室本線の十弗駅を中心とした、のどかな集落です。「十弗は10$駅」の看板で知られ、鉄道旅の途中にふらりと立ち寄る人もいます。大きな観光施設はありませんが、北海道の小さな駅と集落の空気を味わいたい人には、忘れがたい寄り道になります。

豊頃町の気候・季節の暮らし

豊頃町は寒暖の差が大きい大陸性の気候です。大津の観測値(1991〜2020年平年値)では、年平均気温は5.7℃、最も寒い1月の日平均は−7.4℃、最も暖かい8月でも日平均18.1℃です(出典:気象庁)。降雪が多く豪雪地帯に指定されていて、冬の厳しさと夏の過ごしやすさのギャップが大きい町なんですよ。

夏(6〜8月)──涼しく、海には霧

真夏でも日平均は18℃前後と、本州のような猛暑にはなりません。夜は涼しく、寝苦しさとは無縁です。ただし南部の大津など海沿いでは、夏に海霧(ガス)が出て、ひんやりした空気に包まれる日があります。短い夏は、湖畔のキャンプや原生花園がいちばん輝く季節です。

秋(9〜11月)──晴れの日が続く実りの季節

秋は晴天の日が多く、空が高く感じられます。畑は収穫期を迎え、大津漁港にはサケが揚がります。気温は少しずつ下がり、朝晩は一枚羽織りたくなる頃。秋サケや新じゃがが食卓に並ぶ、いちばん食べ物がおいしい時季なんですよね。

冬(12〜2月)──氷点下20度の世界

冬は冷え込みが厳しく、1月の平均最低気温は−13.9℃。−20℃を下回る朝も珍しくありません(出典:気象庁)。暖房と防寒は暮らしの必需品で、車は冬タイヤが当たり前。その寒さがあるからこそ、1月中旬からの大津海岸のジュエリーアイスが生まれます。寒さと絶景は表裏一体なんです。

春(3〜5月)──雪解けと強い風

春は雪解けとともにやってきますが、本州より一歩遅め。3月はまだ雪が残り、風の強い日が続きます。4月後半から茂岩山自然公園のサクラやツツジが咲き始め、ようやく外で過ごしやすくなります。長い冬を越えたあとの新緑は、ひときわまぶしく感じられますよ。

豊頃町の移住・暮らし情報

豊頃町での暮らしは、広い大地と静けさが基本です。日常の買い物や通勤は車が前提で、まとまった用事は帯広市まで足をのばすスタイル。人口2,732人の小さな町ですが、子育て支援には力を入れています。ここでは「住む視点」で、暮らしのリアルを整理してみますね。

通勤・通学

町内には農業・漁業や役場・学校などの勤め先がありますが、帯広市へ車で通勤する人も少なくありません。帯広までは約30km・40分の距離です(出典:豊頃町公式ホームページ)。豊頃町内に高校はないため、高校生は帯広市や池田町など近隣の学校へ通っています。

住宅環境

賃貸物件はごく限られていて、SUUMOでも豊頃駅周辺の掲載は十数件程度です(出典:SUUMO)。移住するなら持ち家や空き家の活用が現実的で、町では空き家情報バンクなどの仕組みも用意されています。広い敷地の一戸建てが多く、都市部とは住まいの感覚がだいぶ違います。

買い物環境

町内にはセイコーマートが2軒あり、日常の買い物はここが中心になります。夏場は直売所で新鮮な野菜も手に入ります(出典:豊頃町公式ホームページ)。大型スーパーや専門店でのまとめ買いは、帯広市まで出るのが一般的。週末にまとめて買い出し、という暮らしのリズムになりますよ。

子育て・教育

町内には大津小学校・豊頃小学校・豊頃中学校があります。子育て支援として、高校生までの医療費無料、入学祝金、修学旅行費の補助、高等学校就学助成金、一時保育などが用意されています(出典:豊頃町公式ホームページ)。小さな町ならではの、目の届く環境で子育てができるのが魅力です。

医療環境

町内での専門的な診療や入院対応は限られるため、高度・専門医療は帯広市の病院を利用するのが現実的です(車で約40分)。日常のちょっとした受診と、いざというときは帯広へ、という使い分けになります。移住前に通院動線をイメージしておくと安心です。

エリア別の暮らし視点

中盤では旅の視点で紹介したエリアを、暮らしの目線で見るとこうなります。役場や学校、える夢館、セイコーマートが集まる茂岩は、生活の拠点として最も便利。大津は海と漁業の町で、自然のすぐそばで暮らせます。二宮や十弗は田園と静けさが魅力で、車があれば不便は感じにくいエリアです。

豊頃町へのアクセス

豊頃町へは、帯広を起点にすると分かりやすいです。最寄りの空港はとかち帯広空港。鉄道はJR根室本線が通っていますが、観光で動くなら車が中心になります。主要都市からの距離感を、交通手段ごとに整理しておきますね。

車でのアクセス

帯広市からは約30km・40分、釧路市からは約90km・100分、札幌市からは約240km・約5時間です(出典:豊頃町公式ホームページ)。国道38号・336号が通り、道東自動車道も利用できます。冬は路面が凍結するので、時間に余裕を持った運転が安心です。

鉄道+バスでのアクセス

JR根室本線(帯広〜釧路間)の豊頃駅・十弗駅が町内にあり、帯広駅から普通列車でアクセスできます。ただし両駅とも無人駅で本数は多くありません。鉄道で来て、現地でレンタカーや町内交通に乗り換えるイメージを持っておくと動きやすいですよ。

飛行機でのアクセス

道外からはとかち帯広空港が玄関口です。空港から帯広駅までは連絡バスで約40分・片道1,000円(出典:とかち帯広空港(北海道エアポート))。空港から豊頃町の大津海岸までは車でおよそ1時間ほどなので、レンタカーを借りてそのまま向かうのが効率的です。

町内移動の現実的アドバイス

観光スポットが点在しているため、町内の移動は車がいちばん確実です。コミュニティバスはありますが本数が限られるので、レンタカーが現実的。タクシーは豊頃交通(015-574-2775)が利用できます。冬の早朝にジュエリーアイスを狙うなら、なおさら車が頼りになります。

【地元住民に直撃!】豊頃町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

大津で漁師をやっています。秋になると定置網で鮭を獲るのが一番の仕事ですね。冬場はししゃもや毛がに、ほっきなんかも揚げています。

朝は暗いうちから海に出るので、生活は完全に海まかせ。豊頃町は農業の町というイメージが強いですが、大津の浜があってこその町でもあるんですよ。

Q2.豊頃町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

有名どころなら、やっぱり冬の大津海岸のジュエリーアイスと、十勝川沿いのはるにれの木ですね。豊頃町観光の二枚看板です。

地元の人間として推したいのは長節湖。夏の早朝、湖面に霧がかかって音が消える瞬間があるんです。観光地化されていない静けさが、ここの本当の顔だと思います。

Q3.豊頃町でお土産を買うとしたらなんですか?

無難なところだと、大津産の秋鮭を使った加工品。豊頃町の有名なものとして外しません。役場近くのココロコテラスでも町の特産品が買えますよ。

地元の人間が買うのは、浜の母さんたちが作る鮭の飯寿司。年末しか出回らないんですが、これが本物の味。知らない人が多いのがもったいないくらいです。

Q4.外から人が来たときに、豊頃町でまず連れていく店はどこですか?

正直、町に飲食店は多くないんです。だから人が来たら、まずセイコーマートで温かいものを買って、海を見ながら食べてもらいます。これが案外喜ばれる。

あとは大津の浜で、獲れたての魚を一緒に焼くこともありますね。店じゃないですけど、豊頃町らしいもてなしはこっちかなと思っています。

Q5.豊頃町はどんな気質だと思いますか?

開拓の祖の二宮さんの「報徳」の教えが今も学校で教えられている町なので、真面目で、助け合う気質が根っこにあると感じます。

派手さはないし、人付き合いも最初は淡白に見えるかもしれません。でも一度懐に入れば、とことん面倒見がいい。漁師も農家も、そこは共通していますね。

Q6.昔に比べて、豊頃町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

正直に言うと、人は減りました。子どもの頃にあった店も学校も、ずいぶん閉まりました。漁も鮭の水揚げが年によって不安定で、楽な仕事じゃないです。

ただ、ジュエリーアイスが知られてから、冬に外の人が来るようになった。町長をはじめ役場も移住に力を入れていて、町民センターでの催しも増えた気がします。

Q7.豊頃町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

大きな施設がどんどんできる町ではないので、今あるものを大事に育てていく流れに期待しています。豊頃町運動公園や町の水源を守る取り組みも、地味だけど暮らしの土台ですから。

個人的には、若い人が漁や農業を継いでくれること。それと、ジュエリーアイス目当ての人が大津の魚も知ってくれたら、漁師として一番うれしいですね。

豊頃町の関連リンク

【この町を愛する皆様へ】
この記事は、どのサイトよりも詳しく、正確に、そして魂を込めて執筆しています。町の魅力を最大限に引き出すため、今後も肉付けを続けていきます。ご期待ください。

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