【北海道足寄町】ってどんなとこ?日本一広い町とラワンぶき【地元民のリアルな声あり】

北海道足寄町にあるオンネトー湖:北海道の足寄町にあるオンネトーは、季節や角度で色が変化する、神秘的なグラデーションが美しい秘湖です。

足寄町(あしょろちょう)は、北海道十勝地方の北東部に位置する人口5,675人の町です。町としては日本一広い面積を持ち、全国の市町村でも6番目の広さを誇ります。

足寄町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 日本一広い「町」──面積1,408km²、全国市町村でも6番目の広さ
  • ラワンぶき──高さ2〜3mに育つ日本一大きなフキ(北海道遺産)
  • 松山千春のふるさと──「大空と大地の中で」を生んだ歌手の故郷
  • オンネトーと雌阿寒岳──北海道三大秘湖と活火山を抱える町
  • 足寄動物化石博物館──世界に一体だけの古生物「アショロア」を展示

「雄大な自然のなかを旅したい人」「火山や古生物に興味がある人」「のんびり暮らせる土地を探している移住希望者」に向いた町です。本記事では、観光・歴史・文化から特産品まで、地元目線で紹介します。

人口5,675 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳)
面積1,408.04 km²
人口密度4.03 人/km²

地理的には、東は雌阿寒岳を経て釧路市白糠町に、南は本別町に、西は上士幌町に、北は置戸町陸別町津別町に接しています(出典:足寄町公式ホームページ)。十勝・釧路・オホーツクの3エリアと境を接する、北東部の結節点のような立地です。

町内に鉄道は通っておらず、最寄り駅はJR根室本線の池田駅。火山・湖・酪農・古生物・音楽と、この広い町には見どころが点在しています。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

足寄町の推しポイント

足寄町の一番の個性は、なんといってもその「広さ」。町としては日本一の面積を持ち、その町域のなかに北海道三大秘湖オンネトーや活火山・雌阿寒岳、世界的に貴重な古生物化石、そして日本一大きなフキ「ラワンぶき」まで詰まっています。歌手・松山千春さんのふるさととしても知られる町です。ここでは代表的なものを掘り下げます。

日本一広い「町」──町域に山も湖も火山もある

面積1,408.04km²は、町としては日本一の広さです。全国の市町村で見ても6番目にあたり、2005年に岐阜県高山市が周辺市町村を編入するまでは、足寄町が日本最大の自治体でした(出典:Wikipedia「足寄町」)。東京23区の倍を超える広さの中に、山地・河谷・湖・火山が同居しています。

オンネトーと雌阿寒岳──道東の秘湖と活火山

町の東側には、北海道三大秘湖のひとつ「オンネトー」と、釧路市にまたがる活火山・雌阿寒岳があります。オンネトーは光の加減で湖面の色が変わる神秘的な湖として知られ、紅葉期の眺めは格別。湖畔から望む雌阿寒岳・阿寒富士の姿は、足寄を代表する風景のひとつです。

世界に一体だけの「アショロア」──足寄動物化石博物館

足寄町からは、絶滅した海生哺乳類「束柱類(そくちゅうるい)」の化石が数多く見つかっています。1976年に発見された世界で唯一の「アショロア・ラティコスタ」をはじめ、「ベヘモトプス」など合わせて9体の復元骨格が足寄動物化石博物館(フォストリーあしょろ)に展示されています(出典:足寄町公式ホームページ)。この分野では世界でも有数の博物館で、200円で楽しめる「ミニ発掘」体験も人気です。

松山千春のふるさと

「大空と大地の中で」などで知られる歌手・松山千春さんは、この足寄町の生まれです。1977年に「旅立ち」でデビューした昭和を代表するシンガーで、町内には自宅や、自伝的映画「旅立ち〜足寄より〜」のロケセットが「千春の家」として残されています。道の駅の観光案内マップにも載るスポットですよ。

足寄町の歴史

足寄の歴史は大きく3つの層に分けられます。約2,900万〜2,400万年前、ここがまだ海辺だった太古の時代。アイヌの人々が暮らし、釧路から阿寒を越えて十勝・北見へ抜ける交通の要衝だった時代。そして明治以降の開拓を経て、2つの町村が合併して現在の足寄町が生まれた近現代です。

地名の由来とアイヌ期

「あしょろ」の地名は、アイヌ語の「エソロペッ」(沿って下る・川)に由来します。かつて釧路方面から阿寒を越え、現在の足寄川に沿って十勝・北見へと抜けたことによるものと記されています(出典:Wikipedia「足寄町」)。江戸時代後期には東蝦夷地に属し、国防上の理由から天領とされた時期もありました。1869年、足寄郡が設置されています。

近代の開拓と「両国橋」

利別川の左岸にあった足寄村は、もともと釧路国に帰属していましたが、交通の不便さから1948年(昭和23年)に十勝国へ帰属先が変更されました。右岸の西足寄町はもともと十勝国に属しており、両岸を結ぶ橋が旧十勝国と旧釧路国を結ぶことにちなんで「両国橋」と名づけられています。

現代──合併と鉄道のない町へ

1955年(昭和30年)4月1日、中川郡西足寄町と足寄郡足寄村が合併し、現在の足寄町が誕生しました。町役場は両町村の結節点である両国橋の近辺に置かれています。かつては鉄道(ふるさと銀河線)が通っていましたが2006年に廃止され、現在は鉄道のない町となりました。1976年には町内で最初の化石「アショロア」が発見され、以来「化石の町」として研究が続いています。

足寄町の文化・風習

方言と話し方の特徴

足寄を含む北海道では、独特の方言が日常に溶け込んでいます。代表的なものを挙げると、なまら(とても・すごく)、したっけ(そうしたら/別れ際の「それじゃあね」)、こわい(疲れた)、めんこい(かわいい)、おだつ(調子に乗ってふざける)などがあります。なかでも足寄のように冬の冷え込みが厳しい土地では、しばれる(厳しく冷え込む・凍える)という言葉が実感をもって使われますよ。

食卓と季節の暮らし

足寄の冬は本州とは別世界です。マイナス25度前後まで下がる日も珍しくない豪雪地帯で、冬の食卓には温かい鍋物や煮物が並びます。6月になると山では「ラワンぶき」が伸び、初夏の食卓を彩ります。みなさんも、寒暖差の大きい大陸性気候が育てる季節のメリハリを、ぜひ食で感じてみてください。

人の気質と地域のつながり

人口5千人台の町だけあって、人と人との距離が近いのが足寄の暮らしです。広大な町域に集落が点在しているぶん、地域の行事や農協・森林組合といったつながりが生活を支えています。隣町と合同で移住セミナーを開くなど、十勝北東部の町どうしの連携が強いのも特徴です。

足寄町の特産品・食

ラワンぶき──日本一大きなフキ

足寄を語るうえで外せないのが「ラワンぶき(螺湾ブキ)」。町東部の螺湾(らわん)地区に自生する、高さ2〜3m・茎の直径10cm以上にもなる日本一大きなフキです(出典:JAあしょろ)。2001年には北海道遺産に選定されました。普通のフキよりみずみずしく、ミネラルと食物繊維が豊富で、シャキシャキとした歯触りが魅力なんですよ。雌阿寒岳の麓・オンネトーを源流とする螺湾川の栄養豊富な水が、この巨大さを育てていると考えられています。

旬と味わい方

ラワンぶきの旬は6月。出荷できる期間がごく短いため、地元では生での流通に加えて、佃煮やさまざまな加工品・お菓子として一年を通して楽しまれています。煮物にすると独特の香りと柔らかな食感が引き立ち、ごはんが進む一品に。背丈3mのフキが立ち並ぶ「ラワンぶきの里観賞ほ場」では、コロポックル伝説さながらの光景を間近で歩けます。なお、苗や種の町外への持ち出しは禁止されているので、ここでしか出会えない味です。

放牧酪農が生むナチュラルチーズ

広い土地を生かした酪農も足寄の主役です。牛を牧草地に放す「放牧酪農」に町ぐるみで取り組んでおり、農林水産省の事例集でも足寄町放牧酪農振興会の取り組みが取り上げられています(出典:農林水産省)。放牧で育った牛の生乳を使ったナチュラルチーズを手づくりする小さな工房が点在し、季節の青草の香りがするやさしい味わいの牛乳やチーズが評判です。丘陵地帯のチーズ工房めぐりは、足寄ならではの楽しみ方ですよ。

足寄町の観光スポット

序盤で触れた「日本一広い町」の見どころは、大きく2つの方向に分かれます。市街地で足寄の文化と古生物にふれるエリアと、町の東側にある火山と秘湖の大自然エリア。どちらも個性が際立っているので、旅の組み立て方で表情が変わりますよ。まずは外せない場所から見ていきましょう。

市街地で足寄の顔にふれるスポット

  • 道の駅あしょろ銀河ホール21 – 足寄の旅の拠点になる道の駅です。町出身の歌手・松山千春さんのコーナーや、ラワンぶきを使った「足寄弁当」が味わえるレストラン、ナチュラルチーズなどの特産品ショップが入っています(出典:あしょろ観光協会)。鉄道のない町ですが、ここに来れば足寄の今がひと通り掴めます。
  • 足寄動物化石博物館(フォストリーあしょろ) – 世界に一体だけの「アショロア」をはじめ、束柱類やクジラの復元骨格が並ぶ博物館です。開館時間は9:30〜16:30、休館日は毎週火曜(祝日の場合は翌日)と年末年始、入館料は一般400円・小中高生と65歳以上200円・未就学児無料です(出典:足寄動物化石博物館)。200円の「ミニ発掘」体験は、何が出るかわからないドキドキで子どもにも大人にも人気なんですよ。
  • 千春の家 – 松山千春さんゆかりの家として、自宅と、自伝的映画「旅立ち〜足寄より〜」のロケセットの2か所が知られています。住宅街の中にあるので、道の駅に車を停めて歩いて訪ねるのがおすすめです。昭和の空気がそのまま残るロケセットは、ファンならぐっとくる場所ですよね。

火山と秘湖の大自然スポット

  • オンネトー – 北海道三大秘湖のひとつで、光や見る角度で湖面の色がエメラルドグリーンから濃い青へと移り変わることから「五色沼」とも呼ばれます。背後にそびえる雌阿寒岳と阿寒富士を映す湖面は、紅葉期がとくに見事。早朝は風がなく、鏡のような水面に出会える時間帯です。
  • 雌阿寒岳 – 釧路市にまたがる活火山で、日本百名山のひとつ。足寄側の登山口はオンネトーの近くにあります(出典:あしょろ観光協会)。活火山のため、登る際は気象庁の噴火警戒レベルを必ず確認してください。なお、オンネトーへ通じる道道949号(オンネトー線)は冬期通行止めとなります。
  • ラワンぶき鑑賞ほ場 – 足寄市街地から国道241号を阿寒湖畔方面へ15分ほど進んだ「らわん蕗の里」の敷地内にあり、見頃は6〜7月、見学は無料です(出典:あしょろ観光協会)。背丈3mのフキの下を歩くと、コロポックル伝説の世界に迷い込んだような気分になりますよ。

なお、オンネトー近くの雌阿寒温泉は古くからの硫黄泉として知られてきましたが、「山の宿 野中温泉」が2025年1月の火災で休業し、2026年3月時点で営業中の入浴施設はありません(出典:Wikipedia「雌阿寒温泉」)。立ち寄り湯を目当てにする場合は、最新の営業情報を確認してから向かってください。

足寄町の観光ルート

計算中…

足寄は町域が広く、市街地と大自然エリアが離れているので、車での移動が基本になります。半日で市街地をぎゅっと楽しむルートと、1日かけて秘湖と火山まで足をのばす広域ルートをご紹介しますね。出発はいずれも道の駅あしょろ銀河ホール21からです。

【車・半日】足寄の顔めぐりルート

9:30 道の駅あしょろ銀河ホール21 → 9:35 足寄動物化石博物館(車5分)→ 11:00 千春の家(車5分)→ 11:30 道の駅でランチ

足寄動物化石博物館(約80分)
→ 開館直後の静かな時間に、アショロアやクジラの骨格をじっくり見学。ミニ発掘体験も朝のうちなら待たずに楽しめます。

千春の家(約30分)
→ 昭和の住宅街を歩いて、足寄が生んだスターの原点にふれます。短時間でまわれるので半日コースにちょうどいいんですよ。

道の駅あしょろ銀河ホール21(約60分)
→ ラワンぶき入りの足寄弁当でランチ。お土産にチーズやラワンぶきの加工品を選んで締めくくります。

【車・1日】秘湖と火山の広域ルート

9:00 道の駅あしょろ銀河ホール21 → 9:15 ラワンぶき鑑賞ほ場(車15分)→ 10:30 オンネトー(車50分)→ 12:30 雌阿寒岳登山口周辺で散策 → 15:00 道の駅へ戻る

ラワンぶき鑑賞ほ場(約40分)
→ 6〜7月なら、見上げるほどの巨大なフキ畑を散策。朝の光のなかで写真を撮るのがおすすめです。

オンネトー(約60分)
→ 湖畔を歩きながら、刻々と色を変える水面を眺めます。風の弱い午前中は、雌阿寒岳を映す鏡のような景色に出会いやすい時間帯です。

雌阿寒岳登山口周辺(約60分)
→ 原生林の遊歩道を歩いて、火山のすそ野の空気を体感。本格登山をしない人でも、麓の森歩きだけで十分に楽しめますよ。

※オンネトー方面は道道949号が冬期通行止めになるため、このルートは雪のない時期向けです。

足寄町の年間イベント

足寄のイベントは、初夏の特産フェアから真夏の花火、秋の湖畔フェス、極寒の冬のキャンドルまで、四季がはっきりしているのが特徴です。広い町ですが、多くは市街地の道の駅やオンネトーが舞台。季節ごとに表情ががらりと変わるので、訪れる時期で選ぶのも楽しいですよ。

初夏:足寄ふるさとラワンぶきまつり

毎年6月、道の駅あしょろ銀河ホール21のイベント広場で開かれる、ラワンぶきの旬に合わせたお祭りです(出典:あしょろ観光協会)。採れたて生ラワンぶきの即売会をはじめ、ステージショーやビンゴ大会、もちまきでにぎわいます。ぜひ味わってほしいのが、ここでしか買えない採れたてのフキ。旬は一年でこの時期だけなんですよ。

夏:足寄ふるさと盆踊り・両国花火大会

毎年8月に開かれる、足寄の夏を代表するお祭りです(出典:足寄町公式ホームページ)。仮装盆踊りやステージショー、ビアガーデンに縁日が並び、夜空には約8,000発の花火が打ち上がります。利別川にかかる両国橋の名を冠した花火が、川面に映る光景は格別です。

秋:オンネトー物語

毎年9月、オンネトーの国設野営場を舞台に開かれる自然体験イベントです(出典:あしょろ観光協会)。焚き火やハンモック、サウナ体験のほか、原生林を生かした一日限りの「森の美術館」も登場。色づきはじめた秘湖のほとりで、地元の食材を使ったフードも楽しめます。

冬:ウッドキャンドルナイト

まだ寒さの厳しい毎年2月、道の駅あしょろ銀河ホール21を会場に開かれる、冬の夜のあかりのイベントです(出典:あしょろ観光協会)。足寄の森林資源であるカラマツ材を使ったウッドキャンドルや、町民手づくりのアイスキャンドルが、雪の夜をやわらかく照らします。マイナス20度近い夜に灯る炎のあたたかさは、ここでしか味わえないものですよ。

足寄町のエリア別の顔

日本一広い足寄町は、エリアごとに表情がまるで違います。役場や道の駅が集まる市街地、ラワンぶきが育つ螺湾地区、秘湖と火山のオンネトー地区。旅の目的に合わせてエリアを選ぶと、限られた時間でも足寄の魅力をしっかり味わえますよ(出典:あしょろ観光協会)。

市街地エリア──足寄の旅の玄関口

利別川沿いに広がる中心市街地は、道の駅・化石博物館・千春の家が徒歩圏に集まる、旅のスタート地点です。商店やレストランもこのエリアに集中しています。「短い滞在で足寄の主役を効率よくまわりたい」という人に向いたエリアですよ。

螺湾(らわん)エリア──巨大なフキが育つ里

市街地から阿寒湖畔方面へ向かう国道241号沿いに広がるのが螺湾地区です。雌阿寒岳を源とする螺湾川の清流が、日本一大きなラワンぶきを育てています。6〜7月の鑑賞ほ場は、ここでしか見られない不思議な光景。自然の造形美を間近で感じたい人におすすめのエリアです。

オンネトーエリア──秘湖と火山の別世界

町の東端、阿寒摩周国立公園にかかる一帯がオンネトーエリアです。色を変える秘湖、活火山・雌阿寒岳、原生林の遊歩道と、足寄のなかでも別格の大自然が広がります。じっくり時間をかけて自然に浸りたい旅に向いていますが、オンネトー線は冬期通行止めになるため、雪のない季節に訪れるのがおすすめですよ。

足寄町の気候・季節の暮らし

足寄町は、寒暖の差がはっきりした内陸性の気候です。気象庁の平年値(1991〜2020年)によると、足寄の年平均気温は6.2℃、最も寒い1月の平均気温は−9.1℃まで下がります(出典:気象庁)。豪雪地帯にも指定されていて、冬の冷え込みはなかなか本格的なんですよ。夏と冬で景色も暮らし方も大きく変わる町です。

夏──6〜8月の暮らし

夏は短いながらも日中はしっかり暑くなります。8月の平均最高気温は25.6℃ですが、過去には38℃を超える猛暑も記録されています(出典:Wikipedia「足寄町」)。朝晩は涼しく、熱帯夜になりにくいので、日が落ちると過ごしやすい。ラワンぶきの旬やオンネトーの新緑など、外に出たくなる季節です。

秋──9〜10月の暮らし

秋は一気に駆け足で進みます。オンネトー周辺の紅葉が色づきはじめると、朝の空気がぐっと澄んできます。日較差が大きいので、昼は暖かくても夜は冷え込む日が増えてきます。薄手の上着が手放せなくなる時期ですね。

冬──11〜3月の暮らし

冬は足寄の本領です。1月の平均最低気温は−16.3℃、観測史上では−29.4℃という記録も残っています(出典:気象庁)。マイナス20度前後まで下がる日も珍しくなく、暖房と除雪は冬の暮らしの必需。車は冬タイヤが前提で、朝はフロントガラスの霜落としから一日が始まります。澄んだ空気の下、ウッドキャンドルの灯りがやさしく見える季節です。

春──4〜5月の暮らし

春の訪れは本州よりずっと遅め。雪解けが進むのは4月に入ってからで、桜が咲くのもゴールデンウィーク前後です。日中は暖かくても遅霜が降りることがあり、農作業はこの気温差とのにらめっこ。長い冬を越えたぶん、緑が芽吹く喜びはひとしおですよ。

足寄町の移住・暮らし情報

日本一広い町とはいえ、暮らしの中心は利別川沿いの市街地にコンパクトにまとまっています。買い物も役場も病院も市街地圏内で完結するので、車があれば生活導線は意外と短いんですよ。ここでは「住む視点」で足寄の暮らしを見ていきます。

通勤・通学

町内に鉄道は通っていないため、通勤・通学は車が基本です。役場・農協・森林組合・病院など、主な勤め先は市街地に集まっています。隣の本別町や上士幌町とは車で20〜30分ほどの距離感で、近隣の町と行き来しながら働く人も多いと考えられます。

住宅環境

家賃は北海道のなかでも手ごろな水準です。LIFULL HOME’Sの相場情報では、ファミリー向けの2LDKでもおよそ5万円前後が目安となっています(出典:LIFULL HOME’S)。市街地の集合住宅が中心で、駐車場付きの物件が一般的。町営住宅もあり、移住希望者向けの相談窓口も用意されています。

買い物環境

日常の買い物は市街地のスーパーやドラッグストア、ホームセンターでまかなえます。道の駅あしょろ銀河ホール21では地元の特産品も手に入ります。大型のショッピングモールへ行くなら帯広方面まで足をのばす形になるので、まとめ買いと地元での買い物を使い分ける暮らしになりそうです。

子育て・教育

町内には小学校・中学校に加え、道立の北海道足寄高等学校があり、高校まで町内で通えます(出典:足寄町公式ホームページ)。近隣の陸別町からも足寄高校へ進学する生徒がいるほどで、十勝北東部の教育の拠点のひとつになっています。広い自然のなかで子育てができるのは、この町ならではですね。

医療環境

町には足寄町国民健康保険病院があり、地域医療の中心を担っています(出典:足寄町公式ホームページ)。日常的な診療は町内で受けられ、より専門的な医療が必要な場合は帯広市内の総合病院などを利用する形が一般的と考えられます。

エリア別の暮らし視点

市街地エリアは生活施設がそろい、移住の最初の一歩に向いています。螺湾やオンネトー方面は自然に近い暮らしができる一方、買い物や通院は市街地まで出る必要があります。「利便性なら市街地、自然の近さなら郊外」と、何を優先するかで選ぶエリアが変わってきますよ。

足寄町へのアクセス

足寄町は鉄道が通っていないため、アクセスは車か、帯広経由のバスが基本になります。最寄りの空港はとかち帯広空港、最寄り駅はJR根室本線の池田駅です。道東自動車道の足寄ICがあるので、車での移動はスムーズですよ。

車でのアクセス

道東自動車道の足寄ICが町内にあり、帯広方面からも釧路・北見方面からもアクセスできます。なお本別JCTがハーフジャンクションのため、白糠・釧路市方面と行き来する際は隣の本別町の本別ICを利用する形になります。広い町内の移動も車が前提なので、レンタカーがあると安心です。

鉄道+バスでのアクセス

札幌方面からは、JR北海道の特急で札幌駅から帯広駅まで約3時間、そこから十勝バスで帯広駅〜足寄停留所が約2時間です(出典:阿寒摩周国立公園広域観光協議会)。最寄りの池田駅からは、十勝バスで足寄停留所まで約1時間。乗り継ぎを考えると、帯広で1泊を挟む行程もおすすめです。

飛行機でのアクセス

道外からは、とかち帯広空港が玄関口です。空港から帯広駅までは十勝バスで約45分、そこから足寄停留所まで約2時間かかります(出典:阿寒摩周国立公園広域観光協議会)。空港でレンタカーを借りて自走するほうが、トータルでは時間を読みやすいと考えられます。

町内移動の現実的アドバイス

足寄は日本一広い町だけあって、市街地からオンネトーまででも車で50分前後かかります。オンネトーへ通じる道道949号は冬期通行止めになるので、冬に大自然エリアを目指すのは避けたほうが無難です。観光も生活も、車を中心に計画を立てるのが現実的ですよ。

【地元住民に直撃!】足寄町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

ラワンぶきを育てる農家をしています。螺湾の沢沿いで採れる、あの背丈ほどもある大きなフキですね。もともとは自生のものですが、川の増水や台風で減ってしまうので、畑でも栽培して絶やさないようにしているんです。

収穫できるのは6月のほんのひと月だけ。雨の日は穫らないし、傷みやすいから時間との勝負で、毎年この時期は朝から晩までフキと向き合っています。足寄でしか育たないものを守っている、という気持ちでやっています。

Q2.足寄町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

観光で言えば、やっぱりオンネトーですね。足寄観光の顔みたいな湖で、見る時間や角度で水の色が変わるんです。風のない朝、雌阿寒岳を映した湖面はほんとうに静かで、町民でも何度行っても見入ってしまいます。

地元の人間としては、螺湾のラワンぶき鑑賞ほ場も見てほしい。人の背を超えるフキの下を歩くと、葉っぱ越しの光がやわらかくて、別の世界に迷い込んだみたいなんですよ。観光地のにぎやかさとは違う、しんとした空気があります。

Q3.足寄町でお土産を買うとしたらなんですか?

定番はやっぱりラワンぶきの加工品ですね。佃煮やお菓子になっていて、足寄の有名なものとして道の駅でも人気です。日持ちもするので、足寄観光の帰りに買って行く人が多いです。

地元の人間が選ぶなら、放牧酪農で作っているナチュラルチーズをおすすめします。丘の上の小さな工房で手づくりしているもので、青草の香りがするやさしい味。知る人ぞ知る、という感じで私はいつもこれを贈っています。

Q4.外から人が来たときに、足寄町でまず連れていく店はどこですか?

まずは道の駅あしょろ銀河ホール21に連れて行きます。市町村のおすすめスポットを一か所で見せられるというか、松山千春さんのコーナーもあって、足寄の人がどんな町かをまず感じてもらえる場所なんです。

ここのレストランで食べられるラワンぶき入りの足寄弁当を、最初に味わってもらうことが多いですね。「これがあの大きなフキか」と驚いてくれると、こちらもうれしくなります。市町村観光の入り口としてちょうどいい場所です。

Q5.足寄町はどんな気質だと思いますか?

口数は多くないけれど、芯のあたたかい人が多い土地だと思います。冬はマイナス20度を超える日もある厳しい場所なので、自然とお互い助け合う気質が根づいているんですよね。

町としては日本一広いのに、人と人との距離は近い。市町村民センターや地域の集まりに行けば顔見知りばかりで、新しく来た人にも一度顔を覚えればすっと輪に入れてくれる。そういう懐の深さがある町です。

Q6.昔に比べて、足寄町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

正直に言うと、人は減りました。鉄道も随分前になくなって、若い人が町を出ていくのは止められない流れで、空き家や閉まったお店を見ると寂しい気持ちにはなります。

ただ、悪い変化ばかりではないんです。放牧酪農やチーズづくりで他所から移り住んでくる若い人も出てきて、足寄水源の螺湾川みたいな自然を生かそうという動きが増えました。静かになったぶん、丁寧にものを作る町になってきた気がします。

Q7.足寄町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

大きな施設がどんどんできる町ではないですが、オンネトーを舞台にした自然体験のイベントや、冬の足寄運動公園あたりで灯すキャンドルの催しが、年々工夫されて続いているのは頼もしいです。

市町村長をはじめ、町ぐるみで放牧酪農や足寄観光を育てようとしている流れには期待しています。私自身は、ラワンぶきをもっと多くの人に知ってもらうこと。それがこの町の未来につながると信じてやっています。

足寄町の関連リンク

【この町を愛する皆様へ】
この記事は、どのサイトよりも詳しく、正確に、そして魂を込めて執筆しています。町の魅力を最大限に引き出すため、今後も肉付けを続けていきます。ご期待ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次