【青森県黒石市】ってどんなとこ?こみせ通りとつゆ焼きそばの町【地元民のリアルな声あり】

青森県黒石市のこけしを削り出す工人の手元:高速で回転する木肌にノミを当て、全身の感覚を指先に集中させて美しいくびれや丸みを削り出します。

黒石市(くろいしし)は、青森県の津軽地方・浅瀬石川流域に位置する人口28,874人の市です。十和田八幡平国立公園の北西の玄関口にあたり、リンゴと温泉、そして雪国の町並みで知られています。

黒石市の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 中町こみせ通り──江戸の商家とアーケード状の庇が連なる重要伝統的建造物群保存地区
  • 黒石つゆ焼きそば──太平麺の焼きそばにつゆをかける「焼きそばの町」のご当地グルメ
  • 黒石よされ──阿波おどり・郡上おどりと並ぶ日本三大流し踊りの一つ
  • 黒石温泉郷──温湯・落合・板留・青荷の4湯と、津軽系こけし発祥の地
  • ✅ 県のりんご研究所が置かれる、津軽を代表するリンゴの産地

「歴史ある町並みを歩きたい人」「ご当地グルメや温泉が好きな旅行者」「リンゴや工芸に興味がある人」に特におすすめの町です。本記事では、観光・歴史・文化・特産品まで、黒石ならではの見どころを地元目線で紹介します。

人口28,874 人 ※2026年5月1日時点(推計人口)
面積217.05 km²
人口密度133 人/km²

地理的には、北は青森市、南は平川市、西は藤崎町田舎館村に接しています(出典:黒石市)。市域の東部は八甲田山に続く山地、西部は津軽平野で、その間の丘陵地帯でリンゴが栽培されています。

市街地は市の西端にあり、弘南鉄道弘南線の黒石駅が玄関口です。鉄道で弘前や青森とつながり、江戸時代には両者を結ぶ浜街道の中継地として栄えました。古い町並み、4つの温泉郷、焼きそば、こけし──小さな市にいくつもの「顔」が詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

黒石市の推しポイント

黒石市の見どころは、町なかにギュッとまとまっているのが魅力です。電柱の抜けたこみせ通りを歩き、つゆ焼きそばを食べ、少し足をのばせば温泉郷とこけしの里。夏には日本三大流し踊りの一つ「黒石よされ」が町を埋め尽くします。ここからは、その5つを少し掘り下げて紹介していきますね。

中町こみせ通り──雪国の知恵が残る町並み

こみせとは、建物の道路側に張り出した木造アーケード状の庇のこと。雪や強い風から人を守る、津軽ならではの工夫です。黒石市中町には今もこの町並みが残り、2005年(平成17年)に重要伝統的建造物群保存地区に選定されました(出典:黒石市)。2020年に電柱が抜き取られ、石畳風に美装化されて、いっそう落ち着いた雰囲気になっています。

黒石つゆ焼きそば──「焼きそばの町」の名物

太くて平たい「太平麺」に甘辛いソースをからめたのが黒石焼きそば。そこにそばつゆやラーメンスープをかけ、たっぷりの揚げ玉とネギをのせたのが「つゆ焼きそば」です。焼きそばと汁物が一つの器で出会う不思議な一杯で、市内には提供する店が数多くあります(70店以上とも言われます)。詳しくは特産品の章でお話しします。

黒石よされ──日本三大流し踊り

「黒石よされ」は、徳島の阿波おどり、岐阜の郡上おどりと並ぶ日本三大流し踊りの一つに数えられます(出典:黒石観光協会)。毎年8月、2,000人を超える踊り手が「エッチャホー」の掛け声とともに夜の中町を練り歩きます。500年以上前の男女の掛け合い唄が起源と伝えられる、夏の風物詩です。

黒石温泉郷とこけし──湯治場の風景

黒石市には温湯・落合・板留・青荷という4つの温泉郷があり、古くから湯治場として親しまれてきました。なかでも温湯温泉は、共同浴場を囲むように「客舎」と呼ばれる湯治宿が並ぶ、今では貴重な風景を残す温泉地です。この地は津軽系こけし(温湯こけし)発祥の地としても知られています。

りんご研究所──津軽のリンゴを支える拠点

黒石市には、青森県産業技術センターのりんご研究所が置かれています(出典:青森県産業技術センター)。その前身は昭和6年設立の試験場で、品種開発や病害虫対策を通じて県内のリンゴ農家を支えてきました。「ふじ」「王林」をはじめ多種多様な品種が研究される、リンゴ王国・青森の頭脳です。

黒石市の歴史

黒石市の歴史は、江戸時代に黒石津軽家が陣屋を構えた城下の町づくりに始まります。その後、弘前と青森を結ぶ街道の商家町として発展し、明治以降はリンゴ栽培が地域の基盤になりました。昭和の合併を経て市が誕生し、今に至ります。三段階で見ていきましょう。

近世──黒石津軽家と浜街道の町

明暦2年(1656年)、津軽信英が弘前藩から黒石津軽家の創立を許され、浅瀬石川の北側に陣屋を築いて町を整備しました(出典:青森県)。陣屋の北に武家地、その東の浜街道沿いに中町などの商家町を配し、弘前と青森を結ぶ中継地として栄えました。

江戸中期には規模の大きな商家が建ち並びます。宝暦13年(1763年)建築の高橋家住宅は、黒石藩御用達で米を扱った「米屋」の商家で、1973年(昭和48年)に国の重要文化財に指定されました(出典:黒石市)。今も中町こみせ通りにその姿を残しています。

近代──リンゴ産業の発展

明治以降、平野と山地の間の丘陵地帯でリンゴ栽培が広がりました。しかし病害虫の被害が深刻化したため、昭和6年に試験場が設けられ、栽培技術の研究が本格化します。これがのちのりんご研究所につながり、黒石は津軽のリンゴ産地としての地位を固めていきました。

現代──合併から市制施行へ

1954年(昭和29年)7月1日、黒石町と中郷村・六郷村・山形村・浅瀬石村が合併し、市制を施行して黒石市が誕生しました。1956年には尾上町の追子野木を編入しています。2024年(令和6年)には市制施行70周年を迎えました(出典:黒石市)。合併で生まれた地名や温泉郷は、今も町の暮らしに息づいています。

黒石市の文化・風習

方言と話し方の特徴

黒石で話されるのは津軽弁です。短く言い切るのが特徴で、たとえば「わたし」は(私)、「あなた」は(あなた)の一音だけ。寒い土地ならではの、無駄をそぎ落とした言葉だと言われています。

覚えておくと旅が楽しくなる言葉もあります。けやぐ(友達)、めやぐだ(ありがとう・恐れ入ります)、なんぼ(いくら/とても)、んだ(そうだ)あたりは耳にする機会が多いはず。「(おいしい)」と言えば、お店の人が喜んでくれるかもしれませんよ。

雪とともにある暮らし

黒石市は特別豪雪地帯に指定されるほど雪が多い土地です。だからこそ、こみせのような「雪をしのぐ知恵」が町並みに刻まれてきました。冬は真冬日が一カ月以上あり、軒先のこみせを伝って雪の日も買い物に出られる──そんな生活の工夫が、今も町の風景として残っているんですね。

湯治とこけしの里

温湯温泉では、内風呂のない「客舎」に泊まって共同浴場へ通う、昔ながらの湯治のスタイルが今も残っています。みなさんがイメージする温泉旅館とはひと味違う、素朴であたたかな滞在です。木地挽きが盛んだったこの地は津軽系こけしの発祥地でもあり、湯と工芸が寄り添うように受け継がれてきました。

黒石市の特産品・食

特産品1:黒石つゆ焼きそば

太平麺を甘辛いウスターソースで炒め、そばつゆやラーメンスープを注いだ一杯。揚げ玉とネギがのり、見た目はラーメンのようでいて、口に入れるとモチモチの麺とソースの香ばしさが押し寄せてきます。もともと黒石はうどん文化が根強く、製麺所のうどん用カッターで焼きそば麺を作ったのが太平麺の始まりだとか。昭和30年代から愛されてきた、町の誇りの味です。

特産品2:りんご

津軽平野と山地の間の丘陵で育つ黒石のリンゴは、「ふじ」「王林」「ジョナゴールド」などが代表格。昼夜の寒暖差が大きい気候が、蜜の入った締まった果実を育てます。旬は秋から冬。シャリッとした歯ごたえと濃い甘みは、そのままかじるのが一番です。県のりんご研究所が置かれる土地ならではの、品質への自信が感じられます。

特産品3:津軽系こけし

おかっぱ頭にくびれた胴、裾広がりの足元。ねぶた絵やアイヌ模様が描かれるのが津軽系こけしの特徴です。温湯温泉で湯治客の土産として生まれ、黒石が発祥の地とされています。津軽こけし館では工人の実演を見たり、絵付け体験で世界に一つのこけしを作ったりできます(出典:黒石市)。旅の記念にぴったりですよ。

特産品4:温泉

食と工芸を楽しんだあとは、やはり温泉。温湯・落合・板留・青荷の4つの温泉郷は、いずれも肌ざわりのよい湯が自慢です。山あいの一軒宿・青荷温泉は「ランプの宿」として知られ、電気に頼らない静かな夜が過ごせます。雪見の湯につかれば、黒石の旅がきっと忘れられないものになるはずです。


現地に行くのはなかなか難しい方もいますよね。でもふるさと納税なら、実質2,000円の自己負担で全国の特産品が返礼品として届きます。

会社員ならワンストップ特例で確定申告も不要です。

返礼品は数万点あるので、迷ったらAmazonの【今みんなが選んでいる人気返礼品ランキング】から見るのが失敗しないコツですよ。

楽天ユーザーの方は【返礼品ランキング総合TOP100】でチェックしてみてくださいね。

黒石市の観光スポット

黒石市の見どころは、城下町の風情・こけしと工芸・自然と温泉の三つに分けると歩きやすくなります。古い町並みが残る中心市街地はコンパクトで、徒歩でゆっくり回れるのが魅力です。そこから車で山あいへ向かえば、紅葉の名所や秘湯が待っています。まずは押さえておきたいスポットから紹介していきますね。

城下町の風情を歩くスポット

  • 中町こみせ通り – 江戸時代から続く商家町で、道路側にアーケード状の庇「こみせ」が連なる町並みです。2005年に重要伝統的建造物群保存地区に選定され、「日本の道百選」にも選ばれています(出典:黒石市)。電柱が抜き取られ石畳風に整えられた通りは、雪の日も陽の高い日も、時代をさかのぼったような静けさに包まれます。
  • 高橋家住宅 – こみせ通りに立つ国の重要文化財。宝暦13年(1763年)築の商家で、開館時間は9時〜16時、開館期間は4月下旬〜11月中旬です(出典:黒石市)。土間に足を踏み入れると、ひんやりとした空気と吊り上げ式の障子窓から差す光が出迎えてくれます。天気の良い日は庭園を眺めながらお茶もいただけますよ。
  • 松の湯交流館 – 元の銭湯「松の湯」を改装した、こみせ通り歩きの拠点施設。開館時間は9時30分〜18時、休館日は年末年始で、入館は無料です(出典:松の湯交流館)。中庭には大きな松が残り、休憩がてら地元の情報を集めるのにぴったり。散策の起点にすると動きやすいんです。
  • 金平成園(澤成園) – 明治35年(1902年)完成の庭園で、津軽特有の作庭様式「大石武学流」を代表する国指定の名勝です。開園時間は9時30分〜16時、月曜休園、入園料は大人400円・高校生200円・中学生以下無料で、冬季は休園します(出典:黒石観光協会)。街なかにありながら、池と岩木山の借景が広がる別世界。明治の住宅もそのまま残っています。

こけしと工芸にふれるスポット

  • 津軽こけし館 – 全国から集めた約4,000本のこけしが並ぶ施設で、入り口では高さ4mを超えるジャンボこけしが出迎えてくれます(出典:黒石市)。おかっぱ頭にねぶた絵をまとった津軽系こけしがずらりと並ぶ光景は壮観。工人の実演を見たり、絵付け体験で自分だけの一本を作ったりできます。
  • 津軽伝承工芸館 – 津軽こけし館に隣接する複合施設で、津軽塗やこけし灯ろうなどの工房、レストラン、源泉かけ流しの足湯がそろっています。営業時間は4月〜11月が9時〜17時、12月〜3月が9時〜16時で、入館は無料です(出典:黒石市)。職人の手元を間近で見たあと、足湯でひと息つけるのがうれしいところ。土日には津軽三味線の生演奏も楽しめます。

自然と温泉を楽しむスポット

  • 中野もみじ山 – 中野神社の境内から続く紅葉の名所で、「東北の小嵐山」とも呼ばれます。1800年代に弘前藩主がモミジを移植したのが始まりとされ、例年10月下旬〜11月上旬が見頃。秋にはライトアップも行われます(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。赤い欄干の橋と滝、燃えるような紅葉が渓流に映る景色は、夜になるといっそう幻想的です。
  • 青荷温泉(ランプの宿) – 青荷渓谷の奥にある一軒宿で、昭和4年から続く秘湯です。各部屋に電灯はなくランプの灯りだけ、携帯の電波も届きません。源泉かけ流しの4つの湯がそろい、日帰り入浴も受け付けています(出典:黒石観光協会)。テレビもスマホもない夜、ランプの炎だけが揺れる時間は、ここでしか味わえません。
  • 温湯温泉郷 – 400年以上の歴史をもつ温泉地で、大きな共同浴場を囲むように「客舎」と呼ばれる湯治宿が並びます。内風呂を持たず共同浴場へ通う、昔ながらの湯治のかたちが今も残る貴重な温泉郷です。津軽系こけし発祥の地でもあり、湯けむりと木地師の音が混じり合う、素朴であたたかな町並みが広がっています。

黒石市の観光ルート

計算中…

黒石市は、町なかの徒歩散策と、車で山あいへ抜ける自然めぐりを組み合わせやすい町です。半日あればこみせ通りをじっくり、1日あれば温泉や紅葉まで足をのばせます。出発はいずれも弘南鉄道の黒石駅か、東北自動車道の黒石ICが起点。目的に合わせて選んでみてくださいね。

【車・1日】城下町と温泉めぐりルート

9:30 黒石IC → 9:45 中町こみせ通り(車15分) → 12:00 昼食 → 13:30 こけし館・伝承工芸館 → 15:30 温湯温泉

中町こみせ通り・高橋家住宅・金平成園(2時間30分)
→ 朝のうちに城下町を歩きます。人の少ない午前は、こみせの陰影や庭園の静けさをいちばん落ち着いて味わえる時間帯です。

黒石つゆ焼きそば(1時間)
→ 中心商店街でご当地グルメを。麺をすすり、つゆを飲み干す頃にはすっかり地元の胃袋になっています。

津軽こけし館・津軽伝承工芸館(2時間)
→ 車で温泉郷方面へ。絵付け体験や工房見学を楽しんだら、足湯でひと休みするのがおすすめです。

温湯温泉(夕方〜)
→ 1日の締めは湯治場の共同浴場へ。日が傾くころの客舎の町並みは、写真に収めたくなる風情があります。

【車・半日】こみせ通り散策ルート

13:00 黒石駅 → 13:15 松の湯交流館 → 14:00 こみせ通り → 15:30 金平成園

松の湯交流館(30分)
→ まずは拠点で町の地図を手に入れます。元銭湯の建物そのものが見どころで、肩の力が抜ける空間です。

中町こみせ通り・高橋家住宅(1時間30分)
→ アーケード状の庇の下をのんびり歩きます。造り酒屋や蔵をのぞきながら、午後の柔らかい光の中を進むのが心地よいんです。

金平成園(1時間)
→ 駅から徒歩圏とは思えない庭園で締めくくり。閉園の16時を意識して、少し早めに入るとゆっくり見られます。

【車・1日】広域ルート:紅葉と秘湯

9:30 黒石IC → 9:45 中野もみじ山(車15分) → 11:30 虹の湖公園 → 13:30 青荷温泉

中野もみじ山(1時間30分)
→ 秋ならまずここへ。渓流と紅葉が重なる朝の光は、人出が増える前のいちばん澄んだ時間に見ておきたい景色です。

虹の湖公園(1時間)
→ 浅瀬石川ダムのダム湖をのぞむ公園で小休止。広々とした水辺で、ドライブの疲れをほどく休憩にちょうどいいんです。

青荷温泉(ランプの宿)(午後〜)
→ 山道を下って秘湯へ。日帰りでも十分楽しめますが、泊まればランプだけの夜という非日常が待っています。

温湯温泉郷(立ち寄り)
→ 帰り道に客舎の町並みへ。冬は雪見、秋は紅葉と、季節ごとに違う表情を見せてくれます。


ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。

エアトリ 】でレンタカーをまとめて比較する

そして遠方から訪れるなら、思いきって一泊するのもおすすめです。日帰りでは通り過ぎてしまう夜や朝の時間に、その町ならではの静けさや表情に出会えます。お祭りやイベントの時期は宿が一気に埋まるので、早めの確保が安心ですよ。

じゃらんnet 】でこのエリアの宿を探す

黒石市の年間イベント

黒石市の一年は、祭りと季節の行事で彩られています。夏はねぷたとよされで町が熱気に包まれ、秋はこみせ通りと紅葉が主役に。そして雪深い冬には、雪国ならではの遊びや行事が待っています。季節ごとに、ぜひ訪れてほしいイベントを紹介していきますね。

春〜夏:さくらまつり・ねぷた・よされ

春には、東公園さくら山を会場に「黒石さくらまつり」が開かれます。2026年は第40回を迎える歴史あるまつりです(出典:黒石観光協会)。津軽の田園を見渡す高台が、桜色に染まります。

夏の先陣を切るのが「黒石ねぷた祭り」。毎年7月下旬から8月上旬にかけて、御幸公園を起点に運行されます(出典:黒石ねぷた祭りオフィシャルサイト)。県内では珍しく、立体的な人形ねぷたと扇ねぷたが入り交じるのが黒石ならでは。こみせ通りを灯籠が照らすなか、武者絵が夜の町を進みます。

そして8月には、日本三大流し踊りの一つ「黒石よされ」。2,000人を超える踊り手が「エッチャホー」の掛け声とともに中町を練り歩きます(出典:黒石観光協会)。地面を踏む下駄の音と太鼓の響きが体に伝わってくる、夏の最高潮ですよ。

秋:こみせまつりと紅葉

秋の主役は、毎年9月中旬に開かれる「黒石こみせまつり」です。昭和61年から続くまつりで、こみせ通りを舞台に津軽三味線や津軽太鼓、黒石やきそばの出店などでにぎわいます(出典:黒石観光協会)。歴史ある町並みと生演奏の音が溶け合う、黒石らしい一日です。

続いて10月下旬からは、中野もみじ山が紅葉の見頃を迎えます。ライトアップされた夜のもみじは、昼とはまったく別の表情。渓流の音を聞きながら、赤や黄に染まった山肌を見上げる時間は格別です。

冬:雪だるまとずぐり回し

雪深い黒石の冬には、地域や家族で雪だるまを作る「津軽くろいしみんなの雪だるま」が行われます(出典:黒石観光協会)。それぞれ趣向を凝らした雪だるまが町に並ぶ、ほっこりする冬の風物詩です。

もう一つ、津軽に伝わる冬の遊びが楽しめるのが「全日本ずぐり回し選手権大会」。雪の上でコマ(ずぐり)を回す伝統の遊びで、初めての人でも参加しやすい催しです(出典:黒石観光協会)。凍てつく空気のなか、雪上でコマが回る光景は、雪国ならではの冬の楽しみ方です。

黒石市のエリア別の顔

黒石市は、市の西端にある中心市街地と、東へ向かうほど深まる山と温泉のエリアに、大きく性格が分かれます。西部は津軽平野の城下町、東部は八甲田山へ続く山地で、その間にリンゴ畑の広がる丘陵地帯が横たわります。旅の目的に合わせて、訪れるエリアを選んでみてください。

中心市街地エリア──城下町と商家町の顔

こみせ通りや金平成園が集まる、観光の核となるエリアです。黒石駅から徒歩圏にまとまっているので、車を停めて歩いて回るのに向いています。造り酒屋の香りや石畳の感触を確かめながら、城下町の時間に浸りたい人にぴったりですよ。

温泉郷エリア──湯治とこけしの顔

市の東、浅瀬石川の上流に温湯・落合・板留・青荷の温泉が点在します。客舎の町並みやこけし工房が残り、観光地化されすぎていない素朴さが魅力。のんびり湯につかり、工芸にふれたい人に向いたエリアです。秘湯感を求めるなら、さらに奥の青荷温泉へ。

中野・虹の湖エリア──自然と紅葉の顔

十和田八幡平国立公園へ続く山あいのエリアで、中野もみじ山や虹の湖公園が点在します。渓流とダム湖、紅葉が織りなす景色は、ドライブやハイキングと相性抜群。四季の自然をたっぷり感じたい人は、このエリアまで足をのばす価値があります。

丘陵・りんご畑エリア──津軽の実りの顔

平野と山地の間に広がる、リンゴ畑の丘陵地帯です。県のりんご研究所もこの一帯にあり、秋には赤く実ったリンゴが斜面を埋めます。直売所をのぞいたり、収穫期の畑の香りを楽しんだり。津軽の農の風景に出会いたい人におすすめのエリアです。

黒石市の気候・季節の暮らし

黒石市は、寒暖の差が大きい内陸性の気候です。年平均気温は10.2℃、1月の平均気温は氷点下の-1.8℃、8月は23.0℃で、夏と冬の気温差がはっきりしています(出典:気象庁)。そして何より、特別豪雪地帯に指定されるほど雪が多いのが特徴。四季それぞれの暮らしぶりを見ていきましょう。

春〜夏──雪解けから田植えへ

長い冬が明けると、4月には桜が咲き、東公園さくら山が一気に華やぎます。雪に閉ざされていた町が動き出す、いちばん心が弾む季節です。

夏は内陸らしく日中は気温が上がりますが、朝晩は比較的しのぎやすい日もあります。8月の平均気温は23.0℃。リンゴ畑が青々と茂り、ねぷたとよされで町が熱気に包まれる、黒石がもっとも賑わう時期なんですよ。

秋──実りと紅葉の季節

秋はリンゴの収穫期。丘陵のあちこちで赤い実が色づき、直売所には採れたてのリンゴが並びます。空気が澄んで、過ごしやすい日が続く季節です。

10月下旬になると中野もみじ山が見頃を迎え、町は紅葉一色に。冬支度を始めながら秋の実りを楽しむ、津軽の暮らしらしい時間が流れます。

冬──雪とともにある暮らし

黒石の冬は、雪が主役です。特別豪雪地帯らしく降雪が多く、1月の平均気温は氷点下まで下がります(出典:気象庁)。除雪や雪かきが日常になり、車は冬タイヤが欠かせません。

それでも、こみせの庇の下を歩けば雪を避けて買い物ができ、温泉で冷えた体を温められる。雪と上手につき合う知恵が、暮らしの中に根づいているんですよね。雪見の温泉やずぐり回しなど、冬ならではの楽しみも待っています。

黒石市の移住・暮らし情報

黒石市は、弘前や青森の都市圏に近い城下町です。買い物や通勤は近隣市と行き来しやすく、家賃は都市部より抑えめ。雪との付き合いは必要ですが、古い町並みと温泉が身近にある暮らしが手に入ります。住む視点で、生活のリアルを見ていきますね。

通勤・通学

市内には黒石市役所をはじめ事業所がありますが、弘前市や青森市へ通う人も少なくありません。弘前へは弘南鉄道弘南線で30分ほど、青森方面へは弘南バスや車でのアクセスが現実的です。冬は積雪を見込んで時間に余裕をもつのが、地元の通勤・通学スタイルです。

住宅環境

家賃は都市部より手ごろです。一人暮らし向けの1Kでおよそ4万円台、ファミリー向けの2LDK〜3LDKでおよそ5万円前後が目安です(出典:SUUMO)。中心市街地は徒歩で用が足り、郊外は駐車場付きの一戸建てや広めの物件が見つけやすい傾向です。

買い物環境

市内にはスーパーやドラッグストアがそろい、日常の買い物に困ることは少ないと考えられます。大型の専門店や商業施設を利用したいときは、車で弘前市方面へ足をのばす人が多いようです。雪の季節は、まとめ買いをする家庭も多いと考えられます。

子育て・教育

黒石市は子育て支援に力を入れており、子ども医療費給付事業などの制度があります(出典:黒石市)。市内には小・中学校のほか、黒石駅近くに青森県立黒石高等学校があり、通学の選択肢があります。近年は学校の統合も進み、教育環境は再編が続いています。

医療環境

市の中核を担うのが黒石市国民健康保険黒石病院で、内科・外科・小児科・産婦人科など幅広い診療科を備えています(出典:厚生労働省 医療情報ネット)。このほか黒石厚生病院や黒石あけぼの病院などもあり、日常の医療は市内で受けやすい環境です。

エリア別の暮らし視点

住む場所としては、中心市街地は徒歩生活がしやすく車を使わない人にも向いています。郊外の丘陵側はリンゴ畑に近く、車があれば広い住まいでゆったり暮らせます。温泉郷エリアは山あいで生活施設は限られますが、自然と湯が身近な暮らしを求める人に向いています。

黒石市へのアクセス

黒石市へは、弘前を経由してアクセスするのが基本です。鉄道なら弘前から弘南鉄道、車なら東北自動車道、空からは青森空港が玄関口になります。新幹線・在来線・バスを組み合わせるルートを、交通手段ごとに整理しますね。

車でのアクセス

車の場合、東北自動車道の黒石ICが市の玄関口です(出典:黒石市)。ICから中心市街地までは近く、観光スポットも車があれば回りやすいエリアです。冬は積雪・路面凍結があるため、冬タイヤと時間の余裕は欠かせません。

鉄道+バスでのアクセス

首都圏からは、東北新幹線で新青森駅へ。そこから奥羽本線で弘前駅に移動し、弘南鉄道弘南線に乗り換えると黒石駅に着きます。弘前〜黒石は約30分です(出典:黒石観光協会)。新青森・青森駅からは、弘南バスの黒石〜青森線で直接向かうルートもあります。

飛行機でのアクセス

空路を使う場合は青森空港が最寄りです。空港から弘前駅行きのシャトルバスに乗り、弘前駅で弘南鉄道に乗り換えるルートが一般的です。空港から黒石市街地へは、タクシーでおよそ30分。市内のタクシー事業者による定額タクシーも利用できます(出典:黒石市)。

町内移動の現実的アドバイス

中心市街地のこみせ通り周辺は徒歩で十分回れますが、温泉郷や中野もみじ山など郊外のスポットは車かバスが頼りになります。市内の移動には、回遊バス「ぷらっと号」(100円バス)も走っています(出典:黒石観光協会)。観光で広く回るなら、レンタカーを使うと動きやすいですよ。


交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。

【トラベリスト】 で航空券をまとめて比較する

【地元住民に直撃!】黒石市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

りんご農家をやっています。この土地で代々続けてきた仕事で、私もずっと畑に出ています。黒石市は平野と山の間の丘が広がっていて、昼と夜の寒暖差が大きい。だからこそ蜜の入った締まったりんごが育つんです。

春の花から秋の収穫まで、一年中りんごと向き合う暮らしですね。県のりんご研究所がこの町にあるのも、産地としての誇りにつながっています。

Q2.黒石市に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

まずは中町のこみせ通りですね。庇の連なる古い町並みは、雪の日も陽の高い日も、時代をさかのぼったような静けさがあります。観光で来たらここは外せません。

地元の人間としては、秋の中野もみじ山も推したい。渓流と紅葉が重なる景色は格別で、朝の人が少ない時間に行くと空気が澄んでいて気持ちがいいんです。

Q3.黒石市でお土産を買うとしたらなんですか?

やっぱりりんごですね。秋から冬は採れたてが手に入りますし、雪の中で寝かせて熟成させたりんごは甘みが濃くて、地元でも特別扱いされています。

あとはこけし。温湯のあたりが発祥の地で、おかっぱ頭の素朴な姿が津軽らしいんですよ。定番ならりんご、ちょっと通なら一本こけしを連れて帰ってほしいですね。

Q4.外から人が来たときに、黒石市でまず連れていく店はどこですか?

つゆ焼きそばを出す店に連れていきます。太い平麺の焼きそばにつゆをかけた、この町ならではの一杯で、見た目はラーメンみたいで初めての人はたいてい驚きます。

昔ながらの食堂の、出汁と油の匂いが染みついた空気の中で食べるのがいいんです。麺をすすって、つゆを飲み干す頃にはすっかり黒石の味方になってますよ。

Q5.黒石市はどんな気質だと思いますか?

口数は多くないけれど、芯のあたたかい人が多いと思います。雪と長くつき合ってきた土地なので、辛抱強くて、お互い助け合う気持ちが根づいているんです。

祭りになると一変します。よされやねぷたの夜は、普段静かな人もぐっと熱くなる。普段の落ち着きと祭りの熱気、その振り幅が黒石らしさだと感じますね。

Q6.昔に比べて、黒石市の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

正直なところ、人は減りました。中心商店街も昔ほどの賑わいはなくて、寂しさを感じる時はあります。それは隠さずに言っておきたいですね。

ただ、こみせ通りは電柱が抜かれて石畳風に整えられ、落ち着いた佇まいを取り戻しました。古い町並みを守ろうという動きは、昔より確かに強くなったと思います。

Q7.黒石市のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

大きな箱物よりも、この町並みと祭りを次の世代に渡していくことに期待しています。市民センターのような場に若い人が集まって、新しい催しが生まれるといいですね。

市長をはじめ、観光や農業を盛り上げようという動きも続いています。りんごと温泉、こけしと城下町。この組み合わせは強いので、地道に磨いていってほしいです。

黒石市の関連リンク

本記事は、全国1741市町村を応援するために徹底調査して作成していますが、地元の方だからこそ知る最新情報や、記述の誤りなどがあれば、ぜひこちらのお問い合わせフォームよりお気軽にお知らせください。地域の皆様と一緒に、より素晴らしい紹介ページを作っていきたいと考えております。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次