舟形町(ふながたまち)は、山形県北東部・最上郡の南端に位置する人口4,392人の町です。最上川に支流の小国川が合流する地点にひらけ、東西に細長い地形が特徴です。
舟形町の見どころを5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ 国宝「縄文の女神」──町内の西ノ前遺跡から出土した高さ45cmの土偶。完全な形の立像土偶では国内最大級
- ✅ 若鮎の里・小国川──清流で育つ「松原鮎」を求めて全国から釣り人が集まる
- ✅ 舟形マッシュルーム──全国のマッシュルーム生産量のおよそ2割を占める一大産地
- ✅ 猿羽根山地蔵尊──日本三大地蔵尊のひとつ。縁結び・子宝・延命の信仰を集める
- ✅ 羽州街道の宿場町──新庄藩の藩境に口留番所が置かれた交通の要所
「歴史や考古学に興味がある人」「川釣りや清流の恵みを味わいたい人」「静かな山あいの町でゆったり暮らしたい人」に特におすすめの町。序盤では観光・特産・歴史を、そのあと地元の言葉や暮らし、食までを地元目線で紹介します。
| 人口 | 4,392 人 ※2026年6月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 119.03 km² |
| 人口密度 | 36.9 人/km² |
地理的には、北に新庄市、東に最上町、南東に尾花沢市と大石田町、西に大蔵村と接しています(出典:日本交通公社 全国観光資源台帳)。町土の約7割を山林が占め、中央の小国盆地に集落と田畑が広がります。
JR奥羽本線の舟形駅からJR陸羽東線が分岐し、国道13号・47号と東北中央自動車道の舟形ICが通ります。新庄市中心部からは車でおよそ15分の距離です。
火山や海はありませんが、清流・国宝・街道の歴史と、小さな町に見どころがぎゅっと詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。
舟形町の推しポイント

舟形町の顔は、なんといっても町内から出土した国宝「縄文の女神」です。そこに清流・小国川の若鮎、全国有数の生産量を誇る舟形マッシュルーム、峠にたたずむ猿羽根山地蔵尊が加わります。羽州街道の宿場町という歴史も、今の町の骨格をつくりました。ここからは、その一つひとつを少しだけ深掘りしていきます。
国宝「縄文の女神」──町が生んだ4,500年前の宝
町内の西ノ前遺跡から出土した、高さ45cmの土偶です。1998年に国の重要文化財、2012年には国宝に指定されました。土偶の国宝指定は全国で4件目でした(出典:山形県立博物館)。八頭身のすらりとした立ち姿は、縄文の造形美そのもの。実物は山形県立博物館にありますが、町の歴史民俗資料館ではレプリカに会えます。
若鮎の里・小国川──「松原鮎」を求めて釣り人が集う
町の中央を流れる清流・小国川は、香り高い鮎の名川として知られています。地元の「松原鮎」は形・味・香りの三拍子がそろった逸品なんですよ。毎年7月1日の鮎釣り解禁とともに川は釣り人でにぎわい、夏には「ふながた若鮎まつり」も開かれます(出典:やまがたへの旅(山形県観光情報))。
舟形マッシュルーム──全国の約2割を担う産地
実はこの町、マッシュルームの一大産地なんです。小国川の伏流水を使い、農薬不使用で育てられたマッシュルームは、全国生産量のおよそ2割を占めます(出典:おいしい山形(山形県))。生で食べられるほど質が高く、産地の直売レストランではジャンボサイズも味わえます。
猿羽根山地蔵尊──日本三大地蔵尊のひとつ
羽州街道の難所・猿羽根峠の頂上に立つお地蔵さまで、日本三大地蔵尊のひとつに数えられます。およそ1000年前に安置されたと伝わり、縁結び・子宝・延命にご利益があるとされます(出典:舟形町)。峠からは最上川や周囲の山々を一望できますよ。
舟形町の歴史

舟形の歴史は、大きく三つの時代で語れます。古代には都と秋田城を結ぶ官道の宿駅として、江戸時代には羽州街道の宿場町として、そして明治以降は東北有数の亜炭産地として発展しました。交通と資源の要衝であり続けたことが、この町の性格を形づくっています。
古代──官道の宿駅「避翼」
舟形が歴史に登場するのは8世紀のことです。大野東人の東征のさい、東人が通った道に「避翼(さるはね)」の地名が記されました。平安時代の法令集「延喜式」には、日本海沿岸を秋田城へ向かう官道の駅として「避翼駅」が記されています。この「さるはね」の名は、現在の猿羽根峠に残りました。
近世──羽州街道の宿場町
江戸時代の舟形は、参勤交代にも使われた羽州街道の宿場町として発達しました。ここから猿羽根峠を越えて村山地方へ、東は仙台藩へ、西は庄内藩・出羽三山へと道が分かれる交通の交差点でした。新庄藩の南端にあたる藩境だったため口留番所が置かれ、人や物資の出入りが厳しく監視されました。
近代〜現代──亜炭の町から今へ
明治になると、舟形・最上・尾花沢一帯で「最上炭田」が見つかりました。岐阜・宮城と並んで「日本三大亜炭田」と呼ばれた炭田で、町内でも多くの炭鉱が亜炭を採掘し、舟形駅や長沢駅から運び出されました。1954年(昭和29年)には舟形村と堀内村が合併し、現在の舟形町が誕生しました。
舟形町の文化・風習

方言と話し方の特徴
舟形町で使われるのは、新庄市を中心とする最上地方の言葉(最上弁・新庄弁)です。村山地方の言葉と近いのですが、語尾の音に特徴があります。みなさん、少しだけ紹介しますね(出典:やまがた子育て応援サイト(山形県))。
たとえば「そうだよ」はんだじゅ(そうだよ)、共感するときはんだにゃー(そうだね)と言います。「どこに」はどさ(どこに)、「知らない」はしゃね(知らない)。この語尾の「じゅ」や「にゃー」が、最上らしいやわらかな響きをつくっています。
来訪者を迎えるあいさつにはよぐきてけったにゃー(よくいらっしゃいました)という言葉もあります。初めて聞くと戸惑うかもしれませんが、温かさが伝わってくる言い回しですよね。
食卓と季節の暮らし
川と山に囲まれた町なので、食卓にも季節の恵みが並びます。夏は小国川の鮎、秋はきのこ、そして一年を通してマッシュルーム。塩焼きにした鮎を頬張ったり、採れたてのマッシュルームを生でスライスして味わったり、産地ならではの食べ方が日常にあります。
雪とともにある一年
山形県北部の舟形は、冬になると町全体が深い雪に覆われます。春から秋は山や川の恵みにあふれ、冬は雪の下で大地が静かに休む——そんなメリハリのある四季が暮らしのリズムをつくっています。雪深い分、春の芽吹きや夏の清流のありがたみもひとしおなんですよ。
舟形町の特産品・食

特産品1:舟形マッシュルーム
まずはこの町の看板、舟形マッシュルームです。全国生産量のおよそ2割を占める産地で、小国川の伏流水と農薬不使用の栽培が自慢です(出典:おいしい山形(山形県))。えぐみがなく、やさしい甘みと濃厚なうまみが特徴。旬という概念がなく、温度管理された栽培舎で一年中出荷されます。
おすすめは、まろやかなホワイト種を生でスライスしてサラダに、風味の強いブラウン種をアヒージョやパスタに。産地の直売レストランでは、大きなジャンボマッシュルームをステーキのように焼いて味わえます。生で食べられる新鮮さは、産地ならではのごちそうですよ。
特産品2:小国川の若鮎「松原鮎」
夏の主役は、なんといっても小国川の鮎です。地元の「松原鮎」は形・味・香りがそろった逸品で、7月1日の解禁とともに全国から釣り人が集まります。旬は7月から秋にかけて。塩焼きにすると、清流育ちならではの香りとほろ苦いはらわたのうまみが口いっぱいに広がります。鮎ご飯や甘露煮にしても格別なんです。
特産品3:猿羽根山のそばと山の幸
猿羽根山地蔵尊の隣では、地元産のそば粉を製粉・手打ちした「さばね山そば」や手作りごまどうふが味わえます。地蔵尊にお参りしたあと、峠の景色を眺めながらいただく一杯は格別。山あいの町ならではの、素朴で滋味深い味わいをぜひ体験してみてください。
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舟形町の観光スポット

舟形町の見どころは、大きく三つの方向に分かれます。国宝「縄文の女神」をめぐる縄文スポット、猿羽根峠の眺望と信仰、そして清流沿いの温泉とグルメ。町はコンパクトなので、一日あればこの三つをぐるりと回れますよ。まずは代表的なスポットから見ていきましょう。
縄文の女神をめぐるスポット
- 西ノ前遺跡公園「女神の郷」 – 国宝「縄文の女神」が出土した現場を整備した公園です。小国川左岸の河岸段丘にあり、約4,500年前の縄文中期の集落跡と分かっています(出典:やまがたへの旅(山形県観光情報))。芝生が広がる静かな丘で、女神が眠っていた土地の空気を感じられます。
- 舟形町歴史民俗資料館 – 「縄文の女神」の高精細レプリカを常設展示する資料館です。開館は10:00〜16:30、休館日は火曜、11月16日〜4月14日は冬季休館。入館料は大人110円、高校生以上60円、小中学生40円です(出典:縄文の女神サイト(舟形町))。江戸末期の農家を移築した建物自体も見ものなんですよ。
- 舟形町観光物産センターめがみ – 舟形駅前にある観光と特産の拠点です。女神グッズや松原鮎の加工品、マッシュルーム商品が並び、旅の起点にちょうどいい場所。町歩きの前にまず立ち寄ってみてください。
峠の眺望と信仰を楽しむスポット
- 猿羽根山地蔵尊 – 羽州街道の難所・猿羽根峠に立つ、日本三大地蔵尊のひとつです。縁結び・子宝・延命の信仰を集め、毎年8月に祭典が行われます(出典:やまがたへの旅(山形県観光情報))。峠からは最上川や周囲の山並みが見渡せ、参道の石段を登るとふっと視界が開けます。
- 猿羽根山公園 – 地蔵尊を含む一帯が公園として整備されています。ソメイヨシノや八重桜が咲く花見の名所で、眺望の広場からは鳥海山・月山・葉山・御所山まで望めます(出典:舟形町)。松尾芭蕉や斎藤茂吉の句碑も残る、歴史散歩にぴったりの場所です。
温泉とグルメのスポット
- 舟形若あゆ温泉あゆっこ村 – 小国川を見おろす高台の温泉で、露天風呂から月山・葉山を一望できます。日帰り入浴は大人400円・子供200円、営業は8:00〜21:00(4〜10月)、8:30〜20:30(11〜3月)(出典:AMAZINGMOGAMI(最上地域観光情報サイト))。眺めのよさは山形県の眺望景観資産にも指定されているんですよ(出典:舟形若あゆ温泉・あゆっこ村公式サイト)。
- アユパークふながた – 小国川沿いの河川公園で、あゆ型の水路や大噴水、鮎のつかみ取り体験が楽しめます(出典:やまがたへの旅(山形県観光情報))。夏は子ども連れでにぎわい、秋には若鮎まつりの会場にもなります。浅瀬もあるので水遊びデビューにも安心です。
- マッシュルームスタンド舟形 – 舟形マッシュルームの農場に併設された直売レストランです。直売所は9:00〜18:00(冬季短縮)、ランチは11:00〜14:00で水曜定休(出典:舟形マッシュルーム公式サイト)。生スライスのおかわり自由やジャンボマッシュバーガーは、産地でしか味わえない贅沢です。
舟形町の観光ルート

町がコンパクトな舟形町は、車があれば半日でも十分楽しめます。時間に余裕があれば、峠の眺望や温泉まで足を延ばして丸一日。さらに欲張るなら、隣接する町へつなぐ広域ルートもおすすめです。目的別に三つ組んでみました。
【車・半日】縄文と鮎の里めぐり
9:30 舟形駅・観光物産センターめがみ → 9:45 西ノ前遺跡公園「女神の郷」 → 10:15 歴史民俗資料館 → 11:30 アユパークふながた(車での移動はいずれも約5〜10分)
①観光物産センターめがみ(30分)→ まず女神グッズと特産品で町の予習を。旅の全体像がつかめます。
②西ノ前遺跡公園「女神の郷」(30分)→ 女神が出土した現場に立つと、4,500年前がぐっと近く感じられます。朝の光が芝生に差す時間帯が気持ちいいですよ。
③歴史民俗資料館(45分)→ 高精細レプリカと出土品でじっくり学べます。冬季は休館なので、春〜秋の訪問がおすすめです。
④アユパークふながた(自由)→ 川風に吹かれて締めくくり。夏なら水路で鮎のつかみ取りも。
【車・1日】舟形まるごと1日ルート
9:30 めがみ・女神の郷 → 11:00 猿羽根山公園・地蔵尊 → 12:00 さばね山そばで昼食 → 14:00 マッシュルームスタンド舟形 → 15:30 若あゆ温泉(各移動は約5〜15分)
①女神の郷・歴史民俗資料館(午前)→ まずは縄文の世界から。半日ルートの前半をそのまま組み込みます。
②猿羽根山公園・地蔵尊(60分)→ 峠に登って眺望と信仰にふれます。春は桜、秋は紅葉が石段を彩ります。
③さばね山そば(昼食)→ 地元産のそばを手打ちでいただきます。峠の空気の中で食べる一杯は格別なんですよ。
④マッシュルームスタンド舟形(60分)→ 産地ならではの生マッシュルームやバーガーで小腹を満たします。
⑤若あゆ温泉(自由)→ 一日の締めは月山を望む露天風呂。夕暮れどきの湯が一番のごほうびです。
【車・1日】広域ルート:舟形と最上のなりわい
9:30 舟形(女神の郷)→ 10:30 尾花沢・銀山温泉さんぽ → 13:00 舟形に戻り若あゆ温泉・アユパーク(移動は各約30〜45分)
①舟形町で縄文の女神と町の成り立ちにふれたあと、南東に隣接する尾花沢市へ。
②尾花沢市の銀山温泉で大正ロマンの街並みを散策します。舟形からは車でおよそ40分前後の距離感です。
③ふたたび舟形町へ戻り、若あゆ温泉やアユパークで川の恵みを味わって一日を締めます。清流と温泉のリレーが楽しめるルートです。
ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。
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舟形町の年間イベント

舟形町のイベントは、清流・小国川と深く結びついています。春は峠の桜、夏は鮎釣りの解禁、秋には町最大の「ふながた若鮎まつり」。雪深い冬は静かに過ごす季節です。季節ごとの楽しみを見ていきましょう。
春〜夏:桜・鮎解禁・旧車の祭典
春の主役は猿羽根山公園の桜。ソメイヨシノや八重桜が峠一帯を彩り、地蔵尊参りとお花見を一緒に楽しめます(出典:舟形町)。
初夏には、アユパーク舟形を会場に「ヒストリックカーミーティング in 舟形」が開かれます。憧れの名車が河原に並ぶ、車好きにはたまらない一日なんですよ(出典:やまがたへの旅(山形県観光情報))。
そして7月1日は小国川の鮎釣り解禁。ここから川は釣り人でにぎわい、町全体が鮎の季節に染まっていきます。竿を振る人の姿が、夏の舟形の風物詩です。
秋:ふながた若鮎まつり
町いちばんの祭りが、毎年9月ごろにアユパークふながたで開かれる「ふながた若鮎まつり」です(出典:AMAZINGMOGAMI(最上地域観光情報サイト))。
ぜひ味わってほしいのが、炭火でじっくり焼かれる松原鮎の塩焼き。香ばしい煙が河原いっぱいに立ちこめ、鮎ご飯やマッシュルーム料理の屋台も並びます。子どもの鮎つかみ捕り体験もあって、家族で一日楽しめますよ。
冬:雪と温泉、地蔵尊の初詣
冬の舟形は、町全体が深い雪に包まれる静かな季節です。派手なイベントは少なめですが、その分、雪見の温泉がぐっと沁みます。
年末年始には猿羽根山地蔵尊へ初詣に訪れる人も。雪化粧した峠でお参りしたあとは、若あゆ温泉であたたまるのが地元流の過ごし方です。露天から眺める雪の山並みは、この季節だけのごほうびですよ。
舟形町のエリア別の顔

東西に細長い舟形町は、小国川に沿って表情が移り変わります(出典:縄文の女神サイト(舟形町))。駅を中心とした町の玄関口、峠越えの猿羽根、温泉のある西部、最上川沿いの南部。旅の目的に合わせて、訪ねるエリアを選んでみてください。
舟形エリア(中心部)──縄文と鮎の玄関口
舟形駅や役場、観光物産センターめがみが集まる町の中心です。西ノ前遺跡公園や歴史民俗資料館も近く、旅の起点にちょうどいいエリア。まず町の全体像をつかみたい人は、ここから歩き始めるのがおすすめですよ。
猿羽根エリア──峠越えの歴史と眺望
羽州街道の難所だった猿羽根峠の一帯です。地蔵尊と公園、そば処が寄り添い、芭蕉や茂吉が越えた道の名残が残ります。眺望と歴史、静かな散策を楽しみたい人に向いたエリア。桜と紅葉の時季はとくに人が集まります。
長沢エリア──温泉とアウトドアの西部
若あゆ温泉あゆっこ村やコテージ、キャンプ場がある山あいの西部です。小国川を見おろす高台で、温泉とアウトドアをまとめて楽しめます。のんびり一泊したい人や、自然の中で体を動かしたい人にぴったりのエリアですよ。
堀内・富田エリア──最上川沿いの田園
最上川の水運で栄えた歴史をもつ南部の田園地帯です。かつて舟番所や河港が置かれ、川とともに人が暮らしてきた土地。派手な観光地ではありませんが、のどかな田んぼと川の風景に、舟形のもう一つの顔が見えるエリアです。
舟形町の気候・季節の暮らし

舟形町に最も近い気象庁の官署である新庄観測所の平年値では、年平均気温は11.0℃、年間の降雪量の合計は637cmです(出典:気象庁)。夏はしっかり暑く、冬はたっぷり雪が降る、寒暖差の大きい内陸の町です。四季のコントラストがはっきりしているので、季節ごとに暮らしの表情が大きく変わりますよ。
冬──12月〜3月の暮らし
舟形の冬は雪とともにあります。新庄観測所の平年値では最深積雪の平年値は128cm、真冬日(最高気温が0℃未満の日)は年におよそ12日あります(出典:気象庁)。
身長を超えるほど積もる日もあり、朝は雪かきから一日が始まります。道路の除雪は行政が行いますが、自宅まわりは各自で雪を片づけるのが日常。移住を考えるなら、まず雪との付き合い方をイメージしておくと安心ですよ。
その分、雪見の温泉は格別です。若あゆ温泉の露天から白い山並みを眺めると、寒さも忘れてしまいます。
春〜初夏──4月〜6月の暮らし
長い冬が明けると、猿羽根山公園の桜が一気に咲き、町が華やぎます。雪解け水を集めた小国川は水量を増し、田んぼに水が張られていきます。
朝晩はまだ冷えるので上着が手放せませんが、日中は日差しが暖かく、散策が気持ちいい季節。芽吹きのみずみずしさは、雪国だからこそ沁みるものがあります。
夏〜秋──7月〜11月の暮らし
夏は最暖月の8月で日最高気温の平年値が29.4℃と、内陸らしくしっかり暑くなります(出典:気象庁)。7月の鮎解禁で川はにぎわい、アユパークの水遊びが子どもたちの定番です。
秋は実りの季節。新米や果物、きのこが出そろい、若鮎まつりで町が一年で一番活気づきます。紅葉が終わると、また雪の支度が始まります。
舟形町の移住・暮らし情報

人口4,392人の舟形町は、車があれば暮らしやすいコンパクトな町です。買い物や通勤は隣接する新庄市と行き来する人が多く、住まいは戸建て中心。ここでは「実際に暮らすとどうか」を具体的に見ていきましょう。
通勤・通学
町内で働く人のほか、車で新庄市や東根市へ通勤する人が多いエリアです(出典:舟形町)。新庄市中心部までは車でおよそ15分と近く、通勤圏として現実的です。町では就職・転職活動の交通費を助成する制度も設けています。
住宅環境
賃貸物件の数は限られており、移住者は当初から戸建てに住むケースが多いのが実情です。町は「舟形町空き家・空き地バンク」を運営し、住宅の新築・リフォームへの補助も用意しています(出典:舟形町)。満45歳未満の世帯向けの定住・移住住宅も整備されています。
買い物環境
日常の食料品は町内の産直や商店でそろいますが、まとまった買い物は新庄市のロードサイド店を利用する人が多いです。車で15分ほどの新庄に大型店が集まっているので、週末にまとめ買いをする暮らし方が現実的ですよ。
子育て・教育
町内には小学校と中学校が1校ずつあり、高校へは新庄市などへ通う形になります。旧長沢小学校を再活用した「長沢集学校」はIT交流施設として、子どもたちが放課後に集まれる場にもなっています。アユパークの水遊びなど、自然の中で子育てできる環境が魅力です。
医療環境
町内には診療所があり、日常的な受診はカバーできます。入院や専門的な医療が必要なときは、隣接する新庄市の県立新庄病院など、最上地域の中核病院を利用するのが一般的です。新庄が近い立地は、医療面でも安心材料になります。
エリア別の暮らし視点
中盤では旅の視点でエリアを紹介しましたが、暮らす視点で見ると、舟形駅周辺の中心部は役場・学校・買い物が近く生活導線がまとまっています。長沢など西部は温泉や自然が近い一方、雪は多めで車が必須。堀内・富田など南部は田園が広がり、のどかに暮らしたい人に向いています。
舟形町へのアクセス

舟形町へは、鉄道なら山形新幹線で新庄まで来てから在来線に乗り換え、車なら東北中央自動車道の舟形ICが便利です。首都圏からでも新幹線一本で新庄まで来られるので、思ったより行きやすい町ですよ。
車でのアクセス
町内に東北中央自動車道の舟形ICがあり、高速を降りてすぐ町の中心部に入れます。新庄市中心部からは国道13号で約15分(出典:舟形町)。国道13号と国道47号が町を通り、宮城方面へも抜けられます。
鉄道でのアクセス
東京駅から山形新幹線「つばさ」で新庄駅まで約3時間。新庄駅からはJR奥羽本線の普通列車に乗り換え、南新庄・舟形と進んでおよそ10分で舟形駅に着きます。乗り換えは新庄1回だけなので、迷いにくいルートです。
本数は多くないので、事前に時刻を確認しておくと安心ですよ。
飛行機でのアクセス
最寄りの空港は東根市の山形空港です。空港からはレンタカーや在来線を乗り継いで舟形へ向かう形になります。首都圏からであれば、新幹線一本のほうが乗り換えが少なくスムーズな場合が多いです。
町内移動の現実的アドバイス
町内の移動は車が基本です。鉄道や町営バスはありますが本数が限られるため、観光でじっくり回るならレンタカーが安心。若あゆ温泉や猿羽根山公園は坂を上った先にあるので、車があると行動範囲がぐっと広がりますよ。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
【トラベリスト】
で航空券をまとめて比較する
【地元住民に直撃!】舟形町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
マッシュルームを育てる仕事をしています。この町の水と自然がいいから、えぐみのない甘いマッシュルームが一年中採れるんですよ。
朝から栽培舎で収穫して、加工品を作ったりもします。地味な作業ですけど、丸くてかわいいきのこを全国の食卓に届けているんだと思うと、やりがいがありますね。
Q2.舟形町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
まずは西ノ前遺跡公園ですね。国宝「縄文の女神」が出た場所で、芝生の丘に立つと4,500年前がすぐそこにある感じがして、不思議と静かな気持ちになります。
あとは地元だと猿羽根山。峠を登ると最上川や山並みが一望できて、朝は空気がピンと澄んでいます。お地蔵さんに手を合わせてから眺める景色が好きなんですよ。
Q3.舟形町でお土産を買うとしたらなんですか?
やっぱりマッシュルームですね。生のものはもちろん、乾燥やスープの素なんかは日持ちもするし、うちの町らしいお土産になります。
あとは小国川の鮎の加工品と、地元のお米。定番ですけど、清流と雪解け水で育ったものだから間違いないです。観光物産センターに寄れば一通りそろいますよ。
Q4.外から人が来たときに、舟形町でまず連れていく店はどこですか?
マッシュルームの農場にある産直の食堂ですね。採れたてを生でおかわりできたり、大きなバーガーが食べられたり、ここでしか味わえないものが多いんです。
それか猿羽根山の蕎麦処。副住職さんが打つ手打ち蕎麦を、峠の空気の中ですすると格別で、県外の友人はだいたい喜んでくれます。
Q5.舟形町はどんな気質だと思いますか?
雪深い土地なので、みんな辛抱強くて、でも人には優しいです。町内会の集まりや地区の祭りが今も残っていて、顔の見える距離感なんですよ。
派手さはないですけど、困っている人がいたら自然と手を貸す、そういう素朴なあたたかさがある町だと思います。
Q6.昔に比べて、舟形町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
正直、人は減りましたね。子どもの頃にあった小さな学校も統合されて、静かになったなと感じる場所はあります。高齢化も進んでいます。
ただ、縄文の女神を町のシンボルにして誇りにしようという動きは強くなりました。若鮎まつりに人が集まる日は、昔ながらの活気が戻ってきて嬉しくなります。
Q7.舟形町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
大きな箱物というより、今あるものを活かす動きに期待しています。旧校舎を交流施設に作り替えて、子どもや移住者が集まれる場になっているのはいいですよね。
町長をはじめ、縄文の女神や鮎、マッシュルームで町の外とつながろうとしています。運動公園や川辺で若い人がもっと集まってくれたら、と思っています。

