横浜町(よこはままち)は、青森県下北半島の中間部、陸奥湾の西岸に位置する人口3,759人の町です。上北郡に属し、JR大湊線が町を南北に貫いています。
横浜町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ 日本最大級の菜の花畑──作付面積は近年約90〜95ha、春は町じゅうが黄色に染まる
- ✅ 菜の花フェスティバルinよこはま──毎年5月中旬、大豆田地区の特設会場で開催
- ✅ 陸奥湾ホタテと横浜ナマコ──甘いホタテと、町の魚に指定された柔らかいナマコ
- ✅ 国の重要無形民俗文化財「下北の能舞」が桧木八幡神社に伝わる
- ✅ ゲンジボタル生息の北限──町ぐるみで守る、県の天然記念物
「黄色い絶景を見たい旅行者」「ホタテや珍味が好きな人」「のんびり半島暮らしに憧れる移住希望者」に向いた町です。序盤で観光の見どころ、中盤で歴史と暮らし、終盤で特産の食まで、地元目線で紹介していきます。
| 人口 | 3,759 人 ※2026年5月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 126.38 km² |
| 人口密度 | 29.7 人/km² |
地理的には、北でむつ市、南で野辺地町、東は背骨のような山地を挟んで東通村・六ヶ所村と接しています(出典:青森県町村会)。鉄道はJR大湊線の陸奥横浜駅などがあり、町を南北に貫く国道279号(はまなすライン)が動脈です。前面に陸奥湾の白い砂浜、背後に牛馬が育つなだらかな丘陵という地形に、菜の花・ホタテ・能舞が詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。
横浜町の推しポイント

横浜町といえば、まず春の菜の花です。丘陵地帯をまるごと黄色に染める景色は、本州でも屈指のスケール。さらに陸奥湾が育てる甘いホタテと柔らかいナマコ、桧木八幡神社に伝わる能舞、ホタルの北限といった顔があります。自然・食・文化が小さな町に同居しているのが横浜町らしさです。それぞれを少し掘り下げてみましょう。
推しポイント1:日本最大級の菜の花畑
横浜町の菜の花は、平成26年産で作付面積128haを記録し、その年に作付面積日本一となりました。現在は日本一ではありませんが、令和8年度も約95haと日本最大級の面積を誇ります(出典:横浜町役場)。品種は耐寒性・耐雪性に優れた「キザキノナタネ」。隙間なく種をまく栽培法のおかげで、5月の見頃には黄色いじゅうたんのような畑が広がります。
推しポイント2:菜の花フェスティバルinよこはま
毎年5月中旬の土・日には、菜の花の見頃に合わせて「菜の花フェスティバルinよこはま」が大豆田地区の特設会場で開かれます。2026年は5月16日(土)〜17日(日)の開催でした(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。菜の花畑の中に入れる「菜の花大迷路」や、よこはま菜の花マラソン大会、ステージショーや特産品販売でにぎわいます。西に陸奥湾、東に風車を望む畑の中を歩けるのはこの時期だけですよ。
推しポイント3:陸奥湾ホタテと横浜ナマコ
横浜町は陸奥湾に面した漁業の町でもあります。陸奥湾のホタテは植物プランクトン豊富な海で育ち、まろやかな甘みと肉厚の身が自慢(出典:プライドフィッシュ(全国漁業協同組合連合会))。さらに「横浜ナマコ」は町の魚に指定されていて、ほかの産地より柔らかい食感が評判です。海の幸が好きなら外せません。
推しポイント4:下北の能舞と桧木八幡神社
町の桧木八幡神社には、古い面を使って舞われる「能舞」が伝わっています。これは東通村・むつ市の能舞とともに「下北の能舞」として、1989年に国の重要無形民俗文化財に指定されたもの。神社には18面もの能面が保存されています。源義家の伝説が残る神社で、軽石八幡神社とも呼ばれてきました。
推しポイント5:北限のゲンジボタルと吹越烏帽子
横浜町はゲンジボタルが生息する北限とされ、「横浜町のゲンジボタルおよびその生息地」として青森県の天然記念物に指定されています。吹越地区では夏にホタルと湧き水のまつりも開かれます。また、六ヶ所村との境にそびえる吹越烏帽子(標高507.8m)は東北100名山の一つで、登山者にも親しまれています(出典:横浜町役場)。
横浜町の歴史

横浜町の歴史は、縄文の昔から人が暮らした古い土地に始まります。近世には南部藩のもとでヒバ材や海産物の交易で栄え、田名部街道沿いの宿場町として重要な役割を担いました。近代には半農半漁の暮らしから抜け出すため農業改良に取り組み、その流れの中で導入されたナタネが、現在の菜の花の町へとつながっていきます。
古代〜中世──縄文の暮らしと南部の城砦
町内からは縄文土器をはじめとする遺物が発掘されており、先史の頃からこの地に人が住んでいたことが分かっています。中世には南部氏の一族が横浜館に入って横浜氏を名乗り、蠣崎氏と南部氏に挟まれた境目の地として、城砦の名が古記録に残されています。アイヌ語起源とされる地名も町内に伝わっています。
近世──ヒバとナマコが運んだ繁栄
江戸時代の横浜は、天然の桧(ヒバ)や煎りナマコを中心とした海産物の上方貿易で繁栄しました。ヒノキ板を大阪木綿と交換する取引が行われ、その名残で地元では木綿布を「寸模(すんぽ)」と呼ぶ言葉が昭和末期まで残っていたといいます。横浜は田名部街道の北郡四宿場の一つに数えられ、宿屋や高札場が置かれた要所でした。
近代〜現代──菜の花が町の顔になるまで
明治期の鉄道開業で街道沿いの宿場の役割は薄れ、男性は北海道へ出稼ぎ、農業は女性中心という半農半漁の暮らしが続きました。昭和の大凶作の後、1932年(昭和7年)に農業経済更生指定村となり、農業改良の一環でナタネが導入されます。これが今の菜の花栽培の始まりでした。平成の大合併ではむつ市を中心とした合併協議会に参加しましたが、協議会の廃止により単独町制を続けています。
横浜町の文化・風習

方言と話し方の特徴
横浜町で話されているのは、むつ市や下北郡と共通する「下北弁(下北方言)」です。旧南部藩域にあたるため南部弁の影響が強い一方、海をへだてた交流のなかで津軽弁や北海道の言葉とも響き合う、独特の方言なんですよ。
たとえば自分のことをわい(私・おれ)と言ったり、わんつか(少し)、〜けじゃ/けせ(〜ください)といった言い回しが日常で使われます。語尾がやわらかく、聞いていてどこか温かみのある話し方が特徴です。旅先で耳にしたら、ぜひ耳を澄ませてみてください。
食卓と季節の暮らし
陸奥湾を目の前にした町だけあって、食卓には海の幸が並びます。甘いホタテや柔らかい横浜ナマコは、地元では身近な味。春には菜の花、夏には砂浜海岸の海水浴と花火、と季節ごとに楽しみが移っていきます。雪深い冬を越えて春に一斉に咲く菜の花は、暮らしの中の大きな節目でもあるんですよね。
海と山に向き合う気質
前面に陸奥湾、背後に丘陵と山林という地形のなかで、漁と農の両方に向き合ってきた土地柄です。厳しい冬と凶作を乗り越えてきた歴史があるからか、地に足のついた粘り強さと、人をもてなす素朴な温かさが同居しています。菜の花フェスティバルのように、町ぐるみで一つのことを盛り上げる空気も根づいています。
横浜町の特産品・食

特産品1:菜の花となたね油
横浜町の菜の花は観賞用だけでなく、もともと菜種油をとるための作物です。品種のキザキノナタネは菜種油としての品質も高く、町では菜の花を使った商品づくりが進んでいます(出典:横浜町役場)。旬は花が咲く5月ですが、なたね油や菜の花関連商品は道の駅よこはま「菜の花プラザ」で一年中買えます。あの黄色い景色の味を、おみやげに持ち帰れますよ。
特産品2:陸奥湾ホタテ
横浜町の前に広がる陸奥湾は、ホタテの一大産地。八甲田や白神の森から栄養豊富な水が注ぐ湾で育つホタテは、まろやかな甘みと肉厚な身が持ち味です(出典:プライドフィッシュ(全国漁業協同組合連合会))。剥きたてを刺身で食べるとプリプリの歯ごたえ。網焼きやバターしょうゆ焼きにすると、また違った濃厚さが楽しめます。旬は身が締まる冬から春先がおすすめです。
特産品3:横浜ナマコ
「横浜ナマコ」は町の魚に指定されている、横浜町を代表する珍味です。ほかの地域で獲れるナマコより柔らかく、食感がよいと評判。江戸時代には煎りナマコが上方への重要な交易品だった歴史もあり、この町とナマコの縁は古いんです。冬が旬で、酢の物にするとコリッとした食感とほのかな磯の香りが引き立ちます。お酒のお供にぴったりの一品ですよ。
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横浜町の観光スポット

序盤で触れた菜の花畑やホタテ、能舞といった横浜町の見どころは、町を南北に貫く国道279号(はまなすライン)沿いにぎゅっとまとまっています。海と山にはさまれた細長い地形なので、道の駅を起点にすれば移動もシンプル。まずは押さえておきたいスポットを、ジャンルごとに見ていきましょう。
菜の花を体感するスポット
- 横浜町の菜の花畑 – 5月になると丘陵地帯が一面の黄色に染まります。畑は農家の私有地で換金作物のため、許可なく立ち入ることはできません(出典:横浜町役場)。畑のあいだの道を車でゆっくり流すと、左右に黄色が続いていく感覚は、ここでしか味わえないんですよ。
- 菜の花大迷路 – 菜の花開花期間中だけ登場する、畑の中に入れる人気スポットです。西を向けば陸奥湾と下北の名峰、東を向けば風車を背景に、迷路の中から黄色の景色を楽しめます。背丈ほどに伸びた菜の花にぐるりと囲まれる体験は、写真好きにはたまりません。
食と特産にふれるスポット
- 道の駅よこはま「菜の花プラザ」 – 国道279号沿い、むつ湾に面した下北半島の玄関口です。物産館の営業は4月〜10月が8:30〜18:00、11月〜3月が9:00〜17:00。レストラン「鮮菜」は4月〜10月が11:00〜16:00、11月〜3月が11:00〜15:00で、1〜3月は火曜が定休日です(出典:道の駅よこはま「菜の花プラザ」)。ホタテを使った丼やラーメン、なたね油や菜の花はちみつのおみやげが揃います。ドライブの休憩がてら、横浜町の海と畑の恵みを一度に味わえる場所ですよ。
歴史と文化を学べるスポット
- 横浜町郷土館 – 2002年に閉館した町立郷土館以来、23年ぶりに復活した施設で、道の駅よこはまの隣に2025年4月27日オープンしました。開館時間は10:00〜16:00、入館無料です(出典:横浜町役場)。縄文から昭和の暮らしまで200点以上を展示し、序盤で紹介した能舞・神楽・獅子舞の映像や、桧木遺跡から出た町指定文化財も見られます。雨の日や、町の背景を知ってから旅したい人にぴったりです。
- 桧木八幡神社 – 国の重要無形民俗文化財「下北の能舞」が伝わる神社で、18面の能面が保存されています。源義家が荒波を鎮めたという軽石八幡神社の伝説も残る古社です。静かな境内に立つと、海とともに生きてきた町の信仰の深さが伝わってきます。
海と自然を楽しむスポット
- 砂浜海岸海水浴場 – 陸奥湾に長く伸びる白い砂浜で、夏は海水浴客でにぎわいます。すぐそばにはログハウス調の2階建てコテージがあり、開設は例年4月から11月末まで。海水浴やバーベキューを楽しむ家族連れに人気です(出典:横浜町役場)。穏やかな内湾なので、波が荒れにくく小さな子ども連れでも遊びやすいんですよね。
- 吹越烏帽子 – 六ヶ所村との境にそびえる標高507.8mの山で、東北100名山の一つです(出典:横浜町役場)。山頂からは陸奥湾と太平洋の両方を望めるのが魅力。半日あれば登れる手頃さで、晴れた日の見晴らしは格別です。
横浜町の観光ルート

横浜町は南北に長い町なので、国道279号を軸にすれば効率よく回れます。道の駅を起点にした町内ルートと、下北半島まで足を延ばす広域ルートの両方を用意しました。2026年3月には下北半島縦貫道路の横浜I.C.も開通し、アクセスがさらに良くなっています。
【車・半日】道の駅起点・菜の花満喫ルート
9:00 道の駅よこはま → 9:15 菜の花畑・菜の花大迷路 → 11:00 横浜町郷土館 → 12:00 道の駅よこはまでランチ(車・各区間10分以内)
①道の駅よこはま「菜の花プラザ」(30分)
→ まずはおみやげと情報をチェック。朝のうちに立ち寄ると、菜の花畑の見頃エリアの様子も掴めます。
②菜の花畑・菜の花大迷路(90分)
→ 5月なら迷路に入って黄色の海を体感。午前は光が柔らかく、写真も撮りやすい時間帯です。
③横浜町郷土館(45分)
→ 能舞や縄文の展示で町の歴史を予習。入館無料なので気軽に立ち寄れます。
④道の駅よこはま「菜の花プラザ」(60分)
→ 締めはレストラン「鮮菜」でホタテ料理を。午後の便で次の目的地へ向かうのにちょうどいい流れです。
【車・1日】海と山を味わう横浜町まるごとルート
9:00 道の駅よこはま → 9:30 砂浜海岸海水浴場 → 11:00 桧木八幡神社 → 12:30 道の駅でランチ → 14:00 吹越烏帽子登山口(車・各区間10〜20分)
①砂浜海岸海水浴場(90分)
→ 朝の陸奥湾は波が穏やか。夏なら海水浴、それ以外の季節も浜辺の散歩が気持ちいいですよ。
②桧木八幡神社(60分)
→ 能舞が伝わる古社で町の信仰にふれます。静かな午前のうちにお参りしておくのがおすすめ。
③道の駅よこはま「菜の花プラザ」(90分)
→ お昼はホタテ丼やホタテ塩ラーメンで一息。物産館でおみやげも調達できます。
④吹越烏帽子(180分)
→ 午後は体を動かして登山。晴れた日に山頂から望む陸奥湾と太平洋の眺めが、一日の締めくくりにぴったりです。
【車・1日】下北半島まで延ばす広域ルート
9:00 道の駅よこはま → 10:00 むつ市(恐山・釜臥山方面) → 14:00 横浜町へ戻る → 15:00 砂浜海岸(車・横浜〜むつ間約40分)
①道の駅よこはま「菜の花プラザ」(30分)
→ 出発前に下北半島の玄関口で腹ごしらえと情報収集を。
②北のむつ市方面(午前〜午後)
→ 横浜町から北へ約40分、下北半島の中心むつ市まで足を延ばせます。恐山や釜臥山など半島ならではの景観を組み合わせると、一日が充実します。
③南の野辺地町方面(戻りに立ち寄り)
→ 帰り道、南へ向かえば青い森鉄道の野辺地駅にもつながります。鉄道とドライブを組み合わせる旅にも便利です。
④砂浜海岸海水浴場(60分)
→ 夕方は横浜町に戻って陸奥湾の浜辺へ。沈む光に照らされた海を眺めて、半島の一日を締めくくれます。
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横浜町の年間イベント

横浜町のイベントは、春の菜の花に始まり、夏の海と花火、秋の例大祭へと季節をめぐっていきます。どれも町の暮らしや産業と結びついているのが特徴。旅の日程に合わせて、季節の行事を一つ組み込んでみると楽しいですよ。
春:菜の花フェスティバルinよこはま
ぜひ狙ってほしいのが、毎年5月中旬の土・日に大豆田地区の特設会場で開かれる「菜の花フェスティバルinよこはま」です(出典:青森県観光情報サイト Amazing AOMORI)。菜の花大迷路やよこはま菜の花マラソン大会、ステージショーや特産品販売でにぎわいます。一面の黄色に包まれながら歩く時間は、この季節だけのごほうびなんですよね。
夏:横浜町ふるさとのまつり(花火大会)
夏は8月の「横浜町ふるさとのまつり」が町の一大イベント。夜には横浜漁港で花火が打ち上げられ、昼には三保野公園で魚のつかみ取りなどのイベントが行われます(出典:横浜町役場)。海面に映る花火を間近で見上げられるのは、漁港ならではの迫力です。海水浴とあわせて夏の横浜町を満喫できますよ。
秋:八幡神社例大祭
秋は9月中旬に桧木八幡神社の例大祭が開かれます(出典:横浜町役場)。前夜祭から神幸祭まで数日にわたり、県指定無形民俗文化財の神楽や獅子舞、南部手踊りが披露されます。太鼓や笛の音が境内に響くなか、町の人たちが受け継いできた芸能を間近で見られる貴重な機会です。
秋〜冬:菜の花プラザの収穫イベント
道の駅よこはまでは、秋に地元の野菜を主役にした収穫イベントが開かれてきました。じゃがいもをテーマにしたフェスや、横浜なまこを味わう冬の催しなど、産直団体が中心となった催しが続いています(出典:道の駅よこはま「菜の花プラザ」)。旬の食材を地元価格で楽しめるので、食いしん坊にはたまらない時期です。
横浜町のエリア別の顔

横浜町は南北に細長く、海沿いの平地・国道沿いの中心部・東の山あいで、それぞれ表情が違います。旅する視点で見ると、どこに時間を割くかでまったく印象が変わるんですよ。主なエリアの顔を、旅の楽しみ方とあわせて紹介します。
海沿いエリア──陸奥湾に開けた砂浜と漁港
陸奥湾に面した西側は、白い砂浜と漁港が連なる横浜町の表玄関です。砂浜海岸海水浴場やコテージがあり、夏のレジャーの拠点になります。穏やかな内湾を眺めながらのんびり過ごしたい人、海の幸を目当てに訪れる人に向いたエリアですよ。
国道279号沿い・中心エリア──旅の起点が集まる
町を貫くはまなすライン沿いには、道の駅よこはまや横浜町郷土館、役場などが集まります。おみやげ・食事・情報がここで揃うので、旅の起点にうってつけ。2026年に横浜I.C.も開通し、車でのアクセスがいっそう便利になりました。短時間で町の魅力をつかみたい人は、まずこのエリアへ。
丘陵・菜の花エリア──春に黄色く染まる畑
中心部から少し内陸に入った丘陵地帯が、菜の花畑の広がるエリアです。5月には一面が黄色に染まり、菜の花大迷路もこの一帯に登場します。写真を撮りたい人、季節の絶景を目当てに来る人には、ここが横浜町のハイライトになります。
東の山あいエリア──吹越烏帽子と自然
東側は吹越烏帽子をはじめとする山岳地帯で、町の面積の多くを国有林が占めています。登山やホタルの北限といった自然体験が楽しめるエリアです。体を動かしたい人、静かな自然に身を置きたい人は、東の山あいへ足を延ばしてみてください。
横浜町の気候・季節の暮らし

横浜町は青森県下北半島の中間部にあり、雪国でありながら陸奥湾に面した内湾性の気候が特徴です。県の代表地点である青森の年平均気温は約10.4℃(出典:気象庁)。冬は雪が積もり、夏は内陸ほど暑くなりすぎないので、四季のメリハリがはっきりした土地なんですよ。海沿いと山あいで体感も少し変わります。
夏──6月〜8月の暮らし
夏は陸奥湾からの海風があるぶん、内陸部より過ごしやすく感じられます。砂浜海岸が海水浴でにぎわうのもこの季節。朝晩は涼しくなる日も多く、寝苦しさはやわらぎます。一方で梅雨明け後はそれなりに日差しが強くなるので、海遊びのときの日焼け対策は欠かせません。
秋──9月〜11月の暮らし
秋は八幡神社例大祭の太鼓の音とともに深まっていきます。9月でも朝晩はぐっと冷え込み、10月に入ると上着が手放せません。11月になると初雪の便りも聞こえはじめ、冬支度が始まります。澄んだ空気のなかで吹越烏帽子の稜線がくっきり見える、気持ちのいい季節ですよ。
冬──12月〜3月の暮らし
冬は雪と寒さが暮らしの中心になります。青森地方気象台の青森における累積降雪量の平年値は566cmで、雪かきは冬の日課です(出典:青森地方気象台)。横浜町は陸奥湾沿いの平地で、内陸の豪雪地帯ほどではないと考えられますが、灯油暖房とスタッドレスタイヤは必須。雪の朝は車を出すまでにひと仕事、という暮らしになります。
春──4月〜5月の暮らし
春は雪解けとともに、町が一気に色づきます。秋にまかれた菜の花が厳しい冬を越え、5月に一斉に咲き誇るのがこの町ならでは。雪国の長い冬を耐えたぶん、黄色い絶景の喜びはひとしおです。風が強い日もありますが、菜の花フェスティバルを心待ちにする、町じゅうが明るくなる季節なんですよね。
横浜町の移住・暮らし情報

横浜町は、海・山・里が近い縦長の町で、農業と漁業を軸にした暮らしが根づいています。スーパーや道の駅、役場、郷土館が国道279号沿いにまとまっているので、生活の動線はシンプル。「山海の恵み ふれあいの里」を掲げる町で、海の幸と菜の花に囲まれた暮らしが想像できますよ(出典:あおもり暮らし(青森県))。
通勤・通学
町内の職場のほか、北のむつ市や南の野辺地町方面へ通う人もいます。車があれば国道279号を使った移動が基本。2026年3月に下北半島縦貫道路の横浜南バイパス区間が延伸し、むつ・野辺地方面への車移動がよりスムーズになりました(出典:乗りものニュース)。
住宅環境
横浜町は戸建てや駐車場付きの賃貸が中心で、都市部のようなマンション群はありません。賃貸物件の数自体が多くないため、移住前に町の窓口や不動産で実際の空き状況を確認しておくのが現実的です。海の近くか、国道沿いか、山あいかで暮らしの表情が変わるので、エリア選びは大事になります。
買い物環境
日常の買い物は、国道279号(はまなすライン)沿いの店や道の駅よこはま「菜の花プラザ」が中心になります。物産館では地元の野菜やホタテなど新鮮な食材が手に入りますよ。まとまった買い物はむつ市方面まで足を延ばす人も多く、車があると暮らしの幅が広がります。
子育て・教育
町では子育て支援にも力を入れていて、「おひさまルーム」で親子の交流や子育て相談ができ、子育て応援推進員がアドバイスを行っています(出典:あおもり暮らし(青森県))。能舞や神楽など、地域の文化に子どもが触れられる機会が身近にあるのも、この町らしい環境です。
医療環境
町内には日常的な診療に対応する医療機関がありますが、専門的な医療や入院は、北のむつ市方面の総合的な病院を利用する形が現実的と考えられます。いざというときの通院ルートを、移住前に確認しておくと安心です。
エリア別の暮らし視点
中盤では旅する視点でエリアを見ましたが、住む視点だと印象が変わります。国道279号沿いの中心エリアは買い物・行政・医療が近く、暮らしの利便性が高め。海沿いエリアは砂浜と漁港が身近で、海とともに暮らしたい人向き。山あいエリアは静かで自然が濃く、のんびり過ごしたい人に向いていますよ。
横浜町へのアクセス

横浜町は下北半島の入り口にあたり、鉄道・車・空港のいずれでもアクセスできます。鉄道はJR大湊線が町を通り、車なら国道279号と新しく延びた下北半島縦貫道路が動脈です。主要なルートを整理しておきましょう。
車でのアクセス
車の場合は国道279号(はまなすライン)が基本ルートです。2026年3月14日に下北半島縦貫道路の横浜南バイパス区間(横浜吹越IC〜横IC)などが開通し、野辺地・むつ両方面へのアクセスが向上しました(出典:乗りものニュース)。青森・三沢の両空港や東北新幹線へもつながりやすくなっています。
鉄道+バスでのアクセス
鉄道はJR大湊線(愛称はまなすベイライン大湊線)の陸奥横浜駅が町の玄関口です。大湊線は青い森鉄道の野辺地駅で接続し、東北新幹線八戸駅・新青森駅から乗り継いで来られます(出典:横浜町役場)。強風時はバス代行や運休になることがあるので、冬場は事前確認を忘れずに。
飛行機でのアクセス
遠方からは青森空港または三沢空港が入り口になります。空港からはレンタカーで国道279号を北上するルートが現実的です。下北半島縦貫道路の延伸で、空港方面からの所要時間も以前より短縮されています。荷物が多い旅や家族連れには、空港からの車移動が動きやすいですよ。
町内移動の現実的アドバイス
町内は南北に細長く、駅やバス停から観光スポットまで距離があります。バスは下北交通の路線バスが走っていますが、本数は多くありません(出典:横浜町役場)。陸奥横浜駅にはタクシーも隣接していますが、菜の花畑など見どころを回るなら、レンタカーや車での移動が一番スムーズです。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
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【地元住民に直撃!】横浜町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
菜の花を育てる農家をやっています。秋に種をまいて、雪の下で冬を越させて、五月に咲かせる。このあたりでは昔からの暮らしの一部なんですよ。
キザキノナタネという品種で、油もとれるし景色にもなる。寒くて雪深いこの町で続けてこられたのは、この品種のおかげだと思っています。
Q2.横浜町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
やっぱり五月の菜の花畑ですね。丘がまるごと黄色に染まって、風が吹くと一面が揺れる。あの景色は写真より実物のほうがずっといいんですよ。
あとは砂浜海岸。陸奥湾に長く伸びた浜で、波が穏やかで人も少ない。地元の私たちが、何でもない日にぼんやり海を眺めにいく場所です。
Q3.横浜町でお土産を買うとしたらなんですか?
定番はやっぱりなたね油ですね。この町の菜の花からとれた油で、贈り物にすると喜ばれます。菜の花のはちみつもおすすめですよ。
地元の人間としては、横浜なまこを推したいですね。冬が旬で、よそのより柔らかいんです。知る人ぞ知る、という感じの自慢の味です。
Q4.外から人が来たときに、横浜町でまず連れていく店はどこですか?
国道沿いの物産館に併設された食堂へ連れていきます。陸奥湾のホタテを使った丼やラーメンがあって、甘くてぷりぷりの身が味わえるんですよ。
海と畑の恵みが一度に揃う場所なので、まずここで「横浜町ってこういう町か」と感じてもらうのにちょうどいいんです。
Q5.横浜町はどんな気質だと思いますか?
派手さはないけれど、粘り強い人が多いですね。雪と凶作を何度も越えてきた土地なので、地に足のついた働き者が多いんです。
そのぶん、来た人をもてなす素朴な温かさもあります。菜の花のお祭りみたいに、町ぐるみで一つのことを盛り上げる空気も残っていますよ。
Q6.昔に比べて、横浜町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
正直、人は減りました。若い人が町の外へ出ていって、静かになったなと感じる場面は増えています。そこは課題ですね。
それでも菜の花を目当てに外から来てくれる人は多くて、五月は町に活気が戻る。あの時期だけは、昔のにぎわいを思い出します。
Q7.横浜町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
町の歩みを伝える郷土館ができて、能舞や昔の暮らしの展示を子どもたちが見られるようになりました。ああいう場所は大事だと思います。
道路もつながって、半島の行き来がしやすくなってきました。海と山と菜の花を生かして、もっと人が立ち寄る町になればいいなと願っています。

