【福島県郡山市】ってどんなとこ?安積疏水と鯉の楽都【地元民のリアルな声あり】

福島県郡山市の引風の高原:標高約1,000mの高原に巨大風車が並び、広大な花畑と猪苗代湖の絶景が広がる人気スポットです。

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郡山市(こおりやまし)は、福島県の中通り中部に位置する人口およそ31万人の中核市です。仙台に次ぐ東北第2の経済規模を持ち、「商都」「経済県都」とも呼ばれます。

郡山市の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • ✅ 日本遺産「一本の水路」──猪苗代湖から水を引いた安積疏水が不毛の原野を穀倉地帯に変えた
  • 食用鯉の生産量が市町村別で全国1位、明治の開拓が生んだ食文化
  • ✅ 「東北のウィーン」と称される音楽のまち──2008年に「音楽都市宣言」
  • ✅ 標高約1,000mの布引高原と、日本4位の湖「天鏡湖」猪苗代湖
  • ✅ 東京から最短77分、5つのICを持つ「陸の港」──交通の十字路

「歴史や地学に興味がある人」「ご当地グルメを食べ歩きたい人」「利便性の高い地方都市に暮らしたい人」に向いた町です。この記事では、観光・歴史・文化から特産の鯉やご当地パンまで、地元目線で紹介します。

人口314,850 人 ※2026年6月1日時点(推計人口)
面積757.20 km²
人口密度416 人/km²

地理的には、北は二本松市本宮市大玉村、東は田村市三春町小野町、南は須賀川市平田村天栄村、西は会津若松市猪苗代町と、11の市町村に接しています(出典:郡山市公式ウェブサイト)。市域は奥羽山脈をまたいで広く、西には猪苗代湖、東には阿武隈高地が広がります。

市街地は海抜245mの郡山盆地にあり、東北新幹線で東京から最短77分。火山も湖も持たない盆地の町が、なぜ東北第2の経済都市になったのか。その答えは「水」にあります。順に見ていきましょう。

目次

郡山市の推しポイント

郡山を語るうえで外せないのが、明治期に猪苗代湖から水を引いた安積疏水です。この一本の水路が原野を穀倉地帯に変え、水力発電を生み、鯉の養殖や紡績業を育て、今の「商都」へとつながりました。ここでは疏水を軸に、音楽・食・自然・交通の5つを紹介します。

推しポイント1:日本遺産・安積疏水──原野を変えた「一本の水路」

かつての安積原野は雨が少なく、水に乏しい不毛の土地でした。それを一変させたのが、奥羽山脈を越えて猪苗代湖の水を引いた安積疏水なんですよ。琵琶湖疏水・那須疏水と並ぶ日本三大疏水のひとつで、2016年には「未来を拓いた『一本の水路』」として日本遺産に認定されています(出典:日本遺産ポータルサイト(文化庁))。明治政府初の国営農業水利事業でもありました(出典:農林水産省)。

推しポイント2:楽都郡山──「東北のウィーン」と呼ばれる音楽のまち

郡山は「楽都(がくと)」を掲げる音楽のまちでもあります。市民の合唱や演奏活動が盛んで、2008年には「音楽都市宣言」を行いました。かつて治安の悪さから「東北のシカゴ」と呼ばれた時代を、市民の音楽活動で「東北のウィーン」へと塗り替えた歴史があるんです。みなさんも合唱祭やコンサートのシーズンに訪ねると、その空気を感じられますよ。

推しポイント3:食用鯉、市町村別で全国一の産地

意外に思われるかもしれませんが、郡山は海のない内陸都市ながら、食用鯉の生産量が市町村別で全国第1位なんですよ(出典:郡山市公式ウェブサイト)。安積疏水で使われなくなったため池を活用して始まった養殖が、今も続く食文化になっています。詳しくは特産品の章で紹介します。

推しポイント4:布引高原と猪苗代湖──風車と天鏡湖の絶景

市西部の猪苗代町との境に近い布引高原は、標高約1,000mの台地に33基の風車が立ち並ぶ高原です。磐梯山や猪苗代湖を一望でき、「風の高原」とも呼ばれています。西に接する猪苗代湖は日本で4番目に大きい湖で、鏡のような湖面から「天鏡湖」の別名を持ちます。夏は湖水浴やキャンプでにぎわう、県内屈指のアウトドアスポットですよ。

推しポイント5:「陸の港」──東京から最短77分の交通の要衝

郡山駅は東北新幹線で東京から最短77分。市内には東北・磐越自動車道が交差する郡山ジャンクションと、県内最多の5つのインターチェンジがあります。鉄道も磐越東線・磐越西線・水郡線が分岐する交通の十字路で、「陸の港」と呼ばれてきました。この利便性が、支店経済都市としての発展を支えています。

郡山市の歴史

郡山の歴史は、大きく3つの段階で捉えられます。古代に地域の中心だった「安積」の時代、江戸時代の小さな宿場町の時代、そして明治の安積開拓によって近代都市へと生まれ変わった時代です。町の名も、産業も、水路とともに形づくられました。

古代〜中世──「郡山」の地名の由来

この地は7世紀に安積郡が置かれて以来、周辺を治める中心地でした。郡の役所である郡衙(ぐんが)が置かれていたことが、「郡山」という地名の由来と伝えられています。室町時代には安積町に篠川御所が設けられ、南東北の政治の舞台のひとつとして文献に登場しました。

近代の開拓と発展──安積開拓と安積疏水

江戸時代の郡山は奥州街道の宿場町で、人口はおよそ5,000人ほどにすぎませんでした。周辺は荒れた原野が広がる「安積三万石」の地でした。転機は1877年ごろに始まった安積開拓です。全国から士族が入植し、1882年には安積疏水が完成しました。延べ85万人が携わり、約3年を費やした大事業でした(出典:農林水産省)。疏水は農業だけでなく水力発電も生み、紡績・製糸などの工場を呼び込みました。

現代──軍都から商都・中核市へ

1924年に市制を施行し、産業都市として人口を増やしました。太平洋戦争期には軍需産業が集まり、1945年にはアメリカ軍の空襲で市街地が大きな被害を受けました。戦後は商工業都市として復興し、1997年には東北で初めて中核市へ移行しました。今も市内の遺構や記念碑が、開拓の歴史を伝えています。

郡山市の文化・風習

全国各地から入植者が集まって発展した町だけあって、郡山には「よそ者を受け入れる開けた気質」があるとよく言われます。ここでは言葉・食卓・人づきあいの3つの角度から、暮らしの空気感を紹介します。

方言と話し方の特徴

郡山は福島の中通り地方にあたり、標準語に比較的近いながらも、あたたかい訛りが残っています。同意や共感にはんだ(そうだ)、んだべ(そうだよね)をよく使い、推量や誘いには語尾に〜べ(〜だろう・〜しよう)が付きます。方向を示すときは〜さ(〜へ・〜に。「駅さ行く」で「駅へ行く」)を用います。そして郡山っ子の懐の深さを表すのがさすけね(大丈夫・気にしないで)という言葉。失敗して謝ったときに「さすけねぇ」と返ってきたら、それは「気にするな」というやさしい合図なんですよ。

食卓と季節の暮らし

郡山の食卓には、内陸ならではの保存食や川魚の文化が根づいています。慶事の席では鯉の甘露煮や旨煮が振る舞われてきましたし、朝はご当地パンのクリームボックスという家庭も少なくありません。盆地の気候で夏と冬の寒暖差が大きく、その分だけ米や果物が甘く実ります。四季がはっきりしているので、季節の移ろいを食で感じられる町です。

人の気質と地域のつながり

毎年8月上旬には、奈良時代の采女(うねめ)伝説にちなんだ郡山最大の夏祭り「うねめまつり」が開かれます(出典:郡山商工会議所)。数千人の踊り手が駅前大通りを埋める踊り流しは圧巻で、飛び入り参加もできるほど開かれた雰囲気です。伝説つながりで奈良市とは姉妹都市になっていて、こうした「みんなで盛り上げる」空気が、郡山の人づきあいをよく表していますよ。

郡山市の特産品・食

郡山のグルメは、安積開拓が生んだ「水の恵み」と切り離せません。全国一の鯉、市民のソウルフード、ブランド米、そして老舗の菓子文化。ここでは実際に味わいたい4つを紹介します。

特産品1:郡山の鯉

郡山は食用鯉の生産量が市町村別で全国1位の産地です(出典:郡山市公式ウェブサイト)。安積疏水の完成で不要になった灌漑用ため池を使い、開拓者の貴重なタンパク源として養殖が始まったのが起源です。旬は身が締まって脂がのる冬。甘辛く煮た甘露煮や旨煮が定番ですが、近年はメンチカツやバーガー、カレーなど食べやすいアレンジも増えています。泥臭さの少ない上品な白身なので、川魚が苦手な人もぜひ一度試してみてください。

特産品2:クリームボックス

郡山生まれのご当地パンといえば、これ。厚切りで手のひらサイズの食パンに、ミルク風味のクリームをたっぷり塗った「クリームボックス」です(出典:郡山市観光協会)。市内の多くのパン屋さんで100〜200円ほどで売られていて、高校の売店にも並ぶほど身近な存在なんですよ。練乳のやさしい甘さとふわふわのパンの相性が抜群で、お店ごとにクリームの配合や焼き加減が違うので、食べ比べも楽しいです。県外ではほとんど見かけない「幻のソウルフード」です。

特産品3:ブランド米「あさか舞」

安積疏水が拓いた水田は、今や県内トップの米どころです。郡山を代表するブランド米が「あさか舞」で、コシヒカリやひとめぼれなどを厳選したものなんですよ。盆地の寒暖差と猪苗代湖のきれいな水で育つお米は、粒が立ってつやよく炊き上がります。開拓の歴史がそのまま一杯のごはんになっている、と思うと味わいもひとしおです。

特産品4:老舗が競う菓子文化

郡山は和菓子どころでもあります。柏屋・三万石・かんのやといった福島を代表する菓子メーカーが市内に本店を構え、薄皮まんじゅうやゆべしなどの銘菓が長く親しまれてきました。近年はカフェやスイーツ店の開業も盛んで、甘いものが好きな人には歩き回るだけで楽しい町です。旅の締めに、老舗の一品を手土産にしてみてはいかがでしょう。


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郡山市の観光スポット

序盤で触れた安積疏水・楽都・鯉・布引高原・猪苗代湖を、ここでは実際に歩ける場所として深掘りします。郡山市の見どころは、駅前で完結するものから車で向かう西部の自然まで幅広いんですよ。まずは郡山駅前から順に見ていきましょう。

駅前で学ぶ・見晴らす

  • 郡山市ふれあい科学館 スペースパーク – 郡山駅西口直結の高層ビル「ビッグアイ」の20〜24階にある宇宙テーマの科学館です。宇宙劇場(プラネタリウム)は「地上から世界で最も高い場所にあるプラネタリウム」としてギネスに認定されています。展望ロビーは無料、宇宙劇場と展示ゾーンは一般各400円、開館は10:00〜17:45で月曜休館です(出典:高柳電設工業スペースパーク(郡山市ふれあい科学館))。地上96mの展望ロビーからは市街地が一望でき、日本有数の規模というNゲージ鉄道ジオラマも必見。雨の日でも半日たっぷり遊べますよ。

安積開拓の記憶をたどる

  • 開成山公園・開成山大神宮 – 安積開拓の拠点として整備された、郡山でいちばん広い公園です。明治のはじめに植えられた日本最古とされる染井吉野をはじめ、公園内に約1300本の桜が咲き誇る県内有数の名所なんですよ(出典:開成山公園公式ホームページ)。春はもちろん、五十鈴湖のまわりを散策するだけでも気持ちのいい場所。隣接する開成山大神宮は「東北のお伊勢さま」と親しまれています。
  • 安積歴史博物館(旧福島県尋常中学校本館) – 明治22年築、全国の旧制中学校で現存最古とされる洋風校舎で、国の重要文化財であり日本遺産「一本の水路」の構成文化財です。ただし2021・2022年の福島県沖地震で被災し、2023年10月から災害復旧工事のため長期休館中です(出典:公益財団法人 安積歴史博物館)。館内見学は再開まで待つ必要がありますが、要予約の工事見学は実施されています。訪問前に最新状況を確認してくださいね。

湖と高原の絶景

  • 猪苗代湖 – 市の西側に広がる、日本で4番目に大きい湖です。鏡のような湖面から「天鏡湖」とも呼ばれ、湖南エリアの砂浜では夏に湖水浴やキャンプが楽しめます。晴れた日は対岸に磐梯山が浮かび、時間帯によって水の色が変わる景色にしばらく見入ってしまいますよ。朝の澄んだ空気の中で訪れるのがおすすめです。
  • 布引高原 – 標高約1,000mの台地に33基の風車が立ち並ぶ、「風の高原」とも呼ばれるスポットです。磐梯山と猪苗代湖を見下ろす眺めは爽快で、夏から秋にかけては高原の花やそばの白い花も広がります。風車がゆっくり回る音を聞きながら歩く展望コースは、晴れた日の日中がいちばん気持ちいいです。

動物・温泉・民芸にふれる

  • 郡山石筵ふれあい牧場 – 熱海町石筵にある観光牧場で、馬・ヒツジ・ウサギなどの動物とふれあえます。入場料は大人300円・小中学生150円、開場は9:30〜16:30、火曜と冬季(12〜3月)は休みです(出典:郡山石筵ふれあい牧場公式ホームページ)。動物へのエサやりや小動物とのふれあい、土日祝のバーベキューが人気で、搾りたての生乳で作るソフトクリームは外せません。家族連れにぴったりの場所ですよ。
  • 磐梯熱海温泉 – 五百川沿いに旅館が並ぶ「郡山の奥座敷」です。南北朝時代、病を患った京の姫「萩姫」がお告げに従ってこの湯にたどり着き、病が治ったという萩姫伝説が伝わります(出典:磐梯熱海温泉観光協会)。やわらかなアルカリ性単純温泉は「美人の湯」として知られ、日帰り入浴もできます。磐越西線の駅から近く、会津や猪苗代へ向かう途中に立ち寄りやすいのも魅力です。
  • 高柴デコ屋敷 – 西田町高柴にある、数百年の伝統を守る4軒の民芸集落です。三春駒や三春張り子人形の発祥地とされ、各家が所有する人形木型は県の重要文化財に指定されています(出典:郡山市観光協会)。張り子やだるまの制作風景を見学でき、絵付け体験もできるんですよ。自分だけの一体を作れば、旅の思い出がそのまま持ち帰れます。

郡山市の観光ルート

計算中…

郡山は交通の要衝だけあって、車があれば駅前も西部の自然もまとめて回れます。ここでは町なか中心の1日ルート、西部の温泉半日ルート、湖と高原をめぐる広域ルートの3つを紹介します。出発はいずれも郡山駅を起点にしています。

【車・1日】まちなか&民芸めぐりルート

時系列:9:30 郡山駅 → 11:00 開成山公園(車10分)→ 12:30 まちなか昼食 → 14:00 高柴デコ屋敷(車20分)

郡山市ふれあい科学館 スペースパーク(60分)

→ 朝いちばんに駅前のビッグアイへ。展望ロビーで町の全体像をつかんでから旅を始めると、このあとの移動がぐっとイメージしやすくなりますよ。

開成山公園・開成山大神宮(60分)

→ 安積開拓が生んだ広い公園を散策します。桜の季節なら言うことなしですが、新緑や紅葉の時期も静かでおすすめです。

③まちなかで昼食(60分)

→ 郡山名物の鯉料理や、ご当地パンのクリームボックスをここで。老舗の居酒屋やカフェが多いので、気分で選べます。

高柴デコ屋敷(90分)

→ 締めは西田町の民芸集落へ。張り子の絵付け体験は、乾く前の集中する時間も含めて午後のゆったりした時間帯が向いています。

【車・半日】西部・磐梯熱海いやしルート

時系列:13:00 郡山駅 → 13:40 郡山石筵ふれあい牧場(車40分)→ 15:30 磐梯熱海温泉(車15分)

郡山石筵ふれあい牧場(90分)

→ 動物にエサをあげたり、ソフトクリームを味わったり。子ども連れなら午後の早い時間に着くと、のびのび過ごせます。

磐梯熱海温泉(120分)

→ 牧場から車で15分ほど下ると温泉街です。日帰り入浴で「美人の湯」を堪能し、五百川沿いをそぞろ歩けば半日でも満足度は高いですよ。

【車・1日】広域ルート:猪苗代湖・布引高原の絶景

時系列:9:00 郡山駅 → 10:00 布引高原(車60分)→ 12:30 湖南で昼食 → 13:30 猪苗代湖畔 → 15:30 磐梯熱海温泉(車40分)

布引高原(90分)

→ まずは風車の高原へ。午前の澄んだ空気の中、磐梯山と猪苗代湖を一望する展望は一日の始まりにふさわしい爽快さです。

②猪苗代湖畔(湖南エリア)(90分)

→ 高原を下りて湖南へ。昼食のあと湖畔に立てば、風で表情を変える「天鏡湖」の水面をゆっくり眺められます。

磐梯熱海温泉(90分)

→ 帰り道は温泉で締め。一日たっぷり歩いた体を美肌の湯でほぐしてから、郡山駅へ戻る流れがちょうどいいですよ。


ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。

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そして遠方から訪れるなら、思いきって一泊するのもおすすめです。日帰りでは通り過ぎてしまう夜や朝の時間に、その町ならではの静けさや表情に出会えます。お祭りやイベントの時期は宿が一気に埋まるので、早めの確保が安心ですよ。

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郡山市の年間イベント

「楽都」を掲げる郡山市は、一年を通して人が集まるまつりが多い町です。春の桜、夏の踊り流し、秋の阿波おどり、冬のイルミネーションと、季節ごとに駅前や商店街がにぎわいます。行くならこの時期、というポイントを季節順に紹介しますね。

春:桜と民芸のまつり

春の主役は、開成山大神宮と開成山公園で毎年3月下旬から4月下旬にかけて開かれる「開成山桜まつり」です(出典:開成山公園公式ホームページ)。日本最古とされる染井吉野を含む桜が咲きそろい、ぼんぼりの灯る夜桜も楽しめます。

ぜひあわせて見てほしいのが、高柴デコ屋敷で毎年5月下旬に開かれる「高柴デコ祭り」なんですよ。張り子の面をかぶって踊る郷土芸能が披露され、素朴であたたかい民芸の里の空気を味わえます(出典:郡山市観光協会(ぐるっと郡山))。

夏:郡山最大の「うねめまつり」

夏の郡山といえば、毎年8月上旬に3日間開かれる「郡山うねめまつり」です(出典:郡山商工会議所)。奈良時代の采女(うねめ)伝説にちなんだ郡山最大の夏祭りで、この縁から奈良市とは姉妹都市になっています。

見どころは、数千人の踊り手が「うねめ音頭」を踊りながら駅前大通りを埋め尽くす踊り流し。うねめ提灯で飾られた街並みと、太鼓や笛の音、屋台の匂いが混ざり合う夜は、まさに町全体がひとつになる熱気に包まれますよ。当日の飛び入り参加もできます。

秋:踊りの熱気「みちのく阿波おどり」

秋は、毎年9月に開かれる「みちのく阿波おどり in 郡山」がおすすめです(出典:みちのく阿波おどり)。なかまち夢通りや駅前アーケード商店街を舞台に、東北各地から集まった連が踊り流します。

鉦(かね)や三味線、しの笛、太鼓の音が夕暮れの商店街に響きわたり、観客も自然と体が動き出すほどの熱気なんですよ。夏の余韻を残した初秋の夜に、ふらりと立ち寄ってみてください。

冬:楽都を彩る光「ビッグツリーページェント・フェスタ」

冬は、郡山駅前を彩るイルミネーション「ビッグツリーページェント・フェスタ in KORIYAMA」が風物詩です。毎年12月上旬から2月中旬にかけて点灯します(出典:郡山商工会議所)。

音楽をモチーフにした装飾は「楽都郡山」ならでは。華やかな西口、手作りランプが灯る東口、光の散歩道になる駅前大通りと、歩くエリアごとに表情が変わります。郡山ゆかりのアーティストにちなんだ光のオブジェも人気で、寒い夜をあたたかく照らしてくれますよ。

郡山市のエリア別の顔

郡山市は市域が広く、地区ごとに顔がはっきり分かれています。行政センターが置かれるエリア区分をベースに(出典:郡山市公式ウェブサイト)、旅の視点で4つのエリアを紹介します。どこを目当てにするかで、過ごし方がずいぶん変わりますよ。

駅前・中心市街地エリア──「商都」の顔

郡山駅を中心とした一帯は、うすい百貨店や商店街、繁華街が集まる「商都」の顔です。県内屈指の飲食店街で、レトロな居酒屋や本格バーも多く、夜の街歩きが楽しいエリアなんですよ。まず町の空気を感じたい人は、ここを起点にするのがおすすめです。

開成・麓山エリア──開拓と文教の顔

駅の西側に広がる開成・麓山エリアは、安積開拓の記憶が色濃く残る文教地区です。開成山公園や大神宮、歴史的な建造物が点在し、桜や緑の中をのんびり散策できます。歴史と自然の両方を落ち着いて味わいたい旅にぴったりのエリアです。

磐梯熱海エリア──いやしの温泉郷

市の西部、磐梯熱海町一帯は温泉と山あいの自然が魅力のエリアです。五百川沿いに旅館が並び、石筵ふれあい牧場も近くにあります。ゆっくり湯に浸かって疲れをほどきたいとき、あるいは会津・猪苗代方面への玄関口として立ち寄るのに向いています。

湖南・西部エリア──湖と高原の自然

猪苗代湖の南岸に広がる湖南や布引高原のある西部は、郡山の自然を代表するエリアです。湖水浴やキャンプ、高原の展望など、アウトドアを満喫できます。車でしっかり時間を取って、絶景と静けさを味わいたい人向けのエリアですよ。

郡山市の気候・季節の暮らし

郡山市は海抜245mの郡山盆地に市街地が広がり、年平均気温は約12.4℃です。1月の日平均は0.9℃、8月の日平均は24.5℃で、盆地らしく夏と冬の寒暖差がはっきりしています(出典:気象庁)。四季のメリハリが暮らしのリズムそのものになっている町なんですよ。

夏──7月〜8月の暮らし

夏は日中こそ暑くなりますが、盆地でも福島市ほど蒸し暑くはならず、35℃を超える日は多くありません。過去最高気温は2023年8月に観測された36.6℃です(出典:気象庁)。朝晩は比較的過ごしやすく、うねめまつりや花火など夜のイベントが心地よい季節です。

冬──12月〜2月の暮らし

冬は冷え込みますが、市街地の雪は中通りの主要都市の中では比較的少なめです。1月の平均最低気温は-2.5℃で、時折氷点下10度近くまで下がる朝もあります(出典:気象庁)。ただし西部の湖南地区は豪雪地帯で、同じ市内でも雪の量がまるで違うのが郡山の特徴なんですよ。

春・秋──過ごしやすい季節の暮らし

春は開成山公園の桜が町を彩り、外に出るのが楽しくなる季節です。乾いた風が吹く日が多いのも郡山らしさ。秋は寒暖差のおかげで果物や米がぐっと甘く実り、澄んだ空気の中で紅葉や高原の眺めを楽しめます。旅にも暮らしにも心地よい時期ですよ。

郡山市の移住・暮らし情報

郡山市は東北で仙台に次ぐ経済規模を持つ、県内最多人口の中核市です。商業施設も医療機関もそろい、新幹線で首都圏にも出やすい。「地方でありながら不便を感じにくい町」を探している人には、暮らしの選択肢が多いエリアなんですよ。

通勤・通学

郡山は市外へ通うより、市内や近隣から通勤してくる人が多い「働く場所」としての顔を持ちます。支社・支店が集まる支店経済都市で、市内での通勤・通学が中心です。車社会なので、通勤にマイカーを使う人が多いのも実情ですよ。

住宅環境

家賃は間取りや立地で幅があります。SUUMOによると、新築で駅から徒歩5分以内という条件では、ワンルームがおよそ6.6万円からが目安です(出典:SUUMO)。市内全体では、築年数や駅からの距離しだいでもっと手頃な物件も多く見つかります。

買い物環境

駅前には県内唯一の百貨店うすい百貨店やヨドバシカメラ、駅ビルのエスパル郡山があります。郊外にはイオンタウン郡山やザ・モール郡山などのロードサイド型商業施設もそろい、車があれば日常の買い物に困ることはまずありません。都市機能がコンパクトにまとまっているのが強みですよ。

子育て・教育

子育て支援では、18歳到達年度末までのこどもの医療費を助成する制度があり、子育て世帯の負担軽減につながっています(出典:郡山市公式ウェブサイト)。教育面でも、重要文化財の校舎で知られる県立安積高校をはじめ、大学・専門学校まで市内にそろっているのが心強いところです。

医療環境

医療の集積は郡山の大きな安心材料です。太田西ノ内病院は救命救急センターや災害拠点病院の機能を持ち、県内最大級の病床数を誇ります。星総合病院など大規模病院も複数あり、いざというときの受け皿が市内で完結しやすい環境なんですよ。

エリア別の暮らし視点

暮らす視点で見ると、駅前・中心市街地は利便性重視の単身・共働き向き、開成・麓山エリアは公園や文教環境を重視するファミリー向きです。磐梯熱海や湖南など西部は、自然の近さと引き換えに車が前提になります。生活導線を思い描いて選ぶといいですよ。

郡山市へのアクセス

郡山市は「陸の港」と呼ばれる交通の要衝です。東北新幹線で首都圏と直結し、東北・磐越自動車道が交差する立地なので、車でも鉄道でもアクセスしやすいのが魅力。主要ルートを交通手段ごとに整理します。

車でのアクセス

市内には東北自動車道の郡山南IC・郡山ICと、磐越自動車道の郡山東IC・磐梯熱海ICなど県内最多のインターチェンジがあります。東北道と磐越道が交わる郡山ジャンクションを擁し、首都圏方面からも会津・いわき方面からも高速で入りやすいのが強みです。市内観光や西部の自然をめぐるなら車が便利ですよ。

鉄道+バスでのアクセス

東北新幹線なら、東京駅から郡山駅まで最短77分で結ばれています(出典:郡山市公式ウェブサイト)。仙台からもやまびこで40分ほどです。郡山駅からは磐越東線・磐越西線・水郡線が分岐し、いわき・会津方面へ乗り継げます。西の会津や東のいわきを組み合わせた周遊もしやすいですよ。

飛行機でのアクセス

空の玄関口は、隣接する須賀川市玉川村にまたがる福島空港です。現在は札幌(新千歳)と大阪(伊丹)への定期便が就航しています(出典:ふくしまの旅(福島県観光物産交流協会))。郡山駅からは空港連絡バスでおよそ45分。北海道や関西方面から郡山入りする際の選択肢になります。

町内移動の現実的アドバイス

市域が広く、西部の観光地は公共交通の本数が限られます。駅前だけなら徒歩とバスで回れますが、磐梯熱海・湖南・布引高原方面まで足を延ばすなら、レンタカーを含めた車移動が現実的です。目的地が西部なら、初めから車を前提に計画するとスムーズですよ。


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【地元住民に直撃!】郡山市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

鯉料理を出すお店で働いています。仕込みから接客まで一通りやっていて、この土地の食文化を毎日肌で感じています。

郡山は市町村別で見ると食用鯉の生産量が全国で一番なんですよ。安積疏水のため池で育った鯉を、甘露煮や洗いにして出すたびに、この街の歴史をお出ししている気持ちになります。

Q2.郡山市に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

まずは駅前のあの高いビルの展望フロアですね。街全体を見下ろせて、盆地に広がる郡山の形がよく分かります。世界一高い場所にあるプラネタリウムも一度は観てほしいです。

地元の人間として推したいのは開成山の公園です。安積開拓で植えられた古い桜が並んでいて、春はもちろん、普段の夕方に散歩するだけでも空気がやわらかい。水と緑に囲まれた、この街の原点みたいな場所なんですよ。

Q3.郡山市でお土産を買うとしたらなんですか?

王道はやっぱり和菓子ですね。福島を代表する菓子屋の本店がいくつも郡山にあるので、薄皮のおまんじゅうあたりは間違いがないです。

地元ならではで言うと、朝ごはん代わりの菓子パンでしょうか。厚切りのパンに白いミルククリームをのせたご当地パンで、郡山の子はみんな食べて育つんですよ。あとは鯉の加工品も、日持ちして意外と喜ばれます。

Q4.外から人が来たときに、郡山市でまず連れていく店はどこですか?

やっぱり自分の仕事柄、鯉を食べられるお店に連れていきたくなります。甘露煮や洗いは、県外の人には珍しいみたいで、話が弾むんですよ。

あとは郡山はラーメン店が本当に多い街なので、昔ながらの中華そばを出す一杯もおすすめです。出汁の匂いが漂う店に入って、地元の人に混じって食べてもらうと、この街の日常が伝わる気がします。

Q5.郡山市はどんな気質だと思いますか?

よそから来た人を受け入れるのが上手な街だと思います。もともと全国各地から入植した人たちが開拓してできた土地なので、「新参者」に構えないんですよ。

商人の街ということもあって、さっぱりして現実的。でも祭りになると一気に熱くなります。夏の踊り流しは、市民が一体になって街ごと動く感じで、あの熱量を見ると郡山っ子だなと実感します。

Q6.昔に比べて、郡山市の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

駅前の顔ぶれはずいぶん変わりました。長く親しまれた大型店が姿を消したりして、寂しさを感じる場面は正直あります。

その一方で、まちなかに新しいカフェや個人店が増えて、若い人が始めた小さなお店に活気が出てきました。音楽の街として催しも多いですし、冬の駅前を彩る光の飾りつけは、市民の手で年々育っている感じがして頼もしいです。

Q7.郡山市のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

大きな箱物より、鯉を街の名物として根づかせていく動きに期待しています。学校給食に出したり、新しい食べ方を提案したり、地道な取り組みが続いているんですよ。

あとは市長をはじめ、行政と市民が一緒になって進めている音楽や食のイベントですね。市民センターや運動公園のような身近な場所で、地元の人が気軽に集まれる催しがもっと増えたらうれしいです。

郡山市の関連リンク

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