三川町(みかわまち)は、山形県北西部・庄内平野のほぼ中央に位置する人口7,085人の町です。町名は町内を流れる赤川・藤島川・大山川の「三つの川」に由来します。
三川町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ 町花は菜の花──毎年ゴールデンウィークに「菜の花まつり」開催(2026年で第41回)
- ✅ 面積の約7割が水田──庄内平野でも面積当たり収穫量トップクラスの米どころ
- ✅ 旧東郷村は育種の里──水稲品種「東郷2号」を生んだ米づくりの歴史
- ✅ イオンモール三川──庄内地方で唯一のシネコンを擁する商業拠点
- ✅ 庄内総合支庁が置かれる、庄内地方の「どまんなか」
「田園風景の中でのんびり過ごしたい旅行者」「米や食に興味がある人」「利便性と自然を両立した移住先を探している人」に向いた町です。本記事では、観光・特産・歴史から文化・暮らしまで、地元目線で紹介します。
| 人口 | 7,085 人 ※2026年6月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 33.22 km² |
| 人口密度 | 213 人/km² |
地理的には、三川町は庄内平野のほぼ中央にあり、北は酒田市と庄内町、南から西は鶴岡市に接しています(出典:全国観光資源台帳(日本交通公社))。町の中央を一級河川・赤川が縦貫し、東を藤島川、西を大山川が流れます。町内に鉄道は通っていませんが、庄内空港や山形自動車道のインターチェンジに近く、庄内地方の交通の要衝となっています(出典:山形県移住交流ポータルサイト やまがたごこち)。
米・菜の花・大型商業施設と、田園のどまんなかに見どころが詰まった町です。ひとつずつ見ていきましょう。
三川町の推しポイント

三川町は、山も丘もほとんどない、見渡すかぎりの田んぼが広がる町です。その平坦な大地が生む米と、春に一面を黄色く染める菜の花が町の顔。さらに、庄内地方でも屈指の集客力を持つ大型商業施設と、庄内総合支庁が置かれる行政の中心という「田園×利便性」の二面性も魅力です。ここでは5つのポイントを紹介します。
推しポイント1:菜の花畑──春に町が黄色く染まる
町花は菜の花。ゴールデンウィークになると、道の駅「庄内みかわ」・いろり火の里の周辺で菜の花が満開になります。鳥海山や月山を背景に咲き誇る黄色い絶景は、県内外から人が訪れるフォトスポットなんですよ。この時期に開かれる「菜の花まつり」は2026年で第41回を数えました。絣の着物に赤い前掛け姿の観光大使「菜の花むすめ」の撮影会が名物で、その歴史は昭和58年(1983年)の初代から数えて42代目に及びます(出典:三川町公式サイト)。
推しポイント2:庄内平野の米どころ──面積の約7割が水田
町の面積のうち約7割を田畑が占め、全国有数の穀倉地帯である庄内平野の中でも、面積当たりの収穫量は常にトップクラスとされています(出典:山形県移住交流ポータルサイト やまがたごこち)。はえぬき・つや姫・コシヒカリといった山形を代表するブランド米が、この平らで肥沃な土地で育ちます。田んぼに水が張られる初夏、雪を残した山々が水面に映り込む景色は、この町ならではの贅沢です。
推しポイント3:育種の里──「東郷2号」を生んだ米づくりの歴史
合併前の旧東郷村は、水稲の民間育種がさかんな土地でした。育種家・佐藤順治が選抜した品種「東郷2号」は、のちのコシヒカリの系譜につながる品種の一つとされています。単なる米の産地ではなく、「新しい米を生み出してきた土地」という背景が、この町の米づくりに深みを与えています。
推しポイント4:イオンモール三川──庄内で唯一のシネコンがある町
人口7,000人規模の小さな町ですが、郊外型の大型ショッピングセンターイオンモール三川が立地し、周辺市町村からの集客力がとても高いんです。モール内には庄内地方で唯一のシネマコンプレックスがあり、映画を観るなら庄内じゅうから人が集まります。田園風景の中に東北最大級の商業施設が同居する、ちょっと不思議な町です。
推しポイント5:いろり火の里・道の駅庄内みかわ──温泉と地元の味
庄屋造りの建物が印象的な日帰り温泉「いろり火の里」と、隣接する道の駅「庄内みかわ」は、地元の憩いの場でありドライブの立ち寄りスポット。泉質の異なる2本の源泉を引いた岩風呂・石風呂でゆっくり湯につかり、三川町産の米粉を使ったうどんや産直野菜を味わえます。菜の花畑もこのエリアにあります。
三川町の歴史

三川町の歴史は、大きく3つの段階でとらえられます。古くから赤川流域に開けた農村地帯であったこと、昭和30年に3つの村が一つになって現在の町の骨格ができたこと、そして平成以降に大型商業施設の進出で「庄内の商業拠点」へと変わったことです。純農村としての土台の上に、交通と商業の要衝という新しい顔が重なってきました。
近代までの三川──赤川がつくった穀倉の大地
三川町のある一帯は、赤川・藤島川・大山川がつくり上げた肥沃な平地で、早くから水田地帯として開けてきました。明治の町村制施行により、現在の町域には横山村・東郷村・押切村という村が成立し、それぞれが米づくりを軸に発展しました。とくに旧東郷村では、後の米育種につながる品種選抜が行われています。
昭和30年の合併──「三川」の誕生
1955年(昭和30年)1月1日、東田川郡の横山村・押切村と、西田川郡の東郷村が新設合併し、三川村が発足しました(出典:三川町公式サイト(例規))。町名は、町内を流れる赤川・大山川・藤島川の「三つの川(三川)」に由来します。3つの川がそれぞれの地区を潤し、一つの町にまとめ上げたことが、そのまま町名になっているわけです。
現代──町制施行と商業拠点への変化
1968年(昭和43年)6月1日、町制を施行して三川村から三川町となりました(出典:鶴岡市(三川町の紹介))。その後、庄内空港や山形自動車道インターチェンジへの近さを生かして工業団地の整備が進み、2005年には大型ショッピングセンターが開業。純農村から、庄内地方の交通・商業の要衝へと役割を広げ、今日に至ります。なお、日本で既婚女性初の理学博士となった化学者・加藤セチは、この町の名誉町民です。
三川町の文化・風習

方言と話し方の特徴
三川町で話されるのは、山形県の日本海側で使われる「庄内弁」です。標準語とはかなり響きが違うので、はじめて聞くと戸惑うかもしれませんが、慣れると温かみのある言葉なんですよ。代表的なのがもっけだの(ありがとう/恐縮です)。感謝と申し訳なさが混ざった、相手を立てる庄内独特のニュアンスを持つ言葉です(出典:山形県(やまがた子育て応援サイト))。ほかにもだだちゃ(お父さん)、ががちゃ(お母さん)といった家族の呼び方が知られ、名産の枝豆「だだちゃ豆」の名の由来にもなっています。語尾に「〜の〜」とやわらかく伸ばすイントネーションも、庄内らしさのひとつです。
食卓と季節の暮らし
米どころだけあって、暮らしの中心はやっぱりご飯。炊きたての庄内米に、地元の漬物や山菜を添えるのが日常の食卓です。夏になると、ナス・きゅうり・みょうが・生姜などの夏野菜を細かく刻んで醤油で和えた郷土料理「だし」が食卓に並びます。熱いご飯や冷奴にかけて食べる、さっぱりして箸が進む一品。田んぼ仕事の合間にかき込む、夏の定番なんです。
人の気質と地域のつながり
見渡すかぎりの田んぼの中に集落が点在する三川町では、農作業を通じたご近所づきあいが今も生きています。「もっけだの」という言葉に表れるように、感謝も遠慮も控えめに伝える、押しつけがましくない距離感が土地柄。派手さはないけれど、季節の移ろいとともに淡々と、けれど確かに人がつながって暮らしている──そんな空気が流れる町です。
三川町の特産品・食

特産品1:庄内米(はえぬき・つや姫・コシヒカリ)
やはり一番の特産は米です。三川町は面積の約7割が水田で、庄内平野でも面積当たりの収穫量はトップクラスとされます(出典:山形県移住交流ポータルサイト やまがたごこち)。粒がしっかりして冷めても美味しい「はえぬき」、つやと甘みが際立つ「つや姫」など、山形自慢のブランド米が育ちます。旬は新米が出回る秋(9〜10月)。炊きたてをそのまま、まずは塩むすびで食べてみてください。米の甘さがまっすぐ伝わります。
特産品2:菜の花
町花の菜の花は、春の三川町を象徴する存在。いろり火の里周辺の畑では観賞用の菜の花が栽培され、4月下旬〜5月上旬に見頃を迎えます(出典:三川町公式サイト)。菜の花はほろ苦さが持ち味で、おひたしや辛子和えにすると春らしい一皿に。黄色い花畑を眺めながら、季節の味も楽しめるのが三川町の春です。
特産品3:米粉うどん・米加工品
米どころならではの加工品も見どころです。道の駅「庄内みかわ」では、三川町産の米粉を使った手作りうどんが味わえます。小麦のうどんとはひと味違う、つるっともちっとした独特の食感が魅力。ほかにも産直では米、野菜、山菜、漬物、切り花などが並び、その日の地元の恵みがそのまま手に入ります。ドライブの途中に立ち寄って、地元の味をお土産にどうぞ。
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三川町の観光スポット

三川町は山も海もない、田園のどまんなかの町。派手な大型観光地はありませんが、そのぶん庄内ののどかさをまるごと味わえるスポットが、コンパクトにまとまっているんです。町の中心にある温泉&道の駅を拠点にすれば、映画のロケ地になった名建築から東北屈指の大型モールまで、車で半日〜1日あれば気持ちよく回れます。まずは押さえておきたい場所を、タイプ別に紹介しますね。
田園のどまんなかで過ごす──温泉・道の駅・菜の花畑
- なの花温泉 田田(でんでん) – 庄内の大庄屋風の建物が目印の日帰り温泉。無色透明の「食塩泉」の岩風呂と、にごり茶褐色の「強食塩泉」の石風呂があり、男女日替わりで楽しめます。入浴料は大人500円・小学生200円、営業は朝6時から夜21時30分まで(最終入館20時45分)、休館日は第3水曜日の午前中です(出典:いろり火の里公式サイト)。朝風呂に入れる温泉は貴重で、旅の始まりにも締めにもぴったり。2種類の源泉をハシゴする感覚で、日替わりの湯を味わってみてください。
- 道の駅庄内みかわ「マイデル」 – いろり火の里の敷地内にある物産館兼道の駅。三川町産の米や新鮮な野菜、加工品が並び、地元の味がそのまま手に入ります。「マイデル」は、庄内弁で「待ってるよ」を意味する言葉から付けられた名前なんですよ。三川町産の米粉を使ったうどんも味わえます。ドライブの休憩がてら、お土産と食事をまとめて済ませられる便利なスポットです。
- いろり火の里脇の菜の花畑 – 道の駅の隣に広がる約133.4アールの観賞用菜の花畑。町花「菜の花」は1978年に町の花に設定され、見頃はゴールデンウィーク前後です(出典:三川町公式サイト)。晴れた日には、黄色い花のむこうに鳥海山や月山が浮かんで、シャッターが止まらなくなります。畑には自由に立ち入れますが、花を踏まないよう足元に気をつけて。
- パルク赤川(赤川河川緑地ふれあい広場) – 町の中央を流れる赤川沿いに整備された河川緑地。広々とした芝生でのんびりできる、地元の憩いの場です。散歩やピクニックに向いていて、川面を渡る風が気持ちいいんですよ。田園の空の広さを実感できます。
映画と庭園にひたる──歴史の名建築
- アトク先生の館(三川町文化交流館) – 1928年に建てられた総檜造りの近代和風建築で、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画「おくりびと」の納棺シーンの撮影地としても知られています。開館時間は9時〜17時、休館日は毎週月曜日と年末年始、入館料は無料です(出典:三川町公式サイト)。江戸時代・元禄期に一千両を投じて築いたと伝わる池泉廻遊式庭園は、庄内屈指の名園。畳の広間に座ると、時間がゆっくり流れていきます。3月には雛人形の展示も見どころです。
買い物も映画も楽しむ──庄内の商業拠点
- イオンモール三川 – 国道7号沿いの西部地区に立地する、大型ショッピングセンター。三川町の西部には東北最大級の商業施設が集まっています(出典:山形県移住交流ポータルサイト やまがたごこち)。庄内地方で唯一のシネマコンプレックスがあり、映画を観るために庄内じゅうから人が集まります。田園のどまんなかにこれだけの施設があるのは意外なほど。雨の日や、庄内観光の合間の休憩にも重宝しますよ。
三川町の観光ルート

三川町は町域がコンパクトなので、車があればスポット間の移動はどこも10分前後。町内だけでのんびり半日、しっかり回って1日というイメージです。庄内平野の中央という立地を生かせば、鶴岡市や酒田市とつないだ広域プランも組みやすいんですよ。目的別に3つのルートを紹介します。
【車・1日】三川まるごと満喫ルート
時系列:9:30 道の駅庄内みかわ → 10:00 菜の花畑(春季) → 11:00 アトク先生の館 → 12:30 イオンモール三川 → 15:00 なの花温泉 田田
①道の駅庄内みかわ(30分)→ まずは拠点でお土産と情報をチェック。朝の産直は野菜が新鮮です。
②菜の花畑(30分)→ 春なら道の駅のすぐ隣。黄色い花と残雪の山のコントラストは午前の光がきれいです。
③アトク先生の館(60分)→ 映画の面影が残る座敷と庭園を静かに味わう時間。館内は月曜休みなので曜日に注意。
④イオンモール三川(90分)→ ランチと買い物はここで。時間が余れば映画も。天気が崩れても安心の屋内スポットです。
⑤なの花温泉 田田(60分)→ 1日の締めは温泉で。夕方の湯にゆっくり浸かれば、田園の一日がじんわりほどけます。
【車・半日】のんびり田園&温泉ルート
時系列:13:00 道の駅庄内みかわ → 13:40 パルク赤川 → 14:30 アトク先生の館 → 15:45 なの花温泉 田田
①道の駅庄内みかわ(30分)→ 午後スタートなら、まず腹ごしらえに米粉うどんを。
②パルク赤川(30分)→ 赤川沿いの緑地で軽く散歩。広い空と川の流れで気持ちをリセット。
③アトク先生の館(60分)→ 名建築と庭園でしっとりと。午後の斜光が畳に差し込む時間帯が好きです。
④なの花温泉 田田(60分)→ 夕方前の空いた時間に温泉へ。半日でも満足感のある庄内らしいコースです。
【車・1日】三川を拠点に庄内を巡る広域ルート
時系列:9:00 三川町(いろり火の里) → 9:30 酒田市(港町エリア) → 12:30 鶴岡市(城下町エリア) → 16:30 三川町(なの花温泉 田田)
①三川町・いろり火の里(30分)→ 拠点で朝の準備。庄内の「どまんなか」から一日が始まります。
②酒田市・港町エリア(2時間)→ 北へ車で30分ほど。米どころの物流を支えた港町の風情を歩きます。
③鶴岡市・城下町エリア(3時間)→ 南へ移動し、庄内藩の城下町を散策。歴史と食を楽しむ時間に。
④三川町・なの花温泉 田田(60分)→ 一日の終わりは三川へ戻って温泉で締め。宿泊すれば翌日も庄内観光を続けられます。
ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。
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三川町の年間イベント

三川町のイベントは、いろり火の里・なの花ホール周辺を舞台にしたものが中心です。春の菜の花、夏の納涼祭、秋のカレー——田園の町らしく、季節ごとに人が集まる催しがそろっています。どれも米どころならではの「食」と結びついているのが特徴なんですよ。
春:菜の花まつり
三川町の春を象徴するのが、毎年ゴールデンウィークに開かれる「菜の花まつり」。1983年に始まり、2026年で41回目を迎えた恒例行事です(出典:三川町公式サイト)。会場は道の駅庄内みかわ・いろり火の里の周辺。絣の着物姿の観光大使「菜の花むすめ」の撮影会が名物で、キッチンカーや子ども向けの遊びも並びます。黄色い花畑を背景に、家族連れでにぎわう一日ですよ。
夏:みかわまち納涼祭
毎年8月に開かれるのが「みかわまち納涼祭」。いろり火の里・なの花ホール周辺を会場に、よさこいのステージや太鼓、ビアガーデン、子ども向けの縁日でにぎわいます(出典:三川町公式サイト)。夕方から夜にかけて、芝生にレジャーシートを広げてのんびり過ごすのが地元流。踊りの熱気と夏の夜風が心地いい、庄内の夏の風物詩です。
秋:庄内カレー食べくらべ
秋の名物は、毎年10月ごろに開かれる「庄内カレー食べくらべ」。いろり火の里・なの花ホールを会場に、庄内一円から15店以上が集い、各店自慢のカレーを提供します(出典:三川町公式サイト)。ごはんは米どころ・三川町産「雪若丸」の新米。しゃっきりした新米で、いろんなお店のカレーを食べくらべできるなんて、米どころならではの贅沢ですよね。
三川町のエリア別の顔

三川町は、1955年に横山・東郷・押切の3つの村が合併して生まれた町です(出典:三川町公式サイト(例規))。その名残で、今も旧村ごとに少しずつ表情が違います。町の中心・田園地帯・映画の名建築・大型商業施設と、狭いエリアに異なる顔が同居しているのが三川町のおもしろさ。旅する視点で見どころを整理してみましょう。
横山エリア──旅の拠点になる町の中心
役場やいろり火の里、道の駅、なの花ホールが集まる町の中心部。温泉・物産館・菜の花畑がひとかたまりになっていて、三川観光の玄関口です。まずここに車を停めて情報を仕入れるのがおすすめ。田園の中に施設がまとまっているので、動きやすいエリアですよ。
押切エリア──静けさと映画の面影
町の北東部、旧押切村にあたる一帯。アトク先生の館があり、映画「おくりびと」の面影と庭園の静けさを味わえます。派手さはありませんが、そのぶん喧騒から離れてしっとり過ごしたい人に向いています。旧家と庭を巡って、時間をゆっくり使いたいエリアです。
東郷エリア──米づくりの原風景が広がる田園
大山川沿いに広がる、旧東郷村エリア。見渡すかぎりの田んぼが続き、米づくりの歴史が息づく三川町らしい原風景が楽しめます。特定の観光施設というより、車で田園をのんびり流すのが似合う場所。初夏の水鏡や秋の黄金色の稲穂は、ドライブ好きにはたまりません。
西部・国道7号沿い──買い物と映画のにぎわい
国道7号バイパス沿いの西部は、イオンモール三川を核とした庄内屈指の商業エリア。田園の町の中で、ここだけは人と車が絶えずにぎやかです。買い物や映画はもちろん、天気が崩れた日や、庄内観光の合間の時間つぶしにも便利。「雨でも楽しめる場所」を探しているならこのエリアです。
三川町の気候・季節の暮らし

三川町のある庄内平野は、日本海側の気候に属します。最寄りの鶴岡観測所の平年値では、年平均気温は12.9℃、最も暑い8月の平均が25.3℃、最も寒い1月の平均が1.7℃です(出典:気象庁)。年間降水量は2,000mmを超え、雨や雪の多い地域です。四季がくっきり分かれ、夏は蒸し暑く、冬は雪雲に覆われる——そんなメリハリのある土地なんですよ。
夏──7月〜8月の暮らし
夏は8月の日最高気温の平年値が約30℃と、しっかり暑くなります(出典:気象庁)。海が近く湿度が高いので、体感はさらに蒸し暑く感じます。田んぼの緑がいちばん濃くなる季節で、夕方には納涼祭のよさこいの太鼓が町に響きます。冷房と、水分補給はしっかりと。
秋──9月〜11月の暮らし
9月を過ぎると気温がすっと下がり、10月には稲刈りで田んぼが黄金色に染まります。11月は月間降水量が267mmと一年で最も多く、時雨れる日が増えていきます(出典:気象庁)。新米と庄内カレーが楽しめる、食欲の季節でもあります。
冬──12月〜2月の暮らし
冬は1月・2月の平均気温が2℃前後まで下がり、日本海側らしく雪雲に覆われて曇りや雪の日が続きます(出典:気象庁)。平野部なので山沿いほどの豪雪ではありませんが、まとまった雪は積もります。冬タイヤと除雪は必須で、朝は雪かきから一日が始まる日もあります。
春──3月〜5月の暮らし
3月の平均4.9℃から5月には16.0℃へと、春は一気に暖かくなります(出典:気象庁)。ゴールデンウィークには菜の花が満開になり、田んぼに水が張られると、残雪の鳥海山や月山が水面に映り込みます。一年でいちばん三川町が輝く季節ですよ。
三川町の移住・暮らし情報

暮らす町としての三川町は、「庄内のどまんなか」という立地の良さがそのまま強みになります。鶴岡市にも酒田市にも車ですぐ、買い物は東北屈指の大型モールが町内にあり、子育て施設も新しい——コンパクトながら生活のバランスが取れた町なんです。住む視点で見どころを整理してみましょう。
通勤・通学
町内に大きな職場もありますが、鶴岡市や酒田市へ車で通勤する人も多いエリアです。どちらも車でおよそ15〜30分の距離感。企業の進出で昼間に人が流入する町でもあります。高校は町外に通うことになり、鶴岡市・酒田市方面へ通学するのが一般的です。
住宅環境
家賃相場は、単身向けでおよそ5万円台、2LDK以上のファミリー向けでおよそ6万円前後です(出典:いい部屋ネット)。田園の中に住宅地が点在し、駐車場付きの物件が中心。三川町では定住目的の住宅取得を補助する制度もあり、移住・定住を後押ししています(出典:山形県移住交流ポータルサイト やまがたごこち)。
買い物環境
買い物のしやすさは、この町の大きな魅力。イオンモール三川を核に、ケーズデンキやコメリなどのロードサイド店が西部に集まっています。日常の買い物から家電・ホームセンターまで町内で完結できるので、車があればとても便利。道の駅や産直で地元の新鮮な野菜も手に入ります。
子育て・教育
子育て支援の拠点は、2020年7月にオープンした子育て交流施設「テオトル」。子育て支援センター・学童保育・地域交流の機能を備えた複合施設で、大型遊具やエアトランポリンもあります(出典:三川町公式サイト)。町立の小学校・中学校があり、病児・病後児保育や保育料の負担軽減など、子育て世帯を支える制度も整えられています(出典:三川町公式サイト)。
医療環境
町内には三川病院をはじめとする医療機関があり、日常の受診は町内で対応できます。入院や専門的な医療が必要なときは、鶴岡市や酒田市の総合病院を利用するのが一般的と考えられます。どちらの市も車で近く、いざというときの安心感があります。
エリア別の暮らし視点
暮らしやすさで見ると、役場やテオトル、いろり火の里が集まる横山エリアは生活の便が良く、移住の入口に向いています。西部の国道7号沿いは買い物重視の人向け。旧東郷村・押切エリアの田園地帯は静かで、家賃も抑えめの傾向があり、のんびり暮らしたい人に合いますよ。
三川町へのアクセス

三川町には鉄道駅がありませんが、庄内空港と高速道路のインターチェンジが近く、庄内地方の交通の要衝です。飛行機・鉄道・車それぞれのルートを整理します。
車でのアクセス
車が最も便利で、山形自動車道・日本海東北自動車道が利用できます。庄内空港からは車で約10分、JR鶴岡駅からは車で約15〜20分の距離です。町内は道が平坦で走りやすく、駐車場も広い施設が多いので、レンタカーでの移動が快適ですよ。
鉄道+バスでのアクセス
最寄りはJR羽越本線の鶴岡駅で、そこから三川町までは車で約15〜20分です。東京方面からは、上越新幹線で東京から新潟まで約2時間、そこから羽越本線で鶴岡まで約2時間、合わせておよそ4時間が目安です(出典:庄内交通)。鶴岡駅からは庄内交通の路線バスも使えます。
飛行機でのアクセス
いちばん早いのは飛行機。羽田空港から庄内空港まではANAが就航しており、フライトは約1時間です。庄内空港からは庄内空港連絡バスが出ていて、イオンモール三川前などを経由します(出典:庄内交通)。空港から三川町中心部までは車で約10分と近く、旅の入口としてとても便利です。
町内移動の現実的アドバイス
町内の観光や生活には、車があると安心です。バスも走っていますが本数は多くないので、スポットを効率よく回るならレンタカーがおすすめ。庄内空港で借りて、そのまま三川町・鶴岡・酒田を巡るルートが動きやすいですよ。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
【トラベリスト】
で航空券をまとめて比較する
【地元住民に直撃!】三川町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
米農家をやっています。三川町は面積の七割が水田で、庄内平野の中でも一枚あたりの収穫量がいいと昔から言われてきた土地なんです。うちも代々この赤川の水で米を作ってきました。
朝、田んぼに水を張ると鳥海山や月山が水面に映り込む。あの景色を見ると、大変でもこの仕事を続けてきてよかったと思いますね。
Q2.三川町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
まずはいろり火の里の周りですね。道の駅と温泉と菜の花畑が一か所にまとまっていて、町の玄関口みたいな場所です。連休の頃は一面が黄色くなって、その向こうに山が見える。
あと地元の人間としては、赤川沿いの緑地もおすすめです。何があるわけでもないんですが、空が広くて、川風が抜けていく。あの静けさが三川町らしさだと思います。
Q3.三川町でお土産を買うとしたらなんですか?
やっぱり米ですね。三川町の有名なものといえばこれで、道の駅に行けば地元の農家が作った米や、米粉を使った加工品が並んでいます。うちの米も自信を持ってすすめられます。
あとは町で搾った菜種の油。観光ではあまり目立ちませんが、地元では知られた品で、炒め物にすると香りが違うんですよ。知る人ぞ知る土産だと思います。
Q4.外から人が来たときに、三川町でまず連れていく店はどこですか?
気取った店はないので、道の駅の食事処に連れていくことが多いです。三川町産の米を使ったうどんが食べられて、産直の野菜も一緒に買える。土地の恵みを一度に味わってもらえます。
時間があれば、田んぼの中を車で流しながら、昔ながらの定食屋に寄ります。出汁と油の匂いが染みついたような店で、庄内の家庭の味を知ってもらいたいんです。
Q5.三川町はどんな気質だと思いますか?
派手さはないけれど、真面目で粘り強い人が多いです。田んぼ仕事は一人では回らないので、昔から近所同士で助け合ってきた土地柄なんですよね。
感謝も遠慮も控えめに伝える、押しつけがましくない距離感がある。初めての人には少しそっけなく映るかもしれませんが、根はあたたかい人ばかりだと思いますよ。
Q6.昔に比べて、三川町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
西部に大きな買い物の場所ができてから、町の外からも人が集まるようになって、あのあたりは随分にぎやかになりました。町民センターや文化交流の施設も整って、暮らしやすくはなっています。
ただ正直、農村部は静かになりました。田んぼを継ぐ人は年々減っていて、それは町長も課題に挙げている話です。にぎわいと担い手不足が同居しているのが今の三川町ですね。
Q7.三川町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
新しい大きな箱物より、今ある子育ての交流施設みたいな場所がもっと生きてくれるといいなと思います。若い世帯が三川町に残る理由になりますから。
あとは春の菜の花まつりや秋のカレーの催しみたいな、町の外の人と地元がまじわる観光の活動ですね。米だけじゃない三川町の顔を、これからも育てていけたらと期待しています。

