【岩手県大船渡市】ってどんなとこ?サンマ本州一と碁石海岸【地元民のリアルな声あり】

岩手県大船渡市にある碁石海岸の穴通磯:岩手県大船渡市の碁石海岸にある名勝。波の浸食でできた3つの穴がある巨大な岩のトンネルが特徴です。

大船渡市(おおふなとし)は、岩手県南部の太平洋沿岸に位置する人口30,506人のまちです。三陸海岸南部を代表する港湾都市で、市域はリアス海岸が続く三陸復興国立公園のほぼ中央にあります。

大船渡市の見どころを5つに絞ると、こうなります:

  • サンマ水揚げ本州一──大船渡市魚市場は数量・金額とも本州トップを続ける「サンマのまち」
  • 碁石海岸──国の名勝・天然記念物。「雷岩」は日本の音風景100選に選ばれた景勝地
  • 椿の里──ヤブツバキ太平洋岸の北限。「世界の椿館・碁石」に世界13カ国約600種
  • 吉浜のスネカ──正月にやってくる来訪神。国の重要無形民俗文化財
  • ケセン語──気仙地方独特のことば。新約聖書のケセン語訳まで生まれた

「海の幸が好きな人」「リアス海岸の景色や地学に興味がある人」「震災と復興の歩みを知りたい人」に向いたまちです。この記事では、序盤で観光・自然・食・文化の見どころを、そのあと歴史や暮らしぶりまで地元目線で紹介します。

人口30,506 人 ※2026年5月1日時点(推計人口)
面積322.51 km²
人口密度94.6 人/km²

地理的には、北は釜石市、西から北西は内陸の住田町、南は陸前高田市に接し、東側は太平洋に開けています(出典:大船渡市公式サイト)。市の中心は、行政・司法が集まる盛町(さかりちょう)と、商業・交通の拠点である大船渡町の二つに分かれています。

鉄道は三陸鉄道リアス線が通り、盛駅で貨物専用の岩手開発鉄道とつながります。海と山が間近に迫るこのまちには、「本州一」と呼ばれる産業から震災復興の最前線まで、語るべきものがいくつもあります。順番に見ていきましょう。

目次

大船渡市の推しポイント

大船渡を語るうえで外せないのが、本州一を続けるサンマの港です。そこに、黒い玉砂利が転がる碁石海岸、市の花でもある椿、正月の来訪神「吉浜のスネカ」、そして三陸鉄道が走るリアス海岸の眺めが加わります。海の恵みと自然、独自の文化が一つの市に詰まっているのが大船渡の魅力なんですよ。ここからは、その一つひとつを少しだけ掘り下げて紹介します。

推しポイント1:サンマ水揚げ本州一──「サンマのまち」大船渡

大船渡市魚市場は、全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)の集計で、サンマの水揚げ数量・金額とも本州トップを続けています(出典:岩手日報)。シーズンになると、本州で最も早い初水揚げの便りが大船渡から届きます。

大型船を持つ地元企業や水産加工業の集積が、この強さを支えています。秋に港を訪ねると、銀色に輝くサンマが次々と水揚げされる活気にふれられますよ。

推しポイント2:碁石海岸──黒い玉砂利と「雷岩」の音

末崎(まっさき)半島の先端を約6kmにわたって縁取る碁石海岸は、国の名勝・天然記念物に指定された大船渡随一の景勝地です(出典:大船渡市公式サイト)。名前は、波に磨かれた碁石のような黒い玉砂利が由来とされます。

海食洞に波が打ち込むと、空気が圧縮されて雷のような重低音が響く「雷岩」も見どころ。この音は環境省の日本の音風景100選に選ばれています。3つの洞門が開いた「穴通磯(あなとおしいそ)」も必見です。

推しポイント3:椿の里──世界の椿館・碁石

大船渡市はヤブツバキが自生する太平洋沿岸の北限として知られ、「椿の里」と呼ばれています。椿は市の花でもあり、市内のあちこちで紅色の花を咲かせます(出典:大船渡市公式サイト)。

碁石海岸のそばにある「世界の椿館・碁石」は、世界13カ国約600種のツバキを集めた屋内施設です。見頃に合わせて毎年「三陸・大船渡つばきまつり」が開かれ、2026年は1月25日から3月22日まで開催されます(出典:いわての旅)。

推しポイント4:吉浜のスネカ──正月にやってくる来訪神

三陸町吉浜に伝わる「吉浜のスネカ」は、小正月に異形の面をつけた来訪神が家々を訪ね、子どもの怠けをいさめて無病息災を願う行事です。2004年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。

秋田のナマハゲと同じ「来訪神」の系譜にあり、三陸の冬の暮らしと信仰が今に受け継がれている貴重な民俗行事なんです。

推しポイント5:三陸鉄道リアス線とリアス海岸の眺め

大船渡には三陸鉄道リアス線が通り、入り組んだリアス海岸の合間を縫うように走ります。トンネルを抜けるたびに青い海が現れる車窓は、この土地ならではの景色です。

途中の「恋し浜(こいしはま)」駅はホタテの貝殻に願いを書いて吊るす名物駅として知られ、旅情を誘うスポットになっていますよ。

大船渡市の歴史

大船渡の歩みは、天然の良港と、たびたび襲った津波とともにありました。江戸時代には仙台藩の港として栄え、近代には港湾とセメント・水産の産業都市として発展します。そして現代は、東日本大震災と大規模林野火災という二つの災害からの復興のただ中にあります。時代ごとに見ていきましょう。

古代〜近世──津波とともに歩んだ港町

869年(貞観11年)には貞観地震の津波が三陸を襲い、この地にも被害が及んだと伝わります。江戸時代の大船渡の湊は仙台藩の港湾として栄え、当時から天然の良港でした。

1611年(慶長16年)には、測量に訪れたスペイン人探検家セバスティアン・ビスカイノが大船渡湾の景観を讃え、「サン・アンドレス湾」と名づけたと記されています。この縁が、後年のスペインとの姉妹都市提携につながりました。

近代の開拓と港の発展

1896年(明治29年)の明治三陸地震では、綾里(りょうり)で津波の遡上高が海抜21.9mに達するなど、三陸沿岸は甚大な被害を受けました。それでも人々は港とともに暮らしを立て直していきます。

1935年(昭和10年)に盛駅が開業し、1942年(昭和17年)にはセメント工場が移管されて臨海工業の基盤が整いました。1952年(昭和27年)には市制を施行し、大船渡市が誕生します。2001年(平成13年)には三陸町と合併し、現在の市域となりました。

現代──震災、そして大規模林野火災からの復興

2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災では、市の中心部に大津波が押し寄せ、各所に甚大な被害が生じました。津波の遡上高は三陸町綾里の白浜地区で23.6mに達したと記録されています。

さらに2025年(令和7年)2月には大規模な林野火災が発生し、赤崎町や三陸町綾里を中心に延焼。焼失面積は平成以降で国内最大規模となる約3,370haに及び、同年4月7日に鎮火が宣言されました(出典:大船渡市公式サイト)。現在は治山・砂防工事や被災者支援が進められ、まちは復興の途上にあります。

大船渡市の文化・風習

方言「ケセン語」の世界

大船渡を含む気仙(けせん)地方の言葉には、ひとつの言語として研究された独自の方言があります。地元の医師・山浦玄嗣(やまうらはるつぐ)さんがこの言葉をケセン語(気仙地方の方言)と名づけ、文法書や辞書、さらには新約聖書のケセン語訳までつくり上げました。みなさん、聖書まで翻訳された方言って、なかなか珍しいですよね。

たとえばめんこい(かわいい)、あべ(おいで・行こう)、なげる(捨てる)、おがる(育つ・成長する)、すけでけろ(手伝ってください)など。陸前高田の商業施設「アバッセ」や大船渡の「キャッセン」(いらっしゃい)といった施設名にも、地元の言葉が生きています。

海の恵みと食卓

港町だけあって、食卓には海の幸が並びます。秋はやっぱりサンマ。塩焼きはもちろん、刺身や、みりん干しをのせた「さんまラーメン」まで、地元ならではの食べ方が根づいています。

冬から春にはワカメやホタテ、カキといった養殖ものが旬を迎えます。三陸の冷たくきれいな海で育った貝類は身が締まっていて、地元の人にとっては季節を知らせる味なんですよ。

漁師町の気質と四季の暮らし

沖に出る漁師町だけあって、気仙の人は声が大きく、口調が威勢よく感じられることがあります。初めて聞くと言い合いのように聞こえても、実はふつうの会話、というのも海沿いの土地ならではです。

気候は東北では比較的温暖で、豪雪地帯に指定されながらも積雪は少なめ。夏は海風で涼しく、ヤマセが吹くと冷夏になる年もあります。海と山の表情の移ろいが、そのまま暮らしのリズムになっています。

大船渡市の特産品・食

特産品1:サンマ

大船渡といえば、まずサンマ。脂がのった旬は秋(おおむね9〜11月)で、シーズン序盤の公海ものは大ぶりで脂が豊かです。定番は炭火の塩焼きですが、新鮮なものは刺身で食べると甘みが際立ちます。

大船渡市魚市場は本州トップの水揚げを続ける産地で(出典:岩手日報)、加工業も盛んなため、みりん干しやすり身など加工品の種類も豊富。港の食堂で炭火焼きを頬張る一皿は、まさに大船渡の秋の味です。

特産品2:ホタテ・カキ・ワカメなど三陸の海産

リアス海岸の穏やかな湾は養殖の好適地で、ホタテ、カキ、ワカメなどが育ちます。旬は冬から春。冷たい海でじっくり育った貝は身が肉厚で、噛むほどに磯の旨みが広がります。

カキは生でも蒸しても濃厚、ホタテは刺身でも焼いても甘い。三陸の海の冷たさと栄養が、そのまま味の濃さになって表れているんです。

特産品3:椿油と椿スイーツ

市の花・椿は、食の特産にもなっています。「世界の椿館・碁石」では椿の種から搾った椿油や、椿をモチーフにしたお菓子が並びます。つばきまつりでは椿油を使ったけんちん汁や椿クレープも登場します。

椿油はクセが少なくまろやかで、炒め物や揚げ物に使うと素材の味を引き立てます。「椿の里」ならではの、花を食で味わう体験ができますよ。


現地に行くのはなかなか難しい方もいますよね。でもふるさと納税なら、実質2,000円の自己負担で全国の特産品が返礼品として届きます。

会社員ならワンストップ特例で確定申告も不要です。

返礼品は数万点あるので、迷ったらAmazonの【今みんなが選んでいる人気返礼品ランキング】から見るのが失敗しないコツですよ。

楽天ユーザーの方は【返礼品ランキング総合TOP100】でチェックしてみてくださいね。

大船渡市の観光スポット

序盤で触れた碁石海岸を中心に、大船渡市の見どころは「海の景勝地」「鉄道とまち歩き」「山と花」の3つに大きく分けられます。リアス海岸の奇岩から復興でよみがえった駅前まで、海と人の営みがそのまま観光資源になっているのが大船渡なんですよ。まずはエリアごとに代表的なスポットを押さえていきましょう。

碁石海岸エリア──奇岩とジオの見どころ

  • 碁石海岸 – 末崎(まっさき)半島の先端を約6kmにわたって縁取る景勝地で、国の名勝・天然記念物に指定されています(出典:大船渡市公式サイト)。遊歩道沿いに「穴通磯」「雷岩」「碁石浜」など8つの見どころ「碁石八景」が点在し、松林を抜けた先に海が開ける瞬間は何度歩いても気持ちいいんです。見学は無料で、所要は30〜60分ほど。
  • 穴通磯(あなとおしいそ) – 海水の浸食で3つの洞門が開いた巨岩で、碁石海岸を代表する名所です。展望台から見下ろすだけでも迫力がありますが、波音と潮の匂いの中で眺めると、悠久の時間の長さがじわっと伝わってきますよ。
  • 碁石海岸穴通船「碁石海岸アドベンチャー」 – 5〜7人乗りの小舟で奇岩を巡り、穴通磯の洞門をくぐる約40分の遊覧船です。2025年は6月1日から10月31日まで運航、料金は大人2,500円・小学生以下1,000円で要予約です(出典:たびよみ(旅行読売))。岩肌に手が届きそうな距離で洞門を抜ける瞬間は、この旅のハイライトになります。
  • 大船渡市立博物館 – 碁石海岸のそばにあり、4億年を超える大地の成り立ちや、縄文の漁、過去の津波を学べる博物館です。開館は9:00〜16:30(入館は16:00まで)、一般300円・高校生以下無料、月曜休館で、世界の椿館・碁石との共通券もあります(出典:大船渡市公式サイト)。碁石海岸を歩く前にここで予習しておくと、奇岩の見え方が変わります。

椿と花のスポット

  • 世界の椿館・碁石 – 世界13カ国約600種のツバキを集めた屋内施設で、市の花・椿を一年を通して楽しめます(出典:大船渡市公式サイト)。1〜3月の見頃には、外がまだ寒い時期でも館内に色とりどりの花が咲きそろい、ぽっと心が温まりますよ。
  • 五葉山(ごようさん) – 大船渡市・釜石市・住田町にまたがる標高1,351mの山で、三陸沿岸南部では最も高い峰です。「花の百名山」に選ばれ、6月のツツジ、7月上旬のシャクナゲの群落が見事です(出典:大船渡市公式サイト)。山頂付近からは入り組んだリアス海岸を眼下に見渡せて、登りきった達成感もひとしおです。

鉄道とまち歩きのスポット

  • 恋し浜(こいしはま)駅 – 三陸鉄道リアス線の駅で、2009年に小石浜駅から改称されました。待合室には地元ブランド「恋し浜ホタテ」の貝殻を使った絵馬がびっしりと吊るされ、ホームには「幸せの鐘」があります(出典:大船渡市公式サイト)。ホームから望む越喜来(おきらい)湾の静かな眺めも、この駅ならではです。
  • キャッセン大船渡 – 東日本大震災の津波で被災した大船渡駅前に生まれた商業エリアで、飲食店や物販など地元中心の店が集まります。「キャッセン」は「いらっしゃい」を意味する地元の言葉です(出典:大船渡市公式サイト)。海鮮グルメから和菓子まで揃い、復興したまちの今のにぎわいを肌で感じられます。
  • おおふなぽーと(大船渡市防災観光交流センター) – 大船渡湾に面した拠点施設で、防災を学びつつ観光案内や物産にも触れられます。キャッセン大船渡とともに「みなとオアシスおおふなと」を構成しています(出典:国土交通省 みなとオアシス)。海を眺めながら、震災と復興の歩みをたどれる場所です。

大船渡市の観光ルート

計算中…

碁石海岸エリアと大船渡駅前エリア、そして三陸鉄道沿線をどうつなぐかで、旅の表情が変わります。車中心の王道ルートから、鉄道でのんびり巡るルート、五葉山まで足をのばす広域ルートまで、目的に合わせて組んでみましょう。盛駅・大船渡駅を起点に考えると動きやすいですよ。

【車・1日】碁石海岸まるごと満喫ルート

9:30 大船渡駅 → 10:00 碁石海岸(車30分)

大船渡市立博物館(60分)
→ 碁石海岸を歩く前に、大地の成り立ちと津波の歴史を予習。午前の早い時間なら人も少なく、じっくり展示に向き合えます。

碁石海岸(穴通磯・雷岩・乱曝谷)(90分)
→ 遊歩道を歩いて碁石八景を巡ります。波が穴に打ち込む雷岩の重低音は、海が荒れ気味の日ほどよく響きます。

碁石海岸穴通船(40分・運航期間中)
→ 海上から奇岩を見上げ、洞門をくぐる遊覧船へ。陸から見た景色とは別物の迫力で、旅のハイライトになります。

世界の椿館・碁石(40分)
→ 最後は椿の屋内施設でひと息。冬から春なら、色とりどりの花が見頃を迎えています。

【鉄道・半日】三陸鉄道で巡るリアスとロマンスルート

盛駅から三陸鉄道リアス線に乗り、海沿いを北上する半日コースです。

盛駅(出発)
→ 三陸鉄道とBRT、岩手開発鉄道が集まる大船渡の交通拠点。ここからリアス線の旅が始まります。

恋し浜駅(40分)
→ ホタテ絵馬に願いを書き、「幸せの鐘」を鳴らして。トンネルに挟まれたホームから望む越喜来湾の景色も格別です。

③車窓のリアス海岸(移動中)
→ トンネルを抜けるたびに海が現れる車窓は、リアス線ならではの楽しみ。カメラを構える手が止まりません。

三陸駅周辺(散策)
→ 三陸町エリアで下車して散策を。海と山が迫る集落の空気に、三陸の暮らしの近さを感じられます。

【車・1日】五葉山と海の広域ルート

花の季節(6〜7月上旬)におすすめの、山と海を一度に楽しむ欲張りコースです。

9:00 大船渡駅 → 10:00 五葉山赤坂峠登山口(車・隣接釜石市側)

五葉山(登山・半日)
→ 赤坂峠から山頂まで約2時間。6月のツツジ、7月上旬のシャクナゲを眺めながら、リアス海岸を見下ろす稜線を歩きます。

キャッセン大船渡(昼食・60分)
→ 下山後はまちなかへ。海鮮の食堂で、汗をかいたあとの海の幸を味わいます。

おおふなぽーと(40分)
→ 大船渡湾を眺めながら、防災と復興の歩みを学びます。海風が心地よい休憩スポットです。

碁石海岸(夕暮れ・60分)
→ 締めは碁石海岸へ。夕方の斜光に照らされた奇岩と松林は、昼間とはまた違う表情を見せてくれます。


ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。

エアトリ 】でレンタカーをまとめて比較する

そして遠方から訪れるなら、思いきって一泊するのもおすすめです。日帰りでは通り過ぎてしまう夜や朝の時間に、その町ならではの静けさや表情に出会えます。お祭りやイベントの時期は宿が一気に埋まるので、早めの確保が安心ですよ。

じゃらんnet 】でこのエリアの宿を探す

大船渡市の年間イベント

大船渡市のイベントは、海と花と港の恵みを軸に一年が回っています。冬から春の椿、夏の港のまつり、秋のサンマと、季節ごとに主役がはっきりしているのが特徴です。それぞれの旬に合わせて訪ねると、まちがいちばん輝く瞬間に立ち会えますよ。

冬〜春:三陸・大船渡つばきまつり

市の花・椿をテーマにしたまつりで、椿の見頃に合わせて「世界の椿館・碁石」を会場に毎年冬から春にかけて開かれます。2026年は1月25日から3月22日までの開催です(出典:いわての旅)。

期間中は椿油の搾油体験や、椿油を使ったけんちん汁、椿クレープなどが登場します。まだ外が雪景色の時期に、館内だけ一足早く春が来たような華やかさで、ぜひ訪ねてみてほしいんですよね。

夏:三陸・大船渡夏まつり

大船渡湾を舞台に毎年夏に開かれる、海上七夕と花火が主役のまつりです。2025年は8月1日・2日に開催され、約8,000発の花火が打ち上げられました(出典:いわての旅)。

イルミネーションで飾った海上七夕の船団が湾内を巡り、岸近くの海上から打ち上がる花火と競演します。水面に映る光と、体に響く花火の音。港町ならではの夏の夜は、一度見ると忘れられません。

夏:五葉山山開き

三陸沿岸南部の最高峰・五葉山の登山シーズンの幕開けを告げる行事で、例年初夏に山開きと安全祈願祭が行われます(出典:いわての旅)。

山開きのころは、ツツジが登山道を彩りはじめる季節。海を見下ろしながら花の中を登る五葉山は、夏の三陸の楽しみ方として外せません。

秋:サンマと港のにぎわい

秋は何といってもサンマ。大船渡市魚市場には本州で最も早いサンマが水揚げされ、まち全体がサンマ一色になります(出典:岩手日報)。

港に揚がったばかりのサンマを炭火で焼く香りが秋風に乗ると、いよいよ三陸の食欲の季節です。脂ののった初物の塩焼きは、この時期この場所でしか味わえないごちそうなんですよ。

大船渡市のエリア別の顔

大船渡市は、行政の中心・盛町、商業と港の中心・大船渡町、景勝地が集まる末崎町、そして2001年に合併した三陸町と、性格の違うエリアが集まってできています(出典:大船渡市公式サイト)。旅する視点でそれぞれの「顔」を見ていくと、回り方のイメージがつかみやすくなりますよ。

盛町エリア──交通と暮らしの結節点

三陸鉄道・BRT・岩手開発鉄道が集まる盛駅を中心とした、行政と暮らしの拠点エリアです。観光地然とはしていませんが、まちの実際の生活感が伝わる場所。鉄道の旅の起点として、まず立つことになるエリアです。

大船渡町エリア──復興した港町のにぎわい

大船渡駅前のキャッセン大船渡やおおふなぽーとが集まる、商業と港の中心エリアです。海鮮グルメを味わったり、復興の歩みを学んだりと、旅の食事と学びの拠点になります。夏まつりの会場もこのエリアで、人の熱気がいちばん集まる場所なんです。

末崎町エリア──碁石海岸と椿の景勝地

碁石海岸、世界の椿館・碁石、市立博物館が集まる、観光のハイライトが詰まったエリアです。奇岩と松林、椿の花と、大船渡らしい景色を味わいたいならまずここへ。自然の中をゆっくり歩いて過ごすのに向いています。

三陸町エリア──リアスの入り江と鉄道の旅

越喜来・綾里・吉浜といった入り江の集落からなる、三陸鉄道沿線のエリアです。恋し浜駅や、来訪神「吉浜のスネカ」が伝わる土地で、リアス海岸の地形と漁村の暮らしを身近に感じられます。鉄道でのんびり巡る旅に向いたエリアですよ。

大船渡市の気候・季節の暮らし

大船渡市の年平均気温は11.7℃、年降水量は1546.7mm、年間の最深積雪は平年で11cmです(出典:気象庁)。東北の太平洋側らしく、冬は晴れて雪が少なく、夏は海風で比較的涼しいのが特徴です。寒流と暖流がぶつかる三陸沖の影響を受けるため、季節の表情がはっきりしているんですよ。

春──3〜5月の暮らし

3月の平均気温は4.4℃、5月は14.2℃まで上がり、少しずつ過ごしやすくなります(出典:気象庁)。海沿いは風が強い日もありますが、椿が咲き、五葉山のツツジが色づきはじめる季節です。

冬の乾いた空気から、少しずつ潤いのある空気に変わっていくのを肌で感じられます。厚手の上着が手放せるのは4月後半あたりからですよ。

夏──6〜8月の暮らし

最も暑い8月でも平均気温は23.2℃、日最高気温の平年値は27.2℃で、内陸に比べて過ごしやすい夏です(出典:気象庁)。一方で7〜9月は降水量が多く、9月は月200mm前後とまとまった雨が降ります。

海からの風が入る日は、夕方になると涼しさを感じます。ただし「やませ」と呼ばれる冷たい北東風が続くと、肌寒い夏になる年もあるんです。海開きや夏まつりでにぎわう、いちばん活気のある季節ですよ。

秋──9〜11月の暮らし

9月の平均気温は20.0℃、11月は8.6℃と、だんだん冷え込んでいきます(出典:気象庁)。秋はサンマの水揚げで港が活気づき、まち全体に焼きサンマの香りが漂う季節です。

空気が澄んで碁石海岸の眺めがいっそう美しくなるのもこの時期。朝晩の冷え込みが進むので、10月には一枚多く羽織るものが欲しくなります。

冬──12〜2月の暮らし

最も寒い1月で平均気温1.1℃、日最低気温の平年値は-2.4℃です(出典:気象庁)。豪雪地帯に指定されてはいますが、太平洋側のため積雪は少なめで、晴れる日が多いのが大船渡の冬です。

雪かきに追われる日は限られますが、放射冷却で朝はぐっと冷え込みます。澄んだ冬の空気の中、世界の椿館・碁石では一足早い春の花が楽しめるのも、この土地ならではですよ。

大船渡市の移住・暮らし情報

港と山に囲まれた大船渡市は、海の幸が豊かで、生活に必要なものは市内でおおむね揃うコンパクトなまちです。震災からの復興でまちなかが再整備され、暮らしの利便性も戻ってきました。ここでは「住む視点」で、通勤や住宅、買い物などの現実を見ていきましょう。

通勤・通学

市内には盛町・大船渡町を中心に官公庁や事業所が集まり、市内で働く人が多いのが特徴です。隣接する陸前高田市や住田町との行き来も多く、車通勤が基本になります。

大船渡市と住田町は定住自立圏を形成し、生活機能を補い合う関係にあります。気仙地域の中心都市として、周辺から通ってくる人も少なくありません。

住宅環境

賃貸の家賃相場は、マンションの2LDK/3K/3DKでおよそ5.9万円、アパートの2LDK/3K/3DKでおよそ6.0万円前後です(出典:SUUMO)。盛駅周辺や大船渡東高前あたりに物件が多く見られます。

都市部に比べると家賃は抑えめで、海や山が近い環境で広めの部屋を探しやすいのが魅力です。盛・大船渡の中心部なら、生活導線がコンパクトにまとまっていますよ。

買い物環境

大船渡駅前のキャッセン大船渡には地場スーパー「マイヤ」を核とした商業施設があり、日用品から食料品まで揃います。盛町周辺にもサンリアなどの商業施設があり、まちなかで買い物が完結します。

新鮮な海産物が手に入りやすいのは、港町ならではの暮らしの豊かさ。魚市場のまちだけあって、食卓に旬の魚が並ぶ日常が待っています。

子育て・教育

市内には小学校・中学校に加え、県立の高校もあり、子育て世代が地元で学べる環境が整っています(出典:大船渡市公式サイト)。市は子育て支援にも力を入れ、こども家庭センターの設置などを進めています。

碁石海岸や五葉山といった自然が身近にあり、市立博物館では地学や縄文の歴史に触れられます。海と山の体験を通して、のびのび育てられる環境なんですよ。

医療環境

市内には地域の中核を担う県立大船渡病院があり、気仙地域の救急医療を支えています(出典:大船渡市公式サイト)。一般の診療所も市街地を中心に揃っています。

中心部から離れたエリアでは医療機関が限られるため、車での移動が前提になります。中核病院が市内にある安心感は、暮らすうえで大きなポイントです。

エリア別の暮らし視点

住む拠点としては、官公庁が集まる盛町と、商業の中心・大船渡町が便利です。買い物・通勤・通学の導線がコンパクトにまとまり、車があれば生活に困りません。

末崎町や三陸町は自然が身近で、海を眺めながら静かに暮らしたい人向き。中心部までは車移動が前提になりますが、その分、家賃や環境にゆとりを感じられるエリアですよ。

大船渡市へのアクセス

大船渡市へは、新幹線で一ノ関駅まで来て、そこからJR大船渡線とBRTを乗り継ぐルートが基本です。車なら三陸縦貫自動車道、首都圏や仙台からは高速バスも利用できます。市内に鉄道のリアス線はありますが、玄関口へのアクセスを整理しておきましょう。

鉄道+BRTでのアクセス

一ノ関駅からJR大船渡線(快速)で気仙沼駅まで約70分、そこから大船渡線BRTで盛駅まで約80分です(出典:大船渡市公式サイト)。一ノ関駅は東北新幹線が停まるため、東京方面からは新幹線でここまで来るのが分かりやすいです。

BRT区間はSuicaなどの交通系ICカードが使えます(出典:JR東日本)。乗り継ぎ時間も含めると一ノ関から3時間前後を見ておくと安心です。

車でのアクセス

仙台方面からは三陸縦貫自動車道を経由して大船渡碁石海岸ICまで、仙台南ICから約135分です(出典:大船渡市公式サイト)。一関IC方面からは約100分、無料区間が多いのも三陸道の利点です。

市内の観光地は車での移動が前提になるので、レンタカーを使うなら一ノ関駅か仙台で借りておくと動きやすいですよ。

高速バスでのアクセス

仙台と大船渡を結ぶ高速バス(釜石・大船渡・高田-仙台線)が岩手県交通と宮城交通の共同運行で走り、所要は約3時間35分です(出典:岩手県交通)。首都圏からは池袋と結ぶ「けせんライナー」もあります(出典:大船渡市公式サイト)。

乗り換えなしで座って移動できるので、荷物が多い旅や、ゆっくり行きたいときに便利です。

町内移動の現実的アドバイス

市内は盛駅を起点に三陸鉄道リアス線とBRT、路線バスが走りますが、本数は限られます。観光で各スポットを効率よく回るなら、車が断然動きやすいです。

恋し浜駅など鉄道ならではの体験を楽しみたい区間は列車を使い、碁石海岸エリアは車で巡る、と組み合わせるのが現実的ですよ。


交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。

【トラベリスト】 で航空券をまとめて比較する

【地元住民に直撃!】大船渡市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

水産加工の会社で品質管理の仕事をしています。港に揚がった魚を扱う仕事なので、季節ごとの海の状態にはどうしても敏感になりますね。特に秋のサンマの時期は、まちと一緒に会社も忙しくなります。

大船渡で生まれ育って、ずっとこのまちの海と暮らしてきました。魚を通して地域とつながっている実感があるので、自分には合っている仕事だと思っています。

Q2.大船渡市に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

やっぱり碁石海岸ですね。黒い玉砂利の浜と奇岩が並ぶ景色は、何度見ても飽きません。雷岩のあたりで波が打ち込む重低音を聞くと、三陸の海の力強さを体で感じます。

地元の人間としては、五葉山もおすすめです。海を見下ろしながら花の中を登っていく時間は格別で、頂上から見るリアス海岸の眺めは、住んでいてもやっぱり特別なんですよ。

Q3.大船渡市でお土産を買うとしたらなんですか?

オーソドックスなのは、やっぱり海産物の加工品です。ワカメやホタテ、サンマのみりん干しあたりは間違いがなくて、家でも食卓によく並びます。

地元ならではというと、椿油でしょうか。市の花が椿で、椿の里と呼ばれているまちなので、油やお菓子など椿にちなんだものを選ぶと、大船渡らしさが伝わると思いますよ。

Q4.外から人が来たときに、大船渡市でまず連れていく店はどこですか?

まずは海の幸が食べられるお店ですね。港町なので、その日揚がった魚を出してくれる食堂に連れて行くと、たいてい驚いてもらえます。脂ののったサンマの塩焼きは、秋なら外せません。

あとは復興で生まれた駅前の商業エリア。地元の店が集まっていて、食事も買い物もできるので、まちの今の空気を感じてもらうのにちょうどいい場所なんです。

Q5.大船渡市はどんな気質だと思いますか?

漁師町なので、声が大きくて気っ風のいい人が多いですね。初めて聞くと言い合いに聞こえるくらい威勢がいいんですが、本当は面倒見がよくて温かい人ばかりです。

海の仕事は一人ではできないので、自然と助け合う気持ちが根づいているんだと思います。よそから来た人にも、距離が近くて気さくに接するところがありますよ。

Q6.昔に比べて、大船渡市の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

震災で中心部が大きな被害を受けたので、まちの形そのものが変わりました。駅前が整備されて、人が集まる場所が戻ってきたのは、本当に大きな変化だと感じています。

ただ、人口が減って高齢化が進んでいるのは正直なところで、担い手不足は水産の現場でも感じます。それでも港の活気が続いているのが、このまちの底力だと思います。

Q7.大船渡市のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

去年の大きな山林火災のあとなので、まずは焼けた山と暮らしが元に戻っていくことに、一番期待しています。治山の工事や被災された方の生活再建が、着実に進んでほしいです。

そのうえで、港と観光を結ぶ取り組みや、市民が集える場づくりが続いていけばと思います。海の恵みを次の世代にどうつないでいくか、地元みんなで考えていきたいですね。

大船渡市の関連リンク

本記事は、全国1741市町村を応援するために徹底調査して作成していますが、地元の方だからこそ知る最新情報や、記述の誤りなどがあれば、ぜひこちらのお問い合わせフォームよりお気軽にお知らせください。地域の皆様と一緒に、より素晴らしい紹介ページを作っていきたいと考えております。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次