【岩手県葛巻町】ってどんなとこ?東北一の酪農郷と山ぶどうワイン【地元民のリアルな声あり】

岩手県葛巻町の株式会社岩手くずまきワインの工場:白樺美林で知られる平庭高原に佇むワイナリーで、ツンと尖ったシンボルタワーのような屋根が特徴的な建物です。町内に自生する山ぶどうをはじめ、こだわりの山ぶどうワインやジュースなどを製造しています。

葛巻町(くずまきまち)は、岩手県北部・北上高地に位置する人口4,765人の高原の町です。町の86%を森林が占め、人より牛の数が多い「ミルクとワインとクリーンエネルギーのまち」として知られています。

葛巻町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 東北一の酪農郷──牛の頭数・牛乳生産量とも東北で1位。人口より牛が多い町
  • 山ぶどうワイン「くずまきワイン」──自生のヤマブドウから生まれた地場ワイン
  • クリーンエネルギーの町──上外川高原に風車34基の大規模ウィンドファーム
  • 平庭高原の白樺林──30万本、日本最大規模と言われる白樺の群生地
  • ✅ 標高400m・周囲1,000m級の山々に囲まれた、北緯40度の高原文化の町

「酪農や牧場の風景が好きな人」「ワインやチーズなど食の作り手に興味がある人」「再生可能エネルギーや持続可能なまちづくりに関心がある人」に特におすすめの町。序盤で観光・特産の見どころを、中盤で歴史と暮らし、終盤で食文化まで、地元目線で紹介していきます。

人口4,765 人 ※2026年5月1日時点(推計人口)
面積434.96 km²
人口密度11 人/km²

葛巻町は、岩手県の北部、内陸と沿岸の中間にある北上高地の町です。南西に盛岡市岩手町、北に一戸町九戸村、東に久慈市、南に岩泉町と、6つの市町村に接しています(出典:日本交通公社 全国観光資源台帳)。

町内に鉄道は通っておらず、最寄り駅は東北新幹線・IGRいわて銀河鉄道の「いわて沼宮内駅」です。そこから町の中心部までは車で約40分。国道281号と340号が交差する、盛岡から八戸方面へ抜ける交通の要にあたります。

酪農・ワイン・クリーンエネルギーと、この小さな高原の町には「東北一」「日本最大規模」と呼べる要素がいくつも詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

葛巻町の推しポイント

標高400mの中心部を1,000m級の山々が囲み、町域の86%が森林という葛巻町。冷涼で平らな土地が少ないこの環境を逆手に取って、牧草地での酪農、自生のヤマブドウを使ったワイン、強い風を活かした風力発電と、町ぐるみで「資源を宝に変える」ものづくりを続けてきました。ここからは、その代表格を5つ紹介します。

東北一の酪農郷──人より牛が多い町

葛巻町は、乳用牛の飼育数・牛乳生産量がともに東北で1位という「東北一の酪農郷」です(出典:葛巻町公式サイト)。人口約4,765人に対して牛は1万頭規模で飼われており、人より牛の数のほうが多い町なんですよ。その中心が公共牧場の「くずまき高原牧場」で、なだらかな高原に乳牛が放たれる風景は、この町を象徴する一枚です。

山ぶどうワイン「くずまきワイン」──寒さが生んだ地場の味

冬は氷点下20度を下回ることもある葛巻町では、一般的なぶどうの栽培は難しい一方、寒さに強いヤマブドウが昔から山々に自生していました。これを使った町おこしとして始まったのが、第三セクターのワイナリー「岩手くずまきワイン」です(出典:日本ワイナリー協会)。ヤマブドウならではの豊かな酸味を活かした赤ワインが看板で、国産ワインコンクールでの受賞歴もあります。工場では醸造工程の見学や試飲も楽しめますよ。

クリーンエネルギーの町──風車34基が回る高原

町の南部・標高1,000mを超える上外川(かみそとかわ)高原には、風力発電の風車が並びます。「グリーンパワーくずまき風力発電所」12基と「くずまき第二風力発電所」22基をあわせた合計34基が稼働しており、放牧地に風車が立ち並ぶ景色は新しいシンボルになっています(出典:葛巻町公式サイト)。葛巻町は風力に加えて太陽光・バイオマスにも取り組み、「エネルギー自給率100%」のまちづくりを目指しています(出典:葛巻町公式サイト)。

平庭高原の白樺林──30万本の白い森

久慈市との境にまたがる県立自然公園・平庭高原は、日本最大規模と言われる30万本の白樺林で知られています(出典:葛巻町公式サイト)。初夏にはレンゲツツジが一面に咲き、白い幹の森と赤い花のコントラストが見事です。秋の紅葉、冬の雪景色と、季節ごとに表情を変える高原ドライブが楽しめます。

馬淵川源流と七滝──水と森の恵み

町の最高峰・遠別岳(標高1,235m、岩手20名山)の麓は馬淵川の源流域。下冬部から沢を登った先には、落差43mの「七滝」がかかります。滝の周辺に自生するイヌブナは生育の北限とされ、町の天然記念物に指定されています(出典:葛巻町公式サイト)。標高400m以上が町域の大半を占める、水の豊かな森の町なんです。

葛巻町の歴史

葛巻町の歴史は、旧石器時代・縄文時代の遺跡が町内から発掘されるほど古くまでさかのぼります。江戸時代には街道の宿場町として、近代以降は馬の産地から酪農の町へと姿を変えました。「牧の町」という性格が、時代を通じて一貫しているのが特徴です。

近世──南部藩から八戸藩へ、塩の街道の宿場町

江戸時代の葛巻町は南部藩に属し、寛文5年(1665年)からは南部藩から分かれた八戸藩の領地となりました。盛岡へ塩を運ぶ「野田街道」の宿場町として栄え、古くから牧が開かれて軍馬の産地としても知られていました。冷涼で稲作に向かない土地ながら、馬や牛を育てる土壌はこの頃から築かれていたのです。

近代──馬から牛へ、酪農のはじまり

明治25年(1892年)に乳用牛のホルスタイン種が導入されると、馬の産地だった葛巻町は酪農へと舵を切ります。戦後はどの農家も牛を飼うほど酪農が広がりました。行政区分のうえでは、1889年に北九戸郡葛巻村として成立し、1940年に町制を施行。1948年に岩手郡へ編入され、現在は岩手郡に属しています。

現代──「資源を宝に」変えるまちづくり

昭和50年(1975年)には、国の北上山系開発事業によって高原に大規模な畜産団地が造成され、乳用牛の飼育頭数が飛躍的に増えました(出典:ココロココ)。1955年の合併で発足した現在の葛巻町は、2025年に町制70周年を迎えています(出典:葛巻町公式サイト)。やがてこの高原開発で生まれた牧草地と強風が、ワインとクリーンエネルギーという次の産業へとつながっていきました。

葛巻町の文化・風習

方言と話し方の特徴

葛巻町は、かつての南部藩領にあたる岩手県中北部の言葉、いわゆる南部弁の地域です(出典:岩手県立図書館)。たとえば んだ(そうだ・そうだね)、めんこい(かわいい)、わんつか(少し・ちょっとだけ)といった言葉が日常で使われます。助詞も独特で、方向を表す (「山さ行く」=山へ行く)、目的を表す (「飯ば食う」=ご飯を食べる)、推量や意志の べ/べえ(「行くべえ」=行こう)などが特徴的。語尾のやわらかいイントネーションに、この土地の人柄がにじみます。

食卓と季節の暮らし

標高が高く夏でも涼しい葛巻町では、熱帯夜知らずの夏と、氷点下20度にもなる厳しい冬とで暮らしの表情が大きく変わります。秋には山でマツタケやクルミ、山菜やキノコが採れ、冬は雪に閉ざされる豪雪地帯。食卓には、牧場の牛乳やヨーグルト、自家製のそばや雑穀が並びます。満天の星空が一年を通して広がるのも、この高原の町ならではの暮らしの風景なんですよ。

祭りと郷土芸能

町を代表する祭りが、葛巻八幡宮の例大祭にあわせて毎年9月下旬に開かれる「くずまき秋まつり」です(出典:葛巻町公式サイト)。人形や造花で飾られた南部風流の山車4台が「ヤーレ、ヤーレ」の掛け声とともに練り歩き、神輿の渡御には葛巻神楽や七ツ物、さんさ踊りといった郷土芸能が長い行列をつくってお供します。みなさんも秋に訪れるなら、この祭りの時期を狙ってみてください。

葛巻町の特産品・食

牛乳・乳製品──東北一の牧場が生む味

まず外せないのが、東北一の酪農郷が生み出す牛乳と乳製品です(出典:葛巻町公式サイト)。冷涼な高原で育つ牛の乳から、チーズ・バター・ヨーグルト・アイスクリームまでが作られています。くずまき高原牧場では、しぼりたてに近いミルクのコクや、濃厚なソフトクリームをその場で味わえます。牛が見える牧場で飲む一杯は、やっぱり格別なんですよね。

くずまきワイン──酸が主役の山ぶどうワイン

葛巻町の食を語るうえで欠かせないのが、自生のヤマブドウから造る「くずまきワイン」。ヤマブドウは糖度が高くなる一方で酸が非常に豊かで、その酸をどう活かすかが造り手の腕の見せどころです。甘口から辛口まで幅広く、果実味と酸のバランスを楽しめます。旬のヤマブドウが仕込まれるのは秋。ジュースもあるので、お酒が飲めない人やお子さんと一緒でも楽しめますよ。

くずまき高原牛・そば・雑穀──高原の恵み

牧場の町らしく、肉質のよい「くずまき高原牛」も特産のひとつ。さらに、冷涼な気候を活かしたそばや、ヒエ・アワといった雑穀も古くから作られてきました(出典:葛巻町公式サイト)。米作りが難しい土地だからこそ根づいた雑穀の食文化は、素朴ながら滋味深いもの。道の駅くずまき高原の産直では、これらの特産品をまとめて手に入れられます。


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葛巻町の観光スポット

葛巻町の見どころは、「ミルク」「ワイン」「クリーンエネルギー」という町の3本柱に沿って点在しています。まずは牧場で牛とふれあって乳製品を味わい、次に山ぶどうのワイナリーへ、そして高原の白樺林や風車へ。車で巡るのが基本ですが、その分どこも空が広くて気持ちいいんですよ。ここでは柱ごとに代表的なスポットを紹介します。

牧場とミルクを味わうスポット

  • くずまき高原牧場 – 子牛や羊の世話、シイタケ収穫、アイスクリームづくりなどの体験ができる公共牧場で、年中無休・入場無料・駐車無料で楽しめます(出典:くずまき高原牧場公式サイト)。標高の高い高原に乳牛が放たれ、雲が近く感じられる開放感のなかで、濃厚なソフトクリームや牧場産チーズのピザ、くずまき高原牛の焼肉まで味わえます。牛が見えるベンチで食べる一杯は格別ですよ。
  • ミルクハウスくずまき – 牧場で搾った牛乳だけを使い、ノンホモジナイズド製法の牛乳やヨーグルト、アイスクリームを製造・販売する施設です(出典:葛巻町公式サイト)。バターづくりなどの体験もでき、できたての乳製品の風味の濃さに驚くはずです。
  • 道の駅くずまき高原 – 産直ハウス「ほすなある」で、町内産の野菜や山菜、牛乳・ヨーグルト・チーズ・くずまきワインまでがそろう道の駅です(出典:国土交通省 岩手河川国道事務所)。牧場まで車で3分の立地で、ドライブの拠点にちょうどいい場所なんです。

ワインと森を楽しむスポット

  • 岩手くずまきワイン – 平庭高原の山ぶどうを使ったワインを造る、町おこしから始まった第三セクターのワイナリーです(出典:日本ワイナリー協会)。タンク室や瓶詰ライン、樽が並ぶセラーを見学でき、売店では常時10種類以上のワインを試飲できます。ヤマブドウならではの強い酸味は、ここで飲み比べてこそ違いが分かりますよ(運転される方の試飲はできません)。
  • 森の館ウッディ・炭の科学館 – 平庭高原の南斜面、国道281号沿いに立つ木造のコミュニティ施設で、営業時間は9:00〜17:00、定休日は年末年始(12月30日〜1月3日)です(出典:葛巻町公式サイト)。木炭の歴史や道具を集めた「炭の科学館」を併設し、くずまきワインの直売・試飲もできます。地元産カラマツとアカマツの構造美に包まれる、森の入口のような場所です。

高原の自然を感じるスポット

  • 平庭高原葛巻町久慈市にまたがる県立自然公園で、日本最大規模と言われる30万本の白樺林で知られます(出典:葛巻町公式サイト)。6月上旬にはレンゲツツジが見頃を迎え、白い幹の森を朱色に染めます。新緑・紅葉・雪と季節ごとに表情が変わり、高原ドライブや森林浴にぴったりです。
  • 七滝 – 馬淵川へ注ぐ七滝沢を沿って登った先にかかる、落差43mの滝です。周辺に自生するイヌブナは生育の北限とされ、町の天然記念物に指定されています(出典:葛巻町公式サイト)。木立の間を段になって流れ落ちる水音が涼やかで、夏の散策におすすめです。
  • 上外川高原(風力発電所) – 標高1,000mを超える高原に、風車34基が立ち並ぶウィンドファームです。ただし風力発電所へ通じる道路は冬期間(11/1〜4/30)に積雪のため通行止めとなり、見学はできません(出典:MOWっと!くずまき(葛巻町公式観光情報サイト))。放牧地に巨大な羽根が回る初夏〜秋の風景は、この町ならではの一枚です。

葛巻町の観光ルート

計算中…

鉄道が通らない葛巻町は、車で巡るのが基本です。中心部からスポットまでは少し距離がありますが、その分どのルートも高原の景色が続きます。ここでは町内をぎゅっと回る王道ルートと、隣の久慈市まで足を延ばす広域ルートを紹介します。

【車・1日】ミルクとワインの王道ルート

10:00 道の駅くずまき高原 → 10:30 くずまき高原牧場 → 12:30 岩手くずまきワイン → 14:00 森の館ウッディ(移動は各区間おおむね車20〜40分)

道の駅くずまき高原(30分)→ まず産直で町の空気感をつかみ、地図とパンフレットを手に入れておくと一日が組みやすくなります。

くずまき高原牧場(2時間)→ 牛や羊とふれあい、ソフトクリームや焼肉で昼食を。午前の光の中だと牧草地がいちばんきれいに見えるんですよ。

岩手くずまきワイン(1時間)→ 工場を見学し、お土産のワインやジュースを選びます。運転しない人は試飲で飲み比べを楽しめます。

森の館ウッディ(1時間)→ 締めに炭の科学館で町の山仕事の文化を学び、平庭高原の森でひと息。夕方の斜光が白樺林に差す時間帯が狙い目です。

【車・半日】牧場満喫ショートルート

13:00 道の駅くずまき高原 → 13:10 くずまき高原牧場 → 15:30 ミルクハウスくずまき

道の駅くずまき高原(20分)→ 産直で乳製品やワインを物色。ここを起点にすると牧場まで車で数分です。

くずまき高原牧場(2時間)→ 動物とのふれあいや体験を中心に、家族でのんびり過ごせます。午後でも夕方まで明るい初夏がおすすめです。

ミルクハウスくずまき(30分)→ できたての乳製品を買い込んで終了。短時間でも「牧場の町」を体感できる、子ども連れにぴったりの行程です。

【車・1日】広域ルート:平庭峠を越えて久慈へ

9:30 くずまき高原牧場 → 11:00 森の館ウッディ → 11:30 平庭高原 → 13:30 久慈市中心部(平庭峠経由・国道281号)

くずまき高原牧場(1時間)→ 朝のうちに牧場を回り、ソフトクリームでエネルギー補給。

森の館ウッディ(30分)→ ワインの直売所と炭の科学館をのぞいて、平庭高原の入口へ。

平庭高原(2時間)→ 30万本の白樺林を散策。初夏ならレンゲツツジ、秋なら紅葉と、季節で主役が変わります。

久慈市方面(半日)→ 平庭峠を越えれば三陸沿岸の久慈市へ。山の高原から海の町へと一気に景色が変わる、岩手県北らしいドライブです。


ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。

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そして遠方から訪れるなら、思いきって一泊するのもおすすめです。日帰りでは通り過ぎてしまう夜や朝の時間に、その町ならではの静けさや表情に出会えます。お祭りやイベントの時期は宿が一気に埋まるので、早めの確保が安心ですよ。

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葛巻町の年間イベント

葛巻町のイベントは、牧場・ワイン・高原の自然と結びついたものが多いのが特徴です。初夏は花と牛、秋は山車の祭り、冬は雪とワイン。季節ごとにテーマがはっきりしているので、目的に合わせて訪れる時期を選べますよ。

春〜夏:花と牧場のにぎわい

初夏に訪れてほしいのが、葛巻町久慈市が共同で開く「平庭高原つつじまつり」。例年5月下旬から6月上旬にかけて、白樺林を朱に染めるレンゲツツジの群生のなかで屋台村やステージが並びます(出典:久慈市公式サイト)。会場では雄牛が角を突き合わせる「平庭闘牛大会つつじ場所」も行われ、手に汗握る迫力です。

同じ初夏の楽しみが「くずまき高原牧場まつり」。例年6月中旬に開かれ、東北一の酪農郷をPRするお祭りとして、羊の毛刈りや牛の乳搾り体験、小動物とのふれあいコーナーでにぎわいます(出典:葛巻町公式サイト)。牧場が一年でいちばん華やぐ時期なんです。

秋:山車が練り歩くくずまき秋まつり

秋の主役は、葛巻八幡宮の例大祭にあわせて例年9月下旬に行われる「くずまき秋まつり」です(出典:葛巻町公式サイト)。人形や造花で飾られた南部風流の山車4台が「ヤーレ、ヤーレ」の掛け声で町を練り歩き、神輿の渡御には葛巻神楽や七ツ物、さんさ踊りが長い行列をつくってお供します。夜のパレードや踊りの共演は、ぜひ見てほしい見どころですよ。

冬:雪とワインで楽しむ高原

冬は雪を主役にした催しが続きます。例年2月には町なかで雪像づくりやそり遊びを楽しむ「まちなか雪まつり」、くずまき高原牧場での「くずまき高原牧場冬まつり」が開かれます(出典:葛巻町公式サイト)。

大人に人気なのが、岩手くずまきワインが例年2月下旬に開く「くずまき高原の夕べ」。ワインを味わいながら過ごす冬の夜のイベントで、寒い季節ならではの温かい時間が流れます(出典:岩手くずまきワイン)。

葛巻町のエリア別の顔

葛巻町は観光のうえで、「ミルク」「ワイン」「エネルギー」の3つのエリアに分けると分かりやすい町です(出典:葛巻町商工会)。それぞれ標高も雰囲気も違うので、旅の目的に合わせて回るエリアを選ぶと、限られた時間でも町の個性をしっかり味わえますよ。

ミルクエリア──牛とふれあう町の中心

くずまき高原牧場や道の駅くずまき高原が集まる、町の観光の中心。牛や羊とふれあい、乳製品をその場で味わえる、いちばん「葛巻らしい」エリアです。家族連れやはじめて訪れる人は、まずここを押さえるのがおすすめ。広い牧草地と動物たちに、子どもも大人も自然と笑顔になります。

ワインエリア──森と高原の入口

江刈側の平庭高原に広がるのが、岩手くずまきワインや森の館ウッディが点在するワインと森のエリア。白樺林の散策、ワインの試飲、炭の文化体験と、落ち着いた大人の時間が過ごせます。新緑や紅葉の季節に、ゆっくりドライブしながら巡りたいエリアですね。

エネルギーエリア──風車が回る高原の頂

町の南部、標高1,000mを超える袖山・上外川高原一帯が、風車が立ち並ぶクリーンエネルギーのエリアです。放牧地に並ぶ巨大な風車の眺めは圧巻で、晴れた日のドライブにぴったり。ただし高原の道路は冬期通行止めになるため、訪れるなら初夏から秋がおすすめです。スケールの大きい景色を見たい人に向いています。

葛巻町の気候・季節の暮らし

葛巻町は、年平均気温が約8.5℃、年平均降雪量が約384cmの冷涼な高原の町です。真冬日(最高気温が0℃未満の日)は年間およそ40日、冬日は約150日にのぼり、12月から2月は日平均気温が氷点下になります(出典:気象庁)。一方で夏は涼しく、暮らしてみると朝晩の空気の澄み方に驚くはずですよ。

夏──涼しくて熱帯夜知らず

標高400m以上に町域の大半があるため、夏でもからっと涼しいのが葛巻町の夏です。真夏日は年間およそ11日と少なく、熱帯夜はほとんどありません(出典:気象庁)。夜は窓を開けると高原の風が入り、冷房に頼らず眠れる日が多いんですよ。山の幸が出回り、満天の星空が広がる季節でもあります。

冬──雪より「寒さ」が主役

冬は厳しく、過去には-22.6℃という気温も記録されています(出典:気象庁)。降雪量は約384cmで豪雪地帯に指定されていますが、暮らしのうえでは雪の量以上に底冷えする寒さが体にこたえます。住むなら、しっかりした暖房と防寒、車の冬タイヤは欠かせません。

春と秋──短くも鮮やかな季節

春の訪れは平地よりゆっくりで、5月下旬から6月にかけて新緑とレンゲツツジが一気に高原を彩ります。秋は紅葉とともに、マツタケやクルミなど山の恵みが食卓に並ぶ季節。寒暖差が大きい分、季節の移り変わりがくっきり感じられる暮らしなんです。

葛巻町の移住・暮らし情報

人口約4,765人の葛巻町は、酪農や林業、3つの第三セクターを軸にした「自分たちの地域は自分たちで守る」気質の町です。鉄道がなく車中心の暮らしになりますが、その分、移住者を支える制度がていねいに整えられています。住む視点で、暮らしの現実を見ていきましょう。

通勤・通学

働き口は、酪農や林業、くずまき高原牧場・岩手くずまきワインなどの第三セクター、役場や病院など町内が中心です。盛岡市まで車で1時間半ほどかかるため、町内で働きながら暮らす人が多いのが実情です。高校生は町内の県立葛巻高校に通えます。

住宅環境

民間の賃貸物件は数が限られるため、町は定住促進住宅や空き家バンクを用意しています。定住促進住宅は町内9か所・34世帯が整備され、40歳未満の移住者に月額3万円で提供されています(出典:岩手県移住定住ポータルサイト)。空き家のリフォーム補助や家賃補助もあり、住まい探しは役場の窓口に相談するのが近道です。

買い物環境

スーパーや商店は葛巻駅周辺の中心部に集まっています。新鮮な野菜や乳製品は道の駅くずまき高原の産直「ほすなある」でも手に入り、地元の食材が身近にそろうのは高原の町ならではですよ。大きな買い物は盛岡方面へ出る人もいます。

子育て・教育

町内には町立の小・中学校と県立葛巻高校があり、葛巻高校は町外からの生徒を寄宿舎で受け入れる「くずまき山村留学」を行っています(出典:岩手県移住定住ポータルサイト)。出産祝金やマタニティ向けのサポート金など、子育て世帯への支援も用意されています。

医療環境

町内には葛巻病院があり、日常的な通院に対応しています。通院には町内各方面を結ぶ100円バスが運行されており、車を運転しない高齢者の足にもなっています(出典:葛巻町公式サイト)。看護師などを志す学生向けの奨学金制度もあり、医療の担い手確保にも力を入れています。

エリア別の暮らし視点

暮らしの利便でいえば、生活施設が集まる中心部(ミルクエリア寄り)がいちばん住みやすいエリアです。江刈方面のワインエリアは静かでのんびりした環境、袖山・上外川の高地は標高が高く居住より牧場・発電のエリアという性格。移住するなら、まず中心部を起点に考えるのがおすすめです。

葛巻町へのアクセス

葛巻町には鉄道も高速道路も通っていないため、玄関口は盛岡市と、東北新幹線が停まるいわて沼宮内駅になります。そこから先は車かバスで山あいを走るルートです。アクセスの基本を整理しておきましょう。

車でのアクセス

盛岡市から国道4号・281号経由で、町の中心部まで車でおよそ1時間30分です。新幹線停車駅のいわて沼宮内駅からは、町中心部まで車で約40分でアクセスできます(出典:ニッポン移住・交流ナビ JOIN)。町内はスポットが点在するので、現地でも車があると動きやすいですよ。

鉄道+バスでのアクセス

公共交通なら、東北新幹線で盛岡駅またはいわて沼宮内駅へ。そこからJRバス東北の「白樺号」(盛岡〜いわて沼宮内〜葛巻〜久慈)に乗り継ぎます(出典:JRバス東北)。盛岡駅から道の駅くずまき高原までは白樺号で約1時間20分、いわて沼宮内駅からは約30分です(出典:くずまき高原牧場公式サイト)。

飛行機でのアクセス

遠方からは、いわて花巻空港の利用も選択肢です。空港から盛岡方面へ出て、そこから白樺号か車で町を目指す流れになります。本数の多い東北新幹線で盛岡入りするルートと比べて、所要時間や便を見比べて選ぶといいですよ。

町内移動の現実的アドバイス

白樺号は一般道を走り停留所が多いため、観光で複数のスポットを回るならレンタカーが現実的です。冬は路面の凍結や、上外川高原など一部道路の冬期通行止め(11/1〜4/30)もあるので、雪道に慣れていない人は無理のない計画を立てるのがおすすめです。


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【地元住民に直撃!】葛巻町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

高原の牧場で、酪農家さんの代わりに牛のお世話をする仕事をしています。搾乳や餌やり、牛舎の掃除まで一通り。朝晩は牛と向き合うので体力は使いますが、生き物相手の仕事はやりがいがありますよ。

この町は人より牛の数が多いと言われるくらい酪農が盛んで、東北一の酪農郷なんです。牛と暮らす日々が、もう自分の生活の一部になっています。

Q2.葛巻町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

まずは高原の牧場ですね。なだらかな草地に牛が放たれていて、空がとにかく近い。晴れた日のソフトクリームは格別ですよ。葛巻観光の王道です。

地元の人間としては、白樺林の広がる高原もおすすめ。30万本の白い幹の中を歩くと、風の音しかしない時間がある。あと、馬淵川の源流域や落差のある滝も、水の冷たさと音が心地いい隠れた場所です。

Q3.葛巻町でお土産を買うとしたらなんですか?

定番はやっぱり山ぶどうのワインと、牧場の牛乳やチーズ、ヨーグルトですね。乳製品はどれも濃くて、贈ると喜ばれます。葛巻の有名なものといえばこれ、という感じです。

地元の人間がこっそり買うのは、山ぶどうのジュースやサイダー。お酒が飲めない人にも渡せるし、あの酸味は他ではなかなか味わえないんですよ。

Q4.外から人が来たときに、葛巻町でまず連れていく店はどこですか?

道の駅にある産直に必ず寄ります。地元の野菜や山菜、乳製品やワインまで並んでいて、町の空気がそのまま詰まっている感じなんです。ドライブの休憩にもちょうどいい。

あとは牧場で、焼肉や濃厚なソフトクリームを一緒に食べますね。牛が見えるところで味わう乳製品は、やっぱり説得力が違いますから。

Q5.葛巻町はどんな気質だと思いますか?

控えめだけど芯が強くて、温かい人が多いです。雪も寒さも厳しい土地なので、「困ったときは助け合う」という空気が昔から根づいているんですよ。

酪農でも、搾乳ができないときは同業者が当たり前に手伝いに行く。そういう互いに支え合う感覚が、町全体に流れていると感じます。

Q6.昔に比べて、葛巻町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

正直、人は減りました。若い世代の流出は続いていて、それは町の課題だと思います。一方で、風車やワイン、牧場を軸にしたまちづくりが知られて、外から訪ねてくれる人は増えました。

町長さんはじめ役場も移住の受け入れに力を入れていて、新しく入ってくる人がぽつぽついるのは、現場にいて心強いですね。

Q7.葛巻町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

大きな箱物というより、酪農を100年先まで続けるための仕組みづくりに期待しています。離農する家と新しく始めたい人をつなぐ取り組みも進んでいて、私のような担い手が増えてくれたら嬉しいです。

町民センターや運動公園で続く季節ごとの催しも、住む人の楽しみ。こういう日常の場が元気だと、町も続いていくと思うんです。

葛巻町の関連リンク

本記事は、全国1741市町村を応援するために徹底調査して作成していますが、地元の方だからこそ知る最新情報や、記述の誤りなどがあれば、ぜひこちらのお問い合わせフォームよりお気軽にお知らせください。地域の皆様と一緒に、より素晴らしい紹介ページを作っていきたいと考えております。

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