【岩手県一関市】ってどんなとこ?もちの聖地と二大渓谷【地元民のリアルな声あり】

岩手県一関市にある猊鼻渓:岩手県一関市にある猊鼻渓(げいびけい)は、高さ50m超の巨岩が連なる渓谷で、棹一本で操る舟下りが名物です。

一関市(いちのせきし)は、岩手県の最南端に位置する人口約10万人の市です。仙台と盛岡のほぼ中間、宮城・秋田の両県に接する「中東北の拠点都市」で、新幹線一ノ関駅を中心に市街地が広がります。

一関市の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • もちの聖地──仙台藩由来の食文化で、もち料理は300種以上。儀礼食「もち本膳」も伝わる
  • 厳美渓・猊鼻渓──岩手の二大渓谷。猊鼻渓は船頭が棹一本で操る舟下りが名物
  • 一関藩3万石の城下町──仙台藩の分家として立藩。岩手県内3番目の人口
  • ILC(国際リニアコライダー)の最有力候補地のひとつとして注目される地
  • ✅ 3県にまたがる名峰栗駒山の麓。須川温泉など一関温泉郷も点在

「自然と渓谷美を味わいたい旅行者」「郷土の食文化に興味がある人」「世界遺産・平泉や三陸への玄関口を探している人」に向いた町です。序盤では観光・歴史の見どころ、中盤では暮らしと方言、終盤では特産と食を、地元目線で紹介します。

人口100,226 人 ※2026年5月1日時点(推計人口)
面積1,256.42 km²
人口密度79.8 人/km²

※面積は一関市公式サイトによる(出典:一関市公式サイト)。

地理的には、北は奥州市平泉町、東は陸前高田市住田町、南は宮城県の気仙沼市登米市栗原市、西は秋田県の東成瀬村と接します(出典:一関市公式サイト)。3県境にまたがる栗駒山の麓に位置し、東京からは約450km、新幹線で日帰りも可能な距離です。

火山・渓谷・温泉・餅文化・先端科学と、ひとつの市にいくつもの「顔」が詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

一関市の推しポイント

一関市の見どころは、大きく「食」「自然」「歴史」「未来」に分かれます。全国でも珍しいもち食文化、岩手を代表する二つの渓谷、仙台藩の分家として栄えた城下町、そして次世代加速器ILCの候補地。それぞれ性格の違う4つの顔を、ここから少し掘り下げていきます。

推しポイント1:もちの聖地──300種を超えるもち料理

一関は「もちの聖地」「日本一のもちの郷」と呼ばれる町なんですよ。あんこやずんだといった甘いものだけでなく、エビやごぼう、エゴマを使った惣菜系まで、そのバリエーションは300種以上ともいわれます。冠婚葬祭の席で出される儀礼食「もち本膳」には食べる順番まで決まりがあり、一関・平泉のもち食文化は農林水産省の「食と農の景勝地(SAVOR JAPAN)」にも認定されています(出典:政府広報オンライン)。

推しポイント2:厳美渓と猊鼻渓──岩手の二大渓谷

一関には性格の異なる二つの渓谷があります。磐井川がつくった厳美渓は、エメラルドグリーンの水と奇岩が約2km続く国の名勝・天然記念物(出典:いちのせき観光NAVI)。一方、砂鉄川沿いの猊鼻渓は高さ100mの絶壁が連なる国の名勝で、船頭が棹一本で操る舟下りが名物です(出典:いちのせき観光NAVI)。同じ市内で渓谷の表情がこれだけ違うのは、なかなか珍しいですよね。

推しポイント3:一関藩3万石の城下町

一関は、仙台藩・伊達家の領内にあった町です。1660年代に仙台藩の分家として一関藩が立藩し、のちに田村氏3万石の城下町として栄えました。一ノ関駅の西口側には、今も酒蔵や染物屋など城下町の面影を残すスポットが集まっています。歩いて巡れる範囲に歴史が凝縮されているのが、この町の良いところです。

推しポイント4:ILC(国際リニアコライダー)の候補地

一関市から奥州市・宮城県気仙沼市にかけての北上高地は、国際プロジェクトで建設が検討されている超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の最有力候補地のひとつとされています。地下の硬い岩盤が、精密な実験施設に向いているといわれます。世界の素粒子物理学の拠点になるかもしれない土地、というのは一関ならではの顔です。

一関市の歴史

一関の歴史は、大きく三つの段階で捉えられます。古代は奥州の豪族・安倍氏や奥州藤原氏が争った「関」の地、近世は仙台藩領から一関藩が生まれた城下町の時代、そして近代以降は鉄道と合併で大きく姿を変えた時代です。「いちのせき」という地名そのものが、古くからこの地が交通と軍事の要所であったことを物語っています。

古代〜中世──「関」の地と舞草刀

平安時代、この一帯は奥六郡を支配した安倍氏が勢力を広げた地でした。市域には安倍氏の砦の最南端とされる柵が築かれ、前九年の役の戦場にもなりました。その後は奥州藤原氏のもとで、一関は平泉の南の入り口と位置づけられました。また、日本刀の源流の一つとされる「舞草刀(もくさとう)」を生んだ刀鍛冶集団がいた地でもあり、一関市博物館で常設展示されています。

近世──仙台藩領から一関藩3万石へ

戦国期を経て、一関は伊達政宗の領地となり、1601年の仙台藩成立後はその一部となりました。1660年代には仙台藩の分家として一関藩が立藩し、のちに田村氏が治める3万石の城下町として整備されました。仙台藩領であったことは、現在のもち食文化や方言にも色濃く残っています。

近代〜現代──鉄道と平成の大合併

1890年に一ノ関駅が開業し、1982年には東北新幹線が停車する町となりました。現在の一関市は、2005年に旧一関市と花泉町大東町千厩町東山町室根村川崎村が合併して発足した3代目で、2011年には藤沢町も加わりました。同じ名前で3度の新設合併を経た例は全国でも最多級で、市域は岩手県内でも有数の広さを持ちます。

一関市の文化・風習

方言と話し方の特徴

一関は旧仙台藩領にあたるため、盛岡など県北の「南部弁」ではなく、宮城・仙台と共通点の多い岩手県南部方言が話されます。みなさんが旅先で耳にしそうな言葉を少し紹介しますね。たとえばいずい(しっくりこない・違和感がある)、しばれる(厳しく寒い)、語尾の〜だべ(〜だろう)など。県境の町らしく、隣の宮城県の言葉とゆるやかにつながっているのが面白いところです。

もち暦とハレの日の食卓

この地方には「もち暦」があり、正月や農作業の節目、入学・卒業、冠婚葬祭まで、年間60日以上もちを食べる日があったと伝わります。喜びも悲しみも、もちをついて一緒に食べながら分かち合ってきた──そんな暮らしの中心にもちがありました。今でも来客のおもてなしにもちを出す家があり、もちは「家族の一員」のような存在なんですよ。

県境の拠点で育まれた気質

一関は岩手・宮城・秋田の3県が接するエリアの拠点で、古くから人とモノが行き交う交通の要所でした。栗原市・登米市・平泉町とは県境を越えて「中東北」として共通の地域づくりに取り組むなど、県の枠にこだわらない柔軟さがあります。雪は岩手県内では比較的少なめで、夏と冬の寒暖差が大きい内陸性気候。季節ごとに表情を変える自然とともに暮らす町です。

一関市の特産品・食

特産品1:もち料理

一関といえば、やっぱりもちです。甘い「あんこもち」「ずんだもち」だけでなく、エゴマをすったじゅうね、焼いたどじょうとごぼうを醤油で和えた大人味のふすべなど、惣菜系のもちが充実しているのが特徴。つきたてのもちは香りものびも別格で、一口サイズを何種類も少しずつ味わえる「ひと口もち膳」なら、初めての人でも食べ比べが楽しめます。旬は一年中で、ハレの日でなくても専門店や旅館で気軽に味わえますよ。

特産品2:いわて南牛・磐井牛

一関を中心としたエリアで育てられるブランド牛が「いわて南牛」「磐井牛」です。きめ細かな霜降りとやわらかな肉質が持ち味で、焼肉やすき焼きでその旨みをしっかり感じられます。海のない一関では古くから畜産が盛んで、広い土地を生かした肥育が地域の産業を支えてきました。地元の精肉店やレストランで味わえるので、もちと並ぶ「一関の肉の顔」として覚えておきたい一品です。

特産品3:曲がりねぎ「やわらか美人」

一関特産の曲がりねぎは、「一関特産曲がりねぎ やわらか美人」として商標登録されている地域ブランド。途中で土に寝かせて育てることで、ねぎがぐっと曲がり、その分やわらかく甘みが増すといわれます。旬は秋から冬。鍋に入れるととろりと甘く、焼きねぎにしても香りが立ちます。手間をかけた栽培が、寒い季節のごちそうを生んでいるんですね。

特産品4:りんどう(花き)

花きでは、岩手県がりんどうの生産量・面積ともに全国1位で、全国の約6割近くを占めます(出典:岩手県公式サイト)。一関市でも室根地域などで生産されており、お盆やお彼岸に欠かせない花として全国に出荷されています。鮮やかな紫の花は、夏から秋にかけてが見ごろ。野山の花が、いまや岩手を代表する農産物になっているのは興味深いところです。


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一関市の観光スポット

序盤で触れたとおり、一関市の見どころは渓谷・山・温泉・歴史に広く散らばっています。まず押さえたいのは、岩手の二大渓谷である厳美渓と猊鼻渓。そこに栗駒山麓の名湯と、城下町ならではの歴史施設を組み合わせると、一日では足りないくらいです。性格の違うスポットを、エリアごとに見ていきましょう。

渓谷美を味わうスポット

  • 厳美渓 – 磐井川がつくった国の名勝・天然記念物。エメラルドグリーンの水と奇岩が約2km続き、年間100万人以上が訪れる一関随一の人気スポットです(出典:いちのせき観光NAVI)。東屋で木づちを鳴らすと対岸から団子とお茶が籠で運ばれてくる「空飛ぶだんご」も名物。水音を聞きながら橋の上から覗き込むと、思わず深呼吸したくなりますよ。
  • 猊鼻渓 – 砂鉄川沿い、高さ100mの絶壁が連なる国の名勝で、日本百景のひとつ。舟下りの料金は大人2,000円、小学生900円、幼児200円です(出典:いちのせき観光NAVI)。船頭さんが棹一本で操る舟に揺られ、「げいび追分」を聞きながら進む90分。冬はこたつ舟も登場して、水墨画のような雪景色に包まれます。

山と温泉を楽しむスポット

  • 須川高原温泉 – 栗駒山の北麓、標高1,126mに湧く名湯。毎分6,000リットルという豊富な湯量と、日本でもまれな強酸性の泉質で知られます(出典:いちのせき観光NAVI)。雄大な景色を見渡す大露天風呂は格別で、登山やトレッキングのあとに浸かると疲れがほどけていきます。山の上の温泉なので冬期は休業します。
  • 真湯温泉 – 須川温泉の「なおし湯」として親しまれてきた、栗駒国定公園内の温泉。日帰り入浴は10:00〜19:00、一般600円・小学生300円です(出典:いちのせき観光NAVI)。茶褐色に濁る露天風呂で、夏は森林浴、冬は雪見風呂と季節の表情が変わるのが楽しいんですよ。
  • 室根山 – 北上高地にそびえる独立峰で、山頂近くには「きらら室根山天文台」があります。空気が澄む夜は星がよく見え、昼は太平洋まで見渡せる眺望が魅力。ドライブやキャンプの目的地にちょうどいい山です。

歴史と文化に触れるスポット

  • 一関市博物館 – 一関の歴史や、日本刀の源流とされる舞草刀を常設展示する博物館。開館時間は9:00〜17:00(入館は16:30まで)、休館日は月曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始です(出典:一関市博物館公式サイト)。厳美渓のすぐ近くなので、渓谷散策とあわせて立ち寄るのがおすすめです。
  • 石と賢治のミュージアム – 童話作家・宮沢賢治がかつて技師として関わった旧東北砕石工場を活用した施設。賢治の足跡と、この地で採れる石の世界に触れられます。東山エリアの落ち着いた町並みの中にあり、文学好きにはたまらない場所なんですよ。
  • 世嬉の一酒造 – 一関の城下町に残る酒蔵で、清酒と地ビール「いわて蔵ビール」を醸造。蔵元レストランでもち料理やはっとが味わえ、登録有形文化財の蔵を眺めながら一関の食と酒を一度に楽しめます。

一関市の観光ルート

計算中…

一関は市域が広いので、行きたい方向を決めてから動くのがコツです。西へ向かえば渓谷と栗駒山の温泉、東へ向かえば舟下りと文学の里。世界遺産・平泉と組み合わせる広域ルートも組みやすいので、3パターンに分けて紹介しますね。

【車・1日】西部・渓谷と名湯ルート

9:00 一ノ関駅 → 9:20 厳美渓(車約20分)→ 11:00 一関市博物館 → 13:30 須川高原温泉(車約1時間)

厳美渓(90分)→ 朝のうちは人も少なく、奇岩と水面の色をゆっくり眺められます。空飛ぶだんごも忘れずに。

一関市博物館(60分)→ 渓谷のすぐ近く。舞草刀の常設展示で、刀のまちとしての一関を知ってから山へ向かいましょう。

須川高原温泉(120分)→ 標高1,126mの強酸性の湯で締めくくり。午後の光が差す大露天風呂は開放感たっぷりです。

【車・半日】東部・猊鼻渓と文学ルート

9:30 一ノ関駅 → 9:50 猊鼻渓(車約20分)→ 12:00 石と賢治のミュージアム → 13:00 道の駅 厳美渓方面へ

猊鼻渓(90分)→ 午前の澄んだ空気の中、舟下りで絶壁を見上げる時間は格別。獅子ケ鼻の運玉投げにも挑戦してみてください。

石と賢治のミュージアム(60分)→ 舟を降りたら宮沢賢治ゆかりの東山エリアへ。静かな町並みが舟下りの余韻にぴったりです。

東山の町歩き(適宜)→ 砂鉄川沿いの落ち着いた集落をのんびり散策。半日でも満足度の高いコースです。

【車・1日】広域ルート:世界遺産・平泉とあわせて

9:00 一ノ関駅 → 9:30 平泉(中尊寺・毛越寺、車約30分)→ 13:00 厳美渓 → 15:00 一関のもちグルメ

平泉町(180分)→ 隣接する世界遺産の町。中尊寺金色堂など黄金文化をじっくり巡ります。

厳美渓(60分)→ 平泉から車で15分ほど。世界遺産と渓谷を一日で味わえるのが一関の強みです。

もちグルメ(適宜)→ 締めはやっぱりもち。専門店でひと口もち膳を頼めば、何種類ものもちを食べ比べできますよ。


ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。

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そして遠方から訪れるなら、思いきって一泊するのもおすすめです。日帰りでは通り過ぎてしまう夜や朝の時間に、その町ならではの静けさや表情に出会えます。お祭りやイベントの時期は宿が一気に埋まるので、早めの確保が安心ですよ。

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一関市の年間イベント

一関の一年は、夏のビール、秋のもちと熱気球、冬の奇祭でメリハリがついています。どれも「もちの聖地」「中東北の拠点」らしさが出たイベントばかり。季節ごとに、現場の熱量とあわせて紹介していきますね。

夏:全国地ビールフェスティバルin一関

まず夏に行ってみてほしいのが、毎年8月に一関文化センター前広場で開かれる全国地ビールフェスティバルin一関です。全国の地ビール150種類以上が一堂に集まります(出典:いちのせき観光NAVI)。地元「いわて蔵ビール」をはじめ、なす・トマトなど地場産のおつまみ片手に飲み比べ。駅から徒歩5分ほどで行ける気軽さも嬉しいところです。

秋:全国もちフェスティバルと一関・平泉バルーンフェスティバル

秋は、もちと熱気球が同じ週末に重なります。全国もちフェスティバルは毎年10月に一関ヒロセユードームで開かれ、全国のご当地もちが集合し、約3万個のもちまきで盛り上がります(出典:いちのせき観光NAVI)。

同時期に開催されるのが、熱気球ホンダグランプリ第2戦の一関・平泉バルーンフェスティバル。こちらも毎年10月に行われます(出典:Honda公式サイト)。夜空に色とりどりの気球が灯る「バルーンイリュージョン」は、見上げるだけで歓声がもれる美しさですよ。

冬:大東大原水かけ祭り

冬の主役は、毎年2月に大東町大原で行われる大東大原水かけ祭りです(出典:いちのせき観光NAVI)。江戸時代の大火を起源に火防を祈る祭りで、極寒の中を裸の男たちが沿道からの冷水を浴びながら駆け抜ける「天下の奇祭」。湯気と水しぶき、見物客の歓声が混じり合う、真冬とは思えない熱気に包まれます。

一関市のエリア別の顔

一関市は、合併で一つになった8つの地域がそれぞれ違う表情を持っています(出典:一関市公式サイト)。中心市街地のある一関、舟下りの東山、奇祭の大東、酒蔵の千厩、山と神社の室根。旅の目的に合わせてエリアを選ぶと、移動の組み立てがぐっと楽になります。代表的な5エリアを見ていきましょう。

一関エリア──城下町と渓谷の玄関口

新幹線一ノ関駅を中心とする市の中心部で、旅の起点になるエリアです。駅西口には城下町の面影を残す酒蔵や商店街が集まり、車を少し走らせれば厳美渓や栗駒山麓の温泉へ。観光の拠点を探すなら、まずこのエリアに宿を取るのが便利ですよ。

東山エリア──舟下りと文学の里

砂鉄川沿いの猊鼻渓を擁する、静かで風情のあるエリア。宮沢賢治ゆかりの石と賢治のミュージアムもあり、自然と文学をゆっくり味わいたい人に向いています。舟下りのあとに町を歩くと、時間の流れがやわらかく感じられます。

大東エリア──奇祭が伝わる山あいの町

真冬の水かけ祭りで知られる大原を含む、山あいのエリアです。祭りの日は全国から人が集まり、ふだんは穏やかな商店街が一気に熱を帯びます。伝統行事の現場に立ち会いたい旅人にこそ訪れてほしい地域です。

千厩エリア──酒蔵が残る商いの町

東磐井地域の商業の中心で、登録有形文化財の酒蔵を活用した「千厩酒のくら交流施設」が見どころ。古い蔵が並ぶ町並みは、ぶらりと歩くだけでも趣があります。冬から春にはひなまつりも開かれ、しっとりした町歩きが楽しめるエリアです。

室根エリア──山と神社の聖域

独立峰・室根山と、由緒ある室根神社を抱くエリア。山頂の天文台から星を眺めたり、太平洋を望む眺望を楽しんだりと、自然のスケールを感じたい人にぴったりです。市内でも空が広く感じられる、のびやかな地域なんですよ。

一関市の気候・季節の暮らし

一関市は内陸性の気候で、夏と冬、そして一日の中の寒暖差が大きいのが特徴です。年平均気温は11.7℃、年間の真冬日は4.7日、年平均降雪量は166cmです(出典:気象庁)。岩手県内では雪は比較的少なめですが、朝晩の冷え込みはしっかりあります。季節ごとの暮らしを見ていきましょう。

夏──6月〜8月の暮らし

夏は緯度の割に暑く、8月の日平均気温は24.2℃まで上がります(出典:気象庁)。日中は猛暑日になる日もありますが、夜は比較的涼しく、熱帯夜になりにくいのが救い。エアコンは必要ですが、朝晩に窓を開けると山からの風が抜けていきます。

秋──9月〜11月の暮らし

秋は厳美渓・猊鼻渓の紅葉が見ごろを迎える、一関がいちばん華やぐ季節です。日中と朝晩の気温差が大きく、霧が出る朝もあります。長袖が手放せなくなる頃で、もちフェスティバルや熱気球のイベントも重なり、町全体が活気づきますよ。

冬──12月〜2月の暮らし

冬は1月の日平均気温が−0.1℃まで下がり、冬日(最低気温0℃未満)は年に106.6日にのぼります(出典:気象庁)。市の中央から東側は冬も晴れやすく、豪雪地帯ほどの雪は降りません。とはいえ路面は凍るので、冬タイヤと朝の雪かきは生活の一部になります。

春──3月〜5月の暮らし

春は雪が解け、磐井川沿いや釣山公園の桜が一気に咲きます。日差しは暖かくなりますが、朝晩はまだ冷えるので服装の調整が要る時期。水かけ祭りで冬を締めくくり、桜とともに新生活が始まる、東北らしいメリハリのある春なんですよ。

一関市の移住・暮らし情報

一関市は人口・面積ともに岩手県内2位の規模で、新幹線駅を中心に生活機能がまとまっています。中心部はロードサイド店も多く、車があれば日常の買い物に困りません。移住支援や子育て支援にも力を入れている町なので、暮らしの視点で具体的に見ていきましょう。

通勤・通学

中心部の一関エリアに勤め先や学校が集まり、市内通勤が中心です。新幹線で仙台や盛岡へ通う人もいて、一ノ関駅周辺は通勤・通学の起点になっています。車通勤が一般的なので、職場まで20〜30分という人が多いと考えられます。

住宅環境

家賃は手ごろで、2LDKでおよそ5〜6万円前後、単身向けの1Kなら4万円前後から探せます(出典:SUUMO)。賃貸は萩荘や赤荻など一ノ関駅周辺に多く、駅徒歩圏の物件も見つかります。一戸建てを構える人も多い地域です。

買い物環境

中心部にはイオンをはじめ大型店やドラッグストア、ホームセンターが揃い、まとめ買いがしやすい環境です。千厩など東部の地域にも商業集積があります。山間部は個人商店が中心の地区もあるので、車での買い出しが暮らしの基本になりますよ。

子育て・教育

市は子育て世代への支援に力を入れており、妊娠・出産から就学までの相談・手続き窓口を設けています(出典:一関市公式サイト)。市内には小・中学校に加えて高校や専門学校もあり、進学先を地元で確保しやすいのは子育て世帯には心強いところです。

医療環境

地域医療の中核を担うのが、救急にも対応する岩手県立磐井病院です(出典:岩手県公式サイト)。このほか国立・民間の病院や診療所も市内にあり、日常の通院から入院まで市内で完結しやすい体制が整っています。

エリア別の暮らし視点

暮らしやすさで選ぶなら、生活機能が集まる一関エリアが無難です。静かな環境を求めるなら東山・室根、商いの利便を取るなら千厩と、地域ごとに性格が分かれます。市は移住支援補助金や空き家バンクも用意しているので、エリアを絞って相談すると動きやすいですよ(出典:一関市公式サイト)。

一関市へのアクセス

一関市は仙台と盛岡の中間にあり、新幹線一ノ関駅と東北自動車道一関ICが通る、東北でも交通の便がよい町です。首都圏からは新幹線で日帰りもできる距離。交通手段ごとに、現実的なアクセスを整理します。

車でのアクセス

東北自動車道の一関ICが市の玄関口です。仙台方面からも盛岡方面からも高速一本でアクセスでき、ICから厳美渓までは車で10〜20分ほど。広い市域を移動するなら、やはり車がいちばん小回りが利きます。

鉄道+バスでのアクセス

東京駅から一ノ関駅までは、東北新幹線「はやぶさ」で約2時間10分、各駅停車の「やまびこ」で約2時間40分です。仙台からは約30分、盛岡からは約40分で結ばれています(出典:JR東日本)。猊鼻渓へはJR大船渡線への乗り換えで、駅から舟乗り場まで歩いていけます。

飛行機でのアクセス

最寄りの空港は仙台空港です。空港から仙台駅へ出て、新幹線に乗り継ぐルートが現実的。関西や九州方面から来る場合は、仙台空港経由が時間の読みやすい選択肢になりますよ。

町内移動の現実的アドバイス

市域が東西に広いので、観光でも暮らしでも車があると安心です。鉄道は一ノ関駅を起点に東北本線・大船渡線が伸びていますが、本数は都市部ほど多くありません。レンタカーや車での移動を前提に計画すると、スムーズに回れます。


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【地元住民に直撃!】一関市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

もち料理を出す店で職人をしています。一関はもちの聖地と呼ばれる土地で、あんこやずんだだけじゃなく、じゅうねやふすべみたいな惣菜系まで種類がとにかく多いんです。

毎日もちをついて、その日の温度や湿度で硬さの出方が変わるのを見ながら手を動かしています。地味な仕事ですが、この土地ならではの誇りを感じています。

Q2.一関市に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

まずは厳美渓と猊鼻渓ですね。観光で来るなら外せません。猊鼻渓は船頭さんが棹一本で舟を進めていく時間が本当に静かで、川の音と歌だけが響くんですよ。

地元の人間としては、栗駒山の麓の温泉もおすすめです。山の上で湯気に包まれていると、市街地の喧騒が嘘みたいに遠く感じられます。

Q3.一関市でお土産を買うとしたらなんですか?

定番はやっぱりもち菓子です。ごまや胡麻蜜を使った団子やせんべいは日持ちもして、配りやすいので無難に喜ばれます。

地元の人間がよく買うのは、いわて南牛みたいなブランド牛の加工品ですね。あとは曲がりねぎ。甘くてやわらかいので、知っている人にはこれが一番刺さるお土産なんです。

Q4.外から人が来たときに、一関市でまず連れていく店はどこですか?

もち料理を一通り食べられる店ですね。ひと口サイズでいろんな味が並ぶお膳を頼むと、この土地のもち文化が一皿で分かってもらえるんです。

あとは城下町の古い酒蔵を改装した店。出汁の匂いの中で地酒と郷土料理を出してくれる雰囲気が、よそから来た人にはちょうどいい入り口になりますよ。

Q5.一関市はどんな気質だと思いますか?

派手さはないけれど、芯のある真面目な人が多い土地だと思います。仙台藩だった頃からの商いと農の気質が残っていて、人付き合いも落ち着いています。

県境の町だからか、宮城や秋田にも気軽に出ていく柔らかさもあって、県にこだわらない感覚が自然と身についているように感じます。

Q6.昔に比べて、一関市の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

正直に言うと、若い人が減って商店街の元気は昔ほどではないです。郊外のロードサイドに人が流れて、中心部の賑わいは静かになりました。

ただ、もちや地ビールのイベントには市の内外から人が集まりますし、市民センターを核にした地域の集まりも続いていて、芯のところは絶えていないと感じます。

Q7.一関市のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

やはりILC、国際リニアコライダーの候補地という話には期待しています。実現すれば、世界中の研究者がこの北上高地に集まる町になるかもしれません。

大きな話だけでなく、もち文化を次の世代に残す取り組みや、運動公園での催しのように、地元の人が集まり続ける場が広がっていけばいいなと思っています。

一関市の関連リンク

本記事は、全国1741市町村を応援するために徹底調査して作成していますが、地元の方だからこそ知る最新情報や、記述の誤りなどがあれば、ぜひこちらのお問い合わせフォームよりお気軽にお知らせください。地域の皆様と一緒に、より素晴らしい紹介ページを作っていきたいと考えております。

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