東松島市(ひがしまつしまし)は、宮城県の東部、仙台市から北東に約30kmに位置する人口36,525人のまちです。市の南は松島湾と石巻湾に面し、青い空にはブルーインパルスが舞います。
東松島市の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ ブルーインパルスの本拠地──航空自衛隊松島基地があり、日常的に訓練飛行を見上げられる空のまち
- ✅ 奥松島・宮戸島──日本三大渓のひとつ嵯峨渓、松島四大観の大高森を擁する絶景エリア
- ✅ 里浜貝塚──日本最大級の縄文貝塚(国史跡)と奥松島縄文村歴史資料館
- ✅ 皇室献上の浜の海苔と鳴瀬かき──松島湾と石巻湾が育てる海の幸
- ✅ 野蒜築港跡──明治政府が日本で最初に手がけた近代洋式港の遺構(明治三大築港)
「飛行機や自衛隊が好きな人」「縄文や歴史に興味がある人」「海の幸と静かな海辺の暮らしを求める移住検討者」に向いたまちです。本記事では、観光・歴史・文化・食を、地元目線で紹介していきます。
| 人口 | 36,525 人 ※2026年6月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 101.27 km² |
| 人口密度 | 361 人/km² |
地理的には、東は石巻市、北は美里町、西は松島町と接し、南側は太平洋(松島湾と石巻湾)に面しています(出典:東松島市公式ウェブサイト)。市の南端には陸繋島の宮戸島が浮かび、その一帯が「奥松島」と呼ばれる景勝地です。
JR仙石線・仙石東北ラインが市内に8駅を持ち、仙台までは最短約45分、隣の石巻市までは約15分。三陸沿岸道路のインターチェンジも3か所あります。火山こそありませんが、海・空・縄文と、小さな市域に見どころが凝縮されています。ひとつずつ見ていきましょう。
東松島市の推しポイント

このまちの顔は、なんといっても頭上を飛ぶ青い機体。航空自衛隊松島基地はブルーインパルスの本拠地で、地元の人にとっては訓練飛行が日常の風景です。さらに南へ向かえば、松島湾の奥に広がる奥松島の絶景と、5,000年前の縄文人が暮らした里浜貝塚が待っています。海の幸、震災からの復興と、見どころは多彩。ここでは5つに絞って紹介します。
推しポイント1:ブルーインパルスの本拠地
市内の航空自衛隊松島基地は、アクロバット飛行で知られるブルーインパルス(第4航空団 第11飛行隊)が所属する基地です(出典:東松島市公式ウェブサイト)。例年8月の松島基地航空祭では同じ日に2回の展示飛行が見られるのが特徴で、これは全国でもこの基地ならでは。タイミングが合えば、青空に描かれるスモークアートに出会えますよ。
推しポイント2:奥松島と嵯峨渓
市南端の宮戸島を中心とした一帯が「奥松島」。外海に面した海食崖の嵯峨渓は、日本三大渓のひとつに数えられる荒々しい景観で、遊覧船から間近に眺められます。松島四大観の大高森に登れば、松島湾の島々を一望。日本三景・松島の「奥」に、もうひとつの絶景が隠れているんです。
推しポイント3:日本最大級の里浜貝塚
宮戸島にある里浜貝塚は、縄文時代の暮らしの跡が層になって残る国の史跡で、日本最大級の規模とされます(出典:奥松島縄文村歴史資料館)。隣接する奥松島縄文村歴史資料館では、剥ぎ取った貝層の断面や出土した土器・骨角器を展示。火おこしや勾玉づくりの体験もできるので、子ども連れにもおすすめです。
推しポイント4:皇室献上の浜の海苔と鳴瀬かき
松島湾と石巻湾に面した東松島市は、海苔と牡蠣の名産地。市内の大曲浜や野蒜~宮戸の海では海苔養殖が盛んで、皇室への献上実績がある海苔として知られています。冬に旬を迎える「鳴瀬かき」をはじめとした奥松島の牡蠣も、身入りのよさで評判。海の恵みがそのまま食卓に並ぶまちです。
推しポイント5:震災からの復興とSDGs未来都市
2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた東松島市は、復興のモデル都市として歩んできました。被災地で唯一「SDGs未来都市」に選定された実績もあります。困難を地域で乗り越えてきた経験は、いまのまちの空気感にも息づいています。
東松島市の歴史

東松島市の歴史は、海とともにあります。縄文時代には里浜の人々が松島湾の幸を糧に5,000年近くも暮らし、近世には仙台藩による新田開発が進みました。明治には日本初の近代港湾という国家事業の舞台となり、2005年の市制施行を経て、現代は震災からの復興のなかで新しいまちづくりを進めています。時代ごとの出来事を見ていきます。
縄文の里──里浜貝塚の時代
宮戸島の里浜貝塚は、縄文時代前期から弥生時代中期にかけての集落跡で、国の史跡に指定されています。松島湾は縄文時代から地形がほとんど変わっておらず、当時の人々が見たのと同じ海辺の風景が今も残っています。貝塚からは土器や骨角器、人骨などが多数出土し、海辺に生きた縄文人の暮らしを伝えています。
仙台藩の新田開発と明治の野蒜築港
近世には仙台藩のもとで鳴瀬川流域の新田開発が進みました。明治に入ると、初代内務卿・大久保利通の東北開発構想のもと、鳴瀬川河口の野蒜に日本最初の近代的洋式港湾「野蒜築港」が計画されます(出典:国土交通省東北地方整備局塩釜港湾・空港整備事務所)。
オランダ人技師ファン・ドールンの設計により1878年(明治11年)に着工し、北上運河や東名運河もあわせて開削されました。しかし1884年(明治17年)の台風で突堤が崩壊し、外港工事に未着手のまま事業は中止。福井の三国港、熊本の三角西港と並ぶ「明治三大築港」のひとつとされ、現在は突堤跡や煉瓦橋台が土木学会選奨土木遺産に認定されています(出典:土木学会 選奨土木遺産)。
現代──合併、震災、そして復興
2005年(平成17年)4月1日、桃生郡の矢本町と鳴瀬町が合併して東松島市が誕生しました。市名は、名勝・松島を擁する松島湾の東側に位置することに由来します。2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災では大津波により市街地の約65%が浸水し、1,000人を超える人命が失われる甚大な被害を受けました。その後、全国からの支援を受けながら復興まちづくりを進め、現在の東松島市がかたちづくられています。
東松島市の文化・風習

方言と話し方の特徴
このあたりで話されるのは、宮城県の方言(いわゆる仙台弁)です。県北・沿岸寄りの三陸方言の色も帯びていて、平坦なイントネーションと濁音の多さが特徴。みなさんが戸惑いやすい言葉をいくつか紹介しますね。
代表格がいずい(しっくりこない・違和感がある)。標準語にぴたりと当てはまる言葉がなく、宮城県民も説明に困る一語です。だから(そうそう、と強く同意する相づち)、なげる(捨てる)、がおる(疲れる・気が滅入る)、しばれる(厳しく冷え込む)あたりも、初めて聞くと意味を取りづらいかもしれません。語尾には〜だっちゃ(〜だよ)や〜だべ(〜だろう)がよく付きます。「ゴミなげといて」と言われても、投げずにそっと捨ててくださいね。
海と空に寄り添う暮らし
食卓には海の幸が自然に並びます。冬は牡蠣、年間を通して香り高い海苔。地元では海苔をたっぷり練り込んだ「のりうどん」もおなじみです。気候は東北としては比較的温暖で、雪かきをしない年もあるほど降雪が少ないのも、海沿いならではの暮らしやすさ。一方で、頭上をブルーインパルスが舞う日常は、このまちにしかない風景です。
人の気質と地域のつながり
派手さよりも、地に足のついた実直さ。海と向き合って働く人が多い土地らしい気質が感じられます。震災という大きな困難を地域で支え合って乗り越えてきた経験から、人と人とのつながりを大切にする空気が根づいています。移り住んでも、季節の海の話題ひとつで距離が縮まりそうなまちです。
東松島市の特産品・食

特産品1:皇室献上の浜の海苔
松島湾と石巻湾の境に位置する東松島市の海は、海苔づくりに恵まれた環境です。市内の大曲浜や奥松島で養殖される海苔は、皇室への献上実績がある産地として知られています。旬は冬。摘みたての一番摘み海苔は厚みと磯の香りが格別で、炙ればパリッと口どけよく、ごはんにもお酒のあてにもよく合います。海苔うどんとして味わうのもこの土地ならでは。
特産品2:奥松島の牡蠣・鳴瀬かき
山からの栄養と海水が混ざり合う奥松島の海は、牡蠣がよく育つ環境です。冬に旬を迎える「鳴瀬かき」は、旨味と甘味が強く身がしっかり詰まっているのが持ち味。生でレモンをきゅっと絞っても、カキフライにしても、クリーミーなコクが楽しめます。直売所では浜値で殻付き牡蠣が手に入るので、バーベキューで豪快に焼いて食べるのもおすすめです。
特産品3:味来コーンと特産米「かぐや姫」
海だけでなく、農産物も豊か。東部の肥沃な田園では、糖度の高いとうもろこし「味来(みらい)」や、ネギ・イチゴ・きゅうり・トマトなどが育てられています(出典:東松島市公式ウェブサイト)。なかでも、市内のみで生産されている特産米「かぐや姫」は、ここでしか出会えない一品。夏は甘いコーン、秋は新米と、季節ごとの楽しみがあります。
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東松島市の観光スポット

東松島市の見どころは、大きく3つの方向に分かれます。頭上を舞うブルーインパルスを楽しむ「空」、嵯峨渓や縄文遺跡が待つ「奥松島」、そして震災の記憶を未来へつなぐ「伝承」。同じ市内でも、エリアによってまったく違う表情に出会えますよ。気になる方向から巡ってみてください。
空を見上げるスポット(ブルーインパルス)
- 道の駅東松島 – 2024年11月にオープンした、三陸沿岸道路矢本パーキングエリア直結の道の駅。2026年にはブルーインパルスの退役機T-4が常設展示され、間近で機体を眺められるようになりました(出典:東松島市公式ウェブサイト)。高台にあるので、晴れた日は太平洋を背景に訓練飛行を見渡せます。
- 滝山公園 – 市のほぼ中央にある桜の名所で、約500本の桜が植えられています。高台の展望台はブルーインパルスの撮影スポットとしても知られ、春には満開の桜と青い機体を同時に楽しめるんですよ。お弁当を広げてのんびり過ごすのにもぴったりです。
- 矢本海浜緑地 – 松島基地から約2kmにある芝生と遊具の公園。バーベキュー広場もあり、家族連れでにぎわいます。基地に近いぶん、頭上を駆け抜ける練習飛行の迫力は格別。お子さんと一緒に空を見上げるなら、ここがおすすめです。
奥松島の自然と縄文を味わうスポット
- 奥松島縄文村歴史資料館・里浜貝塚 – 宮戸島にある国史跡「里浜貝塚」を紹介する資料館。開館は9:00〜16:30、休館日は毎週水曜と年末年始、入館料は一般400円・高校生300円・小中学生150円です(出典:奥松島縄文村歴史資料館)。剥ぎ取った貝層の断面は迫力満点で、火おこしや勾玉づくりの体験も楽しめます。
- 嵯峨渓遊覧船(あおみな) – 日本三大渓のひとつ嵯峨渓を、小回りのきく船で間近にめぐる遊覧船。案内所「あおみな」から出航し、運航は4月〜9月が8:45〜16:00、10月〜3月が8:45〜15:00です(出典:東松島観光物産公社)。荒々しい海食崖と、船長さんの軽快なガイドが旅の記憶に残ります。
- 大高森 – 宮戸島の中央にそびえる高台で、松島湾を一望できる「松島四大観」のひとつ。登り口から20分ほどの遊歩道を歩けば、360度の大パノラマが広がります。夕暮れ時には海も空も茜色に染まり、思わず足を止めたくなる景色ですよ。
震災の記憶を未来へつなぐスポット
- KIBOTCHA(キボッチャ) – 津波で被災した旧野蒜小学校をリノベーションした、防災体験型の宿泊施設。遊びながら防災を学べる室内パークや、震災当時の資料を展示するデジタル資料館があります(出典:東松島市公式ウェブサイト)。日帰り利用も宿泊もでき、家族で「命を守る」を考える時間になります。
- 東松島市震災復興伝承館(旧野蒜駅) – 津波被害を受けたJR旧野蒜駅の駅舎を活用した伝承施設。残されたプラットホームをそのまま見られるのが、何よりの学びになります。野蒜地区を歩けば、高台へ移転した新しい町並みと合わせて、復興の歩みが体感できますよ。
東松島市の観光ルート

空・海・縄文・震災伝承と要素が多い東松島市は、テーマを決めて回ると満足度が上がります。市内だけでぐるりと一周するルートから、隣の松島町の日本三景とつなぐ広域ルートまで、車での動線を3つ紹介します。
【車・1日】ブルーインパルスと奥松島・縄文ルート(市内完結)
時系列:9:00 道の駅東松島 → 9:40 滝山公園 → 11:00 奥松島縄文村歴史資料館 → 13:30 大高森 → 15:00 あおみな(嵯峨渓遊覧船)
①道の駅東松島(60分)→ 退役機T-4を眺めて旅のスタート。晴れていれば訓練飛行も狙えます。
②滝山公園(60分)→ 高台から市街地を一望。桜の時季なら花と青空を独り占めできます。
③奥松島縄文村歴史資料館(120分)→ 貝層の断面を見学し、勾玉づくりに挑戦。お昼を挟むとちょうどよい配分です。
④大高森(60分)→ 午後の光のなか、松島湾の島々を見渡す絶景へ。
⑤あおみな(90分)→ 1日の締めは遊覧船。夕方の海風が心地よい時間帯です。
【車・半日】奥松島ぐるりルート
時系列:13:00 あおみな(嵯峨渓遊覧船) → 14:30 大高森 → 15:30 奥松島縄文村歴史資料館 → 16:30 KIBOTCHA(野蒜)
①あおみな(90分)→ まずは海から奥松島へ。荒々しい嵯峨渓の岩肌に圧倒されます。
②大高森(45分)→ 船で見た海を、今度は高台から見下ろす贅沢な視点の切り替え。
③奥松島縄文村歴史資料館(60分)→ 閉館前にさっと立ち寄り、縄文人の海辺の暮らしに触れます。
④KIBOTCHA(60分)→ 締めは野蒜地区へ。防災を学びつつ、復興した町並みを感じて帰路に。
【車・1日】広域ルート:日本三景・松島とつなぐ旅
時系列:9:00 松島(瑞巌寺・五大堂) → 11:30 道の駅東松島 → 13:00 奥松島縄文村歴史資料館 → 15:00 あおみな(嵯峨渓遊覧船)
①松島町中心部(120分)→ まずは日本三景の松島湾。瑞巌寺や五大堂で歴史にひたります。
②道の駅東松島(60分)→ 隣の東松島市へ。ランチとブルーインパルスの機体を楽しみます。
③奥松島縄文村歴史資料館(90分)→ 観光地の「松島」とは違う、静かな縄文の世界へ。
④あおみな(90分)→ 同じ松島湾でも、奥松島の荒々しい一面を海上から味わって締めくくり。
ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。
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東松島市の年間イベント

東松島市のイベントは、やはりブルーインパルスを軸に動きます。春は桜、秋はまちを挙げてのお祭りと航空祭、そして新年は海上の初日の出。季節ごとに違う「青」を楽しめるのが、このまちらしいところなんですよ。
春:滝山桜まつり
春にぜひ訪れてほしいのが、滝山公園で開かれる「滝山桜まつり」。例年4月に開催され、約500本の桜が咲き誇ります(出典:宮城県観光連盟)。
4月初旬のソメイヨシノから下旬の八重桜まで、長く花が楽しめるのが滝山公園の魅力。会場では牡蠣汁のお振る舞いがあることもあり、地元の春の味と桜を一緒に味わえます。
運がよければ、満開の桜の上をブルーインパルスが舞う瞬間に出会えることも。高台の公園ならではの、ここでしか撮れない一枚を狙ってみてください。
秋:東松島秋まつりと松島基地航空祭
このまち最大の見どころが、ブルーインパルスが主役の二大イベント。かつて夏に開かれていた前夜祭は、2026年から「東松島秋まつり」と名を変え、松島基地航空祭とともに秋(10月)の開催になりました(出典:航空自衛隊)。猛暑を避けた開催で、より過ごしやすくなっています。
秋まつりの会場は東松島市商工会前から大町商店街にかけて。青い鯉のぼりや八鷹みこし、打ち上げ花火でまち全体が青一色に染まります。ステージや出店もにぎやかで、夕方からの花火まで一日中楽しめますよ。
翌日の松島基地航空祭は、同じ日に2回ブルーインパルスの展示飛行が見られる、全国でもここだけのプログラム。大空に描かれるスモークアートを、地元の青空の下で味わえる特別な機会です。
冬〜新春:嵯峨渓 初日の出クルーズ
新年の幕開けには、奥松島ならではの過ごし方があります。元旦に運航される「初日の出クルーズ」では、日本三大渓・嵯峨渓の岩々が朝日に赤く照らされる光景を、海の上から眺められます。
冷たい潮風のなか、水平線から昇る太陽を拝む時間は格別。船内ではおしるこや玉こんにゃくの振る舞いもあり、体を温めながら一年の始まりを迎えられます。事前予約が必要なので、早めの計画がおすすめです。
東松島市のエリア別の顔

東松島市は、2005年に矢本町と鳴瀬町が合併して誕生したまち。そのため、中心市街地の矢本側と、田園や海が広がる鳴瀬側で、町の表情が大きく違います。旅する視点で、主なエリアの個性を見ていきましょう。
矢本エリア──基地とブルーインパルスのまちの顔
JR矢本駅を中心とした市の玄関口で、航空自衛隊松島基地があるのもこのエリア。駅前から基地へ続く道は「ブルーインパルス通り」と呼ばれ、青いポストやマンホールが点在しています。空を見上げる旅をするなら、まずここから歩き始めるのがおすすめです。
大曲・赤井エリア──暮らしとにぎわいのエリア
商業施設や飲食店が集まる、生活感のあるエリア。矢本海浜緑地のような家族向けの公園もあり、地元の人の日常が垣間見えます。観光の合間に立ち寄って、地元のお店でひと休みするのに向いています。
鳴瀬・小野エリア──田園と鳴瀬川の流れるエリア
一級河川の鳴瀬川と吉田川が流れ、肥沃な田園が広がるのどかなエリア。特産の味来コーンや特産米が育つのもこのあたりです。のんびりとした田園風景のなかをドライブしたい人にぴったりですよ。
野蒜・宮戸(奥松島)エリア──海と縄文と伝承のエリア
市の南端、松島湾に面した景勝地・奥松島が広がるエリア。嵯峨渓や大高森の絶景、里浜貝塚の縄文世界、そして震災を伝えるKIBOTCHAや旧野蒜駅と、見どころが凝縮しています。自然・歴史・伝承をじっくり味わいたい旅人に、いちばん訪れてほしい場所です。
東松島市の気候・季節の暮らし

東松島市は、東北としては比較的温暖で雨の少ない地域です。市内に気象観測所がないため、隣接する石巻市の観測値を目安にすると、年平均気温は11.9℃、年間降水量は1091.3mmです(出典:気象庁)。海沿いらしく、四季を通じて穏やかな表情を見せてくれますよ。
夏──6月〜8月の暮らし
最も暑い8月でも平均気温は23.6℃ほどで、海風が入るぶん内陸よりしのぎやすい気候です(出典:気象庁)。
とはいえ近年は全国的な猛暑の影響もあり、日中はしっかり暑くなります。夏は奥松島の海やイベントでにぎわう季節。海辺で過ごす時間が心地よいですよ。
秋──9月〜11月の暮らし
9月は雨が多めですが、台風シーズンが過ぎると過ごしやすい秋晴れの日が増えます。空気が澄み、ブルーインパルスの訓練飛行がくっきり見える日も多くなります。
10月にはまちを挙げてのお祭りと航空祭があり、秋の一日を青空の下で楽しめます。日が暮れると冷え込むので、上着が一枚あると安心です。
冬──12月〜2月の暮らし
最も寒い1月でも平均気温は1.0℃ほどで、年間の降雪量の合計は51cm前後と、東北の中では雪が少ない地域です(出典:気象庁)。
雪かきに追われる日はそう多くありませんが、西寄りの季節風が強く吹くと体感はぐっと冷えます。車のスタッドレスタイヤは備えておきたいところです。元旦には嵯峨渓の初日の出クルーズで一年を始める人もいるんですよ。
春──3月〜5月の暮らし
春は滝山公園の桜が見頃を迎え、まちが一気に華やぎます。4月初旬のソメイヨシノから下旬の八重桜まで、長くお花見を楽しめるのがこの地域の魅力です。
海からの風はまだ冷たい日もありますが、桜と青い機体を同時に狙えるのは春ならでは。新生活を始めるにも穏やかな季節です。
東松島市の移住・暮らし情報

東松島市は、県都仙台市と県内第2の都市石巻市の間に位置するまち。電車でも車でも両都市にアクセスしやすく、自然の近さと暮らしの便利さのバランスが取れた立地です。住む視点で、暮らしの実際を見ていきましょう。
通勤・通学
仙石東北ラインを使えば、矢本駅から仙台市中心部まで約40分(出典:東松島市公式ウェブサイト)。隣の石巻市へは10〜15分ほどで、両都市への通勤・通学圏として暮らせます。マイカー通勤の人も多い土地柄です。
住宅環境
賃貸の家賃は手ごろで、一人暮らし向けはおよそ4.5万〜5.5万円が中心。ファミリー向けの2LDKはおよそ5万〜6万円台で、築浅でも6万円台後半ほどです(出典:LIFULL HOME’S)。
物件は矢本駅・東矢本駅・陸前赤井駅の周辺に多く、駐車場付きがほとんど。車を前提にすれば、選択肢はぐっと広がりますよ(出典:SUUMO)。
買い物環境
中心部の矢本周辺には、大型商業施設やドラッグストア、飲食店がそろっています。国道沿いにはロードサイド店も多く、日常の買い物で不便を感じる場面は少ないでしょう。
大型のショッピングモールを利用したいときは、隣の石巻市まで足をのばせば選択肢が一気に増えます。週末のまとめ買いにも便利な距離感です。
子育て・教育
市内には小・中学校が複数あり、震災後に統合・再編が進みました。鳴瀬未来中学校や宮野森小学校などはその一例です(出典:東松島市公式ウェブサイト)。
子育て世代包括支援センターやファミリーサポート事業、子育て支援センターなど、支える仕組みも整えられています(出典:東松島市公式ウェブサイト)。海も山も近く、のびのび子育てしたい家庭に向いた環境です。
医療環境
市内には複数の医療機関があり、日常的な通院には困りにくい環境です。より高度な医療が必要なときは、隣接する石巻市に地域の中核を担う総合病院があり、いざというときも安心感があります。
エリア別の暮らし視点
暮らしやすさで選ぶなら、駅・商業施設・学校がまとまった矢本〜大曲・赤井エリアが便利。買い物も通勤もこのあたりが動線の中心になります。
一方、田園が広がる鳴瀬・小野エリアや、海が近い野蒜・宮戸エリアは、家賃を抑えつつ自然のそばで暮らしたい人向け。車があれば不便は感じにくいですよ。
東松島市へのアクセス

東松島市へは、鉄道・車・空港のいずれからもアクセスしやすいのが強み。仙台市からは1時間以内、市内の中央を三陸自動車道が縦断しています。主要な行き方を整理します。
車でのアクセス
仙台市中心部から三陸自動車道を経由して約40分です(出典:東松島市公式ウェブサイト)。
市内には鳴瀬奥松島IC・矢本IC・石巻港ICの3か所があり、鳴瀬奥松島ICから登米東和ICまでは無料区間です。観光なら、奥松島へ向かうのに鳴瀬奥松島ICが便利ですよ。
鉄道+バスでのアクセス
鉄道はJR仙石線と仙石東北ラインが市内を通り、快速タイプの仙石東北ラインなら仙台市から矢本駅まで約40分です(出典:東松島市公式ウェブサイト)。運賃は片道700円前後が目安です。
各駅停車の仙石線だと同区間は約70分かかるので、急ぐときは仙石東北ラインがおすすめ。仙台市と石巻市を結ぶ高速バス(ミヤコーバス)も矢本を経由します。
飛行機でのアクセス
最寄りの空の玄関は仙台空港。市内から車でおよそ45分前後、電車の場合は仙台空港アクセス線とJR仙石線を乗り継いで1時間40分ほどが目安です。
遠方からは、仙台空港でレンタカーを借りて三陸自動車道で向かうのがスムーズ。奥松島まで足をのばす旅なら、車があると行動範囲が広がります。
町内移動の現実的アドバイス
市内の生活や観光は、車があるのが一番スムーズです。奥松島の宮戸島や野蒜地区は駅から距離があるため、レンタカーやタクシーの利用が現実的でしょう。
市内には予約制のデマンド型乗合タクシー「らくらく号」もあり、市民の足として使われています。鉄道で巡る場合は、快速停車駅の矢本・陸前小野・野蒜を起点に組み立てると動きやすいですよ。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
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【地元住民に直撃!】東松島市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
松島湾で海苔の養殖をやっています。このあたりは皇室への献上実績もある海苔の浜で、冬の摘み取りの時季はそれこそ朝も夜もないくらい忙しいんですよ。
海の状態は年々読みにくくなっていますけど、それでも香りのいい海苔が育つと、やっぱりこの仕事をやっていてよかったと思いますね。
Q2.東松島市に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
有名どころなら奥松島の嵯峨渓ですね。遊覧船で荒々しい岩肌を間近に見ると、松島とはまた違う海の迫力に圧倒されますよ。
地元の人間としては、宮戸島の大高森にも登ってほしい。20分ほどの坂を上ると松島湾が一面に広がって、夕方は海も空も茜色に染まる。あの静けさは格別です。
Q3.東松島市でお土産を買うとしたらなんですか?
やっぱり地元の海苔ですね。冬の一番摘みは厚みと磯の香りが違うので、贈ると喜ばれます。海苔を練り込んだうどんも日持ちするし、定番の手土産です。
あとは地元の人間がよく買うのが、冬場の牡蠣。直売所で殻付きを箱で買って帰る人も多いんですよ。鳴瀬の海で育った牡蠣は甘みが濃いです。
Q4.外から人が来たときに、東松島市でまず連れていく店はどこですか?
店の名前というより、奥松島の遊覧船乗り場のあたりに連れていきます。案内所のそばで焼き牡蠣の匂いが漂っていて、海を見ながら食べる海の幸は格別ですから。
あとは高速道路に直結した道の駅。退役したブルーインパルスの機体が間近で見られて、地元の野菜や海産物も並ぶので、初めての人はだいたい喜びますね。
Q5.東松島市はどんな気質だと思いますか?
派手さはないけど、地に足のついた実直な人が多い土地です。海と向き合って働く人間が多いせいか、口数より行動で示すというか。
震災で大きな困難を地域みんなで乗り越えてきたぶん、人と人とのつながりを大事にする空気が強いですね。季節の海の話ひとつで、すぐ打ち解けられますよ。
Q6.昔に比べて、東松島市の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
正直に言えば、震災で一度は町の風景がごっそり変わってしまいました。野蒜のあたりは駅ごと高台に移って、知っていた景色が別物になった寂しさはあります。
ただ、そこから少しずつ人が戻って、新しい施設や祭りでにぎわいも出てきた。空を見上げればブルーインパルスが飛んでいて、町の元気の象徴になっていますね。
Q7.東松島市のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
町を挙げてのお祭りが秋の開催に変わったので、過ごしやすい季節に大勢の人が来てくれるのを期待しています。航空祭と二日続きで楽しめるのは、ここならではですから。
個人的には、縄文の里や奥松島の海を活かした体験を、もっと外の人に知ってほしい。海の仕事を続けながら、この町の海をつないでいけたらと思っています。

