紋別市(もんべつし)は、北海道オホーツク海沿岸のほぼ中央に位置する人口19,351人の港町です。アイヌ語「モペッ(mo-pet=静かな川)」が名前の由来で、冬になると海一面を流氷が覆います。
紋別市の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ 流氷砕氷船ガリンコ号──ドリルで流氷を砕いて進む、日本でここだけの冬の観光船
- ✅ オホーツクの海の幸──ホタテ・毛ガニ・サケが揚がる重要港湾「紋別港」の町
- ✅ オホーツクとっかりセンター──日本で唯一アザラシを保護・飼育する施設
- ✅ 高さ12mの巨大「カニの爪」モニュメント──海辺にそびえる町のシンボル
- ✅ かつて国内有数の産金量を誇った金山「鴻之舞(こうのまい)」の跡地が眠る町
「冬の絶景を体感したい旅行者」「海の幸が好きな人」「動物や自然と触れ合いたい人」に特におすすめの町です。本記事では、観光・特産・歴史から、地元の暮らしや言葉まで、流氷の町の素顔を紹介していきます。
| 人口 | 19,351 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳) |
|---|---|
| 面積 | 830.67 km²(境界未定部分あり) |
| 人口密度 | 23.3 人/km² |
紋別市は、オホーツク総合振興局の北部に位置し、北東はオホーツク海に面しています。地理的には、東は湧別町、南は遠軽町、西は滝上町、北西は興部町に接しています(出典:公益財団法人日本交通公社 全国観光資源台帳)。
市内に鉄道は通っておらず、最寄りはJR石北本線の遠軽駅で、路線バスで約90分かかります。空の便はオホーツク紋別空港の羽田便が1日1往復あり、東京からは約1時間50分でアクセスできます。
流氷・海の幸・金山の記憶と、この町には他では味わえない要素が詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。
紋別市の推しポイント

流氷の町・紋別市といえば、なんといってもオホーツク海。冬は流氷を砕いて進むガリンコ号、海明けにはホタテや毛ガニが主役になります。さらにアザラシ専門施設や巨大なカニの爪モニュメント、そして山あいに眠る金山の歴史まで、海と山の両方に見どころが広がります。ここからは、その代表的な5つを少し詳しく見ていきましょう。
推しポイント1:流氷砕氷船ガリンコ号
紋別市の冬の主役が、ドリル状のスクリューで流氷をガリガリと砕きながら進むガリンコ号なんですよ。2004年には「流氷とガリンコ号」として北海道遺産にも登録されています(出典:北海道遺産協議会)。現在は2021年1月就航の3代目「ガリンコ号Ⅲ IMERU(イメル=アイヌ語で光)」が運航中で、全身に伝わる氷の振動はここでしか体験できません(出典:オホーツク・ガリンコタワー株式会社)。
推しポイント2:オホーツクの海の幸とホタテ
重要港湾の紋別港には、ホタテ・サケ・スケトウダラ・カニが次々と揚がります。なかでもホタテは漁獲量の半分ほどを占める看板で、令和5年度の市全体の漁獲量は約76,404トンにのぼりました(出典:水産庁 浜の活力再生プラン)。流氷が運ぶ豊かなプランクトンが、この海の恵みを支えています。
推しポイント3:オホーツクとっかりセンター
「とっかり」とはアイヌ語でアザラシのこと。紋別市のとっかりセンターは、日本で唯一アザラシの保護・飼育を行っている施設なんですよ(出典:紋別観光案内所)。餌やりの時間にはアザラシに触れることもでき、家族連れに人気のスポットです。
推しポイント4:高さ12mのカニの爪モニュメント
海辺にそびえる、高さ12m・幅6m・重量7トンの巨大な「カニの爪」。カニが名産の港町・紋別市を象徴するモニュメントで、流氷とのツーショットを狙う撮影名所になっています。夕日を背景にした姿は、思わず足を止めてしまう迫力です。
推しポイント5:鴻之舞(こうのまい)金山の記憶
市の南部の山あいには、かつて金の産出量で国内有数を誇った鴻之舞鉱山がありました。1917年に住友が経営権を得て1973年に閉山するまで、金約72.6トンを産出した大鉱山です。最盛期には1万人を超える人々が暮らした企業城下町でしたが、今は無住の地となり、巨大な煙突などの産業遺産が往時を伝えています。
紋別市の歴史

紋別市の歩みは、大きく3段階で整理できます。古くからアイヌの人々が暮らし、松前藩や江戸幕府の北辺防備の拠点となった時代。明治以降に漁業の町として開けた開拓期。そして金山と水産業で栄えた近代から、流氷観光の町として再生した現代です。それぞれ見ていきましょう。
古代〜幕末──北辺防備の拠点
一帯は縄文時代から人が暮らした地で、後に松前藩のオホーツク海沿岸の寄港地となりました。幕末には蝦夷地が江戸幕府の直轄となり、1859年(安政6年)には会津藩が西蝦夷地沿岸の警備を担い、モンベツ出張陣屋が設置されました。地名は、市街地の東を流れる藻鼈川(もべつがわ)のアイヌ語名に由来します。
明治の開拓と金山の発展
1880年(明治13年)に紋別村外9か村の戸長役場が置かれ、この年が紋別市の開基とされています。1919年(大正8年)には紋別町が誕生。さらに1915年に南部の鴻之舞で金鉱床が発見されると、鉱山町として一気に発展し、漁業と金山が町の二本柱となりました。
現代──流氷の町へ
1954年(昭和29年)、紋別町・渚滑村・上渚滑村が合併して市制を施行し、紋別市が誕生しました。1973年には鴻之舞鉱山が閉山しましたが、かつて「海の邪魔者」とされた流氷を観光資源へと転換し、1963年(昭和38年)に始まった「もんべつ流氷まつり」やガリンコ号によって、今では「流氷の町」として知られています(出典:紋別観光案内所)。
紋別市の文化・風習

方言と話し方の特徴
紋別市でも、北海道らしい言葉が日常に溶け込んでいます。冬の朝に冷え込みが厳しいと「今日はしばれる(厳しく冷え込む)ねえ」と交わすのが定番。雪かきで疲れたときには「あー、こわい(疲れた・体がだるい)」とこぼします。
ゴミを「投げる」と言えば、これは標準語の「捨てる」のこと。知らずに聞くと驚きますが、慣れるとなんだか温かい響きなんですよね。
食卓と季節の暮らし
食卓には、やっぱり海の幸が並びます。海明けの春から秋にかけてはホタテやカニ、サケが食卓を彩り、冬は鍋もの中心に。みなさんも来たら、地元の人と一緒にあったかい鍋を囲んでみてください。
1月から3月にかけて流氷が接岸すると、海は真っ白に閉ざされます。氷点下20℃近くまで下がる日もあり、この寒さこそが流氷とおいしい海産物を育てる土台になっています。
人の気質と地域のつながり
厳しい自然と向き合ってきた港町だけあって、人は気さくでさっぱりした気質と言われます。漁業や加工業で働く人が多く、海の話題で会話が弾むことも多いと考えられます。したっけ(それじゃあ)、次は特産品の話にいきましょう。
紋別市の特産品・食

特産品1:ホタテ
紋別市の海の代表選手がホタテです。市内で水揚げされる品目のなかで漁獲量・漁獲高ともにトップを占め、令和3年度の市全体のホタテ漁獲量は約39,024トンに達しました(出典:紋別市公式サイト)。
身は肉厚でぷりっと甘く、刺身でも、バター焼きでもなまら(とても)うまいんですわ。市内の工場で冷凍加工され全国へ出荷されるほか、夏にはホタテ漁を間近で見られるクルーズも楽しめます。
特産品2:海明けの毛ガニ
毛ガニも紋別市の冬から春の名物です。3月下旬に流氷が去ると、流氷の下で豊かな養分を蓄えた毛ガニ漁が本格化します。引き締まった身と濃厚なカニ味噌は、この海明けの時期ならではのごちそう。茹でたてをほおばれば、海の濃さがじんわり広がります。
特産品3:サケ・スケトウダラと水産加工品
サケやスケトウダラも水揚げの主力です。スケトウダラはかまぼこやさつま揚げなどの練り物に、サケは山漬けや新巻き、イクラ・筋子に加工されます。港町ならではの新鮮さがそのまま味になっているので、おみやげにもぴったりですよ。
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紋別市の観光スポット

紋別市の観光は、海洋公園を中心とした港の周辺にぎゅっと集まっています。流氷を砕くガリンコ号、海に突き出た展望塔、アザラシの専門施設、そして流氷を学べる科学館まで。冬はもちろん、夏でも流氷を体感できるスポットが揃っているのが、この町ならではの強みなんですよ。まずは外せない場所から紹介していきます。
流氷と海を体感するスポット
- 流氷砕氷船ガリンコ号Ⅲ IMERU – ドリル状のスクリューで流氷を砕きながら進む観光船。冬期は例年1月中旬から3月まで運航し、夏はホタテ漁ウォッチングクルーズなども楽しめます(出典:オホーツク・ガリンコタワー株式会社)。氷を割る豪快な音と全身に伝わる振動は、なまら(とても)迫力があって、ここでしか味わえない冬の体験ですよ。
- 氷海展望塔オホーツクタワー – 紋別港の防波堤の先端、海上38.5m・海底7.5mの世界初の氷海展望塔。所在地は紋別市海洋公園1番地です(出典:オホーツク・ガリンコタワー株式会社)。海底階のミニ水族館ではクリオネも観察でき、ガラス越しに見る冬の流氷は息をのむ美しさです。
- 北海道立オホーツク流氷科学センターGIZA – 道の駅オホーツク紋別を兼ねた、流氷をテーマにした科学館。マイナス20度の厳寒体験室や、日本一の飼育数を誇るクリオネ展示が見どころです。入館料は展示室・全天周映像ホールが各450円、セット750円、高校生は各150円・セット250円で、中学生以下と65歳以上は無料です(出典:紋別観光案内所)。真夏でも本物の流氷に触れられるので、暑い季節こそ訪れてみてください。
海の生き物と出会うスポット
- オホーツクとっかりセンター – 「とっかり」はアイヌ語でアザラシのこと。日本で唯一アザラシの保護・飼育を行う施設で、開館は10:00〜17:00、年中無休、入館料は大人200円・子供100円です(出典:紋別観光案内所)。えさの時間にはアザラシが目の前まで来てくれて、追加料金なしで一緒に写真も撮れるのが嬉しいんですよね。
- カニの爪モニュメント – 海洋公園にそびえる、高さ12m・幅6m・重量7トンの巨大なカニの爪。カニが名産の港町・紋別市を象徴するオブジェで、夕暮れどきは赤く染まる空とのコントラストが見事です。記念撮影の定番スポットになっています。
歴史と自然を感じるスポット
- 鴻之舞鉱山跡・上藻別駅逓 – 市街地から南へ車で30分ほど、かつて国内有数の産金量を誇った金山の跡地。今は無住の地となり、巨大な煙突や発電所跡が産業遺産として残っています。鉱山資料を展示する上藻別駅逓を訪ねると、1万人超が暮らした往時の暮らしがしのばれます。
- オムサロ遺跡公園・オムサロ原生花園 – 市街西方の台地に広がる竪穴住居跡の遺跡公園と、海沿いの原生花園。夏には100種類以上の草花が咲き、オホーツク海を背景にした散策が気持ちいいんですよ。歴史と花の両方を楽しめる穴場です。
紋別市の観光ルート

紋別市は観光スポットが海洋公園エリアに集まっているので、車があれば効率よく回れます。流氷を体感する冬の王道ルートから、近隣の町まで足をのばす広域ルートまで、いくつか組んでみました。したっけ(それじゃあ)、さっそく見ていきましょう。
【車・1日】流氷の町まるごとルート
9:00 オホーツク紋別空港 → 9:10 流氷科学センターGIZA(車10分)
① 北海道立オホーツク流氷科学センターGIZA(90分)
→ まずは流氷の仕組みを予習。マイナス20度の厳寒体験室で体を慣らしておくと、このあとの流氷観光がぐっと深まります。
10:50 GIZA → 11:00 海洋公園(車10分)
② カニの爪モニュメント(20分)
→ 海辺の巨大モニュメントで記念撮影。青空でも夕暮れでも絵になる、町のシンボルです。
③ 流氷砕氷船ガリンコ号Ⅲ IMERU(60分)
→ 冬の主役。流氷を砕く振動を全身で感じる時間帯です。昼便は光が海に反射してきれいですよ。
14:00 → ④ オホーツクとっかりセンター(40分)
→ えさの時間に合わせて訪問。アザラシが間近に来てくれて、子どもも大人も笑顔になります。
15:00 → ⑤ 氷海展望塔オホーツクタワー(50分)
→ 締めは海中展望。冬は流氷の海をガラス越しに眺めて、旅の余韻にひたりましょう。
【車・半日】まちなか海辺さんぽルート
13:00 紋別バスターミナル → 13:15 海洋公園(車15分)
① カニの爪モニュメント(20分)→ ② オホーツクとっかりセンター(40分)→ ③ 氷海展望塔オホーツクタワー(50分)の順で、海洋公園エリアを徒歩中心でめぐる軽めのコース。
時間がない人や、午前を別の用事に使いたい人にちょうどいい半日プランです。海風を感じながらのんびり歩けます。
【車・1日】広域ルート:紋別〜滝上〜興部
9:00 紋別市海洋公園 → 10:00 滝上町(車約60分)
① 滝上町のシバザクラ(90分)
→ 5月下旬から6月上旬が見頃。一面ピンクに染まる斜面は圧巻で、香りまで楽しめます。
12:30 → ② 興部町で酪農グルメ(60分)
→ 牧場のしぼりたて牛乳やソフトクリームでひと休み。オホーツクラインのドライブが気持ちいい区間です。
15:00 紋別市へ戻り → ③ 流氷科学センターGIZA(道の駅)でおみやげ選び。海の幸の加工品が揃っていますよ。
近隣の町をつないで、海と山の両方を味わえる欲ばりルートです。
紋別市の年間イベント

紋別市のイベントは、オホーツク海とともにある町らしく、季節の表情がはっきり分かれます。夏は港の花火、秋は海の幸、そして冬は流氷。三大まつりを軸に、一年を通じて港町らしい賑わいが楽しめます。それぞれ見ていきましょう。
春〜夏:もんべつ港まつり(7月下旬)
夏の主役は、紋別三大まつりのひとつ「もんべつ港まつり」です。例年7月下旬に旧駅前通り周辺で開催されます(出典:紋別観光案内所)。
会場には100を超える露店が並び、本町4丁目は歩行者天国に。クライマックスの「オホーツク花火の祭典」では約7,000発の花火が紋別港から打ち上がり、夜のオホーツク海を鮮やかに染め上げます。海面に映る花火は、ぜひ間近で見てほしいんですよね。
秋:もんべつグルメまつり(10月)
秋には「もんべつグルメまつり」が例年10月に開催され、地元の秋の味覚を炭火で味わえます(出典:紋別観光案内所)。
会場に漂う炭火の香ばしい匂いと、ジュージューと焼ける海の幸の音。お菓子まきなどの催しもあって、家族連れで賑わいます。海明けからの実りを地元の人と一緒に楽しめる、あったかいおまつりです。
冬:もんべつ流氷まつり(2月上旬)
冬のハイライトが「もんべつ流氷まつり」。1963年(昭和38年)に始まった歴史あるイベントで、例年2月上旬に海洋公園のガリヤ地区で開催されます(出典:紋別観光案内所)。
透明度にこだわった天然氷で作られるメイン氷像は迫力満点で、夜にはライトアップされて幻想的な世界に。氷の滑り台やアイスリンク、味覚の市も並びます。同じ時期にガリンコ号も運航しているので、流氷観光とあわせて訪れるのがおすすめですよ。
紋別市のエリア別の顔

紋別市は海沿いの市街地から内陸の農村、南部の山間部まで、エリアによって表情ががらりと変わります。旅する目線で見ると、まず押さえたいのは観光が集まる海洋公園エリア。そこから市街地、農村、山間部へと広げていくと、町の奥行きが見えてきます。エリアごとの顔を紹介します。
海洋公園エリア──観光の中心、流氷と海の玄関口
ガリンコ号乗り場、オホーツクタワー、とっかりセンター、流氷科学センターGIZAが集まる、観光のど真ん中。カニの爪モニュメントもここにあります。
初めて紋別市を訪れるなら、まずこのエリアへ。海風を感じながら主要スポットを徒歩+車でめぐれる、旅の起点におすすめです。
市街地・本町エリア──宿泊と食事の拠点
紋別バスターミナルや商業施設、飲食店が集まる町の中心部。港まつりの会場になる旧駅前通りもこのエリアです。
ホテルや海鮮を出すお店もそろっているので、滞在の拠点にぴったり。夜は地元の居酒屋でホタテやカニを味わうのもなまら(とても)楽しい時間ですよ。
渚滑・上渚滑エリア──渚滑川が流れる農村と渓流
市街地から内陸へ、渚滑川の流域に広がる酪農・畑作の地帯。のどかな田園風景と清流が魅力です。
釣りや川沿いのドライブを楽しみたい人、混雑を避けてゆったり過ごしたい人に向いています。観光地化されていない素朴な空気が心地いいエリアです。
鴻之舞エリア──金山の記憶が眠る南部の山間
市街地から南へ車で30分ほど、かつて金山町として栄えた山あいの一帯。今は無住の地となり、煙突や発電所跡が静かに残ります。
歴史や産業遺産に興味がある人向けの、しっとりとした探訪エリア。山道が続くので、訪れるなら車と時間に余裕を持って向かってくださいね。
紋別市の気候・季節の暮らし

紋別市はオホーツク海に面した亜寒帯の気候で、年平均気温は6.7℃です。真冬日(最高気温が0℃未満の日)は平年値で年72.9日、冬日は147.7日にのぼり、冬の長さが暮らしの前提になります(出典:気象庁 平年値)。一方で夏は涼しく、真夏日は平年で3.8日ほど。冷涼で過ごしやすい夏が魅力なんですよ。
夏──6月〜8月の暮らし
夏は北海道のなかでも涼しく、8月の日平均気温でも19.3℃ほど。本州のような蒸し暑さはなく、エアコンがなくても過ごせる日が多いと考えられます。
ただしオホーツク海側特有の、ひんやり湿った曇りの日も続きます。海風が冷たいので、夏でも薄手の上着が一枚あると安心ですよ。
秋──9月〜11月の暮らし
秋は短く、駆け足で冬がやってきます。10月にはもんべつグルメまつりで海の幸を味わい、11月後半には初雪を見ることも。
朝晩の冷え込みが日に日に増していくので、暖房の準備や車の冬タイヤ交換を早めに済ませておくのが地元の知恵です。
冬──12月〜3月の暮らし
冬は厳しく、最低気温が-20℃近くまで下がる日もあります。朝はぐっとしばれて(厳しく冷え込んで)、吐く息も窓も真っ白。雪かきは冬の日課になります。
1月から3月にかけては流氷が接岸し、海が真っ白に閉ざされます。寒さはこわい(つらい・体にこたえる)ほどですが、この冷え込みこそがガリンコ号や流氷まつりを生む、町の宝でもあるんですよね。
春──4月〜5月の暮らし
春の訪れはゆっくりで、4月でも雪が残ることがあります。流氷が去ると海明けを迎え、毛ガニ漁が本格化する季節です。
5月下旬には近隣の滝上町でシバザクラが見頃に。長い冬を越えた分、春の花や日差しのありがたさが身にしみます。
紋別市の移住・暮らし情報

紋別市での暮らしは、車があることが基本になります。鉄道が通っていないぶん、買い物も通勤も車移動が中心。そのかわり、海の幸が身近で、家賃も手ごろ。地に足のついた暮らしができる町なんですよ。具体的に見ていきましょう。
通勤・通学
市内に鉄道はなく、通勤・通学は車か北紋バスが中心です。市街地はコンパクトにまとまっているため、車があれば市内の移動は10〜15分程度で済むことが多いと考えられます。
住宅環境
賃貸物件は、港に近い幸町や南ヶ丘エリアに比較的多く集まっています。間取りは1Rから1DKが主流で、築20年以上のアパートが目立ち、家賃は3万円前後が目安です(出典:SUUMO)。都市部に比べると、住居費はかなり抑えられます。
買い物環境
日常の買い物は、イオン紋別店やシティ紋別ショッピングセンターなどの商業施設が中心。ドラッグストアやホームセンターもそろい、市内で生活必需品はひと通り揃います。
車があれば買い出しに困ることは少ないですが、専門的な品ぞろえを求めるなら旭川や北見まで足をのばす人もいると考えられます。
子育て・教育
市内には紋別中学校・潮見中学校・渚滑中学校などの小中学校があり、高校は北海道紋別高等学校があります(出典:紋別市公式サイト)。コンパクトな町なので、学校までの距離が近いのは子育て世帯にはありがたいところです。
医療環境
地域医療の中核は広域紋別病院です。紋別市・滝上町・興部町・西興部村・雄武町の5市町村が共同運営する病院で、内科・外科・小児科・産婦人科など幅広い診療科を備えています(出典:広域紋別病院)。休日夜間急病センターもあり、西紋地域の暮らしを医療面で支えています。
エリア別の暮らし視点
住む視点で見ると、買い物・通勤の利便を重視するなら市街地・本町エリアが便利。家賃を抑えつつ静かに暮らすなら渚滑エリアなど内陸側が候補になります。
港に近い幸町・南ヶ丘あたりは賃貸物件も多く、海と街の両方が近い暮らしができます。なまら(とても)便利というより、必要なものがコンパクトにまとまった暮らしやすさが、この町の持ち味だと考えられます。
紋別市へのアクセス

紋別市には鉄道が通っていないため、アクセスの主役は飛行機・高速バス・車です。東京からは空路が早く、札幌からは高速バスか車が現実的。それぞれのルートを整理します。
車でのアクセス
札幌方面からは、道央自動車道・旭川紋別自動車道を経由して向かうのが一般的です。旭川紋別自動車道の浮島ICからは一般道で町へつながります。冬季は路面凍結や吹雪に備え、時間に余裕を持った運転が安心です。
鉄道+バスでのアクセス
最寄りの鉄道駅はJR石北本線の遠軽駅で、そこから路線バスで約90分かかります。札幌からは高速バス「高速流氷もんべつ号」が直通しており、紋別バスターミナルまで運賃は大人5,600円、所要時間は直行便で冬約4時間40分・夏約4時間20分です(出典:北海道中央バス)。
飛行機でのアクセス
オホーツク紋別空港には東京・羽田からのANA便が1日1往復就航しており、所要時間は約1時間50分です(出典:ANA)。空港から市街地へは無料の空港連絡バスが出発・到着便に接続して運行し、紋別バスターミナルまで約17分です(出典:紋別市公式サイト)。
町内移動の現実的アドバイス
観光でも暮らしでも、町内移動はレンタカーや自家用車が圧倒的に便利です。観光スポットは海洋公園エリアに集まっているので、空港でレンタカーを借りて一気に回るのがおすすめですよ。
冬に流氷観光で訪れるなら、飛行機+レンタカーが時間を読みやすく安心です。雪道が不安な人は、空港連絡バス+市内タクシーの組み合わせも検討してみてください。
【地元住民に直撃!】紋別市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
流氷を砕いて進む観光船で、お客さんを海へご案内する仕事をしています。冬はガリンコ号でオホーツクの流氷の上を、夏はホタテ漁を見るクルーズに出るんですよ。
もう長いことこの船に乗ってますけど、流氷の音や光は毎年ちがうの。お客さんが「来てよかった」って言ってくれる瞬間が、いっとう嬉しいですね。
Q2.紋別市に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
やっぱり海洋公園のあたりですね。ガリンコ号もオホーツクタワーも、紋別市観光の顔がぎゅっと集まってます。冬の流氷の海は、写真じゃ伝わらない迫力ですよ。
地元の者がほっとするのは、市民が散歩する大山のほうの運動公園あたり。観光客は来ないけど、海も街も見渡せて、紋別市のおすすめスポットとしてこっそり推したい場所です。
Q3.紋別市でお土産を買うとしたらなんですか?
無難なとこだと、やっぱりホタテと毛ガニ。紋別市で有名なものといえばこれですし、加工品なら持ち帰りもきくから喜ばれます。
地元の人間がこっそり買うのは、漁協のホタテの貝柱とか、流氷をイメージした地元菓子。観光のパンフには大きく載ってないけど、知ってる人は知ってる味なんです。
Q4.外から人が来たときに、紋別市でまず連れていく店はどこですか?
まずは港のそばの海鮮を出す店に連れていきます。海明けの毛ガニや、揚がったばかりのホタテをそのまま出してくれる店があってね。観光客向けじゃない、地元が通う店です。
「こんなの東京じゃ食べられんしょ」って言いながら出すと、みんな目を丸くするの。それを見るのが楽しくてね。
Q5.紋別市はどんな気質だと思いますか?
海とともに生きてきた町なので、気さくでさっぱりした人が多いです。困ってる人がいたら放っておけない、そういう優しさがありますね。
市民センターの行事なんかでも、みんなで肩寄せ合ってやる空気が残ってます。寒い土地だからこそ、人の温かさで暮らしてる感じがしますよ。
Q6.昔に比べて、紋別市の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
正直に言うと、人は減りました。昔は金山や漁で20万人いた時代もあったって聞くけど、今は2万人を切っています。商店街もずいぶん静かになりました。
そのぶん、流氷観光に町が本気になって、海外のお客さんも増えてきた。寂しさと前向きさが、同じ町に同居してる感じですね。
Q7.紋別市のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
市長さんも力を入れてるけど、まずは旭川とつながる高速道路。あれが延びてくれたら、紋別市観光も暮らしもずいぶん変わると思うんですよ。
あとは流氷を守る活動。水源や海の環境を大事にしないと、流氷も海の幸もなくなってしまう。次の世代に残したいって、みんな思ってます。

