積丹町(しゃこたんちょう)は、北海道後志地方・日本海に突き出た積丹半島の先端を占める人口1,604人の町です。一町で積丹郡をなし、札幌からは車でおよそ2時間半。
この町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ 神威岬と「積丹ブルー」──透き通る濃紺の海が広がる、北海道遺産に選ばれた断崖の岬
- ✅ ソーラン節のふるさと──ニシン漁の沖揚げ音頭から生まれた民謡が今に伝わる町
- ✅ 夏だけの生ウニ──6月1日解禁、エゾバフンウニとキタムラサキウニの濃厚な一杯
- ✅ 北海道で唯一の海域公園──ニセコ積丹小樽海岸国定公園の中核をなす海
- ✅ 積丹半島三大岬──神威岬・積丹岬・黄金岬が連なる断崖絶壁の海岸線
「絶景の海を見に行きたい旅行者」「火山や地形・地学が好きな人」「旬の海の幸を目当てに動ける人」に特におすすめの町です。本記事では、観光・歴史・文化・特産まで、積丹町の見どころを地元目線で紹介します。
| 人口 | 1,604 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳) |
|---|---|
| 面積 | 238.13 km² |
| 人口密度 | 6.74 人/km² |
地理的には、東は古平町、南は神恵内村に接し、北と西は日本海に面しています(出典:後志広域連合)。総面積の約8割を山林が占め、平野部はわずか。冬は北西の季節風が強く、特別豪雪地帯に指定されています。鉄道は通っておらず、最寄りはJR函館本線の余市駅です。
断崖・絶景の海・ニシンの記憶・夏のウニと、この小さな町には日本海ならではの要素が詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。
積丹町の推しポイント

積丹町といえば、まずは「積丹ブルー」と呼ばれる海の青さ。神威岬や積丹岬の断崖から見下ろす海は、思わず息をのむ濃い藍色です。そこに、ニシン漁の記憶を伝えるソーラン節、夏だけ味わえる生ウニが重なります。海と漁の文化が町の顔をつくっている、そんな町なんですよ。以下で深掘りしていきます。
神威岬──「積丹ブルー」を見下ろす断崖
駐車場から「チャレンカの小道」を20分ほど歩いた先に、日本海へ突き出した神威岬の先端があります。両側に広がるのは、透き通った濃紺の海。これが「積丹ブルー」と呼ばれる景色です。この一帯は北海道遺産「積丹半島と神威岬」に選ばれています(出典:北海道遺産)。
ソーラン節のふるさと
積丹町は、北海道を代表する民謡ソーラン節のふるさととして知られています。もとはニシン漁で網からニシンを汲み上げる「沖揚げ音頭」で、「ソーラン」という掛け声がそのまま名前になりました。漁が栄えた美国の町には、こうした鰊場の作業唄を受け継ぐ動きが今も残っています。
夏だけの生ウニ
積丹のウニ漁は毎年6月1日に解禁され、8月末まで続きます(出典:積丹観光協会)。獲れるのはエゾバフンウニとキタムラサキウニ。漁に出られるのは波次第なので、海が荒れれば店も開きません。その分、晴れた日に味わう積丹のウニ丼は格別なんですよ。
北海道で唯一の海域公園
積丹町の断崖の海岸は、ニセコ積丹小樽海岸国定公園の一角をなしています。なかでも積丹の海は、北海道で唯一の海域公園(旧・海中公園)に指定されている特別な海。透明度の高い海そのものが、守るべき景観として扱われています。
積丹町の歴史

積丹町の歴史は、海とともにあります。江戸時代にニシン漁場として開かれ、明治から大正にかけて漁で大いに栄えました。やがて昭和に入りニシンが姿を消すと、3つの町村が一つになって現在の積丹町が生まれます。漁の繁栄とその後の歩みを、時代を追って見ていきます。
近世──ニシン漁場としての始まり
1706年(宝永3年)にアイヌの人々との交易が行われ、以降この地はニシン漁で栄えていきました。1725年(享保10年)には美国神社が創建され、1786年(天明6年)にはシャコタン場所が置かれます。神威岬は1855年(安政2年)まで女人禁制とされ、岬の先へはニシン漁に向かう男衆しか進めませんでした(出典:神威岬)。
近代──漁業集落の発展
1902年(明治35年)に美国村が二級村制を施行し、1909年(明治42年)には美国町となりました。一方、余別村と入舸村も村制を施行し、半島の先端に漁業集落が形成されていきます。1940年8月2日には沖合で積丹半島沖地震(M7.5)が発生したと記録されています。
現代──三町村合併で積丹町へ
1956年(昭和31年)9月30日、美国郡美国町と積丹郡余別村・入舸村が合併し、積丹郡積丹町が誕生しました。ニシンが姿を消したあとは、ウニをはじめとする沿岸漁業と、神威岬や積丹岬を中心とした観光が町を支えています。美国・入舸・余別といった旧町村名は、今も漁港や地区の名として残っています。
積丹町の文化・風習

方言と話し方の特徴
積丹町で使われるのは、日本海側の漁師町らしい北海道の言葉です。みなさんも耳にしたことがあるかもしれません。たとえばなまら(とても・すごく)、したっけ(そうしたら・それじゃあ)、こわい(疲れた)、なげる(捨てる)など。標準語と地続きでありながら、ふっとこうした言葉が混じるのが北海道の話し方の特徴なんですよ。
火まつりと鰊場音頭
毎年7月上旬、美国神社例大祭が開かれます。海上を漁船が大漁旗で彩る海上渡御、天狗を先頭にした神輿と山車のパレードが町をにぎわせ、夜には炎の中を渡る「天狗の火渡り(火くぐり)」が最大の見どころです(出典:HOKKAIDO LOVE!(北海道観光振興機構))。ニシン漁の作業唄である鰊場音頭も、地元で大切に歌い継がれています。
海とともにある暮らし
積丹の一年は、海の表情とともに移ろいます。夏はウニ漁で港が活気づき、観光客でにぎわう一方、冬は北西の季節風と豪雪に閉ざされる静かな季節。波が高ければ漁に出られない日も多く、「今日は海がどうか」が暮らしの中心にあります。自然のリズムに寄り添う生活が想像できる町ですよね。
積丹町の特産品・食

生ウニ(エゾバフンウニ・キタムラサキウニ)
積丹町といえば、やっぱり夏の生ウニ。漁期は6月1日から8月末までで、産卵前のこの時期が一番の食べ頃です(出典:積丹観光協会)。オレンジ色で濃厚なエゾバフンウニ、淡い色で甘みのあるキタムラサキウニ。獲れたてを使ったウニ丼は、磯の香りが口いっぱいに広がります。海が荒れると味わえないので、出会えたらラッキーですよ。
沿岸の海の幸
ウニ以外にも、積丹の海は豊かです。ニシンに代わって、今はスケトウダラやイカ、エビ、ホタテといった魚介が水揚げされています。すり身を使った浜鍋や、漁師町ならではの新鮮な刺身は、季節ごとに表情を変えます。岬めぐりの合間に、その日の浜の幸を味わってみてください。
積丹ジン・地酒「丹水」
近年は、積丹の自然を生かしたお酒も生まれています。2020年に誕生した「積丹ジン」は、町の植物を使ったクラフトジン。積丹岳の伏流水で仕込む純米酒「丹水」もあり、海産物との相性が良いのが特徴です。お土産にすれば、家でも積丹の余韻を楽しめますよ。
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積丹町の観光スポット

序盤で触れた「積丹ブルー」は、実際に岬に立つと言葉を失うほどの青さなんですよ。積丹町の観光は、この海をどの角度から眺めるかが楽しみの中心。断崖に立つ岬、トンネルの先の海岸、海上から、そして温泉から。まずは外せない絶景スポットから順に見ていきましょう。
積丹ブルーを望む三大岬と海岸
- 神威岬 – 日本海に突き出した高さ80mの断崖の岬。駐車場から先端へは「チャレンカの小道」と呼ばれる約770mの遊歩道が続き、片道20分ほどの道のりです。北海道遺産「積丹半島と神威岬」に選ばれています(出典:北海道遺産)。開門時間は季節と天候で変わり、強風時は閉門、冬期は門が終日閉鎖されます(出典:積丹観光協会)。笹の間を抜け、潮風を受けながら歩いた先で、視界いっぱいに広がる青に出会えますよ。
- 積丹岬・島武意海岸 – 「日本の渚百選」に選ばれた海岸。ニシン運搬のために手で掘られた歩行者専用トンネルを抜けると、高さ約100mの展望台から鮮やかな積丹ブルーが一気に視界に飛び込んできます。なお現在、海岸へ降りる遊歩道は柵の倒壊のため通行止めで、展望台までの散策のみ可能です(出典:積丹観光協会)。暗いトンネルから明るい海への一瞬の切り替わりが、ここの醍醐味です。
- 黄金岬 – 美国の港を見下ろす岬で、遊歩道を歩いた先の展望台からは沖に浮かぶ宝島を望めます。神威岬や積丹岬ほど混まないので、静かに海を眺めたいときにおすすめ。三大岬の中ではいちばん気軽に立ち寄れるスポットなんですよ。
海で遊んで、温泉でしめる
- 水中展望船 ニューしゃこたん号 – 美国港を出て約40分、ゴメ島・ビヤノ岬・宝島を周遊する観光船です。運航期間は例年4月下旬から10月下旬で、荒天時は欠航します(出典:HOKKAIDO LOVE!(北海道観光振興機構))。船底のガラス張りの展望室から海中をのぞけるほか、船上から見る一面の青も格別。帰りはカモメへの餌やりも楽しめます。
- 岬の湯しゃこたん – 神威岬と積丹岬のほぼ中間、高台に立つ日帰り温泉です。露天風呂からは両方の岬と日本海を一望でき、特に夕暮れ時の眺めが人気。例年12月から冬期休館となり、春に営業を再開します(出典:岬の湯しゃこたん(SHAKOTAN GO))。岬めぐりで歩き疲れた体を、絶景の湯でほぐして締めくくれますよ。
積丹町の観光ルート

積丹町は鉄道が通っていないので、移動はもっぱら車。国道229号が海岸沿いを貫いていて、岬から岬へと走るドライブそのものが楽しみになります。半日でも回れますが、せっかくなら丸一日かけて先端まで行きたいところ。代表的な組み方を紹介しますね。
【車・1日】積丹岬から神威岬へ 絶景縦断ルート
美国を起点に、半島の先端まで絶景をたどる王道コースです。
9:00 美国 → 9:30 積丹岬・島武意海岸(車30分)
①積丹岬・島武意海岸(滞在60分)
→ 手掘りトンネルを抜けて展望台へ。午前の光が海に差し込み、積丹ブルーがいちばん澄んで見える時間帯です。
10:40 島武意海岸 → 11:00 入舸・余別エリアでウニ丼ランチ(車20分)
②ウニ丼ランチ(滞在60分)
→ 6月から8月の解禁期なら、地元の食事処で旬の生ウニ丼を。海が荒れると休む店もあるので、早めの時間が安心です。
12:30 余別 → 12:50 神威岬(車20分)
③神威岬(滞在90分)
→ 昼過ぎは風が落ち着きやすく、遊歩道散策に向いています。先端までの往復と、青い海をじっくり眺める時間をたっぷり取りましょう。
15:00 神威岬 → 15:20 岬の湯しゃこたん(車20分)
④岬の湯しゃこたん(滞在90分)
→ 一日歩いた締めくくりは絶景露天風呂。夕暮れに合わせて入れば、海に沈む夕日まで楽しめますよ。
【車・半日】美国エリア さくっと積丹ブルー満喫ルート
時間が限られている人向けの、美国エリアだけで完結する半日コースです。
9:00 美国港 → すぐ 水中展望船乗り場
①水中展望船 ニューしゃこたん号(滞在60分)
→ まずは海上から積丹ブルーへ。船上と船底、2つの目線で海の青さを味わえます。
10:30 美国港 → 10:45 黄金岬(徒歩・車すぐ)
②黄金岬(滞在40分)
→ 遊歩道を登って展望台へ。沖の宝島と美国の町並みを一望できます。
11:30 美国 → ウニ丼または海鮮ランチ(滞在60分)
→ 港の食事処で、その日水揚げされた海の幸を。半日でも積丹の海をしっかり堪能できます。
【車・1日】広域ルート:余市・古平とつなぐ積丹半島ドライブ
隣町とあわせて積丹半島をぐるりと回る、欲張りな広域コースです。
9:00 余市町(ニッカウヰスキー余市蒸溜所)→ 10:30 古平町経由 → 11:30 美国(車・国道229号沿い)
①隣の余市町でウイスキーの蒸溜所を見学してから、海沿いの国道229号を西へ。古平町の漁港町の風景を抜けると、いよいよ積丹半島の絶景区間に入ります。
②美国到着後は、上の「絶景縦断ルート」と同じく積丹岬・神威岬・岬の湯へ。半島の付け根から先端までの景色の移り変わりを、一日で体感できるのが魅力です。
ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。
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そして遠方から訪れるなら、思いきって一泊するのもおすすめです。日帰りでは通り過ぎてしまう夜や朝の時間に、その町ならではの静けさや表情に出会えます。お祭りやイベントの時期は宿が一気に埋まるので、早めの確保が安心ですよ。
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積丹町の年間イベント

積丹町の一年は、海とともに動きます。初夏のウニ漁解禁で町が活気づき、夏には神社の勇壮な火祭りが夜空を焦がします。漁師町ならではの熱量を、季節ごとに見ていきましょう。なお、イベントは年により内容や開催の有無が変わるため、出かける前に最新情報の確認をおすすめします。
初夏:ウニ漁の解禁
毎年6月1日、積丹のウニ漁が解禁されます(出典:積丹観光協会)。これに合わせて町の食事処が旬の生ウニ丼を出し始め、半島全体が一年でいちばん華やぐ季節に。漁は8月末まで続きますが、出られる日数は波次第。晴れて海が穏やかな日をねらって訪れたいですね。
夏:美国神社例大祭(天狗の火渡り)
ぜひ見てほしいのが、例年7月上旬に開かれる美国神社例大祭です(出典:HOKKAIDO LOVE!(北海道観光振興機構))。日中は大漁旗を掲げた漁船の海上渡御や、天狗を先頭にした神輿・山車のパレードで町中がにぎわいます。クライマックスは夜。燃え盛る炎の中を天狗と神輿が渡る「天狗の火渡り(火くぐり)」は、火の粉が舞い、太鼓が響く幻想的な神事で、毎年大勢の見物客が集まります。
秋〜冬:海の幸と静かな季節へ
夏のにぎわいが落ち着くと、積丹は静かな季節へ。秋には地元の海産物を味わうイベントが開かれる年もあります。冬は北西の季節風と雪に包まれ、特別豪雪地帯らしい厳しくも美しい景色に変わります。神威岬の門も冬期は閉ざされるので、雪の積丹は「眺める季節」として楽しむのがおすすめですよ。
積丹町のエリア別の顔

積丹町は、かつての美国町・余別村・入舸村が1956年に合併して生まれた町です。今もその名残で、地区ごとに違った表情を持っています(出典:後志広域連合)。観光拠点になる中心部から、内陸の農の里、絶景が集まる半島先端まで、旅の目的に合わせてエリアを選んでみてください。
美国エリア──町の玄関口で観光の拠点
役場や港があり、観光の起点になるのが美国エリアです。水中展望船の発着場や黄金岬があり、食事処や宿も集まっています。まずここを拠点に荷物を置き、岬めぐりに出発するのがおすすめ。港町らしいのんびりした空気の中で、海鮮ランチを楽しむのにも向いていますよ。
婦美エリア──内陸に広がる農の里
美国から少し内陸へ入ると、畑や牧草地が広がる婦美エリアです。漁業の町という積丹のイメージとは少し違う、農業の営みが息づく地区。放牧された動物やオーガニック野菜の畑を眺められる牧場兼カフェ「カムイファーム」では、手作りのアイスクリームやベーカリー、コーヒーが楽しめます。山あいでゆっくり過ごしたい人にぴったりのエリアですよ。
日司エリア──静かな漁村のたたずまい
美国と半島先端の間にあるのが、日司の漁村集落です。観光地の喧騒から少し離れ、素朴な漁師町の暮らしが続くエリア。派手な見どころがあるわけではありませんが、ドライブの途中でふと車を停めて、海辺の静けさに浸りたくなる、そんな空気が流れていますよ。
野塚エリア──温泉とクラフトジンの里
積丹岬と神威岬に挟まれた高台にあるのが野塚エリアです。日本海を一望する露天風呂が自慢の温泉施設「岬の湯しゃこたん」があり、夕暮れには海に沈む夕陽を眺めながら湯に浸かれます。その駐車場沿いには、積丹の植物から造るクラフトジンの「積丹ブルー蒸溜所」も。岬めぐりの行き帰りに立ち寄る、絶景とひと休みの拠点にうってつけです。
入舸・余別エリア──絶景が集まる半島の先端
積丹岬・島武意海岸、そして神威岬といった「積丹ブルー」の名所が集中するのが、入舸・余別エリアです。半島の先端にあたり、断崖と海の景色を求めるならこのエリアが主役。ウニ丼の名店も点在しているので、絶景とグルメを一度に味わいたい人にぴったりです。
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積丹町の気候・季節の暮らし

美国地区の年平均気温は7.7℃で、いちばん寒い1月の日平均が約-4.0℃、いちばん暑い8月でも日平均20.5℃ほどです(出典:気象庁)。対馬海流の影響で道内では比較的おだやかですが、冬の積雪は多く、特別豪雪地帯に指定されています(出典:後志広域連合)。海沿いの町らしく、一年を通して風が暮らしに関わってきますよ。
夏──6月〜8月の暮らし
夏でも日平均は20℃前後と、本州のような猛暑にはなりにくいのが積丹の夏です。ウニ漁が解禁され、町がいちばん活気づく季節。海からの風が涼しく、夜は窓を開けると心地よいくらいなんですよ。
冬──12月〜3月の暮らし
冬は北西の季節風が強く、雪が多く降り積もります。海が荒れる日が続き、岬の門も閉ざされる季節。除雪は暮らしの一部で、車中心の生活なら冬タイヤと雪かきは欠かせません。窓の外で風が鳴る夜の静けさは、雪国ならではです。
春・秋──季節の変わり目
春は雪解けとともに風が強い日が続き、徐々に海の色が澄んでいきます。秋はサケ漁の季節で、空気が澄んで岬からの眺めが冴える時期。短い春と秋を惜しむように、町は次の季節へと移っていきます。
積丹町の移住・暮らし情報

人口1,604人の積丹町での暮らしは、コンビニやスーパーが徒歩圏に密集する都市生活とは違います。その代わり、海と山が日常のすぐそばにある環境。役場では移住相談も受け付けていますので、住む現実を具体的に見ていきましょう。
通勤・通学
町内には漁業・水産加工・観光関連の仕事があり、職住が近い人が多い町です。通勤で町外へ出る場合は、隣の古平町や余市町、小樽方面へ車で向かうのが現実的。鉄道がないため、生活の足は基本的に車になります。
住宅環境
賃貸物件の流通はごく限られているため、移住では町営住宅や空き家の活用が中心になります。町では移住希望者に町営住宅・空き家の情報提供を行っているほか、最大90日の「ちょっと暮らし体験住宅」や最大3年の定住支援住宅も用意されています(出典:ニッポン移住・交流ナビ JOIN)。
買い物環境
日常の買い物は、美国地区のコンビニや町内の商店が中心。品揃えを求める買い出しは、車で余市・小樽方面のスーパーまで出るのが一般的です。「週末にまとめ買い」という暮らしのリズムを想像しておくとよいですよ。
子育て・教育
町内には積丹町立美国小学校をはじめとする町立の小・中学校があり、保育所も「びくに保育所」「みなと保育所」の2園が運営されています(出典:北海道で暮らそう!(北海道))。少人数できめ細かい教育環境が特徴です。
医療環境
医療は、積丹町立国民健康保険診療所が内科・小児科・外科・整形外科・皮膚科などを担い、歯科診療所もあります(出典:北海道で暮らそう!(北海道))。専門的な検査や入院が必要な場合は、余市・小樽方面の病院を利用することになります。
エリア別の暮らし視点
中盤では旅の視点でエリアを紹介しましたが、住む視点で見ると、役場・診療所・学校・商店が集まる美国エリアがいちばん暮らしやすい中心地です。入舸・余別など先端部は静かな漁村で、海とともに暮らしたい人向け。買い物や通院の動線を考えると、移住の最初は美国エリアが現実的と考えられます。
積丹町へのアクセス

積丹町には鉄道が通っていないため、アクセスの基本は車か、バスの乗り継ぎになります。札幌・小樽方面からは、海沿いの国道229号をたどって町の中心・美国を目指すのが王道のルートです。
車でのアクセス
札幌からは小樽・余市を経由して美国まで、おおむね2時間半前後。新千歳空港からだと3時間ほどみておくとよいでしょう。小樽からは約70分です。半島内は国道229号が海岸沿いを貫いており、岬から岬へのドライブそのものが楽しめます。
鉄道+バスでのアクセス
公共交通の場合、最寄りのJR駅は函館本線の余市駅で、そこから北海道中央バスの積丹線(美国行き)に乗り換えます。なお、札幌・小樽と美国を直通していた高速しゃこたん号は、乗務員不足のため2025年11月30日をもって廃止されました。
現在、札幌・小樽方面からは、高速おたる号またはJRで小樽へ、もしくは高速よいち号またはJRで余市へ向かい、積丹線に乗り継ぐ形になります。積丹線は小樽駅前発・余市駅前経由で美国まで運行しています。
町内・半島先端への移動
注意したいのが、美国から余別方面の路線バスは2023年9月末で廃止された点です。10月以降は町が運行する「積丹町生活交通バス」が移動手段を担っています(出典:積丹町役場)。神威岬など先端部までは、このバス(一部予約制)かレンタカー利用が現実的です。
現実的なアクセスのアドバイス
岬めぐりまで含めて楽しむなら、やはり車での来訪が便利です。公共交通だけで先端の神威岬まで行く場合は、バスの本数と予約制区間を事前に確認しておきましょう。冬期は岬の門が閉まり、雪道運転にもなるので、無理のない計画がおすすめですよ。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
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