本宮市(もとみやし)は、福島県のほぼ中央、阿武隈川が縦断するまちです。人口29,552人。福島県内の市では人口・面積ともに最も小さく、郡山市のベッドタウンでありながら、県を代表する内陸工業地帯という二つの顔を持っています。
本宮市の見どころを5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ もとみやみずいろ花火──阿武隈川を舞台にした「本宮市夏まつり」のフィナーレを飾る花火
- ✅ 本宮映画劇場──大正3年開業、今も建物と映写機が残る築100年超のレトロ映画館
- ✅ アサヒビール福島工場を擁する、高速道路が交差する内陸工業のまち
- ✅ 医学者・野口英世が上京の際に列車に乗った本宮駅のあるまち
- ✅ 白沢地区のとろろ芋──長さ1メートル前後、甘みの強い自然薯系の贈答品
「レトロな街並みや古い映画館が好きな人」「工場夜景や産業観光に興味がある人」「郡山近郊でゆったり暮らせる場所を探している人」に向いたまちです。本記事では、観光・歴史・文化から、白沢のとろろ芋やアサヒビールといった特産・食まで、地元目線で紹介します。
| 人口 | 29,552 人 ※2026年6月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 88.02 km² |
| 人口密度 | 336 人/km² |
地理的には、北は二本松市・安達郡大玉村、南と西は郡山市、東は田村郡三春町に接しています(出典:本宮市公式ホームページ)。JR東北本線・国道4号・東北自動車道が通り、本宮ICも市内にあります。
市の中央を北へ流れる阿武隈川が地形を東西に二分し、旧本宮町側には安積原野の平地と工業団地が、旧白沢村側には里山と農村が広がります。火山や大きな山こそありませんが、街道の交差点として栄えた歴史と、今も現役のレトロ空間が詰まったまちなんですよ。ひとつずつ見ていきましょう。
本宮市の推しポイント

本宮市の魅力は「川・映画館・工業・鉄道」に集約されます。夏の夜空を彩る阿武隈川の花火、大正から時が止まったままの映画館、アサヒビールをはじめとする工場群、そして偉人が旅立った駅。小さなまちに、性格の違う見どころがぎゅっと並んでいます。ここでは4つに絞って紹介します。
もとみやみずいろ花火──阿武隈川の夏の風物詩
本宮市最大のイベントが、毎年7月に開かれる「本宮市夏まつり」です。2026年は7月18日・19日に第20回として開催され、2日目の夜、阿武隈川と安達橋を舞台に「もとみやみずいろ花火」が打ち上がりました(出典:本宮市公式ホームページ)。盆踊りや舟こぎ競争も名物で、まち全体が「みずいろ」に染まる2日間なんですよ。
本宮映画劇場──大正から時が止まった映画館
本宮駅のほど近くに、1914年(大正3年)に芝居小屋「本宮座」として開業し、1943年に本宮映画劇場と改称した木造の劇場が残っています。1963年に廃館となりましたが、建物も映写機も当時の姿のまま。館主が50年以上メンテナンスを続け、今も不定期で上映会が開かれています。館内に足を踏み入れると、昭和にタイムスリップしたような空気が流れているんです。
アサヒビール福島工場と内陸工業のまち
本宮市は、東北自動車道と磐越自動車道が交わる交通の要衝で、荒井・糠沢などに工業団地が広がる県内屈指の内陸工業地帯です。なかでもアサヒビール福島工場は有名で、IHIや東北村田製作所などの事業所も立地しています。工場が多いことから、まちの財政は比較的安定しているとされています。
野口英世が旅立った本宮駅と街道の記憶
本宮は古くから会津街道・相馬街道・三春街道が交わる交通の中心地でした。猪苗代出身の医学者・野口英世が上京する際、馬車で本宮まで出て本宮駅から列車に乗った話はよく知られています。今も戸崎ロータリーなど、街道分岐の名残がまちの構造に残っています。
本宮市の歴史

本宮の歴史は「街道の宿場町」から始まります。古代には安達駅が置かれた交通の要地であり、江戸時代には二本松藩の宿場町として栄えました。近代には工業のまちへと姿を変え、2007年には旧本宮町と旧白沢村が一つになって本宮市が誕生しました。大きく3段階に分けて見ていきます。
古代〜中世──街道の交差点「本宮」
古くは「本牧(ほんもく)」と記され、奈良時代には「本目」に変わり、11世紀ごろに現在の「本宮」となりました。地名は、市内北部にある南達地方一帯の総鎮守・安達太良神社に由来します。古代には官道の駅「安達駅(あだちのうまや)」が置かれた要地でした。
戦国時代には、伊達政宗が人取橋の戦いの際にこの地を拠点としたことでも知られています。会津街道の起点の石碑は、現在は市の歴史民俗資料館に移されて保存されています。
近代──宿場町から工業のまちへ
江戸時代には二本松藩の支配下で宿場町として発展。明治には町村制施行で本宮町が成立し、鉄道の駅も早くに設けられました。明治・大正期には本宮電気が設立され、周辺一帯へ電気を供給しています。
昭和に入るとグンゼが工場を建設して操業を開始。太平洋戦争中には本宮空襲でこの工場が爆撃され、4人が亡くなりました。戦後の高度経済成長期には工業団地が次々と造成され、アサヒビールなどが誘致されて、まちの主産業は工業へと移っていきました。
現代──二つの町村が一つになった2007年
2007年(平成19年)1月1日、安達郡の本宮町と白沢村が新設合併して本宮市が誕生しました。2005年施行の新しい合併特例法のもとで行われた市制施行で、全国的にも早い時期の新設合併の一つとされています。合併により「白沢」の村名は地名としては消えましたが、とろろ芋などに「本宮市白沢産」として名が受け継がれています。
本宮市の文化・風習

方言と話し方の特徴
本宮市は、福島弁のなかでも福島市や二本松市などと同じ「県北」の言葉が使われる地域です。標準語に比較的近いのですが、濁音が多く、抑揚が少なくフラットに聞こえるのが特徴なんですよ。
代表的なのがだから(そうだよね・そうそう、と強く同意する相づち)。接続詞ではなく、共感を表す一語として使われるので、初めて聞くと少し戸惑うかもしれません。ほかにもんだ(そうだ・そうですね)、なんぼ(いくら・どれくらい)、したっけ(そしたら・それじゃあ)、めんこい(かわいい)、さすけねぇ(差し支えない・大丈夫)、おばんです(こんばんは)などがよく使われます。
体調がすぐれないことをこわい(疲れた・具合が悪い)と言うのも独特で、「怖い」と取り違えないよう注意が必要です。夕方に「おばんです」と声をかけ合う、そんな温かみのある言葉が日常に息づいています。
阿武隈川とともにある暮らし
本宮の暮らしは、まちを縦断する阿武隈川と切り離せません。「みずいろのまち」を掲げるだけあって、公園も花火もお酒も「みずいろ」の名を冠しています。夏は花火と川、秋は実りの田園、冬は雪と、季節の移ろいがそのまま生活のリズムになっているんですよね。
食卓と人の気質
旧白沢村が純農村だったこともあり、稲作や養鶏、畑作が今も盛んで、食卓には地元の米や卵、芋類が並びます。街道の宿場町として人の行き来を受け入れてきた土地柄か、外から来た人にも構えすぎない距離感で接してくれる。そんな気質が根づいているように感じられます。
本宮市の特産品・食

特産品1:白沢のとろろ芋
本宮市を代表する特産が、旧白沢村から続くとろろ芋です。独特の土壌とケース栽培によって、真っすぐ伸びた長さ1メートル前後の芋が育ちます(出典:本宮市公式ホームページ)。肌色がよく甘みが強いのが特徴で、出荷は11月下旬から12月中旬。化粧箱入りの贈答品として人気なんですよ。すりおろしてご飯にかければ、粘りと甘みで箸が止まらなくなります。
特産品2:本宮烏骨鶏の卵
養鶏が盛んな土地柄を象徴するのが、本宮烏骨鶏とその卵です。市の特産品として、しいたけや長芋焼酎などと並んで紹介されています(出典:本宮市観光情報サイト みずいろナビ)。烏骨鶏の卵は数が少なく濃厚で、贈り物やお菓子の材料として重宝されます。
特産品3:アサヒビール福島工場と地酒
飲み物のまち、という顔もあります。アサヒビール福島工場が立地し、浄水場から専用管でビール工場へ水が送られているほど。さらに市内には大天狗酒造などの蔵があり、「みずいろのまちもとみや」といった清酒も造られています。工場や蔵を訪ねて、できたての一杯を味わうのも本宮らしい楽しみ方です。
特産品4:秋の味覚──あだたら高原梨と大核無柿
果物や秋の味覚も見逃せません。あだたら高原梨や、種のない大核無柿(おおたねなしがき)などが特産品として並びます(出典:本宮市観光情報サイト みずいろナビ)。みずみずしい梨も、干し柿にして甘みを凝縮させた柿も、秋から冬の食卓を彩ってくれます。地域交流センターなどで本宮産品として手に入るので、旅の締めにお土産として選んでみてください。
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本宮市の観光スポット

本宮市の見どころは、まちのサイズのわりに個性がバラバラなのが面白いところです。花と歴史庭園、大正から時が止まった映画館、日本最大級のビール工場。まずは駅から車で15分圏内に集まる「歴史・文化系」と「産業・体験系」の2グループに分けて押さえていきましょう。
花と歴史を味わうスポット
- 花と歴史の郷 蛇の鼻(蛇の鼻遊楽園) – 明治期に造園された観光庭園で、園内には旧本宮町の豪農・伊藤家が10年をかけて建てた別邸「蛇の鼻御殿」があります。御殿は平成8年12月に国の登録有形文化財に登録されました(出典:本宮市公式ホームページ)。桜・フジ・スイレン・紅葉と、季節ごとに表情が変わるので、いつ来ても何かしらの花が迎えてくれるんですよ。すり鉢池に映る紅葉は特に静かで、時間がゆっくり流れます。
- 本宮映画劇場 – 1914年(大正3年)に芝居小屋「本宮座」として開業し、1943年に映画館へと改称。1963年に廃館となりましたが、建物も映写機も当時のまま残されています。館主が長年メンテナンスを続け、今も不定期の上映会や事前予約の見学が行われています。板張りの客席に腰かけると、昭和の映画館そのままの空気に包まれるんですよね。
- 安達太良神社 – 「本宮」という地名の由来になった、南達地方一帯の総鎮守。まちの成り立ちを知るなら、まずここに足を運びたい場所です。境内は静かで、参道を歩くだけでも土地の歴史の厚みが感じられます。
産業と体験を楽しむスポット
- アサヒビール福島工場 – 敷地約7万4千坪、日本最大級の生産量を誇るビール工場です。要予約で工場見学ができ、隣接する「アサヒビール園 福島本宮店」では、工場直送のできたてビールとジンギスカンが味わえます(出典:本宮市公式ホームページ)。仕込みの香りが漂う工場を歩いたあとの一杯は格別。車で行くと飲めないので、JRでのアクセスがおすすめです。
- みずいろ公園 – 阿武隈川ぞい、本宮駅から歩いて行ける市街地の公園。夏まつりの花火や冬のイルミネーションなど、季節のイベント会場としても使われます。何もない日でも、川風を感じながらのんびり過ごせる、まちの「みずいろ」を象徴する場所です。
- 本宮市ふれあい美術館 – 白沢地区にある美術館で、英国をテーマにした企画展が開かれることでも知られています。2026年にはアルフォンス・ミュシャの企画展なども予定されています(出典:本宮市公式ホームページ)。里山のなかで静かにアートに浸れる、穴場的なスポットなんですよ。
本宮市の観光ルート

本宮市はコンパクトなので、駅を起点にすれば半日〜1日でぐるっと回れます。まちなかの映画館と庭園をつなぐ「文化ルート」、白沢の里山をのんびり巡る「田園ルート」、そして周辺都市と組み合わせる「広域ルート」の3本を用意しました。本宮駅前からは観光ワンコインタクシーも利用できます。
【車・1日】まちなか&花の庭園ルート
9:30 本宮駅 → 9:40 本宮映画劇場(車・徒歩5分)→ 10:40 蛇の鼻(車15分)→ 12:30 アサヒビール園(車15分)→ 14:30 みずいろ公園(車15分)
①本宮映画劇場(60分)→ 事前予約で館内を見学。朝いちばんは光の入り方が柔らかく、レトロな空間の雰囲気をじっくり味わえます。
②花と歴史の郷 蛇の鼻(90分)→ 御殿と庭園を散策。午前中は花の色が鮮やかで、写真も撮りやすい時間帯です。
③アサヒビール園 福島本宮店(90分)→ ジンギスカンで昼食。工場直送のビールで、旅の中休みをのんびりと。
④みずいろ公園(60分)→ 川ぞいを散歩して締め。夕方の光が阿武隈川に落ちる時間帯がおすすめです。
【車・半日】白沢のんびり田園ルート
13:00 本宮駅 → 13:20 本宮市ふれあい美術館(車20分)→ 14:30 白沢の里山・直売所(車10分)→ 15:30 しらさわ夢図書館(車10分)
①本宮市ふれあい美術館(60分)→ 英国テーマの企画展を鑑賞。静かな里山のなかで、時間を忘れてアートに浸れます。
②白沢の直売所(40分)→ 秋なら名産のとろろ芋や梨、柿を探して。旬の顔ぶれを見るだけでも楽しい時間です。
③しらさわ夢図書館(40分)→ ゆったりした館内で読書。旅の合間に静かに一息つきたい人に向いています。
【鉄道・1日】広域ルート:本宮+周辺のまち
9:00 本宮駅 → 9:15 アサヒビール福島工場(五百川駅・車)→ 11:30 二本松(電車)→ 15:00 郡山(電車)
①アサヒビール福島工場(90分)→ 工場見学と試飲。鉄道旅なら安心してビールを味わえます。
②二本松市(3時間)→ 隣の二本松市で霞ヶ城公園などを散策。城下町の風情を楽しみます。
③郡山市(自由)→ 帰りは郡山市で買い物や食事を。新幹線停車駅なので、そのまま帰路につけます。
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本宮市の年間イベント

本宮市のイベントは「みずいろ」と「季節の花」が二大テーマです。夏の花火から秋の祭り、冬のイルミネーションまで、まちが季節ごとに色を変えていきます。なかでも夏まつりは、まち全体が一年でいちばん盛り上がる日なんですよ。
春〜夏:本宮市春まつり・本宮市夏まつり
春には「本宮市春まつり」が例年4月ごろに開かれ、蛇の鼻では桜やフジが見頃を迎えます。まちが一気に華やぐ季節です。
そして夏の主役が「本宮市夏まつり」。2026年は7月に第20回として開催され、2日目の夜には阿武隈川と安達橋を舞台に「もとみやみずいろ花火」が打ち上がります(出典:本宮市公式ホームページ)。盆踊りや舟こぎ競争でまちが熱くなり、川面に映る花火のフィナーレは息をのむ美しさです。
秋:もとみや秋祭り・しらさわ秋祭り
秋になると、旧本宮側の「もとみや秋祭り」と旧白沢側の「本宮市しらさわ秋祭り」が、例年11月ごろにそれぞれ開かれます(出典:本宮市公式ホームページ)。実りの季節らしく、地元の農産物やグルメが並び、まちに活気があふれます。同じころ蛇の鼻の紅葉も見頃を迎えるので、祭りと紅葉狩りをセットにするのも贅沢ですよ。
冬:本宮市イルミネーション
冬は「みずいろのまち」らしく、水色の光がまちを包みます。例年11月下旬から翌1月ごろにかけて、みずいろ公園やJR本宮駅周辺、白沢公民館がライトアップされ、点灯時間は17時から21時までです(出典:本宮市公式ホームページ)。公園内にはハートやドーム型のフォトスポットも登場します。寒さのなかで見る幻想的な水色は、この季節ならではの景色なんですよね。
本宮市のエリア別の顔

本宮市は、中央を流れる阿武隈川によって地形が東西に二分されています(出典:本宮市公式ホームページ)。川の西側には市街地と工業団地が、東側の旧白沢村側には里山と農村が広がります。旅する視点で、まちを4つのエリアに分けて見ていきましょう。
本宮駅・まちなかエリア──歴史と川が交わる中心地
市の行政や商業の中心で、本宮映画劇場やみずいろ公園、安達太良神社が徒歩・車圏内に集まっています。古い街道の宿場町だった名残と、川ぞいの穏やかな景色が同居するエリアです。まち歩きでレトロな空気を味わいたい人におすすめですよ。
荒井エリア──ビールと工業のにぎわい
アサヒビール福島工場や工業団地、大型のショッピング施設が集まる、まちのにぎやかな顔。工場見学とジンギスカンを目当てに訪れるなら、まずこのエリアを目指すことになります。食事や買い物をまとめて済ませたいときに便利です。
白沢エリア──里山とアートが息づく田園地帯
阿武隈川の東側、旧白沢村にあたる里山と農村のエリア。名産のとろろ芋が育ち、英国テーマの企画展で知られるふれあい美術館やしらさわ夢図書館も点在します。のんびりドライブしながら、田園とアートを静かに楽しみたい人にぴったりです。
高木・岩根エリア──丘の上の新しい住宅地
北郡山ニュータウンやみずきが丘などの団地が造成され、近年人口が増えた住宅エリア。観光地というより暮らしの場ですが、丘の上から望むまちの眺めは開放的です。郡山市のベッドタウンとしての本宮市の「今」を感じられる一帯なんですよ。
本宮市の気候・季節の暮らし

本宮市は福島県の中通り内陸に位置し、夏は蒸し暑く、冬は冷え込む、四季のはっきりした気候です。隣接する郡山の観測点では、年平均気温はおよそ12℃、年間降水量はおよそ1,200mm前後となっています(出典:気象庁)。会津のような豪雪地帯ではないので、雪は積もっても比較的少なめと考えられます。季節ごとの暮らしを見ていきましょう。
夏──7月〜8月の暮らし
内陸の盆地的な地形のため、夏は日中の気温が上がり、真夏日になる日もあります。湿度も高めで、蒸し暑さを感じる時期です。夜には阿武隈川ぞいを風が抜けるので、夕涼みがてら川辺を歩く人も多いんですよ。夏まつりの花火は、この季節の一番の楽しみです。
秋──9月〜11月の暮らし
秋は空気が澄み、里山や蛇の鼻の紅葉が色づく穏やかな季節です。台風や前線で大雨になる日もありますが、実りの季節らしく、直売所には梨や柿、とろろ芋が並びます。朝晩の冷え込みが少しずつ強くなり、暮らしに冬支度の気配が混じり始めます。
冬──12月〜2月の暮らし
冬は冷え込み、朝は氷点下になる日もあります。ただ、日本海側や会津ほどの積雪はなく、太平洋側気候らしく晴れる日も多いのが特徴です。とはいえ路面の凍結には注意が必要で、車の冬タイヤは欠かせません。水色のイルミネーションが、寒い夜のまちをやさしく照らしてくれます。
春──3月〜5月の暮らし
春は蛇の鼻の桜やフジ、まちなかの花々が一気にほころぶ、待ちわびた季節です。日中は暖かくなりますが、春先は風が強く、寒暖差も大きめ。上着で調整しながら、花見や春まつりに出かけたくなる時期なんですよね。
本宮市の移住・暮らし情報

本宮市は「福島のへそのまち」を掲げる、県のほぼ中央にあるコンパクトな市です。郡山市への通勤圏でありながら、子育て支援に力を入れているのが暮らしの大きな特徴。ここでは「実際に住むとどうか」を項目ごとに見ていきましょう。
通勤・通学
本宮市は郡山市のベッドタウンで、郡山方面へ通勤・通学する人が多い土地です。JR東北本線で本宮駅から郡山駅まで数駅、車でも東北自動車道でアクセスしやすく、日常の行き来がしやすい立地なんですよ。
住宅環境
賃貸はJR本宮駅周辺や市街地の青田エリアに集まっています。賃貸アパートはおよそ3万〜6万円台が主流で、2K・2DKなど少人数向けが探しやすいのが特徴です(出典:SUUMO)。丘の上のニュータウンには、ゆとりのある戸建て住宅地も広がっています。
買い物環境
荒井エリアを中心に、大型のショッピング施設やロードサイド店がそろっています。国道沿いでまとめ買いができるので、車があれば日常の買い物に困る場面は少ないと考えられます。
子育て・教育
子育て支援の手厚さは、本宮市の暮らしの目玉です。「こどもまんなか へそのまち プロジェクト」として、保育料や小中学校の給食費の無償化、18歳までの医療費助成などを打ち出しています(出典:本宮市公式ホームページ)。市内には複数の小・中学校があり、ICT教育にも取り組んでいます。
医療環境
市内にはクリニックや診療所があり、日常的な受診には対応できる環境です。より高度な医療が必要なときは、隣接する郡山市の総合病院を利用する形が現実的と考えられます。18歳までの医療費助成があるのは、子育て世帯には心強いところです。
エリア別の暮らし視点
暮らす目線でエリアを見ると、駅前・まちなかは生活利便性が高く、荒井は買い物・通勤に便利です。高木や岩根のニュータウンは静かな住宅地で、白沢は家賃を抑えつつ里山の自然に近い暮らしができるエリアと考えられます。移住支援や空き家バンクも整備されています(出典:本宮市公式ホームページ)。
本宮市へのアクセス

本宮市は、JR東北本線と東北自動車道が通る交通の便のよいまちです。首都圏からは新幹線と在来線の乗り継ぎ、車なら高速道路一本で向かえます。主要な行き方を整理していきます。
車でのアクセス
東北自動車道の本宮ICが市内にあり、車移動の起点になります。仙台方面からも首都圏方面からも高速道路一本でつながっているので、遠方からのドライブでもアクセスしやすいエリアです。冬場は路面凍結に備えて冬タイヤで向かうのが安心ですよ。
鉄道+新幹線でのアクセス
鉄道の玄関口はJR東北本線の本宮駅です(出典:本宮市公式ホームページ)。首都圏からは東北新幹線で郡山駅まで向かい、郡山で東北本線に乗り換えて本宮駅まで数駅、というルートが基本です。乗り換えは郡山の一回だけなので、移動はシンプルです。
飛行機でのアクセス
県内には福島空港があり、遠方から空路で入る場合の選択肢になります。空港からはレンタカーやバスなどでの移動になるため、到着後の交通手段を事前に決めておくと安心です。時間に余裕を持って計画するのがおすすめですよ。
市内移動の現実的アドバイス
市内の移動は車が基本になります。鉄道を使わない観光なら、本宮駅前から利用できる観光ワンコインタクシーやコミュニティバスが便利です。蛇の鼻へは本宮駅からワンコインタクシーが運行しているので、車がなくても主要スポットは回れますよ。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
【トラベリスト】
で航空券をまとめて比較する
【地元住民に直撃!】本宮市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
花と庭園のある観光施設で、園内をご案内する仕事をしています。季節ごとに咲く花や、園内に建つ古い御殿のお話をしながら、来園された方と一緒に園内を歩くんです。
子どもの頃からこの本宮市で育って、気づけばこの土地の緑や水のそばで働いていました。四季の移ろいをこんなに間近で感じられる仕事は、なかなかないと思っています。
Q2.本宮市に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
やっぱり花と歴史のある庭園はおすすめです。桜やフジ、スイレン、紅葉と、季節ごとに表情が変わって、すり鉢池に映る紅葉は本当に静かで、時間が止まったように感じます。
あとは地元の人間として、大正時代のまま残る古い映画館も見てほしいですね。板張りの席に座ると、昭和の空気がそのまま流れていて、外から来た人はみんな驚きます。
Q3.本宮市でお土産を買うとしたらなんですか?
定番なら、白沢のとろろ芋ですね。真っすぐ伸びた芋で甘みが強くて、すりおろしてご飯にかけると箸が止まらないんです。贈答用の箱入りもあって、贈り物にも喜ばれます。
地元の人間がこっそり選ぶなら、烏骨鶏の卵。数が少なくて濃厚で、お菓子作りに使うと味が全然違うんですよ。梨や柿も秋の楽しみです。
Q4.外から人が来たときに、本宮市でまず連れていく店はどこですか?
まずはビール工場のそばにある、できたてのビールとジンギスカンが味わえるお店に連れていきます。目の前の工場から届く一杯は、ここでしか飲めない鮮度なんです。
それから、まちなかの昔ながらの定食屋さんも案内します。出汁と油の匂いのする、飾らない味。ああいう店で食べると、この土地の暮らしの空気が伝わる気がします。
Q5.本宮市はどんな気質だと思いますか?
昔から街道が交わる宿場町だったからか、外の人を構えずに受け入れる、さっぱりした気質だと思います。距離の詰め方がちょうどよくて、押しつけがましくないんです。
川のそばの穏やかな土地柄も影響しているのか、のんびりしていて、でも祭りとなると一気に熱くなる。そのメリハリが、地元の人間としては愛おしいところです。
Q6.昔に比べて、本宮市の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
丘の上に住宅地が増えて、郡山方面へ通う人がずいぶん増えた印象です。まちが少しずつベッドタウンらしくなって、人の流れも変わってきたなと感じます。
ただ、まちなかの昔ながらのお店は少しずつ減っていて、そこは正直さみしいです。夏まつりのように、まち全体が一つになる日があるのは、今も変わらない誇りですね。
Q7.本宮市のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
子育て支援にすごく力を入れているので、子育て世代がもっと増えてくれたらと期待しています。給食費や医療費の支援は、地元でも評判がいいんですよ。
あとは英国とのつながりを生かした催しや、市民センターや運動公園、みずいろ公園を使った季節のイベントが、もっと広がっていくといいなと思っています。

