| 人口 | 3,962 人 ※2026年2月28日時点(住民基本台帳) |
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| 面積 | 547.72 km² |
| 人口密度 | 7.23 人/km² |
みなさん、上ノ国町(かみのくにちょう)って知ってますか?北海道の南西部、檜山振興局管内の最南端にある、日本海に面した人口約4千人の小さな町なんですよ。中世に武田信広が築いた勝山館跡が国指定史跡として残り、「北海道発祥の地」とも呼ばれる、歴史と海の町です。
面積は547.72km²、人口は3,962人(2026年2月28日時点)、人口密度はわずか7.23人/km²という、ゆったりとした町。北海道のほかの土地と違うのは、対馬海流の影響で道内では非常に温暖で積雪が少ないという点です。ところが一方で、年中風が強くて雨が多いのも特徴で、その風を活かした風力発電も行われています。
歴史好きなら一度は耳にする「道南十二館」のうち、花沢館・洲崎館・勝山館という3つの館跡が同じ町内に揃って国指定史跡になっているのは、全国でもここ上ノ国町だけ。1456年のコシャマインの乱で武田信広がコシャマイン父子を討ったことから松前氏の歴史が始まった、まさに「北の中世」の舞台なんですよ。
上ノ国町は、北に同じ檜山振興局所在地の江差町、南には松前郡松前町と厚沢部町、東には木古内町・知内町・福島町(いずれも渡島総合振興局管内)と接しています。東と南は大千軒岳をはじめとする松前半島の脊梁山地で隔てられていて、地形的にも文化的にも独立した雰囲気のある町です。したっけ(それじゃあ)、これからこの町の魅力を一緒に深掘りしていきましょう。
上ノ国町の推しポイント
勝山館跡──「北の中世」を伝える続日本100名城
標高159mの夷王山中腹に広がる、武田信広が15世紀後半に築いた山城跡なんですよ。発掘調査では国内外産の陶磁器が約5万点、金属製品や木製品などを含めると10万点余りの出土品が見つかっていて、日本海北方交易の拠点だった当時の暮らしが鮮やかに浮かび上がってきます。2017年4月には「続日本100名城」にも登録されました。
夷王山からの日本海ビュー
勝山館跡のある夷王山の山頂からは、奥尻島や大島が浮かぶ日本海と上ノ国市街が一望できて、晴れた日はなまら(とても)気持ちいい眺めなんですわ。山裾には勝山館に住んでいた人々の墓と推測される600余基の白い墓標が並び、当時の人々の息遣いがそのまま伝わってきます。
湯ノ岱温泉──北海道では珍しい炭酸泉の秘湯
町内中心部から木古内方面へ約16km、天の川のほとりにある国民温泉保養センターは、1974年に国民保養温泉地に指定された炭酸泉の名湯。35℃・38℃・42℃の3つの浴槽があり、入浴料は大人350円という気軽さも嬉しいところです。
海洋牧場で育つ蝦夷あわび
「海洋牧場」と銘打った海面養殖が町ぐるみで進められていて、養殖活蝦夷あわびはふるさと納税の人気返礼品。日本海の荒波で鍛えられたアワビは身が締まり、コリコリとした食感がたまらないんですよ。
日本でここだけ・ブラックシリカ
天の川上流の平成上ノ国鉱山で産出されるブラックシリカは、なんと国内外でこの上ノ国町でしか採れない天然鉱石。遠赤外線を放射することから岩盤浴などに利用され、道の駅でも商品が並んでいます。
上ノ国町の歴史
「上之国」という地名の由来
上ノ国町は、北海道で最も早い時期に和人が定住した地とされています。1189年、源頼朝が奥州藤原氏を攻めた際に、糠部や津軽の人々がこのあたりまで逃れてきたという伝承もあるほど、古い土地なんですよ。鎌倉時代以降の蝦夷地は安東氏の管轄でしたが、15世紀初頭に渡島半島各地に砦が築かれ、これが「館(たて)」と呼ばれる「道南十二館」の始まりです。このとき函館周辺は「下之国」、上ノ国や江差周辺は「上之国」と称され、これがそのまま町名になりました。
1456年・コシャマインの乱と松前氏の誕生
1456年、コシャマイン率いるアイヌ人の蜂起で道南十二館のうち十館が陥落するという大事件が起こります。この時、花沢館主・蠣崎季繁の客将だった武田信広が指揮を執り、七重浜でコシャマイン父子を討ち取って乱を平定しました。信広はこれを機に蠣崎家を継ぎ、花沢館の近くに勝山館・洲崎館を築き、上ノ国町は蠣崎氏による蝦夷地支配の拠点となったんですね。1473年には信広が勝山館内に上ノ國八幡宮を館神として創建しています。
江差への中心移転と近現代
1514年、二代目の蠣崎光広が松前へ本拠を移しても、勝山館には城代が置かれ、上ノ国は檜山地域の政治・経済・軍事の中心であり続けました。ところが江戸時代に入った1678年、江差に檜山番所が設けられると拠点機能も江差へ移り、勝山館は廃城に。明治35年(1902年)に7村合併で上ノ国村となり、昭和42年(1967年)3月1日に町制施行で上ノ国町が誕生しました。なんも(いやいや)派手な歴史はないように見えて、実は北海道の歴史そのものを背負った町なんですよ。
上ノ国町の文化・風習
道南方言が息づく暮らし
上ノ国町は北海道方言の中でも「道南方言」と呼ばれるエリアで、対岸の青森県下北・津軽方言の影響を色濃く受けた言葉が話されています。「したっけ(そうしたら/それじゃあ)」「なんも(どういたしまして/大丈夫)」「しばれる(凍える寒さ)」「なげる(捨てる)」など、道民にはお馴染みの言葉が日常会話に普通に登場します。海岸部は「浜言葉」とも呼ばれる独特の響きがあり、内陸の道民にも聞き取りにくいといわれるほど個性的です。
夷王山まつりと上ノ國八幡宮例大祭
6月には夷王山まつりが開かれ、ツツジが満開の山頂周辺は町中の人で賑わいます。9月には上ノ國八幡宮例大祭が斎行され、武士の装束で練り歩く「徒士(かち)行列」や社殿で奉納される伝統神楽が披露されるんですよ。江戸時代中期から続くと伝わる祭りで、1473年に武田信広が創建したという由緒ある神社の格式を今に伝えています。
四季の暮らしと食卓
沿岸を流れる対馬海流のおかげで、北海道の中では非常に温暖で積雪も少なめ。ですが、一年を通じて風がとにかく強いので、町なかの家は風除けの工夫が随所に見られます。春は山菜採り、夏から秋は天の川での渓流釣り、冬はスキーと、なまら(とても)四季がはっきりしていて生活が楽しいんですわ。食卓には海洋牧場のアワビやウニ、近海で獲れたスケトウダラやホッケが並び、農家ならアスパラやフルーツポーク、町内のワイナリーで造られたワインまで揃う、なかなか贅沢な暮らしぶりです。
上ノ国町の特産品・食
蝦夷あわび(海洋牧場育ち)
近年の上ノ国町を代表する特産といえば、海面養殖で育てられる蝦夷あわび。漁業者の経営安定を目的に「海洋牧場」と銘打って養殖が推進されてきた、町を挙げての取り組みなんですよ。身が締まってコリコリとした歯ごたえと、噛むほどに広がる磯の旨味が特徴で、刺身でいただくのが一番贅沢な食べ方。バター焼きや酒蒸しにすると、また違った濃厚な甘みが楽しめます。旬は夏場(6〜8月頃)。ふるさと納税では7cm以上の活蝦夷あわびが返礼品として人気です。
春アスパラガス
3月下旬から収穫が始まる春アスパラは、雪解け直後の冷たい朝に芽吹く上ノ国町の春の使者。刀祢農園やわかさ農園など複数の生産者が朝採れを直送していて、太くて柔らかい、噛むと汁がじゅわっと染み出るような甘さが魅力です。生でかじっても甘いほどで、ゆでてマヨネーズだけでもなまら(とても)うまいんですわ。温暖な気候と肥沃な土壌のおかげで、北海道アスパラのなかでも一足早い時期に出回るのが強みです。
フルーツポーク
上ノ国町の地元ブランド豚「フルーツポーク」は、餌に果実成分を加えて育てた甘みのある豚肉。脂身が甘くてあっさりしているので、しゃぶしゃぶやすき焼きにすると違いがわかります。道の駅上ノ国もんじゅではフルーツポークのコロッケが定番人気で、揚げたてのサクサク感とジューシーな肉汁がたまりません。
上ノ国ワイン
町内の廃校を利活用したワイナリーで醸造されている、町産のワイン。「上の赤」「上の白シャルドネ」「上の泡セイベルロゼスパークリング」など、ふるさと納税の飲み比べセットでも人気の品揃えなんですよ。海と山に囲まれた土地で造られたワインは、地元の魚介や肉料理にもよく合います。
ブラックシリカ
食品ではありませんが、外せない特産が天の川上流の平成上ノ国鉱山で採れる天然鉱石・ブラックシリカ。遠赤外線とマイナスイオンを放射することから岩盤浴や健康グッズに利用され、日本では上ノ国町だけで産出されるという超レアな存在なんですよ。道の駅もんじゅではブラックシリカ商品が並び、お土産にも人気です。
近海の魚介とオニエビ
日本海の近海ではスケトウダラ、ホッケ、スルメイカが水揚げされ、地元の食卓を支えています。なかでも数量限定で出回る「幻のオニエビ」は3月・4月の季節限定品で、500gで約30匹程度の希少品。甘くて濃厚な旨味があり、ふるさと納税でもすぐに完売してしまう逸品です。したっけ(それじゃあ)、最後にひとこと──歴史も自然も食も全部詰まったこの町、一度は足を運んでみてほしいんですわ。
上ノ国町の観光スポット
歴史好き必見・夷王山と勝山館跡
序盤でも触れた、上ノ国町の象徴ともいえる場所がここなんですよ。標高159mの夷王山中腹に、武田信広が15世紀後半に築いた山城・勝山館跡が広がっていて、2017年4月に「続日本100名城」にも選定された国指定史跡です。柵や空壕、橋などが立体復元され、井戸跡や建物跡が平面表示されているので、当時の姿が頭の中で立ち上がってくる感覚なんですわ。山頂からは奥尻島や大島が浮かぶ日本海と、天の川が海に注ぐ河口、上ノ国市街までを一望でき、強い海風に吹かれながら見る夕暮れの光景はなまら(とても)忘れられません。新緑の6月、紅葉の10月が特におすすめの時期です。
- 勝山館跡 – 武田信広が15世紀後半に築いた山城跡で、出土品10万点超を誇る「北の中世」を物語る国指定史跡。発掘現場をそのまま歩ける貴重な体験ができます。
- 夷王山 – 標高159mの低山ながら、山頂からは日本海と上ノ国市街を360度で見渡せる絶景ポイント。武田信広を祀る夷王山神社も鎮座しています。
勝山館跡ガイダンス施設
夷王山中腹にあるガイダンス施設は、勝山館跡を訪れる前にぜひ立ち寄りたい場所。出土した中国産青磁・白磁・染付や国産の美濃焼、越前焼などの陶磁器、アイヌの人々が使っていた骨角器のレプリカが展示されています。館内の模型を見てから現地を歩くと、雛壇状に並ぶ建物跡の意味がしっかりと頭に入ってくるんですよ。開館期間は4月第1土曜日から11月第2日曜日まで、開館時間は10時〜16時、月曜定休(祝日の場合は翌日)と祝翌日が休館日。入館料は大人200円、小中高生100円とお手頃です。
- 勝山館跡ガイダンス施設 – 出土品や復元模型を展示する解説施設。発掘の臨場感が伝わる映像コーナーもあり、勝山館散策の前にぜひ立ち寄りたい場所です。
道の駅 上ノ国もんじゅ
国道228号沿い、海を見下ろす高台に建つ道の駅で、北海道ウォーカーの絶景感動部門で金賞を受賞したことでも知られます。1階の物産販売所では海洋牧場育ちの活蝦夷あわび、活ホタテ、活エビが水槽で泳ぎ、フルーツポーク商品やブラックシリカ商品もズラリ。2階のレストランは海側がガラス張りになっていて、奥尻島に沈む夕陽を眺めながら名物「てっくい天丼」(前浜で水揚げされた大きなヒラメを使った天丼)を味わえるんですよ。営業時間は道の駅9:00〜17:00、特産品販売所は4〜10月が9:00〜17:00、11〜3月が10:00〜17:00、レストランは11:00〜15:00(LO14:30)。したっけ(それじゃあ)、夕方になると沖合のイカ釣り船の漁火がチラチラ揺れる時間帯も格別ですよ。
- 道の駅 上ノ国もんじゅ – 海を一望する高台のオーシャンビュー道の駅。てっくい天丼やフルーツポークコロッケ、活アワビ販売などグルメも豊富で、ドライブの拠点に最適です。
湯ノ岱温泉(上ノ国町国民温泉保養センター)
町中心街から木古内方向へ約16km、天の川のほとりにポツンと建つ昭和の趣たっぷりの温泉施設なんですよ。1974年に環境庁の国民保養温泉地に指定された、北海道では数少ない炭酸泉。35℃・38℃・42℃の3種類の浴槽とうたせ湯があり、浴室の床や湯口は鉄分や炭酸成分の析出物で千枚田のような模様になっていて、これがまた見飽きないんですわ。源泉は2つあり、いずれも自噴。入浴料は大人350円、小人100円とびっくりの安さです。営業時間は10:00〜20:00(最終受付19:30)、定休日は毎月第1・第3月曜日(祝祭日の場合は翌営業日)と年末年始。長湯したい方にはなまら(とても)おすすめの秘湯です。
- 湯ノ岱温泉(上ノ国町国民温泉保養センター) – 北海道屈指の炭酸泉として知られる秘湯。析出物に覆われた床と壁、温度違いの3浴槽でじっくり湯あみが楽しめる、温泉ファン垂涎の施設です。
上之国館跡 花沢館跡・洲崎館跡
勝山館だけが上ノ国の中世遺跡じゃないんですよ。1456年のコシャマインの乱で最後まで陥落しなかった花沢館跡、武田信広が乱の鎮圧後に最初に築いた洲崎館跡も、勝山館跡とあわせて「上之国館跡」として国指定史跡になっています。3館とも徒歩や車で巡れる範囲にあり、中世の砦の地形がそのまま残っているのが魅力。歴史ファンにはなまら(とても)たまらない、歩きながら時代を遡る感覚が味わえる場所です。
- 花沢館跡 – 蠣崎季繁の居館跡で、コシャマインの乱で残った2館のうちの1つ。「道南十二館」の一つに数えられる重要史跡です。
- 洲崎館跡 – 武田信広がコシャマインの乱平定後、最初に築いた館跡。境内に砂館神社本殿(道指定有形文化財)があります。
上國寺と上ノ國八幡宮
勝山館跡の麓に永禄年間(1558〜70)創建と伝わる上國寺は、北海道有数の古刹で、1993年に本堂が国の重要文化財に指定されています。すぐそばに鎮座する上ノ國八幡宮は、1473年に武田信広が勝山館内に館神として創建した社で、本殿は1770年(明和7年)建立、北海道に現存する神社建築では最古といわれているんですよ。鬱蒼とした木々に囲まれた境内は、海風の音と鳥の声しか聞こえない静けさで、中世のままの空気が流れています。
- 上國寺 – 永禄年間創建と伝わる北海道有数の古刹で、本堂は国の重要文化財。北海道に残る数少ない中世仏堂建築の一つです。
- 上ノ國八幡宮 – 1473年創建、本殿は北海道現存最古の神社建築といわれる古社。武田信広ゆかりの祈願所で、毎年9月には例大祭が斎行されます。
旧笹浪家住宅
1800年代前半の建築とされ、北海道に現存する民家としては最古の部類に入る重要文化財。代々ニシン漁を営んだ旧家で、ニシン番屋の原型とされています。内部は上ノ国町の歴史を紹介する施設として公開されていて、太い梁や板の間、囲炉裏が当時のままの形で残っているんですわ。江戸後期の漁村の暮らしぶりがリアルに浮かぶ場所です。
- 旧笹浪家住宅 – ニシン漁で栄えた笹浪家の主屋・土蔵。北海道現存最古級の民家として国の重要文化財に指定されています。
上ノ国町の観光ルート
【車・1日】中世史跡と海の幸を満喫する町内完結ルート
函館駅または木古内駅でレンタカーを借りて、上ノ国町の中世史跡と海の恵みを存分に味わう1日プランです。出発地は道の駅上ノ国もんじゅ。歴史と絶景と温泉を、無理のないペースで一日で楽しめる王道コースなんですよ。
9:00 道の駅上ノ国もんじゅ → 9:20 上ノ國八幡宮・上國寺 → 10:00 勝山館跡ガイダンス施設 → 11:00 勝山館跡・夷王山散策 → 12:30 道の駅もんじゅで昼食 → 14:00 旧笹浪家住宅 → 15:00 湯ノ岱温泉(車約30分)→ 17:00 道の駅もんじゅで夕陽鑑賞
①道の駅もんじゅ(30分)→ 朝の海風を浴びながらフルーツポークコロッケで腹ごしらえ。観光案内も入手できます。
②上ノ國八幡宮・上國寺(45分)→ 北海道最古級の神社建築と仏堂建築を連続で見学。境内の静けさで気持ちが引き締まります。
③勝山館跡ガイダンス施設(45分)→ 出土品と模型で予習してから現地を歩くと理解度が段違い。午前中の光が館跡の地形を読みやすくします。
④勝山館跡・夷王山(90分)→ 雛壇状の館跡を歩き、山頂で日本海を一望。風が強い日も多いので上着を持参するのが正解です。
⑤湯ノ岱温泉(90分)→ 1日歩いた疲れをなまら(とても)気持ちいい炭酸泉で癒します。3つの温度を渡り歩くのが地元流。
【車・半日】函館発・道南中世遺産巡り広域ルート
函館を拠点に半日で上ノ国町のハイライトを巡る、観光客に人気の広域コース。函館市街から国道228号で約80km、所要時間は片道およそ1時間30分です。
8:30 函館駅 → 10:00 道の駅みそぎの郷きこない(休憩・木古内町)→ 10:30 上ノ国町到着 → 10:40 勝山館跡・夷王山 → 12:30 道の駅もんじゅで昼食 → 14:00 江差町(隣町)へ移動
①道の駅みそぎの郷きこない(30分)→ 木古内駅前の道の駅で休憩。北海道新幹線の終着・木古内エリアから上ノ国に入る玄関口です。
②勝山館跡・夷王山(90分)→ 上ノ国観光のハイライト。したっけ(それじゃあ)ガイダンス施設で予習してから本丸へ向かいましょう。
③道の駅もんじゅ・てっくい天丼(90分)→ 前浜のヒラメを使った名物天丼を、海を見下ろす窓辺で味わうのが定番ルート。
④江差町へ(30分)→ 北前船の寄港地として栄えた江差は車で約20分。あわせて訪れることで道南の歴史が立体的に見えてきます。
【鉄道+バス・1日】公共交通で楽しむ上ノ国エコルート
町内を鉄道は通っていないので、北海道新幹線・道南いさりび鉄道の木古内駅を起点に、函館バスで町内に入るルートです。本数が限られるため、事前に時刻表確認は必須なんですわ。
9:00 木古内駅 → 函館バスで上ノ国町大留方面へ → 10:30 道の駅もんじゅ周辺 → 12:00 昼食 → 13:30 勝山館跡へ徒歩・タクシー → 16:00 もんじゅへ戻る → 17:00 木古内駅
①木古内駅(出発)→ 北海道新幹線の停車駅で、ここから函館バスで上ノ国町中心部へ。バス時刻は本数が少ないので必ず事前確認を。
②道の駅もんじゅ周辺散策(90分)→ 物産販売所で活アワビや海産物を眺め、てっくい天丼で腹ごしらえ。
③勝山館跡・夷王山(150分)→ 道の駅から夷王山までは約3km。タクシーまたは徒歩でアクセスし、山頂で日本海絶景を堪能します。
④もんじゅ帰路(移動)→ 夕方の便で木古内駅へ戻り、新幹線で函館・札幌方面へ。
【車・1日半】湯ノ岱温泉で1泊する中世&秘湯ルート】
1日では駆け足になりがちな上ノ国町を、1泊2日でじっくり味わう温泉重視コース。木古内駅または函館空港でレンタカーを借りて出発します。
【1日目】13:00 函館空港 → 14:30 道の駅もんじゅ → 15:30 旧笹浪家住宅 → 17:00 湯ノ岱温泉で夕方の入浴 → 木古内町または江差町で宿泊
【2日目】9:00 出発 → 10:00 上ノ國八幡宮・上國寺 → 11:00 勝山館跡ガイダンス施設&勝山館跡 → 13:00 道の駅もんじゅで昼食 → 14:30 花沢館跡・洲崎館跡 → 16:00 函館方面へ
①道の駅もんじゅ(60分)→ 着いてすぐ海と特産品でテンションを上げます。夕陽の時間に再訪する予定で軽めの滞在に。
②湯ノ岱温泉(90分)→ 析出物で千枚田のようになった床と、3つの温度の浴槽を行き来する贅沢。350円で本気の秘湯体験ができます。
③勝山館跡(120分)→ 翌朝のすがすがしい空気の中で、雛壇状の館跡をじっくり歩きます。なんも(いやいや)どうしたって午前中の方が光がいいんですよ。
④花沢館跡・洲崎館跡(60分)→ 勝山館とセットで巡ることで、上ノ国の中世史が立体的に見えてきます。
上ノ国町の年間イベント
夷王山まつり(6月)
ぜひ行ってみてほしいのがね、初夏の上ノ国町を彩る「夷王山まつり」。毎年6月に夷王山特設会場で開催される、上ノ國八幡宮の神事に基づくお祭りなんですよ。前夜の宵宮祭では、地元の子供たちがたいまつを片手に上ノ國八幡宮〜勝山館跡ガイダンス施設〜夷王山神社の間を行進する「たいまつ行列」が圧巻。夕闇の中、山道を揺れながら登っていく炎の列は、なまら(とても)幻想的で背筋がゾクッとします。本祭の日曜には町内飲食店による屋台村、自衛隊PRブース、道南歌謡大会、歌謡ショーが並び、近年は「戦国オリンピック」と銘打ったチャンバラやモルックの大会まで開催されているんですよ。屋台で焼ける海産物の香りと、山頂のステージから流れる音楽、強い海風が混ざりあう独特の祭り空間は、ここでしか味わえません。
上ノ国天の川まつり(8月)
毎年8月14日に開催される上ノ国町の夏の風物詩で、旧称は「エゾ地の火まつり」。上ノ国小学校グラウンドを会場に、午後から上ノ国昔踊り、仮装盆踊り大会、龍焔太鼓の演奏が繰り広げられ、夜20時からは天の川河川敷で「天の川花火大会」のフィナーレが待っています。例年3000発ほどの花火が打ち上がり、町を流れる「天の川」の上空に夏の夜空を彩るんですわ。したっけ(それじゃあ)、屋台の焼きそばや唐揚げの匂いと、太鼓の重低音と、花火の炸裂音が一気に降ってくる時間は、お盆で帰省した家族連れや観光客で河川敷がぎっしり埋まります。
上ノ國八幡宮例大祭(9月)
江戸時代中期から続く伝統あるお祭りで、毎年9月中旬に開催されています。本祭では祭囃子が鳴り響き、山車と「御徒士(おかち)行列」が町内を練り歩くんですよ。この御徒士行列がね、なまら(とても)見応えがあります。松前藩が藩祖・武田信広ゆかりの上ノ国に敬意を表し、年に1度だけ武士でない者も武士の格好をすることが許されたという由緒があり、行列は昼頃から夕暮れまで上ノ国地区を巡行。家々の前では御徒士たちが足を左右に振り上げて「やぁ来たり!」の掛け声を響かせます。社殿では伝統神楽も奉納され、500年を超える歴史を肌で感じられる秋の祭事です。
上ノ国町産業まつり(10月)
食欲の秋を象徴するイベントとして、毎年10月に町役場前駐車場で開催される町ぐるみの収穫祭。町内外から多数の事業者が参加し、収穫・漁獲されたばかりの新鮮な食材や、それらをふんだんに使った料理が並びます。鮭の掴み取り、タイムバーゲン、大ビンゴ大会、和太鼓演奏、もち撒きなど、子どもから年配まで楽しめる催しが盛りだくさんなんですわ。アスパラを始めとした農産物、近海で獲れたばかりの海産物、フルーツポーク商品が会場いっぱいに並び、海風と肉を焼く煙が混ざる町ぐるみの賑わいが楽しめます。
上ノ国ワインまつり(時期は年により変動)
町内にあるワイナリーで醸造された上ノ国町産ワインを楽しめる祭りで、近年は8月や11月など年により時期が変動しています(出典:上ノ国町公式サイト)。試飲や専門家との対談、ワインに合うフードペアリングなどが企画され、廃校を利活用した町のワイナリー文化を堪能できる貴重な機会なんですよ。したっけ(それじゃあ)参加する際は公式サイトで開催月を確認するのがおすすめです。
上ノ国町のエリア別の顔
大留・原歌エリア(中心市街・道の駅の顔)
上ノ国町の役場・郵便局(集配局)・スーパー・道の駅もんじゅが集まる、町の中心エリアです。役場の所在地も大留地区。国道228号沿いに道の駅もんじゅが建ち、原歌地区から眺める日本海と奥尻島は本当に絵になるんですよ。観光客の動線の起点になる場所で、お土産や食事、観光情報の入手はすべてこのエリアで完結します。なんも(いやいや)難しいことはなく、まずここに来れば旅が始まるという安心感のあるエリアなんですわ。短時間で町の魅力を掴みたい人や、ドライブで立ち寄る人にぴったりです。
勝山・夷王山エリア(中世の歴史と絶景の顔)
町中心街から西へ約3km、海に突き出すように夷王山がそびえる歴史観光のメインエリア。勝山館跡、勝山館跡ガイダンス施設、夷王山神社、上ノ國八幡宮、上國寺がぎゅっと集まっています。山道を登るにつれて視界が開け、頂上では奥尻島を浮かべる日本海と上ノ国市街が一望に。新緑の6月、ツツジが満開になる夷王山まつりの時期、紅葉の10月など、季節ごとに違う表情を見せてくれます。歴史好き・絶景好きにとってはなまら(とても)外せないエリアです。半日かけてじっくり歩くのがおすすめ。
湯ノ岱エリア(山あいの秘湯の顔)
町中心部から木古内方面へ約16km、天の川上流の山間の盆地に開けた湯ノ岱地区は、町の中でも独立した雰囲気を持つエリア。かつてはJR江差線の湯ノ岱駅があり、廃線後も道道5号線沿いに集落と上ノ国町国民温泉保養センター(湯ノ岱温泉)が静かに佇んでいます。周辺は山菜採り、渓流釣り、七ツ岳登山、冬はスキーと、四季のアウトドアが楽しめる場所。観光客で賑わう中心市街とは対照的な、地元のおじいちゃん・おばあちゃんが午後の常連で集う温泉が日常風景になっているエリアなんですよ。したっけ(それじゃあ)静かに過ごしたい人、温泉好き、自然派にとってはまさに楽園です。
石崎・小砂子エリア(沿岸漁業の顔)
町の南側、松前町方面に向かって日本海沿岸に広がる漁村エリア。石崎漁港、小砂子漁港など複数の漁港が点在し、ひやま漁業協同組合の漁師たちがスケトウダラ、ホッケ、スルメイカ、ヒラメ、ナマコなどを水揚げしています。海岸沿いの集落には漁師町独特の家並みが残り、強い海風で塩を含んだ潮の香りが常に漂う、生活感たっぷりのエリアです。観光地化されていない素朴な漁村風景を見たい人、海産物の現場を間近に感じたい人におすすめ。「石崎奴」という上ノ国町指定無形民俗文化財の伝統行事が伝わるエリアでもあり、地域の伝統文化も色濃く残っています。
天の川沿いエリア(川と農の顔)
町を北西に流れる二級河川「天の川」沿いに広がる、農業と自然の中心エリア。アスパラ畑、稲作地、養豚農場が点在し、春の収穫期にはわかさ農園・刀祢農園など複数の農家が朝採れアスパラを直送しています。河川敷には「きらきらお星様公園」と「のんびりお月様公園」があり、町民の憩いの場になっています。春のヤツメウナギ、夏のアユ、冬のウグイ・アメマスなど、釣り人垂涎の川でもあるんですよ。緑と土の匂いが心地よいエリアで、農産物を求めて訪れたい人や、ゆっくり川辺を散策したい人にぴったりです。
上ノ国町の気候・季節の暮らし
道内では温暖、しかし「風」が主役
序盤でも触れたように、上ノ国町は沿岸を流れる対馬海流の影響で、北海道のなかでは非常に温暖な土地。隣接する江差町(檜山振興局所在地・特別地域気象観測所が設置)の気象庁データを参考に見てみると、令和5年(2023年)の年間平均気温は11.93℃、夏場の8月は平均26.7℃まで上がる一方、1月は-1.2℃、2月は0.3℃と、道央や道東に比べるとしばれる(厳しく冷え込む)日は少ない傾向です(出典:江差町公式サイト「江差の地勢」、気象庁 気象統計情報 令和5年)。それよりなまら(とても)特徴的なのが「風」。江差の年間最大風速は22.6m/s、1月の平均風速は7.8m/sにも達しており、上ノ国町でも一年を通じて風が強い土地として知られています。Wikipediaによれば、その風を活かした風力発電も町内で行われているほどなんですよ。
降雪量・積雪量と冬の暮らし
北海道の中では雪が少なめとはいえ、雪は当然降ります。江差の令和5年(2023年)の降雪の深さ年間計は179cm、1月だけで82cm、12月で41cmという数字でした(出典:江差町公式サイト、気象庁 気象統計情報 令和5年)。上ノ国町の中心市街は海沿いで雪解けが早めですが、内陸の湯ノ岱地区や山間部はもう少し積もりやすいと考えられます。冬場は除雪・暖房・防風対策が暮らしの基本セット。家の外壁が頑丈で、玄関に風除室がついた住宅が多いのも、海風と雪のダブルパンチに備える道南の知恵なんですわ。
春・夏・秋の体感
3月下旬には早くもアスパラの収穫が始まる上ノ国町の春は、雪解けの匂いとともにやってきます。江差の3月平均気温は6.1℃、4月は9.3℃と、道内のほかの地域より一足早く暖かい風が吹くんですよ。夏は8月の平均気温が26.7℃まで上がり、湿度も80%台と意外に蒸す日もあります。したっけ(それじゃあ)、夜になると海風が涼しさを運んでくるので、エアコン不要で過ごせる夜が多いと考えられます。秋は9月でも平均22.2℃と長く穏やかな気候が続き、10月(平均14.7℃)から11月(8.6℃)にかけて一気に冬支度が進みます。海風と紅葉が混ざり合う10月の夷王山の景色は、上ノ国の暮らしの中でも一番美しい時期の1つだと考えられます。
「風」と暮らす感覚
移住してきて誰もがまず驚くのが、やはりこの風の強さ。洗濯物が一気に乾く一方で、軽いものは飛ばされる、傘は壊れる、自転車は風向きで進まない──そんな日が普通にあります。なんも(いやいや)と笑いながら風除室にしまう、というのが地元の人の感覚なんですわ。一方で、晴れた日に夷王山から日本海を見下ろせば、その風が漁火を運び、波しぶきを跳ね上げ、海鳥を空高く舞わせる景色を作っている──風が暮らしと景色を同時に作っている、それが上ノ国町の気候の本質です。
【地元住民に直撃!】上ノ国町の本当の魅力を電話で聞いてみた
※お話いただいた内容のニュアンスを大切にしながら、当編集部にて要点をまとめ、再構成しています。
※地元の人の選定はクラウドサービスで募集し、ご協力いただいているものです。あえて地元の言葉で話すようお願いしています。
40代男性
Q1.あなたのご職業を教えてください。
どうも。郵便配達やってます。この町で生まれて、ずっとここですわ。配達で町内ぐるっと回るもんだから、大留から石崎、湯ノ岱の方まで、誰がどこに住んでるか大体わかるんですよ。
最近はクマの目撃情報が回覧で回ってくるから、配達中も山際は気ぃつけながら走ってますね。なまら物騒な話だけど、これがウチのリアルです。
Q2.この街に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
そりゃあまず道の駅もんじゅですわ。日本海ドーンと見える窓、晴れた日は奥尻まで見えて、夕日なんかしばれるくらいキレイだから。
あと観光客はあんまり知らんけど、湯ノ岱温泉ね。200円で炭酸泉入れるって、こんな贅沢ないですよ。地元のジィちゃんバァちゃんの社交場。あと夷王山。風車の音聞きながら町を見下ろすと、ああ俺ここで生きてんなぁって、染みるんですわ。
Q3.この市町村でお土産を買うとしたらなんですか?
道の駅で買うならてっくい関係の漬けとか、フルーツポークのソーセージあたりが鉄板でしょ。
あとブラックシリカ。ここでしか採れないっていうから話のタネになるしね。でもね、地元のもんは「かたこもち」推したいんですわ。素朴な餅菓子なんだけど、これ目当てに町外から買いに来る人もいるくらいで。
冬なら浜のかあちゃんたちが漬けるブリの飯寿司。あれがあれば酒なんぼでも飲めるって。
Q4.外から人が来たときにまず連れていく店はどこですか?
悪いけど、まずもんじゅ連れてって、てっくい天丼食わせます。あのデカいヒラメの天ぷら、本州の人みんなびっくりするから。
で、夜は弁天寿しか夷王寿司ね。前浜で揚がったやつだから刺身がぷりっぷり。あと地元のもん同士で行くなら焼肉イロハ。精肉店直営でフルーツポークの定食食えるんだわ。
観光客には知られてないけど、町のおっちゃんたちの胃袋はだいたいここで満たされてる感じ。
Q5.この市町村はどんな気質だと思いますか?
口は荒いです、正直。道南弁で語気強いから、移住してきた人に「怒ってます?」ってよく聞かれる。怒ってないですって(笑)。
でも根は人懐っこくて、困ってる人見たら放っとけないんですわ。配達してても「ちょっと寄ってけ」ってお茶出されるし、漬物持たされるし。「北海道夜明けの地」って言葉がね、ジィちゃん世代には染みついてて、町への誇りはみんな静かに持ってる、そういう町です。
Q6.昔に比べて、街の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
正直、寂しくなりました。子どもの頃4千人後半いた人口が、もう4千切るかどうかですからね。サケも昔みたいに獲れなくなって、産業まつりのつかみ取りもサケからヒラメに変わったし。バスも路線が減ってカミGO!っていう予約バスになった。
でも悪い話ばっかでもないんですわ。廃校がワイナリーに化けたり、若い移住者がちらほら入ってきたり。形は変わるけど、町は町でなんとか生きてるなって。
Q7.これから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
やっぱり風車の話は大きいですね。山の方に100基近く建つかもって計画があって、町の人の中でも「金落ちて助かる」って人と「景色変わるんでねぇか」って人と、まあ割れてます。檜山沖の洋上風力もどうなるか。
あとはワイナリー、もっと有名になってほしいなぁ。地元の子が地元のワインで乾杯する、そんな日常になったらいいですわ。風と海と歴史で食ってける町に、なんとかしてぇんですよ。
上ノ国町の移住・暮らし情報
通勤・働き方の現実
上ノ国町は人口3,962人(2026年2月28日時点)の小さな町で、町内には主要な勤務先として町役場、町立上ノ国診療所、新函館農業協同組合(JA新はこだて)上ノ国支店、ひやま漁業協同組合上ノ国支所、上ノ国郵便局(集配局)、各種建設業の事業所などがあります。Wikipediaに記載の2000年国勢調査によれば産業別就業人口割合は第1次産業14.0%、第2次産業42.2%、第3次産業43.8%で、建設業に従事する人が多めなのが特徴。町外への通勤先としては、隣接する江差町(車で約15分)や、車で約40〜50分の木古内町・函館市方面が選択肢になります。函館市までは国道228号経由で約80km・1時間30分なので、毎日の通勤は厳しめですが、月数回の通勤や在宅ワーク併用なら現実的なエリアと考えられます。
住まいと家賃感
上ノ国町の住まいの中心は、戸建てや集落内の一軒家。スーパーや町役場の近い大留・原歌エリアの中心市街地、農地や畑が広がる天の川沿いの集落、湯ノ岱の山あいエリア、漁村集落の石崎・小砂子エリアなど、住む場所によって雰囲気はなまら(とても)違います。賃貸物件の流通量自体が大きな町に比べて少ないため、町の空き家バンクや、上ノ国町役場の問い合わせ窓口を利用しながら探すのが現実的な方法だと考えられます。住宅地は道路幅にゆとりがあり、雪の積み上げスペースも確保しやすいのが地方ならではの強みです。
買い物・日常生活
町内には食料品や日用品を扱うスーパーやコンビニ、JA直売所、道の駅上ノ国もんじゅの物産販売所があり、近海の海産物や地元野菜は道の駅や直売所で新鮮なものが手に入ります。したっけ(それじゃあ)大型の家電や衣料品は、隣接する江差町(車で約15分)まで出るのが地元の定番ルート。江差町には大型ホームセンターやドラッグストア、スーパーが揃っているので、土日にまとめ買いに行く家族が多いと考えられます。函館方面まで足を伸ばせば、家電量販店、ファッションモールなど都市型の買い物も可能です。
子育て・教育環境
町内には町立の小学校が2校(上ノ国小学校・河北小学校)、中学校が1校(上ノ国中学校)、道立の北海道上ノ国高等学校が1校あり、小・中・高すべてが町内で完結する希少な町なんですよ。上ノ国小学校は大留地区、河北小学校は中須田地区にあり、それぞれの集落から通学。少人数教育が中心で、ひと学年あたりの児童数は道央の都市部とは比較にならないほど少なめですが、その分1人ひとりへの先生の目が届きやすい環境だと考えられます。北海道上ノ国高等学校は札幌大学と教育的包括連携協定を締結するなど、地域連携型の教育に力を入れている学校で、町を挙げて高校生のPRプロジェクトも展開されています。
医療環境
町内の中核医療機関は町立上ノ国診療所(大留地区)。内科・小児科・消化器内科を中心に診療しており、日曜・祝日が休診で土曜診療ありという構成です。専門的な医療や入院が必要な場合は、隣接する江差町の道立江差病院(檜山地域の中核病院)や、車で約1時間〜1時間30分の函館市内の総合病院まで足を伸ばすことになります。救急時のアクセスを考えると、函館市・江差町への移動時間を許容できるかどうかが移住検討時の大きなポイントだと考えられます。
住む視点で見たエリア感
中盤では「旅する視点」でエリアを紹介しましたが、住む視点では少し見え方が変わります。大留・原歌エリアは役場・診療所・郵便局・スーパー・道の駅が徒歩〜車5分圏内に揃い、日常生活が最もコンパクトに完結する利便性重視エリア。天の川沿いエリアは農業従事者や、広い土地でゆったり暮らしたい人に向いた、土と水の近い暮らしが楽しめるエリアです。湯ノ岱エリアは温泉が日常にある静かな山間集落で、自然志向・テレワーク向き。石崎・小砂子エリアは漁業関係者や、海の近くで素朴に暮らしたい人向けの集落です。なまら(とても)町は小さいですが、エリアごとの個性が驚くほどはっきりしているんですわ。
上ノ国町へのアクセス
飛行機+鉄道・バスでのアクセス
最寄りの空港は函館空港(函館市)。上ノ国町には空港から直接来る交通機関はないので、函館駅へ移動してから乗り継ぐルートになります。函館空港〜函館駅間は函館バスで約20分・450円、タクシーで約20分・小型車で約2,310円〜(出典:上ノ国町公式サイト「交通アクセス」)。東京方面から飛行機を利用する場合は、東京(羽田)→ 函館空港(約1時間20分)→ 函館バスで函館駅(約20分)→ 鉄道・バス乗り継ぎで上ノ国町(約2時間〜2時間30分)という流れになります。半日仕事のつもりで余裕を持って計画するのが正解です。
北海道新幹線+バスでのアクセス
東京方面から鉄道で来る場合のメインルートは、北海道新幹線です。東京駅 → 新函館北斗駅(約4時間〜4時間30分)→ 道南いさりび鉄道で木古内駅(約25分)→ 函館バスで上ノ国町中心部(約1時間程度)。上ノ国町観光協会公式サイトによれば、木古内駅 9:16発 → 大留バス停 10:29着というモデルケースが紹介されているので、これを目安に計画するのが分かりやすいです。新函館北斗駅から江差ターミナル行きバスに乗り、終点で上ノ国方面行きバスに乗り換えるルートもあります。バスの本数が限られるため、必ず函館バス公式サイトで時刻を確認してから出発するのが鉄則ですよ。
車(レンタカー)でのアクセス
函館空港または函館駅でレンタカーを借りるのが、観光・移住下見ともに最もフレキシブルなアクセス方法。函館市から上ノ国町までは2つの主要ルートがあります(出典:道の駅上ノ国もんじゅ公式サイト)。
・函館市 → 国道227号 → 江差 → 国道228号 → 上ノ国町(約82km・所要時間約1時間30分)
・函館市 → 国道228号 → 木古内 → 道道5号 → 上ノ国町(約80km・所要時間約1時間30分)
札幌方面からは道央自動車道経由で約307km・約4時間30分、または下道で約247km・約5時間と、距離はそれなりにあるので途中で休憩や1泊を挟むのがおすすめです。
こう行くと便利ですよ
観光目的なら、北海道新幹線で新函館北斗駅まで来て、レンタカーに乗り換えるのが最も時間効率がいいルート。木古内駅から道道5号で上ノ国町に直接入れるので、勝山館跡 → 道の駅もんじゅ → 湯ノ岱温泉とぐるっと回ることも可能です。したっけ(それじゃあ)江差町や松前町とセットで巡れば、道南の中世史と日本海絶景を一気に体感できる旅程になりますよ。バス利用の場合は、函館バスのフリー乗車券タイプの企画券も状況により販売されているので、各社公式サイトで事前確認するのがおすすめです。

