【山形県天童市】ってどんなとこ?将棋駒9割の街と人間将棋【地元民のリアルな声あり】

山形県天童市の天童公園:舞鶴山山頂にあり、将棋駒を模した「人間将棋」の舞台や約2,000本の桜の名所として知られる市街一望の公園。

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天童市(てんどうし)は、山形県のほぼ中央部にある人口約5万9千人の市です。将棋駒と温泉、そして果樹で知られる「将棋のまち」です。

天童市の見どころを5つに凝縮すると、こうなります:

  • 将棋駒の一大産地──全国生産量のおよそ9割以上を占める「将棋のまち」
  • 人間将棋──桜咲く舞鶴山で甲冑武者が駒になる、1956年から続く春の名物
  • 天童温泉──明治44年に田んぼから湧いた「いで湯のまち」
  • ラ・フランス──西洋なしの産出額が全国1位の果樹王国
  • 織田信長ゆかりの町──江戸後期に織田家が治めた天童織田藩の城下

「将棋や歴史が好きな人」「温泉でゆっくりしたい旅行者」「フルーツ狩りを楽しみたい家族連れ」に向いた町です。この記事では、将棋駒・人間将棋・温泉・果樹といった見どころから、町の歴史、村山弁などの暮らしの文化、そして特産の味まで、順番に紹介していきます。

人口59,500 人 ※2026年6月1日時点(推計人口)
面積113.02 km²
人口密度526 人/km²

地理的には、南は立谷川を境に山形市、西は最上川を境に寒河江市河北町中山町、北は乱川を境に東根市と接しています(出典:天童市公式サイト)。市域は西半分が山形盆地の平地、東半分が奥羽山脈の山地という、東西に長い菱形をしています。

山形空港まで車で約10分、山形新幹線の停まる天童駅もあり、交通の便に恵まれた町です。将棋・温泉・果樹・歴史と要素が詰まっていますので、ひとつずつ見ていきましょう。

目次

天童市の推しポイント

天童市を語るうえで外せないのが、やはり将棋駒です。全国で作られる将棋駒のおよそ9割以上がこの町の産で、駅前の時計や橋の名前まで将棋づくし。春には駒の産地らしい「人間将棋」でにぎわい、夏から秋にかけては果樹園がフルーツで彩られます。田んぼから湧いた天童温泉が旅の拠点になり、町の中心には織田藩の城があった舞鶴山がそびえます。ここからは、その5つを少し掘り下げていきます。

推しポイント1:将棋駒──全国生産の9割以上

天童市は、将棋駒の生産量で日本一を誇る町です。国内で流通する将棋駒のおよそ9割以上をこの町が手がけており、名工が作る「盛り上げ駒」はプロ棋士の対局にも使われます(出典:天童市公式サイト)。書き駒・彫り駒・彫り埋め駒・盛り上げ駒の技は、1996年に国の伝統的工芸品に指定されました。町を歩くと、橋の欄干に王将橋・金将橋・銀将橋と駒の名前が並び、産地であることが自然と伝わってきます。

推しポイント2:人間将棋──桜の舞鶴山で繰り広げる時代絵巻

春の天童市を象徴するのが「人間将棋」です。約2,000本の桜が咲く舞鶴山の山頂広場で、甲冑姿の武者や着物姿の腰元が将棋の駒となり、プロ棋士の指し手に従って盤上を動きます。1956年(昭和31年)から続く行事で、2026年は第71回として4月11日・12日に開かれました(出典:天童市公式サイト)。桜吹雪のなかで演じられる対局は、この町でしか見られない光景なんですよ。

推しポイント3:天童温泉──田んぼから湧いた「いで湯のまち」

天童駅のすぐ東に広がるのが天童温泉です。明治44年(1911年)に田んぼの中で井戸を掘っていたところ高温の源泉を掘り当てたのが始まりで、当初は「鎌田温泉」と呼ばれていました(出典:天童市公式サイト)。近代的なホテルから和風旅館までそろい、温泉街には足湯や手湯も点在しています。山形新幹線で着いてすぐ湯に入れる立地なので、山形観光の拠点にちょうどいいんですよね。

推しポイント4:ラ・フランスと果樹──西洋なし産出額が日本一

火山灰質の扇状地が広がる天童市は、果樹栽培がとても盛んな町です。なかでもラ・フランスは、市町村別の西洋なし産出額で全国1位。「日本一のラ・フランス産地」として知られています(出典:天童市公式サイト)。さくらんぼ、桃、ぶどう、りんごも育ち、初夏から晩秋まで何かしらの果物が旬を迎えます。フルーツ狩りの楽しみが長く続くのが、この町ならではです。

推しポイント5:織田信長ゆかりの町──天童織田藩の城下

意外に思われるかもしれませんが、天童市は織田信長の子孫が治めた城下町です。1831年に藩主・織田信美が天童に入り、天童織田藩が成立しました。この縁で、天童市は織田家ゆかりの市町が集まる「織田信長サミット」にも参加しています。中心部の舞鶴山は、かつての天童城(舞鶴城)の城址でもあり、いまは桜と眺望の名所として親しまれています。

天童市の歴史

天童市の歴史は、大きく3つの流れで見ると分かりやすくなります。まず古墳時代にさかのぼる農村集落の時代、次に中世に山城が築かれ武士が割拠した時代、そして江戸後期に織田家が治め、将棋駒づくりが根づいた時代です。この最後の時代に生まれた将棋駒と温泉が、いまの町の性格をそのまま形づくっています。順を追って見ていきます。

古代──約1500年前の集落と「天童」の名

市内には、約1500年前の農村集落跡とされる西沼田遺跡があります。「天童」という地名には、天から童子が舞い降りたという伝説に由来するとの説や、中世にこの地に居を構えた北畠天童丸に由来するとの説があります。舞鶴山は、その天童伝説の舞台とも伝えられる場所です。

中世──天童城と天童氏の時代

南北朝時代、北畠天童丸がこの地に居を構えました。1375年には天童氏が天童城(舞鶴山)に移り、周辺の武士団とともに「天童八楯」と呼ばれる勢力を築きます。しかし戦国時代、最上義光の策によって八楯は崩れ、天童氏は滅亡しました。舞鶴山の城址は、この激動の時代の名残です。

近世〜現代──織田藩と将棋駒、そして市制へ

1831年、織田信美が天童に入り天童織田藩が成立しました。財政難に苦しんだ藩は、家老・吉田大八のもとで藩士に将棋駒づくりを奨励し、これが後世に続く天童将棋駒の礎となりました。明治に入ると1878年に東村山郡が置かれ、1889年の町村制で天童町が発足。1958年(昭和33年)に市制を施行し、県内10番目の市として天童市が誕生しました。1999年には山形新幹線が開通し、東京と直結しています。

天童市の文化・風習

方言と話し方の特徴

天童市で話されるのは、山形の内陸方言のなかでも村山地方の「村山弁」です。ゆったりと淡々としたイントネーションが特徴で、標準語の「そうだ」はんだ(そうだ)、「違う」はんね(違う)と言います。語尾に「ず」を付けたんだず(そうだね)は村山弁らしい言い回しで、「ズーズー弁」と呼ばれる由来にもなっています(出典:やまがた子育て応援サイト(山形県))。ほかにも(食べなさい)、〜けろ(〜してちょうだい)、ごしゃぐ(怒る)、わらわら(急いで)、んまい(おいしい)などがあります。「ありがとう」はありがとさま。旅先で耳にしたら、意味を思い出してみてくださいね。

食卓と季節の暮らし

盆地の天童市は、夏と冬、そして一日の寒暖差が大きい土地です。だからこそ果物が甘く育ち、食卓には季節の果実が並びます。初夏はさくらんぼ、夏は桃やぶどう、秋はラ・フランスやりんごと、旬がリレーのように続いていくんですよ。米どころでもあり、「つや姫」をはじめとする天童米も食卓の主役です。玉こんにゃくのような山形のソウルフードも、この地域では日常のおやつです。

人の気質と町のつながり

将棋という文化が根づいているせいか、天童市には、じっくり物事に向き合う落ち着いた空気があります。人間将棋や子ども将棋大会を町ぐるみで支える様子からも、地域で行事を守っていく結びつきの強さが感じられます。派手さより実直さ。訪ねてみると、そんな土地柄が伝わってくるはずです。

天童市の特産品・食

特産品1:ラ・フランス

とろけるような舌ざわりと芳醇な香りで「西洋なしの女王」と呼ばれるラ・フランス。天童市は市町村別の西洋なし産出額で全国1位を誇る産地です(出典:天童市公式サイト)。収穫は10月ごろですが、収穫後に「追熟」させて食べ頃を待つのがこの果物の面白いところ。厳しい基準をクリアしたものは「スーパーラ・フランス」として出荷されます。ねっとり甘い果肉をひと口すくえば、なぜ女王と呼ばれるか納得できますよ。

特産品2:さくらんぼ

初夏の天童市を彩るのがさくらんぼです。山形県はさくらんぼの生産量が全国一で、県内でも東根市天童市寒河江市が主産地の常連(出典:JAてんどう)。旬は6月から7月で、甘さのなかに程よい酸味がある「佐藤錦」などが実ります。木からもいでそのまま口に運ぶ味は格別。市内の観光果樹園ではさくらんぼ狩りも楽しめます。

特産品3:天童将棋駒(縁起物の飾り駒)

食べ物ではありませんが、天童市のいちばんの名産といえばやはり将棋駒です。なかでも「左馬(ひだりうま)」の文字を彫った大きな飾り駒は、商売繁盛や出世の縁起物として、新築祝いや開業祝いの贈り物に選ばれてきました。全国生産の9割以上を担う産地の技が、一枚一枚に息づいています(出典:天童市公式サイト)。旅の記念に、小さな書き駒のストラップを選ぶのも楽しいものです。

特産品4:天童米「つや姫」

果樹の印象が強い天童市ですが、扇状地の扇端部は水量が豊かで、良質な米どころでもあります。JAてんどうも「つや姫をはじめとする天童米」を看板に掲げています(出典:JAてんどう)。粒の立ったつやのあるご飯は、山形の果物と並ぶこの町の実力派。温泉宿で味わう炊きたての天童米は、旅の締めくくりにぴったりです。


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天童市の観光スポット

天童市を旅するなら、まず押さえたいのは「将棋」「温泉」「フルーツ」の3本柱です。うれしいことに、その多くが天童駅から半径数キロにぎゅっと収まっています。駅を降りてすぐ将棋に触れ、温泉街をそぞろ歩き、少し足を延ばせば果樹園や高原へ。ここでは、序盤で紹介した推しどころを実際に歩く目線で掘り下げていきますね。

将棋と歴史に触れるスポット

  • 天童市将棋資料館 – JR天童駅に隣接する、将棋駒をテーマにした資料館です。開館は9:00〜18:00(入館は17:30まで)、入館料は大人320円・高校生および大学生210円・小中学生100円で、毎月第3月曜が休館日です(出典:天童市公式サイト)。駒の製作工程やタイトル戦の歴史、棋士の扇子などが並び、電車の待ち時間にもふらりと立ち寄れます。将棋で天童に来たなら、まずここでテンションを上げるのがおすすめですよ。
  • 天童公園(舞鶴山) – かつての天童城跡で、市街地を見下ろす高台にある公園です。巨大な将棋駒のモニュメントが立ち、山頂広場は春の人間将棋の舞台にもなります。約2,000本の桜が咲く4月はとくに華やかで、晴れた日には月山や朝日連峰まで見渡せます。歩いて登る階段は少し息が上がりますが、登りきったときの眺めが気持ちいいんです。
  • 広重美術館 – 「東海道五十三次」で知られる歌川広重の作品を展示する、天童温泉街の美術館です。財政難の天童織田藩の依頼で広重が描いた肉筆画「天童広重」にちなみ、生誕200年の1997年に開館しました。開館時間は4月〜10月が9:00〜18:00、11月〜3月が9:00〜17:00(入館は閉館30分前まで)、火曜休館で入館は有料です(出典:天童市観光物産協会)。毎月テーマを替える展示なので、何度訪れても新鮮ですよ。
  • 出羽桜美術館 – 地元の造り酒屋・出羽桜酒造に隣接する美術館で、明治後期の日本家屋(登録有形文化財)を展示室に使っています。高麗・李朝期の陶磁器コレクションが見どころです。開館時間は9:30〜17:00(最終入館16:30)、一般500円・高大生300円・小中生200円、月曜休館です(出典:やまがたへの旅(山形県公式観光サイト))。静かな和の空間で、時間がゆっくり流れます。

温泉とくつろぎのスポット

  • 天童温泉 – 天童駅の東側に広がる温泉街です。明治44年に田んぼから湧いた湯で、街なかには足湯・手湯・飲泉所が点在しています(出典:天童市公式サイト)。将棋駒のオブジェを眺めながら、浴衣でぶらぶら湯めぐりする時間が心地いいんですよね。新幹線を降りてすぐ湯に浸かれる近さも、この温泉の強みです。
  • 道の駅天童温泉(わくわくランド/もり〜な天童) – 将棋駒の製作実演や、ラ・フランスの加工品が並ぶ「Tento La France Factory」、源泉かけ流しの足湯、大型遊具のある広場までそろった複合施設です(出典:VISIT YAMAGATA(山形県観光情報サイト))。将棋漫画「3月のライオン」のコラボコーナーもあり、子ども連れでもドライブ途中でも立ち寄りやすい場所です。

自然とフルーツを楽しむスポット

  • 王将果樹園(やまがたさくらんぼファーム) – 国道48号沿いにある約10ヘクタールの観光果樹園で、天童市内では唯一、温室でのさくらんぼ狩りができます(出典:王将果樹園公式サイト)。初夏のさくらんぼに始まり、夏は桃、秋はぶどうやりんごへと狩りものが移っていきます。もぎたての果実をその場でほおばる贅沢は格別。併設カフェのパフェも人気で、雨よけのある園地なので天気を気にせず楽しめます。
  • 天童高原 – 市の東部、標高およそ600メートルに広がる高原です。夏はキャンプやそりすべり、ハイキングでにぎわい、面白山への登山口にもなっています(出典:旅東北(東北観光推進機構))。市街地が真夏日でも、高原の風はどこかひんやり。緑の草原に寝転んで空を見上げるだけで、体がほどけていきます。
  • 若松寺(若松観音) – 山あいに建つ古刹で、最上三十三観音の第一番札所として知られます。観音堂と銅造聖観音懸仏は国の重要文化財に指定されています(出典:全国観光資源台帳(日本交通公社))。縁結びのお寺としても親しまれており、良縁祈願は電話予約で受け付けています(出典:若松寺公式サイト)。高台からの眺めもよく、心を整えたいときに訪ねたい場所です。

天童市の観光ルート

計算中…

天童市はコンパクトな町なので、半日でも将棋と温泉をぎゅっと楽しめますし、一日あればフルーツや高原、さらに近隣の山寺まで足を延ばせます。ここでは、旅のスタイルに合わせて3つのルートを組んでみました。どれも車移動を前提にしています。

【車・1日】将棋と温泉を味わう王道ルート

9:00 天童駅 → 9:05 天童市将棋資料館 → 10:30 天童公園(舞鶴山) → 12:00 昼食 → 13:30 広重美術館 → 15:00 天童温泉・道の駅天童温泉

天童市将棋資料館(60分)→ 駅直結なので、旅の始まりにぴったり。将棋の全体像をここでつかんでおくと、この後の町歩きが何倍も面白くなります。

天童公園(舞鶴山)(60分)→ 城跡の高台から市街を一望。桜の季節なら、ここで一気に春を感じられます。

広重美術館(60分)→ 午後は浮世絵の世界へ。天童と広重の意外な縁を知ると、この町の奥行きが見えてきます。

天童温泉・道の駅天童温泉(90分)→ 締めくくりは足湯でひと休み。将棋駒の実演やお土産選びも、この一帯で完結します。

【車・半日】フルーツと高原の欲張りルート

9:30 王将果樹園 → 11:00 天童高原 → 13:00 若松寺 → 14:30 天童温泉(足湯)

王将果樹園(60分)→ 朝いちで果樹園へ。もぎたての果実とカフェのパフェで、甘いスタートを切りましょう。

天童高原(60分)→ 車で高原へ上がると、空気がひんやり変わります。緑の草原でのんびり深呼吸を。

若松寺(40分)→ 山あいの古刹で心を整える時間。高台からの眺めもごほうびです。

天童温泉(30分)→ 最後は温泉街の足湯で歩き疲れをリセット。半日でも満足感たっぷりです。

【車・1日】広域ルート:天童・山寺・山形

9:00 道の駅天童温泉 → 10:00 立石寺(山寺・山形市) → 12:30 昼食 → 14:00 山形城跡(霞城公園・山形市) → 16:00 天童温泉

道の駅天童温泉(45分)→ 朝の腹ごしらえとお土産の下見。将棋駒の実演を眺めてから出発します。

立石寺(山寺)(120分)→ 松尾芭蕉ゆかりの山寺へ。石段を登りきった先の眺めは、この地方を代表する絶景です。

山形城跡(霞城公園)(60分)→ 隣の山形市まで足を延ばし、城下の歴史に触れます。天童市との近さを実感できるはずです。

天童温泉(泊)→ 一日の締めは湯の町に戻って宿泊。翌朝また将棋と果樹の町を楽しめます。


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天童市の年間イベント

天童市の一年は、将棋とフルーツを軸にめぐります。春は桜と人間将棋、夏は踊りと花火、秋はラ・フランスとマラソン。季節ごとに町の表情ががらりと変わるので、狙う時期によって旅の色が変わりますよ。

春:天童桜まつり・人間将棋

春の一番の見どころが、毎年4月中旬に舞鶴山で開かれる「人間将棋」です(出典:天童市公式サイト)。約2,000本の桜が咲くなか、甲冑姿の武者や着物姿の腰元が将棋の駒となり、プロ棋士の指し手で盤上を動きます。1956年から続く行事で、桜吹雪の下で演じられる時代絵巻は圧巻。ぜひ一度は見てほしい春の風物詩です。

夏:天童夏まつり

夏は、毎年8月上旬に開かれる「天童夏まつり」で町が熱くなります(出典:天童市公式サイト)。花笠おどりのパレードに、将棋駒を模した「将棋みこし」や「天童花駒おどり」といった天童らしい踊りが加わり、屋台やキッチンカーも並びます。祭りの締めくくりには舞鶴山の山頂から花火が打ち上がり、夜空と温泉街が一体になります。太鼓の音と夜風のなか、夏の高揚感を味わえますよ。

秋:天童ラ・フランスマラソン

秋の名物が、ラ・フランスの食べ頃に合わせて毎年11月に開かれる「天童ラ・フランスマラソン」です(出典:天童ラ・フランスマラソン公式サイト)。山形県総合運動公園を発着に、果樹地帯を駆け抜けるコースが特徴。給水所には特産のラ・フランスが並び、ゴール後には山形名物の芋煮がふるまわれます。走る人も応援する人も、秋の味覚と沿道の声援で温かい気持ちになれる大会です。

天童市のエリア別の顔

天童市は西半分の平地と東半分の山地で、旅の楽しみ方がはっきり分かれます。町を大きく「駅・温泉の中心部」「舞鶴山周辺」「西の果樹地帯」「東の高原」の4つに分けて、それぞれの顔を旅目線で見ていきましょう。訪れる目的に合わせてエリアを選ぶと、動きやすくなりますよ。

天童駅・温泉エリア──観光の玄関口

山形新幹線が停まる天童駅と、その東に広がる温泉街を含む中心部です。将棋資料館、広重美術館、道の駅がこの一帯にまとまっていて、車がなくても歩いて回れます。宿を取って、将棋と温泉をのんびり楽しみたい人に向いたエリアです。夕方、浴衣で温泉街を歩く時間がいちばん似合います。

舞鶴山エリア──桜と歴史の散策地

中心部の南にそびえる舞鶴山(天童公園)を中心とするエリアです。天童城の城跡であり、人間将棋の舞台であり、桜の名所でもあります。歴史や眺望を味わいながらゆっくり歩きたい人にぴったり。春は桜、初夏は新緑と、季節ごとに表情が変わるので、散策が好きな方におすすめですよ。

西部・扇状地エリア──フルーツ狩りの舞台

乱川や立谷川がつくった扇状地が広がる、果樹栽培の盛んな一帯です。観光果樹園が点在し、初夏から秋まで果物狩りが楽しめます。もぎたての味を目当てに訪れるグルメ・体験派に向いたエリア。家族連れで、季節のフルーツを追いかけて訪れるのが似合います。

東部・高原エリア──自然とアクティビティ

奥羽山脈の裾に広がる山間部で、天童高原や面白山の登山口があるエリアです。キャンプ、ハイキング、冬のそり遊びと、体を動かすアクティビティが充実しています。市街地の暑さを離れて涼を求めたい人や、自然のなかで過ごしたいアウトドア派に向いています。夏に訪れると、その涼しさに驚くはずです。

天童市の気候・季節の暮らし

天童市は山形盆地の内陸性気候で、夏と冬、そして一日の寒暖差が大きい土地です。すぐ南に隣接する山形市(山形地方気象台)の平年値では、年平均気温は12.1℃、年間降水量は1206.7mm、冬の降雪の深さの合計は285cm、最深積雪の平年値は51cmです(出典:気象庁)。天童市は同じ盆地にありながら、県内では積雪が比較的少ない地域です。四季がくっきり分かれるので、季節ごとに暮らしの表情が変わりますよ。

夏──7月〜8月の暮らし

夏は蒸し暑く、盆地特有の熱がこもります。最も暑い8月は月平均気温が25.0℃、日最高気温の平均は30.5℃です(出典:気象庁)。日中はエアコンが手放せませんが、その暑さが果物を甘く育てます。暑い日は、東部の天童高原まで上がると空気がひんやり変わるので、避暑にちょうどいいんですよ。

冬──12月〜2月の暮らし

冬は冷え込み、雪も積もります。最も寒い1月は月平均気温が-0.1℃、日最低気温の平均は-3.1℃です(出典:気象庁)。とはいえ盆地の底で、県内の山沿いほどの豪雪ではありません。朝は雪かきから一日が始まる日もありますが、雪をかぶった舞鶴山の静けさは、この季節ならではの景色です。冬タイヤと除雪の備えは、暮らすうえで欠かせません。

春・秋──過ごしやすい季節の暮らし

春は4月中旬に桜が咲き、人間将棋の季節がやってきます。秋は空気が澄み、果樹園がラ・フランスやりんごで色づきます。どちらも寒暖差が大きいぶん、朝晩は一枚羽織るものが欲しくなります。この気温差こそが、天童のフルーツをおいしくする立役者なんですよね。過ごしやすさでいえば、旅にも暮らしにもこの二つの季節がいちばんです。

天童市の移住・暮らし情報

天童市は県内13市のなかで面積が最も小さく、学校・病院・買い物先がコンパクトにまとまった暮らしやすい町です(出典:天童市公式サイト)。山形新幹線が停まり、山形市仙台市への行き来もしやすい立地。子育て支援の手厚さも特徴なので、順に見ていきましょう。

通勤・通学

県都山形市と隣接しているため、山形市へ車や電車で通う人が多い町です。天童駅から山形駅までは奥羽本線で10分ほど。国道13号や東北中央自動車道も通っており、東根市方面への通勤もしやすい環境です。車があれば生活導線はかなり楽になります。

住宅環境

家賃は都市部に比べてぐっと抑えられます。SUUMOの家賃相場では、新築かつ駅徒歩5分以内でもワンルームで5.5万円前後が目安で、実際の賃貸ではワンルーム〜2LDKがおよそ5万円台から見つかります(出典:SUUMO)。庭付きの一戸建てや駐車場2台付きの物件も珍しくなく、車社会に合った住まいが選びやすいですよ。

買い物環境

国道13号や48号沿いにスーパーやドラッグストア、ホームセンターが並び、日常の買い物で困る場面は少ないです。道の駅天童温泉のそばには産直「サンピュア」もあり、旬の野菜や果物を手頃に買えます。車でまとめ買いをするのが、この町の暮らしのリズムです。

子育て・教育

子育て支援が手厚い町として知られます。0歳から高校生等(18歳)までの子ども医療費が無料化されており(出典:天童市公式サイト)、満18歳未満の子が3人以上いる世帯では第3子以降の保育料が無料になります(出典:天童市公式サイト)。共働き家庭向けの放課後児童クラブも整っていて、子育て世代が暮らしやすい下地があります。

医療環境

市内にはクリニックや診療所が点在し、日常の受診に不便は少ないです。救急や高度な医療が必要なときは、隣接する山形市の総合病院にアクセスできる距離感です。判断に迷う急な体調不良には、救急安心センター(♯7119)や小児救急電話相談(♯8000)も使えるので、覚えておくと安心ですよ。

エリア別の暮らし視点

中盤では旅の視点でエリアを見ましたが、暮らす視点でも触れておきます。天童駅・温泉エリアは生活利便が高く、車がなくても暮らしやすい中心部。西部の扇状地エリアは果樹地帯が広がり、庭付きの家を持ちたい人向き。東部の山間エリアは自然が近いぶん、冬の雪と車移動を前提に考えるのがよいでしょう。

天童市へのアクセス

天童市は、山形新幹線・空港・高速道路がそろった交通の便のよい町です。首都圏からは新幹線一本で、飛行機なら山形空港が目と鼻の先。仙台方面からのアクセスもよく、旅の拠点にしやすい立地です。手段ごとに整理します。

鉄道でのアクセス

東京駅から山形駅までは山形新幹線で約2時間40分です(出典:天童市公式サイト)。天童駅は山形駅の1駅先(新幹線停車駅)なので、乗り換えなしでそのまま到着できます。首都圏から在来線への乗り継ぎを気にせず来られるのが、新幹線ルートの気楽なところです。

飛行機でのアクセス

羽田空港から山形空港までは約60分、山形空港から天童市までは車で約10分です(出典:天童市公式サイト)。空港からこれだけ近い温泉地はなかなかありません。西日本方面から時間を節約したいなら、飛行機ルートが便利ですよ。

車でのアクセス

車なら、東北中央自動車道の天童インターチェンジが市内にあります。仙台市方面とは国道48号で結ばれており、関山峠を越えておよそ1時間で行き来できます。仙台からの日帰り観光客が多いのも、この近さゆえです。冬季は峠道の積雪に備えて、余裕を持った運転を心がけてください。

町内移動の現実的アドバイス

観光の中心である天童駅・温泉エリアは徒歩でも回れますが、果樹園や天童高原、若松寺まで足を延ばすなら車が現実的です。レンタカーや宿の送迎を上手に使うと、鉄道で来ても行動範囲がぐっと広がります。狙うスポットが街なかか郊外かで、交通手段を決めるのがおすすめです。


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【地元住民に直撃!】天童市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

将棋駒に文字を書く仕事をしています。木地に漆で一文字ずつ書き入れていく、いわゆる書き駒の職人です。この町では駒作りは特別なことじゃなくて、暮らしの一部として続いてきたものなんですよ。

全国の駒の多くがこの天童市で作られていると言われますが、実際に筆を握ると、その歴史の重みを毎日感じます。地味な作業の積み重ねですが、この土地らしい仕事だと思っています。

Q2.天童市に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

まずは舞鶴山ですね。昔の城跡で、大きな将棋駒のモニュメントがあって、春には桜の中で人間将棋が行われます。山頂から町を見下ろすと、盆地の広がりと遠くの山並みが一望できて、地元の人間でも背筋が伸びる眺めなんですよ。

あとは温泉街の朝が好きですね。足湯からのぼる湯気と、まだ人の少ない通りの静けさ。観光地として有名な場所ですが、早い時間に歩くと地元の空気が味わえます。

Q3.天童市でお土産を買うとしたらなんですか?

定番はやっぱり将棋駒です。「左馬」の飾り駒は縁起物として喜ばれますし、小さな書き駒のストラップなら手頃で持ち帰りやすいですよ。この町らしさが一番伝わる品だと思います。

食べ物なら、秋のラ・フランスや初夏のさくらんぼといった果物ですね。地元の人間は、産直で自分用に少し傷のある訳あり品を買うんです。味は変わらないのに安い。あれが分かると通ですよ。

Q4.外から人が来たときに、天童市でまず連れていく店はどこですか?

そば屋に連れていくことが多いですね。この辺りは昔からそば文化が根付いていて、店によっては温かい汁に中華麺を入れた郷土の一品も出るんです。出汁の香りと、蕎麦をたぐる音が、なんとも落ち着くんですよ。

果物の季節なら、観光果樹園も定番です。もぎたてをその場で頬張って、併設のカフェで果物たっぷりのスイーツを食べる。この土地の豊かさが、口の中で分かってもらえます。

Q5.天童市はどんな気質だと思いますか?

派手さより、こつこつ続ける実直さのある土地だと思います。駒作りが分業でずっと受け継がれてきたように、みんなで一つのものを支える気質があるんですよ。人間将棋や夏まつりを町ぐるみで守っている姿にも、それが表れています。

口数が多いほうではないですが、いざ祭りとなると一気に熱くなる。普段は静かで、芯のところは温かい。そういう人が多い町だと感じています。

Q6.昔に比べて、天童市の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

正直に言うと、将棋を指す人が減った時期があって、駒の仕事も一度は厳しくなりました。後継者の問題は、今も向き合い続けている課題です。

ただ、ここ数年で将棋そのものへの注目が戻ってきて、若い世代が駒や町に興味を持ってくれるようになりました。市民が集う文化施設や道の駅に人の流れが生まれて、静かだった町に少しずつ活気が戻ってきている、そんな手応えを感じています。

Q7.天童市のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

大きな施設のことは正直よく分かりませんが、市長をはじめ町全体で、将棋と果物を軸に人を呼び込もうという動きが続いているのは感じます。秋のマラソンのように、特産と町歩きを結びつける催しには期待しています。

私自身は、駒作りの技を次の世代につなぐことがいちばんの願いです。運動公園や水源となる川沿いの自然も含めて、この町の落ち着いた暮らしが残っていってほしいと思っています。

天童市の関連リンク

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