寒河江市(さがえし)は、山形県のほぼ中央、山形盆地の西部に位置する人口37,790人のまちです。最上川と寒河江川がつくる扇状地に市街地が広がり、西村山地域の中核都市として発展してきました。
寒河江市の顔を5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ 「日本一さくらんぼの里」を掲げる産地──市内に観光さくらんぼ園が約300か所
- ✅ さくらんぼ「紅秀峰」生まれの地──寒河江の県試験場で交配され1991年に品種登録
- ✅ 国史跡「慈恩寺旧境内」──江戸期に東北随一の寺領を誇った巨刹、本堂は国の重要文化財
- ✅ 東北最大級のつつじ園がある寒河江公園(11種・4万株ほど)
- ✅ 夏バラや食用菊「もってのほか」など、花と食の産地
「果物狩りを楽しみたい旅行者」「古刹や歴史が好きな人」「花と農のあるまちで暮らしたい移住希望者」に向いたまちです。この記事では、観光・特産・歴史から、方言や暮らしの空気感まで、寒河江の顔を順に紹介していきます。
| 人口 | 37,790 人 ※2026年6月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 139.03 km² |
| 人口密度 | 272 人/km² |
地理的には、南に中山町、東に天童市・河北町・村山市、北に大蔵村、西に西川町、南西に大江町と接しています(出典:全国観光資源台帳(日本交通公社))。大江町との境界は飛地が入り組んでいます。
JR左沢線・寒河江駅があり、山形自動車道・寒河江ICから市街地まで数分、山形空港からも車で20分ほど。山形市は南東へ約20kmの近さです。さくらんぼだけではない寒河江の顔を、ひとつずつ見ていきましょう。
寒河江市の推しポイント

寒河江の魅力は「果物」と「歴史」、そして「花」の三本柱です。日本一の生産量を誇る山形さくらんぼの一大産地であり、なかでも大玉品種「紅秀峰」はこのまちで生まれました。市街地の丘には東北随一の古刹・慈恩寺が今も静かに時を刻み、春には東北最大級のつつじ園が街を彩ります。それぞれ順に見ていきましょう。
推しポイント1:日本一さくらんぼの里──「紅秀峰」生まれの地
山形県はさくらんぼの生産量が日本一で、全国のおよそ7割を占めます(出典:山形県)。寒河江市はその県内でも有数の産地で、東根市・天童市と並ぶ主力です。
しかも、大玉で日持ちのよい人気品種「紅秀峰」は、寒河江市にあった県の園芸試験場で交配され、1991年に登録された品種なんですよ。寒河江は「紅秀峰の里」とも呼ばれています(出典:JAさがえ西村山)。市内には観光さくらんぼ園が約300か所あり、6月上旬から7月上旬は木の下でもぎたてを味わえます。
推しポイント2:国史跡・本山慈恩寺
市の北部の丘陵にある本山慈恩寺は、奈良時代の開基と伝わる古刹。江戸時代には幕府から2,800石余の寺領を受け、3か院48坊を数える東北随一の巨刹に発展しました。
2014年10月には「慈恩寺旧境内」が国の史跡に指定され、本堂は国の重要文化財、5月5日に奉奏される慈恩寺舞楽(林家舞楽)は国の重要無形民俗文化財です(出典:やまがたへの旅(山形県観光情報))。丘一帯に往時の坊の屋敷地や道が残り、歩くと時代の重なりを肌で感じられます(出典:寒河江市公式サイト)。
推しポイント3:寒河江公園の東北最大級つつじ園
市街地中央の長岡山一帯を整備した寒河江公園には、東北最大級のつつじ園があります。例年5月になると、11種・4万株ほどのつつじが斜面を埋め、夜はライトアップも行われます。園内には市営野球場や陸上競技場、郷土館もあり、市民の憩いの場になっているんですよ。
推しポイント4:夏バラと食用菊──花と食の産地
寒河江は果物だけの町ではありません。夏でも品質のよい切りバラを出荷する県内有数のバラ産地であり、秋には食用菊「もってのほか」の栽培も盛んです。花き・果樹・野菜が季節ごとに入れ替わる、農の厚みのあるまちなんですよね。
寒河江市の歴史

寒河江の歴史は大きく三つの層に分けられます。最上川左岸の段丘に旧石器時代から人が暮らした古代、大江氏が城と寺を築いた中世、そして幕府直轄の天領を経て西村山地域の中心へと育った近世〜近代です。それぞれの層が、いまの地名や文化財として現在の街に残っています。
古代──高瀬山遺跡と出羽国
市内の高瀬山遺跡では、旧石器時代から縄文・弥生・古墳時代にかけての遺構が見つかっています。7世紀前後の高瀬山古墳(県指定史跡)も残ります。和銅5年(712年)に出羽国が成立すると、この一帯は最上郡、のちに村山郡長岡郷に属しました。
中世──大江氏の城下町と慈恩寺
平安中期ごろ寒河江荘が成立し、鎌倉時代には源頼朝の側近・大江広元が地頭となりました。以後、子孫の寒河江大江氏が約400年にわたり周辺を支配し、寒河江城の城下町として発展します。天正12年(1584年)、大江氏は山形城主・最上義光に敗れて滅亡しました。
近世〜現代──天領から西村山の中心へ
江戸時代の寒河江は幕府直轄の天領となり、代官陣屋が置かれた在郷町として栄えました。明治には西村山郡役所が置かれ、1922年に左沢線が全通すると、西村山一帯の行政・経済の中心地に。昭和29年(1954年)8月に周辺町村と合併して市制を施行し、現在の寒河江市が誕生しました。
寒河江市の文化・風習

方言と話し方の特徴
寒河江で話されるのは、山形県内陸の村山弁です。イントネーションの上下が少なく、淡々と流れるように話すのが特徴なんですよ(出典:山形県 やまがた子育て応援サイト)。
代表的なのがんだ(そうだ)。強めるとんだず(そうだよ)、んだべした(そうですよね)になります。お礼はありがとさま(ありがとう)、感謝や恐縮の気持ちはもっけ(ありがたい・申し訳ない)で表します。
ほかにも、んまい(おいしい)、け(食べて)、あべ(一緒に行こう)など短い言い回しが多め。語尾に「〜す」を付けると丁寧な響きになる、というのも村山弁らしいところです。
食卓と季節の暮らし
食卓は山形県村山地方の食文化そのもの。秋の芋煮に始まり、納豆汁、ひっぱりうどん、玉こんにゃく、夏の冷たい肉そばや冷やしラーメンと、地元の外食・内食が豊かなんですよね。夏に山菜や「だし」、冬に凍み大根や凍み餅と、季節で顔ぶれが変わります。
冬はしっかり雪が積もる盆地気候で、多い年には年間の降雪量が4〜6メートル台に達することもあります。雪の下で春を待つ暮らしが、果樹の剪定や食の保存文化を育ててきました。
人の気質と地域のつながり
果樹農家が多い土地柄もあって、季節の作業を助け合う横のつながりが根づいています。派手さより実直さ、という空気感でしょうか。9月には寒河江八幡宮の例大祭に合わせた「神輿の祭典」があり、十数基の神輿と数千人の担ぎ手が市内を練り歩きます。ふだんは穏やかなまちが一気に熱くなる日なんですよ。
寒河江市の特産品・食

特産品1:さくらんぼ(佐藤錦・紅秀峰)
寒河江の主役は、やっぱりさくらんぼ。甘みと酸味のバランスがよい定番「佐藤錦」が6月中旬ごろ、地元生まれの大玉「紅秀峰」が6月下旬から7月上旬に旬を迎えます。
紅秀峰は佐藤錦よりひとまわり大きく、果肉がしっかりして日持ちするのが持ち味。濃い甘さで、ぷりっとした食べ応えがあります。昼夜の寒暖差と、梅雨に雨が少ない盆地の気候が、実を割らずに甘く育てるんですよ(出典:山形県)。木の下でもぎたてを頬張る観光さくらんぼ狩りは、6月の寒河江ならではの体験です。
特産品2:夏バラ(切り花)
意外に知られていないのが、寒河江が県内有数のバラ産地だということ。夏場でも品質のよい切りバラを出荷し、年間を通して花を届けています。果樹で培った栽培のこだわりが、花にも生きているんですよね。寒河江市特産のバラを使った入浴施設のイベントなど、暮らしの中でもバラに出会えます。
特産品3:食用菊「もってのほか」
秋になると食卓に並ぶのが、淡い紫色の食用菊「もってのほか」。さっと茹でておひたしや酢の物にすると、シャキシャキの歯ざわりとほのかな香りが楽しめます。「もってのほか美味しい」から名がついたとも言われる、山形の秋の風物詩です。ご飯のわきに一鉢あると、季節が変わったなと感じさせてくれますよ。
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寒河江市の観光スポット

寒河江の見どころは、「さくらんぼの食」「古刹と信仰」「花と水辺」の三つの方向に広がっています。まずは市の玄関口である東北最大級の道の駅を起点に、丘の上の慈恩寺、そして花咲く長岡山へと足をのばすのが王道です。カテゴリ別に代表スポットを見ていきましょう。
さくらんぼと食のテーマパーク
- 道の駅寒河江チェリーランド – 国道112号沿い、寒河江川のほとりに広がる東北最大級の道の駅。年中無休で、営業時間は9:00〜18:00(冬期は17:30まで)、入場無料です(出典:道の駅寒河江チェリーランドさがえ公式サイト)。JA手づくりの2色盛りアイスや、姉妹都市トルコにちなんだ「トルコ館」、屋内遊び場もあって、車を降りた瞬間からさくらんぼ一色の空気に包まれるんですよ。
- 観光さくらんぼ園 – 市内には観光さくらんぼ園が約300か所あり、6月上旬から7月上旬にかけて狩りが楽しめます。雨よけハウスの下で、真っ赤に完熟した佐藤錦や紅秀峰を、その場でもいで頬張れるのが産地ならでは。甘い香りと、ぷちっとはじける食感は、旬のこの時期だけの体験です。
歴史と信仰にふれるスポット
- 本山慈恩寺 – 市北部の丘に建つ東北随一の古刹で、「慈恩寺旧境内」は2014年に国の史跡に指定されています(出典:寒河江市公式サイト)。拝観受付は9:00〜16:00で年中無休、拝観料は一般700円です(出典:VISIT YAMAGATA(山形県観光物産協会))。茅葺の本堂に立つと、平安・鎌倉の仏像群が放つ静けさに、思わず背筋が伸びます。
- 慈恩寺テラス – 国史跡・慈恩寺旧境内の魅力を紹介する総合案内施設。館内には「寺そば・寺カフェ」が併設され、ご当地の冷たい肉そばやフルーツドリンクを味わえます。参拝の前後にひと休みしながら、慈恩寺千年の歴史を予習・復習できる場所なんですよね。
花と水辺で過ごすスポット
- 寒河江公園 – 市街地の長岡山一帯を整備した公園で、11種・約4万3千株を誇る東北最大級のつつじ園があります。郷土館そばの「さくらの丘」には約700本の桜も咲きます(出典:寒河江市公式サイト)。桜は4月中旬〜下旬、つつじは5月上旬〜中旬が見頃で、斜面を埋めるつつじ越しに市街地を見下ろす眺めは圧巻です(出典:やまがたへの旅(山形県観光情報))。
- 最上川ふるさと総合公園 – 市の南、最上川沿いに広がる県営の都市公園。広い芝生と展望のよい丘があり、初夏には花火やアート展の会場にもなります。ピクニックがてら、のんびり最上川の流れを眺めて過ごすのに向いていますよ。
- 寒河江花咲か温泉 ゆ〜チェリー – 泉質の異なる源泉を3つ楽しめる日帰り温泉施設。露天風呂からは最上川と蔵王連峰が見渡せます(出典:やまがたへの旅(山形県観光情報))。さくらんぼ狩りや慈恩寺めぐりで歩いた足を、夕方にゆっくりほぐすのにちょうどいい締めくくりなんです。
寒河江市の観光ルート

寒河江はコンパクトにまとまった市街地と、車で15分圏の見どころが魅力。1日あればさくらんぼと古刹をしっかり味わえますし、半日でも花と温泉でゆったり過ごせます。周辺の町までのばせば、月山や果樹の里まで足を広げられますよ。目的別に3ルートを紹介します。
【車・1日】さくらんぼと古刹めぐりルート
時系列:9:00 寒河江駅 → 9:15 観光さくらんぼ園 → 11:00 本山慈恩寺・慈恩寺テラス → 13:00 道の駅チェリーランド → 15:30 ゆ〜チェリー
①観光さくらんぼ園(90分)→ 朝いちばんの涼しい時間に、完熟のさくらんぼを木の下でもぎ取り。日が高くなる前が快適です。
②本山慈恩寺・慈恩寺テラス(120分)→ 丘の古刹で仏像群と本堂を拝観。テラスの寺そばで昼をとると動線がスムーズなんですよ。
③道の駅寒河江チェリーランド(90分)→ 土産選びとJA手づくりアイスで休憩。トルコ館ものぞいて、姉妹都市の縁を感じてみてください。
④ゆ〜チェリー(60分)→ 最上川と蔵王を眺める露天で1日の疲れをリセット。夕方の光がお湯に映える時間帯がおすすめです。
【車・半日】花と温泉ゆったりルート
時系列:13:00 寒河江駅 → 13:15 寒河江公園 → 14:45 最上川ふるさと総合公園 → 16:00 ゆ〜チェリー
①寒河江公園(90分)→ 春はつつじと桜、それ以外の季節も市街地を見下ろす展望が気持ちいい丘。散策向きです。
②最上川ふるさと総合公園(60分)→ 広い芝生でひと休み。川風に吹かれながらのんびりするのに向いています。
③ゆ〜チェリー(60分)→ 半日の締めに源泉かけ流しへ。夕暮れの露天で、旅の余韻に浸れます。
さくらんぼの季節には、市内の観光施設間をお得に移動できる観光タクシーの割引も用意されます(出典:やまがたへの旅(山形県観光情報))。運転を気にせず巡りたいときに便利ですよ。
【車・1日】広域ルート:寒河江+西村山の里
時系列:9:00 寒河江駅 → 9:20 本山慈恩寺 → 11:30 河北町(谷地)→ 13:30 西川町(月山方面)→ 16:00 寒河江IC
①本山慈恩寺(120分)→ まずは寒河江の顔をじっくり。5月5日には隣接する河北町の林家舞楽が慈恩寺で奉納されます。
②河北町(谷地)(120分)→ 冷たい肉そば発祥の地とされるまち。名物の肉そばで昼をとるのが定番です。
③西川町(月山方面)(120分)→ 月山の登山口や自然に近づける山あいの町。寒河江川をさかのぼる道中の景色も見どころです。
寒河江を起点に、隣接する河北町・西川町まで足をのばすと、麺文化と山の自然まで一日で味わえます。帰りは寒河江ICから高速へ乗れば移動もスムーズです。
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寒河江市の年間イベント

寒河江の一年は、春の花、初夏のさくらんぼ、そして秋の神輿へと季節がバトンをつなぎます。とくに6月のさくらんぼと9月の神輿は、まちの空気が一気に変わる二大シーズン。季節ごとに見ていきましょう。
春〜夏:花とさくらんぼのシーズン
春はまず、寒河江公園の桜(4月中旬〜下旬)とつつじ(5月上旬〜中旬)が見頃を迎え、長岡山が花色に染まります。夜のライトアップも幻想的なんですよね。
初夏の主役はやっぱりさくらんぼ。毎年6月に「さがえさくらんぼFestival」が開かれ、その名物が「全国さくらんぼの種吹きとばし大会」です(出典:寒河江市公式サイト)。「チェリーゴー!」の掛け声で種を思いきり飛ばす、寒河江らしい愉快な催しですよ。
さくらんぼが色づく前の5月には、「さがえさくらんぼマラソン」も開催されます。2026年で第50回を数える歴史ある大会です(出典:さがえさくらんぼマラソン公式サイト)。
秋:寒河江まつり(神輿の祭典)
秋の顔は、900年以上の歴史をもつ寒河江八幡宮の例大祭に合わせた「寒河江まつり」。毎年9月に開かれます(出典:寒河江市公式サイト)。
ハイライトは、東北屈指の規模を誇る「神輿の祭典」。約4,000人の担ぎ手が神輿を担いで市内を練り歩く光景は、地響きのような熱気に包まれます。ぜひ間近で味わってほしいのが、この担ぎ手たちの息づかいなんです。
あわせて、山形県指定無形民俗文化財の「寒河江八幡宮流鏑馬」も奉納されます。疾走する馬上から的を射る古式の神事は、鎌倉武士の伝統を今に伝える迫力の見ものです。
冬:雪のシーズンと果物狩り
冬は大きな祭りが落ち着き、まちは雪に包まれます。とはいえ寒河江の果物は途切れません。観光農園では冬から春にかけていちご狩りが楽しめ、暖かいハウスの中で完熟いちごを味わえるんですよ。
雪見をしながらの日帰り温泉も、この季節ならではの楽しみ。露天から真っ白な山並みを眺めて体を温めれば、寒河江の冬をゆっくり味わえます。
寒河江市のエリア別の顔

寒河江市は、最上川と寒河江川がつくる扇状地に市街地が広がり、北の丘に古刹、南の川沿いに道の駅と温泉、西に山あいの集落という構成です。旅する視点で見ると、エリアごとに表情がはっきり分かれます。目的に合わせて回るエリアを選ぶと、寒河江をぐっと楽しめますよ。
寒河江駅・中心市街地エリア──買い物と祭りの拠点
寒河江駅を中心とした市街地は、商業と行政が集まるまちの心臓部。ふだんは落ち着いた地方都市の顔ですが、9月の寒河江まつりになると駅前が屋台と神輿で一変します。まちの日常と非日常、両方を感じたいならここが起点です。
南部・最上川沿いエリア(チェリーランド周辺)──旅の玄関口
道の駅チェリーランドや日帰り温泉ゆ〜チェリー、最上川ふるさと総合公園が集まる、寒河江観光の玄関口。高速のインターからも近く、土産・食・湯がひとまとめに楽しめます。時間が限られた旅行者は、まずこのエリアを押さえると効率がいいですよ。
慈恩寺・北部丘陵エリア──信仰と果樹の丘
寒河江川左岸の丘に広がるのが、慈恩寺を中心とした歴史のエリア。古刹と院坊の屋敷跡、その周りに広がる果樹園と、静かで奥行きのある景色が続きます。喧騒から離れて、ゆっくり歴史と向き合いたい人に向いています。
長岡山・西部エリア──花と眺望、山あいの静けさ
市街地にせり出す長岡山には寒河江公園があり、春は花見客でにぎわいます。さらに西へ進むと、幸生など山あいの静かな集落が点在し、森と川の景色が深まります。花の季節の散策にも、静けさを求める寄り道にも応えてくれるエリアです。
寒河江市の気候・季節の暮らし

寒河江は山形盆地特有の内陸性気候で、夏は暑く冬は雪が積もる、寒暖差の大きいまちです。最寄りの通年観測地点である山形(山形地方気象台)の平年値では、年平均気温は12.1℃、いちばん寒い1月の平均が−0.1℃、いちばん暑い8月の平均が25.0℃です(出典:気象庁)。この寒暖差こそが、甘いさくらんぼを育てる土台なんですよね。
夏──6月〜8月の暮らし
夏はしっかり暑く、8月の日最高気温の平年値は30.5℃に達します(出典:気象庁)。盆地なので昼は蒸し暑く、エアコンは必需品です。ただ、6月はさくらんぼ、夏には花火や祭りの準備と、まちがいちばん活気づく季節でもあります。
秋──9月〜11月の暮らし
秋は寒暖差が大きく、朝晩がぐっと冷え込みます。9月には寒河江まつりでまちが熱気に包まれ、その後は食用菊やラ・フランスなど実りの季節へ。空気が澄んで、蔵王や朝日連峰の稜線がくっきり見える日が増えていきます。
冬──12月〜2月の暮らし
冬は本格的な雪国です。山形の平年値で年間の降雪量合計は285cm、最深積雪の平年値は51cmに達します(出典:気象庁)。朝の雪かきは冬の日課で、車の冬タイヤは欠かせません。とはいえ、除雪体制は整っていて、暮らしが止まるほどではないんですよ。
春──3月〜5月の暮らし
春は雪解けとともに一気に花の季節へ。4月には寒河江公園の桜、5月にはつつじが長岡山を彩ります。雪の下でじっと待った分だけ、春の訪れがまぶしく感じられる。寒河江の一年で、いちばん心が浮き立つ時期かもしれませんね。
寒河江市の移住・暮らし情報

寒河江は、山形市まで車で20〜30分という距離感が魅力の暮らしやすいまちです。市街地に生活機能がコンパクトにまとまり、少し車を走らせれば果樹園や温泉もある。「地方都市の便利さ」と「田園の近さ」を両立できるのが、住む視点での寒河江の顔です。
通勤・通学
寒河江市内に勤め先がある人も多いですが、県都・山形市へ通う人も少なくありません。車なら山形市中心部まで20〜30分、JR左沢線を使えば寒河江駅から山形駅まで乗り換えなしで結ばれています。天童市や東根市方面へも車で通いやすい立地です。
住宅環境
家賃は都市部よりぐっと抑えられます。SUUMOの家賃相場の目安では、1LDKでおよそ4〜6万円、2LDKで5〜7万円前後が中心です(出典:SUUMO)。駐車場付きの物件が多く、車社会に合った住まいが見つけやすいのも地方ならではですよ。
買い物環境
寒河江駅周辺や国道沿いにスーパーやドラッグストア、ロードサイド店が揃い、日常の買い物で困る場面は少ないまちです。道の駅チェリーランドや産直施設では、地元の新鮮な果物や野菜が手に入るのも、暮らしの楽しみのひとつです。
子育て・教育
市内には複数の小学校・中学校があり、高校も立地しています(出典:寒河江市公式サイト)。公園や自然が身近で、果物狩りや祭りといった季節体験が日常にある環境は、子育て世代にとって心強いですよね。
医療環境
地域医療の中核を担うのが、98床の寒河江市立病院です。内科・外科・整形外科・皮膚科・眼科などを備え、JR西寒河江駅の近くにあります(出典:寒河江市立病院公式サイト)。市内には診療所や薬局も点在し、いざというとき車で山形市の大きな病院にも通える距離感です。
エリア別の暮らし視点
寒河江駅・中心市街地は買い物や通勤に便利で、暮らしの利便性を重視する人向き。南部の国道沿いは郊外型の住まい向きで、車移動が中心の人に合います。慈恩寺のある北部や西部の山あいは、静けさと自然を近くに感じたい人にしっくりくるエリアです。
寒河江市へのアクセス

寒河江は、高速道路・鉄道・空港のすべてが使える便利な立地です。山形自動車道のインターチェンジが市内にあり、JR左沢線で山形市とつながり、車で20分の距離に山形空港もある。首都圏からも半日かからずに到着できます。
車でのアクセス
市内には山形自動車道の寒河江IC、寒河江SAスマートICの2つの出入口があります。寒河江ICから道の駅チェリーランドまでは約10分(出典:やまがたへの旅(山形県観光情報))。山形市中心部までは20〜30分ほどで、雪のない季節ならドライブ感覚で行き来できます。
鉄道+バスでのアクセス
東京方面からは、まず山形新幹線「つばさ」で東京駅から山形駅へ。所要はおよそ2時間40分です。山形駅でJR左沢線に乗り換えると、寒河江駅までは25〜30分ほど。乗り換えは山形駅の1回だけなので、迷いにくいルートですよ。
本数はさくらんぼシーズン以外はそれほど多くないので、事前に時刻を確認しておくと安心です。
飛行機でのアクセス
隣の東根市にある山形空港からは、寒河江まで車で約20分(出典:VISIT YAMAGATA(山形県観光物産協会))。首都圏や関西方面と空路で結ばれており、時間を優先したい人には飛行機+レンタカーが快適な選択肢です。
町内移動の現実的アドバイス
市内の見どころは点在しているため、移動は車が基本になります。レンタカーがあると自由度が高いですよ。さくらんぼの季節には、市内の観光施設間をお得に移動できる観光タクシーの割引も用意されるので、運転しない旅なら上手に活用してみてください。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
【トラベリスト】
で航空券をまとめて比較する
【地元住民に直撃!】寒河江市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
さくらんぼの観光農園で働いています。もう長いこと、この仕事一筋ですね。
寒河江は日本一のさくらんぼの里って言われていて、うちの園にも6月になると全国からお客さんが来ます。木の下でもぎたてを頬張って笑ってくれる、あの顔を見るのが一番のやりがいなんですよ。
Q2.寒河江に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
やっぱり本山慈恩寺ですね。丘の上の茅葺の本堂に立つと、まわりの音がすっと消えて、千年の時間の中に自分がいるみたいな感覚になるんです。
あとは地元の人間としては寒河江公園。長岡山の斜面いっぱいに咲くつつじ越しに市街地を見下ろすと、ああ寒河江に住んでるなあって、しみじみ思えます。
Q3.寒河江でお土産を買うとしたらなんですか?
王道はやっぱりさくらんぼ、それも寒河江生まれの紅秀峰。大粒で甘くて日持ちもいいので、贈って喜ばれますよ。
地元だからこそ勧めたいのは、道の駅チェリーランドのさくらんぼ会館で売っている手づくりの2色盛りアイス。季節を問わず買えて、車で立ち寄るたびについ手が伸びるんです。
Q4.外から人が来たときに、寒河江でまず連れていく店はどこですか?
まずは東北最大級の道の駅、チェリーランドに連れていきます。地元の食も土産も一か所で揃うので、寒河江の入口としてちょうどいいんですよ。
そのあとは冷たい肉そばを出すお店へ。この地域ならではの一杯で、冷たいのにコクがあって、県外の人はたいてい驚いてくれますね。
Q5.寒河江はどんな気質だと思いますか?
派手さはないけれど、実直で働き者が多い土地だと思います。果樹農家が多いからか、季節の作業を助け合う横のつながりが自然に残っているんです。
普段は物静かなんですが、9月の寒河江まつりで神輿を担ぐときは別人みたいに熱くなる。あの落差が、寒河江の人らしさだと感じますね。
Q6.昔に比べて、寒河江の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
正直に言うと、若い人が山形市の方へ出ていって、静かになった実感はあります。昔より人通りが減ったなと思う場所もあるんです。
ただ、さくらんぼの季節に海外からのお客さんが増えたり、市民が集うセンターや公園でイベントが開かれたりと、外に開いていく明るさも確かに感じています。
Q7.寒河江のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
大きな箱物というより、今ある場所を活かす動きに期待しています。慈恩寺の本堂も長い修理を終えて、これからまた多くの人に見てもらえますから。
市長さんはじめ、市も観光に力を入れていますし、寒河江川や豊かな水源を守りながら、この景色と果物を次の世代につないでいけたらと願っています。

