【北海道羅臼町】ってどんなとこ?知床とシャチと昆布の王様【地元民のリアルな声あり】

北海道羅臼町の知床峠:北海道羅臼町と斜里町を結ぶ知床横断道路の頂上で、雄大な羅臼岳や北方領土の国後島を一望できる景勝地です。

羅臼町(らうすちょう)は、北海道東部・知床半島の東半分を占める人口4,083人の漁師町です。世界自然遺産「知床」の羅臼側にあたり、東は根室海峡を挟んで北方領土・国後島と向かい合います。

羅臼町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 世界自然遺産「知床」の東側──主峰・羅臼岳(標高1,661m)と原生の森。半島を斜里町と二分
  • 羅臼昆布──「昆布の王様」と呼ばれる最高級の出汁昆布の産地
  • 根室海峡のシャチ・クジラウォッチング──陸近くにシャチが現れる世界有数の海域
  • 国後島を望む町──羅臼国後展望塔から北方領土がすぐ目の前に
  • 就業者の6割超が水産関連──秋鮭・スケトウダラ・ホッケが揚がる漁業の町

「手つかずの自然に触れたい旅行者」「シャチやクジラに会いたい人」「本物の出汁昆布や旬の魚を味わいたい人」に特におすすめの町です。本記事では、観光・歴史・文化から、羅臼昆布や秋鮭といった特産まで、海とともに生きる町のリアルを地元目線で紹介します。

人口4,083 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳)
面積397.72 km²
人口密度10.3 人/km²

地理的には、知床半島の中央を走る知床連山を境に、西から北は斜里町、南は標津町と接しています(出典:羅臼町公式サイト)。東は根室海峡に面し、海を挟んで国後島と向かい合う立地です。町内に鉄道は通っておらず、最寄り駅はJR釧網本線の知床斜里駅。通年使える道路は標津町へ抜ける国道335号で、斜里町ウトロへ続く国道334号(知床横断道路)は冬期間通行止めになります。

海・山・流氷・国境と、この小さな町には他では味わえない要素が詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

羅臼町の推しポイント

羅臼町は、世界自然遺産「知床」の自然、根室海峡の海の幸、そして陸近くにシャチが回遊する珍しい海と、見どころが海と山にぎゅっと凝縮された町です。国後島を正面に望む地理も、ここならでは。下では、ファーストビューで挙げた要素を一つずつ深掘りしていきます。どれも羅臼でしか味わえないものばかりなんですよ。

世界自然遺産「知床」──羅臼岳と原生の森

知床半島は2005年7月に世界自然遺産へ登録され、その東半分が羅臼町です(出典:羅臼町公式サイト)。主峰・羅臼岳は標高1,661mで、日本百名山にも数えられています。海岸から山頂までの標高差が大きく、平地が少ないため、人の手がほとんど入っていない原生の自然が今も色濃く残っているのが特徴です。

羅臼昆布──「昆布の王様」と呼ばれる出汁昆布

羅臼の海で採れる羅臼昆布は、正式名を「りしり系えながおにこんぶ」といい、香り高く濃厚でコクのある出汁がとれることから「昆布の王様」「だしの王様」とも呼ばれます(出典:日本昆布協会(こんぶネット))。採取できる海域が狭く希少なうえ、天日干しと夜露での乾燥を繰り返す手間のかかる製法で、昆布の中でも最高級品として扱われています。

根室海峡のシャチ・クジラウォッチング

羅臼港から出る観光船では、シャチ・マッコウクジラ・イルカに高い確率で出会えます。シーズンはおおよそ4月下旬から10月中旬、シャチは初夏が狙い目です。深い海が沿岸まで迫る根室海峡だからこそ、陸からわずか数キロの近さで野生のシャチが現れることもあるんですよ。晴れていれば国後島も一緒に望めます。

国後島を望む町──羅臼国後展望塔

標高167mの高台に立つ「羅臼国後展望塔」からは、根室海峡の向こうに北方領土・国後島がくっきりと見えます。これだけ近くに国後島を望める町は他にありません。返還運動の歴史を伝える場でもあり、晴れた日には島の四季折々の表情まで眺められます。

羅臼町の歴史

羅臼の歴史は、知床の海と深く結びついています。古くはアイヌの人々が暮らし、独自の文化が栄えた地でした。明治期に和人の入植が本格化して村が生まれ、漁業を基盤に発展。そして現代、知床は世界自然遺産に登録され、町は自然保護と漁業・観光の町として歩んでいます。

古代〜近世──アイヌの文化と知床の交易

羅臼周辺では縄文時代の装飾品や玉石が見つかっており、古くから人の営みがありました。本州の奈良時代以降には、独自のトビニタイ文化が栄えています。江戸時代には知床のアイヌが交易を行い、1789年には道東一帯で「クナシリ・メナシの戦い」が起こりました。羅臼という地名も、アイヌ語の「ラウシ」に由来すると伝えられています。

近代の開拓と村の成立

1901年(明治34年)、標津外6ケ村戸長役場から分離・独立して植別村戸長役場が置かれました。1923年(大正12年)に植別村となり、1930年(昭和5年)に羅臼村へと改称。1951年には羅臼漁港が第4種漁港に指定され、漁業の町としての基盤が固まりました。そして1961年(昭和36年)、町制を施行して羅臼町が誕生しています。

現代──世界自然遺産と知床横断道路

1964年に知床国立公園が指定され、1980年には斜里町ウトロへ抜ける知床横断道路(知床峠)が開通しました。1999年には道の駅「知床・らうす」がオープン。2005年、知床がユネスコの世界自然遺産に登録され、町は国際的な注目を集めるようになりました。2020年からは隣接町と共同で、ご当地ナンバー「知床」の交付も始まっています。

羅臼町の文化・風習

方言と話し方の特徴

羅臼は海沿いの漁師町なので、北海道方言のなかでも沿岸部の「浜言葉」の色合いが感じられる地域です。北海道弁には独特の語彙がいくつもあって、たとえばなまら(とても・すごく)、したっけ(そうしたら/それじゃあね)、めんこい(かわいい)、しばれる(厳しく冷え込む)などが日常で使われます。冬の朝に「今朝はしばれたね」と交わす挨拶には、この土地の寒さがそのまま表れていますよね。

海とともにある食卓と季節の暮らし

漁師町だけあって、食卓には旬の魚が当たり前のように並びます。秋には鮭、冬から春にはタラやホッケ、そして出汁には地元の羅臼昆布。冬の根室海峡には流氷が押し寄せ、それが翌春からの豊かな海を育てます。季節ごとに揚がる魚が変わるので、暮らしのリズムそのものが海とつながっているんです。

漁師町の気質と地域のつながり

厳しい自然と隣り合わせで生きてきた町だからこそ、人と人の距離は近く、助け合いの空気が根づいています。神社祭では氏子も多く、神輿を担いで町を練り歩く若者の姿が今も受け継がれています。みなさんも訪れれば、浜の人たちの飾らない温かさにきっと触れられますよ。

羅臼町の特産品・食

羅臼昆布──昆布の王様

羅臼を語るならまずこれ。羅臼昆布は黄色味を帯びた濃厚な出汁がとれる最高級の出汁昆布で、「昆布の王様」と呼ばれています(出典:日本昆布協会(こんぶネット))。旬は夏の漁の最盛期。鍋物や煮物の出汁にすると、香りとコクが段違いです。出汁をとったあとは佃煮にもできるので、最後まで無駄なく味わえますよ。

秋鮭(秋味)

羅臼の代表的な水揚げのひとつが秋鮭です。旬は秋。脂がのった身は焼いても鍋にしても抜群で、地元では「秋味」と呼ばれて親しまれています。新鮮ないくらも一緒に楽しめるのが、水揚げの町ならではの贅沢なんですよ。

ホッケ・キンキ・スケトウダラ

冬から春にかけては、ホッケやキンキ(キチジ)、スケトウダラといった魚が主役になります。脂ののったキンキの煮付けや、肉厚なホッケの焼き物は、ご飯が止まらなくなる味。スケトウダラはたらこの原料にもなり、町の水産加工を支えています。

エゾバフンウニ

羅臼昆布をたっぷり食べて育つエゾバフンウニは、甘みが濃く、濃厚な味わいが魅力です。旬を狙って訪れれば、とれたてのウニを味わえる季節も。良質な昆布が豊かな海を育て、その海がまた極上のウニを育てるという、羅臼ならではの食物連鎖が一皿に詰まっています。


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羅臼町の観光スポット

序盤で触れた知床の自然・シャチ・国後島・羅臼昆布。羅臼町のスポットは、これらを「海から」「高台から」「森と湯から」体感できるように散らばっています。まずは町の入口で情報を仕入れ、海へ出て、高台に登り、最後は秘湯で締める——そんな流れで巡れる場所を紹介していきますね。

海と生き物を体感するスポット

  • 羅臼港(ホエールウォッチングの拠点) – 羅臼の旅の主役とも言える海のクルーズが、ここから出港します。観光船のシーズンはおおよそ4月下旬から10月中旬で、シャチは初夏が狙い目。陸からわずか数キロの近さにシャチが現れることもあり、晴れた日は国後島を背景にマッコウクジラの潮吹きまで見られます。船が港を離れた瞬間の、潮の匂いと期待感はたまりませんよ。
  • 知床羅臼ビジターセンター – 知床の自然を学べる入口施設で、住所は羅臼町湯ノ沢町6-27。開館時間は9:00〜17:00(11〜4月は10:00〜16:00)、休館日は月曜と年末年始です(出典:環境省 知床国立公園 知床羅臼ビジターセンター)。剥製やパネル展示のほか、羅臼の四季を映した約26分の映像も。次に紹介する間歇泉の噴出予想時刻も、ここで教えてもらえます。

国後島と知床を望むスポット

  • 羅臼国後展望塔 – 海抜167mの高台に立つ展望施設で、入場無料。展望台からは羅臼漁港・羅臼岳・国後島を一望できます。開館は4月〜10月が9:00〜17:00、11月〜1月が10:00〜15:00、2月〜3月が9:00〜16:00で、11〜4月の月曜が休館(5〜10月は無休)です(出典:羅臼町公式サイト)。1階の展示室では北方領土問題を学べ、館内には「知床旅情」が流れていることも。すぐ目の前に国後島が横たわる距離感に、ここでしか味わえない複雑な余韻が残ります。
  • 知床峠(知床横断道路)羅臼町斜里町を結ぶ国道334号の標高738mの峠で、間近に羅臼岳がそびえます(出典:環境省 知床国立公園 知床羅臼ビジターセンター)。冬季は積雪のため例年11月初旬から4月末頃まで通行止めになるので、訪れるなら新緑〜秋がおすすめ。峠に立つと、両側に根室海峡とオホーツク海が広がる雄大さに息をのみますよ。

知床の森と湯を味わうスポット

  • 熊の湯 – 羅臼温泉野営場から国道334号を挟んだ向かい、羅臼川のほとりにある無料の露天風呂です。男女別で、管理は地元有志が担っています(出典:羅臼町観光情報サイト)。原生林に囲まれた湯船は開放感満点。お湯が熱めのこともあるので、入浴十ヵ条のルールを守って、せせらぎを聞きながら浸かってみてください。
  • 羅臼の間歇泉 – およそ40分〜2時間の間隔で、10m近い高さまで熱湯が噴き上がる北海道指定の天然記念物です(出典:羅臼町観光情報サイト)。噴出の瞬間に立ち会えるかは運次第なので、先にビジターセンターで予想時刻を聞いてから向かうのがコツ。地面が揺れて湯柱が立ち上がる迫力は、一見の価値ありです。
  • 相泊温泉・セセキ温泉 – 半島東岸の道路の行き止まり付近、海辺に湧く野湯です。相泊温泉は夏期のみの営業で、2025年は8月末で営業を終了しました(出典:知床羅臼町観光協会)。国後島を眺めながら波打ち際の湯に浸かる体験は、まさに知床の果てならでは。訪れる際は、必ず最新の営業状況を確認してから向かいましょう。

食とお土産の拠点

  • 道の駅 知床・らうす – 国道335号沿い、羅臼の中心街の入口にある道の駅で、観光案内所・食堂・物産店が並びます。クジラの出現情報やクルーズの空き状況も案内所で教えてもらえます(出典:羅臼町観光情報サイト)。営業時間は季節で変わり、夏期はおおむね9時台から夕方まで開いています。2階の食堂では、ホッケ焼き定食やキンキ、ウニ・いくら丼に昆布ラーメンと、羅臼の海がそのまま味わえますよ。

羅臼町の観光ルート

計算中…

羅臼は鉄道が通っていないので、移動はレンタカーが基本になります。海・高台・温泉がコンパクトにまとまっているので、町内なら1日でぐるっと回れますよ。ここでは町内完結ルートと、知床半島を横断する広域ルートを紹介しますね。

【車・1日】羅臼まるごと満喫ルート(町内完結)

8:30 道の駅 知床・らうす → 9:00 羅臼港発ホエールウォッチング → 11:30 道の駅で昼食 → 13:00 羅臼国後展望塔 → 14:30 知床羅臼ビジターセンター → 15:30 羅臼の間歇泉 → 16:30 熊の湯

羅臼港のホエールウォッチング(約2時間30分)→ 海が穏やかな午前便を選ぶと、シャチやクジラに出会える確率が上がります。

羅臼国後展望塔(約45分)→ 昼食後、高台から海を見下ろして午前に出た海域を振り返ると、旅の解像度が一気に上がります。

知床羅臼ビジターセンター(約1時間)→ 知床の生態系を学びつつ、この後行く間歇泉の噴出予想時刻をここで確認しておきましょう。

羅臼の間歇泉と熊の湯(合わせて約1時間30分)→ 間歇泉の迫力を見届けたら、すぐ近くの熊の湯で旅の疲れを流して締めくくり。夕方の森の静けさが心地よい時間帯です。

【車・半日】国後島を望むショートルート

13:00 道の駅 知床・らうす → 13:40 羅臼国後展望塔 → 14:40 知床峠(夏期のみ)

道の駅 知床・らうす(約30分)→ まずは海産物とお土産をチェックして、旅の腹ごしらえ。

羅臼国後展望塔(約45分)→ 望遠鏡で国後島の島影を覗くと、その近さに驚かされます。

知床峠(約40分)→ 夏期限定ですが、峠まで上がれば羅臼岳が目の前。時間に余裕があれば、そのまま斜里側へ抜けるのも手です。

【車・1日】広域ルート:知床横断(羅臼〜知床峠〜ウトロ)

9:00 道の駅 知床・らうす → 9:40 知床峠 → 10:30 ウトロ(斜里町)方面へ

道の駅 知床・らうす(約30分)→ 横断道路に入る前に、観光案内所で峠の開通状況を確認しておくと安心です。

知床峠(約40分)→ 羅臼側とウトロ側で天気がガラッと変わることも多く、峠越えそのものが旅のハイライトになります。

ウトロ方面(斜里町)→ 峠を越えれば知床五湖やオシンコシンの滝など、半島の西側の名所が広がります。横断道路は冬季通行止めなので、訪れるなら開通期間中に。

羅臼町の年間イベント

羅臼町のイベントは、雪・海・昆布と、季節の恵みに寄り添うものばかりです。春は雪壁の回廊を歩き、夏は漁師町の祭りと昆布で賑わい、秋は漁港に水揚げの感謝が集まります。それぞれ羅臼でしか味わえないので、旅の時期に合わせて狙ってみてくださいね。

春:知床らうす雪壁ウォーク

冬の間閉ざされる知床横断道路を、開通直前の1日だけ歩ける貴重なイベントです。例年4月、ゴールデンウィーク前の開催で、2026年は4月12日に行われます(出典:羅臼町観光情報サイト)。背丈をはるかに超える雪壁の間を進む約10kmのコースからは、羅臼岳や国後島の絶景が広がります。除雪作業の現場も見学でき、白銀の回廊を歩く感覚はここだけのもの。参加には事前申込が必要なので、早めの確認をおすすめします。

夏:羅臼神社祭と羅臼昆布

夏は漁師町らしい熱気に包まれる季節です。羅臼神社祭(例大祭)は例年7月に開かれ、神輿の渡御やよさこいで境内も町なかも賑やかになります。氏子の多いこの町ならではの、勇ましくも温かい祭りなんですよ。

また、羅臼昆布の漁が最盛期を迎えるこの時期には、昆布をテーマにした「しれとこ羅臼こんぶフェスタ」も例年夏に開かれてきました。昆布漁の工程を浜の人から教わる体験は、王様と呼ばれる昆布の奥深さを肌で感じられます。開催の有無や時期は年によって変わるため、訪れる前に最新情報を確認してみてください。

秋:知床らうす産業祭「羅来楽」

秋の漁港を舞台にした産業祭が「知床らうす産業祭 羅来楽(ららら)」です。2025年は9月に第2回が羅臼漁港特設会場で開催されました(出典:羅臼町公式サイト)。海産物の即売や秋鮭のセリ市、鮭のつかみ取り、夜空を彩る花火大会まで、子どもから大人まで楽しめる内容。水揚げの町の活気と、海への感謝がぎゅっと詰まった1日です。

羅臼町のエリア別の顔

羅臼町は知床半島の東岸に細長く広がり、海沿いの一本道に沿って表情が移り変わります。にぎわいの中心市街地、静かな温泉街、そして道の果てへ続く海岸線。旅の目的によって立ち寄るエリアを選べるのが、この町の面白いところなんです。

羅臼市街地エリア──旅の拠点になるにぎわいの中心

道の駅や羅臼国後展望塔、羅臼漁港が集まる町の中心です。海産物の買い物や食事、クルーズの発着まで、旅の起点になる機能がここに揃っています。まず立ち寄って情報を仕入れ、海の幸でお腹を満たしたい人に向いたエリアですよ。

羅臼温泉エリア──森と湯に包まれる静かな一帯

市街地から知床峠へ向かう途中、羅臼川沿いにホテルが点在する温泉街です。無料露天の熊の湯や間歇泉、ビジターセンターもこの近く。原生林の静けさとせせらぎに浸りたい人、知床峠へ抜ける前に体を温めたい人にぴったりの場所です。

海岸線・相泊方面エリア──道の果てへ続く絶景ドライブ

市街地から北へ、知床半島の東岸を進むと、やがて道路は相泊で行き止まりになります。海辺の野湯や、国後島を間近に望むドライブが楽しめる一帯です。秘湯や半島の最果ての空気を味わいたい、少し冒険心のある旅人におすすめ。道路状況が変わりやすいので、最新情報を確認してから向かってくださいね。

羅臼町の気候・季節の暮らし

羅臼町は、知床連山を境に斜里側と気候が異なり、夏は涼しく、冬の寒さは内陸ほど厳しくないものの、強風と多い降水が特徴です。夏(5〜8月)の平均気温は約12℃、真夏でも20℃を超える日は多くありません(出典:羅臼町観光情報サイト)。海と山に挟まれた町ならではの、ひんやりと澄んだ空気が一年を通して流れています。

夏(6〜8月)──涼しく霧の出る海の季節

本州が猛暑の時期でも、羅臼の夏はフリースが欲しくなる日があるほど涼しいんです。朝は海霧が出やすく、シャチやクジラを探す観光船にとっては視界が課題になることも。半袖一枚では肌寒いので、脱ぎ着できる上着が一枚あると安心ですよ。

秋(9〜10月)──秋鮭と紅葉の実りの季節

秋は漁港に秋鮭が水揚げされ、町が活気づく季節です。知床連山や羅臼湖周辺では紅葉が色づき、知床峠のドライブが気持ちいい時期。ただし峠は11月初旬には冬期通行止めに入るので、紅葉ドライブを狙うなら10月中が目安です。

冬(11〜3月)──流氷と厳しい寒さの季節

1〜3月の平均気温は約-6℃で、最高気温が0℃を超えない真冬日が続き、最低気温が-15℃を下回る日もあります。夜は-10℃以下まで冷え込むので、保温性のある肌着に冬用アウターが欠かせません。2015年2月には観測史上最多の積雪179cmを記録し、町外へつながる国道335号が3日間不通になったこともあります(出典:気象庁)。冬の根室海峡には流氷が押し寄せ、オジロワシやオオワシが舞う、羅臼ならではの景色が広がります。

春(4〜5月)──雪解けとシャチ到来の季節

春は雪解けとともに知床横断道路の除雪が進み、ゴールデンウィーク前後に開通します。その直前に開かれるのが、序盤で触れた雪壁ウォーク。4月下旬からは根室海峡にシャチがやってきて、観光船のシーズンが本格的に始まります。春の訪れと海のにぎわいが、同時にやってくる季節なんですよ。

羅臼町の移住・暮らし情報

人口4,083人の羅臼町は、漁業を中心に暮らしが回る「魚の城下町」です。海沿いに国道が走るコンパクトな町で、買い物も役場も診療所も近い距離に収まっています。ここでは、住む視点での暮らしの現実を見ていきますね。

通勤・通学

町内に鉄道はなく、移動は車が基本です。漁業や水産加工、観光、介護・医療など、仕事の多くが町内にあるため、長距離通勤というより町内で完結する暮らしになります。隣の標津町中標津町方面へ車で出る人もいます。

住宅環境

羅臼町には町営住宅のほか、空き家・空き地バンクや、町内の集合住宅の空き部屋情報が公式に公開されています(出典:羅臼町公式ホームページ)。賃貸物件の流通はもともと多くないため、住まい探しは役場の移住担当に相談しながら進めるのが現実的です。家賃相場の公開データは限られているので、具体的な金額は問い合わせて確認するのが確実ですよ。

買い物環境

羅臼の市街地にはスーパーや商店が集まり、日常の買い物はこのエリアで足ります。道の駅 知床・らうすでは新鮮な海産物も手に入ります。大型商業施設へ出るには車で隣町方面へ向かう形になるので、まとめ買いと近所の店をうまく使い分ける暮らしになります。

子育て・教育

町内には幼稚園・小学校・中学校に加え、羅臼高校まで揃っています(出典:羅臼町公式ホームページ)。世界自然遺産・知床を教材にした環境教育に力を入れているのが特徴です。移住者向けには、0〜18歳の子ども1人あたりの移住支援補助など、子育て世帯を後押しする制度も用意されています(出典:羅臼町公式ホームページ)。

医療環境

町には知床らうす国民健康保険診療所(羅臼国保診療所)があり、医師が常駐しています(出典:羅臼町公式ホームページ)。高度な医療や専門的な検査が必要な場合は中標津方面の病院へ向かうことになるため、いざという時の移動手段は事前に考えておくと安心です。

エリア別の暮らし視点

住むなら、買い物や役場・診療所が近い市街地エリアが暮らしやすさの中心です。温泉街のある湯ノ沢方面は静けさが魅力ですが、日常の買い物は市街地に出る形になります。海岸沿いに国道が一本通る町なので、知床岬寄りを除けば、どのエリアでも利便性に大きな差はないと考えられます。

羅臼町へのアクセス

羅臼町は知床半島の東端に位置し、鉄道は通っていません。空港からはレンタカー、公共交通なら阿寒バスが基本の足になります。通年使えるのは標津町を経由する国道335号で、斜里町ウトロへ抜ける知床横断道路は冬期通行止めになる点に注意が必要です。

車でのアクセス

最寄りの根室中標津空港から羅臼までは車で約1時間15分です(出典:知床羅臼町観光協会)。女満別空港からは約2時間40分、たんちょう釧路空港からは約3時間10分が目安。夏期は知床峠を越えてウトロ(斜里町)側から入るルートも選べますが、冬期は標津側の国道335号一択になります。

鉄道+バスでのアクセス

鉄道を使う場合、JR釧網本線の知床斜里駅が最寄り駅です。公共交通でまっすぐ向かうなら、阿寒バス「釧路羅臼線」が釧路駅前から中標津・標津を経由して羅臼まで結んでいます(出典:阿寒バス株式会社)。釧路駅前から羅臼までは乗り通すと3時間以上かかるので、時刻表を事前に確認しておくのがおすすめです。

飛行機でのアクセス

道外からは、羽田や新千歳から根室中標津空港へ飛び、そこからレンタカーで約1時間15分というルートが最短です。夏期(おおむね7月下旬〜10月)には、釧路と知床を結ぶガイド付き観光バス「知床釧路号」も運行され、羅臼や知床峠を巡れます(出典:阿寒バス株式会社)。

町内移動の現実的アドバイス

町内には、羅臼市街と相泊・植別方面を結ぶ阿寒バスの路線があり、運賃は全区間100円均一です(出典:阿寒バス株式会社)。とはいえ本数は限られるため、観光で各スポットを回るならレンタカーが現実的。相泊方面など道路状況が変わりやすい区間は、最新情報を確認してから向かってくださいね。

【地元住民に直撃!】羅臼町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

昆布の加工場でパートをしています。羅臼昆布の季節になると、浜の母ちゃんたちで集まって、選別したり干したりね。手間のかかる仕事だけど、ここの昆布は「昆布の王様」なんて呼ばれるくらいだから、誇りはありますよ。

Q2.羅臼町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

やっぱり羅臼国後展望塔。高台に登ると、目の前に国後島がどんと見えてね。あんなに近いのかって、みんな驚きます。晴れた朝は海がきらきらして、漁船が次々出ていく景色が本当にきれいなんですよ。

それと羅臼岳や知床の山並み。手つかずの森が背中にあるって、暮らしていても飽きません。

Q3.羅臼町でお土産を買うとしたらなんですか?

まずは羅臼昆布ね。出汁をとると香りもコクも段違いだから、料理する人には喜ばれます。

あとは地元の者だと、出汁をとったあとの昆布で作る佃煮を分けてもらったりね。秋鮭やいくらも外せません。海のものなら間違いないですよ。

Q4.外から人が来たときに、羅臼町でまず連れていく店はどこですか?

海沿いの道の駅にある食堂かな。その日揚がった魚を出してくれるから、ホッケやキンキの焼き物、ウニやいくらの丼ね。出汁の効いた昆布ラーメンもあって、みんな喜びます。

窓の外に海が見えて、潮の匂いを感じながら食べるのが、ここらしくていいんですよ。

Q5.羅臼町はどんな気質だと思いますか?

漁師町だからね、さっぱりして面倒見のいい人が多いです。厳しい海と冬を一緒に越えてきた土地だから、困った時はみんなで助け合う。よそから来た人にも、最初はぶっきらぼうでも、すぐ打ち解けますよ。

Q6.昔に比べて、羅臼町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

知床が世界自然遺産になってから、外国の方も含めて観光のお客さんがずいぶん増えました。クジラやシャチを見に来る人も多くてね。

ただ正直、若い人は町を出ていって、人も減ってきています。漁も年によって獲れ方が変わるし、にぎやかさと寂しさが半々というのが本音です。

Q7.羅臼町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

秋の産業祭が、新しい形になって続いているのが嬉しいですね。漁港でのセリ市や花火に、町の人も観光客も集まって。

大きな施設というより、ああいう海と昆布の恵みを伝えていく催しが、これからも根づいてくれたらと思っています。若い人が戻ってくるきっかけになればね。

羅臼町の関連リンク

本記事は、全国1741市町村を応援するために徹底調査して作成していますが、地元の方だからこそ知る最新情報や、記述の誤りなどがあれば、ぜひこちらのお問い合わせフォームよりお気軽にお知らせください。地域の皆様と一緒に、より素晴らしい紹介ページを作っていきたいと考えております。

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