角田市(かくだし)は、宮城県南部・阿武隈川の中流域に位置する人口25,371人のまちです。仙台市の中心部から南へ約40km、車で1時間ほどの距離にあります。
角田市の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:
- ✅ JAXA角田宇宙センター──日本のロケットエンジン開発を担う研究拠点
- ✅ 台山公園にそびえる実物大のH-IIロケット模型──「宇宙のまち」のシンボル
- ✅ 高蔵寺阿弥陀堂──1177年建立、宮城県最古の木造建築(国の重要文化財)
- ✅ 阿武隈川の河川敷に約250万本咲く「かくだ菜の花まつり」
- ✅ 米・豆・梅が育つ角田盆地──伊達政宗の次女・牟宇姫ゆかりの地
「宇宙やロケットが好きな人」「平安〜戦国の歴史をたどりたい人」「のんびりした田園のまちで暮らしを考えている人」に向いたまちです。本記事では、推しポイント・歴史・文化・特産まで、角田の素顔を順に紹介していきます。
| 人口 | 25,371 人 ※2026年5月1日時点(推計人口) |
|---|---|
| 面積 | 147.53 km² |
| 人口密度 | 172 人/km² |
地理的には、東は亘理町・山元町、北は柴田町・大河原町、西は白石市、南は丸森町に接しています(出典:角田市公式ホームページ)。市の中央を阿武隈川が南から北へ貫き、東西を丘陵に挟まれた角田盆地が広がります。鉄道は阿武隈急行線が通り、角田駅から仙台方面・福島方面へつながっています。
火山も海もない内陸の盆地ですが、このまちには「宇宙」と「平安の祈り」という、スケールの異なる二つの顔が同居しています。ひとつずつ見ていきましょう。
角田市の推しポイント

角田市を語るうえで外せないのが「宇宙」です。市内にはロケットエンジンの研究開発を担うJAXAの拠点があり、公園には実物大のロケット模型がそびえます。一方で、800年以上前の阿弥陀堂や伊達家ゆかりの史跡も残り、春には阿武隈川が菜の花で黄色に染まります。ここでは5つの顔を順に紹介します。
JAXA角田宇宙センター──ロケットエンジン開発の中核
角田市は「宇宙のまち」を名乗っていますが、その中心がJAXA角田宇宙センターです。ここでは人工衛星を宇宙へ運ぶロケットの心臓部、エンジンの研究・開発が行われています(出典:JAXA)。併設の宇宙開発展示室では、試験に使われた実物のロケットエンジンや、屋外に展示された大型液体エンジン(LE-5・LE-7)を間近で見られます。メカ好き・宇宙好きにはたまらない場所なんですよ。
台山公園のH-IIロケット──まちのランドマーク
市街地を見下ろす台山公園には、実物大のH-IIロケット模型がそびえ立っています。スペースタワー・コスモハウスと並ぶこのロケットは、遠くからでも目立つ角田のシンボル。「ああ、宇宙のまちに来たんだな」と一目で実感できる風景です。公園は桜の名所でもあり、春はロケットと桜の競演が楽しめます。
高蔵寺阿弥陀堂──宮城県最古の木造建築
市の高倉地区にある高蔵寺阿弥陀堂は、1177年(治承元年)に建立された宮城県最古の木造建築で、国の重要文化財に指定されています(出典:宮城県公式ウェブサイト)。平泉文化の流れをくみ、岩手・中尊寺金色堂、福島・白水阿弥陀堂と並ぶ「東北三大阿弥陀堂」の一つに数えられます(出典:角田市公式ホームページ)。鬱蒼とした杉木立に包まれた素朴なお堂は、800年前の祈りがそのまま残っているような静けさです。
かくだ菜の花まつり──阿武隈川を染める黄色のじゅうたん
毎年4月の開花期に、阿武隈川角田橋下流の河川敷で「かくだ菜の花まつり」が開かれます。3.2ヘクタールの畑に約250万本の菜の花が咲き、黄色いじゅうたんの向こうに残雪の蔵王連峰が浮かびます(出典:角田市公式ホームページ)。期間中の週末には近くの「道の駅かくだ」でキッチンカーや催しも行われます。
米・豆・梅──角田盆地が育てる食
角田市は「こめ・まめ・うめ・ゆめ・ひめ」の“5つのめ”をブランドに掲げ、なかでも米・豆・梅が食の柱です(出典:角田市公式ホームページ)。阿武隈川の肥沃な耕地で育つお米、地元で加工される大豆、そして「梅花の里」と呼ばれるほどの梅。どれも盆地ならではの恵みなんです。
角田市の歴史

角田の歴史は、阿武隈川の水運とともに歩んできました。古代には伊具地方の中心として官府が置かれ、戦国末期からは伊達一門・石川氏の城下町として整えられます。明治には一時「角田県」の県庁が置かれ、養蚕で栄えました。そして昭和には宇宙開発の拠点が誕生し、今の「宇宙のまち」へとつながっていきます。三つの時代を追ってみましょう。
古代〜中世──伊具の中心地と石川氏の城下町
大化改新以前、この地を治めた伊具国造が、佐久良(現在の角田市佐倉)に官府を置いたと伝えられています。中世末の1598年(慶長3年)には伊達一門の石川昭光が角田の館主となり、城下町としての町づくりが本格化しました。角田は阿武隈川の水運の中継地として栄え、繭や生糸の集散地にもなりました。
近代──「角田県」の県庁と養蚕のまち
明治2年(1869年)、白石県が改称されて「角田県」となり、角田城に県庁が置かれました。ただし角田県は短命で、明治4年(1871年)には仙台県(翌年、宮城県に改称)へ統合されています。その後の角田は養蚕が盛んで、伊達政宗の次女・牟宇姫が角田石川家3代の宗敬に嫁いだことから、伊達家とのゆかりも深い土地でした(出典:角田市公式ホームページ)。
現代──「宇宙のまち」の誕生
1954年(昭和29年)の合併を経て、1958年(昭和33年)に市制を施行し角田市が誕生しました。1965年には航空宇宙技術研究所の角田支所が開設され、これが現在のJAXA角田宇宙センターへと発展します。1968年には国鉄丸森線(現在の阿武隈急行線)が開業し、養蚕のまちから工業と宇宙のまちへと姿を変えていきました。
角田市の文化・風習

方言と話し方の特徴
角田市は宮城県南部、いわゆる「仙南方言」のエリアにあたります。やわらかいイントネーションと、独特の語彙が特徴です。
たとえばいずい(しっくりこない・なんだか違和感がある)は、宮城県民が他県の人に一番説明しづらいと言われる言葉。服のタグがちくちくするときにも「なんかいずい」と使います。
ほかにもなげる(捨てる)、んだ・んだから(そうだよね、と同意するあいづち)、けっぱれ(がんばれ)、こわい(体が疲れた)など。冬の冷え込みにはしばれる(厳しく寒い)もよく登場します。意味を知っておくと、地元の会話がぐっと近く感じられますよ。
食卓と季節の暮らし
盆地の角田は四季がはっきりしていて、暮らしも季節に寄り添います。春は菜の花、初夏は梅もぎ、秋は新米と、食卓に旬がそのまま並ぶのがこのまちらしさ。地元の大豆を使ったずんだや梅干しは、家庭でも当たり前のように親しまれています。「道の駅かくだ」には近隣で採れた新鮮野菜が並び、買い物がてら立ち寄る人も多いんです。
人の気質と地域のつながり
米どころの田園地帯らしく、人同士の距離が近く、穏やかな気質の人が多いと言われます。菜の花まつりや梅まつり、秋の宇宙センター一般公開など、季節ごとに人が集まる行事が暮らしのリズムをつくっています。派手さよりも、顔の見える付き合いを大事にする──そんな空気が流れているまちです。
角田市の特産品・食

特産品1:角田産ひとめぼれ(米)
阿武隈川の流域に広がる肥沃な耕地は、宮城県内でも有数の米どころ。なかでも「おいしい角田産ひとめぼれ」はまちを代表する味です。粒が立ち、冷めても甘みが残るのがひとめぼれの持ち味で、おにぎりにすると違いがよく分かります。秋の新米の時期は、産直の店先がいちばんにぎわう季節なんですよ。
特産品2:梅(梅花の里・かくだの梅)
角田は「梅花の里」と呼ばれるほど梅の栽培が盛んな土地。青梅の最盛期となる6月には「うめ~梅まつりinかくだ」が開かれ、もぎたての梅や梅干しなどの加工品が並びます。甘酸っぱく漬け込んだ梅干しは、角田産ひとめぼれのごはんとの相性が抜群。旬は初夏で、自家製の梅仕事を楽しむ家庭も多いんです。
特産品3:大豆(秘伝豆・ずんだ)
米と並ぶ角田の柱が大豆です。市内では大豆の栽培と加工が根づき、青々とした「秘伝豆」を使ったずんだの加工品なども作られています。すりつぶした豆の濃厚な甘みと鮮やかな緑は、東北らしい味わい。盆地の気候が豆の旨みを育てると考えられ、餅や大福、スイーツなど幅広く姿を変えて食卓にのぼります。
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角田市の観光スポット

角田市の見どころは、大きく「宇宙」「歴史」「川辺の自然」の3つに分けると回りやすいです。ロケットエンジンの研究拠点や実物大ロケット、800年以上前の阿弥陀堂、明治の豪邸を使った資料館まで、新旧のコントラストが詰まっています。まずはこのまちを象徴するスポットから見ていきましょう。
宇宙を楽しむスポット
- JAXA角田宇宙センター(宇宙開発展示室) – 人工衛星を宇宙へ運ぶロケットの心臓部、エンジンの研究・開発を行う施設です。展示室は入場無料で、試験に使われた実物のロケットエンジンや、屋外の大型液体エンジン(LE-5・LE-7)を間近に見られます(出典:ファン!ファン!JAXA!)。職員の方に声をかけると解説してもらえることもあり、ロケットがどう飛ぶのかが腑に落ちる時間になりますよ。開館日は時期によって変わるので、訪問前に公式サイトで確認しておくと安心です。
- 角田市スペースタワー・コスモハウス – 台山公園にそびえる全長49m・直径4mの実物大H-IIロケット模型がシンボルです。展示館コスモハウスは無料、ロケット発射台に見立てた展望塔スペースタワー(高さ44.9m)は大人380円・中学生以下無料で、展望室から市街地や蔵王連峰を見渡せます(出典:角田市公式ホームページ)。営業時間は3〜10月が9:00〜17:00、11〜2月が9:00〜16:00、休館日は火曜です(出典:旅東北)。間近で見上げるロケットは想像以上の迫力で、子ども連れにも人気なんです。
歴史を感じるスポット
- 高蔵寺阿弥陀堂 – 1177年(治承元年)建立、宮城県最古の木造建築で、国の重要文化財に指定されています(出典:宮城県公式ウェブサイト)。阿弥陀堂内の拝観は有料(個人500円)です(出典:じゃらんnet)。鬱蒼とした杉木立に包まれた素朴なお堂は、ロケットのまちとは思えないほど静かで、800年前の祈りがそのまま残っているような空気が流れています。
- 角田市郷土資料館(旧氏丈邸) – 明治から大正にかけて大地主・氏家丈吉が建てた邸宅を活用した資料館で、建物は角田市指定文化財です。観覧は無料(企画展期間中は有料)、開館は9:00〜16:30、休館日は月曜と年末年始です(出典:角田市公式ホームページ)。大理石とステンドグラスの浴室や凝った欄間など、当時の栄華が感じられます。牟宇姫宛ての手紙や伊達家ゆかりの資料も見どころですよ。
- 台山公園(角田城跡・牟宇姫の廟) – H-IIロケットが立つ台山公園は、伊達一門・石川氏ゆかりの地でもあります。園内には伊達政宗の次女・牟宇姫を祀る台山廟があり、ロケットと姫の墓所が同じ丘に同居する不思議な場所です。歴史散歩と展望をいっぺんに楽しめます。
川辺と道の駅
- 阿武隈川河川敷(菜の花畑) – 角田橋下流右岸の河川敷では、春に約250万本の菜の花が3.2ヘクタールに広がります(出典:角田市公式ホームページ)。黄色いじゅうたんの向こうに残雪の蔵王連峰が浮かぶ景色は、この季節だけのごほうびです。川沿いにはサイクリングロードもあり、散歩やウォーキングにも気持ちのいい場所なんですよ。
- 道の駅かくだ – 2019年にオープンした新しい交流拠点で、市内・近隣で採れた新鮮野菜や加工品が並ぶ直売所と、角田産食材のフードコートがあります。スポーツ施設「かくだスポーツビレッジ(Kスポ)」に隣接し、菜の花まつりや梅まつりの会場にもなります。旅の入口にも、帰りの買い物にも便利な場所です。
角田市の観光ルート

角田はコンパクトな盆地のまちなので、車があれば宇宙も歴史も1日で回れます。阿武隈急行の角田駅を起点に、宇宙→歴史→川辺の順でつなぐのが王道。時間がなければ宇宙だけに絞る半日プランも組めます。季節が合えば、隣町の桜まで足をのばす花めぐりもおすすめですよ。
【車・1日】宇宙と歴史をつなぐ角田まるごとルート
9:00 角田駅 → 9:10 JAXA角田宇宙センター(車10分)→ 11:00 台山公園・コスモハウス(車10分)→ 12:30 道の駅かくだで昼食(車15分)→ 14:00 郷土資料館(車15分)→ 15:30 高蔵寺阿弥陀堂(車20分)
①JAXA角田宇宙センター(90分)
→ 実物のロケットエンジンを見て、まずは「宇宙のまち」の核心から。午前の早い時間は人も少なく、じっくり展示を見られます。
②台山公園・コスモハウス(90分)
→ 実物大ロケットを見上げ、展望塔から蔵王連峰を一望。同じ丘にある牟宇姫の廟も合わせて歩くと、宇宙と歴史が一度に味わえます。
③道の駅かくだ(60分)
→ 角田産食材のフードコートでお昼。直売所でお土産を選ぶなら、午後の早い時間が品ぞろえも豊富です。
④郷土資料館(60分)
→ 明治の豪邸で角田の歴史を予習。このあと向かう阿弥陀堂や石川氏の物語がつながって、ぐっと深まります。
⑤高蔵寺阿弥陀堂(40分)
→ 締めくくりは杉木立の静寂のなかへ。夕方の斜光が差し込む時間帯は、800年の時間が止まったような美しさです。
【車・半日】宇宙のまち満喫ルート
13:00 角田駅 → 13:10 台山公園・コスモハウス(車10分)→ 14:30 JAXA角田宇宙センター(車10分)→ 15:30 道の駅かくだ(車15分)
①台山公園・コスモハウス(80分)
→ まずは記念写真の定番、実物大ロケットへ。展望塔は午後の光で市街地がくっきり見えます。
②JAXA角田宇宙センター(60分)
→ ロケットの「本物の現場」で展示を見学。子どもの自由研究のネタ探しにもぴったりです。
③道の駅かくだ(45分)
→ 宇宙関連のお土産探しと地元スイーツでひと休み。半日でも宇宙のまちを満喫できます。
【車・1日】広域ルート:阿武隈川と白石川の花めぐり(春限定)
9:30 阿武隈川菜の花畑(角田市)→ 11:00 道の駅かくだ(車5分)→ 13:00 白石川堤一目千本桜(大河原町・柴田町/車30分)→ 15:00 船岡城址公園(柴田町/車10分)
①阿武隈川菜の花畑(90分)
→ 黄色い菜の花と残雪の蔵王のコントラストを満喫。朝の光がいちばん鮮やかです。
②道の駅かくだ(60分)
→ 早めの昼食とお土産。ここで腹ごしらえして、北隣の桜の名所へ向かいます。
③白石川堤一目千本桜(90分)
→ 北隣の大河原町・柴田町にまたがる桜並木。菜の花の黄色から桜のピンクへ、花のリレーが楽しめます。
④船岡城址公園(60分)
→ 柴田町の高台から桜と白石川を見下ろす絶景で締めくくり。菜の花と桜は開花時期が重なる年も多いので、春の一日にぴったりです。
ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。
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角田市の年間イベント

角田市のイベントは、やっぱり「宇宙」と「食」と「川」が主役です。春の菜の花、初夏の梅、秋の宇宙センター公開やマラソン、冬の姫まつりまで、季節ごとに表情が変わります。ここでは行ってみたいものを季節順に紹介していきますね。
春〜夏:花と宇宙でにぎわう季節
春の主役は、ぜひ訪れてほしいかくだ菜の花まつり。毎年4月の開花期に、阿武隈川河川敷の約250万本の菜の花畑を会場に開かれます(出典:角田市公式ホームページ)。週末には道の駅かくだでキッチンカーや催しもあり、川風と花の香りのなかでのんびり過ごせます。
5月のこどもの日には、台山公園のコスモハウスで宇宙をテーマにした宇宙っ子まつりが開かれ、家族連れでにぎわいます(出典:旅東北)。初夏には「梅花の里」らしく、6月ごろにうめ~梅まつりinかくだが道の駅かくだで開催され、もぎたての青梅や梅干しが並びます。
秋:宇宙センター公開とマラソンの季節
秋いちばんの楽しみが、普段は入れない角田宇宙センターの一般公開。例年9月に行われ、ロケット打上げの音響体験や宇宙食の試食など、特別な体験ができます(出典:角田市公式ホームページ)。宇宙好きなら見逃せない一日です。
秋には、角田の秘伝豆をPRする角田ずんだまつりも道の駅かくだで開かれ、豆づくしのグルメが楽しめます。そして11月には、阿武隈川の堤防沿いを走る阿武隈リバーサイドマラソン大会。全国から参加者が集まる角田を代表するスポーツ行事です(出典:阿武隈リバーサイドマラソン大会公式サイト)。着ぐるみで走るグループもいて、沿道もにぎやかなんですよ。
冬〜早春:姫とあかりのまつり
冬の角田を彩るのが、伊達家ゆかりの雛人形まつりです。郷土資料館では例年2月中旬から、牟宇姫が嫁ぐ際に持参したと伝わる雛人形をはじめ、市内に残るおよそ20組の雛人形を集めた企画展「雛人形」が開かれます(出典:角田市公式ホームページ)。まちなかを会場にしたかくだ牟宇姫ひなまつりと合わせて、ひな文化にひたれる季節です。
角田市のエリア別の顔

角田市は阿武隈川を背骨にした盆地のまちで、エリアごとに表情が違います。城下町の名残が残る中心市街地、ロケットがそびえる台山、道の駅とスポーツ施設が集まる枝野、阿弥陀堂が眠る高倉の里山。旅する視点で、それぞれの顔を見ていきましょう。
角田中心市街地──城下町と資料館のまちなか
角田駅を中心とした市街地は、石川氏の城下町だった名残が残るエリアです。郷土資料館(旧氏丈邸)の重厚な蔵や、牟宇姫ゆかりの寺社が点在し、徒歩でめぐる歴史散歩に向いています。ひなまつりの時期は、まちなかがいちばんにぎわう季節です。
台山・牛舘エリア──宇宙のシンボルが立つ丘
市街地の南の高台にある台山公園は、実物大ロケットと牟宇姫の廟が同居する角田のシンボルエリア。展望塔から蔵王連峰まで見渡せて、宇宙と歴史と眺望を一度に楽しめます。家族連れや写真好きにおすすめの場所です。
枝野エリア──道の駅とスポーツの拠点
阿武隈川沿いの枝野エリアには、道の駅かくださかくだスポーツビレッジ(Kスポ)が集まっています。買い物・食事・スポーツがそろう、旅の補給基地のような場所。菜の花まつりや梅まつり、マラソンの会場にもなり、イベント時はとくににぎやかになります。
高倉エリア──阿弥陀堂が眠る里山
市の西側、丘陵に抱かれた高倉エリアは、高蔵寺阿弥陀堂が静かにたたずむ里山の一角です。杉木立と田畑に囲まれ、時間がゆっくり流れる雰囲気。喧騒を離れて、平安の祈りの空気にひたりたい人にぴったりのエリアです。
藤田・河川敷エリア──春に黄色く染まる川辺
阿武隈川の右岸、藤田の河川敷は、春になると一面の菜の花畑に変わるエリアです。サイクリングロードも整い、川風を感じながらの散歩やウォーキングが気持ちいい場所。花の季節以外も、のんびりした川辺の時間を過ごせます。
角田市の気候・季節の暮らし

角田市は阿武隈川沿いの内陸盆地にあり、太平洋側の気候で晴れの日が多めです。市内には気象庁の通年観測所がないため、西隣・白石市の観測所の平年値が目安になります。白石の年平均気温は約12℃、年間降水量は約1,300mmです(出典:気象庁)。盆地らしく夏は蒸し暑く、冬は冷え込む寒暖差のある土地です。
夏(6〜8月)──蒸し暑い盆地の夏
夏は盆地に熱がこもり、蒸し暑くなります。白石の8月の平均気温は23.7℃、日最高気温の平均は28.3℃です(出典:気象庁)。日中はしっかり暑くなるので、冷房は欠かせません。一方で阿武隈川沿いは夕方になると風が抜け、川辺の散歩が気持ちいい季節でもあります。
秋(9〜11月)──川霧と実りの季節
秋は一年でいちばん過ごしやすい時期です。朝晩は冷え込み、阿武隈川沿いに霧が立つ朝もあります。新米やずんだ、果物が出回り、食卓が豊かになる季節。日中は穏やかな晴れが多く、阿弥陀堂や台山公園の散策にちょうどいい気候なんですよ。
冬(12〜2月)──冷え込むが豪雪地帯ではない
冬は冷え込み、白石の1月は平均1.2℃、日最低気温の平均は-2.7℃と、朝晩は氷点下になります(出典:気象庁)。ただし太平洋側のため晴れの日が多く、雪は降るものの日本海側のような豪雪地帯ではありません。白石の年間降雪量の合計は約109cm、最深積雪は約19cmが目安です(出典:気象庁)。底冷え対策の暖房と、路面凍結に備えた冬タイヤがあれば暮らしやすい冬です。
春(3〜5月)──菜の花と桜の季節
春は角田がいちばん華やぐ季節です。4月には阿武隈川河川敷が約250万本の菜の花で黄色に染まり、隣町の桜とのリレーも楽しめます。朝晩はまだ冷えますが、日中は穏やか。花見やサイクリングで外に出たくなる、気持ちのいい時期ですよ。
角田市の移住・暮らし情報

角田市は「田舎過ぎず、都会過ぎない」と紹介される、生活しやすい規模のまちです(出典:みやぎ移住・交流ガイド)。中心部にスーパー・コンビニ・病院・学校・役所がまとまり、大型ショッピングモールや海・山・温泉も車で1時間以内。子育て支援が手厚いのも特徴です。住む視点で項目ごとに見ていきましょう。
通勤・通学
仙台へ通う人は、阿武隈急行とJRを乗り継ぐか、車で常磐自動車道を使うのが一般的です。鉄道なら角田駅から仙台駅まで約50分(槻木駅でJR東北本線に乗り換え)と案内されています(出典:みやぎ移住・交流ガイド)。市内は車移動が基本になるエリアです。
住宅環境
賃貸物件は角田駅・南角田駅のある中心部に集まり、1K・1LDKは3万円台〜5万円台、2LDKはおよそ5〜6万円台が中心です(出典:SUUMO)。築浅物件も見つかりやすく、都市部に比べて広めの部屋を手頃な家賃で借りられるのが魅力です。
買い物環境
中心部にはスーパーやコンビニ、ドラッグストアがそろい、日常の買い物で困ることはあまりありません。2019年オープンの「道の駅かくだ」では地元野菜や加工品も手に入ります。大型モールへは車で隣接エリアへ出る形になりますが、1時間圏内で選択肢は十分にありますよ。
子育て・教育
市内には小学校が5校、中学校が2校あり、小中学校の給食費が無償化されています(出典:みやぎ移住・交流ガイド)。保育料の無償化や、小学校入学時の子育て応援券(商品券)の支給など、子育て世帯への支援が手厚いのが角田の特徴です(出典:角田市公式ホームページ)。
医療環境
中心部に病院があり、日常的な通院はまちなかで対応できます。子ども医療費助成があり、通院・入院とも18歳の年度末まで無料(所得制限なし)と案内されています(出典:みやぎ移住・交流ガイド)。小児科医や助産師にスマホで相談できる支援もあり、子育て中の安心につながります。
エリア別の暮らし視点
中盤では旅の視点でエリアを紹介しましたが、暮らす視点では中心市街地が便利です。角田駅・南角田駅周辺は買い物・通勤・通学の導線がまとまり、賃貸物件も多めです。高倉や枝野など郊外は田園が広がり、家賃を抑えて広い住まいを探したい人や、車移動が苦にならない人に向いています。
角田市へのアクセス

角田市へは、仙台方面からの鉄道・車のどちらでもアクセスできます。鉄道は阿武隈急行線が市内を通り、車なら常磐自動車道が便利です。新幹線で仙台まで来て、そこから乗り継ぐのが県外からの基本ルートになります。
車でのアクセス
車の場合、仙台市内からは常磐自動車道経由で約45分(仙台東IC〜山元IC〜県道272号)と案内されています(出典:みやぎ移住・交流ガイド)。最寄りの山元ICからは約15分です。市内は道が広く運転しやすいので、観光も車移動が便利ですよ。
鉄道でのアクセス
鉄道は阿武隈急行線が走り、福島市から柴田町(JR東北本線・槻木駅)までを阿武隈川沿いに結んでいます(出典:宮城県公式ウェブサイト)。仙台からは槻木駅でJRと阿武隈急行を乗り換え、角田駅まで約50分。福島駅からは約60分です(出典:みやぎ移住・交流ガイド)。
飛行機・新幹線でのアクセス
県外からは、東北新幹線で仙台駅まで来てから在来線・阿武隈急行に乗り継ぐのがわかりやすいルートです。仙台空港からも常磐道や在来線でアクセスできます。乗り換えが1回入るので、時間に余裕を持って計画すると安心ですよ。
町内移動の現実的アドバイス
市内には阿武隈急行の駅が4つあり、デマンド型乗合タクシーも運行していますが、生活上は自家用車の必要性が高い地域です(出典:みやぎ移住・交流ガイド)。観光で複数スポットを回るなら、レンタカーや車での移動が現実的です。鉄道で来る場合は、角田駅周辺を拠点にすると動きやすいです。
交通手段ごとに見てきましたが、「結局いちばん安く行くにはどうすれば?」と迷う方も多いはず。飛行機で向かうなら、航空券は予約のタイミングや会社によって料金が大きく変わります。複数の航空会社・LCCをまとめて比較できるサイトで、いちど最安値をチェックしておくと安心ですよ。
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【地元住民に直撃!】角田市の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。
梅を育てています。角田は昔から「梅花の里」と呼ばれるくらい梅が根づいた土地で、うちでも収穫した梅を梅干しに加工して、直売所に並べています。
米・豆・梅って言われるうちのひとつを担っているという誇りはありますよ。初夏のもぎたての時期は、それこそ朝から晩まで梅と向き合う毎日です。
Q2.角田市に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
やっぱり台山公園のロケットですね。実物大の模型が丘の上にどんと立っていて、初めて見る人はみんな驚きます。展望塔からは蔵王連峰まで見渡せますよ。
地元の人間としては、高倉の阿弥陀堂もぜひ。杉木立に囲まれた古いお堂で、時間が止まったみたいに静かなんです。観光地のにぎわいとはまた違う角田の顔です。
Q3.角田市でお土産を買うとしたらなんですか?
オーソドックスなのは、やっぱり角田のお米ですね。ひとめぼれは冷めても甘みが残るので、おにぎりにすると違いがよく分かります。
地元の人間としておすすめしたいのは梅干しと、秘伝豆を使ったずんだの加工品。豆の香りが濃くて、これを知ると他のが物足りなくなるくらいなんですよ。
Q4.外から人が来たときに、角田市でまず連れていく店はどこですか?
阿武隈川のそばにある産直の施設に連れていくことが多いですね。地元で採れた野菜や果物、加工品がずらっと並んでいて、角田の食がひと目で分かります。
フードコートで地のものを食べてもらって、直売所で買い物して。観光地を回る前に、まずここで角田の暮らしの空気を感じてもらうんです。
Q5.角田市はどんな気質だと思いますか?
派手さはないけれど、芯のある穏やかな土地柄だと思います。米どころの田園地帯らしく、人同士の距離が近くて、顔の見える付き合いを大事にする気質ですね。
困っているとさりげなく手を貸してくれる。そういう静かな優しさが根づいているまちだと感じています。
Q6.昔に比べて、角田市の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
正直に言うと、人は減りましたし、駅前も昔よりさみしくなったと感じます。賑わいの中心が変わってきたのは確かですね。
でも一方で、阿武隈川沿いの菜の花や梅まつり、宇宙のイベントには外から人が来てくれます。静かになった分、季節ごとの行事のありがたみが増したようにも思いますよ。
Q7.角田市のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
宇宙のまちとして、子どもたちが科学に触れられる催しが続いてほしいですね。ロケットを身近に育つ子が増えるのは、角田ならではの財産だと思います。
あとは米・豆・梅という地のものを、もっと外に届けていけたら。市が音頭をとって直売や食のブランドづくりを後押ししてくれると、私たち作り手も励みになります。

