【北海道寿都町】ってどんなとこ?どこにある町?風車とニシンと弁慶岬の町【地元民のリアルな声あり】

北海道寿都町にある弁慶岬:寿都湾の西端に位置する景勝地。武蔵坊弁慶の伝説が残り、銅像や灯台、日本海の絶景を楽しめるスポットです。

寿都町(すっつちょう)は、北海道南西部・後志地方の日本海沿岸にある人口2,482人の小さな漁師町です。札幌と函館のほぼ中間、車で札幌から約2〜3時間の位置にあります。

寿都町の魅力を5つに凝縮すると、こうなります:

  • 自治体として全国初の風力発電──「だし風」を活かした風車群が町のシンボル
  • 春が旬の「寿(ことぶき)がき」と生炊きしらす──日本海側では珍しいカキの産地
  • 弁慶岬──源義経・武蔵坊弁慶の伝説が残る道立自然公園の名勝
  • ✅ かつて道内7位の人口を誇ったニシン千石場所の歴史遺産
  • ✅ 銘菓「わかさいも」発祥の地──元祖は寿都の若狭屋

「海の幸を味わいたい旅行者」「ニシン漁の歴史や近代建築に興味がある人」「強い風と暮らす漁師町のリアルを知りたい人」に特におすすめの町。本記事では、観光・特産・歴史から、文化や暮らしの空気感まで地元目線で紹介します。

人口2,482 人 ※2026年4月30日時点(住民基本台帳)
面積95.25 km²
人口密度26.1 人/km²

地理的には、東は蘭越町、南は黒松内町、西は島牧村に接し、北は寿都湾を通じて日本海に面しています(出典:北海道後志総合振興局)。弓状に張る海岸線は約32kmにおよびます(出典:寿都町公式サイト)。鉄道は通っておらず、最寄り駅はJR函館本線・黒松内駅です。

風・海・歴史と、この小さな町にはあちこちに「全国初」「発祥の地」の要素が詰まっています。ひとつずつ見ていきましょう。

目次

寿都町の推しポイント

強い「だし風」を逆手に取った風車群、春だけ味わえる「寿がき」と生炊きしらす、義経伝説の弁慶岬、ニシンで栄えた往時を伝える漁場建築、そして銘菓わかさいもの発祥──寿都町の見どころは、風土に深く根ざしているのが特徴です。ここでは代表的な4つを少し肉付けして紹介します。

推しポイント1:全国自治体初の風力発電

寿都町は、自治体として全国で初めて風力発電施設を導入した町です(出典:農林水産省)。年間平均風速はおよそ5.6mと、北海道内でも群を抜く強さ。この「だし風」を電力に変える白い風車群は、いまや町のシンボルになっています。風太風力発電所では風車の真下まで近づけて、その大きさを体感できるんですよ。

推しポイント2:弁慶岬と義経伝説

町を走る国道229号沿いには、高さ3.6mの武蔵坊弁慶像が立つ弁慶岬があります。義経・弁慶が一時滞在し、弁慶が援軍を待って岬に立ち続けたという伝説が残る場所。地名はもともとアイヌ語の「ペル・ケイ」が訛ったものとされ、道立自然公園に指定された景勝地でもあります。

推しポイント3:春が旬の「寿がき」

道内の日本海側では数少ないカキの産地としても知られています(出典:北海道庁)。生ガキが手に入りにくい4〜6月に旬を迎える「寿がき」は、種苗から販売まで漁協が一貫して管理して生まれた特産品。春にカキが味わえる、ちょっと珍しい町なんです。

推しポイント4:わかさいも発祥の地

北海道銘菓として有名な「わかさいも」、実はこの寿都町が発祥の地です。地元の若狭屋老舗がこの名で販売していたのが始まりとされています(出典:寿都町関連資料)。小さな町ながら菓子屋が多いのも、ニシンで栄えた往時の名残りと考えられます。

寿都町の歴史

寿都町の歴史は、大きく三段階に分けられます。江戸期にアイヌと和人が交易する「場所」として開かれた時代、明治から大正にかけてニシン漁で道内有数の都市へと発展した時代、そして昭和の町村合併を経て現在の漁師町へと姿を変えた時代です。地名はアイヌ語のシュプキペツ、あるいはシュツウに由来すると伝えられています。

江戸期──交易の「場所」として開かれる

1600年代の寿都湾沿岸は、和人とアイヌが交易を行う重要な拠点でした。1669年(寛文9年)ごろまでに和人が集落を形成し、寿都場所で交易が盛んに行われたとされ、この年が寿都町の開基とされています。1700年前後には商人が漁場経営を担う「場所請負制」へ移行し、福島県出身の佐藤家、福井県から定住した橋本家などの有力者を中心に集落が形づくられていきました。

明治〜大正──ニシンで道内7位の人口へ

明治から大正なかばにかけて、寿都は毎年4万石(約3万トン)以上のニシンを獲り続けました。当時は道内7位の人口を誇り、支庁・裁判所・警察署・測候所など各種行政機関が置かれるほどの繁栄ぶりでした。1900年(明治33年)には一級町村制の施行で寿都町が成立しています。しかし1918年(大正7年)に史上初の大不漁に落ち込み、町は急速に縮小していきました。

現代──合併と、町に残るニシンの記憶

1955年(昭和30年)、寿都町・樽岸村・歌棄村・磯谷村の1町3村が合併し、現在の寿都町となりました。往時を伝える漁場建築佐藤家(カクジュウ佐藤家)は、国の史跡「旧歌棄佐藤家漁場」および北海道指定有形文化財に指定されています(出典:文化庁)。江差追分に歌われた「歌棄・磯谷」も、いまは寿都町内の地名として残っています。

寿都町の文化・風習

方言と話し方の特徴

寿都町を含む北海道の浜言葉には、独特の温かさがあります。「すごく」を意味するなまら(とても・すごく)や、「〜でしょ」のニュアンスで使う〜っしょは、地元の人の会話に自然と出てきます。話のひと区切りではしたっけ(それじゃあ・そうしたら)が顔を出す。最初は早口に聞こえても、慣れてくると人懐っこさが伝わってくるんですよね。

食卓と季節の暮らし

漁師町だけあって、食卓には季節の海の幸が当たり前のように並びます。春先になると、町じゅうが生炊きしらすの佃煮を炊く香りに包まれ、これがすっかり風物詩になっています(出典:かねき南波商店)。冬は雪が多く日照時間がきわめて少ない土地。家の中で温かいものを囲む時間が、自然と長くなるんですわ。

人の気質と風とのつきあい

強い「だし風」と向き合いながら暮らしてきた町なので、人も天候に対しておおらかです。テレビ電波が届きにくい難視聴地域だった歴史から、住民自らが共同アンテナや自主放送(テレビ寿都放送)を立ち上げてきた経緯もあります。困りごとを地域で何とかする、そんな気風が今も息づいていると考えられます。

寿都町の特産品・食

特産品1:寿(ことぶき)がき

道内の日本海側では数少ないカキの産地で、生ガキが手に入りにくい4〜6月に旬を迎えるのが「寿がき」です(出典:北海道庁)。種苗の購入から生産・販売まで漁協が一貫管理して生まれた特産品で、生はもちろん、焼いたり酒蒸しにしても美味しいと評判。春にぷりっとした生ガキを味わえるのは、なまら(すごく)ぜいたくな体験ですよ。

特産品2:生炊きしらすの佃煮

寿都のしらすは「コウナゴ(小女子)」の稚魚。春に早朝水揚げした小女子を、生のまま一気に直火釜で炊き上げます。本州のしらすより少し柔らかいのが特徴で、甘辛い味付けはご飯との相性が抜群。佃煮にするのが定番ですが、旬の時期だけ味わえる「生しらす丼」「釜揚げしらす丼」も人気なんです。

特産品3:ホッケ飯寿し

漁師町・寿都に受け継がれてきた発酵保存食が「ほっけ飯寿し」。脂ののったホッケを米や麹とともに漬け込んだもので、冬のご飯のお供や酒の肴にぴったりです。鮭やニシンの飯寿しも作られていて、寒い季節の食卓を支えてきた一品。これがあると、ご飯がいくらでも進むんですわ。

特産品4:わかさいも(発祥の地)

北海道銘菓として全国に知られる「わかさいも」は、もともと寿都町の若狭屋老舗が販売していたのが始まりとされる、町ゆかりの銘菓です。さつまいもを使っていないのに焼きいもそっくりという遊び心のあるお菓子。発祥の地でその由来を知ってから食べると、味わいもひと味違って感じられます。


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寿都町の観光スポット

寿都町の見どころは、大きく「海と風の景色」「ニシンの歴史遺産」「温泉と道の駅」の3つに分かれます。弓状に張る約32kmの海岸線を国道229号がなぞるように走っていて、移動そのものが景色になるんですよ。まずは押さえておきたいスポットを順番に見ていきましょう。

海と風を感じるスポット

  • 弁慶岬 – 国道229号沿いに立つ高さ3.6mの武蔵坊弁慶像が目印の岬。弁慶が援軍を待って立ち続けたという義経伝説が残り、道立自然公園に指定されています。積丹半島から狩場山まで見渡せる日もあって、夕方の海に沈む光がなまら(とても)きれいなんですよ。
  • 風太風力発電所 – 寿都町樽岸町浜中にある風車群で、風車の真下を通り抜けられるのが特徴です(出典:寿都町公式サイト)。「だし風」を受けて回る巨大なブレードを間近で見上げると、その大きさに圧倒されます。ドライブやサイクリングの途中に立ち寄るのにちょうどいい場所です。

ニシンの歴史を学べるスポット

  • カクジュウ佐藤家(漁場建築佐藤家) – 寿都町字歌棄町有戸163にある、ニシン漁最盛期の明治期に建てられた漁親方の邸宅。北海道指定有形文化財で、敷地全体が国史跡「旧歌棄佐藤家漁場」に指定されています(出典:文化遺産オンライン)。例年夏に期間限定で一般公開され、高さ9mの吹き抜けに差し込む天窓の光が見どころです(出典:寿都町公式サイト)。和洋折衷のモダンな造りに、当時の繁栄ぶりが息づいています。
  • 橋本家(旧鰊御殿) – 歌棄町有戸14にある、明治30年代に仕込屋・橋本与作が建てた邸宅(出典:寿都観光物産協会)。釘を一本も使っていない見事な木造建築で、福井の本家庄屋宅を模して建材集めに約3年、建築に約4年をかけたと伝わります。国道向かいには、江差追分にうたわれた歌棄・磯谷を刻む「追分記念碑」も残っています。

温泉と観光拠点

  • 寿都温泉ゆべつのゆ – 美肌効果が期待される硫黄泉と、血行を促す塩化物泉の2つの泉質を楽しめる公共温泉(出典:寿都町公式サイト)。露天風呂からは四季折々の寿都の景色が見渡せます。風車に隣接して建っているので、ドライブの締めにひと風呂浴びるのがおすすめなんです。
  • 道の駅みなとま〜れ寿都 – 寿都町字大磯町29-1、市街地中心部にある観光拠点。開館時間は4〜9月が9:00〜18:00、10〜3月が9:00〜17:00で、10〜3月は第1・第3月曜が休館です(出典:寿都町公式サイト)。館内やテラスから漁港を一望でき、生炊きしらすの佃煮などお土産探しにも便利です。

寿都町の観光ルート

計算中…

鉄道が通っていない寿都町は、車での移動が基本になります。海岸線の国道229号を軸にすれば、歴史も景色も温泉もきれいにつながるんですよ。町内をぐるっと回る1日ルートと、ニシン遺産にしぼった半日ルート、隣町まで足を延ばす広域ルートを用意しました。

【車・1日】寿都湾まるごと満喫ルート

9:00 道の駅みなとま〜れ寿都 → 9:30 弁慶岬(車20分) → 11:00 風太風力発電所(車20分) → 12:00 昼食(市街地・車25分) → 14:00 カクジュウ佐藤家ほか歌棄エリア(車15分) → 16:00 寿都温泉ゆべつのゆ(車20分)

道の駅みなとま〜れ寿都(30分)
→ まず観光情報を集めつつ、漁港を眺めてウォーミングアップ。朝の市街地は人も少なく、ゆっくり回れます。

弁慶岬(60分)
→ 午前中は順光で海が青く映えるので、写真を撮るならこの時間帯がおすすめです。

風太風力発電所(40分)
→ 風車の真下まで歩いて、回る羽根の音を聞いてみてください。なまら(すごく)迫力がありますよ。

カクジュウ佐藤家・歌棄エリア(90分)
→ ニシンで栄えた時代の空気を、和洋折衷の建築でじっくり味わえます。公開期間は事前に確認を。

寿都温泉ゆべつのゆ(60分)
→ 一日の終わりは温泉で。露天から夕暮れの景色を眺めれば、旅の疲れがほどけていきます。

【車・半日】ニシン遺産めぐりルート

13:00 道の駅みなとま〜れ寿都 → 13:40 橋本家(旧鰊御殿)(車20分) → 14:10 追分記念碑(徒歩すぐ) → 14:40 カクジュウ佐藤家(車10分) → 16:00 寿都町総合文化センター文化財展示室(車20分)

橋本家(旧鰊御殿)(30分)
→ 釘を使わない木造建築の細工をじっくり眺めましょう。仕込屋という商売の話も面白いんです。

追分記念碑(15分)
→ 江差追分にうたわれた歌棄・磯谷の地で、ニシン漁の時代に思いを馳せられます。

カクジュウ佐藤家(60分)
→ 漁親方の暮らしぶりが残る邸宅。天窓の光が差し込む吹き抜けは必見です。

文化財展示室(40分)
→ 最盛期の漁場ジオラマなどで、町の歴史を頭の中で立体的に組み立てられます。

【車・1日】広域ルート:寿都〜島牧の日本海ドライブ

9:00 道の駅みなとま〜れ寿都 → 9:30 弁慶岬(車20分) → 10:30 島牧村・賀老の滝方面(車50分) → 13:00 寿都に戻り昼食(車50分) → 15:00 寿都温泉ゆべつのゆ(車20分)

弁慶岬(40分)
→ 島牧方面へ向かう国道229号は海沿いの爽快なドライブコース。出発前にここで海を眺めて。

島牧村方面(120分)
→ 隣村には日本の滝百選の賀老の滝など雄大な自然が広がります。寿都とはまた違う山と滝の景色を楽しめます。

寿都市街で昼食(60分)
→ 戻ってきたら、旬の海の幸を。春なら寿かきや生しらすが味わえます。

寿都温泉ゆべつのゆ(60分)
→ 一日歩いた体を温泉で癒して、ドライブを締めくくりましょう。


ここまで見てきたとおり、見どころが少し離れた場所に点在していることもあります。気になるスポットをまとめて回るなら、レンタカーがあると一気に動きやすくなりますよ。料金は会社や時期でけっこう変わるので、まとめて比較できるサイトでサッと見ておくのがおすすめです。

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そして遠方から訪れるなら、思いきって一泊するのもおすすめです。日帰りでは通り過ぎてしまう夜や朝の時間に、その町ならではの静けさや表情に出会えます。お祭りやイベントの時期は宿が一気に埋まるので、早めの確保が安心ですよ。

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寿都町の年間イベント

寿都町のイベントは、海の恵みと漁師町の伝統に彩られています。春は旬の寿かき、夏は神社の祭礼と弁慶伝説の火祭りと、季節ごとに町の表情がぐっと変わるんですよ。代表的なものを季節順に紹介します。

春〜初夏:すっつ寿かき・しらすフェスタ&軽トラ市

例年6月上旬、道の駅前の大磯商店街通りを歩行者天国にして開催される、春の味覚のグルメイベントです(出典:祭の日)。寿かきめしや釜揚げしらす丼、寿かきラーメンなど、ここでしか味わえないメニューがずらり。地元や近隣から軽トラックが集まって旬の魚介や野菜を売る市も立ち、町じゅうがにぎわいます。ぜひ訪れてほしいのが、炊きたての佃煮の香りが漂うこの時期なんですよね。

夏:壽都神社例大祭

毎年7月、海の日前の週末の3日間にわたって行われる、町最大の祭礼です(出典:寿都町公式サイト)。神社の神楽殿では国指定重要無形民俗文化財の松前神楽が奉納されます。太鼓や笛が響くなか、神輿や子供奴、各町内会の花山(山車)が約1kmの行列をつくって市街地を練り歩く。お祭り好きの寿都の人たちが一年で一番熱くなる、そんな2日間なんですよ。

夏:寿都湾弁慶まつり

毎年8月、寿都漁港を会場に開かれる、弁慶・義経の「北上ロマン伝説」を再現したお祭りです(出典:まちむら交流きこう)。勇壮な「祭火渡御式」や花火大会がメインで、会場ではウニ丼や殻付きウニなど夏の海の幸も味わえます。火と海と花火がそろう夏の夜は、写真でも記憶でも、忘れられない一枚になります。

寿都町のエリア別の顔

寿都町は、もともと別々の集落が合併して生まれた町です。昭和の町村合併で、湾の中心の寿都地区に、政泊・樽岸・湯別・歌棄・磯谷の各村が一つになりました(出典:北海道後志総合振興局)。だからエリアごとに、今も少しずつ違う顔をもっています。旅する視点で、主なエリアを歩いてみましょう。

寿都・大磯エリア──観光と暮らしの中心

道の駅や市街地が集まる、町の玄関口にあたるエリアです。漁港に面していて、観光案内もお土産も食事もここで完結します。旅の起点にするなら、まずこのエリアから。朝の漁港に立つと、海の匂いと町のリズムが一度に伝わってきますよ。

歌棄(うたすつ)エリア──ニシン御殿の残る海辺

朱太川をはさんで寿都地区の東に位置する、ニシン漁で栄えた歴史の濃いエリアです。カクジュウ佐藤家や橋本家など、往時の繁栄を伝える建築が今も海辺に建っています。歴史好きや建築好きの人が、時間をかけてゆっくり歩くのに向いている場所なんです。

磯谷(いそや)エリア──千石場所と呼ばれた漁場

町の東端、蘭越町寄りに広がるエリアで、かつて「千石場所」と呼ばれた有力なニシン漁場でした。岩礁の海岸線が続き、素朴な漁村の風景が残ります。混雑とは無縁の、静かな海をのんびり眺めたい人にぴったりですよ。

樽岸・湯別エリア──温泉と風車の郊外

市街地から少し内陸・西側に入った、温泉と風車のあるエリアです。寿都温泉ゆべつのゆや風太風力発電所が点在し、田畑や丘陵がのどかに広がります。したっけ(それじゃあ)、ドライブの締めにこのあたりで温泉と夕景を楽しむ──そんな使い方が似合うエリアなんですよね。

寿都町の気候・季節の暮らし

寿都町は日本海に面し、対馬暖流の影響で北海道のなかでは比較的温暖な気候です。気象観測所での日平均気温は年8.9℃、年間の最大積雪深の平年値は73cmと記録されています(出典:気象庁)。ただし一年を通じて風が強く、春から夏は「だし風」、冬は北西季節風と、風と付き合う暮らしになるんですよ。

夏──6月〜8月の暮らし

夏は8月の平均最高気温が24.6℃と、本州のような猛暑にはなりにくいのが特徴です(出典:気象庁)。海風が涼しく、夜は窓を開けると気持ちいいくらい。ただし「だし風」が吹くと日本海側でも曇りや霧雨になりやすく、隣町が晴れていても寿都だけ雲が出る、なんてことも起こります。

秋──9月〜11月の暮らし

秋は朝晩の冷え込みが進み、海の幸が豊かになる季節です。スケトウダラや毛ガニなど、食卓が一段とにぎやかになります。風が冷たくなってくると、町の人は「そろそろ冬支度だね」と動き始める。タイヤ交換や雪囲いの準備が、暮らしのリズムに組み込まれているんです。

冬──12月〜2月の暮らし

冬は1月の平均最低気温が−4.7℃まで下がり、北西季節風で雪の降る日が多く、日照時間はきわめて少なくなります(出典:気象庁)。風が強い日はしばれる(厳しく冷え込む)うえに地吹雪も起こります。とはいえ最大積雪深の平年値は73cmと道内の豪雪地帯ほどではなく、海沿いらしい雪との付き合い方になります。

春──3月〜5月の暮らし

春は雪解けとともに「だし風」の季節が始まります。風の強い日が増えますが、4月下旬になると待ちに待った寿かきの旬。町じゅうが生炊きしらすの佃煮を炊く香りに包まれ、海辺の町に活気が戻ってきます。冬の長さを越えた分だけ、春の海の恵みがありがたく感じられるんですよね。

寿都町の移住・暮らし情報

人口2,482人の寿都町での暮らしは、漁業と隣り合わせの、海に近い生活です。スーパーや診療所、学校など生活の基盤は市街地にまとまっていて、車があれば日常の用事はおおむね町内で完結します。ここでは「住む視点」で、暮らしの現実を見ていきましょう。

通勤・通学

町内には鉄道が通っていないため、通勤・通学は車かバスが基本です。役場や漁協、町内の事業所に勤める人が多く、近隣の黒松内町や蘭越町へ車で通う人もいます。雪道の運転に慣れることが、冬の暮らしの前提になると考えられます。

住宅環境

住宅は市街地(寿都・大磯地区)に集まっていて、戸建てが中心です。賃貸物件の数は多くなく、移住の際は町の空き家情報や不動産に直接あたるのが現実的です。家賃の水準は都市部よりかなり低めと考えられますが、物件数が限られるため、早めの情報収集が安心ですよ。

買い物環境

日常の買い物は、市街地のスーパーや商店、道の駅みなとま〜れ寿都で済ませられます。海産物は地元ならではの鮮度と価格で手に入るのが魅力。一方で大型のショッピング施設はないため、まとまった買い物は岩内町や倶知安町方面まで足を延ばす人が多いと考えられます。

子育て・教育

町内には小学校・中学校があり、こども医療費は18歳到達後最初の3月31日までを助成対象としています(出典:北海道庁「北海道の人、暮らし」/2020年取材時点)。少人数で目が行き届きやすい環境です。最新の支援制度は寿都町公式サイトで確認するのが確実です。

医療環境

町内には寿都診療所があり、日常の診療に対応しています(出典:北海道庁「北海道の人、暮らし」)。専門的な治療や入院が必要な場合は、岩内町などの近隣の医療機関を利用することになると考えられます。

エリア別の暮らし視点

暮らしの中心はやはり市街地の寿都・大磯地区。買い物も医療も学校もここに集まり、生活導線が短くて済みます。歌棄・磯谷など海辺のエリアは静かでのどかですが、買い物には車が前提。樽岸・湯別の郊外は温泉が近く、自然のなかでゆったり暮らしたい人に向いていると考えられます。

寿都町へのアクセス

寿都町は札幌と函館のほぼ中間に位置し、移動の主役は車です。鉄道は通っていないため、公共交通で向かう場合はJRとバスの乗り継ぎになります。主要な行き方を整理します。

車でのアクセス

札幌からは約142km、車でおよそ3時間です。高速道路を使う場合の最寄りインターは余市ICになります(出典:北海道庁「北海道の人、暮らし」)。海沿いの国道229号を走るルートは景色がよく、ドライブそのものを楽しめます。

鉄道+バスでのアクセス

鉄道利用の場合、最寄り駅はJR函館本線の黒松内駅です。そこからニセコバスなどで町内へ向かう形になります。ニセコバスは蘭越町・岩内町・黒松内町・長万部町・島牧村方面への路線をもち、寿都ターミナルを起点にしています。本数が限られるので、時刻は事前に確認しておくと安心ですよ。

飛行機でのアクセス

道外からは新千歳空港が玄関口になります。空港から寿都までは車での移動が現実的で、レンタカーを借りて高速道路と国道229号を経由するのが分かりやすいルートです。空港でレンタカーを確保してから向かうと、町内移動もそのまま済んでおすすめです。

町内移動の現実的アドバイス

町内には鉄道がなくバスの本数も多くないため、観光でも移住でも車があると圧倒的に動きやすいです。弁慶岬・風車・温泉・歌棄の歴史建築は点在しているので、レンタカーで一筆書きに回るのが効率的。冬は雪道になるため、運転には余裕を持った計画を立ててください。


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【地元住民に直撃!】寿都町の本当の魅力を聞いてみた

Q1.あなたのご職業を教えてください。

漁師だね。うちは何代も続いてる家系で、じいさんの代はニシンで食ってた。今はニシンの時代じゃないけど、春は寿かき、夏からは小女子(こうなご)、生炊きしらすやってるよ。

朝は暗いうちから海さ出る。風が強い町だから、だし風が吹く日はなまら(とても)しばれて大変だわ。でも寿都の海はやっぱり宝だべさ。これがなきゃ寿都じゃないっしょ。

Q2.寿都町に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?

まずは弁慶岬だね。あそこは寿都の観光の顔だわ。夕方に行くと、積丹のほうまで海が真っ赤に染まって、風の音しか聞こえん。なまら(すごく)いい場所だよ。

あとは地元の人間だと、寿都町水源の朱太川の上流あたりかな。観光客は来んけど、夏に川風にあたりながらぼーっとするのが最高でね。寿都運動公園で子供らが走ってる声が遠くに聞こえる、あの感じが好きだわ。

Q3.寿都町でお土産を買うとしたらなんですか?

無難なとこだと、寿都の有名なものといえば生炊きしらすの佃煮だね。道の駅みなとま〜れ寿都で買えるし、間違いないわ。

地元の人間しか言わんやつだと、ほっけ飯寿し。発酵させた漁師の保存食でね、これがご飯にも酒にもなまら合うんだ。あとわかさいもも、もとはうちの町が発祥なんだぞ。これは案外知られてないべさ。

Q4.外から人が来たときに、寿都町でまず連れていく店はどこですか?

春先なら、かき小屋でしらす丼食わせるね。その日あがった生しらす丼なんて、町でその日獲れた分しか出せん。プリッとして甘くて、刺身とは全然ちがう。

これを食わせると、みんな黙って食うんだわ。寿都観光に来たなら、まずこれ食ってけって言うね。海見ながら食うのがまたいいのさ。

Q5.寿都町はどんな気質だと思いますか?

強い風と一緒に生きてきた町だから、人もおおらかというか、肝が据わってるとこあるね。テレビも電波届かんかった土地で、自分らで何とかしてきた歴史があるからさ。

困ってる人がいたら町ぐるみで助ける。よそ者にも、最初は様子見るけど、一回懐に入れたらとことん面倒みる。そういう不器用な優しさが寿都の人間だわ。

Q6.昔に比べて、寿都町の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?

正直、人は減ったわ。わしらが若い頃はもっと町に活気があって、店も子供も多かった。今は2千人ちょっとだべ。寂しくなったのは本当だね。

ただ、移住してくる若い人もぼちぼちいるし、寿都町民センターで催しがあれば人は集まる。海の幸は変わらず宝だから、まだまだ終わった町じゃないと思ってるよ。

Q7.寿都町のこれから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?

カクジュウ佐藤家の一般公開が少しずつ進んでてね。ニシンで栄えた頃の親方の家だ。あれをちゃんと残して見せられるようになれば、寿都の歴史が観光の柱になるべさ。

あとは町長はじめ役場も移住や子育て支援に力入れてる。風力発電も寿都の財産だし、海と歴史と風、この三つを若い世代がどう活かしてくか。そこに期待してるね。

寿都町の関連リンク

本記事は、全国1741市町村を応援するために徹底調査して作成していますが、地元の方だからこそ知る最新情報や、記述の誤りなどがあれば、ぜひこちらのお問い合わせフォームよりお気軽にお知らせください。地域の皆様と一緒に、より素晴らしい紹介ページを作っていきたいと考えております。

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