| 人口 | 2,470 人 ※2026年3月31日時点(住民基本台帳) |
|---|---|
| 面積 | 188.36 km² |
| 人口密度 | 13.1 人/km² |
みなさん、古平町(ふるびらちょう)って知ってますか?北海道の積丹半島の北東側、後志総合振興局管内にある、人口2,470人の小さな港町なんですよ。実はここ、たらこの生産量が北海道ナンバーワン、そして「たらつり節」発祥の地という、知る人ぞ知るすごい町なんです。
札幌市から西におよそ75kmの距離にあって、車で約1時間20分。古平町の面積188.36km²のうち、なんと約9割が山林。中央を古平川が流れ、河口付近の浜町や港町に市街地が集まっています。江戸時代初期からニシン漁で栄えた歴史ある町で、明治には開拓使出張所が置かれて東積丹地域の中心地として発展しました。観光客100万人超の余市・積丹に挟まれた立地ながら、観光客は10万人未満と控えめ。でもしたっけ(それなら)こそ、混雑のない穴場として、ゆっくり海と魚を楽しめる町なんですよね。
同じ北海道内では、東に余市町・仁木町、南に共和町、西に泊村・神恵内村、北西に積丹町と、6つの市町村と山地を介して接しています。海岸線はニセコ積丹小樽海岸国定公園に含まれていて、奇岩や断崖が続く絶景エリア。住む人にとっては静かな漁師町、訪れる人にとっては海の幸と景勝地のダブルパンチを味わえる町。それが古平町です。
古平町の推しポイント
たらこ生産量・北海道ナンバーワン
古平町といえば、なんといってもたらこ。町全体で年間およそ800トンが製造されていて、これは道内一の生産量なんですよ。町を歩けば水産会社の倉庫に大きなたらこが描かれていたり、たらこの自動販売機があったり、まさに「たらこの町」。なまら(とても)たらこ愛にあふれた町なんです。
道の駅「ふるびらたらこミュージアム」
2025年4月15日にグランドオープンしたばかりの、日本初の「たらこ」をテーマにした道の駅。北海道で129番目の道の駅で、店内はピンク一色、たらこ定食やたらこ塩ラーメンなどここでしか食べられないグルメが楽しめます。さらに町を代表する4社のたらこ食べ比べセットなど、限定商品もずらり。
たらつり節発祥の地
北海道五大民謡のひとつ「たらつり節」は、ここ古平町が発祥。昭和32年頃、町の漁師だった大島豊吉さんと田村栄蔵さんが作った労働歌で、平成2年から毎年秋に「たらつり節全国大会」が開かれているんです。役場の向かいには「たらつり節発祥の地」の石碑も建っていますよ。
天狗の火渡りと琴平神社
琴平神社の例祭(夏祭り)では、天狗装束を纏った猿田彦神が厄災を祓い清める「火くぐり」の儀式が見られます。これがなまら(すごく)迫力あって、全国から古平出身者が帰省するほどの一大行事。お盆や正月には帰れなくても、祭りには戻ってくるという町民が多いそうです。
セタカムイ岩と積丹ブルーの絶景
断崖が続く海岸線には奇岩がいっぱい。アイヌ語で「セタ=犬/カムイ=神」を意味するセタカムイ岩は、源頼朝にまつわる伝説も残る景勝地。ニセコ積丹小樽海岸国定公園の一部で、海の青さは見ているだけで吸い込まれそうになりますよ。
古平町の歴史
ニシン漁とともに栄えた江戸〜明治
古平町の歴史は、ニシン漁とともにあります。1606年(慶長11年)にニシン漁場が置かれ、慶長年間には古平場所が設置されました。江戸時代初期からニシン漁で栄えた地として知られ、漁期になると本州や道内各地から漁師が集まる賑わいの町だったんです。明治時代に入ると開拓使出張所が置かれ、東積丹地域の中心地として発展。1902年(明治35年)には町制が施行されました。
町名の由来はアイヌ語で、「フレピラ(赤い・崖)」「フルピラ(丘・崖)」など、町内の地形に基づく諸説があります。海岸の断崖を見れば「あぁ、そういうことか」と納得できる風景がそこにあるんですよ。
ニシンが消え、人口減少の時代へ
ところが1955年(昭和30年)頃を境に、ニシンの漁獲が激減。これは古平に限らず北海道日本海側の多くの町が経験した出来事ですが、古平町もここから人口減少が始まりました。一時はマンガンを産出していた稲倉石鉱山も、1984年(昭和59年)に閉山。漁業と鉱業という二つの柱を相次いで失い、町は転換期を迎えます。
たらこの町への転身
そしてしたっけ(それで)、町の漁業者たちはスケトウダラやイカ、エビ、ツブガイへと漁の対象を広げていきました。特にたらこの加工業は、1970年代後半に遠洋漁業が衰退したあともアラスカやロシアからの輸入原料に切り替えることで生き残り、むしろ全道トップの生産地として地位を確立。1960年創業のカネト水産、大正7年創業のヤマダイふじたなど、老舗加工業者が今も町を支えています。歴史の波に揉まれながらも、海とともに生きる選択を続けてきた、それが古平町なんですよね。
古平町の文化・風習
港町のリアルな暮らし
古平町の朝は、港町らしく早めに動き出します。古平漁港にはエビ、ツブガイ、スケトウダラなどの水揚げがあって、漁協の市場ではセリの声が響くんですよ。市街地は浜町・港町・本町を中心に集約されていて、徒歩圏内で買い物も役場手続きも済む、コンパクトな暮らし。冬は日本海から吹きつける季節風で雪も降りますが、夏はカラッとした海風が気持ちいいんです。
北海道弁と港町の言葉づかい
使われている言葉はいわゆる北海道弁。「なまら(とても・すごく)うまい」「したっけ(それじゃあ・それなら)」「ゴミを投げる(捨てる)」など、道内共通の表現が日常的に飛び交います。語尾に「〜べさ(〜だよね)」と付けるのも特徴で、漁師さんが「今日の海はしゃっこい(冷たい)べさ」なんて話している光景も。標準語に近いと言われる北海道弁ですが、長く話していると独特の温かみのある言い回しが顔を出すんですよね。
祭りで結ばれる町の絆
古平の文化を語るうえで欠かせないのが、夏の琴平神社例祭と秋の恵比須神社例祭。特に琴平神社の「天狗の火渡り」は、町を出た古平出身者が全国各地から集まる一大行事。「盆と正月は帰れなくても祭りの時期には戻る」「当日は仕事があるけど御輿だけでも担ぎたい」という声があがるほど、祭りが世代をつなぐ柱になっているんです。さらに禅源寺には、画家・林竹次郎が大正9年から約20年かけて描き上げた「五百羅漢図」(油絵480枚)が伝わっていて、文化財としての厚みも感じさせる町なんですよ。
四季と食卓の風景
春はホタテやウニが旬を迎え、夏は海水浴と祭り、秋はたらつり節全国大会と漁協祭、冬はたらこ加工が最盛期。食卓には新鮮な海の幸が並び、ご飯の上にたらこを一本どーんと乗せるなんて、古平ではごく普通の光景なんです。「なまらうまいんですわ」って一口食べた瞬間に出てしまうやつですね。
古平町の特産品・食
たらこ(道内生産量No.1)
まずは何といってもこれ、たらこ。古平町全体で年間およそ800トンが作られていて、道内ナンバーワンの生産量を誇ります。スケトウダラの卵巣を塩蔵したもので、味は「塩分強めで濃厚」が伝統。漁師さんが好む故郷の味なんです。旬は加工最盛期の冬から春にかけて。食べ方はご飯にのせるのが王道ですが、焼きたらこ、たらこパスタ、おにぎりの具と無限の可能性。古平のたらこは、町を代表するかねきち吉野・よ吉野・カネト水産・ヤマダイふじたの4社それぞれが独自の塩加減と製法を守っていて、食べ比べるとこれが本当に違うんですよ。なまら(すごく)旨いんですわ。背景には、ニシン漁衰退後にスケトウダラ漁と加工業へと転換した町の歴史があります。
南蛮たらこ・明太子
古平町出身の中華シェフ・宮本荘三氏監修の「古平南蛮たらこ」は、青南蛮とニンニク醤油で中華風にアレンジした逸品。青南蛮・ニラ・にんにくはすべて古平産にこだわっていて、辛さと旨味のバランスが絶妙。明太子はゆずの風味を効かせたものや塩分を抑えたまろやかタイプなど、各社個性が出ています。旬は通年で手に入りますが、贈答シーズンの冬は特に人気。ご飯はもちろん、パスタや卵焼きの具にしてもしたっけ(それで)止まらなくなりますよ。
古平漁港の海産物(エビ・ツブガイ・スケトウダラ)
丸山岬に抱かれた古平港は天然の良港で、エビ、ツブガイ、スケトウダラの水揚げが続いています。エビは甘みが強くて刺身でよし、塩茹でもよし。ツブガイはコリッとした食感が特徴で、刺身や煮付け、つぼ焼きに。スケトウダラは身を鍋やフライにすれば、ふっくら淡白で食べやすく、子どもから大人まで楽しめます。旬は魚種によりますが、冬から春にかけてが最も種類豊富。古平町の食卓では、漁港から上がったばかりの魚がそのまま並ぶことも珍しくありません。
たらこ定食・たらこ塩ラーメン(道の駅グルメ)
2025年4月オープンの道の駅「ふるびらたらこミュージアム」では、ここでしか食べられないたらこグルメが揃います。看板メニュー「たらこ定食」は、ほかほかご飯にたらこを丸ごと一本ドーン。豚汁とおかず付きの和定食です。「たらこ塩ラーメン」は豚骨ベースの塩スープにたらこ一本がのる、見た目も味もインパクト大の一杯。スープにたらこを崩して絡めると、コクがぐんと深まるんですよ。旬は通年。古平を訪れたならなまら(絶対に)外せない一品です。
農産物(イチゴ・イモ・マメ類・肉牛)
海のイメージが強い古平町ですが、古平川沿いの平坦地では稲作やイモ・マメ類の栽培、イチゴ栽培も行われています。さらに肉牛、ブタ、ニワトリの飼育も盛ん。地形の制約から大規模ではないものの、海の幸と山・川沿いの幸が同じ町でそろう、意外とバランスの取れた食の町なんです。
古平町の観光スポット
町を象徴する景勝地と奇岩
- セタカムイ岩 – 古平町沖町、国道229号沿いに突如として現れる高さ80m・周囲25mの巨大な奇岩。アイヌ語で「セタ=犬/カムイ=神」を意味し、漁から戻らぬ主人を待ち続ける犬の神様の伝説が残る景勝地です。岩の表情がよく見えるのは、太陽が西へ傾く午後から夕方。海風を浴びながらの遠望はなまら(とても)神秘的なんですよ。豊浜トンネル崩落事故の慰霊碑「セタカムイ防災記念広場」が併設されていて、暖房付きトイレもあるので冬季のドライブ途中にも立ち寄りやすい場所です。
- 歌棄海岸(うたすつかいがん) – 余市町から国道229号を西へ約20km、雷電国道沿いに広がる静かな海岸。混雑とは無縁で、波音と海風だけが響くなだらかな砂利浜は散歩やウォーキングにぴったり。夏は積丹ブルーの透明感、冬は荒波が打ち付ける日本海らしい厳しい表情と、季節ごとに違う顔を見せてくれます。家族旅行村バス停から徒歩5分なので、車がなくても訪れられる穴場スポットです。
- 観音滝 – 古平川の支流・泥ノ木川にかかる、落差約15m・幅約10mの段瀑。山の緑に囲まれた滝壺の空気はひんやりと澄んでいて、夏でも涼しさを感じられます。新緑〜初夏にかけてが最も水量が多く、迫力のある姿が見られる時期。町内でも訪れる人が少ない隠れた名所で、静寂の中で滝音だけを聴く時間はなまら(とても)贅沢ですよ。
たらこと文化に触れるスポット
- 道の駅ふるびらたらこミュージアム – 古平町浜町40-4、2025年4月15日オープンの日本初「たらこ」テーマの道の駅。北海道で129番目の道の駅で、店内はピンク一色、入口ではたらこキャラクターがお出迎え。体験型展示「たらこタイムマシーン」ではたらこの歴史と豆知識を学べ、レストランではたらこ一本のった「たらこ定食」「たらこ塩ラーメン」が看板メニュー。営業は夏季(4〜10月)9:00〜18:00、冬季(11〜3月)9:00〜17:00、定休日は年末年始。したっけ(それじゃあ)、古平に来たらまずはここから始めるのが正解ですよ。
- 禅源寺 – 役場近くの曹洞宗の古刹で、画家・林竹次郎が大正9年から約20年かけて描き上げた油絵「五百羅漢図」全480枚を所蔵。壁一面にずらりと並ぶ羅漢たちの表情は、近所の方をモデルにしたものもあるという親しみやすさ。入館は無料ですが、住職に一声かけてから見学するのが礼儀です。木々に囲まれた境内は静寂そのもので、町歩きの途中に心を落ち着けたい時に訪れるのがおすすめ。
- たらつり節発祥の地碑 – 古平町役場の向かい、国道229号沿いに建つ白い石碑。北海道五大民謡のひとつ「たらつり節」が、昭和32年頃にこの地で生まれたことを伝える記念碑で、平成2年の第1回たらつり節全国大会開催を機に建立されました。立ち寄り時間は5分ほどですが、漁師たちが船上で歌った労働歌の発祥地に立つと、港町の歴史が体に染み込む感覚があります。
体験・湯あみのスポット
- 日本海ふるびら温泉しおかぜ – 新地町の高台に建つ番屋風デザインの日帰り温泉施設。1996年開湯、2011年に現施設としてリニューアル。泉質はナトリウム-塩化物泉の源泉掛け流しで、茶褐色のしっかりしたお湯が体を芯から温めてくれます。露天風呂からは目の前に日本海が広がり、夕陽が沈む時間帯はなまら(とても)絶景。営業時間は10:00〜21:00。サウナ・家族風呂もあり、ドライブ帰りに立ち寄る常連さんが多い場所です。
- ふるびらあいらんど広場パークゴルフ場 – 緩急メリハリのあるレイアウトが評判の3コース27ホール。初心者から上級者まで楽しめる作りで、芝の状態も良好と利用者から評価されています。海風を感じながらのプレイは爽快感があって、晴天の春〜秋がベストシーズン。家族や友人と気軽にラウンドできる、町民にも観光客にも人気の運動スポットです。
古平町の観光ルート
【車・1日】たらこと積丹ブルーを巡る町内+広域コース
札幌・小樽方面からの車で楽しむ、古平町の魅力を1日で味わい尽くす王道ルートです。出発は札幌市または小樽市。後志自動車道から余市ICを経由し、国道229号で西へ進みます。
9:00 札幌市出発 → 10:30 余市IC(高速約1時間20分) → 10:55 セタカムイ岩(一般道25分) → 11:30 道の駅ふるびらたらこミュージアム → 13:30 禅源寺 → 14:30 ふるびらあいらんど広場パークゴルフ場 → 16:00 ふるびら温泉しおかぜ → 18:00 帰路
①セタカムイ岩(30分)→ 駐車場から岩を眺め、伝説の看板を読みつつ散策。光が斜めに当たる午前中は奇岩の陰影がくっきり見えます。
②道の駅ふるびらたらこミュージアム(2時間)→ ランチに「たらこ定食」または「たらこ塩ラーメン」、その後「たらこタイムマシーン」展示と物販で4社のたらこ食べ比べセットをチェック。お昼の時間帯がレストラン営業のピークなので11:00開店直後がおすすめ。
③禅源寺(30分)→ 五百羅漢図480枚を見学。静かな空気の中で午後のひと息を。
④ふるびらあいらんど広場パークゴルフ場(1時間)→ 海風を感じながら軽く体を動かす時間。したっけ(それなら)、温泉前に汗をかくのが最高ですよ。
⑤ふるびら温泉しおかぜ(1.5時間)→ 露天風呂から日本海に沈む夕陽を眺めて1日を締めくくり。
【徒歩・半日】中心市街地ぶらり町歩きコース
車がなくても楽しめる、町の核「浜町」「港町」周辺を歩く半日ルート。出発は道の駅ふるびらたらこミュージアム(旧役場跡地)です。徒歩で十分回れる範囲に文化スポットと水産加工店が集まっています。
10:00 道の駅ふるびらたらこミュージアム → 10:45 たらつり節発祥の地碑(徒歩2分) → 11:00 禅源寺(徒歩7分) → 12:00 港町の水産加工店巡り(徒歩10分) → 13:00 古平漁港散策(徒歩5分) → 14:00 終了
①道の駅ふるびらたらこミュージアム(45分)→ 朝のうちにたらこタイムマシーンで予習。テイクアウトコーナーは10:00から、お土産選びはここで完結。
②たらつり節発祥の地碑(10分)→ 道の駅から国道を渡ってすぐ。北海道五大民謡の発祥地に立つ感慨を5分でも味わって。
③禅源寺(45分)→ 役場の角を曲がって坂を登ると見えてくる古刹。五百羅漢図はじっくり見たいスポット。
④港町の水産加工店巡り(1時間)→ よ吉野・カネト水産・かねきち吉野など老舗加工店が点在。なまら(とても)旨いたらこをその場で買えます。
⑤古平漁港散策(1時間)→ 丸山岬に抱かれた天然の良港。漁船の出入りや海風を感じながら締めくくり。
【車・1日】積丹半島ぐるり広域ドライブコース
古平町を起点に、隣接する余市町・積丹町を組み合わせた広域コース。積丹ブルーの絶景と海の幸を1日で堪能できる、北海道らしさ全開のルートです。
9:00 余市駅 → 9:25 古平町セタカムイ岩(車25分) → 10:30 道の駅ふるびらたらこミュージアム → 12:00 積丹町・神威岬(車30分) → 14:30 古平町・歌棄海岸 → 15:30 ふるびら温泉しおかぜ → 17:30 余市駅帰着
①セタカムイ岩(30分)→ ドライブの最初に積丹海岸の象徴を眺めて気分を高めます。
②道の駅ふるびらたらこミュージアム(1.5時間)→ ランチはたらこ定食、お土産も忘れずに。
③積丹町・神威岬(2時間)→ 積丹ブルーの絶景の代名詞。岬の先端まで往復約40分の遊歩道散策がおすすめ。
④歌棄海岸(30分)→ 古平に戻ってきた頃にちょうどいい休憩スポット。波音だけが響く静かな海岸。
⑤ふるびら温泉しおかぜ(2時間)→ 1日の疲れを源泉掛け流しの茶褐色の湯で癒やします。露天風呂から見る夕陽は格別ですよ。
古平町の年間イベント
琴平神社例大祭・天狗の火渡り(7月)
ぜひ行ってみてほしいのがね、古平町を代表する夏の一大イベント、琴平神社例大祭。毎年7月第2土曜日の前後を含む3日間に開催されていて、初日は宵祭の「海上渡御祭」(漁港出港18:00頃)、2日目・3日目が「陸上渡御祭」となります。150年ほど続く伝統行事で、町指定無形民俗文化財にも登録されている由緒ある祭りなんですよ。
圧巻なのは夜20:00頃から始まる「天狗の火渡り」。朱色の装束と天狗の面をまとった猿田彦(さるたひこ)が、太鼓と笛の音が響く中、約3メートルの火柱を蹴散らしながら渡り抜けていく姿は鳥肌もの。続いて獅子舞や神輿も火を渡り、観客から大歓声が上がります。例年、札幌などから1,000人近い観客が詰めかけ、町の人口の倍以上が集まるとも言われる賑わいなんです。火の粉が舞い、太鼓の振動が腹に響く、煙と汗の匂いが混ざる――この空気は現地でしか味わえません。会場は寳海寺駐車場、新地町みどり公園など。
恵比須神社例祭(9月)
こちらは秋の祭り。毎年9月中旬の土・日曜日に、恵比須神社で開催されます。琴平神社例祭と同様に、ここでも天狗の火渡りが2日間にわたって行われ、午後8時頃から始まる火渡りは秋の夜空を焦がす迫力。夏祭りに比べると規模はやや穏やかですが、漁師町らしい大漁祈願の空気が濃く、地元の人と肩を並べて観られる距離感が魅力です。したっけ(それで)、夏祭りに行けなかった人はこちらを狙うのも手ですよ。
東しゃこたん漁協祭(6月〜9月)
古平漁港で年に複数回開催される、漁協ならではのお祭り。例年6月、7月、9月に計4回ほど開催され、開催日は東しゃこたん漁協生産部前(古平町大字港町437番地2)。前浜で獲れた新鮮なホタテやタコ、甘エビなどが市場価格より安く買えて、購入したものをその場で焼いて食べられる「勝手焼きコーナー」が人気です。6〜7月はウニ、9月はサケが特に狙い目。誰でも参加できる「セリ体験」もあって、子ども連れにもおすすめ。漁協の威勢のいい掛け声と網焼きの香ばしい匂いが、港全体に広がる時間ですよ。
たらつり節全国大会(秋)
北海道五大民謡のひとつ「たらつり節」発祥の地古平町で、平成2年から毎年秋に開催されている民謡の全国大会。全国から歌い手や踊り手が集まり、漁師の労働歌が体育館に響き渡ります。たらつり踊りは町内の小学校でも練習されていて、町民にとってはまさにポピュラーな伝統芸能。観客として訪れるだけでも、北海道の漁師文化の厚みを肌で感じられるなまら(とても)貴重な機会です。
古平町のエリア別の顔
浜町エリア(観光の玄関口)
役場(複合施設「かなえーる」)と道の駅ふるびらたらこミュージアムが集まる、古平町の中心エリア。古平川河口の左岸に位置していて、観光客が最初に訪れる「町の顔」です。国道229号沿いにあるため、車でのアクセスも抜群。たらつり節発祥の地碑も道の駅の向かいにあって、徒歩圏内で町の主要文化スポットを押さえられます。浜町エリアはこんな時に訪れるのがおすすめですよ――初めて古平町を訪れる人、半日で町の雰囲気を掴みたい人、観光のスタート地点を決めたい人にぴったりのエリアです。
港町・本町エリア(漁師町の体感)
浜町から北へ続く海岸線沿いの密集集落で、古平漁港と水産加工店が集まる漁師町の心臓部。よ吉野・カネト水産・かねきち吉野・ヤマダイふじたなど、町を代表するたらこ加工4社の本拠地もこのエリアです。港には漁船が並び、潮の匂いとカモメの声、漁師さんたちの掛け声が日常の音風景。家並みは古くからの漁師町らしいぎゅっと寄り添う配置で、坂道を上ると海が一気に開ける。港町・本町エリアはこんな時に訪れるのがおすすめですよ――水産加工店で本場のたらこを直接買いたい人、漁港の生活感を味わいたい人、港町の路地歩きが好きな人にぴったりです。
新地町エリア(高台のリラックスゾーン)
市街地から高台へ上がったエリアで、ふるびら温泉しおかぜがあるのがここ。日本海を見下ろす立地で、海風を浴びながら源泉掛け流しの茶褐色の湯に浸かれる、町民にも観光客にも愛される癒やしの場所。みどり公園は天狗の火渡りの会場にもなる、町民の集いの場です。市街地の喧騒から少し離れた静けさがあって、夕陽が沈む時間帯は特に印象的。新地町エリアはこんな時に訪れるのがおすすめですよ――観光の最後にゆっくり湯に浸かりたい人、海を見渡せる場所で時間を過ごしたい人、お祭りの会場を見ておきたい人に向いています。
沖町・歌棄エリア(自然と絶景の海岸線)
町の南東側、余市町寄りの海岸エリア。セタカムイ岩、歌棄海岸、家族旅行村(現在休業中)などが点在する、古平町の自然観光のハイライトゾーンです。国道229号がそのまま観光道路の役割を果たしていて、車を停めて海を眺めるだけで絶景が広がるドライブ向きのエリア。アイヌ語由来の地名や伝説の岩、断崖と海のコントラスト――北海道らしさが凝縮されています。沖町・歌棄エリアはこんな時に訪れるのがおすすめですよ――ドライブで景色を楽しみたい人、写真を撮りたい人、積丹半島の自然を体感したい人にぴったり。海風が冷たい日もあるので、軽く羽織るものは持っていくと安心ですよ。
古平町の気候・季節の暮らし
夏は涼しく、冬は雪と海風の町
古平町には気象庁の有人観測所がないため、気候の数値は最寄りの余市アメダス(古平町から東へ約20km)と神恵内アメダス(西隣の村)を参考にすると分かりやすいです。余市の年平均気温は8.1℃、年降水量は1,353.2mm(気象庁・1981〜2010年平均値、出典:tenki.jp連携データ)。日本海側の沿岸部らしく、夏は本州より涼しく、冬は雪と海風がしっかり来る、という典型的な気候パターンです。
夏(7〜8月)は最高気温が25℃前後まで上がる日もありますが、湿度は本州ほど重くなく、海風が抜ける夕方は窓を開けるだけで気持ちいい季節。エアコンが一晩中フル稼働、なんてことはまずないんですよ。一方で冬(12〜2月)はしばれる(厳しく冷え込む)日が続き、最低気温が氷点下二桁になる日もあります。日本海から吹きつける季節風で雪が降り、海岸沿いの国道229号は風雪の影響を受けやすいエリアです。
雪と暮らす冬、海と暮らす夏
冬の朝はまず雪かきから始まる、というのが古平町の生活の基本。屋根からドサッと雪が落ちる音、長靴で雪を踏みしめる音、そして除雪車のエンジン音が冬の朝の音風景です。暖房は灯油ストーブが主流で、シーズン中は家の前の灯油タンクへの定期配達が日常。服装はインナーダウン+アウター+ニット帽+手袋がほぼセットで、雪道用の靴底(ビブラム素材など)も必須です。
夏の古平町はなまら(とても)過ごしやすくて、寝苦しい熱帯夜はほとんどありません。日本海に沈む夕陽を眺めながら散歩したり、漁港で早朝のセリの音を聞いたり、海の町ならではの時間が流れます。したっけ(それで)、移住者からは「夏の北海道の良さを毎日体感できる」という声がよく聞かれる町なんですよ。台風は本州より影響が小さい傾向ですが、低気圧通過時は風雨が強まることがあるので、日本海の荒れる日は無理せず家で過ごすのが鉄則です。
【地元住民に直撃!】積丹町の本当の魅力を電話で聞いてみた
※お話いただいた内容のニュアンスを大切にしながら、当編集部にて要点をまとめ、再構成しています。
※地元の人の選定はクラウドサービスで募集し、ご協力いただいているものです。あえて地元の言葉で話すようお願いしています。
30代女性
Q1.あなたのご職業を教えてください。
道の駅ふるびらたらこミュージアムでスタッフやってます。2025年の4月にオープンしたばっかりの、たらこ推しの新しい道の駅でしてね。たらこ食べ比べセットとか、うちの町の4社のたらこをひと箱に詰めたやつ、売れてて嬉しいです。ピンク色のユニフォームでお出迎えしてますんで、来たら声かけてくださいね。
Q2.この街に来て絶対行くべき場所はどこだと思いますか?
セタカムイ岩ですね。犬の神様の伝説がある奇岩で、積丹ブルーの海をバックにそびえてて、朝日が昇るときなんてしょっぱい話、写真撮るのも忘れて見入っちゃう。
あと地元民推しなら断然「ふるびら温泉しおかぜ」。茶色い濃いお湯が効くのよ。地元のおじいちゃんたちが内湯でずーっと喋ってて、何語かわかんないくらい(笑)。露天から日本海眺めながらのサウナも最高でね、地元の暮らしの匂いがする場所です。
Q3.この市町村でお土産を買うとしたらなんですか?
王道は古平のたらこ。カネト水産さんの「ワインたらこ」とか、塩分控えめでまろやかでね、贈答用しか普段出回らない隠れた逸品。
あとはぜったい外せないのが田畑菓子店の「タバターサンド」。明治27年創業の老舗で、レーズンごろごろ、ビスケットがちょっと固めなのが逆にいい味出してるんですわ。冷やして食べるのが地元流。
観光客はあんまり知らないけど、しおかぜの売店で売ってる「おおなごの燻製」もね、お酒飲む人にはたまんないやつです。
Q4.外から人が来たときにまず連れていく店はどこですか?
港寿しさん一択。ミシュランのビブグルマン取ったお店で、南蛮エビもイカもツブも全部古平産なの。6月から8月のうにシーズンは行列なんで予約必須。
ちょっとディープに攻めたい人なら「まる万食堂」連れてきます。住宅街にあって看板もないんだけど、昭和そのままの食堂でね、塩ラーメンとあんかけ焼きそばがしみじみ旨い。観光ガイドには絶対載ってないとこです。
あと姫鱒屋の野村商店、チップの囲炉裏焼きはここでしか食べれないですよ。
Q5.この市町村はどんな気質だと思いますか?
控えめだけど芯は強い、っていうのが古平らしさかな。両隣の余市と積丹が有名で、うちはちょっと地味なんだけど、町民はそれを自虐的にいいながらも、内心は誇り持ってるんですよね。
ニシン漁で栄えた漁師町だから、海と隣り合わせで生きてきた人たちの肝の据わり方っていうか。お祭りになると人が変わったように熱くなるし、商店のお母さんたちもよそ者の私にも気さくに話しかけてくれる。お節介じゃない温かさがある町です。
Q6.昔に比べて、街の雰囲気や活気はどう変わったと感じますか?
寂しい話も多いです。人口が2,500人切るかってとこまで減ってて、町の高校もなくなって、若い子は町を出ていく。中央バスの積丹線も2025年4月から減便になったし。古平ロードレースもね、ヒグマ出るからって3年連続で中止になっちゃって。
ただ、たらこミュージアムができてから観光客が増えて、休日は道がにぎわうようになりました。「通り過ぎる町」から「立ち寄る町」になりつつある感じはしてます。
Q7.これから新しくできる施設や、期待している活動などはありますか?
やっぱり一番はうちの道の駅をもっと育てていきたいなって。日本初のたらこ専門道の駅っていう看板背負ってるんで、責任重大です。
あと琴平神社の天狗の火渡りね、150年続く伝統で、町民の誇りなんだけど担い手不足が深刻で。地域おこし協力隊の仲間と一緒に、祭りを未来に繋ぐ活動も少しずつやってます。たらつり節も踊りとして小学校で残ってるし、こういう地元の宝を、外の人にも伝えていけたらいいなって思ってます。
古平町の移住・暮らし情報
通勤・通学の現実
古平町の主要産業は漁業と水産加工業(特にたらこ)、そして農業。よ吉野・カネト水産・かねきち吉野・ヤマダイふじたなど水産加工4社が町内雇用の柱になっていて、町内勤務の人が多いのが特徴です。一方で、町外通勤の場合は隣の余市町(車で約25分)や小樽市(車で約1時間)へ通うパターンが定番。札幌市まで車で約1時間20分の距離なので、フルリモート勤務や週数日通勤なら札幌の仕事を続けながら古平町に住むことも可能と考えられます。
学校は町立古平小学校と古平中学校が各1校ずつ。かつてあった北海道古平高等学校は2012年に閉校したため、高校進学は余市町や小樽市の高校に通学する形になります。中央バスが通学・通勤の足を支えていますが、町内に鉄道はないので、車を持っているかどうかで暮らしの自由度が大きく変わるのが現実ですよ。
住宅環境と家賃のリアル
家賃相場については、古平町はSUUMOやLIFULL HOME’Sなどの大手賃貸サイトに掲載される民間賃貸物件が極めて少ない地域です。SUUMOでは古平郡として一戸建ての賃貸ページが用意されているものの、掲載件数は流動的で、希望のタイミングで物件が見つかるとは限らない、と考えられます。物件探しは、地元の不動産業者や町役場の移住相談窓口に直接問い合わせるのが現実的なルート。空き家バンクや町営住宅も移住検討時の選択肢になります。
住宅地は浜町・港町・本町・新地町を中心にコンパクトにまとまっていて、海沿いの集落らしくお互いの距離が近い暮らし。役場(複合施設「かなえーる」)の周辺は生活導線が一番良く、徒歩圏で買い物・医療・行政手続きが済むエリアです。一方、新地町の高台はふるびら温泉しおかぜに近く、海を見下ろす立地が魅力。沖町・歌棄エリアは自然が近く、車中心の生活を楽しめる住み方になります。
買い物・医療・子育て環境
町内には中規模なスーパー的な店舗や水産加工店の直売所はあるものの、大型ショッピングセンターはありません。日常の買い物はその範囲で完結しますが、まとめ買いや衣料品・家電などは、車で約25分の余市町(マックスバリューなど)や約1時間の小樽市・札幌市まで足を伸ばすのが定番。したっけ(それで)、週末は隣町まで買い出しドライブ、というのが古平流の暮らし方なんですよ。
医療は古平町立診療所「海のまちクリニック」(浜町644-1、電話0135-42-2135)が中心で、診療所の2階には介護医療院も併設されています。歯科医院は浜町に1軒(住所:浜町165番地、電話0135-42-3993)。専門的な治療は余市協会病院(電話0135-23-3126)など隣町の医療機関を利用するパターンが一般的です。子育て面では幼児センター(保育園相当)があり、節分やクリスマス会など季節行事もしっかり実施。なまら(とても)小さな町だからこそ、子どもの顔と名前が大人みんなに覚えてもらえる、そんな距離感の子育てができる場所と考えられます。
古平町へのアクセス
車でのアクセス(最も実用的なルート)
古平町には鉄道路線がないため、移動の主役は車またはバスです。古平町公式サイトの案内によれば、札幌市から古平町まで約75km・所要時間約1時間20分(高速道路利用時)、新千歳空港から約124km・所要時間約1時間45分(同)。札幌方面からは札樽自動車道〜後志自動車道で余市ICまで進み、そこから一般道の国道229号を西へ約25分が定番ルートです。
レンタカーは新千歳空港・札幌市内・小樽市内のいずれでも借りられます。冬季は積雪・凍結があるため、4WD+スタッドレスタイヤを選ぶのが安心。したっけ(それじゃあ)、冬の運転に慣れていない方は、できれば余市までは高速、そこから一般道は明るい時間帯に走るのがおすすめですよ。
鉄道+バスでのアクセス
JR利用の場合は、JR北海道函館本線の余市駅が最寄りです。余市駅で下車したあと、北海道中央バスに乗り換えて古平町へ。余市駅から古平町中心部までバスで約30分(古平町公式サイト記載)。バス停は「古平浜町」「古平役場前」「港町」などが町中心部に位置しています。
例:札幌駅 → 小樽駅(JR函館本線・快速エアポート約45分) → 余市駅(JR函館本線・約25分) → 古平役場前(中央バス約30分)。乗り換え時間も含めると、札幌駅からはトータル約2時間半が目安です。
高速バスでのアクセス(直行性が魅力)
札幌駅前から「高速しゃこたん号」(北海道中央バス運行)に乗れば、乗り換えなしで古平町まで到着できます。停車順は札幌駅前 → 小樽駅前BT → 余市駅前 → 古平家族旅行村 → 古平浜町 → 古平役場前 → 港町(古平町)と続き、町内の主要バス停すべてに停まる便利さ。バス1本で町の中心部まで運んでくれるのは、観光客にも移住検討者にも嬉しいポイントです。最新の時刻表・料金は北海道中央バス公式サイトで必ず確認してから出発してくださいね。
飛行機利用の場合のおすすめルート
本州・道外からの来訪なら、新千歳空港着 → レンタカーで道央自動車道〜後志自動車道経由 → 余市IC → 国道229号で古平町、というルートが時間的に一番効率的です。飛行機到着後そのまま積丹半島観光まで足を伸ばせるので、1泊2日の旅でも十分動けます。空港から直接バス・電車で行く場合は、新千歳空港 → 札幌駅 → 高速しゃこたん号、という乗り継ぎになります。

